説明

種子の処理のために使用される薬剤

本発明は、とりわけ、種子を処理するための、既知の化合物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、種子の処理のための、公知の活性化合物の使用に関する。
【0002】
本願は、土壌への公知の活性化合物の付与による、植物有害生物の駆除にも関する。
【0003】
本願は、さらに、ある種の植物有害生物の駆除のための、公知の活性化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0004】
式(I)の活性化合物及びそれらの調製は、EP 0 539 588 A1号から公知である。
【0005】
【化2】

【0006】
(Rは、窒素を含有する、置換されていない又は置換された5員又は6員芳香族複素環残基を表し、
Xは、各事例において、置換されていない又は置換された、アルキレン又はアルキリデンを表し、
は、水素を表し、各事例において、置換されていない若しくは置換された、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールを表し、又はYRを表し、
Yは、酸素、S(O)、CO又はCOを表し、
lは、0、1又は2を表し、
は、水素を表し、又は、各事例において、置換されていない若しくは置換された、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル若しくはアリールを表し、
A、B及びDは、互いに独立に、各事例において、置換されていない若しくは置換された炭素原子若しくは複素原子を表し、又は単結合を表し、
Eは、CO又はCSを表し、
Qは、水素を表し、又は、各事例において、置換されていない若しくは置換された、アルキル、アルケニル、アルキニル若しくはアリールを表し、又はニトロ、ハロゲンを表し、又はZ−Rを表し、
Zは、CO、CO又はS(O)を表し、
mは、0、1又は2を表し、及び
は、各事例において、置換されていない若しくは置換された、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル若しくはアリールを表す。)
詳しくは、以下の化合物が、本公報に引用されている。
【0007】
【表1】



















































