説明

積層電子部品の製造方法

【課題】積層ずれが抑制された積層電子部品の製造方法を提供すること。
【解決手段】積層電子部品の製造方法は、以下の工程を含んでいる。乾燥させたグリーンシート18で構成されるブランクシート22Bと、乾燥させたグリーンシート18及びその上に設けられた電極パターン20で構成される電極シートAと、を形成する。電極パターン20を挟むように電極シートAとブランクシート22Bとを積層して、中間シート積層体26を形成する。中間シート積層体26を複数積層して、シート積層体28を形成する。シート積層体28を焼成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックグリーンシートを用いて作製される積層電子部品の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
積層電子部品の製造方法として、第1のセラミックシートに導電体層を形成する第1の工程と、次いでこの導電体層上に第2のセラミックシートを積層し、積層セラミックシートを得る第2の工程と、この積層セラミックシートを複数枚積層して積層体を形成する第3の工程と、その後前記積層体を焼成する第4の工程とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された製造方法では、第1のセラミックシートとして、第2のセラミックシートよりも多孔度が低いセラミックシートが用いられている。
【特許文献1】特開平11−260665号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載された製造方法では、上述したように、第1のセラミックシートと第2のセラミックシートとでは成分が異なっている。このため、積層セラミックシートを積層して積層体を形成する際に、積層セラミックシート間の界面を挟んで隣り合うセラミックグリーンシートの成分が異なってしまい、積層セラミックシート同士での密着性が悪く、積層ずれが生じてしまう懼れがある。また、積層セラミックシートを形成する際にも、第1のセラミックシートと第2のセラミックシートとの密着性が悪化してしまう懼れもある。積層ずれが生じると、製造された積層電子部品は、その特性に低下やばらつきが発生するといった問題を招いてしまう。
【0004】
更に、特許文献1に記載された製造方法では、第1のセラミックシートと第2のセラミックシートとをそれぞれ用意する必要があり、製造工程が複雑化してしまう懼れもある。
【0005】
本発明は、積層ずれが抑制された積層電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る積層電子部品の製造方法は、乾燥させたグリーンシートで構成される第1のシートと、上記乾燥させたグリーンシート及びその上に設けられた電極パターンで構成される第2のシートと、を形成するシート形成工程と、電極パターンを挟むように第1のシートと第2のシートとを積層して、中間シート積層体を形成する中間シート積層体形成工程と、中間シート積層体を複数積層して、シート積層体を形成する積層体形成工程と、シート積層体を焼成する焼成工程と、を有する。
【0007】
本発明に係る積層電子部品の製造方法では、第1のシートと第2のシートとが、同一の乾燥させたグリーンシートで構成されるので、中間シート積層体を積層してシート積層体を形成する際に、中間シート積層体間の界面を挟んで隣り合うシートの成分が同一となる。これにより、中間シート積層体同士での密着性が向上し、積層ずれが生じるのを抑制することができる。また、中間シート積層体を形成する際にも、第1のシートと第2のシートとの密着性が向上する。
【0008】
好ましくは、シート形成工程として、支持体上に設けた長尺状のグリーンシートからの切り出しにより、第2のシート同士の間に少なくとも1つの第1のシートが位置するシート列を形成し、中間シート積層体形成工程では、支持体上に形成されたシート列の並び順に第2のシート及び第1のシートを順次積層して、中間シート積層体を形成する。この場合、長尺状のグリーンシートから切り出された第1のシートと第2のシートとは同一の支持体によって搬送され、またその並び順に順次積層されるため、第1のシートと第2のシートとが別々に搬送される場合に比べて、積層体形成工程の作業の単純化や時間短縮が図られ、積層電子部品の製造の効率化が実現される。
【0009】
