説明

管継手

【課題】ロックリングの管体への食い込みが不用意に解除されるのを防止できる管継手を得る。
【解決手段】管継手10のキャップ18の外周部にカバー42が装着されている。このカバー42をキャップ18の外周部から外さない状態では、カバー42の押込み防止部42Bが治具や、パイプの外周部に設けたシーリングキャップ、サヤ管、保護管等と干渉し、解放リング22をキャップ18の奥側に押し込むことができないようになっている。このため、ロックリング30の爪部30Bのパイプ40への食い込みが不用意に解除されるのを防止でき、管継手10からパイプ40が不用意に離脱するのを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管体を簡単な操作で確実に結合、離脱することができる管継手に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から管体を簡単な操作で確実に結合、離脱することができる管継手管継手が知られている(例えば特許文献1を参照)。この管継手では解放リングとロックリングとがキャップで覆われており、キャップと管体との隙間に円筒形状の治具を挿入することで、解放リングをロックリング側へ押し込みロックリングを拡径させることで、管体を離脱できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−316877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような管継手では特殊な治具を使用しなくても、例えば、管体の外周部に設けた、サヤ管、保護管等によって、解放リングがロックリング側へ押し込まれることで、ロックリングの管体への食い込みが解除されるという恐れがある。
【0005】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、ロックリングの管体への食い込みが不用意に解除されるのを防止できる管継手を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明の管継手は、管体が挿入される挿入孔が形成された継手本体と、前記継手本体に装着され、内周側に延出された爪部が前記管体の外周面に食い込んで前記管体の抜け出しを阻止するロックリングと、前記継手本体に外挿され、前記ロックリングを前記継手本体に保持すると共に、前記ロックリングに当接して前記爪部の前記管体からの抜けを阻止するテーパー面を備えたキャップと、前記キャップに内挿され、前記爪部と前記管体の間に入り込んで前記爪部の前記管体への食い込みを解除する解放リングと、前記キャップの外周部に着脱可能に取付けられ、前記キャップより内周側に突出し前記解放リングが前記キャップの奥側に押し込まれるのを防止するための押込み防止部が前記管体の挿入口側端部に形成されたカバーと、を有する。
【0007】
請求項1記載の管継手では、継手本体に、管体が挿入される挿入孔が形成されており、継手本体にロックリングが装着されている。また、継手本体に外挿されたキャップによってロックリングが継手本体に保持されている。そして、管体を挿入孔に挿入すると、内圧の作用等によってロックリングがキャップのテーパー面に当接し、ロックリングの爪部が管体に食い込み、管体の挿入孔からの抜けが防止される。一方、管体を挿入孔から抜く場合には、キャップの外周部に装着されたカバーを外し、その後、治具等によって、解放リングをキャップの奥側に押し込むことで、解放リングがロックリングの爪部と管体の間に入り込み、ロックリングの爪部の管体への食い込みが解除され、管体を挿入孔から引き抜くことが可能となる。このため、キャップの外周部に装着されたカバーを外さない状態では、キャップの押込み防止部が治具や、管体の外周部に設けた、サヤ管、保護管等と干渉することで、解放リングがキャップの奥側に押し込まれるのを防止する。この結果、ロックリングの管体への食い込みが不用意に解除されるのを防止できる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の管継手において、前記カバーの押込み防止部は前記解放リングの内周部以上内周側に向って延設されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明では、カバーの押込み防止部が解放リングの内周部以上内周側に向って延設されているため、ロックリングの管体への食い込みが不用意に解除されるのを確実に防止できる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の管継手において、前記カバーの前記押込み防止部と軸方向反対側の端部に内周側に突出され、前記キャップと係合し前記カバーが前記キャップから脱落するのを防止するための係合部を有することを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明では、カバーの押込み防止部と軸方向反対側の端部から、継手本体の軸心側に突出された係合部がキャップと係合することで、カバーがキャップから脱落するのを防止できる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の管継手において、前記カバーは軸方向に沿ったスリットが形成されており、前記スリットを拡幅することで前記キャップに対する着脱が可能となっていることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明では、カバーには軸方向に沿ったスリットが形成されているため、カバーはスリットを拡幅することでキャップに対して着脱が容易にできる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の管継手において、前記カバーの材質と前記キャップの材質が同じであることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明では、カバーの材質とキャップの材質が同じであるため、カバーとキャップとが接触した際に、キャップとカバーとが互いに相手を傷つけることを防止できる。また、異なる樹脂同士の化学的悪影響も防げる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように請求項1に記載の本発明の管継手は、ロックリングの管体への食い込みが不用意に解除されるのを防止できる。
