説明

移動電話カメラによる撮影写真のリアルタイム保存技術

−遠隔に位置し安全に構成された、データ・バンクのような写真を保存する保存サービスの管理システムに対し−移動電話自体により作動された方法で−撮影された写真を送信し、送信し及び移動電話のディスプレイ上で可視化することにより−移動電話自体から来た要求に基づいて−保存システムからの写真を移動電話に回復する機能を有する、移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、移動電話での移動使用のための新しいサービスの分野に関し、特に、即刻ではあるが確実な仕方でのデータの保存(アップローディング)を可能にするアプリケーションに関する。更に特定すると、このデータは、携帯/移動電話で撮られた写真により構成される。
【背景技術】
【0002】
凡例
BSC 基地局コントローラ
GMSC ゲートウエイ移動交換センタ
GSM 移動通信用の大規模システム
GPRS 一般的パケット無線サービス
HLR ホーム場所レジスタ
MSC 移動交換センタ
PDA パーソナル・デジタル・アシスタント
SIM 加入者インターフェイス・モジュール
VLR ビジタ場所レジスタ
UMTS 大規模移動遠隔通信システム
【0003】
移動電話技術は、ますます多様化したマルチメディア環境を提供すると共に、新しいサービス付きのモバイル装置(移動電話)を豊富にするように進歩している。この発展の基本的特長的な事柄は、マルチメディアの機能を備えたモバイル装置(移動電話またはPDA)の到来と共にモバイル装置とインターネット網との間の密接な結合である。
【0004】
最新のバージョンのモバイル装置(移動電話、PDA、携帯コンピュータ及び別の種類の携帯端末等)は、Eメールを受信しインターネットにより情報を獲得または送信する能力を含め、最も標準的なマルチメディア機能とともに動作する。
【0005】
これらのサービスの中で、写真及びスナップ写真のようなコンテンツを保存するサービスは、確かに注目されるべきである。
【0006】
一方、サーバと他の装置により第3世代(3G)のサービスが可能となった移動電話に関するネットワーク・オペレータ用の相互作用モデルは、GPRS、GSM、EDGE、UMTSと呼ばれる種々のテクノロジに基づいて接続速度の増加、モバイル・サービス用のより広帯域を提供している。
【0007】
SMSの存在の外に、これらのようなプロトコルにより支持される多様なサービスの中で、MMSマルチメディア・メッセージ・サービスも示されるべきである。例えば、MMSサービスは、画像、テキスト及び音声のようなSMSに対しマルチメディアの要素を加えることができる保存及び転送(Store and Forward)メッセージ型サービスである。
【0008】
Mサービス(M-Service)の新世代により、伝統的なメッセージ送信の枠組み及び限界が克服されている。数十または数百のキロバイトの大きさに達することがあるマルチメディア・メッセージを送ることが、MMS電話の場合、可能であるからである。
【0009】
MMSが現在基礎とする原理は、メッセージをセル・ナンバと電子メール・アドレスの両方に送ることである。すなわち、オペレータ・ネットワークに挿入された適切なサーバ(MMS−C、あるいは、マルチメディア・メッセージング・サービス・センタと呼ばれる)が送信メッセージを適切に変換し、電子メール・サーバと移動電話ユーザの両方に理解されるようにする。
【0010】
MMSは、インターネットと遠隔通信との間の「境界」で定義された新しいメッセージ形式として見ることができる。これは、一方で、ユーザが移動電話ネットワークに接続され、他方では、サーバがインターネットを経由して接続されているからである。
【0011】
要約すると、MMSメッセージの送信及び配信には、次のステップが提供されていると考えることができる:
a)ユーザは、テキスト、音声及び画像、従って写真も、モバイル端末のコンポーザにより結合することにより自分のメッセージを書く、
b)次にユーザは、受信者を挿入し、そして、そのメッセージを送る、
c)移動電話は、オペレータ・サービス・センタ(MMS−C)の方へWAP接続を自動的に行い、メッセージは、この段階でのみ電話機からセンタ・サーバに転送される、
d)MMS−Cサーバは、このメッセージの受信者のリストを解釈して、適切なコード変換(Eメールへの変換)を行う準備をし、そして、受信者(移動電話)に対し「プッシュ」メッセージ(これは、元のメッセージではなく新しいメッセージMMSの存在を知らせる通知)で通信する、
MMSツールは、たとえ移動電話のユーザによる画像の送信専用に特に使用されていても、ウェブ上の仮想ディスクに撮影されたばかりの写真の相互保存を行うにはあまり実用的ではないということが明らかである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特許US 20050102381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