好ましくは、支持体上に設けられたシート列のピッチが等ピッチである。この場合、第1のシートと第2のシートとが規則的に並ぶため、積層体形成工程の際の条件設定やプログラミングの簡単化が図られる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、積層ずれが抑制された積層電子部品の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0012】
以下に示す実施形態では、積層電子部品として、積層コンデンサを例に説明する。
【0013】
本実施形態に係る積層コンデンサを作製するにあたり、まずは、キャリアフィルム上にグリーンシートを形成する。すなわち、図1に示すように、繰出ローラ及び巻取ローラ(図示せず)によって搬送されている長尺状のキャリアフィルム(支持体)10の主面10a上に、未乾燥状態のセラミックグリーンシート12を塗布形成する。図1は、本実施形態に係るセラミックグリーンシートを示した図であり、(a)はその平面図であり、(b)はその断面図である。
【0014】
セラミックグリーンシート12は、セラミック粉体のスラリー14によって構成され、ドクターブレード装置16を用いて形成する。そして、キャリアフィルム10上のセラミックグリーンシート12を、所定の乾燥工程により乾燥させて、厚さが所望の値(本実施形態では、34μm)に設定されたグリーンシート18を形成する。その後、得られたグリーンシート18を、一旦、キャリアフィルム10ごと巻取ローラにて巻き取る。
【0015】
なお、グリーンシート18の形成に先立ち、シート条件決定工程として、所望の耐電圧特性に基づき、グリーンシート18のシート厚さ及び後述するシート数が決定される。以下の説明においては、シート条件決定工程において決定されたシート厚さが34μm、シート数が1として説明を進める。
【0016】
続いて、以上のようにして形成したグリーンシート18上に、所定の電極パターンを印刷形成する。すなわち、図2に示すように、繰出ローラ及び巻取ローラ(図示せず)によって搬送されるキャリアフィルム10上のグリーンシート18の表面領域のうち、四角形状の電極形成領域18aにのみ、電極パターン20をスクリーン印刷により形成する。この電極パターン20は、本実施形態に係る製造方法によって得られる積層コンデンサの内部電極となるものであり、例えばCu、Ag等の導体で構成されている。図2は、本実施形態に係るグリーンシート及び電極パターンを示した図であり、(a)はその平面図であり、(b)はその断面図である。
【0017】
グリーンシート18の表面領域には、上記電極形成領域18aの他に、この電極形成領域18aと同一寸法形状であり、電極パターン20が形成されないブランク領域18bがある。そして、この電極形成領域18aとブランク領域18bとが、グリーンシート18の搬送方向(図のX方向)に関して交互に並んでいる。また、隣り合う電極形成領域18aとブランク領域18bとは、一定間隔dだけ離間した状態で並んでいる。そのため、グリーンシート18には、一対の電極形成領域18aとブランク領域18bとが、一定のピッチP1で周期的に並んでいる。
【0018】
電極形成領域18aとブランク領域18bとを一定のピッチP1で周期的に形成する方法としては、(a)グリーンシート18上に位置決めマークを設けて、その位置決めマークを基準にしてブランク領域18bの分だけ空送りする方法、(b)搬送のタイミングを制御することにより位置決めマークを用いずに空送りする方法、(c)スクリーン印刷に用いるスクリーンパターンに、1ピッチ分のパターン(すなわち、隣り合う一対の電極形成領域18a及びブランク領域18bの両領域に対応するパターン)を用いる方法などを利用することができる。
【0019】
次に、図3に示すように、上述した電極形成領域18a及びブランク領域18bの外縁(図2の一点鎖線)に沿って、グリーンシート18を切断する。切断には、ブレードカッターやローラカッター等の切断手段を用いることができる。それにより、乾燥されたグリーンシート18から、電極形成領域18aに対応する電極シート(第2のシート)22Aと、ブランク領域18bに対応するブランクシート(第1のシート)22Bと、が切り出される。図3は、本実施形態に係るシート列を示した図であり、(a)はその平面図であり、(b)は断面図である。
【0020】
以上で説明した手順から明らかなように、電極シート22Aはグリーンシート18及びその上に設けられた電極パターン20で構成され、ブランクシート22Bはグリーンシート18で構成される。また、電極シート22Aとブランクシート22Bとの位置関係が、上述した電極形成領域18aとブランク領域18bとの位置関係と同様であることはいうまでもない。すなわち、電極シート22Aとブランクシート22Bとは、グリーンシート18の搬送方向(図のX方向)に関して交互に並び、また、隣り合う電極シート22Aとブランクシート22Bとは一定間隔dだけ離間した状態で並び、そのため、キャリアフィルム10上には、一対の電極シート22Aとブランクシート22Bとが等ピッチP1で周期的に並んだシート列24が形成される。
