説明

管理装置、管理方法及び管理システム

【課題】ネットワーク内の複数の機器に関わる参加又は離脱を発生したコリジョンドメインを効率良く判別できる。
【解決手段】監視ボード20は、複数のボード15が接続されるコリジョンドメイン14A毎に配置される。更に、監視ボード20は、コリジョンドメイン14A内を流れるデータからボード15内のLANポート16固有のMACアドレスをキャプチャするキャプチャ部23Aを有する。更に、監視ボード20は、コリジョンドメイン14A内のMACアドレスを登録するボード管理テーブル30を有する。監視ボード20は、キャプチャされたMACアドレスと、登録済みのMACアドレスとを比較し、比較結果に基づき、各ボード15に関わる参加又は離脱を発生したコリジョンドメイン14Aを判別するアドレス判定部23B及びボード判定部23Cを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理方法及び管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、クラウド技術では、例えば、ネットワーク上のサーバやストレージ等の計算機資源をユーザに提供し、この計算機資源上で運用する仮想マシンを使用して計算処理を実行できる。更に、このクラウド技術では、例えば、サーバ等を搭載したボードに仮想マシンを運用させ、仮想マシンを運用中のボードに障害が発生した場合でも、その仮想マシンを障害のないボードに移動させるプロビジョニング機能が知られている。従って、プロビジョニング機能では、ユーザに対して、ボードの障害発生を意識させることなく、仮想マシンの使用を継続できる。
【0003】
しかしながら、計算機資源を提供するシステム側では、例えば、ボードの増設、ボードの移設やボードの撤去等に伴って、システム内のボードの構成がダイナミック、かつ、頻繁に変更されることが想定される。また、ボードは、複数枚まとめてロッカーに収納され、しかも、各ロッカーの設置場所も一箇所ではなく、複数個所に点在する。
【0004】
また、システム内の構成変更の作業は、例えば、ロッカー設置場所にボードを持参する保守管理者側で実施されるとは限らず、その運用環境に応じてシステム所有者自身が実施するケースも考えられる。従って、保守管理者側では、常にシステム内部の構成変更は勿論のこと、各ボードの設置箇所を把握したいとの要望が高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2005−539409号公報
【特許文献2】特開2004−178206号公報
【特許文献3】特開2000−330925号公報
【特許文献4】特開2009−169863号公報
【特許文献5】特開2009−211631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、近年では、仮想化運用されるシステム毎にエージェントプログラムでシステム内部の構成変更を管理することも考えられるが、実際に、エージェントプログラムで構成変更を管理するのは困難である。
【0007】
また、別の方法として、システムを構成するボード毎に、当該ボードを監視する監視装置を配置することも考えられるが、例えば、ボードの枚数が増えるに連れて監視装置の数も増やす必要がある。しかも、各監視装置は、監視対象であるボードを監視する場合、監視対象のボードとネットワーク通信で、ネットワークに対するボードの参加又は離脱等の構成情報を収集するため、ネットワーク上の通信トラヒックが増えてネットワーク負荷が大きくなる。
【0008】
一つの側面では、ネットワーク内の複数の機器に関わる参加又は離脱を発生したコリジョンドメインを効率良く判別できる管理装置、管理方法及び管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
開示の装置は、一つの態様において、複数の機器が接続されるコリジョンドメイン毎に配置される管理装置である。管理装置は、前記コリジョンドメイン内を流れるデータから前記機器の固有のアドレス情報を抽出する抽出部を有する。更に、管理装置は、前記抽出部にて抽出された前記アドレス情報に基づき、当該コリジョンドメイン内の各機器に関わる参加又は離脱を判別する判別部を有する。尚、実施例で述べる参加とは、障害ボードの交換に伴うボード挿入、ユーザによる移設ボードの挿入等の行為を言う。また、離脱とはボード障害による応答不能障害とユーザの移設作業に伴うボード引き抜き行為等を言う。
【発明の効果】
【0010】
開示の装置では、ネットワーク内の複数の機器に関わる参加又は離脱を発生したコリジョンドメインを効率良く判別できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本実施例の管理システム内部の一例を示すブロック図である。
【図2】図2は、ボードの一例を示す斜視図である。
【図3】図3は、監視ボード内部の一例を示すブロック図である。
【図4】図4は、ボード管理テーブルのテーブル構成の一例を示す説明図である。
【図5】図5は、上位装置内部の一例を示すブロック図である。
【図6】図6は、ボード状況DBのテーブル構成の一例を示す説明図である。
【図7】図7は、ドメイン位置テーブルのテーブル構成の一例を示す説明図である。
【図8】図8は、ボード監視処理に関わる監視ボード内の監視制御部内部の処理動作を示すフローチャートである。
【図9】図9は、ボード情報管理処理に関わる上位装置内の上位制御部内部の処理動作を示すフローチャートである。
