粉塵除去装置及び画像形成装置
【課題】 簡便な仕組みにより部品点数が多く高価な構成とならず、ランニングコストを著しく増加させることなく、且つ、排気ダクト内を流れる排気の風量を減らさずに飛散トナーや紙粉などの装置内で発生した粉塵を目詰まりすることなく多量に回収することができる粉塵除去装置、及びその粉塵除去装置を備えた画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 画像形成装置(100)内の空気を装置外へ排気する排気流路を形成し、ファン(排気ファン20)により機械排気する排気ダクト30内に、排気空気に含まれる粉塵を除去する集塵フィルタFと、この集塵フィルタFの排気方向上流側に気流制御手段81と、を設置し、この気流制御手段(桟材81)の上面に粉塵を集める集塵凹所dを設ける。
【解決手段】 画像形成装置(100)内の空気を装置外へ排気する排気流路を形成し、ファン(排気ファン20)により機械排気する排気ダクト30内に、排気空気に含まれる粉塵を除去する集塵フィルタFと、この集塵フィルタFの排気方向上流側に気流制御手段81と、を設置し、この気流制御手段(桟材81)の上面に粉塵を集める集塵凹所dを設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、これらの複合機などの電子写真方式の画像形成装置に関し、詳しくは、このような画像形成装置の排気ダクト内に搭載される粉塵除去装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機、ファクシミリ、プリンタ、これらの複合機などの電子写真方式の画像形成装置では、転写時などの画像形成を行っている際に装置内において発生する飛散トナーや紙粉などが装置外へと漏出すると、外装カバーの排気口や周辺環境を汚染すると共に、人体への悪影響も懸念されるため、このような装置内に飛散するトナー等を装置外へと漏らさないことが課題の一つとなっていた。
【0003】
画像形成装置内の飛散トナー等を装置外へ漏出させない手法としては、画像形成装置の排熱用の排気ダクト内において、集塵フィルタなどからなる粉塵除去装置を排気ファンの上流側に設けて、汚染された装置内の空気を排気ファンで吸引して集塵フィルタを通過させることで汚染空気中の飛散トナーや紙粉などの粉塵を濾過して除去し、清浄な空気を装置外へと排気するようにしたものが一般的である。
【0004】
しかし、このような従来の一般的な粉塵除去装置では、排気ダクト内の風量と集塵フィルタの性能とがトレードオフの関係であることが問題となっている。つまり、画像形成装置内の粉塵を効率よく回収するためには、排気ダクト(集塵フィルタ)を通過する空気の時間あたりの風量を上げる必要があるが、粉塵の回収量を増やすために集塵フィルタを複数枚重ねるなどして厚くすると、空気が通過しづらくなるために風量が低下してしまうという問題が発生する。例えば、厚手のフィルタを用いて飛散トナー等の粉塵の回収量を増やした場合は、一枚のフィルタで多くの粉塵を回収できるためフィルタ交換頻度は低くて済むが、通過させることのできる風量が少ないために回収しきれない粉塵が装置内に残留して浮遊したままとなる。このような装置内に残留した飛散トナーなどの粉塵は装置内の部品を汚したり画像上に付着したりして異常画像の原因となってしまうという問題がある。
【0005】
逆に、フィルタ通過空気の風量を確保するために集塵フィルタを減らした場合、一旦集塵フィルタに付着した粉塵から再び装置外へトナー等が飛散してしまうことを防止するために集塵フィルタを頻繁に交換しなければならないという問題が発生する。そして、頻繁に集塵フィルタを交換すれば、交換手間や交換部品などのランニングコストの増加を招き、フィルタの交換が適正に為されなかった場合には、画像形成装置外へと漏れ出した飛散トナー等が外装パネルや設置箇所の壁面などを汚染してしまうという問題がある。
【0006】
このような従来の画像形成装置の問題を解決するべく、例えば、特許文献1には、粉塵を集塵する集塵フィルタ11、現像動作時に発生するオゾンを除去するオゾン除去フィルタ16、排気ファン17及びこの排気ファン17に対向する部位に排気口20を備えた外装カバー19を有する電子写真装置の粉塵除去装置において、集塵フィルタ11とオゾン除去フィルタ16との間に閉鎖された空間15を設け、該空間15内に、空気をイオン化させる直流高圧イオン発生部12、現像動作時に発生したオゾン分子及び直流高圧イオン発生部12によりイオン化された空気によって帯電した粉塵を吸着する直流陽極部13を、排気ファン17による空気の流れを妨げない部位に配備し、機内温度の上昇を抑制しつつ、効率よく粉塵を除去することのできる電子写真装置の粉塵除去装置が記載されている(特許文献1の図1等参照)。
【0007】
しかし、特許文献1に記載の粉塵除去装置によれば、飛散トナーは集塵フィルタ11に到達する前に直流陽極部13に集められるため、風量を落とさないフィルタを選択しても頻繁にフィルタ交換を行う必要はないが、直流高圧イオン発生部12などの構成は部品点数が多くコストが高いこと、新たにエネルギーを消費する部位が追加されるためランニングコストも高くなることなどが問題である。
【0008】
また、特許文献2には、排気フィルタ2と、排気フィルタ2に正の電圧をかけるための正極電圧印加部6と負の電圧をかけるための負極電圧印加部5とを備え、熱の排気効率の高い目の粗い排気フィルタ2に正極電圧印加部6と負極電圧印加部5を使用して、正極と負極の電荷を印加することにより、排気フィルタ2の目が粗くとも、熱の排気効率を低下させずに、トナーを効率良く吸着することのできる電子写真装置の排気装置が記載されている(特許文献2の図1等参照)。
【0009】
しかし、特許文献2に記載の排気装置によれば、排気フィルタ2に正極電圧印加部6と負極電圧印加部5を設け電界によって飛散トナーを捉えることにより、目が粗く風量を確保できるフィルタの選択を可能としているが、このような構成では飛散トナーをフィルタ部分に集めてしまうため、フィルタの目詰まりなどの懸念があり多量のトナーを回収するのには適していないという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明は、前記従来の粉塵除去装置の問題を解決するべく、簡便な仕組みにより部品点数が多く高価な構成とならず、ランニングコストを著しく増加させることなく、且つ、排気ダクト内を流れる排気の風量を減らさずに飛散トナーや紙粉などの画像装置内で発生した粉塵を目詰まりすることなく多量に回収することができる粉塵除去装置、及びその粉塵除去装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の粉塵除去装置の発明は、画像形成装置内の空気を装置外へ排気する排気流路を形成し、ファンにより機械排気する排気ダクト内に設置される粉塵除去装置であって、排気空気に含まれる粉塵を除去する集塵フィルタと、この集塵フィルタの排気方向上流側に配置された気流制御手段と、が備えられ、前記気