【0008】
さらに、EP 0 539 588 A1号から、構造(I)の化合物が、アワヨトウ、ヨトウガ、アブラムシ、セミ及びトビイロウンカに対して優れた活性を示すことが知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
構造(I)の公知の化合物は、種子の処理に特に適していることが、ここに見出された。
【0010】
有害生物によって引き起こされる栽培種に対する損傷の多くは、保存中及び土壌への種子の播種後、並びに植物の発芽中及び発芽直後の種子の感染によって起こる。根及び芽は特に感受性が高く、僅かな損傷でさえ、植物の死をもたらし得るので、この時期は特に重要である。従って、適切な薬剤の使用によって、種子を保護し、植物を発芽させる上で多大な興味が存在する。
【0011】
植物の種子の処理による有害生物の駆除は、長期にわたって公知であり、持続的な改良の対象となっている。しかしながら、種子の処理には、常に満足に解決できるとは限らない一連の問題が存在する。このため、植物の播種又は発生後に植物保護剤をさらに付与する必要をなくする、種子及び発芽中の植物を保護するための方法を開発することには価値がある。使用される活性化合物によって、植物自体に損傷を与えることなく、種子及び発芽中の植物が、可能な限り最高に、有害生物の感染に対して保護される効果のために、使用される活性化合物の量を最適化することにも価値がある。特に、植物保護剤を最小限に付与して、種子及び発芽中の植物の最適な保護を達成するために、種子の処理方法は、トランスジェニック植物の内在的殺虫特性も含むべきである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このため、特に、本発明は、種子が構造(I)の化合物で処理される、有害生物による攻撃から種子及び発芽中の植物を保護する方法に関する。本発明は、有害生物に対して保護するため、種子及び発芽中の植物を保護するために種子を処理するための、構造(I)の化合物の使用にも関する。さらに、本発明は、有害生物に対して保護するために、構造(I)の化合物で処理された種子に関する。
【0013】
本発明の利点の1つは、構造(I)の化合物の特別な浸透性特性のために、これらの化合物による種子の処理は、播種時に、種子そのものを有害生物から保護するのみならず、播種後に、発生する植物を有害生物から保護する。このように、播種の時点又はその直後に、培養の直接的な処理は省略することが可能である。
【0014】
構造(I)の化合物は、特に、トランスジェニック種子とともに使用可能であり、これにより、これらの種子から発生する植物は、これらの有害生物に対して誘導されたタンパク質を発現できることも、有利であると考え得る。構造(I)の化合物による、このような種子の処理によって、ある種の有害生物は、例えば、殺虫タンパク質の発現によって既に駆除することが可能であり、さらに驚くべきことには、構造(I)の化合物とともに相乗的な活性の補充が出現し、これは、有害生物に対する保護の有効性をさらに改善する。
【0015】
構造(I)の化合物は、農業、温室、森林、市場園芸及び園芸、並びにブドウ園で使用される既述の植物変種など、全ての植物変種の処理に適している。特に、これは、トウモロコシ、落花生、菜種、セイヨウアブラナ、ケシ、オリーブ、ココナツ、カカオ、大豆、綿、ビート(例えば、砂糖大根及び飼料ビート(forage beet))、米、モロコシ、小麦、大麦、オーツ麦、ライ麦、ヒマワリ、サトウキビ又はタバコの種子に関する。構造(I)の化合物は、前述されているような、果実植物及び野菜の種子の処置にも適している。トウモロコシ、大豆、綿、小麦及び菜種又はセイヨウアブラナの種子の処理が特に重要である。
【0016】
既述のように、構造(I)の化合物を用いた、トランスジェニック種子の処理が特に重要である。これは、特に殺虫特性を有するポリペプチドの発現を調節する少なくとも1つの異種遺伝子を通常含有する植物の種子の処理に関する。トランスジェニック種子中の異種遺伝子は、バチルス、リゾビウム、シュードモナス、セラチア、トリコデルマ、クラビバクター、グロムス又はグリオクラジウムなどの微生物に由来することが可能である。本発明は、特に、バチルス種から由来する少なくとも1つの異種遺伝子を含有するトランスジェニック種子の処理に特に適しており、その遺伝子産物は、アワノメイガ及び/又はネキリムシに対して活性を示す。特に、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)から得られた異種遺伝子が好ましい。
【0017】
本発明の文脈において、構造(I)の化合物は、単独で、又は適切な製剤中で、種子に適用される。種子が非常に安定であるため、処理中に損傷が起こらない時点で、種子を処理するのが好ましい。一般に、種子の処理は、採集と播種の間の任意の時点で行うことが可能である。通常、植物から分離され、肉穂花序、殻、茎、鞘、羊毛又は果肉が除去された種子が使用される。
【0018】
一般に、付与される構造(I)の化合物及び/又はさらなる添加物の量は、種子の発芽が損なわれず、及び発生する植物が損傷を受けないように選択されるよう、種子の処理の間、注意を払わなければならない。一定の量で付与される場合に、植物毒性効果を示し得る活性化合物の場合、これは、まず注意しなければならない。
【0019】
構造(I)の化合物は、直接、すなわち、さらなる成分を含有することなく、及び希釈されることなく付与することが可能である。適切な製剤の形態で、薬剤を種子に付与することが通常好ましい。種子の処理のための適切な製剤及び方法は、当業者に公知であり、例えば、以下の文書:米国特許4,272,417 A、米国特許4,245,432 A、US 4,808,430 A、米国特許5,876,739 A、米国特許公開2003/0176428 A1、WO2002/080675 A1、WO2002/028186 A2に記載されている。
【0020】
本発明の種子粉衣は、動物有害生物、特に、節足動物及び線虫、特に、農業及び森林に発生する昆虫及びクモ形類動物の駆除に適している。本発明の種子粉衣は、通常感受性及び耐性種に対して、並びに全ての又は個々の発育段階に対して活性である。上記有害生物には、以下のものが含まれる。
【0021】
シラミ目(Anoplura)(Phthiraptera)、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ヘマトピナス属種(Haematopinus)、リノグナサス属種(Linognathus spp.)、ペディキュラス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、
クモ綱(Arachnida)、例えば、コナダニ(Acarus siro)イシイハダニ(Aceria sheldoni)、サビダニ属種(Aculops spp.),チュウシコギセル属種(Aculus spp.)、キララマダニ属種(Amblyomma spp.)、トリダニ(Argas spp.)、マダニ属種(Boophilus spp.)、ヒメハダニ属種(Brevipalpus spp.)、クローバービラハダニ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、ワクモ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピリ(Epitrimerus pyri)、トウヨウハダニ属種(Eutetranyctus spp.)、サビダニ属種(Eriophyes spp.)、ヘミタルソレムス属種(Hemitarsoremus spp.)、ダニ属種(Hyalomma spp.),タネガタマダニ属種(Ixodes spp.)、セアカコケグモ(Latrodectus mactans)、リンゴハダニ属種(Metatetranychus spp.)、オリゴニクス属種(Oligonychus spp.)、マダニ属種(Ornithodoros spp.)、パノニシュス属種(Panonyshus spp.)、フィロコプタ オレイヴォラ(Phyllocoptruta oleivora)、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)、キュウセイダニ属種(Psoroptes spp)、コイタマダニ属種(Rhipicephalus spp.)、ネダニ属種(Rhizoglyphus spp.)、ヒゼンダニ属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio Maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、ホコリダニ属種(Tarsonemus spp.)、テトラニクス属種(Tetranychus spp.)、ヴァサテス・リコペルシキ(Vasates lycopersici)、
ビヴァルヴァ綱(Bivalva)、例えばドレイセナ属種(Dreissena spp.)、
唇脚目(Chilopoda)、例えばムカデ属種(Geophilus spp.)、スクティゲラ属種(Scutigera spp.)、
コレオプテラ目(Coleoptera)、例えば、インゲンマメゾウムシ(Acanthoscelides obtectus)、コガネムシ属種(Adoretus spp.)、ハムシ(Agelastica alni)、コメツキ属種(Agriotes spp.)、アンフィマロン・ソルスティティアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、ゴマダラカミキリ属種(Anoplophora spp.)、アンソノムス属種(Anthonomus spp.)、カツオブシムシ属種(Anthrenus spp.)、カンショコガネ属種(Apognia spp.)、キクイムシ属種(Atomaria spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、マメゾウムシ(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、ケウトリンクス属種(Ceuthorhynchus spp.)、クレオヌス・メンディクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリトラ・ジーランディカ(Costelytra zealandica)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、ヤナギシリジロゾウムシ(Cryptorhynchus lapathi)、カツオブシムシ属種(Dermetes spp.)、ジアブロティカ(Diabrotica)、ホシテントウ属種(Epilachna spp.)、ファウスティヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ヒョウホンムシ(Gibbium psylloides)、ヘテロニクス・アラター(Heteronychus arator)、チリーコミドリコガネ(Hylamorpha elegans)、ヒュロトルペス・バユルス(Hylotrupes bajulus)、アルファルファ・タコゾウムシ(Hypera postica)、キクイムシ属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レプティオタルサ・デケムリネアータ(Leptinotarsa decemlineata)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、カツオゾウムシ(Lixus spp.)、キクイムシ(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、ヨーロッパコフキコガネ(Melolontha melolontha)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、ヒゲナガカミキリ属種(Monochamus spp.)、ナウパクツス・クサントグラフス(Naupactus xanthographus)、ニプトゥス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、タイワンカブトムシ(Oryctes rhinoceros)、ノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus surinamensis)、オティオリンクス・スルカツス(Otiorrhynchus sulcatus)、コアオハナムグリ(Oxycetonia jucunda)、ファエドンコクェリアエ(Phaedon cochleariae)、コガネムシ属種(Phyllophaga spp.)、マメコガネ(Popillia japonica)、プレムノトリペス属種(Premnotrypes spp.)プシィリオデス・クリソケファラ(Psylliodes chrysocephala)、ヒョウホンムシ属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ヴェントラリス(Rhizobius ventralis)、コナナガシンクイ(Rhizopertha dominica)、コクゾウムシ属種(Sitophilus spp.)、オサゾウムシ属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シンフィレテス属種(Symphyletes spp.)、ミールワーム(Tenebrio molitor)、コクヌストモパキ属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、ゾウムシ属種(Tychius spp.)、カミキリ属種(Xylotrechus spp.)、ゴミムシ属種(Zabrus spp.)、
トビムシ目(Collembola)、例えば、オニキウルス・アルマツス(Onychiurus armatus)、
ハサミムシ目(Dermaptera)、クギヌキハサミムシ(Forficula auricularia)、
ヤスデ目(Diplopoda)、例えば、ブラニルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)、
ハエ目(Diptera)、例えば、ヤブカ属種(Aedes spp.)、ハマダラカ属種(Anophles spp.)、ビビオ・ホルチュラヌス(Bibio hortulanus)、クロバエ(Calliphora erythrocephala)、ミバエ(Ceratitis capitata)、クリソミア(Chrysomyia)、コクミリア属種(Cochliomyia spp.)、ヒトクイバエ(Cordylobia anthropophaga)、イエカ属種(Culex spp.)、ヒフバエ属種(Cuterebra spp.)、リーブミバエ(Dacus oleae)、ヒフバエ(Dermatobia hominis)、ショウジョウバエ属種(Drosophila spp.),ヒメイエバエ属種(Fannia spp.)、ガストロフィラス属種(Gastrophilus spp.)、ヒレミア属種(Hylemyia spp.)、シラミバエ属種(Hyppobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ハモグリバエ属種(Liriomyza spp.)、キンバエ属種(Lucilia spp.)、イエバエ属種(Musca spp.)、カメムシ属種(Nezara spp.)、ヒツジバエ属種(Oestrus spp.)、オスキネラ・フリット(Oscinella frit)、アカザモグリハナバエ(Pegomyia hyoscyami)、ハナバエ属種(Phorbia spp.)、サシバエ属種(Stomoxys spp.)、アブ属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、ガガンボ(Tipula paludosa)、ヒフヤドリニクバエ(Wohlfahrtia spp.)、
腹足綱(Gastropoda)、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ヒラマキガイ属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、ナメクジ属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、コシダカヒメモノアラガイ属種(Lymnaea spp.)、ヨナクイカタアマガイ属種(Oncomelania spp.)、オカモノアラガイ(Succinea spp.)、
蠕虫綱(helminths)、例えば、アンキロストマ・ドゥオデナレ(Ancylostoma duodenale)、セイロン鉤虫(Ancylostoma ceylanicum)、アシロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、カギムシ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス(Ascaris)、マレー糸状虫(Brugia malayi)、ブルギア・ティモリ(Brugia timori)、牛鉤虫属種(Bunostomum spp.)、カベルティア属種(Chabertia spp.)、肝吸虫属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、槍形吸虫属種(Dicrocoelium spp.)、ジクチオルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、広筋裂頭条虫(Diphyllobothrium latum)、エジナ虫(Dracunculus medeinensis)、単胞状虫(Echinococcus granulosis)、多胞状虫(Echinococcus multiocularis)、エンテロビウス・ヴェルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファキオラ属種(Faciola spp.)、ヘモンクス属種(Haemonchus spp.)、線虫属種(Heterakis spp.),矮小条虫(Hymenolepsis nana)、ヒョストロングス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア糸状虫(Loa loa),ネマトディルス属種(Nematodirus spp.)、エソファゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、肝吸虫属種(Opisthorchis spp.)、回旋線糸条虫(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagi spp.)、肺吸虫属種(Paragonimus spp.)、スキスオソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギロイデス・フエレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナータ(Taenia saginata)、有鉤条虫(Taenia solium),繊毛虫(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ナティバ(Trichinella nativa)、トリキネラ・ブリトーヴィ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソーニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・シュードプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリキュリス・トリキュリア(Trichuris trichuria)、バンクロフト糸条虫(Wuchereria bancrofti)。
【0022】
さらに、エイメリア属などの原虫も駆除し得る。
【0023】
カメムシ目(Heteroptera)例えば、アナサ・トリスティス(Anasa tristis)、カメムシ(Antestiopsis spp.)、ナガカメムシ属種(Blissus spp.)、カスミカメムシ属種(Calocoris spp.)、カスミカメムシ(Campylomma livida )、カンシャコバネカメムシ属種(Cavelerius spp.)、トコジラミ属種(Cimex spp.)、クレオンティアデス・ディルーツス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ディケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ディコノコリス・ヘウエッティ(Diconocoris hewetti)、ジスダークス属種(Dysdercus,spp.)、ユースキスツス属種(Euschistus spp.)、ユーリガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルティス属種(Heliopeltis spp.)、ホルキアス・ノビレルス(Horchias nobiellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、メクラガメ属種(Lygus spp.)、マクロペス・エクスヴァツス(Macropes excavatus)、メクラカメムシ(Miridae)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オイバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエズマ・クオドラータ(Piesma quadrata)、ピーゾドルス属種(Piezodorus spp.)、サルス・セリアツス(Psallus seriatus)、プセウダキスタ・ぺルセア(Pseudacysta persea)、ロードニウス属種(Rhodonius spp.)、サールベルゲラ・シンギュラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノフフォラ属種(Scotinophora spp.)、ステファニティス・ナシ(Stephanitis nashi)、ティリブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)
ホモプテラ目(Homoptera)、例えば、アキルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アエネオルミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノスケナ属種(Agonoscena spp.)、アレウローデス属種(Aleurodes spp.)、アウレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロスリンクス属種(Aleurothrixus spp.)アムラスカ属種(Amrasca spp.)、 アヌラフィス・カルドゥイ(Anuraphis cardui)、カイガラムシ属種(Aonidiella spp.)、アファノスティグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アフィス属種(Aphis spp.)、アルボリディア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピデラ属種(Aspidiella spp.)、アスピディオトゥス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルツムソラニ(Aulacorthum solani)、ベミサ属種(Bemisia spp.)、ブラキダウデゥス・ヘリクリシ(Brachycaudus helichrysii),ブラキコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレビコリン・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カリギュフォナ・マギナータ(Calligyphona marginata)、カルネオセファラ・フルギーダ(Carneocephala fulgida)、ケラトバクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、ケルコピダエ(Cercopidae)、ケロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシフォン・フラガエフォリ(Chaetosiphon fragaefolii)、キノナプシス・テガレンシス(Chinonaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキ(Chlorita onukii)、クロマフィス・ユグランディコラ(Chromaphis juglandicola)、クリソファルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、キルカジュリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、ココミティルス・ハリ(Coccomytilus halli)、コクス属種(Coccus spp.)クリプトミズス・リビス(Chryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ディアロイローデス属種(Dialeurodes spp.)、ディアフォリーナ属種(Diaphorina spp.)ディアスピス属種(Diaspis spp.)、ドラリス属種(Doralis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ディサフィス属種(Dysaphis spp.)、ディスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エンポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリスロニューラ属種(Erythroneura spp.)、ユーセリス・ビロバタス(Euscelis bilobatus)、ゲオコッカス・コフェアエ(Geococcus coffeae)、ホマロディスカ・コアグラータ(Homalodisca coagulata)、ヒアロプテルス・アルンディニス(Hyalopterus arundinis)、イセリア属種(Icerya spp.)