【図10】図10は、管理プログラムを実行するコンピュータを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づいて、本願の開示する管理装置、管理方法及び管理システムの実施例を詳細に説明する。尚、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。
【実施例】
【0013】
図1は、本実施例の管理システム内部の一例を示すブロック図である。図1に示す管理システム1は、クラウドサービスを提供するクラウドシステム2と、インターネット3を経由してクラウドシステム2内の構成情報を管理する上位装置4とを有する。クラウドシステム2は、例えば、LAN(Local Area Network)11で構築され、ルータ12と、スイッチ13と、ロッカー14とを有する。ルータ12は、LAN11とインターネット3との間を通信可能に接続するインタフェースである。スイッチ13は、LAN11とロッカー14との間を通信可能に接続するハブである。
【0014】
ロッカー14は、サーバやストレージ等が搭載される機器としてのボード15が複数枚収容され、各ボード15上で仮想マシンを運用するクラウドサービスを提供する。図2は、ボード15の一例を示す斜視図である。図2に示すボード15は、例えば、4個のLANポート16を備え、LANポート16毎にMAC(Media Access Control)アドレスが付与されている。更に、各LANポート16に付与された各MACアドレスでボード15が識別される。
【0015】
また、ロッカー14は、複数枚のボード15と、これら複数枚のボード15を監視する、例えば、監視装置又は管理装置としての監視ボード20と、ボード15同士、ボード15及び監視ボード20相互間を通信接続するネットワーク17とを有する。更に、監視ボード20は、同一のコリジョンドメイン14A内の監視対象である各ボード15のボード情報を登録する、例えば、記憶部として機能するボード管理テーブル30を有する。尚、コリジョンドメイン14Aは、例えば、スイッチ13と接続されるロッカー14内のネットワーク17を範囲とする。図4は、ボード管理テーブル30のテーブル構成の一例を示す説明図である。図4に示すボード管理テーブル30は、当該ロッカー14内のネットワーク17に接続する各ボード15のMACアドレス31と、ボード15を識別するボード情報32とを対応付けて管理するものである。ボード情報32は、当該ボード15を識別する製造情報や出荷情報等に相当する。
【0016】
図3は、監視ボード20内部の一例を示すブロック図である。図3に示す監視ボード20は、コリジョンドメイン14A内のボード15に関わる構成情報を監視する管理装置等に相当する。監視ボード20は、ボード管理テーブル30の他に、通信部21と、監視制御部23とを有する。通信部21は、監視対象の各ボード15が接続されるネットワーク17と通信可能に接続されるインタフェースである。
【0017】
監視制御部23は、監視ボード20全体を制御する部位に相当し、キャプチャ部23Aと、アドレス判定部23Bと、ボード判定部23Cと、通知部23Dと、登録部23Eとを有する。キャプチャ部23Aは、例えば、抽出部として機能し、コリジョンドメイン14A内のデータ、すなわちデータリンク層プロトコルで流れるMACアドレスをキャプチャする。キャプチャ部23Aは、コリジョンドメイン14A内の全ボード15の全MACアドレスをキャプチャする。更に、キャプチャ部23Aは、所定タイミング毎に、コリジョンドメイン14A内の各ボード15のMACアドレスを一定時間、例えば1秒間キャプチャする。アドレス判定部23Bは、キャプチャ部23AにてキャプチャされたMACアドレスと、ボード管理テーブル30に登録済みのMACアドレスとを比較照合し、その比較結果に基づき、コリジョンドメイン14A内の各MACアドレスの在否を監視する。
【0018】
ボード判定部23Cは、ボード管理テーブル30に登録済みの全MACアドレスと、キャプチャ部23Aにてキャプチャされた全MACアドレスとが完全一致した場合、コリジョンドメイン14A内の全ボード15が正常状態と判定する。また、ボード判定部23Cは、キャプチャ部23AにてキャプチャされたMACアドレスの内、ボード管理テーブル30に未登録のMACアドレスがある場合、コリジョンドメイン14A内へ新規にボード15が参加したと判定する。
【0019】
更に、ボード判定部23Cは、ボード管理テーブル30に登録済みのMACアドレスの内、キャプチャ部23AでキャプチャできなかったMACアドレスがある場合で、しかも、当該MACアドレスが同一のボード15内の全MACアドレスであるとする。この場合、ボード判定部23Cは、コリジョンドメイン14A内から、キャプチャできなかったMACアドレスに該当するボード15が離脱したと判定する。尚、離脱の要因としては、ユーザが意識的にボード15を引き抜いたケースと、ボード故障による応答不能のケースがある。
【0020】
また、ボード判定部23Cは、ボード管理テーブル30に登録済みのMACアドレスの内、キャプチャ部23AでキャプチャできなかったMACアドレスがある場合で、しかも、当該MACアドレスが同一のボード15内の一部とする。この場合、ボード判定部23Cは、コリジョンドメイン14A内のキャプチャできなかったMACアドレスを有するボード15の故障であると判定する。尚、アドレス判定部23B及びボード判定部23Cは、例えば、判別部として機能する。
【0021】