インターネット・ネットワークと共に移動電話界を動作させるために、www上での写真の中継及び保存のためにサービス・センタにドメイン名を関連付けるモードに関し−いずれにしてもかなり複雑で即動性のないことが特徴であるが−一連のソリューションが提案されている。
【0014】
例えば、特許US 20050102381号公報は、予め確立されたユーザのアクセス権に基づき、かつ、ユーザ自身により確立された一連の予めセットしたパラメータに基づく安全性の問題を特に考慮し、インターネット・ネットワークを介して専用のサーバにデータを保存する問題を扱っている。
【0015】
この問題は複雑で、迅速な解決がないことは明らかであるが、ここで極めて困難で効果がないことは、移動電話カメラにより撮られた写真をこのように「安全に」保存することが、特定の移動電話または関連するキーボードにさえ依存してしまうという事実である。
【0016】
同時に、この写真の獲得活動を迅速かつ有効な方法で管理する必要が生じる。
【0017】
事実、現在のPDAでは、実際には対話形式ではなく、いずれにしてもスナップ写真を撮った後の保存が遅くなってしまう選択付きのカスケードメニューを介して移動電話ネットワークによりメールを送信するためにかなり複雑な通路が、通常、存在する。
【0018】
潜在的に有効なツールは、確かに、たった今撮った写真からなる関連する添付物と共にEメールのウエッブ・サーバへの送信である。しかし、ここでもまた、通路は、電子装置に対しほとんど経験のないユーザにとっては極めて回りくどく困難なものとなる。その典型的な例は、Mitsubishi[登録商標]移動電話モデルのマニュアルから取った次のものとすることができる。
【0019】
Mailサブメニューから:
Eメールの作成
「メールを書く」を選択するか、または


を押す。
タイトルの選択。
OKを押してメッセージ・ヘッダにテキストを挿入(最大30文字)。
OKを押す。
A:1を選択。
OKを押し、表示されたリストで得られる名前の一つを選択し、または他の名前を選択し、・・・、そして、必要なメール・アドレスまたは電話番号を入力する。
OKを押す。
メッセージの選択。
OKを押し、メッセージのテキスト(最大10Kb)を挿入する。OKを押す。
音楽のメロディまたは画像をこのメッセージに付け加えたい場合はII添付フィールドを選択する。
OKを押す。
次に利用可能なファイルの1つを選択するために画像またはリンガ・メロディを選択する。
OKを押す。
SEND(メッセージを送信するため)またはSAVE(下書きフォルダにメッセージを保存するため)を選択するまで下方にスライドし、そして、その選択を確認するためにOKを選択する。メッセージの書き込み中、アイコンを選択する(コール・キーを押す)ことによりいつでもEditメニューにアクセスすることができる。
【0020】
【表1】

【0021】
写真の送信時における実行の複雑さ及び対話形式の効用が結果として失われることは上の例からまったく明らかである。
【0022】
本発明の基本的な目的は、データ・サーバにより構成される遠隔メモリを使用して対話形式でリアルタイムで保存を実行することである。特定の瞬間に撮られた画像は、移動電話のスクリーンにトップダウンメニューの中で最小化された通路を介してデータ・サーバにデフォルトで送られ、そこに保存される。
【0023】
本発明の更なる目的は、以下に十分記載されるが、即刻で効果的な対話形式のアップロードの仕組みを実行するために登録手段を含むネットワーク・アーキテクチャを提供することである。
【0024】
コンテンツ共有の場合、保存されたコンテンツのその後の効果的な呼び出しの問題も、この保存が行われる不規則性にリンクして解決される。本発明が、即刻の対話形式での保存を実行する明確な必要が存在するという観点、および、同時に以下に記載の観点に基づいているということを心に留めておくことで、上記2つの目的が暗示される。これに基づき、保存技術は、連続的に保存される写真の数のような制限が設定されることなしにコンテンツ共有が即刻起こるような仕方で実行される。
【0025】
最後に、本発明の目的は、移動電話カメラにより撮られた写真のリアルタイム保存技術を提供することであり、この保存技術は、一般的で使用が容易な適応性あるソリューションを提供するために遠隔通信の分野においてネットワーク・プロトコルと標準装置を使用する。
【0026】
