説明

粉体化粧料

【課題】
油溶性紫外線吸収剤とともに多価アルコール中にて溶解した水溶性紫外線吸収剤を含有することにより、水溶性紫外線吸収剤の析出することなく保存安定性が良好で、油溶性紫外線吸収剤に起因したべたつき感が少ない高い紫外線防御効果を得る粉体化粧料を開発する。
【解決手段】
次の成分(A)〜(D);
(A)フェニルベンズイミダゾールスルホン酸
(B)トリエタノールアミン、モノエタノールアミン
(C)粉体
(D)ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、平均分子量が1000以下のポリエチレングリコールから選ばれる多価アルコール1種又は2種以上 0.4〜15質量%
を含有する粉体化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線防御機能を有する粉体化粧料に関する。更に詳細には水溶性紫外線吸収剤を含有する粉末体化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、化粧料に高い紫外線防御機能を付与させるため、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化セリウム等の無機紫外線散乱剤のほか、油溶性紫外線吸収剤を組み合わせて含有することが一般的に行なわれている。しかし、紫外線防御機能を向上させるため油溶性紫外線吸収剤を多量に含有した化粧料は、テカリやべたつき感を生じる場合があった。そこで水溶性紫外線吸収剤を含有した乳化組成物がある(特許文献1参照)また、高い紫外線防御機能をあげる技術として、油溶性紫外線吸収剤と水溶性紫外線吸収剤を組み合わせて含有させる技術がある(特許文献2参照)。また粉体化粧料におけるSPFを向上させる方法として、難溶解性紫外線吸収剤を粉体表面に被覆して基剤中に均一に分散して配合する技術がある(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平7−101847号公報(第1頁―第5頁)
【特許文献2】特開2005−255669号公報(第1頁―第10頁)
【特許文献3】特許公開番号WO98/09610(第1頁―第27頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の技術では、水溶性紫外線吸収剤の経時における結晶化を防止した安定性及び使用感に優れた乳化組成物であり、特許文献2の技術では、低粘度で経時安定性に優れ、みずみずしい感触に優れた水中油型の日焼け止め料に関する技術であるが、これらはいずれも水溶性紫外線吸収剤を含有させるための水系の存在が必須であった。また特許文献3の技術では、難溶性紫外線吸収剤を粉体表面に被覆させるものであるが、被覆量によっては化粧料への分散性が問題となる場合があった。
【0004】
このように水溶性紫外線吸収剤は水系に溶解して用いられることから、粉体化粧料では、油溶性紫外線吸収剤を用いる技術が一般的であり、高い紫外線防御効果を得るためには油溶性紫外線吸収剤を多量に配合する必要があった。本発明では、水溶性紫外線吸収剤を含有した粉体化粧料を開発することで、油溶性紫外線吸収剤配合によるべたつき感等を軽減し、さらには水溶性紫外線吸収剤の結晶化におけるざらつき感のない紫外線防御効果に優れた粉体化粧料を開発することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる事情に鑑み本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討行った結果、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、トリエタノールアミン及び/又はモノエタノールアミン、粉体、水溶性多価アルコールを含有した粉体化粧料は、水溶性紫外線吸収剤の析出による保存安定性上の問題を生じることなく、べたつき感を感じることなく、高い紫外線防御機能を有する粉体化粧料を提供するものである。
【0006】
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(D);
(A)フェニルベンズイミダゾールスルホン酸
(B)トリエタノールアミン及び/又は、モノエタノールアミンから選ばれる1種又は2種
(C)粉体
(D)ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、平均分子量が1500未満のポリエチレングリコールから選ばれる多価アルコール1種又は2種以上 0.4〜15質量%を含有する粉体化粧料を提供するものである。
【0007】
成分(D)と成分(A)の含有質量比(D)/(A)が1.5以上13以下であることを特徴とする粉体化粧料を提供するものである。
【0008】
更に成分(E)として、パラメトキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸ホモメンチル、オクトクリレンから選ばれる油溶性紫外線吸収剤 1種又は2種以上を含有することを特徴とする粉体化粧料を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の粉体化粧料は、水溶性紫外線吸収剤が結晶化することなく保存安定性が良好でざらつき感が少なく、また油溶性紫外線吸収剤に起因したべたつき感が少ない高い紫外線防御効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の構成について説明する。