流制御手段の上面には、粉塵を集める集塵凹所が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の粉塵除去装置の発明は、請求項1に記載の粉塵除去装置において、気流制御手段は、排気方向に沿って昇り勾配で傾斜する傾斜面を有し、この傾斜面と隣接する排気方向下流側に、集塵凹所が設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の粉塵除去装置の発明は、請求項1又は2に記載の粉塵除去装置において、気流制御手段は、複数の気流制御手段が一体となった気流制御手段ユニットとなっており、この気流制御手段ユニットは、排気ダクトから脱着自在に構成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の粉塵除去装置の発明は、請求項3に記載の粉塵除去装置において、集塵フィルタと気流制御手段ユニットとが隣接して設けられ、これらが一体となって排気ダクトから脱着自在に構成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の粉塵除去装置の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の粉塵除去装置において、気流制御手段は、排気ダクトに回転自在に軸支され、気流制御手段の下方には、集塵凹所に収容した粉塵を集める集塵ボックスが設けられていることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の粉塵除去装置の発明は、請求項5に記載の粉塵除去装置において、集塵ボックスの底部には、磁界を発生する磁界発生手段が設けられていることを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の粉塵除去装置の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の粉塵除去装置において、集塵凹所の底部には、磁界を発生する磁界発生手段が設けられていることを特徴とする。
【0018】
請求項8に記載の画像形成装置の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の粉塵除去装置が備えられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
この発明は、前記のようであって、請求項1の発明によれば、画像形成装置内の空気を装置外へ排気する排気流路を形成し、ファンにより機械排気する排気ダクト内に設置される粉塵除去装置であって、排気空気に含まれる粉塵を除去する集塵フィルタと、この集塵フィルタの排気方向上流側に配置された気流制御手段と、が備えられ、前記気流制御手段の上面には、粉塵を集める集塵凹所が設けられているので、つまり、凹所部分が気流のポケットとなり気流の一部がこの集塵凹所に引き込まれ、それに伴って飛散トナーや紙粉などの粉塵も一緒に引き込むことができるので、この凹所が集塵スペースとなり、粉塵を溜めることができる。そのため、集塵フィルタに負担を掛けることなく粉塵を除去することができる。よって、簡便な仕組みにより部品点数が多く高価な構成とならず、ランニングコストを著しく増加させることなく、且つ、排気ダクト内を流れる排気の風量を減らさずに装置内で発生した粉塵を目詰まりすることなく多量に回収することができる。
【0020】
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の粉塵除去装置において、気流制御手段は、排気方向に沿って昇り勾配で傾斜する傾斜面を有し、この傾斜面と隣接する排気方向下流側に、集塵凹所が設けられているので、前記効果に加え、気流制御手段の周辺で乱気流が発生しにくく、一旦集塵凹所に溜めた粉塵が再び飛散してしまう虞が少なくなり、より多くの粉塵を集塵凹所に溜めることができる。
【0021】
請求項3の発明によれば、請求項1又は2に記載の粉塵除去装置において、気流制御手段は、複数の気流制御手段が一体となった気流制御手段ユニットとなっており、この気流制御手段ユニットは、排気ダクトから脱着自在に構成されているので、前記効果に加え、集塵凹所に溜めた粉塵を容易に廃棄することができ、メンテナンスが容易となる。
【0022】
請求項4の発明によれば、請求項3に記載の粉塵除去装置において、集塵フィルタと気流制御手段ユニットとが隣接して設けられ、これらが一体となって排気ダクトから脱着自在に構成されているので、前記効果に加え、集塵フィルタの交換と、集塵凹所に溜めた粉塵の処理が一度に行うことができる。
【0023】
請求項5の発明によれば、請求項1ないし4のいずれかに記載の粉塵除去装置において、気流制御手段は、排気ダクトに回転自在に軸支され、気流制御手段の下方には、集塵凹所に収容した粉塵を集める集塵ボックスが設けられているので、つまり、各気流制御手段の小さな集塵凹所で集めた粉塵を、別個に設けた大きな集塵ボックスに移し変えて収容することができるので、前記効果に加え、メンテナンス間隔を飛躍的に延ばすことができる。
【0024】
請求項6の発明によれば、請求項5に記載の粉塵除去装置において、集塵ボックスの底部には、磁界を発生する磁界発生手段が設けられているので、前記効果に加え、磁性トナーを使用する場合に、飛散トナーを確実に集塵ボックスに集めることができる。
【0025】
請求項7の発明によれば、請求項1ないし6のいずれかに記載の粉塵除去装置において、集塵凹所の底部には、磁界を発生する磁界発生手段が設けられているので、前記効果に加え、磁性トナーを使用する場合に、飛散トナーを確実に集塵凹所に集めることができる。
【0026】
請求項8の発明によれば、請求項1ないし7のいずれかに記載の粉塵除去装置が備えられているので、前記効果を画像形成装置で発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】実施の形態に係る複写装置の外観を示す斜視図である。
【図2】同上の複写装置内部の概略構成を正面から見た状態で示す構成説明図である。
【図3】装置本体内の各種機器の平面配置を示す構成説明図である。
【図4】排気ファンの近傍を主に示す図2の部分拡大図である。
【図5】排気ダクトを示す斜視図である。
【図6】排気ダクトを示す図5と別角度から見た斜視図である。
【図7】排気ダクトの構成を示す組立て斜視図である。
【図8】実施例1に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。
【図9】実施例2に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。
【図10】実施例2の変形例に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。
【図11】実施例3に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。