本記載中に明らかとなるこれら及び他の目的は、この移動電話カメラにより撮られた写真のリアルタイム保存処理により得られるが、その重要な機能原理は請求項1に記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明の発見によれば、送信者は、保存されるべきコンテンツの輸送機構としてEメールを使用する。送信者は、サーバにおいて、アップロード・メッセージが意図されたアカウントを識別し、それをEメール・アドレスに示す。次に、サーバは、送信者のEメール・アドレスをユーザ自身に関連したアカウントに相関づける。
【0028】
これに関連した実装において、複数のモバイル装置と通信するサーバを考慮する。次の例では、モバイル装置は、通常はカメラを備えた移動電話であり、保存されるべき「コンテンツ」は、写真または短い映画でさえある。
【0029】
移動電話の識別は、ネットワーク・サービスのオペレータにより割り当てられた電話番号自体(SIMカード)である。
【0030】
この場合、設定された手続きが、送信されたメッセージのヘッダ識別子の抽出を行ってIPアドレスと移動電話の識別子を得るように、保存用に送られるメッセージ内の移動電話識別子(または関連SIM)と結合される。
【0031】
遠隔カメラを備えた全ての移動電話から通常期待されるように、写真は、SIM(Subscriber Interface Module: 加入者インターフェイス・モジュール)または他の種類のスマート・カードまたは集積チップのような識別カードに、またはモバイル装置のメモリにオプションで依然として保存することができる。しかし、この新しい機能によれば、自動保存機構(更に一般的には、自動ダウンロード)は、実際の撮影の直後、移動電話または他の装置により写真が撮られたその瞬間に作動されるので、移動電話を手にしているユーザは、その得た画像を保存システムに送りたいかどうかを即刻尋ねられる。もしユーザがこのサービスの利用を選択すると、写真は、リアルタイムの保存及び分類サービスの明確化の時にあらかじめ設定されたモードに基づいて受信サーバに自動的に送られる。この理由で、本発明の典型的な実施例は次のものを含む:
−元の情報(遠隔カメラ付きの移動電話にある写真)の送信の手はずを整えるためのその元の情報の管理手続き(SIMは、本質的には、GSM、GPSR、またはUMTSサービスにアクセスするためにその移動電話と関連づけられる)、
−移動電話ネットワークでユーザ側の前記第1の装置にインターフェイス接続されるように構成されたデータ・サーバ、及び
−データ・サーバが以下のことを実行できるようにサーバ側に構成された手続きアプリケーション:
−i)前記写真を受信して専用のフォルダに保存すること、
−ii)ユーザ装置とデータ・サーバとの間の相互接続に従って前記モバイル・ネットワークを介してデータ・サーバのアーカイブに保存された情報/写真を呼び出すこと。
【0032】
本発明の達成により、予め明記の連結リストに、移動電話により撮られた写真を自動的に保存し整理することができるシステム、方法、及び装置も提供される。
【0033】
単なる例示的な目的であって、一般性及び可能な適用分野の限定を望むものではないが、本発明の好適な実施例を、以下に添付図面を参照して説明する:
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による発見を達成する電話ネットワーク・アーキテクチャの概略を示す。
【図2】複数の選択可能なEメール・アドレスを持つ写真送信メニューの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
上記の試みは、有効で組織的な保存動作に専用のコードでプログラムが動作する、保存手段を備えたデータ処理システム(コンピュータ)10で実施することができる。
【0036】
この実施の場合に、アプリケーションは、3つの部分に分割されている。すなわち、サーバ側に配置された第一の部分、クライアント側すなわち移動電話側で動作する第二の部分、及び移動電話ネットワークで動作する第3の部分。
【0037】
リアルタイムでデータの保存を行うシステムは、サーバ10、複数のモバイル装置8、移動電話ネットワーク6、インターネット・サービス7及びデータ・サーバがモバイル装置と通信する際に介される一連のゲートウエイ9を有している。サーバ側のプログラム10は、サーバが、移動電話から保存されるべき写真付きEメールを受信する状態に応答する際の対話形式を保証する他に、ユーザが写真の有効な検索を行うことができるよう、パラメータを識別し、これにアクセスし、設定するための操作の実行を保証するコードを有している。
【0038】
本発明によれば、例えば移動電話上に置かれたキーを押すことによりユーザが画像を撮影する時、移動電話のカメラ自体は、データ・サーバに無線接続によりリアルタイムで画像を送信するので、画像は、画像ファイルに保存される。もちろん、依然として、移動電話の遠隔カメラは、メニューでの選択に基づき及び続く命令により、画像を代わりに手元に保存し、後でデータ・サーバに送ることができるようにされている。しかし、デフォルト動作により、以下に提供される動作に従って優先処理によって自動的に写真が送られる。