【0021】
以上で、本実施形態におけるシート形成工程が完了する。
【0022】
次に、電極シート22Aとブランクシート22Bを積層して中間シート積層体を形成する(中間シート積層体形成工程)。具体的には、キャリアフィルム10上に形成された上記シート列24の並び順に電極シート22A及びブランクシート22Bを順次積層することにより、図4(a)に示す中間シート積層体26を形成する。
【0023】
シート列24においては、電極シート22A及びブランクシート22Bが、搬送方向に沿って電極シート22A、ブランクシート22Bの順に並んで1ピッチ(P1)が構成されているため、電極シート22A及びブランクシート22Bを1ピッチ分だけキャリアフィルム10から剥がして順次積層した場合には、図4(a)に示すように、2枚のグリーンシート18が電極パターン20を挟むように積層された中間シート積層体26が得られる。すなわち、中間シート積層体26では、電極シート22Aとブランクシート22Bとが、電極パターン20を挟むように積層されている。
【0024】
次に、複数の中間シート積層体26を積層してシート積層体を形成する(シート積層体形成工程)。具体的には、中間シート積層体26を、ブランクシート22Bと電極シート22Aとが隣り合うように、順次積層することにより、図4(b)に示すシート積層体28を形成する。シート積層体28の上下には、上述したグリーンシート18と同じ材料で構成された保護シート(図示せず)が積層されている。シート積層体28においては、上述したシート条件決定工程において決定されたシート数(1枚)に応じて、電極シート22A同士の間に1枚のブランクシート22Bが介在していると共に、電極パターン20同士の間には2枚のグリーンシート18が介在している。図4は、本実施形態に係る中間シート積層体及びシート積層体を示した図であり、(a)は中間シート積層体の断面図であり、(b)はシート積層体の断面図である。
【0025】
そして、このシート積層体28を、所定のサイズに切断して積層体チップ32とした後、図5に示すように脱脂/焼成装置34によって脱脂処理及び焼成処理をおこなう。最後に、得られた焼結体に所定の外部接続端子を公知の方法(例えば、ペースト塗布及び焼き付け)により形成することで、積層コンデンサ36の作製が完了する。図5は、本実施形態に係る積層コンデンサの製造方法における焼成工程を示した図である。
【0026】
以上のように、本実施形態よれば、電極シート22Aとブランクシート22Bとが、同一の乾燥させたグリーンシート18で構成されるので、中間シート積層体26を積層してシート積層体28を形成する際に、中間シート積層体26間の界面を挟んで隣り合うシート22A,22Bの成分が同一となる。これにより、中間シート積層体26同士での密着性が向上し、シート積層体28を形成する際に積層ずれが生じるのを抑制することができる。また、中間シート積層体26を形成する際にも、電極シート22Aとブランクシート22Bの密着性が向上する。
【0027】
本実施形態においては、長尺状のグリーンシート18から切り出された電極シート22Aとブランクシート22Bとは同一のキャリアフィルム10によって搬送され、またその並び順に順次積層される。そのため、電極シート22Aとブランクシート22Bとが別々に搬送される場合に比べて、シート積層体28を形成する際の作業の単純化や時間短縮が図られる。それにより、積層コンデンサ36を効率よく作製することができる。
【0028】
その上、キャリアフィルム10上に設けられたシート列24のピッチが等ピッチ(すなわち、同じ間隔dだけ隔てて規則的に並んでいる)ため、積層コンデンサ36を積層する装置の各種の条件設定やプログラミングの簡単化が実現されている。
【0029】
ところで、本実施形態では、積層コンデンサ36を作製する過程において、電極シート22A同士の間にブランクシート22Bが介在するシート積層体28Aが形成される。そのため、電極シート22Aだけを用いて作製されたシート積層体に比べて、電極パターン20の間のグリーンシート厚さが2倍になっている。このようなグリーンシート厚さの増大により、積層コンデンサ36においては、耐電圧特性の向上が実現されている。
【0030】