【図12】ファン停止時の同上の排気ダクトの鉛直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。
【0029】
(画像形成装置の実施の形態)
先ず、本発明に係る画像形成装置の全体構成について説明する。図1は、実施の形態に係る複写装置の前面、左側面、及び上面の外観を示す斜視図である。図中に示す符号100は、本発明の画像形成装置の一例として挙げる複写装置であり、画像形成・転写・定着を行うプリンタ部1と、そのプリンタ部1の下方に配設され、シート材(コピー用紙、葉書、厚紙、OHPシートなどのシート状の部材を指す。以下同じ。)を収容してプリンタ部1に給紙する給紙部2と、上部に配置され、原稿から光学的に画像を読み取る画像読取部3と、この画像読取部3の上方であって装置全体の最上部に配設され、自動で原稿を画像読取部3に給送するADF(自動原稿給送装置)5と、から主に構成された複写機の機能に加えてプリンタとファクシミリの機能を併せ持つ、いわゆるモノクロ用の複合機であり、プリンタ部1と画像読取部3の間となる装置全体の略中央部には、胴内排紙空間4が設けられている。なお、この胴内排紙空間4は、装置前面側及び左側面側が開放された空間となっている。
【0030】
図2は、図1の複写装置内部の概略構成を正面から見た状態で示す構成説明図、図3は、装置本体内の各種機器の平面配置を示す構成説明図である。図2、図3に示すように、プリンタ部1は、装置本体1a内に画像形成を行う作像装置10が設けられている。そして、この作像装置10には、潜像担持体である感光体ドラム11を中心に、感光体ドラム11の外周表面を一様に帯電して初期化する帯電手段12、感光体ドラム11上に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段13、転写後に感光体ドラム11の外周表面に残留付着する残留トナーをクリーニングするクリーニング手段14などが配列されている。符号15は、転写バイアスを印加して感光体ドラム上に形成されたトナー像をシート材に転写する転写装置、符号16は、トナー像が転写されたシート材に熱と圧力を加えて定着させる定着装置、符号17は、画像情報に基づいてポリゴンモータ、ポリゴンミラー、fθレンズ等を駆動・走査し、感光体ドラム11の外周表面にレーザ光を照射して静電潜像を書き込む光書込み装置、符号18は、現像手段13に供給するためのニュートナーを収容するトナーボトルである。なお、このプリンタ部1は、樹脂製のハウジング19で覆われ、他の部位と区画されており、作像装置10は、作像ユニット25として一体化されている。
【0031】
また、給紙部2は、所定の大きさのシート材Pを収容し、装置本体1aに対して前方に引き出し可能な給紙トレイ2aと、この給紙トレイ2aの底板を構成し、複数のシート材Pを載置して、その束を上方に付勢する載置板2bと、この載置板2bに付勢されたシート材の束の最上部に弾接し、回転駆動することでそのシート材Pを送り出す給紙ローラ2cと、送り出されたシート材を1枚ずつ分離する分離部材2dと、から主に構成され、シート材Pを搬送路6に送り出す機能を有している。搬送路6には、給紙のタイミングを調整するレジストローラ対6a、所定間隔毎に設けられ、シート材Pを搬送する図示しない搬送ローラ対、定着装置16により画像が定着されたシート材Pを胴内排紙空間4に排紙する排紙ローラ対6bなど、が設けられている。
【0032】
(画像形成動作)
次に、複写装置100の動作を簡単に説明する(図1、図2参照)。
ADF5にセットされた原稿又は画像読取部3上面のコンタクトガラス(図示せず)上にセットされた原稿の画像が画像読取部3によって光学的に読み取られ、読み取られた原稿の画像情報は光電変換されて画像処理されたうえ、図示しない記憶装置に格納される。その画像処理された信号に基づいて図示しない制御装置で光書込み装置17が走査され、帯電手段12によって一様に帯電された感光体ドラム11上に静電潜像が形成される。その静電潜像は、現像手段13によりトナーが付与されて顕像化し、トナー像となる。
【0033】
一方、給紙部2から給紙ローラ2aで搬送路6へ給紙されたシート材Pは、レジストローラ対6aに突き当たって一旦停止し、感光体ドラム11の回転と給紙のタイミングを合わせてレジストローラ対6aを回転駆動させることにより、転写装置15と感光体ドラム11とが圧接する転写ニップに給紙される。転写ニップでは、転写装置15によって転写バイアスが印加され、静電気力により感光体ドラム11上の前記トナー像がシート材P上に転写される。トナー像が転写されたシート材Pは、定着装置16へ送られて、そこで、熱と圧力が加えられ、トナー像が定着される。そして、画像が定着されたシート材Pは、排紙ローラ対6bにより胴内排紙空間4(図1参照)へ排紙される。また、感光体ドラム11上に残留した残留トナーはクリーニング手段14により除去され、さらに感光体ドラム11の残留電位が帯電手段12によって一様に帯電されて消去され、次の画像形成に備えられる。
【0034】
(排気装置)
次に、本実施形態に係る排気装置について説明する。
図2に示すように、この複写装置100は、作像ユニット25(作像装置10)の上方に定着装置16が配置され、さらに、これらの熱が発生する機器の上方に画像読取部3が配設されるというレイアウトとなっており、画像読取部3も、IC等の各種素子類を基板上に配列した図示しない電装部からかなりの熱を発生するものである。そのため、画像読取部3で発生する熱を装置本体1aから排出するため、図3に示すように、排気ファン40が、装置本体1aの背面側に設けられている。この排気ファン40は、ブラケット41を介して装置本体1aの図示しない金属フレームに支持されている。なお、この排気ファン40の設置高さは、図2で示した画像読取部3の高さである。
【0035】
排気ファン40は、画像読取部3からの熱だけでなく、作像装置10から発生する熱も排出できるように設けられているわけであるが、複写装置100のような胴内排紙型の装置においては、プリンタ部1と画像読取部3の間に胴内排紙空間4を設けていることから、定着装置16及び作像ユニット25の上方に排気ファン40があるにもかかわらず、プリンタ部1内を有効に冷却することが難しい。特に、胴内排紙型のレイアウトにより、給紙部2から転写ニップを通り定着装置16に至る搬送路6は幅が狭く、その上部に定着装置16が設けられているので、作像ユニット25付近の冷却が難しい。そして、この作像ユニット25付近に熱がこもると、感光体ドラム11、現像手段13、あるいは転写装置15においてトナー固着が発生する虞がある。
【0036】
そこで、複写装置100では、図2、図3に示すように、作像ユニット25付近で熱せられた空気を効率良く排気すべく、作像ユニット25から装置背面側を通って装置本体1a外へ通じる排気流路となる排気ダクト30を設け、このハウジング19内の空気を熱と共に吸引して排気するべく排気ファン20を左側面側に配置し、排気口21から装置本体1a外へ排気するようにしている。
【0037】