通知部23Dは、ボード判定部23Cによるボード15の正常、参加、離脱や故障の判定結果である構成情報と、コリジョンドメイン14Aを識別するドメイン番号とを含む報告情報を生成する。そして、通知部23Dは、生成した報告情報を通信部21経由で上位装置4に通知する。
【0022】
更に、登録部23Eは、ボード管理テーブル30内にボード15に関わるボード情報やMACアドレス等を登録する。尚、登録部23Eは、ボード判定部23Cにて新規ボード15の参加と判定されると、新規ボード15のMACアドレスをボード管理テーブル30に自動登録する。更に、登録部23Eは、図示せぬ管理コンソールと接続され、管理コンソールの設定操作に応じて新規ボード15のMACアドレスの他に、ボード15のボード情報をボード管理テーブル30内に登録するようにしても良い。
【0023】
図5は、上位装置4内部の一例を示すブロック図である。図5に示す上位装置4は、通信部41と、テーブル制御部42と、表示部43と、入力部44と、上位制御部45とを有する。通信部41は、インターネット3と通信接続するインタフェースである。テーブル制御部42は、ボード状況DB(Data Base)50及びドメイン位置テーブル60を管理制御するものである。表示部43は、各種情報を画面表示するものである。入力部44は、各種情報を入力するものである。
【0024】
図6は、ボード状況DB50のテーブル構成の一例を示す説明図である。図6に示すボード状況DB50は、例えば、管理部として機能し、ボード15単位で、ボード情報51、MACアドレス52、位置情報53及び現在状況54を対応付けて管理する。ボード情報51は、ボード15の製造情報や出荷情報等に相当する。MACアドレス52は、ボード15のLANポート16に付与された1又は複数個のMACアドレスに相当する。位置情報53は、例えば、ボード15のコリジョンドメイン14Aの位置、すなわち、ボード15を搭載したロッカー14の設置場所を特定可能な情報等に相当する。現在状況54は、当該ボード15の現在の状況、例えば、正常、参加、離脱や故障等に相当する。図7は、ドメイン位置テーブル60のテーブル構成の一例を示す説明図である。図7に示すドメイン位置テーブル60は、管理システム1内のコリジョンドメイン14Aを識別するドメイン番号61毎に、当該コリジョンドメイン14A内のロッカー14等の設置場所を特定可能な情報を含む位置情報62を管理するものである。
【0025】
上位制御部45は、上位装置4全体を制御する部位に相当し、収集部45Aと、判別部45Bと、更新部45Cと、発注部45Dとを有する。収集部45Aは、例えば、受信部として機能し、通信部41を通じて各コリジョンドメイン14A内の監視ボード20からの報告情報を受信し、受信した報告情報を収集する。判別部45Bは、収集部45Aにて収集された報告情報に基づき、報告情報内の構成情報及びドメイン番号を判別する。判別部45Bは、ドメイン番号を認識すると、ドメイン番号に対応する位置情報をドメイン位置テーブル60から取得する。
【0026】
更新部45Cは、判別部45Bにて判別された各コリジョンドメイン14A内の構成情報及び位置情報に基づき、ボード状況DB50の内容を更新登録する。また、発注部45Dは、判別部45Bにてコリジョンドメイン14A内のボード15の故障が判別されると、ボード15のボード情報の製造情報に基づき交換部品を提示すると共に、ボード15の位置情報に基づき交換対象の位置を提示する。
【0027】
次に、本実施例の管理システム1の動作について説明する。図8は、ボード監視処理に関わる監視ボード20内の監視制御部23の処理動作を示すフローチャートである。図8に示すボード監視処理は、コリジョンドメイン14A内の各ボード15に関わる構成情報を監視し、その監視結果を報告情報として上位装置4に通知する処理である。図8において監視制御部23のキャプチャ部23Aは、例えば1秒間等の所定期間内にコリジョンドメイン14A内を流れるデータからMACアドレスをキャプチャする(ステップS11)。監視制御部23のアドレス判定部23Bは、キャプチャされたMACアドレスの内、ボード管理テーブル30に未登録のMACアドレスがあるか否かを判定する(ステップS12)。
【0028】
アドレス判定部23Bは、ボード管理テーブル30に未登録のMACアドレスがない場合(ステップS12否定)、ボード管理テーブル30内に、キャプチャされなかったMACアドレスがあるか否かを判定する(ステップS13)。監視制御部23のボード判定部23Cは、キャプチャされなかったMACアドレスがない場合(ステップS13否定)、キャプチャされた全MACアドレスとボード管理テーブル30内に登録済みの全MACアドレスと完全一致したものと判定する。そして、ボード判定部23Cは、全MACアドレスが完全一致したものと判定すると、コリジョンドメイン14A内の全ボード15が正常状態と判定する(ステップS14)。更に、監視制御部23内の通知部23Dは、正常状態の構成情報と、当該コリジョンドメイン14Aを識別するドメイン番号とを含む報告情報を生成する。更に、通知部23Dは、生成した報告情報を通信部21経由で上位装置4に伝送し(ステップS15)、この処理動作を終了する。
【0029】