本発明者等は、電極パターン20間に2層のグリーンシート18を介在させた場合、単に2倍厚さの1層のグリーンシートを用いた場合に比べて、積層コンデンサの耐電圧特性の向上により効果的であることを新たに見出した。これは、1層のグリーンシートを用いる場合にはその厚さ方向に欠陥が容易に伝播しやすいのに対し、複数層のグリーンシートを用いた場合にはそのような欠陥の伝播がシート界面において有意に阻止されるためであると考えられる。その上、上下に重なるグリーンシート18では、内在する欠陥の位置がズレやすく欠陥が同じ位置にある確率が低いため、耐電圧特性の向上に有効であると考えられる。
【0031】
乾燥させたグリーンシート18の上に、さらにスラリー状のセラミックグリーンシート12を塗布して、グリーンシート厚さを増大させる方法(いわゆる、二度塗り)も考えられるが、この場合には、セラミックグリーンシート12中の溶剤が下のグリーンシート18にダメージを与える現象(いわゆる、シートアタック)が生じ、得られる積層コンデンサの耐電圧特性が劣化してしまう。一方、上述した実施形態においては、電極シート22Aを構成するグリーンシート18及びブランクシート22Bを構成するグリーンシート18はいずれも乾燥したものを用いるため、これらを重ねた場合にはシートアタックは生じず、耐電圧特性の劣化が免れる。
【0032】
上述した実施形態においては、シート条件決定工程として、グリーンシート18のシート厚さと、シート積層体28における電極シート22A同士の間に位置するブランクシート22Bのシート数(以下、介在シート数と称す。)と、が、所望する積層コンデンサ36の耐電圧特性に基づいて最適値(シート厚さ:34μm、介在シート数:1枚)に決定されている。そのため、所望の耐電圧特性を得るために、グリーンシート18のシート厚さ及びシート積層体28における介在シート数を不必要に増大させることが避けられ、所望の耐電圧特性を有する積層コンデンサ36を製造コストを抑えて効率よく作製することができる。
【0033】
上記シート積層体28の介在シート数(電極シート22A間に介在するブランクシート22Bの枚数)は、以下のやり方によって簡単に変更することができる。以下、図6及び図7を参照しつつ、介在シート数を2枚にする方法について説明する。すなわち、以下の実施形態においては、シート条件決定工程において、所望の耐電圧特性に基づき、シート積層体28の介在シート数が2に決定された態様である。図6は、図3とは異なるシート列を示した図であり、(a)はその平面図であり、(b)は断面図である。図7は、図4とは異なる中間シート積層体及びシート積層体を示した図であり、(a)はその中間シート積層体の断面図であり、(b)はシート積層体の断面図である。
【0034】
この態様においても、上述した製造方法と同様に、グリーンシート18上に所定の電極パターンが印刷形成されると共に、シート形成工程として電極形成領域18a及びブランク領域18bの外縁に沿ってグリーンシート18が切断される。それにより、キャリアフィルム10上に、図6に示したシート列24Aが形成される。このシート列24Aにおいては、1枚の電極シート22Aと2枚のブランクシート22Bとが、電極シート22A、ブランクシート22B及びブランクシート22Bの順に並んでおり、3枚1組のシート群が等ピッチP2で周期的に並んでいる。
【0035】
そして、上述した製造方法と同様の手順により中間シート積層体を形成する。具体的には、キャリアフィルム10上に形成された上記シート列24Aの並び順に電極シート22A及びブランクシート22Bを順次積層することにより、図7(a)に示す中間シート積層体26Aを形成する。
【0036】
シート列24Aにおいては、電極シート22A及びブランクシート22Bが、搬送方向に沿って電極シート22A、ブランクシート22B、ブランクシート22Bの順に並んで1ピッチ(P1)が構成されているため、電極シート22A及びブランクシート22Bを1ピッチ分だけキャリアフィルム10から剥がして順次積層した場合には、図7(a)に示すように、2段重ねのグリーンシート18と一枚のグリーンシート18とが電極パターン20を挟むように積層された中間シート積層体26Aが得られる。すなわち、中間シート積層体26Aでは、電極シート22Aと2段重ねのブランクシート22Bとが、電極パターン20を挟むように積層されている。
【0037】
