説明

端末、基地局装置及びその制御方法

【課題】
災害発生時にアクセス不可規制エリア内の端末から特定番号を利用して伝達情報を送信し、この情報により被災者の状況を第三者に伝達する端末及び基地局装置を提供する。
【解決手段】
端末10は、基地局装置20からの各種信号を受信する端末側受信手段11と、利用者300から番号入力を受付ける入力手段12と、基地局装置20から通信規制信号の受信を検知する通信規制検知手段13と、利用者300から特定番号の受付を検知する特定番号検知手段14と、この通信規制信号を受信して利用者300から特定番号としてこの端末10の自局番号を受付けた場合に、他の端末に伝達される伝達情報を当該基地局装置20に発信する伝達情報発信手段15と、画像及び/又は音声を含む伝達情報の入力を受付ける端末側伝達情報受付手段16と、この端末側受信手段11及び入力手段12からの入力情報を統括制御し、前記各機能手段に演算を指示する端末側送受信制御手段17とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害発生時に災害地域の被災者へ安否確認する端末及び基地局装置に関して、特にアクセス不可規制エリア内の端末から特定番号を利用して情報を送信することにより、当該情報により被災者の状況を第三者に伝達する端末及び基地局装置の提供を目的とする。
【背景技術】
【0002】
携帯端末を用いた災害情報交換は、迅速な情報交換が可能であり、近年、大規模な災害が頻発するなかでその重要性が高まっている。現状では、携帯端末の利用者は、災害発生を受けて携帯端末に音声アクセス不可規制が発生した場合には、パケット通信を利用した電子メールや災害用掲示板のサービスを主に利用して特定の相手に連絡し、安否確認のやりとりを行っている。このような状況の中、携帯端末を取扱う移動体通信事業者は、当該災害情報交換が被災者や関係者により扱い易いように当該災害情報交換のサービス環境を整備することが強く要求されている。
【0003】
従来の端末及び基地局装置は、災害時に被災地域内の携帯電話機の通話を統制状態にして、被災地域内の携帯電話機への着呼時には、被災者から登録された応答メッセージを返信することにより安否確認できるものがある(例えば、特許文献1参照)。また、従来の端末及び基地局装置は、携帯電話端末から基地局装置に対して定常的に送受信している制御用電波の記録から携帯電話端末の位置情報を取得し、この位置情報を安否情報と擬制して安否確認者に提供するものがある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−168990号公報
【特許文献2】特開2005−80211号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の端末及び基地局装置は、被災地域内の携帯電話機への着呼に対して被災者から登録された応答メッセージを返信する場合には、被災地域内の携帯電話機の通話を統制状態としても、例えば既存の電話番号に当該応答メッセージ登録専用の電話番号を設定する場合には、当該応答メッセージを登録するための空き回線が十分残っている保障はなく、当該応答メッセージを登録できない虞があるという課題を有する。また、安否確認に前記制御用電波の記録を用いる場合には、被災者の移動状況を把握できるのみで、個々の被災者が伝えたい情報を事細かに伝えることができないという課題を有する。
【0005】
本発明は、前記課題を解消するためになされたもので、アクセス不可規制エリア内の端末から基地局装置に平時には使用されない特定番号を利用して情報を送信し、当該情報により被災者の状況を第三者に伝達する端末及び基地局装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する端末及び基地局装置は、基地局装置からの各種信号を受信する端末側受信手段と、利用者から番号入力を受付ける入力手段と、前記基地局装置から通話が制限される旨の通信規制信号の受信を検知する通信規制検知手段と、利用者から特定番号の受付を検知する特定番号検知手段と、前記通信規制信号を受信して利用者から特定番号を受付けた場合に、他の端末に伝達される少なくとも特定番号を含む伝達情報を当該基地局装置に発信する伝達情報発信手段を備え、前記通信規制検知手段により通信規制信号が検知され、前記特定番号検知手段により特定番号が検知された場合に、基地局装置を介して前記通話が制限されない他の端末と通信を行うものである。
【0007】
このように、本願に開示する端末は、通信規制信号の受信が検知されて特定番号の入力が検知された場合に、特定番号による発信を行い、基地局装置を介して他の端末と通信を行うことから、通信規制されたエリアとしてのアクセス不可規制エリア内に所在する端末が基地局装置に伝達情報を発信し、この伝達情報を基地局装置に通信の混雑状況に依らずに登録することとなり、通話が制限されない他の端末からの安否確認に基地局装置を介して確実に応答することができる。
【0008】
また、本願に開示する端末は必要に応じて、前記入力手段が、特定番号として自局番号を受付けるものである。このように、本願に開示する端末は、前記特定番号に自局番号を用いることから、平時には利用されない自局番号の発信を可能とすることとなり、端末に個別に与えられて利用されていない自局番号を有効に利用することができ、端末に特別な特定番号を追加するための作業負荷を低減することができる。
【0009】
また、本願に開示する端末は必要に応じて、画像及び/又は音声を含む前記伝達情報の入力を受付ける端末側伝達情報受付手段を備えるものである。このように、本願に開示する端末は、画像及び/又は音声を含む前記伝達情報の入力を受付けることから、前記アクセス不可規制エリア内に所在する個々の利用者により、当該利用者の伝達したい伝達情報を個別に作成されることとなり、当該伝達情報により安否確認を円滑に支援することができる。
【0010】