【0017】
請求項2に記載の本発明の管継手は、ロックリングの管体への食い込みが不用意に解除されるのを確実に防止できる。
【0018】
請求項3に記載の本発明の管継手は、カバーがキャップから脱落するのを防止できる。
【0019】
請求項4に記載の本発明の管継手は、カバーを容易に着脱できる。
【0020】
請求項5に記載の本発明の管継手は、キャップとカバーとが互いに相手を傷つけることを防止できる。また、異なる樹脂同士の化学的悪影響も防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る管継手であって、管体を結合した状態を示す半断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る管継手であって、カバーを外し治具を挿入た状態を示す半断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る管継手に用いられるカバーを示す治具挿入側から見た斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る管継手に用いられるカバーを示す治具挿入側の軸方向反対側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0023】
図1には、本発明の一実施形態である管継手における管体を結合した状態が示されており、図2には、図1に示す管継手における治具を挿入した状態が示されている。
【0024】
図1及び図2に示されるように、管継手10は、管状の本体部12と、この本体部12に外挿される管状の中間部14とで継手本体16が構成されている。また、管継手10は、中間部14に外挿された管状のキャップ18を備えており、中間部14及びキャップ18と本体部12との間に、管体としてのパイプ(例えば、ポリブテンパイプ)40が挿入される挿入孔20が形成されている。
【0025】
キャップ18の内側には、パイプ40を挿入孔20に保持するためのロックリング30が配置されている。このロックリング30は、断面が横向きの略V字形となっており、略V字形の開口部30Aが継手本体16の奥側に向かうように配置されている。そして、ロックリング30の開口部30Aが、中間部14の断面三角形状の先端部14Aと対向し、開口部30Aの内側面の一部が先端部14Aに当接している。また、キャップ18の内壁には、ロックリング30の略V字形の外側面が当接可能なテーパー面18Aが形成されている。このテーパー面18Aは、挿入孔20の入口20A側に向かって縮径している。
【0026】
キャップ18の内側には、ロックリング30よりも挿入孔20の入口20A側に、管継手10の軸方向(前後方向)に移動可能な解放リング22が内挿されている。この解放リング22は、内壁が挿入孔20の一部を構成しており、解放リング22の外周に形成された突起22Aが、キャップ18の内周に形成された小径部18Bに当接することで、キャップ18からの抜けが防止されている。また、本体部12には、挿入孔20に面した外周面に2つの周溝12Aが形成されており、これらの周溝12Aにそれぞれゴム製のOリング24が嵌め込まれている。
【0027】
本体部12の挿入孔20の最奥部には、拡径された壁面13が形成されており、この壁面13がパイプ40のストッパーになっている。また、本体部12の挿入孔20と軸方向反対側の端部には、他の配管が接続される雄ネジ12Bが形成されており、本体部12の中間部には、スパナを掛けるための六角部12Cが形成されている。
【0028】
なお、一例として、本体部12は青銅製や黄銅製、中間部14、キャップ18及び解放リング22は樹脂製、ロックリング30はステンレス製となっていが、各部材はこれらの材質に限定するものではなく、他の材質でも構わない。また、パイプ40はポリブデン製や架橋ポリエチレン(PEX)製、又はロックリング30の爪部30Bが食い込み可能な他の比較的軟らかい部材としてもよい。
【0029】
[カバーの構成]
図3及び図4には、図1及び図2に示す管継手10に用いられるカバー42がキャップ18とともに示されている。なお、図3は管継手における治具挿入側から見た斜視図であり、図4は管継手における治具挿入側と軸方向反対側から見た斜視図である。
【0030】
図3に示すように、カバー42は略円筒形状とされており、周方向の一箇所に軸方向に沿ったスリット44が形成されている。このスリット44はカバー42を分断しており、カバー42はスリット44を拡幅することで図1に示すように、キャップ18の外周部に装着できると共に、キャップ18の外周部から外すことができるようになっている。
【0031】