ところで、ハウジング19内において、作像ユニット25の周辺は冷却する必要があるが、定着装置16付近では定着のための熱が必要であり、定着装置16が冷却されてしまうと具合が悪い。しかし、このように、作像ユニット25付近から装置背面側を通って装置本体左側面の排気口21へ続く排気ダクト30を設けることにより、装置本体1aの右側面上部に位置する定着装置16を冷却してしまうことなく、感光体ドラム11の周辺を効率良く冷却することができる。
【0038】
図4は、排気ファンを主に示す図2の部分拡大図である。
図4に示すように、排気ファン20は、駆動モータ(図示せず)と一体化されたもので、ファンモータ取付用ブラケット22を介して装置本体1aの金属フレームにネジ止めして固定されている。また、図2に示すように、排気ファン20とプリンタ部1のハウジング19内とはダクト30により連絡されている。
【0039】
(排気ダクト)
次に、排気ダクトを更に詳細に説明する。
図5は、排気ダクトを示す斜視図、図6は、排気ダクトを示す図5と別角度から見た斜視図、図7は、排気ダクトの構成を示す組立て斜視図である。
図5〜図7に示すように、排気ダクト30は、メインダクト31、上ダクト32及び下ダクト33により構成されている。このメインダクト31は、「コ」の字形断面の筒状部31aと、その筒状部31aの側面から突き出した張出し部31bと、からなっており、筒状部31aは、図7に示すように、上面と排気ファン20に面した部分が開放された形状である。張出し部31bは、図には示されていないが、内部が空洞になっておりその下面が開放された形状となっている。筒状部31aの空間と張出し部31bの空間は図示しない開口により連通されている。
【0040】
メインダクトの筒状部31aの上部開放面に上ダクト32をはめ込むと四角い筒状のダクトが形成される。その端部開口Bに、排気ファン20が挿入される(ただし、排気ファン20はダクト30の端部開口Bに嵌め込まれて固定されるのではなく、図4及び図7に示すように、ブラケット22を介して装置本体1aの金属フレームにネジ止めして固定される)。また、メインダクトの張出し部31bの下部開放面には下ダクト33が装着される。張出し部31bに下ダクト33を装着すると、両者によって覆われた平たい内部空間が形成され、図5に示す、張出し部31bの右側端部に薄く細長い(装置前後方向に延びる)吸気口Aが形成される。
【0041】
前記のように、張出し部31bと下ダクト33により覆われて形成された平たい内部空間は、筒状部31aと上ダクト32で形成された四角い筒状空間に図示しない開口を介して連通している。そして、前記吸気口Aが張出し部31bの端部に開いている。そのため、ダクト30の反対側(吸気口Aとは反対側の)端部に位置する排気ファン20が回転すると、ハウジング内の空気は吸気口Aから吸引され、ダクト30の内部を通り排気口21より装置外に排出される。前記吸気口Aは、感光体ドラム11の上方に位置し、排気ファン20の回転によりハウジング19内の熱気を装置外に排出する。吸気口Aが感光体ドラム11の上方近傍に位置すること及び吸気口Aが感光体ドラム11の軸方向(長手方向)に延びて設けられていることから、感光体ドラム11周辺が効率よく冷却される。そのため、定着装置16の熱の影響による現像手段13、転写装置15あるいは感光体ドラム11におけるトナー固着を防止することができる。その一方で、定着装置16は、排気ダクト30の張出し部31bの上方に位置しており、吸気口Aから吸引される空気の影響を受けにくくなっており、定着に要求される熱量に悪影響を及ぼさないように構成されている。
【0042】
また、ダクト30には、図5に示すように、ネジ固定部34,34が設けられており、このネジ固定部34,34を利用してハウジング19等にネジ止め固定される。なお、図6、及び図7に示すように、メインダクトの筒状部31aには、引っ掛け部35,35が形成されており、この引っ掛け部35,35を装置本体1aの背面側にある補強フレーム23に引っ掛けることで、ダクト30の支持が補助される。ダクト30をハウジング19に固定すると、筒状部31aと上ダクト32で形成された四角い筒状空間は装置の幅方向(図2上の左右方向)に延設され、張出し部31bと下ダクト33により覆われて形成された平たい内部空間は装置前面側から背面側に延設される。
【0043】
一方、排気ファン20はブラケット22を介して装置本体1aの金属フレームにネジ止め固定されている。そして、図4に示すように、排気ダクト30の先端部に排気ファン20が嵌め込まれているが、排気ダクト30と排気ファン20とは接触しておらず、僅かの間隔をおいて(本実施形態では、鉛直方向の距離で0.5mm離れている)それぞれが別個独立に支持されている。このように、排気ダクト30と排気ファン20とが接触しないように取り付けられていることによって、排気ファン20の振動が排気ダクト30を介してハウジング19内の他の装置に伝播されないように構成されている。
【0044】
また、本実施形態では、図4に示すように、排気ダクト30の先端部全周にわたってシートあるいはフィルム部材24(例えばマイラー(商品名)を使用することができる)が接着(貼付け)されている。このシート部材24は、一部が排気ダクト30の先端から突出するように排気ダクト30に接着され、排気ファン20の全周を覆っている。本実施形態では、排気ダクト30と排気ファン20とが接触しないように構成されているが、排気ダクト30に貼り付けられたシート部材24で排気ファン20を覆う(オーバーラップさせる)ことにより、排気ダクト30と排気ファン20の継ぎ目からの排気漏れを防ぎ、熱排気の効率の低下を抑えることができる。また、シート部材24も排気ファン20に接触しないように設けているので、排気ファン20からの振動伝播をより確実に抑制することができる。
【実施例1】
【0045】
(粉塵除去装置)
次に、図8〜図11を用いて、前述の排気ダクト内に設置される本発明の特徴部分である実施例1〜3に係る粉塵除去装置について詳細に説明する。
図8は、実施例1に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。図示する実施例1に係る粉塵除去装置71は、作像ユニット25付近の熱を排熱するために排気ファン20で機械排気している排気ダクト30内に設けられており、排気ファン20の排気方向上流側の近傍に設けられた集塵フィルタFと、この集塵フィルタFの排気方向上流側となる排気ダクト30の内部側面に取り付けられた気流制御手段である桟材81などから構成され、この集塵フィルタFで排気空気に含まれる飛散トナーや紙粉などの粉塵を濾過して除去する装置である。
【0046】
この集塵フィルタFは、複数枚のフィルタと枠体とが一体となって排気ダクト30から容易に脱着できる構成となっており、図中では、排気ダクト30の上方から脱着するように記載されているが、本実施の形態では、複写装置100の背面側(図1,2等参照)から水平方向に引き抜き又は押し込むことにより脱着するようになっている。また、桟材81は、図8に示すように、鉛直断面が凹状の部材となっており、即ち、桟材81の上面に集塵スペースとなる溝状の集塵凹所dが排気ダクト30の全幅に亘って設けられている。