また、本願に開示する端末は必要に応じて、前記基地局装置に発信した伝達情報を記憶する伝達情報記憶手段と、ハンドオーバーの発生を検知する端末側ハンドオーバー検知手段とを備え、前記伝達情報発信手段が、ハンドオーバーの発生に基づいて、ハンドオーバー発生後の前記基地局装置に前記記憶された伝達情報を発信するものである。このように、本願に開示する端末は、発信済みの伝達情報を記憶し、ハンドオーバーが発生した場合に、当該伝達情報をハンドオーバー発生後の基地局装置に再送することから、当該移動後の端末を管理する基地局装置に前記伝達情報が常に記憶されることとなり、当該記憶された伝達情報により安定性の高い安否確認を支援することができる。
【0011】
また、本願に開示する基地局装置は、自基地局エリア管理対象の端末と無線通信を行い、当該端末と他の端末との間の信号を受信手段で受信して中継する基地局装置において、通信が規制される通信規制領域に所在する前記端末に通信規制信号を発信する規制信号発信手段と、前記受信手段に基づいて前記規制信号発信手段から発信された通信規制信号を受信した端末から特定番号で発信されたかを判断する特定番号判断手段と、前記特定番号を前記端末から受付けて記憶する特定番号受付手段と、前記受信手段に受信された他の端末からの信号における発信先と前記記憶された特定番号の発信元との一致を判断する一致判断手段と、前記一致判断手段が前記一致を判断した場合には、前記発信の応答として応答情報を前記他の端末へ通知する通知手段とを備えるものである。このように、本願に開示する基地局装置は、通信が規制される通信規制領域に所在する端末に通信規制信号を発信し、当該端末から発信された特定番号を受信して記憶し、他の端末から当該端末へ発信された場合には応答情報を当該他の端末へ通知することから、平時には使用されない特定番号を用いることで、通信規制領域としてのアクセス不可規制エリア内の端末から通信状況に依らず特定番号を登録できることとなり、通信を制限されない他の端末からの安否確認に確実に応答することができる。
【0012】
また、本願に開示する基地局装置は必要に応じて、前記特定番号受付手段が、特定番号と共に他の端末へ伝達される伝達情報を含んで記憶し、前記通知手段が、前記伝達情報を通知するものである。このように、本願に開示する基地局装置は、前記アクセス不可規制エリア内の端末から特定番号と共に伝達情報を登録され、他の端末から当該端末宛への発信の応答として前記伝達情報を他の端末に通知することから、前記アクセス不可規制エリア内の利用者から伝達したい伝達情報を個別に受付けることとなり、当該伝達情報により円滑な安否確認を支援することができる。
【0013】
また、本願に開示する基地局装置は必要に応じて、前記通知手段が前記通知を行った場合に、前記伝達情報の発信者に前記伝達情報を他の端末に通知した旨を通知する伝達情報通知報告手段を備えるものである。このように、本願に開示する基地局装置は、前記通知を行った場合に、前記伝達情報の発信者に当該通知の旨を通知することから、前記伝達情報を登録した利用者が前記伝達情報の第三者への通知状況を知ることとなり、前記伝達情報を登録した利用者及び通知された利用者共に安否確認の問い合わせ状況を確認することができ、円滑な安否確認を支援することができる。
【0014】
また、本願に開示する基地局装置は必要に応じて、前記自基地局エリア管理対象の端末にハンドオーバーが発生したことを検知するハンドオーバー検知手段を備え、前記ハンドオーバーが発生した端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除手段を備えるものである。このように、本願に開示する基地局装置は、ハンドオーバー発生後に管理対象外となった端末に関して記憶された伝達情報を削除することから、不要となった伝達情報を常に削除することとなり、限られた計算機資源を有効活用することができる。
【0015】
また、本願に開示する基地局装置は必要に応じて、前記端末から受付けた伝達情報に対して、当該端末から削除を依頼する削除依頼信号を受信した場合に、当該端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除手段を備えるものである。このように、本願に開示する基地局装置は、前記端末の依頼により当該端末に関して記憶された伝達情報を削除することから、前記端末を所有する利用者の判断により前記伝達情報を削除できることとなり、当該端末を所有する利用者の個人情報の保護や利便性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る端末及び基地局装置を、図1から図5に基づいて説明する。この図1は本発明の第1の実施形態に係る端末のブロック図、図2は本発明の第1の実施形態に係る基地局装置のブロック図、図3は図1及び図2に記載された端末及び基地局装置のデータ例、図4は図1及び図2に記載された端末及び基地局装置の全体図、図5は図1及び図2に記載された端末及び基地局装置のフローチャートを示す。
【0017】
図1において、本実施形態に係る端末としての端末10は、基地局装置20からの各種信号を受信する端末側受信手段11と、利用者300から番号入力を受付ける入力手段12と、基地局装置20から通話が制限される旨の通信規制信号の受信を検知する通信規制検知手段13と、利用者300からこの入力手段12を介して特定番号の受付を検知する特定番号検知手段14と、この通信規制信号を受信して利用者300から特定番号としてこの端末10の自局番号を受付けた場合に、他の端末に伝達される伝達情報をこの基地局装置20に発信する伝達情報発信手段15と、画像及び/又は音声を含む伝達情報の入力を受付ける端末側伝達情報受付手段16と、この端末側受信手段11及び入力手段12から入力される情報を統括して制御し、前記各機能手段に演算を指示する端末側送受信制御手段17とを備える。
【0018】