また、カバー42の本体部42Aは円筒形状となっており、本体部42Aのパイプ40(図1参照)挿入口側の部位は、先端側に向って縮径する傾斜部42Bとなっている。傾斜部42Bのパイプ40(図1参照)の挿入口側となる挿入口側端部42Cからは、管継手10の継手本体16の軸心P1側(内周側)に向かって押込み防止部42Dが突出形成されている。押込み防止部42Dは、カバー42の挿入口側端部42Cの周方向に所定の間隔で複数形成されている。なお、本実施形態では、押込み防止部42Dがカバー42の挿入口側端部42Cの周方向に等間隔で4つ形成されている。また、隣接する押込み防止部42Dの間には、それぞれ矩形の切欠43が形成されており、これらの切欠43は傾斜部42Bの軸方向中間部に達している。
【0032】
図1に示すように、カバー42の押込み防止部42Dは、キャップ18の挿入口側端部18Cに沿って延設されており、押込み防止部42Dは、解放リング22の内周部22C以上(内周部22Cと同じかまたは内周部22Cより)内周側(継手本体16の軸心P1側)に向って延設されている。このため、キャップ18の外周部に装着されたカバー42を外さない状態では、カバー42の押込み防止部42Dが、治具50(図2参照)やパイプ40の外周部に設けた、サヤ管、保護管等(図示省略)と干渉し、解放リング22がキャップ18の奥側に押し込まれるのを防止できるようになっている。
【0033】
一方、図2に示すように、カバー42がキャップ18から外された状態では、円筒形状の治具50によって、解放リング22がキャップ18の奥側へ向かって押し込み可能となっている。
【0034】
なお、カバー42は、管継手10の挿入孔20にパイプ40を挿入した後に、キャップ18に取り付けてもよいし、押込み防止部42Dと解放リング22の内周部22Cとを同じにすることで、カバー42をキャップ18に取り付けた状態で、管継手10にパイプ40を連結できるようにしてもよい。
【0035】
図4に示すように、カバー42の押込み防止部42Dと軸方向反対側の反挿入口側端部42Eには、管継手10の継手本体16の軸心P1側(内周側)に向かって係合部42Fが形成されている。係合部42Fはカバー42の反挿入口側端部42Eの周方向に所定の間隔で複数形成されている。なお、本実施形態では、係合部42Fがカバー42の反挿入口側端部42Eにおけるスリット44の両側近傍と、周方向に略等間隔に合計で5つ形成されている。
【0036】
図1に示すように、カバー42の係合部42Fは、キャップ18の反挿入口側端部18Dに沿って、キャップ18の反挿入口側端部18Dの外周端18Eより(を越えて)継手本体16の軸心P1側(内周側)に向って延設されている。このため、図1に示すように、カバー42がキャップ18に取付けられた状態で、カバー42の係合部42Fと押込み防止部42Dとで、カバー42のキャップ18に対する軸心P1方向への移動が阻止されており、カバー42がキャップ18から脱落しない(抜け落ちない)ようになっている。
【0037】
また、カバー42の材質とキャップ18の材質とが同じになっており、カバー42とキャップ18とが接触した際に、キャップ18とカバー42とが互いに相手を傷つけることを防止できるようになっている。また、異なる樹脂同士の化学的悪影響も防ぐことができるようになっている。なお、カバー42の材質は射出成形が可能な樹脂が望ましいが、金属であってもよい。
【0038】
次に、本実施形態の作用について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の管継手10の挿入孔20にパイプ40を挿入すると、パイプ40の先端がロックリング30を拡径する。そして、パイプ40の外周面がロックリング30の爪部30Bを摺接しながらパイプ40が奥側へ挿入され、パイプ40の内周面がOリング24、24に接触する。パイプ40が更に挿入されると、パイプ40の先端が本体部12の壁面13に到達する。その後、キャップ18にカバー42を取り付ける。この際、カバー42のスリット44を広げることで、キャップ18にカバー42を容易に取り付けることができる。なお、押込み防止部42Dを、解放リング22の内周部22Cと同じ位置まで内周側に向って延設し(パイプ40と緩衝しないようにし)、先に、カバー42をキャップ18に取り付けた状態で、管継手10にパイプ40を連結してもよい。
【0039】
図1に示すパイプ装着状態において、パイプ40に内圧が作用すると、パイプ40が継手本体16から抜ける方向の力を受ける。これによって、パイプ40及びロックリング30が挿入孔20から抜ける方向に若干移動し、ロックリング30の外周側がキャップ18のテーパー面18Aに当たる。これによって、ロックリング30の爪部30Bがパイプ40の外周側に食い込む。このとき、ロックリング30の爪部30Bは、継手本体16の奥側に向けて傾斜しているので、パイプ40に食い込みやすく、かつ、爪部30Bがパイプ40の抜け出し方向と逆方向を向いており、パイプ40が抜け難い。
【0040】
また、図1に示すパイプ装着状態からパイプ40を離脱させる場合には、カバー42をキャップ18から取り外し、図2の状態にする。この際、カバー42のスリット44を広げることで、キャップ18からカバー42を容易に外すことができる。
【0041】
次に、挿入孔20の入口20A側から円筒形状の治具50を差し込んで、解放リング22をキャップ18の奥側に押し込む。これによって、解放リング22の奥側の先端部22Bがロックリング30の爪部30Bを押し、ロックリング30を拡径させる。その際、解放リング22の先端部22Bがロックリング30の爪部30Bを押し広げると同時に、爪部30Bとパイプ40の間に入り込み、爪部30Bをパイプ40から抜き出す。この状態で挿入孔20からパイプ40を引き抜く(離脱させる)ことができる。
【0042】
一方、図1に示すように、キャップ18からカバー42を外さない状態では、カバー42の押込み防止部42Dが、図2に示す治具50や、パイプ40の外周部に設けた、サヤ管、保護管等と干渉することで、解放リング22がキャップ18の奥側に押し込まれるのを防止する。このため、ロックリング30の爪部30Bのパイプ40への食い込みが不用意に解除されるのを防止できる。この結果、管継手10からパイプ40が不用意に離脱するのを防止できる。