【0047】
このように、機械排気により高速で空気が流れるダクト(排気ダクト30)内に、その気流の障害物となる桟材81を取り付けると、ダクト内の気圧は、ダクト全体の断面では一定であるので、桟材81により気流がその部分だけ妨げられると、桟材の上下部分で気圧が高く、流れの速い部分ができる。その気流の速くなる部分に面して、集塵凹所dを設けることで、その凹所部分で気圧が低く、流れが遅い(集塵凹所dの上方は、ファンで気流が高速に流れており、単位体積あたりの空気存在量が凹所部分よりも常に多くなっている=気圧が高い)気流のポケットができ、排気流の一部がこの集塵凹所に引き込まれ、それに伴って排気に含まれる飛散トナーや紙粉などの粉塵も一緒に引き込むことができる。この凹所が、図8に示すように、上面開放の鉛直断面が凹状の凹所であると、この凹所の底部に粉塵を溜めることができ、集塵凹所dを集塵スペースとすることができる。そのため、実施例1に係る粉塵除去装置71によれば、集塵フィルタFに負担を掛けることなく粉塵を除去することができる。よって、簡便な仕組みにより部品点数が多く高価な構成とならず、ランニングコストを著しく増加させることなく、且つ、排気ダクト30内を流れる排気の風量を減らさずに画像形成装置である複写装置100(図2等参照)内で発生した粉塵を目詰まりすることなく多量に回収することができる。
【0048】
また、図8に示すように、桟材81の集塵凹所dの底部には、永久磁石M1がセットされていることが好ましい。そうすることにより、磁性トナーを使用する場合に、飛散トナーを確実に集塵凹所dに磁力により引き寄せて集めることができるからである。勿論、永久磁石M1は、永久磁石に限らず、電磁石などの磁界を発生させることができる磁界発生手段であればよいことは云うまでもない。
【実施例2】
【0049】
図9は、実施例2に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。図示する実施例2に係る粉塵除去装置72は、実施例1と同様の集塵フィルタFと、この集塵フィルタFの排気方向上流側となる排気ダクト30の内部側面に取り付けられた桟材82などから構成されている。この桟材82は、排気方向に沿って昇り勾配で傾斜する傾斜面82aを有し、この傾斜面82aと隣接する排気方向下流側に、実施例1と同様の集塵凹所dが設けられ、実施例1と同様に集塵凹所dの底部には、永久磁石M1がセットされている。図示するように、桟材82は、傾斜面82aの部分において、先端が尖っており、排気方向下流に行くに従って断面積が大きくなる鉛直断面が三角形の形状となっている。また、この桟材82は、上下に配設された複数の桟材82が枠体で連結され一体となった気流制御手段ユニットである桟材ユニット80となっており、この桟材ユニット80には、把手82bが設けられ、把手82bを摘まんで桟材ユニット80を排気ダクト30から容易に脱着できる構成となっている。なお、符号82cは、弾性樹脂からなるシール材であり、このシール材82cにより、桟材ユニット80と排気ダクト30との隙間から排気が漏れないように排気ダクト30内の密閉性を確保している。
【0050】
ところで、図中では、排気ダクト30の上方から脱着するように記載されているが、これは、桟材82の鉛直断面を主に示したかったからであり、本実施の形態では、実際には、装置本体1aの外部までの距離が一番短い複写装置100の背面側(図1,2等参照)から水平方向に引き抜き又は押し込むことにより脱着するようになっている。勿論、排気ダクト30の装置内レイアウトに応じて装置外部までの距離が最短の方向から脱着するように構成してもよいことは云うまでもない。
【0051】
このように、実施例2に係る粉塵除去装置72によれば、桟材82に傾斜面82aを設け、その傾斜面82aの直ぐ下流側に隣接して集塵凹所dを設けることにより、実施例1に係る粉塵除去装置71の桟材81に比べ、桟材82の方が、桟材の上流端で発生する乱気流の発生を低減して、より効率的に集塵凹所dに粉塵を収容することができる。また、複数の桟材82が枠体で連結され一体となった桟材ユニット80となっているので、複数の桟材82の集塵凹所dに集めた粉塵を一度に、且つ、容易に廃棄することができるため、メンテナンスの容易性が向上する。
【変形例】
【0052】
図10は、実施例2の変形例に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。実施例2に係る粉塵除去装置と変形例に係る粉塵除去装置は、略同様な構成であるので、相違点のみ説明し、同様の構成は同じ符号を付し、説明を省略する。図示する実施例2の変形例に係る粉塵除去装置72’は、実施例1及び2と同様の集塵フィルタFと、実施例2と同様の桟材ユニット80とが一体となり、排気ダクト30から脱着可能な集塵ユニット80’となっている。
【0053】
このように、実施例2の変形例に係る粉塵除去装置72’によれば、集塵フィルタと、桟材ユニットが一体となっているので、実施例2に係る粉塵除去装置72と比べて、集塵フィルタFの交換時に複数の桟材82の集塵凹所dに集めた粉塵を一度に廃棄することができるため好ましい。このため、より一層メンテナンスの容易性が向上する。
【0054】
図11は、実施例3に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。図示する実施例3に係る粉塵除去装置73は、実施例1と同様の集塵フィルタFと、この集塵フィルタFの排気方向上流側となる排気ダクト30の内部側面に取り付けられた桟材83と、この桟材83の直下の排気ダクト30の内部底面に面して配設されている集塵ボックス84などから構成されている。
【0055】
実施例3に係る桟材83は、実施例2に係る桟材82と同様に排気方向に沿って昇り勾配で傾斜する傾斜面83aを有し、この傾斜面83aと隣接する排気方向下流側に集塵凹所d’が設けられ、排気ダクト30の内部側面に回転軸83bで回転自在に偏芯して軸支されている。この集塵凹所d’(集塵スペース)は、図11に示すように、実施例2に係る集塵凹所dと相違し、傾斜面83a以外の部分の鉛直断面が凹状ではなく、L字状に欠き込まれた形状となっている。このように、溝状の凹所ではなく2面が開放状態であっても、実施例1で説明したように、気流が速くなる場所に面して単位体積あたりの空気存在量が多くなる構成、即ち、図示断面L字状に欠き込んだ集塵凹所d’(集塵スペース)を設ける構成とすることにより、気流を引き込む気流のポケットができ、この集塵凹所d’(集塵スペース)部分に粉塵を溜めておくことができる。
なお、この集塵凹所d’にも、図示しないが実施例1と同様に底部に永久磁石をセットして、磁性トナーを使用する場合に、飛散トナーを確実に集塵凹所d’に磁力により引き寄せて集めるようにしてもよい。
【0056】