また、図2において、本実施形態に係る基地局装置としての基地局装置20は、前記端末10からの信号を受信する受信手段21と、通信が規制される通信規制領域に所在する前記端末10に通信規制信号を発信する規制信号発信手段22と、この受信手段21に基づいて前記端末10から特定番号としてこの端末10の自局番号で発信されたかを判断する特定番号判断手段23と、この特定番号及び前記伝達情報を前記端末10から受付け、伝達情報記憶部241により伝達情報テーブル241aへの記憶を制御する特定番号受付手段24と、この受信手段21に受信された他の端末400からの発信先と前記記憶された特定番号の発信元との一致を判断する一致判断手段25と、この一致判断手段25が前記一致を判断した場合には、前記発信の応答として応答情報を他の端末400へ通知する通知手段26と、この通知手段26が通知を行った場合に、前記伝達情報を他の端末400に通知した旨を前記伝達情報の発信者である前記利用者300に通知する伝達情報通知報告手段27と、この受信手段21から入力される情報を統括して制御し、前記各機能手段に演算を指示する送受信制御手段28とを備える。
【0019】
前記伝達情報テーブル241aは、図3(a)に示すように、端末番号項目と、発信時刻項目と、位置情報項目と、画像項目と、健康状態項目とを項目として備える。この端末番号項目は、前記通信規制信号を受信して自局番号にて発信された端末の自局番号を示す。この発信時刻項目は、前記自局番号にて発信された時刻を示す。この位置情報項目は、前記自局番号にて発信された場所を示す。この画像項目は、前記自局番号の発信とともにこの発信者により添付された画像の情報を示す。この健康状態項目は、前記自局番号の発信とともに添付されたこの発信者の健康状態を示す。
【0020】
また、前記自局番号の発信により前記端末10から前記基地局装置20に送信される情報は、同図(b)に示すように、従来の端末通信に使用される情報としての既存情報に加えて、発信番号情報項目と、発信時刻情報項目と、付加情報数項目と、付加情報項目とを項目として備える。この発信番号情報項目は、発信された自局番号を示す。この発信時刻情報項目は、この自局番号が発信された時刻を示す。この付加情報数項目は、この自局番号の発信とともに付加された付加情報の総数を示す。この付加情報項目は、この付加情報数項目に定義された総数分だけ用意され、この自局番号の発信とともに付加された付加情報の内容を示す。
【0021】
また、基地局装置20は、図4に示すように、管理エリアとしての自基地局エリア200に存在する複数の端末10を各々管理して無線電波と有線ネットワークとの中継を行う。前記端末10としての端末Aは、例えば移動体通信端末としての携帯端末であり、通信網に存在する複数の基地局装置20のうち最もこの端末Aとの電波感度の高い基地局装置20である基地局Xと無線電波により接続される。この基地局Xは、この自基地局エリア200に存在する前記端末Aを管理して無線通信の中継を行う。この端末A、基地局X及び通信網は、移動体通信システムの通信手順、例えば、International Telecommunication Union;国際電気通信連合(ITU)の定めるInternational Mobile Telecommunication 2000(IMT―2000)規格に準拠し、移動体通信端末間の無線通信を実現する。
また、この端末Aは、この通信網を中継して端末Bと双方向に無線通信を行うことができる。この端末Bは、前記端末10と同様の機能を有してもよいし、有さなくてもよい。
【0022】
以下、前記構成に基づく本実施形態の端末及び基地局装置の動作について説明する。まず、前記基地局Xは、図4及び図5に示すように、外部機関、例えば気象庁から緊急情報を受付ける(S1)。この緊急情報は、自然災害、例えば地震、津波、台風が発生した場合に配信される。この受付に基づいて、前記規制信号発信手段22は、アクセス不可規制される前記端末Aにアクセス不可規制通知を前記端末Aに通知する(S2)。
【0023】
前記端末Aは、この通知の信号を前記端末側受信手段11により受信し、前記端末側送受信制御手段17の制御により前記通信規制検知手段13にて検知する。前記端末Aは、例えば、この通知によるアクセス不可規制の旨を表示画面上にポップアップ表示することや、音声により前記端末Aの利用者300に知らせることができる。
【0024】
前記端末Aの利用者300は、アクセス不可規制の旨を知り、自局番号と伝えたい伝達情報を前記端末Aに入力する(S3)。ここで、前記入力手段12は、この利用者300からの自局番号の入力を受付ける。この自局番号は、前記端末側送受信制御手段17の制御により、前記特定番号検知手段14で検知される。
【0025】
前記端末側伝達情報受付手段16は、この検知に基づいて、前記利用者300からの伝達情報の入力を受付ける。また、前記端末側伝達情報受付手段16は、この伝達情報として画像情報や文字情報、例えば文字で表現された健康状態を電子ファイル形式で添付することができる。
【0026】
前記伝達情報発信手段15は、端末側送受信制御手段17の指示により前記基地局装置20にこの入力された伝達情報を自局番号とともに発信する(S4)。この伝達情報は、前記図3(b)に示すように、画像を含むことが可能な付加情報nを複数種類含むことができる。このように、前記特定番号に自局番号を用いることから、平時には利用されない自局番号の発信を可能とすることとなり、前記端末Aに個別に与えられて利用されていない自局番号を有効に利用することができ、前記端末Aに特別な特定番号を追加するための作業負荷を低減することができる。
【0027】
前記基地局Xは、この伝達情報を前記受信手段21で受信し、前記送受信制御手段28の指示により、前記特定番号判断手段23が自局番号による発信と判断し、前記特定番号受付手段24によりこの伝達情報を前記伝達情報記憶部24の前記伝達情報テーブル241aに登録する(S5)。ここで、前記特定番号受付手段24は、前記図3(a)に示すように、前記伝達情報テーブル241aにこの伝達情報に含まれる画像や発信者の健康状態を登録する。また、前記基地局Xは、前記S4において、前記端末Aに前記アクセス不可規制通知が通知されていない場合には、既存の処理、例えば、ビジートーン信号を発信して通信を中断する。