アドレス判定部23Bは、キャプチャされなかったMACアドレスがある場合(ステップS13肯定)、キャプチャされなかったMACアドレスが、当該MACアドレスに該当するボード15の全てのMACアドレスであるか否かを判定する(ステップS16)。ボード判定部23Cは、キャプチャされなかったMACアドレスが、該当するボード15を識別する全てのMACアドレスである場合(ステップS16肯定)、当該ボード15のコリジョンドメインからの離脱又は故障と判定する(ステップS17)。すなわち、ボード判定部23Cは、例えば、ボード15に該当するMACアドレスがM1,M2,M3及びM4とし、キャプチャされなかったMACアドレスがM1,M2、M3,M4の全ての場合、このMACアドレスM1〜M4のボード15の離脱又は故障と判定する。更に、通知部23Dは、当該ボード15の離脱に関わる構成情報と、ドメイン番号とを含む報告情報を生成し、この生成した報告情報を通信部21経由で上位装置4に伝送し(ステップS18)、この処理動作を終了する。
【0030】
また、ボード判定部23Cは、キャプチャされなかったMACアドレスが、該当するボード15を識別する全てのMACアドレスでない場合(ステップS16否定)、すなわち一部のMACアドレスと判断し、当該ボード15の故障と判定する(ステップS19)。尚、例えば、ボード判定部23Cは、該当するボード15のMACアドレスM1〜M4の内、キャプチャされなかったMACアドレスがM2の場合、このMACアドレスM2のボード15の故障と判定する。更に、通知部23Dは、当該ボード15の故障に関わる構成情報と、ドメイン番号とを含む報告情報を生成し、この生成した報告情報を通信部21経由で上位装置4に伝送し(ステップS20)、この処理動作を終了する。
【0031】
また、ボード判定部23Cは、ボード管理テーブル30に未登録のMACアドレスがある場合(ステップS12肯定)、未登録のMACアドレスに対応したボード15のコリジョンドメイン14A内への参加と判定する(ステップS21)。更に、監視制御部23は、未登録のMACアドレスに関わるボード情報のボード管理テーブル30への登録要求を案内する(ステップS22)。尚、登録要求の案内は、例えば、当該未登録のMACアドレスに関わるボード情報の登録を促す案内を図示せぬ管理コンソールの表示画面上に画面表示する。
【0032】
監視制御部23の登録部23Eは、図示せぬ管理コンソールを通じて登録要求案内に対して、未登録のMACアドレスに関わるボード情報をボード管理テーブル30内に登録する操作を検出したか否かを判定する(ステップS23)。登録部23Eは、ボード情報を登録する操作を検出しなかった場合(ステップS23否定)、未登録のMACアドレス及び、出荷情報未定のボード情報をボード管理テーブル30に登録する(ステップS24)。更に、通知部23Dは、当該ボード15の参加の構成情報、MACアドレス及びドメイン番号を含む報告情報を生成し、この生成した報告情報を通信部21経由で上位装置4に伝送し(ステップS25)、この処理動作を終了する。
【0033】
登録部23Eは、ボード情報を登録する操作を検出した場合(ステップS23肯定)、未登録のMACアドレス及びボード情報をボード管理テーブル30に登録する(ステップS26)。更に、通知部23Dは、当該ボード15の参加の構成情報、MACアドレス、ボード情報及びドメイン番号を含む報告情報を生成し、この生成した報告情報を通信部21経由で上位装置4に伝送し(ステップS27)、この処理動作を終了する。
【0034】
図8に示すボード監視処理では、監視ボード20を通じてコリジョンドメイン14A内を流れるデータから全ボード15のMACアドレスをキャプチャする。その結果、従来のようなエージェントプログラムによるマネージャー及びエージェント間のネットワーク層プロトコル以上のネットワーク通信を要することなく、コリジョンドメイン14A内の構成情報を監視できる。
【0035】
ボード監視処理では、キャプチャされた全MACアドレスとボード管理テーブル30内に登録済みの全MACアドレスとが完全一致したものと判断すると、コリジョンドメイン14A内の全ボード15が正常状態と判定する。その結果、監視ボード20は、コリジョンドメイン14内の正常状態を識別できる。
【0036】
ボード監視処理では、キャプチャされなかったMACアドレスが、ボード管理テーブル30内に未登録で、該当するボード15を識別する全MACアドレスである場合、当該ボード15のコリジョンドメイン14Aからの離脱又は故障と判定する。その結果、監視ボード20は、コリジョンドメイン14内のボード離脱又はボード故障を識別できる。
【0037】
ボード監視処理では、キャプチャされなかったMACアドレスが、ボード管理テーブル30内に未登録で、該当するボード15を識別する一部のMACアドレスである場合、当該ボード15のコリジョンドメイン14Aからの故障と判定する。その結果、監視ボード20は、コリジョンドメイン14内のボード故障を識別できる。
【0038】
ボード監視処理では、ボード管理テーブル30に未登録のMACアドレスがある場合、未登録のMACアドレスに対応したボード15のコリジョンドメイン14A内への参加と判定する。その結果、監視ボード20は、コリジョンドメイン14内のボード参加を識別できる。
【0039】
図9は、ボード情報管理処理に関わる上位装置4内の上位制御部45の処理動作を示すフローチャートである。図9に示すボード情報管理処理では、各監視ボード20から収集した報告情報に基づき、管理システム1内の各ボード15のMACアドレス52、現在状況54及び位置情報53を集中管理する。
【0040】