【0039】
移動電話の遠隔カメラは、例えば、JPEGフォーマットで画像に関するデータをコード化することができ、あるいはデータ・サーバ自体は、この画像のデータを受信後複号することができ、または画像データは、データ・サーバにおいてさえ元の形態で残ることができる。
【0040】
ディスプレイを本来、有している移動電話によりユーザがそのディスプレイで写真を見ることができる補足的な逆処理を使用することが行われる。この方法で、ユーザは、以前保存した画像を見ることができ、または、その画像を保存装置に送る前に見ることができる(すなわち、画像は、移動電話により保存されるがユーザにより保存されるようにはまだ選択されてはいない)。
【0041】
ユーザは、移動電話で、サーバに保存された画像を吟味したい時は、サーバに接続して利用可能な画像ファイルを要求する。すると、移動電話は、ユーザに対してサーバの応答を示す。実際、ユーザの選択に応答して、移動電話は、画像ファイルの要求をデータ・サーバに送り、データ・サーバは、要求されたデータを呼び出して、関連ファイルをモバイル接続により移動電話に送る。移動電話は、サーバから要求されたファイルを受信し、そのファイルに保存された画像を示し、そのファイルを複号化し、そして、その画像をディスプレイに示す。
【0042】
もう一度、移動電話を介してアクセスするか、またはインターネットを介して、例えばPCで家庭からアクセスするかに関わらず、写真のアーカイブの検索は、ユーザにより、指標を手段として、すなわちマクロ分類(日付−DDMMYY時分秒−、サイト、写真の被写体などのような)から開始して写真が呼び出されるまで高度の検索の実行を可能にするツリー/ディレクトリを手段として行なわれる。
【0043】
実際、約10個の一般的なカテゴリ(ユーザにより構成可能)を用意することにより、サブカテゴリのリストに行き、通常の移動電話キーによりナビゲーションで表示可能な約数10枚の写真を含む絞り込んだリストに到達することができる。
【0044】
保存動作の対話形式を実行するために、移動電話の初期化動作は、とにかく必要である。この初期化動作は、保存ステップ中のアクセプタンス・パラメータ設定を含む。そして、移動電話側では、データ・サーバでの写真保存サービスの契約に署名した移動電話(関連のSIM)に関して写真保存サービスのために、プロバイダにより発せられた到着識別子を挿入するためのプロンプトをユーザが有するということが保証される。
【0045】
添付写真付きの各メッセージは、データ・サーバで専用のファイル保存ディレクトリを識別する特定のユーザ・アカウントにより識別される。このEメールアドレスは、dir dataserver@gestoredelservizio.it.のようなストリング形式を有している。次に、図2のように、行き先は、例えばPaolo Rossiでなければならないので、Eメールは「A:paolorossi@ gestoredelservizio.it.」として構成され、そして、このEメールのローディングに関連したサーバは、サブ・ストリングPaolo_Rossiに基づいて写真が割り当てられるべきディレクトリを識別する。
【0046】
次に、ユーザは、例えばfrancesco. rossi@tiscali,carloimprota@tiscali,rosanna.paoletti@tiscali.it.などの一つ以上のEメールアドレスに写真を送るか、または、ユーザ・アカウントに関連した写真をローディングされる更に他のEメールを送る図2のような状態に置かれる。
【0047】
写真は、一度撮影されると、たった今撮影された写真と断続的な方法で図2のメニューと共に移動電話のビデオに直ちに再度出現し、そして、写真が見える、写真/受信者のEメールリストの断続的な表示のためのユーザが設定可能な△tの後に、写真自体がリストの第1の電子メールアカウントに送られる。換言すれば、ユーザは、さもなければー設けられたキーの一つを押圧することによりー他の一人の受信者または同時に何人かの受信者(アカウント)への送信を遮断し、そして、前もってその送信の手はずを整えることができる。
【0048】
Phpコード片を用いて一連の必須の命令で図式化することにより、メール送信方法には、次のファンクションによりjpg付加部を含む受信者フィールドが含まれる:
function mail _ attachment($from, $to, $subject, $message, $attachment)
<? include "mail _ attachment. php ";
mail _ attachment ("utente@guestoreservizio.com"),
"customer@aol.com",
"Your Attachment", "Here is the file to be transmitted",