【0028】
このS5の登録後、前記基地局Xは、図5(b)に示すように、前記端末Bから前記端末A宛の安否確認を受付ける(S6)。前記基地局Xは、この安否確認として発信された電話信号を前記受信手段21で受信する。前記一致判断手段25は、前記送受信制御手段28の指示により、前記伝達情報記憶部24の前記伝達情報テーブル241aに前記端末Aに関する伝達情報が登録されているか判断する(S7)。
【0029】
前記通知手段26は、この判断により、前記端末Aに関する伝達情報が登録されている場合には、前記端末Aに関して前記伝達情報テーブル241aに登録された伝達情報を前記端末Bに配信する(S8)。このように、平時は使用されない自局番号により通信を行うことから、前記アクセス不可規制エリア内の端末が通信の混雑状況に依らずに前記伝達情報を前記伝達情報テーブル241aに登録できることとなり、前記他の端末400からの安否確認に対して確実に前記伝達情報を用いて応答することができる。また、前記伝達情報は、前記アクセス不可規制エリア内の利用者300に個別に作成されることとなり、安否確認を円滑化することができる。
【0030】
また、前記伝達情報通知報告手段27は、この通知手段26が通知を行った場合に、前記端末Aに関する伝達情報を前記端末Bに通知した旨を前記端末Aの利用者300に通知する(S9)。このように、前記伝達情報を登録した利用者300は、この伝達情報通知報告手段27の通知により第三者への前記伝達情報の通知状況を知ることとなり、安否確認の問い合わせ状況を確認することができ、安心感を得ることができる。また、前記通知手段26は、前記S7の判断により、前記端末Aに関する伝達情報が登録されていない場合には、本願に開示する動作は行わず、既存処理と同様の処理、例えば前記端末Bに発信不可を示すビジートーンを出力する信号を送信する。
【0031】
なお、本実施形態では、前記伝達情報として画像情報や文字情報を取扱うものとしたが、この情報のみに限定されることはなく、例えば音声情報を前記伝達情報として取扱うことも可能である。
【0032】
また、本実施形態に係る端末のハードウエア構成は、CPU、メモリ、記憶装置、ディスプレイ、無線通信装置、テンキー、及び上記各部を接続するバスからなる。また、本実施形態に係る基地局装置のハードウエア構成は、CPU、メモリ、記憶装置、ディスプレイ、無線通信装置、及び上記各部を接続するバスからなる。
【0033】
(本発明の第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る端末及び基地局装置を、図6から図9に基づいて説明する。この図6は本発明の第2の実施形態に係る端末のブロック図、図7は本発明の第3の実施形態に係る基地局装置のブロック図、図8は図1及び図2に記載された端末及び基地局装置の全体図、図9は図1及び図2に記載された端末及び基地局装置のフローチャートを示す。
【0034】
本実施形態に係る端末としての端末10は、図6に示すように、前記第1の実施形態を記載した図1と同様に、前記端末側受信手段11と、前記入力手段12と、前記通信規制検知手段13と、前記特定番号検知手段14と、前記伝達情報発信手段15と、前記端末側伝達情報受付手段16と、前記端末側送受信制御手段17とを備え、さらに、ハンドオーバーの発生を検知する端末側ハンドオーバー検知手段18と、前記基地局装置20に発信した伝達情報を端末側伝達情報テーブル19aに記憶する伝達情報記憶手段19とを追加して備える構成である。
【0035】
また、本実施形態に係る基地局装置としての基地局装置20は、図7に示すように、前記第1の実施形態を記載した図2と同様に、前記受信手段21と、前記規制信号発信手段22と、前記特定番号判断手段23と、前記特定番号受付手段24と、前記一致判断手段25と、前記通知手段26と、前記伝達情報通知報告手段27と、前記送受信制御手段28とを備え、さらに、自基地局エリア管理対象の端末にハンドオーバーが発生したことを検知するハンドオーバー検知手段29と、ハンドオーバーが発生した前記端末10に関して記憶された前記伝達情報テーブル241aを削除する伝達情報削除手段291とを追加して備える構成である。
【0036】
また、前記端末側伝達情報テーブル19aは、前記図3(b)に示す前記自局番号による発信により前記端末10から前記基地局装置20に送信される情報と同様に、前記発信番号情報項目と、前記発信時刻情報項目と、前記付加情報数項目と、前記付加情報項目とを項目として備える。
【0037】
また、前記端末10としての端末Aは、図8に示すように、第1の実施形態と同様に、複数の前記基地局装置20を含む前記通信網を中継して、前記基地局装置20と無線電波により接続される。また、前記基地局装置20としての基地局X及び基地局Yは、前記自基地局エリア200に存在する複数の端末10を各々管理して無線電波と有線ネットワークとの中継を行う。
【0038】
以下、前記構成に基づく本実施形態の端末及び基地局装置の動作を、前記第1の実施形態への追加処理に関して説明する。まず、前記基地局Xは、図8(a)に示すように、前記第1の実施形態に記載した前記S1〜S5と同様に、緊急情報を受付け(S1)、前記基地局Xの自基地局エリア200に存在する前記端末Aにアクセス不可規制通知を通知し(S2)、自局番号とともに前記端末Aに入力された伝達情報(S3)を受付け(S4)、この伝達情報を前記伝達情報テーブル241aに登録する(S5)。
【0039】
前記伝達情報記憶手段19は、本実施形態では、前記S3で入力された伝達情報を前記端末側伝達情報テーブル19aに記憶する。また、前記端末Aは、前記S5の後、前記基地局Xの自基地局エリア200から前記基地局Yの自基地局エリア200に移動する(S10)。