図9に示す上位制御部45の収集部45Aは、通信部41経由で監視ボード20からの報告情報を受信したか否かを判定する(ステップS31)。上位制御部45の判別部45Bは、報告情報を受信した場合(ステップS31肯定)、報告情報内の構成情報が正常に関わる構成情報であるか否かを判定する(ステップS32)。更新部45Cは、報告情報内の構成情報が正常に関わる構成情報である場合(ステップS32肯定)、ボード状況DB50内の現在状況54を更新する(ステップS33)。更に、更新部45Cは、報告情報内のドメイン番号に対応する位置情報をドメイン位置テーブル60から取得し(ステップS34)、この位置情報をボード状況DB50内に更新し(ステップS35)、この処理動作を終了する。尚、更新部45Cは、コリジョンドメイン14A内の最新の正常状態としてボード状況DB50内に更新する。
【0041】
また、判別部45Bは、報告情報内の構成情報が正常に関わる構成情報でない場合(ステップS32否定)、離脱に関わる構成情報であるか否かを判定する(ステップS36)。更新部45Cは、報告情報内の構成情報が離脱に関わる構成情報である場合(ステップS36肯定)、ボード状況DB50内の現在状況54(離脱)を更新する(ステップS37)。更に、更新部45Cは、報告情報内のドメイン番号に対応する位置情報をドメイン位置テーブル60から取得し(ステップS38)、この位置情報をボード状況DB50内に更新する(ステップS39)。尚、更新部45Cは、コリジョンドメイン14A内のボード15の離脱をボード状況DB50内に更新する。更に、上位制御部45は、ボード15の離脱及び位置情報を表示部43に画面表示し(ステップS40)、この処理動作を終了する。その結果、上位装置4側のユーザは、表示部43の表示画面を見てボード15の離脱及び位置情報を認識できる。
【0042】
また、判別部45Bは、報告情報内の構成情報が離脱に関わる構成情報でない場合(ステップS36否定)、故障に関わる構成情報であるか否かを判定する(ステップS41)。更新部45Cは、報告情報内の構成情報が故障に関わる構成情報である場合(ステップS41肯定)、ボード状況DB50内の現在状況54(故障)を更新する(ステップS42)。更に、更新部45Cは、報告情報内のドメイン番号に対応する位置情報をドメイン位置テーブル60から取得し(ステップS43)、この位置情報をボード状況DB50内に更新する(ステップS44)。尚、更新部45Cは、コリジョンドメイン14A内のボード15の故障をボード状況DB50内に更新する。更に、上位制御部45は、ボード故障及び位置情報を表示部43に画面表示する(ステップS45)。その結果、上位装置4側のユーザは、表示部43の表示画面を見てボード15の故障及び位置情報を認識できる。更に、上位制御部45は、故障したボード15のボード情報に基づき交換するボード15を表示部43に提示し(ステップS46)、この処理動作を終了する。その結果、上位装置4側のユーザは、表示画面により、交換するボード15及び交換先の場所を視認できる。
【0043】
また、判別部45Bは、報告情報内の構成情報が故障に関わる構成情報でない場合(ステップS41否定)、参加に関わる構成情報であるか否かを判定する(ステップS47)。判別部45Bは、報告情報内の構成情報が参加に関わる構成情報である場合(ステップS47肯定)、報告情報内の参加ボード15に関わるMACアドレスがボード状況DB50内にあるか否かを判定する(ステップS48)。
【0044】
判別部45Bは、報告情報内の参加ボード15に関わるMACアドレスがボード状況DB50内にない場合(ステップS48否定)、報告情報内にボード情報が含まれるか否かを判定する(ステップS49)。更新部45Cは、報告情報内にボード情報が含まれる場合(ステップS49肯定)、参加ボード15に関わるボード情報及びMACアドレスをボード状況DB50内に追加登録する(ステップS50)。更に、更新部45Cは、ボード状況DB50内の現在状況54を更新する(ステップS51)。
【0045】
更に、更新部45Cは、報告情報内のドメイン番号に対応する位置情報をドメイン位置テーブル60から取得し(ステップS52)、この位置情報をボード状況DB50内に更新する(ステップS53)。尚、更新部45Cは、コリジョンドメイン14A内のボード15の参加をボード状況DB50内に新規追加する。更に、上位制御部45は、ボード参加及び位置情報を表示部43に画面表示し(ステップS54)、この処理動作を終了する。その結果、上位装置4側のユーザは、表示部43の表示画面を見て参加ボード15及び位置情報を認識できる。
【0046】
また、更新部45Cは、報告情報内にボード情報が含まれない場合(ステップS49否定)、参加ボード15に関わるボード情報を未定のまま、MACアドレスをボード状況DB50内に追加登録する(ステップS55)。更に、更新部45Cは、ボード状況DB50内の現在状況54を更新すべく、ステップS51に移行する。
【0047】
また、判別部45Bは、報告情報内の参加ボード15に関わるMACアドレスがボード状況DB50内にある場合(ステップS48肯定)、当該MACアドレスに対応した現在状況を更新すべく、ステップS51に移行する。また、判別部45Bは、報告情報内の構成情報が参加に関わる構成情報でない場合(ステップS47否定)、構成情報及び位置情報を表示部43に表示したまま、この処理動作を終了する。また、収集部45Aは、報告情報を受信しなかった場合(ステップS31否定)、この処理動作を終了する。
【0048】
図9に示すボード情報管理処理では、各監視ボード20から正常状態の報告情報を受信した場合、ボード状況DB50内の位置情報53及び現在状況54を最新の状態に更新できる。
【0049】