"/var/www/images/my_file.jpg");
?>
【0049】
前述のように、グラフィカル・ウインドウの形のこのような機能は、図2で伝えた形式の選択ボックスに変換される。
【0050】
システム要素の役割は、以下に確立されるので、今のところは到着した写真の分類方法を論ずる。前述のように、新しい保存モードは、Francesco Rossi automobili@guestoreservizio.itまたはFrancesco_Rossi_Lavoro@guestoreservizio.it あるいはFrancesco_Rossi_famiglia@guesto servizio.itなどの形式のN個の保存フォルダを定義する同一ユーザにより巨視的には確立することができる。
【0051】
一方、Eメールに含まれた写真は、例えば、日付(DDMMYY時分秒)または場所及び/または写真の被写体により一連の適当なリストまたは別々のフォルダに分類される。別の実施例では、選択処理の終わりに、ユーザは、将来参考にするためにこれらの写真の各々が自動的に関連ディレクトリに構成される前に、この各写真を特定のフォルダに配置するよう選択を確認することができる。
【0052】
すでに上述のように、記載されたそれがサーバ・データの標準的なEメールアドレスの使用となるように現れたとしても、単なる通常のメールの送受信動作ではないことは確かである。むしろ、Eメールは、輸送ツールを構成するだけである。その理由は、このEメールは、特定のサーバに送られ、そしてこのサーバは、写真を分類し保存する必須の仕事を有しているからである。
【0053】
後で、複数のリンクにより同一の写真が一連の複数のリストに割り当てられる。これらのリストの中で主要なキーとして、既にそれ自体写真に関連付けられている情報群が確実に選択され、ユーザは、送信動作及び保存動作において時間や対話形式の効用を失う必要はない。この情報の中で、写真の送信日付(DDMMYY時分秒)はもちろん考慮されるべきであり−この日付は、同一の送信メールに既に存在する−、特定の日時に撮られた写真全ては基本組織形式を形成する。
【0054】
(日付の元のリストにより)リンクすることができる別のリストは、カメラ用の標準的な基準に基づいて種々の写真を小分割するフォルダであり、それは、肖像、風景、マイクロ写真の拡張子などに関する「対象物」の特徴となり得る。
【0055】
このソリューションに基づいて、写真のコンテンツの分析器が、本質的にはデータ・サーバ10に存在する。この分析器は、各写真のコンテンツをスキャンし、すなわち、写真の中に顔の特徴が存在するかどうか、従って、目、眉などが含まれる楕円状の境界線構造があり、この写真を肖像として分類できるかどうかを評価する。関連するステップは、次のものである:
−写真中の卵型の輪郭(正面肖像)または台形の輪郭(側面肖像)の識別、
−他の証拠に比べて増加した色彩的証拠に基づく人間の顔に特有なN個の予め決められた点の選択、
−前述の識別された点どうしの間における特定群の相関測定であって、顔に特有な予め選択された2点間で実行された測定に関し規格化された測定の相関関係。
【0056】
類似的に、専用のアプリケーション・ソフトウエアは、写真の範囲内において、その凸凹が、山、または海または雲のような突出部を有して存在しているという事実を識別することができ、従って、これらの要素により、風景としての写真の分類は、ほぼ形成することができる。この選択は、全然現実外に存在するものではない。それは、肖像または風景を「調整」さえできる一連の最近のソリューションによって支持されるからである。換言すれば、人の肖像が写真で一度認識されると、微笑なしの代わりに微笑ありの描かれた人の顔の表情を調整することにより操作することが可能であり、または赤目効果などを除去することにより操作することが可能である。
【0057】
このような写真の細工の形式は、写真形式、被写体形式を識別し、この識別に基づいてキー/多様リストにより分類を確定する方法の実行の可能性を明確に示す。
【0058】
日付に基づく他に、分類は、写真が撮られて、同時に送信された場所となり得る他のパラメータに基づいても行われる。実際、Eメールにより写真が送られた時に、移動電話と関連SIMの同一ユーザ−オーナが操作するセルは、(移動電話SIMのオーナが署名している)ネットワーク・オペレータのHLRに存在するということが知られる。次に、本質的には、Eメールにより写真が送られた瞬間には、(VLR/HLR間の通信のために)ネットワーク・オペレータにより暗黙裡に登録され挿入されたパラメータとして写真自体をEメールで送ったVLRセルのサイトが存在する。このソリューション形式により、データ・サーバ10において、ユーザは、何もタイプする必要なしに、自動的に、送信サイトにリンクされた存在の可能性ある多様リスト11の割り当てが最終的に可能となる。ミラノの住人であるユーザが、例えば、サルディーニャに休暇でいる場合を考える。即ち、彼はサルディーニャに休暇でいて本日はスティンティーノで、別の日にはポルト・チェルボで、そして、また別の日にはオルビアで写真を撮るということにより、論理的観点から、この写真が撮られた場所に基づいて多用リストがデータ・サーバで作られるということが保証される。