【0040】
また、前記基地局Xにおける前記ハンドオーバー検知手段29は、図8(b)及び図9(b)に示すように、前記基地局Xの自基地局エリア200に含まれる前記端末Aの移動(S10)を検知し、前記端末Aが前記基地局Xの自基地局エリア200の管理対象外となったことを検知する(S20)。この検知により、前記伝達情報削除手段291は、前記端末Aに関する伝達情報テーブル241aを削除する(S21)。前記基地局Xは、この削除により、不要となった伝達情報を常に削除できることとなり、限られた計算機資源を有効活用することができる。
【0041】
前記端末Aにおける前記端末側ハンドオーバー検知手段18は、図8(b)及び図9(a)に示すように、この移動により、ハンドオーバーの発生を検知し、前記基地局Yの自基地局エリア200の管理下に入ったことを検知する(S11)。前記伝達情報発信手段15は、この検知に基づいて、前記S4で前記基地局Xに送信した伝達情報を前記端末側伝達情報テーブル19aから取得し、この伝達情報を前記基地局Yに再送する(S12)。前記端末Aを前記自基地局エリア200の管理対象として管理する基地局装置20は、この再送により、前記端末Aの伝達情報を常に記憶できることとなり、この記憶された伝達情報により安定性の高い安否確認を支援することができる。
【0042】
(本発明のその他の実施形態)
以下、本発明のその他の実施形態に係る端末及び基地局装置を、図10に基づいて説明する。この図10は本発明のその他の実施形態に係る端末及び基地局装置のフローチャートを示す。
本発明のその他の実施形態としては、前記第2の実施形態と同様に構成され、前記基地局装置20において、前記伝達情報削除手段291による前記伝達情報テーブル241aの削除を様々な状況に応じて実施するものである。
【0043】
本実施形態に係る端末としての端末10は、前記第1の実施形態を記載した図6と同様に、前記端末側受信手段11と、前記入力手段12と、前記通信規制検知手段13と、前記特定番号検知手段14と、前記伝達情報発信手段15と、前記端末側伝達情報受付手段16と、前記端末側送受信制御手段17と、前記端末側ハンドオーバー検知手段18と、前記伝達情報記憶手段19とを備える。
【0044】
また、本実施形態に係る基地局装置としての基地局装置20は、前記第2の実施形態を記載した図7と同様に、前記受信手段21と、前記規制信号発信手段22と、前記特定番号判断手段23と、前記特定番号受付手段24と、前記一致判断手段25と、前記通知手段26と、前記伝達情報通知報告手段27と、前記送受信制御手段28と、前記ハンドオーバー検知手段29と、前記伝達情報削除手段291とを備える。
【0045】
以下、前記構成に基づく本実施形態の端末及び基地局装置の動作について説明する。まず、前記基地局Xは、前記S1から前記S5までの処理を行い、前記S5と同様に、前記伝達情報記憶部24の前記伝達情報テーブル241aに前記自基地局エリア200の管理対象として管理する端末Aからの伝達情報を登録する。
【0046】
ここで、前記基地局Xは、図10(a)に示すように、外部機関、例えば気象庁から緊急情報の解除情報を受付ける(S30)。前記伝達情報削除手段291は、この解除情報の受付に基づいて、前記端末Aに関して記憶された前記伝達情報テーブル241aを削除する(S31)。このように、前記伝達情報削除手段291は、前記アクセス不可規制が解除された端末Aに関する伝達情報を前記伝達情報テーブル241aから削除することから、無用な伝達情報の保持を防止することとなり、限られた計算機資源を有効活用することができる。
【0047】
また、前記基地局Xは、前記伝達情報記憶部241に格納された前記伝達情報テーブル241aに前記端末番号毎に残有効時間項目を追加することもできる。この残有効時間項目は、初期値から時間経過とともに値がタイマー減算され、前記S5にて登録された情報の残りの有効時間を示す。前記端末Aに関するこの残有効時間項目は、図10(b)に示すように、前記S5の登録から一定時間経過後にゼロ値となる(S40)。前記伝達情報削除手段291は、この残有効時間項目がゼロ値となることにより、前記端末Aに関して前記伝達情報テーブル241aに登録された伝達情報を削除する(S41)。このように、前記伝達情報削除手段291は、登録から一定時間経過後に、前記伝達情報テーブル241aの伝達情報を削除することから、無用な伝達情報の保持を防止することとなり、限られた計算機資源を有効活用することができる。
【0048】
また、前記端末Aは、前記基地局Xにおけるこの端末Aに関する前記伝達情報テーブル241aの削除を依頼する削除依頼信号を前記基地局Xに発信することもできる。前記端末Aは、図10(c)に示すように、この削除依頼信号を前記基地局Xに発信する(S50)。前記基地局Xにおける前記伝達情報削除手段291は、この削除依頼信号に基づいて、前記端末Aに関する前記伝達情報テーブル241aを削除する(S51)。このように、前記伝達情報削除手段291は、前記端末Aの依頼によりこの端末Aに関して前記伝達情報テーブル241aに記憶された伝達情報を削除することから、この端末Aを所有する利用者の判断により前記伝達情報を削除できることとなり、この利用者の個人情報の保護や利便性の向上を図ることができる。
【0049】
[付記] 以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)基地局装置からの各種信号を受信する端末側受信手段と、利用者から番号入力を受付ける入力手段と、前記基地局装置から通話が制限される旨の通信規制信号の受信を検知する通信規制検知手段と、利用者から特定番号の受付を検知する特定番号検知手段と、前記通信規制信号を受信して利用者から特定番号を受付けた場合に、他の端末に伝達される少なくとも特定番号を含む伝達情報を当該基地局装置に発信する伝達情報発信手段を備え、前記通信規制検知手段により通信規制信号が検知され、前記特定番号検知手段により特定番号が検知された場合に、基地局装置を介して前記通話が制限されない他の端末と通信を行う端末。