イディオケルス属種(Idiocerus spp.)、イディオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルファクス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、リパフィス・エリシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルヴァ・フィムブリオラタ(Mahanarva fimbriolata)、メラナフィス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロフィウム・ディロヅム(Metopolophium dirhodum)、モネリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズス属種(Myzus spp.)、ナソンビア・リビスニイグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネホテティクス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルバータ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベミシア・ミリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオーザ属種(Paratorioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp),ペンフィガス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・ミディス(Peregrinus maidis),フェナコッカス属種(Phenacoccus spp.)、フロエオミズス・パセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、フォロドン・ヒュームリ(Phorodon humuli)、フィロクセラ属種(Phylloxera spp.)、ピナスピス・アスピディストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコッカス属種(Planococcus spp.)、プロトパルビナリア・ピリフォルミス(Protopulvinaria pyriformis)、シュードオーラカピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、シュードコッカス属種(Pseudococcus spp)、プシラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピリラ属種(Pyrilla spp.)、クアドラスピディオツス属種(Quadraspidiotus spp.)、ケサーダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコッカス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシファム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイセティア属種(Saissetia spp.)、スカホイデス・ティタヌス(Scaphoides titanus)、スキザフィス・グラミナム(Schizaphis graminum)、セレナスピヅス・アルティキュラツス(Selenaspidus articulatus)、ソガータ属種(Sogata spp.)、ソガテラ・フリキフェラ(Sogatella furcifera)、スピガトーデス属種(Sogatodes spp.)、スティクトケファラ・フェスティナ(Stictocephala festina)、テナラファラ・マラエムシス(Tenalaphara malayensis)、チノカリス・カリアエフォリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアロイロデス・バポラリオールム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオーザ属種(Trioza spp).テフロキバ属種(Typhlocyba spp.)、 ユナプシス属種(Unaspis spp.)、ビテウス・ビティフォリ(Viteus vitifolii)、
ハチ目(Hymenoptera)、例えば、マツバチ属種(Diprion spp.)、ハバチ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)、スズメバチ(Vespa spp.)、
等脚目(Isopoda)、例えば、オカダンゴムシ(Armadillidium vulgare),ホンワラジムシ(Oniscus asellus)、ワラジムシ(Porcellio scaber)、
シロアリ目(Isoptera)、例えば、ヤマトシロアリ属種(Reticulitermes spp.)、タイワンシロアリ属種(Odontotermes spp.)、
チョウ目(Lepidoptera)、例えば、オオケンモン(Acronicta major)、ナカジロシタバ(Aedia leucomelas)、アグロチス属種(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンティカルシア属種(Anticarsia spp.)、ヨトウガ(Barathra brassicae)、ブキュラトリクス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、ハマキガ(Cacoecia podana)、カプア・レティクラーナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマータ(Cheimatobia brumata)、ツドガ属種(Chilo spp.),トウヒノシントメハマキ(Choristoneura fumiferana)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロケルス属種(Cnaphalocerus spp.)、シディア・ポモネラ(Cydia pomonella)、ミスジアオリンガ(Earias insulana)、スジコナマダラメイガ(Ephestia kuehniella)、エウプロクティス・クリソロエア(Euproctis chrysorrhoea)、ヤガ属種(Euxoa spp.)、フェルティア属種(Feltia spp.)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、タバコガ属種(Heliothis spp.)、ホフマノフィラ・プセウドスプレテラ(Hofmannophila pseudospretella)、チャハマキ(Homona magnanima)、ヒポノメウタ・パデラ、(Hyponomeuta padella)、ラフィグマ属種(Laphygma spp.)、リソコレティス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、リトファン・アンテナータ(Lithophane antennata)、ロクサグロティス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、マイマイ属種(Lymantria spp.)、マラコソマ・ニューストリア(Malacosoma neustria)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、モキス・レパンダ(Mocis repanda)、アワヨトウ(Mythimna separata)、オリア属種(Oria spp.)、イネクビボリムシ(Oulema oryzae)、マツキリガ(Panolis flammea)、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)、ミカンハモクリガ(Phyllocnistis citrella)、アセビ属種(Pieris spp.)、コナガ(Plutella xylostella)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、シュードレティア属種(Pseudaletia spp.)、シュードプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、アワノメイガ(Pyrausta nubilalis)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、テルメシア・ゲマタリス(Thermesia gemmatalis)、ティネア・ペリオネラ(Tinea pellionella )、ティネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス・ビリダーナ(Tortix viridana)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)、
バッタ目(Orthoptera)、例えば、コオロギ(Acheta domesticus)、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、ケラ属種(Gryllotalpa spp.)、マデラゴキブリ(Leucophaea maderae)、バッタ属種(Locusta spp.)、コバネイナゴ属種(Melanoplus spp.)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、スキストケルカ・グリガリア(Schistocerca gregaria)、
ノミ目(Siphonaptera)、例えば、ナガノミ属種(Ceratophyllus spp.)、ネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、
コムカデ目(Symphyla)、例えばスクティゲレラ・イマキュラータ(Scutigerella immaculata)、
アザミウマ目(Thynsanoptera)、例えば、バリオトリプス・ビフォルミス(Baliothrips biformis)、エネオトリプス・フラベンス(Enneothrips flavens)、ハナアザミウマ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオスリプス属種(Heliothrips spp.)クリバネアザミウマ(Hercinothrips femoralis)、カコスリップス属種(Kakothrips spp.)、リピフォロスリップス・クルエンタッツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、スキルトスリプス属種( Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、スリプス属種(Thrips spp.)、
シミ目(Thysanura)からは例えば、セイヨウシミ(Lepisma saccharina)。
【0024】
植物寄生性線虫には、例えば葉枯線虫属種(Anguina spp.)、土壌線虫属種(Aphelenchoides spp.)、ナミクキセンチュウ属種(Belonoaimus spp.)、ブルサフェレンカス属種(Bursaphelenchus spp.)、ディチレンカス・ディプサシ(Ditylenchus dipsaci)、シストセンチュウ属種(Globodera spp.)、ヘリオコチレンカス属種(Heliocotylenchus spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp。)、土壌線虫属種(Longidorus spp.)、ネコブセンチュウ属種(Meloidogyne spp.)、ネグサレセンチュウ属種(Pratylenchus spp.)、センチュウ(Radopholus similis)、ロチレンカス属種(Rotylenchus spp.)、ハリセンチュウ属種(Trichodorus spp.)、チレンコリンカス属種(Tylenchorhynchus spp.)、チレンチュラス属種(Tylenchulus spp.)、ミカンエセンチュウ(Tylenchulus semipenetrans)、キフィネマ属種(Xiphinerma spp.)が含まれる。
【0025】
本発明の粉衣の補助を得て、好ましくは、以下の昆虫の目を駆除することが可能である。
【0026】
土壌昆虫:双翅目(例えば、ミバエ(frit fly)、スイセンハナアブ)、鞘翅目(例えば、ジアブロティカ(Diabrotica)、ハリガネムシ)、鱗翅目(例えば、カブラヤガ)、ブラットフテロイデア(Blattophtheroidea)、多足目(Myriopoda)。
【0027】
葉昆虫:アフィディナ目(Aphidina)、鞘翅目(Coleoptera)、短角目(Brachycera)、鱗翅目(Lepidotera)、同翅目(Homoptera)、チサノプテラ目(Tysanoptera)、アレウロディナ目(Aleurodina)、シカニダ目(Cicadina)、アカシ目(Acasi)、コッシナ目(Cossina)、異翅目(Heteroptera)。
【0028】
驚くべきことに、構造(I)の化合物は、浸透特性を有し、土の上に付与すると、上記動物有害生物に対して極めて優れた活性を示すことも見出された。
【0029】
ここで、活性化合物を含有する粒状物が、土の中又は土の上へ、有利に付与される。適切なのは、例えば、散布、帯(strip)、畝間及び地面のくぼみへの付与である。散布付与とは、処理されるべき表面全体へ活性化合物を表面付与した後、土壌中へ機械的に取り込ませることを意味する。
【0030】
特に、コメ栽培における植物箱(種子箱)中での使用(苗床箱処理)が挙げられる。
【0031】
特に有利なのは、水の中に、構造(I)の化合物又はこれらの塩を乳化又は溶解し、植物に水を与えるためにこれを使用することである。
【0032】
適切なのは、土壌の上への噴霧、浸漬(すなわち、活性化合物を含有する溶液で植物を湿らせること)及び細流灌漑並びに、特に野菜及び観賞植物における水耕栽培の使用である。
【0033】
構造(I)の化合物は、例えば、茎注射によって、茎を通じて付与することも可能である。
【0034】
さらに、構造(I)の化合物は、イエバエの駆除に非常に適していることが見出された。
【0035】
本発明によれば、構造(I)の化合物は、ゴキブリ、すなわち、ゴキブリ目(Blattariae)、特にチャバネゴキブリ科(Blattellidae)、特にチャバネゴキブリ(Blattella germanica)又はブラッチダエ科(Blattidae)、特に東洋ゴキブリ(Blatta orientals)及びワモンゴキブリ(Periplaneta americana)並びに他のゴキブリ種の駆除に使用することが可能であるが、最も具体的には、チャバネゴキブリに対して使用することが可能である。
【0036】
本発明によれば、構造(I)の化合物は、殺虫剤、例えば、ピレスロイドの虫除け作用が軽減されるように、ゴキブリに対して作用する。
【0037】
この効果は、ゴキブリの全ての運動可能な発育段階(幼虫、成体)に生じる。このため、p−ヒドロキシフェニル酢酸及び/又は他の化学化合物とのp−ヒドロキシフェニル酢酸の混合物は、使用される駆除方法の種類とは無関係に、ゴキブリの駆除において、極めて一般的に使用することが可能である。これらは、必要に応じて、誘引餌材料又は他の誘引物質、合成又は天然の殺虫剤などの他の活性因子ととともに、化学的駆除方法において好ましく使用することが可能である。
【0038】
簡易な検討と簡易な調査によって、当業者は、適切な混合物及び付与の種類及び各用途に対する量を容易に決定することが可能である。
【0039】
さらに、構造(I)の公知の化合物は、EP 0 539 588に挙げられていない有害生物(アワヨトウ、ヨトウガ、アブラムシ、セミ及びトビイロウンカ)の駆除にも優れていることが見出された。
【0040】
構造(I)の化合物は、好ましくは、実施例に記載されている有害生物の駆除のために使用される。
【0041】
本発明の化合物は、植物、衛生及び貯蔵製品の有害生物に対して活性があるだけでなく、獣医薬の分野において、マダニ、軟ダニ、疥癬ダニ、ツツガムシ、ハエ(咬みバエ及び舐めバエ)、寄生性のハエの幼虫、シラミ、毛ジラミ、羽ジラミ及びノミなどの動物有害生物(外部寄生虫及び内部寄生虫)に対して活性があることも見出された。これらの寄生生物には下記のものがある。
【0042】
シラミ目(Anoplurida)、例えば、ヘマトピナス属種(Haematopinus spp.)、リノグナサス属種(Linognathus spp.)、ペディキュラス属種(Pediculus spp.)、フィチラス属種(Phtirus spp.)及びソレノポテス属種(Solenopotes spp.)、
ハジラミ目(Mallophagida)、及びその亜目であるマルツノハジラミ亜目(Amblycerina)及びホソツノハジラミ亜目(Ischnocerina)、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボビコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネッキエラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)及びフェリコラ属種(Felicola spp.)、
双翅目(Diptera)、及びそのネマトセリナ亜目(Nematocerina)及び短角亜目(Brachycerina)、例えば、イーデス属種(Aedes spp.)、アノフレス属種(Anopheles spp.)、キュレックス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ユーシムリウム種(Eusimulium spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルツゾミヤ属種(Lutzomyia spp.)、キュリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリソップス属種(Chrysops spp.)、ヒボミトラ属種(Hybomitra spp.)、アチロータス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ヘマトポタ属種(Haematopota spp.)、フィリポミア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ヒドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、ヘマトビア属種(Haematobia spp.)、モレリア属種(Morellia spp.)、ファニア属種(Fannia spp.)、グロッシナ属種(Glossina spp.)、カリホラ属種(Calliphora spp.)、ルチリア属種(Lucilia spp.)、クリソミア属種(Chrysomyia spp.)、ウォールファルチア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコフォガ属種(Sarcophaga spp.)、エストラス属種(Oestrus spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロフィラス属種(Gasterophilus spp.)、ヒッポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、メロハガス属種(Melophagus spp.)、
ノミ目(Siphonapterida)、例えば、ピューレクス属種(Pulex spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)、ゼノプシラ属種(Xenopsylla spp.)、セラトフィラス属種(Ceratophyllus spp.)、
カメムシ目(Heteropterida)では、例えば、シメックス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロードニウス属種(Rhodnius spp.)、パンストロンギラス属種(Panstrongylus spp.)、
ゴキブリ目(Blattarida)、例えば、ブラタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカーナ(Periplaneta americana)、ブラテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、スペラ属種(Supella spp.)
ダニ目(Acari)(コナダニ目(Acarina))の亜綱並びに後気門及び中気門目では、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オーニソドラス属種(Ornithodorus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イキソデス属種(Ixodes spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、ブーフィラス属種(Boophilus spp.)、デルマセントール属種(Dermacentor spp.)、ヘモフィサリス属種(Haemophysalis spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、リピセファラス属種(Rhipicephalus spp.)、デルマニサス属種(Dermanyssus spp.)、ライリエチア属種(Raillietia spp.)、ニューモニサス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストーマ属種(Sternostoma spp.)、バロア属種(Varroa spp.)、
ケダニ(Actinedida)(前気門亜目)及びコナダニ(Acaridida)亜目(無気門亜目)の目、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニソケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属種(Myobia spp.)、プソレルゲーツ属種(Psorergates spp.)、デモデックス属種(Demodex spp.)、トロンビキュラ属種(Trombicula spp.)、リストロホラス属種(Listrophorus spp.)、アカラス属種(Acarus spp.)、チロファガス属種(Tyrophagus spp.)、カログリファス属種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリカス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。
【0043】
本発明の構造(I)の化合物は、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、バッファロー、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ、ミツバチ等の農業用動物、イヌ、ネコ、愛玩鳥及び観賞魚等のその他ペット、ハムスター、モルモット、ラット及びマウス等のいわゆる実験動物に影響を与える節足動物の駆除にも適している。これらの節足動物を駆除することによって、死亡率及び生産性の減少(肉、ミルク、羊毛、皮、卵、蜂蜜等)が抑えられるはずであり、このように、本発明の化合物を使用することによって、さらに経済的且つ簡易に動物を飼育することが可能となる。
【0044】
獣医学部門及び畜産業での構造(I)の活性化合物の使用は、例えば、錠剤、カプセル、頓服、水薬、顆粒、ペースト、ボーラス、飼料を介した方法、坐剤の形態での腸内投与によって、例えば、注射(とりわけ、筋肉内、皮下、静脈内、腹腔内)、経鼻適用によるインプラント等の非経口投与によって、例えば、液浸、噴霧、滴下及び点投与、洗浄、粉末散布の形での皮膚投与によって、また、首輪、耳標、尾標、足輪、端綱、印付け用具等、活性化合物を含有する成形品の助けを得る公知の手段によって、実施される。
【0045】
ウシ、家禽、ペット等に使用する際には、前記活性化合物は、活性化合物を1から80重量%の量で含有する製剤(例えば、粉末、エマルジョン、流動剤)として、直接若しくは100から10,000倍に希釈した後に使用することが可能であり、又は薬浴として使用できる。
【0046】
さらに、本発明の構造(I)の化合物は、産業資材を破壊する昆虫に対して強力な殺虫作用を示すことも明らかとなった。
【0047】
次の昆虫を好ましい例として挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0048】
カブトムシ、例えば、
ヒロツルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、クロロフォラス・ピロシス(Chlorophorus pilosis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、ゼストビウム・ルフォビロサム(Xestobium rufovillosum)、プチリヌス・ペクチコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルチネクス(Dendrobium pertinex)、エルノビウス・モリス(Ernobius mollis)、プリオビウム・カルピニ(Priobium carpini)、リクタス・ブルネウス(Lyctus brunneus)、リクタス・アフリカナス(Lyctus africanus)、リクタス・プラニコリス(Lyctus planicollis)、リクタス・リネアリス(Lyctus linearis)、リクタス・プベセンス(Lyctus pubescens)、トロゴキシリン・アエクエール(Trogoxylon aequale)、ミンテス・ルギコリス(Minthes rugicollis)、キシレボラス種(Xyleborus spec.)、トリプトデンドロン種(Tryptodendron spec.)、アパテ・マナクス(Apate monachus)、ボストリクス・カプシンズ(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリクス・ブルネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノキシロン種(Sinoxylon spec.)、ディノデルス・ミヌタス(Dinoderus minutes)、