集塵ボックス84は、上部が開放した直方体状のボックスであり、少なくとも上方に配設された複数の桟材83の集塵凹所d’に収容することができる容積合計の数倍以上の容積を有し、集塵凹所d’に収容した粉塵を集める機能を有している。また、この集塵ボックス84の底部には、永久磁石M2がセットされ、磁性トナーを使用する場合に、飛散トナーを確実に集塵ボックス84に磁力により引き寄せて集めることができる。この永久磁石M2も磁界発生手段であればよいことは云うまでもない。
なお、この集塵ボックス84のために排気ダクト30に設けられた開口は、図示するように、桟材83で丁度蓋ができる程度の大きさとすると、排気ダクト30内の気流が集塵ボックス84の影響で乱されることがないので好ましい。
【0057】
図12は、ファン停止時の図11の排気ダクトの鉛直断面図である。図12に示すように、排気ファン20を停止すると気流が弱まり、桟材83は、回転軸83bが傾斜面83a側に寄って偏芯軸支されているため、集塵凹所d’側が下になるように矢印方向に回転し、各集塵凹所d’に収容した粉塵が落下して集塵ボックス84に溜まる仕組みとなっている。そのため、実施例3に係る粉塵除去装置73によれば、他の実施例に比べ、集塵凹所に溜まった粉塵を廃棄する手間が省け、メンテナンス間隔を延ばすことができ、メンテナンス費用を低減し、ひいてはランニングコストを低減することができる。
【0058】
以上のように、この発明の実施の形態に係る画像形成装置としてモノクロ用の複写装置を例に挙げて説明したが、必ずしもこのようなものに限られず、例えば、カラー用のプリンタやFAXなどにも本発明を適用することができる。要するに、排熱などのために排気ファン又は給気ファンなどの機械排気により一定の速さの気流で排気する排気ダクトが設けられ、この排気ダクトに本発明に係る粉塵除去装置が搭載された画像形成装置には適用することができる。
【0059】
そして、実施の形態の説明におけるプリンタ部、給紙部、画像読取部、ADF(自動原稿給送装置)等は、あくまでも一例を示したものであって、他の公知の装置・手段などの構成を採用することができる。その場合でも、前記課題に対して同様の作用効果を奏することは明らかである。また、図面で示した各構成部材の形状や構造等も、あくまでも好ましい一例を示すものであり、特許請求の範囲内で適宜設計変更可能であることは云うまでもない。特に、排気ダクトに設けられるファンは、排気口側に設けられる排気ファンに限らず、給気側に設けられる給気ファンであっても構わない。
【符号の説明】
【0060】
100 複写装置(画像形成装置)
20 排気ファン(ファン)
30 排気ダクト
71,72,72’,73 粉塵除去装置
80 桟材ユニット(気流制御手段ユニット)
80’ 集塵ユニット
81,82,83 桟材(気流制御手段)
82a,83a 傾斜面
84 集塵ボックス
d,d’ 集塵凹所
F 集塵フィルタ
M1,M2 永久磁石(磁界発生手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0061】
【特許文献1】特開2002−268483号公報
【特許文献2】特開2003−241592号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、これらの複合機などの電子写真方式の画像形成装置に関し、詳しくは、このような画像形成装置の排気ダクト内に搭載される粉塵除去装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機、ファクシミリ、プリンタ、これらの複合機などの電子写真方式の画像形成装置では、転写時などの画像形成を行っている際に装置内において発生する飛散トナーや紙粉などが装置外へと漏出すると、外装カバーの排気口や周辺環境を汚染すると共に、人体への悪影響も懸念されるため、このような装置内に飛散するトナー等を装置外へと漏らさないことが課題の一つとなっていた。
【0003】
画像形成装置内の飛散トナー等を装置外へ漏出させない手法としては、画像形成装置の排熱用の排気ダクト内において、集塵フィルタなどからなる粉塵除去装置を排気ファンの上流側に設けて、汚染された装置内の空気を排気ファンで吸引して集塵フィルタを通過させることで汚染空気中の飛散トナーや紙粉などの粉塵を濾過して除去し、清浄な空気を装置外へと排気するようにしたものが一般的である。
【0004】
しかし、このような従来の一般的な粉塵除去装置では、排気ダクト内の風量と集塵フィルタの性能とがトレードオフの関係であることが問題となっている。つまり、画像形成装置内の粉塵を効率よく回収するためには、排気ダクト(集塵フィルタ)を通過する空気の時間あたりの風量を上げる必要があるが、粉塵の回収量を増やすために集塵フィルタを複数枚重ねるなどして厚くすると、空気が通過しづらくなるために風量が低下してしまうという問題が発生する。例えば、厚手のフィルタを用いて飛散トナー等の粉塵の回収量を増やした場合は、一枚のフィルタで多くの粉塵を回収できるためフィルタ交換頻度は低くて済むが、通過させることのできる風量が少ないために回収しきれない粉塵が装置内に残留して浮遊したままとなる。このような装置内に残留した飛散トナーなどの粉塵は装置内の部品を汚したり画像上に付着したりして異常画像の原因となってしまうという問題がある。
【0005】
逆に、フィルタ通過空気の風量を確保するために集塵フィルタを減らした場合、一旦集塵フィルタに付着した粉塵から再び装置外へトナー等が飛散してしまうことを防止するために集塵フィルタを頻繁に交換しなければならないという問題が発生する。そして、頻繁に集塵フィルタを交換すれば、交換手間や交換部品などのランニングコストの増加を招き、フィルタの交換が適正に為されなかった場合には、画像形成装置外へと漏れ出した飛散トナー等が外装パネルや設置箇所の壁面などを汚染してしまうという問題がある。
【0006】
このような従来の画像形成装置の問題を解決するべく、例えば、特許文献1には、粉塵を集塵する集塵フィルタ11、現像動作時に発生するオゾンを除去するオゾン除去フィルタ16、排気ファン17及びこの排気ファン17に対向する部位に排気口20を備えた外装カバー19を有する電子写真装置の粉塵除去装置において、集塵フィルタ11とオゾン除去フィルタ16との間に閉鎖された空間15を設け、該空間15内に、空気をイオン化させる直流高圧イオン発生部12、現像動作時に発生したオゾン分子及び直流高圧イオン発生部12によりイオン化された空気によって帯電した粉塵を吸着する直流陽極部13を、排気ファン17による空気の流れを妨げない部位に配備し、機内温度の上昇を抑制しつつ、効率よく粉塵を除去することのできる電子写真装置の粉塵除去装置が記載されている(特許文献1の図1等参照)。
【0007】
しかし、特許文献1に記載の粉塵除去装置によれば、飛散トナーは集塵フィルタ11に到達する前に直流陽極部13に集められるため、風量を落とさないフィルタを選択しても頻繁にフィルタ交換を行う必要はないが、直流高圧イオン発生部12などの構成は部品点数が多くコストが高いこと、新たにエネルギーを消費する部位が追加されるためランニングコストも高くなることなどが問題である。