【0050】
(付記2)前記入力手段が、特定番号として自局番号を受付ける付記1記載の端末。
【0051】
(付記3)画像及び/又は音声を含む前記伝達情報の入力を受付ける端末側伝達情報受付手段を備える付記1又は付記2記載の端末。
【0052】
(付記4)前記基地局装置に発信した伝達情報を記憶する伝達情報記憶手段と、ハンドオーバーの発生を検知する端末側ハンドオーバー検知手段とを備え、前記伝達情報発信手段が、ハンドオーバーの発生に基づいて、ハンドオーバー発生後の前記基地局装置に前記記憶された伝達情報を発信する付記1ないし付記3記載の端末。
【0053】
(付記5)自基地局エリア管理対象の端末と無線通信を行い、当該端末と他の端末との間の信号を受信手段で受信して中継する基地局装置において、通信が規制される通信規制領域に所在する前記端末に通信規制信号を発信する規制信号発信手段と、前記受信手段に基づいて前記規制信号発信手段から発信された通信規制信号を受信した端末から特定番号で発信されたかを判断する特定番号判断手段と、前記特定番号を前記端末から受付けて記憶する特定番号受付手段と、前記受信手段に受信された他の端末からの信号における発信先と前記記憶された特定番号の発信元との一致を判断する一致判断手段と、前記一致判断手段が前記一致を判断した場合には、前記発信の応答として応答情報を前記他の端末へ通知する通知手段とを備える基地局装置。
【0054】
(付記6)前記特定番号受付手段が、特定番号と共に他の端末へ伝達される伝達情報を含んで記憶し、前記通知手段が、前記伝達情報を通知する付記5記載の基地局装置。
【0055】
(付記7)前記通知手段が前記通知を行った場合に、前記伝達情報の発信者に前記伝達情報を他の端末に通知した旨を通知する伝達情報通知報告手段を備える付記5又は付記6記載の基地局装置。
【0056】
(付記8)前記自基地局エリア管理対象の端末にハンドオーバーが発生したことを検知するハンドオーバー検知手段と、前記ハンドオーバーが発生した端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除手段とを備える付記5ないし付記7記載の災害情報通知方法。
【0057】
(付記9)前記通信規制領域の通信規制が解除された場合に、当該解除以前の通信規制領域に所在した端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除手段を備える付記5ないし付記8記載の基地局装置。
【0058】
(付記10)前記記憶された伝達情報を一定時間経過後に削除する伝達情報削除手段を備える付記5ないし付記9記載の基地局装置。
【0059】
(付記11)前記端末から受付けた伝達情報に対して、当該端末から削除を依頼する削除依頼信号を受信した場合に、当該端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除手段を備える付記5ないし付記10記載の基地局装置。
【0060】
(付記12)基地局装置からの各種信号を受信する端末側受信工程と、利用者から番号入力を受付ける入力工程と、前記基地局装置から通話が制限される旨の通信規制信号の受信を検知する通信規制検知工程と、利用者から特定番号の受付を検知する特定番号検知工程と、前記通信規制信号を受信して利用者から特定番号を受付けた場合に、他の端末に伝達される伝達情報を当該基地局装置に発信する伝達情報発信工程を備え、前記通信規制検知工程により通信規制信号が検知され、前記特定番号検知工程により特定番号が検知された場合に、基地局装置を介して前記通話が制限されない他の端末と通信を行う端末制御方法。
【0061】
(付記13)前記入力工程が、特定番号として自局番号を受付ける付記12記載の端末制御方法。
【0062】
(付記14)画像及び/又は音声を含む前記伝達情報の入力を受付ける端末側伝達情報受付工程を備える付記12又は付記13記載の端末制御方法。
【0063】
(付記15)前記基地局装置に発信した伝達情報を記憶する伝達情報記憶工程と、ハンドオーバーの発生を検知する端末側ハンドオーバー検知工程とを備え、前記伝達情報発信工程が、ハンドオーバーの発生に基づいて、ハンドオーバー発生後の前記基地局装置に前記記憶された伝達情報を発信する付記12ないし付記14記載の端末制御方法。
【0064】
(付記16)自基地局エリア管理対象の端末と無線通信を行い、当該端末と他の端末との間の信号を受信工程で受信して中継する基地局装置において、通信が規制される通信規制領域に所在する前記端末に通信規制信号を発信する規制信号発信工程と、前記受信工程に基づいて前記規制信号発信工程から発信された通信規制信号を受信した端末から特定番号で発信されたかを判断する特定番号判断工程と、前記特定番号を前記端末から受付けて記憶する特定番号受付工程と、前記受信工程に受信された他の端末からの信号における発信先と前記記憶された特定番号の発信元との一致を判断する一致判断工程と、前記一致判断工程が前記一致を判断した場合には、前記発信の応答として応答情報を前記他の端末へ通知する通知工程とを備える基地局制御方法。
【0065】
(付記17)前記特定番号受付工程が、特定番号と共に他の端末へ伝達される伝達情報を含んで記憶し、前記通知工程が、前記伝達情報を通知する付記16記載の基地局制御方法。
【0066】
(付記18)前記通知工程が前記通知を行った場合に、前記伝達情報の発信者に前記伝達情報を他の端末に通知した旨を通知する伝達情報通知報告工程を備える付記16又は付記17記載の基地局制御方法。
【0067】
(付記19)前記自基地局エリア管理対象の端末にハンドオーバーが発生したことを検知するハンドオーバー検知工程と、前記ハンドオーバーが発生した端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除工程とを備える付記16ないし付記18記載の基地局制御方法。