膜翅類の昆虫、例えば、
シレックス・ジュベンカス(Sirex juvencus)、ウロセルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロセルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロセルス・オウガー(Urocerus augur)
シロアリ(Termites)、例えば、
カロテルメス・フラビコリス(Kalotermes flavicollis)、クリプトテルメス・ブレビス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インディコラ(Heterotermes indicola)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・ルチフガス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウィニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ズーテルモプシス・ネバデンシス(Zootermopsis nevadensis)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus)、オドントテレメス・フォルモサヌス(Odontoteremes formosanus)、オドントテレメス・ロカナンディ(Odontoteremes lokanandi)、オドントテレメス・オベサス(Odontoteremes obesus)、オドントテレメス・スメアトマニ(Odontoteremes smeatmani)、
シミ(silverfish)、例えば、 レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
【0049】
本明細書において産業資材(industrial material)とは、好ましくは、プラスチック、接着剤、糊、紙及びカード、皮革、木及び木製品並びに塗料等の非生物材料を意味するものとして理解される。
【0050】
昆虫の感染から保護すべき最も好ましい資材は、木及び木製品である。
【0051】
本発明の物質又は該物質を含有する混合物によって保護可能な木及び木製品とは、例えば、以下のものを意味するものとして理解される。
【0052】
木材、木製梁、鉄道の枕木、橋の構成部分、ボートの上陸用桟橋、木製の車両、箱、パレット、容器、電柱、羽目板、木製の窓及びドア、合板、クリップボード、建具類、又は家屋建築若しくは建築用建具類に一般的に使用される木製品。
【0053】
構造(I)の活性化合物は、そのまま、濃縮物の形態で、又は粉末、顆粒、溶液、懸濁物、エマルジョン若しくはペーストなどの一般的に慣用される製剤の形態で使用することが可能である。
【0054】
上記製剤は、例えば、活性化合物を、少なくとも1つの溶媒又は希釈剤、乳化剤、分散剤及び/又は結合剤又は固定剤、撥水剤、場合によって乾燥剤及びUV安定化剤、並びに、場合によって着色剤及び顔料及びさらなる加工補助剤と混合することによって、公知の方法により調製することが可能である。
【0055】
木及び木製品の保護用の殺虫剤又は濃縮物は、0.0001から95重量%の濃度、特に0.001から60重量%の濃度の本発明の活性化合物を含有する。
【0056】
使用される薬剤又は濃縮物の量は、昆虫の種及び量並びに媒体によって異なる。使用される最適な量は、各事例において、使用時の試験系列によって決定することができる。しかし、一般的には、保護すべき資材に対して、前記活性化合物の0.0001から20重量%、好ましくは0.001〜10重量%を使用すれば十分である。
【0057】
有機溶媒又は溶媒混合物、及び/又は低揮発性の油性又は油類の有機溶媒又は溶媒混合物、及び/又は極性有機溶媒又は溶媒混合物、及び/又は水、並びに、場合によって乳化剤及び/又は湿潤剤が溶媒又は希釈剤としての役割を果たす。
【0058】
好ましくは、蒸発数が35を超え、引火点が30℃、好ましくは45℃を超える油性又は油類溶媒が、有機溶媒として使用される。適切な鉱物油若しくはそれらの芳香族画分又は鉱物油を含有する溶媒混合物は、低揮発性、水に不溶性の油性又は油類溶媒、好ましくは揮発油、石油及び/又はアルキルベンゼンなどとして使用される。
【0059】
170から220℃の沸点範囲を有する鉱物油、170から220℃の沸点範囲を有する揮発油、250から350℃の沸点範囲を有するスピンドル油、160から280℃の沸点範囲を有する石油及び芳香族、テレピン油等が有利に使用される。
【0060】
好ましい実施形態では、180から210℃の沸点範囲を有する液体脂肪族炭化水素、又は180から220℃のの沸点範囲を有する芳香族及び脂肪族炭化水素の高沸点混合物及び/又はスピンドル油及び/又はモノクロロナフタレン、好ましくはα−モノクロロナフタレンが使用される。
【0061】
35を超える蒸発数と、30℃、好ましくは45℃を超える引火点とを有する低揮発性の有機油性又は油類溶媒は、溶媒混合物も35を超える蒸発数と、30℃、好ましくは45℃を超える引火点とを有し、且つ殺虫剤/殺真菌剤の混合物がこの溶媒混合物中に溶解又は乳化できるのであれば、高揮発性又は中揮発性の有機溶媒によって一部を置き換えることができる。
【0062】
好ましい実施形態では、有機溶媒又は溶媒混合物の一部は、脂肪族極性有機溶媒又は溶媒混合物によって置き換えられる。好ましくは、グリコールエーテル、エステル等のヒドロキシ及び/又はエステル及び/又はエーテル基を含有する脂肪族有機溶媒が使用される。
【0063】
本発明の範囲において、使用されている有機溶媒中で、水希釈可能及び/又は可溶性又は分散可能若しくは乳化可能である公知の合成樹脂及び/又は結合性乾燥油、特に、アクリル系樹脂、例えば、ポリ酢酸ビニル等のビニル樹脂、ポリエステル樹脂、重縮合又は重付加樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂又は改変されたアルキド樹脂、フェノール樹脂、インデン/クマロン樹脂等の炭化水素樹脂、ケイ素樹脂、乾燥野菜油及び/又は乾燥油、及び/又は天然及び/又は合成樹脂に基づいて物理的に乾燥させた結合剤からなるか、又はこれらを含有する結合剤が、有機結合剤として使用される。
【0064】
結合剤として使用された人工樹脂は、エマルジョン、分散剤又は溶液の形態で使用できる。アスファルト又はアスファルト化合物も、最大10重量%で、結合剤として使用できる。さらに、着色料、顔料、撥水剤、臭い矯正剤及び阻害剤又は抗腐食剤などを使用することもできる。
【0065】
好ましくは、本発明において、前記薬剤又は濃縮物中に、有機結合剤として、少なくとも1つのアルキド樹脂又は改変されたアルキド樹脂及び/又は乾性植物油が含有される。好ましくは、本発明において、45重量%超、好ましくは50ないし68重量%の油含量を有するアルキド樹脂が使用される。
【0066】
上述した結合剤は、完全に又は部分的に、固定剤(混合物)又は可塑剤(混合物)によって置き換えることができる。これらの添加物は、活性化合物の揮発及び結晶化又は沈殿を防ぐことを目的とする。好ましくは、これらの添加物は、結合剤の0.01から30%(使用される結合剤100%に対して)を交換する。
【0067】
前記可塑剤は、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル又はフタル酸ベンジルブチル等のフタル酸エステル、リン酸トリブチル等のリン酸エステル、アジピン酸ジ−(2−エチルヘキシル)等のアジピン酸エステル、ステアリン酸ブチル又はステアリン酸アミル等のステアリン酸エステル、オレイン酸ブチル等のオレイン酸エステル、グリセロールエーテル又は高分子重量のグリコールエーテル、グリセロールエステル及びp−トルエンスルホン酸エステルの化学物のクラスから得られる。
【0068】
固着剤は、化学的に、例えばポリビニルメチルエーテル等のポリビニルアルキルエーテル又はベンゾフェノン、エチレンベンゾフェノン等のケトンを基礎とする。
【0069】
水も、特に、場合によって、上述の有機溶媒又は希釈剤、乳化剤、分散剤の一以上との混合物として、溶媒又は希釈剤として適している。
【0070】
特に、有効な木の保護は、産業的規模の含浸工程、例えば、真空、二重真空又は加圧工程によって得られる。
【0071】
即時使用可能な薬剤は、さらなる殺虫剤を場合によって含有することも可能であり、場合によって1以上の殺真菌剤を含むことも可能である。
【0072】
同時に、構造(I)の化合物は、特に船体、スクリーン、ネット、建物、係留及び信号装置等の塩水又は汽水と接触した物体上での増殖に対する保護として使用することが可能である。
【0073】
ケヤリムシ(fan worm)等の無柄目貧毛類(sessile oligochaeta)並びに、甲殻類、様々なエボシガイ(Lepas)及びミョウガガイ(Scalpellum)種などのエボシガイ下目(Ledamorpha group)(エボシガイ(goose barnacles))の種、又はシロスジフジツボ(Balanus)又はカメノテ(Pollicipes)種等のフジツボ下目(Balanomorpha group)(フジツボ類)の種からの増殖は、船の摩擦抵抗を増加させる結果、エネルギーの消費の増大を招き、さらには乾ドックに頻繁に停留しなければならなくなるために、操業費用を著しく増加させる。
【0074】
藻類、例えば、シオミドロ属種(Ectocarpus sp.)及びイギス属種(Ceramium sp.)の増殖はもとより、特に、フジツボ(Cirripedia)(甲殻類の蔓脚亜綱)という名称に分類される無柄目エントモストラカ(Entomostraka)群の増殖が非常に重要である。
【0075】
驚くべきことに、本発明の化合物は、単独で又は他の活性化合物と併用することで、優れた汚損防止作用を示すことがここに明らかとなった。
【0076】
構造(I)の化合物の使用により、ビス(トリアルキルスズ)硫化物、トリ−n−ブチルスズラウラート、塩化トリ−n−ブチルスズ、酸化銅(I)、塩化トリエチルスズ、トリ−n−ブチル(2−フェニル−4−クロロフェノキシ)スズ、酸化トリブチルスズ、二硫化モリブデン、酸化アンチモン、ポリマー性チタン酸ブチル、フェニル(ビスピリジン)ビスマスクロライド、フッ化トリ−n−ブチルスズ、エチレンビスチオカルバメートマンガン、ジメチルビスチオカルバマート亜鉛、エチレンビスチオカルバマート亜鉛、2−ピリジンチオール−1−オキシドの亜鉛塩及び銅塩、ビスジメチルビスチオカルバモイル亜鉛 エチレンビスチオカルバマート、酸化亜鉛、エチレン−ビスジチオカルバマート銅(I)、チオシアン酸銅、ナフテン酸銅及びトリブチルスズハロゲン化合物などの重金属の使用を回避するか、又はこれらの化合物の濃度を著しく減らすことができる。
【0077】
即時使用可能な汚損防止塗料は、場合によって、他の活性化合物、好ましくは除藻剤、殺真菌剤、除草剤、軟体動物駆除剤又は他の汚損防止活性化合物を含有することが可能である。
【0078】
本発明の汚損防止剤に対する適切な組み合わせ対は、好ましくは下記の通りである。
【0079】
2−tert−ブチルアミノ−4−シクロプロピルアミノ−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジン、ジクロロフェン、ジウロン、エンドタール、酢酸フェンチン、イソプロツロン、メタベンズチアズロン、オキシフルオルフェン、キノクラミン及びターブトリン等の除藻剤、
ベンゾ[b]チオフェンS,S−ジオキシドシクロヘキシルアミド、ジクロフルアニド、フルオロフォルペット、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバマート、トリルフルアニド並びにアザコナゾール、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、ヘキサコナゾール、メトコナゾール、プロピコナゾール及びテブコナゾールなどのアゾールなどの殺真菌剤、
Feキレート剤、酢酸フェンチン、メタルデヒド、メチオカルブ、ニクロサミド、チスリポール及びトリメタカルブ等の軟体動物駆除剤、
又は4,5−ジクロロ−2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、ジヨードメチルパラトリルスルホン、2−(N,N−ジメチルチオカルバモイルチオ)−5−ニトロチアジル、2−ピリジンチオール1−オキシドのカリウム、銅、ナトリウム及び亜鉛塩、ピリジン−トリフェニルボラン、テトラブチルジスタノキサン、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)−ピリジン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド及び2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド(2,4,6−chlorophenylmaleinimide)等の従来の活性名汚損防止化合物。
【0080】
使用される汚損防止剤は、0.001から50重量%の濃度、特に0.01から20重量%の濃度で、活性化合物を含有する。
【0081】
さらに、汚損防止剤は、例えば、Ungerer, Chem.Ind.1985,37,730−732及びWilliams, Antifouling Marine Coatings, Noyes, Park Ridge, 1973に記述の通常の成分を含有する。
【0082】
除藻、殺真菌、軟体動物駆除及び活性な殺虫化合物に加えて、汚損防止塗料は、特に結合剤を含有する。
【0083】
一般に認知された結合剤の例は、溶媒系中のポリ塩化ビニル、溶媒系中の塩素化されたゴム、溶媒系中のアクリル樹脂、特に水性系では水性分散液の形態又は有機溶媒系の形態の塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマー系、ブタジエン/スチレン/アクリロニトリルゴム、あまに油等の乾性油、タール又はビチューメンと組み合わせた樹脂エステル又は改良樹脂エステル、アスファルト及びエポキシ化合物、塩素化されたゴムの少量、塩素化ポリプロピレン及びビニル樹脂である。
【0084】
場合によって、塗料は、好ましくは塩水に不溶性の無機顔料、有機顔料又は着色剤も含有する。さらに、塗料は、活性化合物の徐放を可能とするために、松やに等の材料を含有することができる。塗料は、流体力学的な特性を修飾する薬剤である可塑剤、及びその他の従来の成分を含有することも可能である。本発明の本発明の活性化合物の組み合わせも、自己研磨型汚損防止系に組み入れることができる。
【0085】
構造(I)の化合物は、動物有害生物、特に、住居、工場の建物、職場、乗り物の部屋などの閉鎖空間で発見される昆虫、クモ形類動物及びダニの駆除にも適している。これらの有害生物を駆除するために、構造(I)の化合物は、家庭用殺虫製品中で、単体で又は他の活性化合物及び補助物質と組み合わせて、使用できる。構造(I)の化合物は、感受性種及び耐性種並びに全ての発育段階に対して有効である。これらの有害生物には、以下ものが含まれる。
【0086】
サソリ目(Scorpionidea)、例えば、ブサス・オキタヌス(Buthus occitanus)、
ダニ目(Acarina)、例えば、アルガス・ペルシカス(Argas persicus)、アルガス・リフレクサス(Argas reflexus)、ブリオビア属種(Bryobia spp.)、デルマニサス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、グリシファガス・ドメスティカス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドラス・モウバット(Ornithodorus moubat)、ライピセファラス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、トロンビキュラ・アルフレドヅゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ニュートロンビキュラ・オウツムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトファゴイデス・プテロニシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトファゴイデス・フォリナエ(Dermatophagoides forinae)、
クモ目(Araneae)目、例えば、アビキュラリイダエ(Aviculariidae)、アラネイダエ(Araneidae)、
ザトウムシ目(Opiliones)、例えば、シュードスコルピオネス・チェリファー(Pseudoscorpiones chelifer)、シュードスコルピオネス・チェイリジウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・ファランジウム(Opiliones phalangium)、
ワラジムシ目(Isopoda)、例えば、オニスカス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカバー(Porcellio scaber)、
ヤスデ目(Diplopoda)、例えば、ブラニウルス・グツラタス(Blaniulus guttulatus)、ポリデスムス属種(Polydesmus spp.)、
ムカデ目(Chilopoda)、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)、
シミ目(Zygentoma)、例えば、クテノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクイリヌス(Lepismodes inquilinus)、
ゴキブリ目(Blattaria)、例えば、ブラタ・オリエンタリエス(Blatta orientalies)、ブラテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラテラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、ロイコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラッタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・オーストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカーナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、スペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)、
直翅目(Saltatoria)、例えば、アキータ・ドメスティカス(Acheta domesticus)、
ハサミムシ目(Dermaptera)、例えば、フォルフィキュラ・オーリキュラリア(Forficula auricularia)、
シロアリ目(Isoptera)、例えば、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)、レチキュリテルメス属種(Reticulitermes spp. )、
チャタテムシ目(Psocoptera)、例えば、レピナツス属種(Lepinatus spp.)、リポセリス属種(Liposcelis spp.)、
コウチュウ目(Coleoptera)、例えば、アンスレヌス属種(Anthrenus spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ラテチカス・オリザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、ライゾペルサ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィラス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトフィラス・オリザエ(Sitophilus oryzae)、シトフィラス・ジーマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum)
ハエ目(Diptera)、例えば、イーデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、イーデス・アルビオピクタス(Aedes albopictus)、イーデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、カリフォラ・エリスロセファラ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、キュレックス・クインクファスシアタス(Culex quinquefasciatus)、キュレックス・ピピエンズ(Culex pipiens)、キュレックス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア・カニキュラリス(Fannia canicularis)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、サルコファガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモキシス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)
チョウ目(Lepidoptera)、例えば、アクロイア・グリセラ(Achroia grisella)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、プロディア・インテルプンクテラ(Plodia interpunctella)、ティネア・クロアセラ(Tinea cloacella)、ティネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、ティネオラ・ビッセリエラ(Tineola bisselliella)、
ノミ目(Siphonaptera)、例えば、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、ピュレクス・イリタンス(Pulex irritans)、ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、ゼノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)、
ハチ目(Hymenoptera)、例えば、カンポノツス・ヘルキュレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノサス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニガー(Lasius niger)、ラシウス・ウンブラツス(Lasius umbratus)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、パラベスピュラ属種(Paravespula spp)、テトラモリウム・カエスピツム(Tetramorium caespitum)、
シラミ目(Anoplura)、例えば、ペディキュラス・フーマナス・カピチス(Pediculus humanus capitis)、ぺディキュラス・フーマナス・コルポリス(Pediculus humanus croporis)、フチルス・ピュービス(Phthirus pubis)、
カメムシ目(Heteroptera)、例えば、シメックス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、シメックス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、ロドニウス・プロリクサス(Rhodnius prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
【0087】
家庭用殺虫剤の分野での使用は、単独で、又はリン酸エステル、カルバマート、ピレスロイド、ネオニコチノイド、成長調節物質若しくは殺虫剤のその他の既知のクラス由来の他の活性化合物等の他の適切な活性化合物と組み合わせて行われる。
【0088】
エアロゾル、無圧スプレー剤、例えばポンプ及び噴霧スプレー、自動噴霧システム、噴霧器、泡、ジェル、セルロース又はプラスチック製の蒸発プレートレットを用いた蒸発製品、液体蒸発器、ゲル及び膜蒸発器、プロペラ駆動式蒸発装置、無エネルギー又は受動蒸発システム、蝿取り紙、蝿捕捉装置及び蝿除けジェル、散布餌及びおとり餌の置き場に入れられる粒剤又は粉剤を用いて、適用が実施される。
【0089】
本発明の活性化合物の組み合わせの使用中、付与される量は、付与の種類に応じて、大きな範囲にわたって変動することが可能である。植物部分の処理において、付与される活性化合物の組み合わせの量は、一般的に、0.1と10,000g/haの間、好ましくは、10と1,000g/haの間に位置する。
【0090】
構造(I)の化合物の優れた殺虫活性は、以下の実施例において例示されている。
【実施例】
【0091】
(実施例A)
ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)試験(通常の感受性株)
溶媒:ジメチルホルムアミド7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル10重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0092】
所望の濃度の活性化合物調製物を噴霧することによって、コナジラミ(white fly)(Bemisia tabaci)の卵、幼虫及びサナギに感染した綿植物(Gossypium hirsutum)を処理する。
【0093】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%はすべての動物が死滅したことを意味し、0%は動物が全く死滅しなかったことを意味する。
【0094】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0095】
【表2】