【0059】
この原理は、二次キーで同一の値を持つ全ての登録写真を数個の鎖状に連結されたリストで、論理的にリンクするという原理である。次に、全ての記録は拡張され、二次キーと同一の価値を有するポインタを含むように意図されたフィールド(例えば、Linksito)が付加される。
【0060】
そのため、一方で、写真の実際の物理的なアーカイブがいずれにしても存在する場合には、他方、検索を実行するためにポインタ論理構造を利用することができる。次の形式のクエリの有効性は明らかである、すなわち、「2008年8月12日〜20日においてスティンティーノで撮られた全ての風景を表示する」。このクエリは、直ちに対応する3組の一次キー(写真の保存日付)及び二次キー(スナップ写真が撮られた「場所」と写真自体中の撮られた「被写体」)の共通部分により直ちに満足される。
【0061】
効果的分類の重要性は、指摘されるべきである。すなわち、誰もデスクを整理された状態に、または書類の山なしに保ちつつ、次々に到着するドキュメントを片付けることができる。そして問題は、有効に、従って、迅速に、要求された時にこれらのドキュメントを呼び出すことである。
【0062】
Eメールの輸送プロトコルがSMTPであることは公知であり、これは、PC分野でのメールの転送に使用される。SMTPプロトコルは、実際、サーバ対サーバのプロトコルであり、他のアプリケーションがメッセージの配信とアクセスに使用される。
【0063】
(送信者の)ローカルホスト8は、いずれにしても、送信時にIPアドレスにより識別されなければならない。上述のように、メールが写真を貯蔵するサーバに送られる時、移動電話番号と送信者に属するドメインは、自動的にローディング・メッセージを伴うIPアドレスの「From:」フィールドの一部となる。
【0064】
次に、行き先がわかるので、Eメールは、サーバ10、すなわち、データ・サーバの写真サービスに移動電話18により送られる。サーバ10へのこの通路で写真付きのEメールは、オペレータ・ネットワークにより送られ、そして、SMTPインターフェイスを構成するユーザ側のサーバ12に対して最初に送られる。次に、SMTPインターフェイスは、写真の実際の保存のために設定されたサーバ10にメッセージを送信する。
【0065】
写真つきのメッセージがサーバに届いた後で、識別子、すなわち、Paolo_Rossiが行き先のEメール・アドレスから抽出される。送信者の電話番号は、同時に写真メッセージのソース識別子として獲得される。受信者の電話番号とメール・アドレスは、次にユーザがやってくる写真を読み込む許可を有しているかどうかを評価するために使用される。前述のように、そのメール送信の日付(DDMMYY時分秒)とその送信元のサイトVLRのような他の情報が、ネットワーク・マネジャから獲得される。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本原理によれば、保存を行うためにユーザは、電話番号に接続され、接続を作動させ、音声メッセージを交換し、またはキーボードでオンライン選択をタイプし、パスワードまたはアクセス・コードを要求し、SIM契約の署名者として自分の知っているパスワードまたはアクセス・コードで応答するなどのようなことは必要はないという意味で、写真の撮影を行う選択/オプションから始めて簡単で対話形式の、または、「ユーザフレンドリー」な方法でイベントが移動電話で作動することは明らかである。
【0067】
写真撮影及び送信の2つのステップが移動電話から来る要求で自動的に生じるという詳述は、ユーザ制御なしに実行されるプロセスの説明として意図されるべきである。写真が一度撮られると、実際に、ユーザが保存または復旧処理のステップまたは進展の一連の動作を変更するために介入することはない。この方法の説明は、かなりの簡易さと迅速な機能を特徴とする。さらに、この特徴は、例えば、電話に保存することができるものを超える写真の直接保存が行われるアプリケーション(調査または司法の研究)においては極めて好都合である。
【0068】
ユーザは、スナップ写真または画像保存用の手元での取り外し可能な手段を物理的に割り当てることを気遣う必要はないので、データ・サーバに画像を保存するための明確な利点を知るであろう。
【0069】