本発明の粉体化粧料とは、粉末状もしくは、これを公知の方法により成型して固形状にした化粧料のことである。本発明の成分(A)のフェニルベンズイミダゾールスルホン酸は、水溶性紫外線吸収剤として紫外線防御の目的で用いられる。
【0011】
本発明の成分(A)の含有量は、粉体化粧料中0.5〜3質量%(以下、単に「%」と記す)が好ましく、より好ましくは、1〜2%である。この範囲内で用いれば、べたつき感をほとんど感じることなく、優れた紫外線防御効果的を発揮することができる。
【0012】
成分(B)のトリエタノールアミン及びモノエタノールアミンは、成分(A)を中和する目的で配合される。また成分(D)の多価アルコールと容易に均一に混合することが可能であり、成分(A)は成分(B)を加え中和した後も、成分(D)に溶解することも可能である。また、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物を用いて、成分(A)を中和した場合、成分(D)への溶解性が著しく低下するため、成分(A)の未中和物やアルカリ金属の水酸化物が結晶化するなど、ざらざらした使用感を生じる場合や、紫外線防御機能が低下するなどの品質上の問題や皮膚安全性上の問題を生じる場合がある。
【0013】
成分(B)の含有量は、特に限定されないが成分(A)の中和目的で配合されるものであり、成分(A)の配合量に応じて適宜決められる。具体的には、成分(A)と成分(B)の含有質量比(A)/(B)が0.8以上2.2未満あることが好ましく、中和は完全中和でなくてもよく、部分中和でもよい。この範囲内で用いることにより、成分(A)のフェニルベンズイミダゾールスルホン酸の中和物を充分に溶解し均一に分散できるため、紫外線防御機能が飛躍的に向上するだけでなく、未溶解物に起因した使用中のざらつきを感じることなく使用性が著しく向上する。
【0014】
成分(C)の粉体は、化粧品一般に使用される粉体として用いられている粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造、等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類、等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、ニ酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリスチレン、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有ニ酸化珪素、酸化亜鉛含有ニ酸化珪素等の複合粉体、等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。また、これら粉体は一種または二種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
【0015】
成分(D)のジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、分子量1500以下のポリエチレングリコールから選ばれる多価アルコールは、成分(A)と成分(B)を中和させ、かつ粉体化粧料中に安定に存在させる溶媒としての目的で用いられる。これらの中より
1種又は2種以上を用いることができる。また、何れの多価アルコールを選択して用いても構わないが、ジプロピレングリコールを用いた場合、成分(B)によって中和された成分(A)の溶解性が飛躍的に向上するとともに、べたつき感を軽減することができるため好ましい。
【0016】
本発明の粉体化粧料において、成分(D)の多価アルコールの含有量は、粉体化粧料中0.4〜15%である。更に好ましくは、1〜6%である。この範囲で用いれば、べたつき感を感じることなく適度な保湿感を有する粉体化粧料が得られる。
【0017】
成分(D)と成分との含有質量比(D)/(A)は特に限定されないが、(D)/(A)が1.5以上13以下であれば、成分(B)によって中和された成分(A)を充分に溶解することが可能である。
【0018】
本発明には、更に成分(E)として、パラメトキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸ホモメンチル、オクトクリレンから選ばれる油溶性紫外線吸収剤を配合することができる。これらの中より1種又は2種以上を用いることができる。何れの油溶性紫外線紫外線吸収剤を用いても構わないが、パラメトキシ桂皮酸オクチルを用いた場合飛躍的に紫外線防御効果が向上する。また、成分(E)は成分(A)のフェニルベンズイミダゾールスルホン酸と組み合わせて使用することができる。水溶性紫外線吸収剤、油溶性紫外線吸収剤を併用することによりそれぞれ単独で使用するよりも効果的に紫外線防御することが可能である。
【0019】
成分(E)の含有量は、特に限定されないが皮膚に対し刺激が緩和で、かつ紫外線防御効果を得るため、粉体化粧料中0.1〜10%が好ましく、さらには0.5〜7%がより好ましい。この範囲で用いれば、皮膚に対し刺激が少なく、優れた紫外線防御効果的を発揮することができる。
【0020】