【0096】
(実施例B)
ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)試験(耐性株)
溶媒:アセトン10重量部
乳化剤:Triton X−1000.2重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0097】
所望の濃度の活性化合物調製物中に浸すことによって、綿植物(Gossypium hirsutum)の葉の切片を処理し、コーティングの乾燥後、コナジラミの成虫(Bemisia tabaci、耐性株)に感染させる。
【0098】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%はすべての動物が死滅したことを意味し、0%は動物が全く死滅しなかったことを意味する。
【0099】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0100】
【表3】

【0101】
(実施例C)
リリオミザ・トリフォリイ(Liriomyza trifolii)試験
溶媒:ジメチルホルムアミド7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル10重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0102】
所望の濃度の活性化合物混合物を噴霧することによって、ハモグリバエ(Liriomyza trifolii)の幼虫に感染したインゲンマメ植物(Phaseolus vulgaris)を処理する。
【0103】
所望の時間後、%で表した活性を測定する。ここで、100%はハモグリバエの痕跡が全く見られないことを意味し、0%は、実験植物が対照と同等であることを意味する。
【0104】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0105】
【表4】

【0106】
(実施例D)
フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniella occidentalis)試験
溶媒:ジメチルホルムアミド7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテルの10重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0107】
所望の濃度の活性化合物調製物を噴霧することによって綿植物(Gossypium hirsutum)を処理し、混合されたアザミウマの集団(Frankliniella occidentalis)に感染させる。
【0108】
所望の時間後、%で表した活性を測定する。ここで、100%は全てのアザミウマが死滅したことを意味し、0%はアザミウマが全く死滅しなかったことを意味する。
【0109】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0110】
【表5】