従って、本発見により、写真の現場での保存及び処理に関する問題は解決される。本発明によるシステムは、一般的なモバイル・ネットワーク・オペレータにより提供されるサービスに関する一体化を支援することができる。ネットワークのユーザ間での情報交換は、実際、自動化されている。移動可能な装置に保存されたデータに関連する更新は、自動的な方法で、または、メニュー選択に基づく手動入力で得ることができる。
【0070】
移動電話を所有するユーザがその電話を紛失したとしても、保存された写真を回復することができるということから得られる利点も存在する。
【0071】
本発明の更なる構成により、データ・サーバまたは他の電話への写真の送信を自動的に作動させる通話1つで2つの移動電話間の写真の自動交換の実施を容易に行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、次の関連する機能:
−遠隔に位置し確実に組織化された前記写真を保存するデータ・バンクのような保存サービスの管理システムに対し−前記移動電話自体により作動された方法での−前記撮影された写真の送信と、
−送信及び前記移動電話のディスプレイ上での可視化により前記移動電話の方に−この移動電話自体から来た要求に基づいて−前記保存システムからの前記写真の回収と
を含むことを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項2】
請求項1に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
前記写真が一度撮影されると、この写真は、たった今撮影された前記写真と対話形式の方法でメニュー上に直ちに再度出現し、そして、前記写真が見える、写真/受信者Eメール・リストの断続的な表示のためのユーザが設定可能な△tの後に、前記写真自体がデフォルトの電子メール・アカウントに送られることを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項3】
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
ユーザは、前記断続的な表示を遮断し、もう一人の受信者または同時に数人の受信者のアカウントに送ることができるということを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項4】
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
前記保存技術は、保存モードを管理し、ユーザは、前記保存された写真の巨視的な分類用のN個のフォルダを定義することを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項5】
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
前記技術は、幾つかの連結されたリストで、二次キーに同一の値を有する全ての登録した写真を論理的にリンクし、ここからポインタ・ロジックに基づくその後の検索動作を構成することを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項6】
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
複数のリンクにより同一の写真が一連の複数のリストに割り当てられ、選択が活性化されるキーが既にそれ自体写真に関連付けられている情報群から選択されることを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項7】
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
アーカイブの構成の基礎となる一つのキーが、送信された同一のEメール内に既に存在する−前記写真の送信日付(DDMMYY時分秒)であることを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項8】
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
前記アーカイブの構成が、肖像、風景及びマイクロ写真の形式の関連拡張子を持つ「写真の被写体」の特徴に基礎を置くことを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項9】
前記請求項に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
肖像、風景及びマイクロ写真のような特定のカテゴリに同一の写真が属することを識別するために前記写真のコンテンツを解析し、代表的な要素がその写真に含まれているかどうかを評価するアプリケーションを使用していることを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項10】
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