【0008】
また、特許文献2には、排気フィルタ2と、排気フィルタ2に正の電圧をかけるための正極電圧印加部6と負の電圧をかけるための負極電圧印加部5とを備え、熱の排気効率の高い目の粗い排気フィルタ2に正極電圧印加部6と負極電圧印加部5を使用して、正極と負極の電荷を印加することにより、排気フィルタ2の目が粗くとも、熱の排気効率を低下させずに、トナーを効率良く吸着することのできる電子写真装置の排気装置が記載されている(特許文献2の図1等参照)。
【0009】
しかし、特許文献2に記載の排気装置によれば、排気フィルタ2に正極電圧印加部6と負極電圧印加部5を設け電界によって飛散トナーを捉えることにより、目が粗く風量を確保できるフィルタの選択を可能としているが、このような構成では飛散トナーをフィルタ部分に集めてしまうため、フィルタの目詰まりなどの懸念があり多量のトナーを回収するのには適していないという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明は、前記従来の粉塵除去装置の問題を解決するべく、簡便な仕組みにより部品点数が多く高価な構成とならず、ランニングコストを著しく増加させることなく、且つ、排気ダクト内を流れる排気の風量を減らさずに飛散トナーや紙粉などの画像装置内で発生した粉塵を目詰まりすることなく多量に回収することができる粉塵除去装置、及びその粉塵除去装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の粉塵除去装置の発明は、画像形成装置内の空気を装置外へ排気する排気流路を形成し、ファンにより機械排気する排気ダクト内に設置される粉塵除去装置であって、排気空気に含まれる粉塵を除去する集塵フィルタと、この集塵フィルタの排気方向上流側に配置された気流制御手段と、が備えられ、前記気流制御手段の上面には、粉塵を集める集塵凹所が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の粉塵除去装置の発明は、請求項1に記載の粉塵除去装置において、気流制御手段は、排気方向に沿って昇り勾配で傾斜する傾斜面を有し、この傾斜面と隣接する排気方向下流側に、集塵凹所が設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の粉塵除去装置の発明は、請求項1又は2に記載の粉塵除去装置において、気流制御手段は、複数の気流制御手段が一体となった気流制御手段ユニットとなっており、この気流制御手段ユニットは、排気ダクトから脱着自在に構成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の粉塵除去装置の発明は、請求項3に記載の粉塵除去装置において、集塵フィルタと気流制御手段ユニットとが隣接して設けられ、これらが一体となって排気ダクトから脱着自在に構成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の粉塵除去装置の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の粉塵除去装置において、気流制御手段は、排気ダクトに回転自在に軸支され、気流制御手段の下方には、集塵凹所に収容した粉塵を集める集塵ボックスが設けられていることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の粉塵除去装置の発明は、請求項5に記載の粉塵除去装置において、集塵ボックスの底部には、磁界を発生する磁界発生手段が設けられていることを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の粉塵除去装置の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の粉塵除去装置において、集塵凹所の底部には、磁界を発生する磁界発生手段が設けられていることを特徴とする。
【0018】
請求項8に記載の画像形成装置の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の粉塵除去装置が備えられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
この発明は、前記のようであって、請求項1の発明によれば、画像形成装置内の空気を装置外へ排気する排気流路を形成し、ファンにより機械排気する排気ダクト内に設置される粉塵除去装置であって、排気空気に含まれる粉塵を除去する集塵フィルタと、この集塵フィルタの排気方向上流側に配置された気流制御手段と、が備えられ、前記気流制御手段の上面には、粉塵を集める集塵凹所が設けられているので、つまり、凹所部分が気流のポケットとなり気流の一部がこの集塵凹所に引き込まれ、それに伴って飛散トナーや紙粉などの粉塵も一緒に引き込むことができるので、この凹所が集塵スペースとなり、粉塵を溜めることができる。そのため、集塵フィルタに負担を掛けることなく粉塵を除去することができる。よって、簡便な仕組みにより部品点数が多く高価な構成とならず、ランニングコストを著しく増加させることなく、且つ、排気ダクト内を流れる排気の風量を減らさずに装置内で発生した粉塵を目詰まりすることなく多量に回収することができる。
【0020】
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の粉塵除去装置において、気流制御手段は、排気方向に沿って昇り勾配で傾斜する傾斜面を有し、この傾斜面と隣接する排気方向下流側に、集塵凹所が設けられているので、前記効果に加え、気流制御手段の周辺で乱気流が発生しにくく、一旦集塵凹所に溜めた粉塵が再び飛散してしまう虞が少なくなり、より多くの粉塵を集塵凹所に溜めることができる。
【0021】
請求項3の発明によれば、請求項1又は2に記載の粉塵除去装置において、気流制御手段は、複数の気流制御手段が一体となった気流制御手段ユニットとなっており、この気流制御手段ユニットは、排気ダクトから脱着自在に構成されているので、前記効果に加え、集塵凹所に溜めた粉塵を容易に廃棄することができ、メンテナンスが容易となる。
【0022】
請求項4の発明によれば、請求項3に記載の粉塵除去装置において、集塵フィルタと気流制御手段ユニットとが隣接して設けられ、これらが一体となって排気ダクトから脱着自在に構成されているので、前記効果に加え、集塵フィルタの交換と、集塵凹所に溜めた粉塵の処理が一度に行うことができる。
【0023】
請求項5の発明によれば、請求項1ないし4のいずれかに記載の粉塵除去装置において、気流制御手段は、排気ダクトに回転自在に軸支され、気流制御手段の下方には、集塵凹所に収容した粉塵を集める集塵ボックスが設けられているので、つまり、各気流制御手段の小さな集塵凹所で集めた粉塵を、別個に設けた大きな集塵ボックスに移し変えて収容することができるので、前記効果に加え、メンテナンス間隔を飛躍的に延ばすことができる。
【0024】