次に、複数の中間シート積層体26Aを積層してシート積層体を形成する。具体的には、中間シート積層体26Aを、ブランクシート22Bと電極シート22Aとが隣り合うように、順次積層することにより、図7(b)に示すシート積層体28Aを形成する。シート積層体28Aの上下には、上述したグリーンシート18と同じ材料で構成された保護シート(図示せず)が積層されている。シート積層体28Aにおいては、上述したシート条件決定工程において決定されたシート数(2枚)に応じて、電極シート22A同士の間に2枚のブランクシート22Bが介在していると共に、電極パターン20同士の間には3枚のグリーンシート18が介在している。
【0038】
すなわち、キャリアフィルム10上に設けられたシート列24,24Aにおける電極シート22Aとブランクシート22Bとの配列を変更することで、シート積層体28の介在シート数の増減を容易におこなうことができ、必要に応じて、この介在シート数の変更をおこなう。
【0039】
その後、シート積層体28Aを、所定のサイズに切断して積層体チップとした後、図5に示すように脱脂/焼成装置34によって脱脂処理及び焼成処理をおこなう。最後に、得られた焼結体に所定の外部接続端子を公知の方法(例えば、ペースト塗布及び焼き付け)により形成することで、積層コンデンサの作製が完了する。
【0040】
上述した方法においても、電極シート22Aとブランクシート22Bとが、同一の乾燥させたグリーンシート18で構成されるので、中間シート積層体26Aを積層してシート積層体28Aを形成する際に、中間シート積層体26A間の界面を挟んで隣り合うシート22A,22Bの成分が同一となる。これにより、中間シート積層体26A同士での密着性が向上し、シート積層体28Aを形成する際に積層ずれが生じるのを抑制することができる。また、中間シート積層体26Aを形成する際にも、電極シート22Aとブランクシート22Bの密着性が向上する。
【0041】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、積層電子部品は、積層コンデンサに限らず、例えば、積層型の圧電チップ部品やチップバリスタ部品などの種々の電子部品であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本実施形態に係るセラミックグリーンシートを示した図である。
【図2】本実施形態に係るグリーンシート及び電極パターンを示した図である。
【図3】本実施形態に係るシート列を示した図である。
【図4】本実施形態に係る中間シート積層体及びシート積層体を示した図である。
【図5】本実施形態に係る積層コンデンサの製造方法における焼成工程を示した図である。
【図6】図3とは異なるシート列を示した図である。
【図7】図4とは異なる中間シート積層体及びシート積層体を示した図である。
【符号の説明】
【0043】
10…キャリアフィルム、12…セラミックグリーンシート、18…グリーンシート、20…電極パターン、22A…電極シート、22B…ブランクシート、24,24A…シート列、26,26A…中間シート積層体、28,28A…シート積層体、32…積層体チップ、36…積層コンデンサ、P1,P2…ピッチ。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥させたグリーンシートで構成される第1のシートと、前記乾燥させたグリーンシート及びその上に設けられた電極パターンで構成される第2のシートと、を形成するシート形成工程と、
前記電極パターンを挟むように前記第1のシートと前記第2のシートとを積層して、中間シート積層体を形成する中間シート積層体形成工程と、
前記中間シート積層体を複数積層して、シート積層体を形成する積層体形成工程と、
前記シート積層体を焼成する焼成工程と、
を有する、積層電子部品の製造方法。
【請求項2】
前記シート形成工程として、支持体上に設けた長尺状の前記グリーンシートからの切り出しにより、前記第2のシート同士の間に少なくとも1つの前記第1のシートが位置するシート列を形成し、
前記中間シート積層体形成工程では、前記支持体上に形成された前記シート列の並び順に前記第2のシート及び第1のシートを順次積層して、前記中間シート積層体を形成する、請求項1に記載の積層電子部品の製造方法。
【請求項3】
前記支持体上に設けられた前記シート列のピッチが等ピッチである、請求項2に記載の積層電子部品の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−76491(P2009−76491A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−241226(P2007−241226)
【出願日】平成19年9月18日(2007.9.18)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】