【0043】
また、本実施形態では、カバー42の押込み防止部42Dが、内周側に向かって、解放リング22の内周部22C以上(内周部22Cと同じかまたは内周部22Cより)内周側(継手本体16の軸心P1側)に向って延設されているため、ロックリング30の爪部30Bのパイプ40への食い込みが不用意に解除されるのを確実に防止できる。
【0044】
また、本実施形態では、図4に示すように、カバー42の押込み防止部42Dと軸方向反対側の端部42Eに、管継手10の継手本体16の軸心P1側に向かって係合部42Fが形成されている。この係合部42Fはキャップ18の反挿入口側端部18Dに沿って、キャップ18の反挿入口側端部18Dの外周端18Eより継手本体16の軸心P1側(内周側)に向って延設されている。このため、図1に示すように、カバー42がキャップ18に取付けられた状態で、カバー42の係合部42Fと押込み防止部42Dとで、カバー42のキャップ18に対する軸心P1方向への移動が阻止されており、カバー42がキャップ18から脱落しない。
【0045】
また、本実施形態では、カバー42の材質とキャップ18の材質とが同じであるため、カバー42とキャップ18とが接触した際に、キャップ18とカバー42とが互いに相手を傷つけることを防止できる。また、異なる樹脂同士の化学的悪影響も防ぐことができる。さらに、本実施形態のカバー42は、全ての管継手10に装着する必要が無く、パイプ40が不用意に離脱する恐れがある箇所の管継手10のみに取り付けることができるため、経済的にも優れている。
【0046】
[その他の実施形態]
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、カバー42の押込み防止部42Dを、解放リング22の内周部22C以上(内周部22Cと同じかまたは内周部22Cより)内周側(継手本体16の軸心P1側)に向って延設したが、押込み防止部42Dは、少なくともキャップ18の挿入口側端部18Cより内周側に突出し、解放リング22がキャップ18の奥側に押し込まれるのを防止できる構成であれば、解放リング22の内周部22Cまで僅かに達しない構成としてもよい。
【0047】
また、カバー42における押込み防止部42Dの個数や形状は上記実施形態に限定されない。例えば、押込み防止部42Dは少なくとも1つ形成されていればよい。また、カバー42の切欠43を無くして、押込み防止部42Dを全周に渡ってリング状に形成してもよい。
【0048】
また、カバー42における係合部42Fの個数や形状も上記実施形態に限定されない。例えば、係合部42Fは少なくとも1つ形成されていればよい。また、係合部42Fを全周に渡ってリング状に形成してもよい。
【0049】
また、カバー42におけるスリット44はカバー42を分断していなくてもよい。また、カバー42の全体形状も異なるキャップ18の形状に合わせて適宜変更してもよい。さらに、カバー42の材質が十分に弾性を有し、キャップ18に対して着脱が可能な場合には、スリット44が無い構成としてもよい。
【符号の説明】
【0050】
10 管継手
16 継手本体
18 キャップ
20 挿入孔
22 解放リング
30 ロックリング
40 パイプ(管体)
42 カバー
42D カバーの押込み防止部
42F カバーの係合部
44 スリット
50 治具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管体が挿入される挿入孔が形成された継手本体と、
前記継手本体に装着され、内周側に延出された爪部が前記管体の外周面に食い込んで前記管体の抜け出しを阻止するロックリングと、
前記継手本体に外挿され、前記ロックリングを前記継手本体に保持すると共に、前記ロックリングに当接して前記爪部の前記管体からの抜けを阻止するテーパー面を備えたキャップと、
前記キャップに内挿され、前記爪部と前記管体の間に入り込んで前記爪部の前記管体への食い込みを解除する解放リングと、
前記キャップの外周部に着脱可能に取付けられ、前記キャップより内周側に突出し前記解放リングが前記キャップの奥側に押し込まれるのを防止するための押込み防止部が前記管体の挿入口側端部に形成されたカバーと、
を有する管継手。
【請求項2】
前記カバーの押込み防止部は、前記解放リングの内周部以上内周側に向って延設されていることを特徴とする請求項1記載の管継手。
【請求項3】
前記カバーの前記押込み防止部と軸方向反対側の端部に内周側に突出され、前記キャップと係合し前記カバーが前記キャップから脱落するのを防止するための係合部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の管継手。
【請求項4】
前記カバーは軸方向に沿ったスリットが形成されており、前記スリットを拡幅することで前記キャップに対する着脱が可能となっていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の管継手。
【請求項5】
前記カバーの材質と前記キャップの材質が同じであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の管継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−179633(P2011−179633A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46274(P2010−46274)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】