ボード情報管理処理では、各監視ボード20から故障の報告情報を受信した場合、ボード状況DB50内の位置情報53及び現在状況54を最新の状態に更新できる。更に、ボード情報管理処理では、故障の構成情報及び位置情報を表示部43に画面表示するので、ユーザは、コリジョンドメイン14A内のボード15に関わる故障発生を認識できる。
【0050】
更に、ボード情報管理処理では、故障したボード15のボード情報で交換するボード15及び位置情報を表示部43に画面表示するので、ユーザは、故障したボード15及び故障したボード15の位置を認識できる。
【0051】
また、ボード情報管理処理では、各監視ボード20から離脱の報告情報を受信した場合、ボード状況DB50内の位置情報53及び現在状況54を最新の状態に更新できる。更に、ボード情報管理処理では、離脱の構成情報及び位置情報を表示部43に画面表示するので、ユーザは、コリジョンドメイン14A内からのボード15の離脱を認識できる。
【0052】
また、ボード情報管理処理では、各監視ボード20から参加の報告情報を受信した場合、ボード状況DB50内の位置情報53及び現在状況54を最新の状態に更新できる。更に、ボード情報管理処理では、参加の構成情報及び位置情報を表示部43に画面表示するので、ユーザは、コリジョンドメイン14A内へのボード15の参加を認識できる。
【0053】
本実施例の監視ボード20は、コリジョンドメイン14A内を流れるデータからMACアドレスをキャプチャし、キャプチャしたMACアドレスに基づき、コリジョンドメイン14A内の各ボード15の参加又は離脱を認識する。その結果、LAN11内の構成がダイナミックかつ頻繁に変更されたとしても、従来のようにネットワーク負荷を要することなく、監視ボード20により各ボード15の参加又は離脱等の構成情報の変更を効率良く認識できる。しかも、参加又は離脱等を発生したコリジョンドメイン14Aを識別できる。
【0054】
本実施例の監視ボード20は、例えば、1枚の監視ボード20でコリジョンドメイン14A内の250枚のボード15を監視するため、従来の監視装置及びボードが1:1で監視する場合に比較して約1/250の監視負担及びネットワーク負担を軽減できる。
【0055】
本実施例の監視ボード20は、キャプチャ部23AでキャプチャされたMACアドレスと、ボード管理テーブル30に登録済みのMACアドレスとを比較照合し、この比較結果に基づき、コリジョンドメイン14A内の構成情報の変更を認識できる。
【0056】
本実施例の監視ボード20は、キャプチャされたMACアドレスの内、ボード管理テーブル30に登録済みのMACアドレス以外のMACアドレスがある場合に、当該MACアドレスに関わるボード15の参加と判別する。その結果、監視ボード20は、コリジョンドメイン14A内でのボード15の参加発生を識別できる。
【0057】
本実施例の監視ボード20は、ボード管理テーブル30に登録済みのMACアドレスの内、キャプチャ部23AにてキャプチャされなかったMACアドレスがある場合に、当該MACアドレスに関わるボード15の故障と判別する。その結果、監視ボード20は、コリジョンドメイン14A内でのボード15の故障発生を識別できる。
【0058】
本実施例の監視ボード20は、ボード管理テーブル30に登録済みのMACアドレスの内、キャプチャ部23AにてキャプチャされなかったMACアドレスがある場合に、当該MACアドレスに関わるボード15の離脱又は故障と判別する。その結果、監視ボード20は、コリジョンドメイン14A内でのボード15の離脱発生又は故障発生を識別できる。
【0059】
本実施例の監視ボード20は、キャプチャ部23AにてキャプチャされたMACアドレスと、ボード管理テーブル30に登録済みの各MACアドレスとが全て合致する場合に、コリジョンドメイン14A内の各ボード15の正常と判別する。その結果、監視ボード20は、コリジョンドメイン14A内でのボード15の正常状態を識別できる。
【0060】
本実施例の監視ボード20は、認識されたコリジョンドメイン14A内のボード15に関わる構成情報と、コリジョンドメイン14Aのドメイン番号とを含む報告情報を上位装置4に通知する。上位装置4は、報告情報を受信した場合、報告情報内のドメイン番号に対応する位置情報を取得し、位置情報及び構成情報を表示部43に画面表示する。その結果、上位装置4側のユーザは、コリジョンドメイン14Aの構成情報及び位置情報を認識できる。つまり、上位装置4側のユーザは、ボード15の離脱、参加、故障等が発生したコリジョンドメイン14Aを認識できる。
【0061】
尚、上記実施例では、1枚のボード15に複数個、例えば、4個のMACアドレスを付与するようにしたが、複数個は勿論のこと、1個のMACアドレスを付与するようにしても良い。
【0062】
また、本実施例の監視ボード20は、コリジョンドメイン14A内の正常状態の構成情報を認識し、この構成情報を含む報告情報を上位装置4に通知したが、正常状態の構成情報については上位装置4に通知しない構成としても良い。
【0063】
また、本実施例の監視ボード20では、構成情報及びドメイン番号を含む報告情報を上位装置4に伝送し、ドメイン番号に対応する位置情報をドメイン位置テーブル60から取得した。しかしながら、ドメイン番号の代わりにコリジョンドメイン14Aの位置情報としてスイッチ13の位置情報や、ロッカー14自体の位置情報を伝送するようにしても良い。この場合、スイッチ13やロッカー14自体の位置情報を認識する場合には、スイッチ13やロッカー14にGPS(Global Positioning System)アンテナを配設し、このGPSアンテナで収集する位置情報で識別するようにしても良い。
【0064】