【0068】
(付記20)前記通信規制領域の通信規制が解除された場合に、当該解除以前の通信規制領域に所在した端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除工程を備える付記16ないし付記19記載の基地局制御方法。
【0069】
(付記21)前記記憶された伝達情報を一定時間経過後に削除する伝達情報削除工程を備える付記16ないし付記20記載の基地局制御方法。
【0070】
(付記22)前記端末から受付けた伝達情報に対して、当該端末から削除を依頼する削除依頼信号を受信した場合に、当該端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除工程を備える付記16ないし付記21記載の基地局制御方法。
【0071】
(付記23)基地局装置からの各種信号を受信する端末側受信手段、利用者から番号入力を受付ける入力手段、前記基地局装置から通話が制限される旨の通信規制信号の受信を検知する通信規制検知手段、利用者から特定番号の受付を検知する特定番号検知手段、前記通信規制信号を受信して利用者から特定番号を受付けた場合に、他の端末に伝達される少なくとも特定番号を含む伝達情報を当該基地局装置に発信する伝達情報発信手段としてコンピュータを機能させ、前記通信規制検知手段により通信規制信号が検知され、前記特定番号検知手段により特定番号が検知された場合に、基地局装置を介して前記通話が制限されない他の端末と通信を行う端末制御プログラム。
【0072】
(付記24)前記入力手段が、特定番号として自局番号を受付ける付記23記載の端末制御プログラム。
【0073】
(付記25)画像及び/又は音声を含む前記伝達情報の入力を受付ける端末側伝達情報受付手段としてコンピュータを機能させる付記23又は付記24記載の端末制御プログラム。
【0074】
(付記26)前記基地局装置に発信した伝達情報を記憶する伝達情報記憶手段、ハンドオーバーの発生を検知する端末側ハンドオーバー検知手段としてコンピュータを機能させ、前記伝達情報発信手段が、ハンドオーバーの発生に基づいて、ハンドオーバー発生後の前記基地局装置に前記記憶された伝達情報を発信する付記23ないし付記25記載の端末制御プログラム。
【0075】
(付記27)自基地局エリア管理対象の端末と無線通信を行い、当該端末と他の端末との間の信号を受信手段で受信して中継するようにコンピュータを機能させる基地局制御プログラムにおいて、通信が規制される通信規制領域に所在する前記端末に通信規制信号を発信する規制信号発信手段、前記受信手段に基づいて前記規制信号発信手段から発信された通信規制信号を受信した端末から特定番号で発信されたかを判断する特定番号判断手段、
前記特定番号を前記端末から受付けて記憶する特定番号受付手段、前記受信手段に受信された他の端末からの信号における発信先と前記記憶された特定番号の発信元との一致を判断する一致判断手段、前記一致判断手段が前記一致を判断した場合には、前記発信の応答として応答情報を前記他の端末へ通知する通知手段としてコンピュータを機能させる基地局制御プログラム。
【0076】
(付記28)前記特定番号受付手段が、特定番号と共に他の端末へ伝達される伝達情報を含んで記憶し、前記通知手段が、前記伝達情報を通知する付記27記載の基地局制御プログラム。
【0077】
(付記29)前記通知手段が前記通知を行った場合に、前記伝達情報の発信者に前記伝達情報を他の端末に通知した旨を通知する伝達情報通知報告手段としてコンピュータを機能させる付記27又は付記28記載の基地局制御プログラム。
【0078】
(付記30)前記自基地局エリア管理対象の端末にハンドオーバーが発生したことを検知するハンドオーバー検知手段、前記ハンドオーバーが発生した端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除手段としてコンピュータを機能させる付記27ないし付記29記載の基地局制御プログラム。
【0079】
(付記31)前記通信規制領域の通信規制が解除された場合に、当該解除以前の通信規制領域に所在した端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除手段としてコンピュータを機能させる付記27ないし付記30記載の基地局制御プログラム。
【0080】
(付記32)前記記憶された伝達情報を一定時間経過後に削除する伝達情報削除手段としてコンピュータを機能させる付記27ないし付記31記載の基地局制御プログラム。
【0081】
(付記33)前記端末から受付けた伝達情報に対して、当該端末から削除を依頼する削除依頼信号を受信した場合に、当該端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除手段としてコンピュータを機能させる付記27ないし付記32記載の基地局制御プログラム。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る端末のブロック図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る基地局装置のブロック図
【図3】本発明の第1の実施形態に係る端末及び基地局装置のデータレイアウト例
【図4】本発明の第1の実施形態に係る端末及び基地局装置の全体図
【図5】本発明の第1の実施形態に係る端末及び基地局装置のフローチャート
【図6】本発明の第2の実施形態に係る端末のブロック図
【図7】本発明の第2の実施形態に係る基地局装置のブロック図
【図8】本発明の第2の実施形態に係る端末及び基地局装置の全体図
【図9】本発明の第2の実施形態に係る端末及び基地局装置のフローチャート
【図10】本発明のその他の実施形態に係る端末及び基地局装置のフローチャート
【符号の説明】
【0083】
10 端末
11 端末側受信手段
12 入力手段
13 通信規制検知手段
14 特定番号検知手段