【0111】
(実施例E)
レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)幼虫試験
溶媒:ジメチルホルムアミド7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテルの10重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0112】
所望の濃度の活性化合物調製物を噴霧することによって、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)の幼虫に感染した芋植物(Solanum tuberosum)の葉を処理する。
【0113】
所望の時間後、%で表した活性を測定する。ここで、100%は全てのハムシの幼虫が死滅したことを意味し、0%はハムシの幼虫が全く死滅しなかったことを意味する。
【0114】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0115】
【表6】

【0116】
(実施例F)
アフィス・ゴシッピ試験(土壌付与)
溶媒:アセトン4重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル1重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0117】
活性化合物の混合物を、土壌と混合した。表記濃度は、土壌の単位容量当りの活性化合物の量(mg/L=ppm)を表す。処理された土をポットに詰めて、綿植物(Gossypium hirsutum)を植える。1週間後、植物をワタアブラムシ(Aphis gossypii)に感染させる。
【0118】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%はアブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0119】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0120】
【表7】

【0121】
(実施例G)
ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)試験(土壌付与)
溶媒:アセトン4重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル1重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0122】
活性化合物の混合物を、土壌と混合した。表記濃度は、土壌の容量単位当りの活性化合物の量(mg/L=ppm)を表す。処理された土をポットに詰めて、胡椒植物(Capsicum annuum)を植える。1週間後、植物をモモアカアブラムシ(Myzus persicae)に感染させる。
【0123】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%はアブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0124】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0125】
【表8】

【0126】
(実施例H)
ディアブロティカ・バルテアタ(Diabrotica balteata)幼虫試験(土壌付与)
溶媒:アセトン4重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル1重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0127】
活性化合物の混合物を、土壌と混合した。表記濃度は、土壌の容積単位当りの活性化合物の量(mg/L=ppm)を表す。処理された土をポットに詰めて、ポット当り5粒のトウモロコシの種子を植える。播種から3日後、コーンルートワーム(Diabrotica balteata)の幼虫を、処理した土壌中に入れた。
【0128】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。活性のレベルは、発生する植物の数によって決定する。
【0129】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0130】
【表9】

【0131】
(実施例I)
アフィス・ゴシッピ試験(種子付与)
溶媒:ジメチルホルムアミド7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル10重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0132】
活性化合物の調製物で、綿の種子(Gossypium hirsutum)で処理し、土の中に蒔いた。約2週間後、綿植物をワタアブラムシ(Aphis gossypii)に感染させる。
【0133】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%はアブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0134】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0135】
【表10】

【0136】
(実施例J)
アフィス・ファバエ試験(種子付与)
溶媒:ジメチルホルムアミド7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル10重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0137】
活性化合物の調製物で、サトウキビの種子(Beta vulgaris)を処理し、土の中に蒔いた。約4週間後、サトウキビ植物を、マメクロアブラムシ(Aphis fabae)に感染させる。
【0138】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%はアブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0139】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0140】
【表11】

【0141】
(実施例K)
ロパロシホン・パディ(Rhopalosiphon padi)試験(種子付与)
溶媒:ジメチルホルムアミド7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル10重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0142】
活性化合物の調製物で、サトウキビの種子(Hordeum vulgare)を処理し、土の中に蒔いた。約1週間後、大麦植物を、キビクビレアブラムシ(Rhopalosiphon padi)に感染させる。
【0143】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%はアブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0144】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0145】
【表12】

【0146】
(実施例L)
ミズス(Myzus)試験(噴霧処理)
溶媒:アセトン78重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテルの0.5重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0147】
モモアカアブラムシ(Myzus persicae)の全ての段階に感染させた中国キャベツの葉の切片(Brassica pekinensis)は、所望の濃度で活性化合物の調製物を噴霧させる。
【0148】
所望の時間後、%で表した活性を測定する。ここで、100%は全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%はアブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0149】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0150】
【表13】




【0151】
各事例において、500g/haの量を適用した場合、実施例1、98、94、147、125、121、4、9、10、124、126、92及び70の化合物が、5日後に、各事例において、100%の活性を示し、実施例3の化合物は90%の活性を示した。
【0152】
(実施例M)
フェドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)試験(噴霧処理)
溶媒:アセトン78重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.5重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0153】
中国キャベツの葉の切片(Brassica pekinensis)に所望の濃度の活性化合物調製物を噴霧し、乾燥後、カラシムシ(Phaedon cochleariae)の幼虫に感染させる。
【0154】
所望の時間後、%で表した活性を測定する。ここで、100%は全てのカラシムシの幼虫が死滅したことを意味し、0%はカラシムシの幼虫が全く死滅しなかったことを意味する。
【0155】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0156】
【表14】