また、本実施例の監視ボード20では、キャプチャ部23Aで一定時間内にキャプチャされた全MACアドレスと、ボード管理テーブル30に登録済みのMACアドレスとを一括で比較するようにした。しかしながら、キャプチャ部23AにてMACアドレスをキャプチャする都度、そのMACアドレスと、ボード管理テーブル30に登録済みのMACアドレスとを比較するようにしても良い。この場合、ボード管理テーブル30には、MACアドレス毎に、キャプチャ部23Aでキャプチャされた日時をキャプチャ日時として管理する。そして、監視ボード20は、直近のキャプチャ日時から所定時間を超えてもMACアドレスがキャプチャできないような場合に当該MACアドレスのボード15に関わる離脱(故障)と判別するようにしても良い。
【0065】
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0066】
更に、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(Central Processing Unit)(又はMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良い。また、各種処理機能は、CPU(又はMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行するプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良いことは言うまでもない。
【0067】
ところで、本実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図10を用いて、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図10は、管理プログラムを実行するコンピュータを示す説明図である。
【0068】
図10に示すように、管理プログラムとしてのコンピュータ100では、HDD(Hard Disk Drive)110、RAM(Random Access Memory)120、ROM(Read Only Memory)130及びCPU140がバス150を介して接続される。
【0069】
そして、ROM130若しくはHDD110には、上記の実施例と同様の機能を発揮する管理プログラムが予め記憶されている。管理プログラムとしては、図10に示すように、抽出プログラム131及び識別プログラム132である。尚、プログラム131及び132については、図3に示した監視ボード20の各構成要素と同様、適宜統合又は分散してもよい。
【0070】
そして、CPU140が、これらのプログラム131及び132をROM130から読み出して実行する。そして、図10に示すように、各プログラム131及び132は、抽出プロセス141及び識別プロセス142として機能するようになる。
【0071】
CPU140は、複数のボード15を接続するコリジョンドメイン14A毎に配置され、コリジョンドメイン14A内を流れるデータからボード15内のMACアドレスを抽出する。更に、CPU140は、抽出されたMACアドレスに基づき、当該コリジョンドメイン14A内の各ボード15に関わる正常、参加、離脱又は故障を認識する。その結果、CPU140は、LAN11内の複数のボード15に関わる構成情報の変更を効率良く識別できる。しかも、CPU140は、参加又は離脱等を発生したコリジョンドメイン14Aを識別できる。
【0072】
以上、本実施例を含む実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0073】
(付記1)複数の機器が接続されるコリジョンドメイン毎に配置され、
前記コリジョンドメイン内を流れるデータから前記機器の固有のアドレス情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部にて抽出された前記アドレス情報に基づき、当該コリジョンドメイン内の各機器に関わる参加又は離脱を判別する判別部と
を有することを特徴とする管理装置。
【0074】
(付記2)前記抽出部は、
前記アドレス情報としてのMACアドレスを抽出することを特徴とする付記1に記載の管理装置。
【0075】
(付記3)前記判別部にて判別された前記コリジョンドメイン内の各機器に関わる参加又は離脱の構成情報と、前記コリジョンドメインの位置情報とを上位装置に通知する通知部を有することを特徴とする付記1又は2に記載の管理装置。
【0076】
(付記4)当該コリジョンドメイン内の各機器の前記アドレス情報を登録した記憶部を有し、
前記判別部は、
前記抽出部にて抽出された各機器の前記アドレス情報の内、前記記憶部に登録済みのアドレス情報以外のアドレス情報がある場合に、当該アドレス情報に関わる機器の参加と判別することを特徴とする付記1〜3の何れか一つに記載の管理装置。
【0077】
(付記5)当該コリジョンドメイン内の各機器の前記アドレス情報を登録した記憶部を有し、
前記判別部は、
前記記憶部に登録済みの前記アドレス情報の内、前記抽出部にて未抽出のアドレス情報がある場合に、当該未抽出のアドレス情報に関わる機器の故障と判別することを特徴とする付記1〜3の何れか一つに記載の管理装置。
【0078】
(付記6)当該コリジョンドメイン内の各機器の前記アドレス情報を登録した記憶部を有し、
前記判別部は、
前記記憶部に登録済みの前記アドレス情報の内、前記抽出部にて未抽出のアドレス情報がある場合に、当該未抽出のアドレス情報に関わる機器の離脱と判別することを特徴とする付記1〜3の何れか一つに記載の管理装置。