15 伝達情報発信手段
16 端末側伝達情報受付手段
17 端末側送受信制御手段
20 基地局装置
200 自基地局エリア
21 受信手段
22 規制信号発信手段
23 特定番号判断手段
24 特定番号受付手段
241 伝達情報記憶部
241a 伝達情報テーブル
25 一致判断手段
26 伝達情報通知手段
27 伝達情報通知報告手段
28 送受信制御手段
29 ハンドオーバー検知手段
291 伝達情報削除手段
300 利用者
400 他の端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置からの各種信号を受信する端末側受信手段と、
利用者から番号入力を受付ける入力手段と、
前記基地局装置から通話が制限される旨の通信規制信号の受信を検知する通信規制検知手段と、
利用者から特定番号の受付を検知する特定番号検知手段と、
前記通信規制信号を受信して利用者から特定番号を受付けた場合に、他の端末に伝達される少なくとも特定番号を含む伝達情報を当該基地局装置に発信する伝達情報発信手段を備え、
前記通信規制検知手段により通信規制信号が検知され、前記特定番号検知手段により特定番号が検知された場合に、基地局装置を介して前記通話が制限されない他の端末と通信を行う
端末。
【請求項2】
請求項1に記載の端末において、
前記入力手段が、特定番号として自局番号を受付ける
端末。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の端末において、
画像及び/又は音声を含む前記伝達情報の入力を受付ける端末側伝達情報受付手段を備える
端末。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3に記載の端末において、
前記基地局装置に発信した伝達情報を記憶する伝達情報記憶手段と、
ハンドオーバーの発生を検知する端末側ハンドオーバー検知手段とを備え、
前記伝達情報発信手段が、ハンドオーバーの発生に基づいて、ハンドオーバー発生後の前記基地局装置に前記記憶された伝達情報を発信する
端末。
【請求項5】
自基地局エリア管理対象の端末と無線通信を行い、当該端末と他の端末との間の信号を受信手段で受信して中継する基地局装置において、
通信が規制される通信規制領域に所在する前記端末に通信規制信号を発信する規制信号発信手段と、
前記受信手段に基づいて前記規制信号発信手段から発信された通信規制信号を受信した端末から特定番号で発信されたかを判断する特定番号判断手段と、
前記特定番号を前記端末から受付けて記憶する特定番号受付手段と、
前記受信手段に受信された他の端末からの信号における発信先と前記記憶された特定番号の発信元との一致を判断する一致判断手段と、
前記一致判断手段が前記一致を判断した場合には、前記発信の応答として応答情報を前記他の端末へ通知する通知手段とを備える
基地局装置。
【請求項6】
請求項5に記載の基地局装置において、
前記特定番号受付手段が、特定番号と共に他の端末へ伝達される伝達情報を含んで記憶し、
前記通知手段が、前記伝達情報を通知する
基地局装置。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の基地局装置において、
前記通知手段が前記通知を行った場合に、前記伝達情報の発信者に前記伝達情報を他の端末に通知した旨を通知する伝達情報通知報告手段を備える
基地局装置。
【請求項8】
請求項5ないし請求項7に記載の基地局装置において、
前記自基地局エリア管理対象の端末にハンドオーバーが発生したことを検知するハンドオーバー検知手段と、
前記ハンドオーバーが発生した端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除手段とを備える
基地局装置。
【請求項9】
請求項5ないし請求項8に記載の基地局装置において、
前記端末から受付けた伝達情報に対して、当該端末から削除を依頼する削除依頼信号を受信した場合に、当該端末に関して記憶された伝達情報を削除する伝達情報削除手段を備える
基地局装置。
【請求項10】
自基地局エリア管理対象の端末と無線通信を行い、当該端末と他の端末との通信を中継する基地局制御方法において、
通信が規制される通信規制領域に所在する前記端末に通信規制信号を発信する規制信号発信工程と、
前記受信工程に基づいて前記端末から特定番号で発信されたかを判断する特定番号判断工程と、
前記特定番号を前記端末から受付けて記憶する特定番号受付工程と、
前記受信工程に受信された他の端末からの発信先と前記記憶された特定番号の発信元との一致を判断する一致判断工程と、
前記一致判断工程が前記一致を判断した場合には、前記発信の応答として応答情報を前記他の端末へ通知する通知工程とを備える
基地局制御方法。
【請求項11】
自基地局エリア管理対象の端末と無線通信を行い、当該端末と他の端末との通信を中継する基地局制御プログラムにおいて、
通信が規制される通信規制領域に所在する前記端末に通信規制信号を発信する規制信号発信手段、
前記受信手段に基づいて前記端末から特定番号で発信されたかを判断する特定番号判断手段、
前記特定番号を前記端末から受付けて記憶する特定番号受付手段、
前記受信手段に受信された他の端末からの発信先と前記記憶された特定番号の発信元との一致を判断する一致判断手段、
前記一致判断手段が前記一致を判断した場合には、前記発信の応答として応答情報を前記他の端末へ通知する通知手段としてコンピュータを機能させる
基地局装置制御プログラム

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−62838(P2010−62838A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−226095(P2008−226095)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】