【0157】
各事例において、500g/haの量を適用した場合、実施例98及び121の化合物が、7日後に、各事例において、100%の活性を示した。
【0158】
(実施例N)
スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)試験(噴霧処理)
溶媒:アセトン78重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.5重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0159】
トウモロコシの葉の切片(Zea mays)に所望の濃度の活性化合物調製物を噴霧し、乾燥後、ヨトウガ(Spodoptera frugiperda)の毛虫で処理する。
【0160】
所望の時間後、%で表した活性を測定する。ここで、100%は全ての毛虫が死滅したことを意味し、0%は毛虫が全く死滅しなかったことを意味する。
【0161】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0162】
【表15】

【0163】
500g/haの適用量で、実施例121の化合物も、7日後に、100%の活性を示した。
【0164】
(実施例O)
ヘリオシス・ビレセンス(Heliothis virescens)試験(噴霧処理)
溶媒:アセトン78重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.5重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0165】
大豆の葉(Glycine max.)に所望の濃度の活性化合物調製物を噴霧し、乾燥後、オオタバコガ(Heliotis virescens)の卵に感染させる。
【0166】
所望の時間後、%で表した活性を測定する。ここで、100%は全ての卵が死滅したことを意味し、0%は卵が全く死滅しなかったことを意味する。
【0167】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0168】
【表16】

【0169】
(実施例P)
アフィス・ゴシッピ試験
溶媒:ジメチルホルムアミド7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル2重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0170】
所望の濃度の活性化合物調製物中に浸すことによって、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)に著しく感染した綿植物の葉(Gossypium hirsutum)を処理する。
【0171】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%はアブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0172】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0173】
【表17】


【0174】
各事例において、100ppmの活性化合物の濃度で、実施例98及び121の化合物が、各事例において、6日後、100%の活性を示し、実施例125の化合物が95%の活性を示した。
【0175】
20ppmの活性化合物の濃度で、6日後に、実施例86の化合物が、97%の活性を示した。
【0176】
(実施例Q)
プルテラ試験
溶媒:アセトン100重量部
メタノール1900重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒の表記量と混合し、メタノールを用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈した。
【0177】
所望の濃度の活性化合物調製物の表記量を、人工餌の標準化された量の上にピペットで与える。メタノールが蒸発した後、コナガ(Plutella xylostella)の約200〜300個の卵を餌に加える。
【0178】
所望の時間後、それぞれ、%で表した卵と幼虫の死滅率を測定する。ここで、100%はすべての動物が死滅したことを意味し、0%は動物が全く死滅しなかったことを意味する。
【0179】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0180】
【表18】

【0181】
(実施例R)
ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)試験(水耕処理)
溶媒:ジメチルホルムアミド7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル2重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0182】
活性化合物の調製物を、水と混合する。表記濃度は、水の単位容量当りの活性化合物の量(mg/L=ppm)を表す。処理された水を、1つの豆植物(Pisum sativum)とともに容器中に入れる。所定の時間後、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)による感染を実施する。
【0183】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%はアブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0184】
例えば、調製例の以下の化合物が、この試験において、優れた活性を示す。
【0185】
【表19】