本発明の粉体化粧料には、他に通常の化粧料に使用される成分、例えば、炭化水素、高級脂肪酸エステル、植物油脂、シリコーン油、トリグリセライド、フッ素系油等の油性成分、高分子物質、高級アルコール類、モノグリセライドなどの乳化補助剤、成分(D)以外のポリオール類等の水溶性成分、界面活性剤、成分(D)以外の保湿剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、香料、清涼剤等を本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。また本発明の粉体化粧料において、粉末状にすることが可能な範囲で水を配合することができる。
【0021】
本発明の粉体化粧料は、水を含有することも可能である。水としては例えば精製水、温泉水、深層水、または植物等の水蒸気蒸留水等が挙げられる。含有する方法としては成分(D)の多価アルコールに含有させて用いても良い。また本発明の成分(A)〜成分(D)を水と混練してスラリー状にした場合は、粉体化粧料とするために、含有する水を蒸発して除去することが好ましい。
【0022】
本発明の粉体化粧料の製造方法としては、例えば成分(D)の多価アルコールに、成分(B)のアルカリを均一に混合した後、成分(A)のフェニルベンズイミダゾールスルホン酸を加え混合して中和溶解する。これに、油溶性紫外線吸収剤を加えて混和し、更に、粉末を加えて均一に混合して本発明の粉体化粧料を得る方法などが挙げられる。
【0023】
本発明の粉体化粧料の用途としては、粉末状あるいは、粉末固形状のファンデーション、おしろい、頬紅、アイシャドウ等が挙げられるが、ファンデーション、おしろい等の粉体化粧料が好ましい。
【実施例1】
【0024】
次に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【0025】
本発明品1〜13および比較品1〜4:粉末固形ファンデーション
表1に示す組成および下記製法にて粉末固形ファンデーションを調整した。得られた粉末固形ファンデーションの紫外線防御効果、使用感(使用時のざらつき感のなさ)、使用後感(使用後のべたつき感のなさ)について下記の方法により評価し、結果を併せて、表1〜表3に示した。
【0026】
【表1】

【0027】
【表2】

【0028】

(注1)MICRO TITANIUM OXIDE MT−500SA:平均一次粒子径0.035μm(テイカ社製)
(注2)TANIX JR800:平均一次粒子径:0.27μm(テイカ社製)
(注3)PEG400:平均分子量400(三洋化成工業社製)
(製法)
A:成分(1)〜(6)を均一に攪拌する。
B:成分(7)〜(13)を均一に混合後、成分(14)〜(16)を加え混合溶解する。
C:AにBを加え均一に混合後、金皿にプレス充填する。
【0029】
(評価方法:紫外線防御効果)
本発明品及び比較品のファンデーションをトランスポアテープ(スリーエム社製)上に一定量(2mg/cm2)塗布し、試験用検体とし、SPF−290ANALYZER(OPTOMETRICS社製)によりSPF値を測定し、以下の判定基準により評価した。
【0030】
(a)4段階評価基準
◎ :SPF値が、20以上
○ :SPF値が、15以上20未満
△ :SPF値が、10以上15未満
× :SPF値が、10未満
【0031】
(評価方法:使用感、使用後感)
専門評価パネル10名により、本発明品1〜13および比較品1〜4の各試料について、使用感(使用中のざらつき感)、使用後感(使用後のべたつき感)について、それぞれ下記(b)および(c)評価基準にて4段階評価した。
【0032】
(b)使用感(使用中のざらつき感)に関する4段階評価基準
◎ :10名中8名以上がざらつき感を感じなかった。
○ :10名中6〜7名がざらつき感を感じなかった。
△ :10名中3〜5名がざらつき感を感じなかった。
× :10名中2名以下がざらつき感を感じなかった。
(c)使用後感(使用後のべたつき感)に関する4段階評価基準
◎ :10名中8名以上がべたつき感を感じなかった。
○ :10名中6〜7名がべたつき感を感じなかった。
△ :10名中3〜5名がべたつき感を感じなかった。
× :10名中2名以下がべたつき感を感じなかった。
【0033】
本発明品1〜13は、充分な紫外線防御効果がありながら、使用中、ざらつき感のない滑らかな使用感があり、使用後もべたつき感の少ない粉末固形ファンデーションであった。また、発明品3は、成分(A)のフェニルベンズイミダゾールスルホン酸の含有量に対する成分(D)の多価アルコールの含有量が少ないため、使用時にわずかにざらつき感を感じたが問題ないレベルであった。一方、発明品11は、成分(A)のフェニルベンズイミダゾールスルホン酸の含有量に対する成分(D)の多価アルコールの含有量が多いことから、使用後にわずかにべたつき感を感じたが問題ないレベルであった。これに対し、比較品1は、成分(A)のフェニルベンズイミダゾールスルホン酸を含有していなため、紫外線防御効果が不充分であった。比較品2は、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸の含有量多すぎるため、ざらつき感やべたつき感を感じるものであった。また、比較品3は、ジプロピレングリコールの含有量が不充分であるため、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸が結晶化し析出したことによるざらつき感やべたつき感を生じた。比較品4は、ジプロピレングリコールの含有量多すぎるため、べたつき感を生じた。
【実施例2】
【0034】
:粉末状おしろい
(成分) (%)
1.タルク 42.8
2.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)