肖像としての写真の分類に関するステップが、
−前記写真中における卵形の輪郭(正面肖像)または台形状の輪郭(側面肖像)の識別と、
−他の点に関するより大きな色彩的証拠に基づく人間の顔に特有なN個の予め決められた点の選択と、
−前記識別された点どうしの間における特定群の相関測定であって、前記顔に特有な予め選択した2点間で実行された測定に関して規格化された測定の相関関係とを含むことを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項11】
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
風景画としての写真の分類用のアプリケーションは、画像において海/砂または山/空のようなコントラストに起因する鋭い色彩変化に関連した輪郭から得ることができるかなりの領域の幾何学的特徴の存在を識別することに基づくことを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項12】
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
前記写真が撮影され同時に送信された場所に基づいて前記写真の分類を実行することを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項13】
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
前記写真が送られた瞬間に、前記移動電話と関連するSIMの同一のユーザ/オーナが操作するセルがネットワーク・オペレータのHLRで獲得され、前記情報は、前記写真と共に前記情報の検出及び送信により、前記移動電話がもっとも最近に訪れたVLRセルの場所に関し、HLRにおけるネットワーク・オペレータにより継続的に登録され、一の連結されたリストが前記送信場所に基づいて自動的に割り当てられることを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項14】
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
ユーザは、ローディング・メッセージを輸送するためのツールとしてEメールを使用し、そして、このメッセージにおいて送信者は、データ・サーバにおいて、受信者のEメール・アドレスを示す前記ローディング・メッセージが意図されたアカウントを識別することを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項15】
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真のリアルタイム保存技術であって、
前記データ・バンクの関連データへの安全なアクセスを定義するために、ユーザ自身に関連したアカウントと前記送信者の移動電話に関連したSIMの識別とに関連して、ユーザのEメール・アドレスを配置することを特徴とする写真のリアルタイム保存技術。
【請求項16】
I−複数のモバイル装置(8)と、移動電話ネットワーク(6)と、インターネット・サービス(7)と、及びデータ・サーバ(10)が前記モバイル装置(8)と通信する一連のゲートウエイ(9)と、
II−前記写真の送信を前もって調整するために、SIMは、GSM、GPRSまたはUMTSサービスにアクセスするために関連付けられている前記遠隔カメラを有する移動電話(8)で動作する元の情報の管理方法と
−前記データ・サーバ(10)が、
−i)写真を受信し専用のフォルダに保存し、
−ii)前記モバイル・ネットワークを介して、かつ、前記ユーザ装置(8)と前記データ・サーバ(10)との間の相互接続に従って、前記データ・サーバの前記アーカイブに保存された情報/写真を呼び出す
ことを可能にするための前記サーバ側(10)に構成された手続きアプリケーションとを有することを特徴とする
前記請求項の各々に記載の移動電話カメラにより撮影された写真をリアルタイムで保存するための遠隔通信ネットワーク・アーキテクチャ装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−525734(P2011−525734A)
【公表日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−513116(P2011−513116)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【国際出願番号】PCT/IT2009/000242
【国際公開番号】WO2009/150682
【国際公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(510324078)
【Fターム(参考)】