【0186】
各事例において、20ppmの活性化合物の濃度で、7日後に、実施例98、121及び125の化合物が、各事例において、100%の活性を示した。
(実施例S)
ニラパルバタ・ルーゲンス(Nilaparvata lugens)試験;水耕処理(NILALU SYS)
溶媒:アセトン78重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.5重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0187】
活性化合物の調製物を、ピペットで、水の中に加える。表記濃度は、単位容量当りの活性化合物の量(mg/L=ppm)を表す。次いで、コメトビイロウンカ(Nilaparvata lugens)を用いて、感染を実施する。
【0188】
所望の時間後、%で表した活性を測定する。ここで、100%は全てのウンカが死滅したことを意味し、0%はウンカが全く死滅しなかったことを意味する。
【0189】
この試験では、500g/haの適用量で、実施例1の化合物が、7日後に、100%の活性を示した。
【0190】
(実施例T)
ネコノミを用いた試験/経口投与
試験動物:成体のクテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)
溶媒:ジメチルスルホキシド(DMSO)
適切な製剤を調製するために、0.5mLのDMSOを加えた10mgの活性化合物から、適切な活性化合物溶液を調製した。この製剤10μLを、2mLのクエン酸処理したウシ血液に加え、撹拌した。
【0191】
上部と底部をチーズの布で閉鎖したチャンバー(径5cm)中に、20匹の絶食した成体ノミ(クテノセファリデス・フェリス、株「ゲオルギ(Georgi)」を配置した。下側がパラフィルムで閉鎖された金属シリンダーを、チャンバー上に配置する。シリンダーは、パラフィルム膜を通してノミによって摂取され得る2mLの血液−活性化合物製剤を含有する。血液は37℃まで加温されるが、ノミチャンバーの領域は室温である。化合物を添加しないDMSOの同容量を用いて、対照を実施した。
【0192】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのノミが死滅したことを意味し、0%はノミが全く死滅しなかったことを意味する。
【0193】
100ppmの活性化合物の濃度で、2日後に、実施例84の化合物が、100%の死滅率を達成した。
【0194】
(実施例U)
ハエ幼虫試験
試験動物:ルシリア・クプリナ(Lucilia cuprina)の幼虫
溶媒:ジメチルスルホキシド
0.5mLのジメチルスルホキシド中に、10mgの活性化合物を溶解した。適切な製剤を調製するために、活性化合物溶液を、それぞれ所望の濃度になるように、水で希釈する。
【0195】
約1cmのウマの肉及び試験中の活性化合物調製物0.5mLを含有する試験管中に、ルシリア・クプリナの幼虫約20匹を入れる。
【0196】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%はすべての幼虫が死滅したことを意味し、0%は幼虫が全く死滅しなかったことを意味する。
【0197】
各事例において、100ppmの濃度で、実施例98、121、84、85、88、104及び175の化合物が、2日後に、100%の死滅率を達成し、実施例125の化合物が90%の死滅率を示した。
【0198】
(実施例V)
ノミを用いた試験
試験動物:成体のムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)、株WHO(N)、感受性
溶媒:ジメチルスルホキシド
ジメチルスルホキシド0.5mL中に、活性化合物10mgを溶解し、水での希釈により、さらに低い濃度を調製する。
【0199】
0.8mLの糖溶液で湿らせたスポンジ(径約1.5cm)上に、この活性化合物調製物0.2mLをピペットで加える。スポンジ及び10匹の試験動物を、皿(4×4cm、高さ2cm)に移し、カバーをする。
【0200】
48時間後、活性化合物調製物の活性を測定する。ここで、100%は全てのハエが死滅したことを意味し、0%はハエが全く死滅しなかったことを意味する。
【0201】
各事例において、100ppmの活性化合物の濃度で、実施例84の化合物が、80%の活性を示した。
【0202】
(実施例W)
耐性単宿主性のウシダニ/SP耐性Parkhurst株を用いた試験
感染方法
ボーフィラス・ミクロプラス(Boophilus microplus)(INJ)
試験動物:ボーフィラス・ミクロプラスの血を吸った成体の雌
(株 Parkhurst−SP 耐性)
溶媒:ジメチルスルホキシド
ジメチルスルホキシド0.5mL中に、活性化合物10mgを溶解し、同じ溶媒での希釈により、さらに低い濃度を調製する。
【0203】
試験は、5回実施する。1μLを、腹部に注射し、動物を皿の中に写し、エアコンで調節された室内で保存する。7日後に、受精卵の産卵に対して、活性の調節を行う。約24日後に幼虫が孵化するまで、卵(卵の受精は、外部からは見えなかった。)を、インキュベータ中のガラス管中で保存した。100%の活性は、ダニが受精卵を全く産まなかったことを意味する。
【0204】
各事例において、20μg/動物の適用量で、実施例125の化合物が、80%の活性を示し、実施例121の化合物が95%の活性を示した。
【0205】
(実施例X)
シディア・ポモネラ(Cydia pomonella)試験
溶媒:アセトン4重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル1重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0206】
活性化合物調製物を、餌と混合した。表記濃度は、単位容積の餌当りの活性化合物の量(mg/L=ppm)を表す。処理された餌をペトリ皿中に入れ、コドリンガの幼虫(Cydia pomonella)に感染させる。
【0207】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%はすべての幼虫が死滅したことを意味し、0%は幼虫が全く死滅しなかったことを意味する。
【0208】
20ppmの活性化合物の濃度で、7日後に、実施例84の化合物が、100%の死滅率を引き起こし、実施例88の化合物が90%の死滅率を引き起こした。
【0209】
(実施例Y)
レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)成体試験
溶媒:ジメチルホルムアミド7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル10重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0210】
所望の濃度の活性化合物を噴霧することによって、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)の成体に感染した芋植物(Solanum tuberosum)の葉を処理する。
【0211】
所望の時間後、%で表した活性を測定する。ここで、100%は全てのハムシが死滅したことを意味し、0%はハムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0212】
各事例において、60g/haの適用量で、7日後に、実施例84及び88の化合物が、各事例において、7日後に、100%の活性を示した。
【0213】
(実施例Z)
ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)試験
溶媒:アセトン4重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル1重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0214】
活性化合物の調製物を、土壌と混合する。表記濃度は、単位土壌当りの活性化合物の量(mg/L=ppm)を表す。処理された土をポットに詰めて、綿植物(Gosypium hirsutum)を植える。1週間後、産卵のために、シロバエ(Bemisia tabaci)を用いて、感染を実施する。
【0215】
所望の時間後、それぞれ、%で表した卵と幼虫の死滅率を測定する。ここで、100%はすべての動物が死滅したことを意味し、0%は動物が全く死滅しなかったことを意味する。
【0216】
各事例において、4ppmの活性化合物濃度で、14日後に、実施例84及び88の化合物が、各事例において、100%の死滅率を生じた。
【0217】
(実施例A1)
スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)試験
溶媒:アセトン4重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル1重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0218】
活性化合物調製物を、土壌と混合する。表記濃度は、単位容積の土壌当りの活性化合物の量(mg/L=ppm)を表す。処理された土をポットに詰めて、綿植物(Gosypium hirsutum)を植える。1週間後、ヨトウガ(Spodoptera frugiperda)の毛虫を用いて感染を実施する。
【0219】
所望の時間後、%で表した活性を測定する。ここで、100%は、食害が全く見られないことを意味し、0%は、処理された植物に対する食害が対照に相応することを意味する。
【0220】
4ppmの活性化合物の濃度で、実施例84の化合物が、98%の活性を示した(7日後)。
【0221】
(実施例B1)
プルビナリア・レガリス(Pulvinaria regalis)試験
溶媒:ジメチルホルムアミド7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル10重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、乳化剤を含有する水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0222】
所望の濃度の活性化合物調製物を噴霧することによって、マロニエカイガラムシ(Pulvinaria regalis)に感染したマロニエの木(Castaney vesca)を処理する。
【0223】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%はすべての動物が死滅したことを意味し、0%は動物が全く死滅しなかったことを意味する。
【0224】
各事例において、100ppmの濃度で、30日後に、実施例84の化合物が、100%の死滅率を引き起こし、実施例88の化合物が95%の死滅率を引き起こした。
【0225】
(実施例C1)
プルビナリア・レガリス(Pulvinaria regalis)試験
溶媒:アセトン4重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル1重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0226】
活性化合物調製物を、マロニエの木(Castanea vesca)の上に注いだ。表記濃度は、植物当りの活性化合物の量を表す。所定の時間後、マロニエカイガラムシ(Pulvinaria regalis)を用いて、感染を実施した。
【0227】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%はすべての動物が死滅したことを意味し、0%は動物が全く死滅しなかったことを意味する。
【0228】
植物当り10mgの適用量で、30日後に、実施例84の化合物が、100%の死滅率を生じた。
【0229】
(実施例D1)
アフィス・ファバエ試験(種子付与)
溶媒:ジメチルホルムアミド7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル10重量部
適切な活性化合物調製物を調製するために、活性化合物の1重量部を、溶媒及び乳化剤の表記量と混合し、水を用いて、濃縮物を所望の濃度まで希釈する。
【0230】
活性化合物の調製物で、サトウキビの種子(Beta vulgaris)を処理し、土の中に蒔いた。約4週間後、サトウキビ植物を、マメクロアブラムシ(Aphis fabae)に感染させる。
【0231】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%はアブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0232】
単位(100,000個の種子)当り90gの適用量で、7日後に、実施例88の化合物が、100%の死滅率を生じた。
【0233】
(実施例E1)
オドントテルメス(Odontotermes)試験(噴霧処理)
適切な活性化合物調製物を調製するために、所望の濃度になるように、活性化合物の1重量部を、水の所定量と混合する。
【0234】
所望の濃度の活性化合物調製物を噴霧することによって、アオギリの木(Triplochiton scleroxylon)の木の領域を処理し、シロアリ(Odontotermes sp.)に感染させる。
【0235】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は、木がシロアリに感染しなかったことを意味し、0%は、木がシロアリに感染したことを意味する。
【0236】
240g/haの適用量で、45日後に、実施例84の化合物が、99%の活性を示し、65日後に、実施例88の化合物が、95%の活性を示した。
【0237】
(実施例F1)
ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)試験(噴霧処理)
適切な活性化合物調製物を調製するために、所望の濃度になるように、活性化合物の1重量部を、水の所定量と混合する。
【0238】
シロバエ(Bemisia tabaci)の全ての段階に感染させたパプリカ植物(Capsicum annuum)に、所望の濃度の活性化合物の調製物を噴霧する。
【0239】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのシロバエが死滅したことを意味し、0%はシロバエが全く死滅しなかったことを意味する。
【0240】
300g/haの適用量で、65日後に、実施例84及び88の化合物が、各事例において、93%の死滅率を生じた。
【0241】
(実施例G1)
スリップス・タバシ(Thrips tabaci)試験;野外(噴霧処理)
適切な活性化合物調製物を調製するために、所望の濃度になるように、活性化合物の1重量部を、水の所定量と混合する。
【0242】
タマネギアザミウマ(Thrips tabaci)の全ての段階に感染したタマネギ(Allium cepa)に、所望の濃度の活性化合物の調製物を噴霧する。
【0243】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのアザミウマが死滅したことを意味し、0%はアザミウマが全く死滅しなかったことを意味する。
【0244】
300g/haの適用量で、14日後に、実施例84の化合物が、89%の死滅率を引き起こし、実施例88の化合物が98%の死滅率を引き起こした。
【0245】
(実施例H1)
ピエゾドラス・ギルディンギ(Piezodorus guildingi)試験、野外(噴霧処理)
適切な活性化合物調製物を調製するために、所望の濃度になるように、活性化合物の1重量部を、水の所定量と混合する。
【0246】
ミドリカメムシ(Piezodorus guildingi)の成体に感染した大豆植物(Glycine max)を、所望の濃度の化成化合物調製物で処理する。
【0247】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%はすべての虫が死滅したことを意味し、0%は虫が全く死滅しなかったことを意味する。
【0248】
300g/haの適用量で、11日後に、実施例84の化合物が、100%の死滅率を生じた。
【0249】
(実施例I1)
ニラパルバタ・ルーゲンス(Nilaparvata lugens)試験;野外(噴霧処理)
適切な活性化合物調製物を調製するために、所望の濃度になるように、活性化合物の1重量部を、水の所定量と混合する。
【0250】
トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)の全ての段階に感染したコメ植物(Oryza sativa)に、所望の濃度の活性化合物の調製物を噴霧する。
【0251】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%はすべてのウンカが死滅したことを意味し、0%はウンカが全く死滅しなかったことを意味する。
【0252】
300g/haの適用量で、14日後に、実施例84の化合物が、91%の死滅率を引き起こし、実施例88の化合物が99%の死滅率を引き起こした。
【0253】
(実施例J1)
ブレビコリネ・ブラッシカエ(Brevicoryne brassicae)試験;野外(噴霧処理)
適切な活性化合物調製物を調製するために、所望の濃度になるように、活性化合物の1重量部を、水の所定量と混合する。
【0254】
ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)の全ての段階に感染したキャベツ植物(Brassica oleracea)に、所望の濃度の活性化合物の調製物を噴霧する。
【0255】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%はアブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0256】
300g/haの適用量で、22日後に、実施例84及び88の化合物が、各事例において、99%の死滅率を生じた。
【0257】
(実施例K1)
ネフォテティクス種(Nephotettix sp.)試験;野外(噴霧処理)
適切な活性化合物調製物を調製するために、所望の濃度になるように、活性化合物の1重量部を、水の所定量と混合する。
【0258】
トビイロウンカ(Nephotettix sp.)の全ての段階に感染したコメ植物(Oryza sativa)に、所望の濃度の活性化合物の調製物を噴霧する。
【0259】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%はすべてのウンカが死滅したことを意味し、0%はウンカが全く死滅しなかったことを意味する。
【0260】
300g/haの適用量で、それぞれ、15日後に、実施例84及び88の化合物が、98及び99%の死滅率を生じた。
【0261】
(実施例L1)
ブレビコリネ・ブラッシカエ(Brevicoryne brassicae)試験;野外(浸漬付与)
適切な活性化合物調製物を調製するために、所望の濃度になるように、活性化合物の1重量部を、水の所定量と混合する。
【0262】
ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)の全ての段階に感染したキャベツ植物(Brassica oleracea)に、所望の濃度の活性化合物の調製物を浸漬する。
【0263】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%は全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%はアブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0264】
0.04g/植物の適用量で、それぞれ、35日後に、実施例84及び88の化合物が、100及び97%の死滅率を生じた。
【0265】
(実施例M1)
ブレビコリネ・ブラッシカエ(Brevicoryne brassicae)試験、野外(噴霧処理)
適切な活性化合物調製物を調製するために、所望の濃度になるように、活性化合物の1重量部を、水の所定量と混合する。
【0266】
ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)の全ての段階に感染したキャベツ植物(Brassica oleracea)に、所望の濃度の活性化合物の調製物を噴霧する。
【0267】
所望の時間後、%で表した死滅率を測定する。ここで、100%はすべての幼虫が死滅したことを意味し、0%は幼虫が全く死滅しなかったことを意味する。
【0268】
300g/haの適用量で、28日後に、それぞれ、実施例84及び88の化合物が、96及び99%の死滅率を生じた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
種子の処理のための構造(I)の化合物の使用。
【化1】

(Rは、各事例において、窒素を含有する、置換されていない又は置換された5員若しくは6員芳香族複素環残基を表し、
Xは、各事例において、置換されていない又は置換された、アルキレン又はアルキリデンを表し、
は、水素を表し、又は、それぞれ、置換されていない若しくは置換された、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールを表し、又はYRを表し、
Yは、酸素、S(O)、CO又はCOを表し、
lは、0、1又は2を表し、
は、水素を表し、又は、各事例において、置換されていない若しくは置換された、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル若しくはアリールを表し、
A、B及びDは、互いに独立に、各事例において、置換されていない若しくは置換された炭素原子若しくは複素原子を表し、又は単結合を表し、
Eは、CO又はCSを表し、
Qは、水素を表し、又は、各事例において、置換されていない若しくは置換された、アルキル、アルケニル、アルキニル若しくはアリールを表し、又は窒素、ハロゲンを表し、又はZ−Rを表し、
Zは、CO、CO又はS(O)を表し、
mは、0、1又は2を表し、及び
は、各事例において、置換されていない若しくは置換された、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル若しくはアリールを表す。)
【請求項2】
構造(I)の化合物の少なくとも1つで処理された種子。
【請求項3】
請求項1に記載の構造(I)の化合物が、植物周囲の土壌に与えられることを特徴とする、動物有害生物の駆除方法。
【請求項4】
動物有害生物の駆除のための、構造(I)の化合物の使用。
【請求項5】
イエバエの駆除のための、構造(I)の化合物の使用。
【請求項6】
ゴキブリの駆除のための、構造(I)の化合物の使用。

【公表番号】特表2008−514660(P2008−514660A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−533915(P2007−533915)
【出願日】平成17年9月21日(2005.9.21)
【国際出願番号】PCT/EP2005/010196
【国際公開番号】WO2006/037475
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(302063961)バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト (524)
【Fターム(参考)】