【0079】
(付記7)当該コリジョンドメイン内の各機器の前記アドレス情報を登録した記憶部を有し、
前記判別部は、
前記抽出部にて抽出された各機器の前記アドレス情報と、前記記憶部に登録済みの各機器の前記アドレス情報とが全て合致する場合に、当該コリジョンドメイン内の各機器に関わる正常と判別することを特徴とする付記1〜3の何れか一つに記載の管理装置。
【0080】
(付記8)前記機器は、
所定個数分の接続ポートを有し、前記接続ポート毎に前記アドレス情報を付与したことを特徴とする付記1〜7の何れか一つに記載の管理装置。
【0081】
(付記9)コンピュータが実行する管理方法であって、
複数の機器が接続されるコリジョンドメイン内を流れるデータから前記機器の固有のアドレス情報を抽出し、抽出された前記アドレス情報に基づき、当該コリジョンドメイン内の各機器に関わる参加又は離脱を判別することを特徴とする管理方法。
【0082】
(付記10)複数の機器が接続されるコリジョンドメイン毎に配置され、前記コリジョンドメイン内の前記機器の構成情報を監視する監視装置と、前記監視装置の監視結果を取得する上位装置とを有し、
前記監視装置は、
前記コリジョンドメイン内を流れるデータから前記機器の固有のアドレス情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部にて抽出された前記アドレス情報に基づき、当該コリジョンドメイン内の各機器に関わる参加又は離脱を判別する判別部と、
前記判別部にて判別された各機器に関わる参加又は離脱の構成情報及び、当該コリジョンドメインを識別する位置情報を含む情報を前記上位装置に通知する通知部と
を有すると共に、
前記上位装置は、
前記ネットワーク内の各機器に関わる参加又は離脱の構成情報を管理する管理部と、
前記監視装置からの前記情報を受信する受信部と、
前記受信部にて受信した前記情報内の各機器に関わる構成情報に基づき、前記管理部内の各機器に関わる構成情報を更新登録する更新部と
を有することを特徴とする管理システム。
【符号の説明】
【0083】
1 管理システム
4 上位装置
11 LAN
13 スイッチ
14A コリジョンドメイン
15 ボード
16 LANポート
20 監視ボード
23A キャプチャ部
23B アドレス判定部
23C ボード判定部
23D 通知部
23E 登録部
30 ボード管理テーブル
45A 収集部
45B 判別部
45C 更新部
50 ボード状況DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機器が接続されるコリジョンドメイン毎に配置され、
前記コリジョンドメイン内を流れるデータから前記機器の固有のアドレス情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部にて抽出された前記アドレス情報に基づき、当該コリジョンドメイン内の各機器に関わる参加又は離脱を判別する判別部と
を有することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記抽出部は、
前記アドレス情報としてのMACアドレスを抽出することを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記判別部にて判別された前記コリジョンドメイン内の各機器に関わる参加又は離脱の構成情報と、前記コリジョンドメインの位置情報とを上位装置に通知する通知部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項4】
コンピュータが実行する管理方法であって、
複数の機器が接続されるコリジョンドメイン内を流れるデータから前記機器の固有のアドレス情報を抽出し、抽出された前記アドレス情報に基づき、当該コリジョンドメイン内の各機器に関わる参加又は離脱を判別することを特徴とする管理方法。
【請求項5】
複数の機器が接続されるコリジョンドメイン毎に配置され、前記コリジョンドメイン内の前記機器の構成情報を監視する監視装置と、前記監視装置の監視結果を取得する上位装置とを有し、
前記監視装置は、
前記コリジョンドメイン内を流れるデータから前記機器の固有のアドレス情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部にて抽出された前記アドレス情報に基づき、当該コリジョンドメイン内の各機器に関わる参加又は離脱を判別する判別部と、
前記判別部にて判別された各機器に関わる参加又は離脱の構成情報及び、当該コリジョンドメインを識別する位置情報を含む情報を前記上位装置に通知する通知部と
を有すると共に、
前記上位装置は、
前記ネットワーク内の各機器に関わる参加又は離脱の構成情報を管理する管理部と、
前記監視装置からの前記情報を受信する受信部と、
前記受信部にて受信した前記情報内の各機器に関わる構成情報に基づき、前記管理部内の各機器に関わる構成情報を更新登録する更新部と
を有することを特徴とする管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−165065(P2012−165065A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−21945(P2011−21945)
【出願日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】