クロスポリマー 注4) 15.0
3.ポリメチルメタクリレート 注)5 10.0
4.窒化ホウ素 10.0
5.酸化亜鉛 5.0
6.1,3−ブチレングリコール 7.0
7.フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸 2.0
8.モノエタノールアミン 1.1
9.サリチル酸オクチル 1.0
10.パラメトキシ桂皮酸オクチル 5.0
11.スクワラン 1.0
12.防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル) 0.1
注4)KSP−100(信越化学工業社製)
注5)マツモトマイクロスフェア M101(松本油脂製薬社製)
【0035】
(製法)
A.成分1〜5を均一に混合する。
B.成分6〜8を均一に混合溶解する。
C.成分9〜12を混合溶解する。
D.AにBを加え混合した後、Cを加え混合し、粉末状おしろいを得た。
【0036】
実施例2で得た粉末状おしろいは、紫外線防御効果の優れ、使用中、ざらつきのない滑らかな使用感があり、使用後もべたつき感のない粉末状のおしろいであった。
【実施例3】
【0037】
:粉末固形ファンデーション
(成分) (%)
1.酸化セリウム 注)6 5.0
2.2%ジメチコン被覆酸化チタン 7.0
3.2%ジメチコン被覆酸化鉄 3.0
4.セリサイト 20.0
5.タルク 20.0
6.合成金雲母 20.0
7.ポリスチレン末 注)7 12.0
8.グリセリン 2.0
9.プロピレングリコール 2.0
10.フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸 0.5
11.トリエタノールアミン 0.4
12.オクトクリレン 1.0
13.パラメトキシ桂皮酸オクチル 5.0
14.(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 注)8 2.0
15.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
注6)セリガード W500:平均粒子径:10〜25μm(日本電工社製)
注7)ガンツパールGS−0605(ガンツ化成社製)
注8)KSG−16(信越化学工業社製)
【0038】
(製法)
A.成分1〜7を均一に混合する。
B.成分8〜11を均一に混合溶解する。
C.成分12〜15を均一に混合する。
D.AにBを加え混合した後、Cを加え混合し、プレス成型して粉末固形状ファンデーションを得た。
【0039】
実施例3で得た粉末固形状ファンデーションは、紫外線防御効果の優れ、使用中、ざらつきのない滑らかな使用感があり、使用後もべたつき感のない粉末固形状ファンデーションであった。
【実施例4】
【0040】
:粉末状ボディパウダー
(成分) (%)
1.タルク 45.8
2.N−ラウロイル−L−リジン 15.0
3.ポリメチルメタクリレート 注)5 10.0
4.窒化ホウ素 10.0
5.酸化セリウム 3.0
6.1,3−ブチレングリコール 7.0
7.フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸 2.0
8.モノエタノールアミン 1.1
9.サリチル酸ホモメンチル 1.0
10.パラメトキシ桂皮酸オクチル 5.0
11.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
注4)KSP−100(信越化学工業社製)
注5)マツモトマイクロスフェア M101(松本油脂製薬社製)
【0041】
(製法)
A.成分1〜5を均一に混合する。
B.成分6〜8を均一に混合溶解する。
C.成分9〜11を混合溶解する。
D.AにBを加え混合した後、Cを加え混合し、粉末状ボディパウダーを得た。
【0042】
実施例4で得た粉末状ボディパウダーは、紫外線防御効果の優れ、使用中、ざらつきのない滑らかな使用感があり、使用後もべたつき感のない粉末状のボディパウダーであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)〜(D);
(A)フェニルベンズイミダゾールスルホン酸
(B)トリエタノールアミン及び/又はモノエタノールアミン
(C)粉体
(D)ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、平均分子量が1000以下のポリエチレングリコールから選ばれる多価アルコールの1種又は2種以上 0.4〜15質量%
を含有することを特徴とする粉体化粧料。
【請求項2】
成分(D)と成分(A)の含有質量比(D)/(A)が1.5以上13以下であることを特徴とする請求項1記載の粉体化粧料。
【請求項3】
更に成分(E)として、パラメトキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸ホモメンチル、オクトクリレンから選ばれる油溶性紫外線吸収剤 1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の粉体化粧料。


【公開番号】特開2008−247775(P2008−247775A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−88847(P2007−88847)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】