請求項6の発明によれば、請求項5に記載の粉塵除去装置において、集塵ボックスの底部には、磁界を発生する磁界発生手段が設けられているので、前記効果に加え、磁性トナーを使用する場合に、飛散トナーを確実に集塵ボックスに集めることができる。
【0025】
請求項7の発明によれば、請求項1ないし6のいずれかに記載の粉塵除去装置において、集塵凹所の底部には、磁界を発生する磁界発生手段が設けられているので、前記効果に加え、磁性トナーを使用する場合に、飛散トナーを確実に集塵凹所に集めることができる。
【0026】
請求項8の発明によれば、請求項1ないし7のいずれかに記載の粉塵除去装置が備えられているので、前記効果を画像形成装置で発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】実施の形態に係る複写装置の外観を示す斜視図である。
【図2】同上の複写装置内部の概略構成を正面から見た状態で示す構成説明図である。
【図3】装置本体内の各種機器の平面配置を示す構成説明図である。
【図4】排気ファンの近傍を主に示す図2の部分拡大図である。
【図5】排気ダクトを示す斜視図である。
【図6】排気ダクトを示す図5と別角度から見た斜視図である。
【図7】排気ダクトの構成を示す組立て斜視図である。
【図8】実施例1に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。
【図9】実施例2に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。
【図10】実施例2の変形例に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。
【図11】実施例3に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。
【図12】ファン停止時の同上の排気ダクトの鉛直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。
【0029】
(画像形成装置の実施の形態)
先ず、本発明に係る画像形成装置の全体構成について説明する。図1は、実施の形態に係る複写装置の前面、左側面、及び上面の外観を示す斜視図である。図中に示す符号100は、本発明の画像形成装置の一例として挙げる複写装置であり、画像形成・転写・定着を行うプリンタ部1と、そのプリンタ部1の下方に配設され、シート材(コピー用紙、葉書、厚紙、OHPシートなどのシート状の部材を指す。以下同じ。)を収容してプリンタ部1に給紙する給紙部2と、上部に配置され、原稿から光学的に画像を読み取る画像読取部3と、この画像読取部3の上方であって装置全体の最上部に配設され、自動で原稿を画像読取部3に給送するADF(自動原稿給送装置)5と、から主に構成された複写機の機能に加えてプリンタとファクシミリの機能を併せ持つ、いわゆるモノクロ用の複合機であり、プリンタ部1と画像読取部3の間となる装置全体の略中央部には、胴内排紙空間4が設けられている。なお、この胴内排紙空間4は、装置前面側及び左側面側が開放された空間となっている。
【0030】
図2は、図1の複写装置内部の概略構成を正面から見た状態で示す構成説明図、図3は、装置本体内の各種機器の平面配置を示す構成説明図である。図2、図3に示すように、プリンタ部1は、装置本体1a内に画像形成を行う作像装置10が設けられている。そして、この作像装置10には、潜像担持体である感光体ドラム11を中心に、感光体ドラム11の外周表面を一様に帯電して初期化する帯電手段12、感光体ドラム11上に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段13、転写後に感光体ドラム11の外周表面に残留付着する残留トナーをクリーニングするクリーニング手段14などが配列されている。符号15は、転写バイアスを印加して感光体ドラム上に形成されたトナー像をシート材に転写する転写装置、符号16は、トナー像が転写されたシート材に熱と圧力を加えて定着させる定着装置、符号17は、画像情報に基づいてポリゴンモータ、ポリゴンミラー、fθレンズ等を駆動・走査し、感光体ドラム11の外周表面にレーザ光を照射して静電潜像を書き込む光書込み装置、符号18は、現像手段13に供給するためのニュートナーを収容するトナーボトルである。なお、このプリンタ部1は、樹脂製のハウジング19で覆われ、他の部位と区画されており、作像装置10は、作像ユニット25として一体化されている。
【0031】
また、給紙部2は、所定の大きさのシート材Pを収容し、装置本体1aに対して前方に引き出し可能な給紙トレイ2aと、この給紙トレイ2aの底板を構成し、複数のシート材Pを載置して、その束を上方に付勢する載置板2bと、この載置板2bに付勢されたシート材の束の最上部に弾接し、回転駆動することでそのシート材Pを送り出す給紙ローラ2cと、送り出されたシート材を1枚ずつ分離する分離部材2dと、から主に構成され、シート材Pを搬送路6に送り出す機能を有している。搬送路6には、給紙のタイミングを調整するレジストローラ対6a、所定間隔毎に設けられ、シート材Pを搬送する図示しない搬送ローラ対、定着装置16により画像が定着されたシート材Pを胴内排紙空間4に排紙する排紙ローラ対6bなど、が設けられている。
【0032】
(画像形成動作)
次に、複写装置100の動作を簡単に説明する(図1、図2参照)。
ADF5にセットされた原稿又は画像読取部3上面のコンタクトガラス(図示せず)上にセットされた原稿の画像が画像読取部3によって光学的に読み取られ、読み取られた原稿の画像情報は光電変換されて画像処理されたうえ、図示しない記憶装置に格納される。その画像処理された信号に基づいて図示しない制御装置で光書込み装置17が走査され、帯電手段12によって一様に帯電された感光体ドラム11上に静電潜像が形成される。その静電潜像は、現像手段13によりトナーが付与されて顕像化し、トナー像となる。
【0033】
一方、給紙部2から給紙ローラ2aで搬送路6へ給紙されたシート材Pは、レジストローラ対6aに突き当たって一旦停止し、感光体ドラム11の回転と給紙のタイミングを合わせてレジストローラ対6aを回転駆動させることにより、転写装置15と感光体ドラム11とが圧接する転写ニップに給紙される。転写ニップでは、転写装置15によって転写バイアスが印加され、静電気力により感光体ドラム11上の前記トナー像がシート材P上に転写される。トナー像が転写されたシート材Pは、定着装置16へ送られて、そこで、熱と圧力が加えられ、トナー像が定着される。そして、画像が定着されたシート材Pは、排紙ローラ対6bにより胴内排紙空間4(図1参照)へ排紙される。また、感光体ドラム11上に残留した残留トナーはクリーニング手段14により除去され、さらに感光体ドラム11の残留電位が帯電手段12によって一様に帯電されて消去され、次の画像形成に備えられる。
【0034】
(排気装置)
次に、本実施形態に係る排気装置について説明する。
図2に示すように、この複写装置100は、作像ユニット25(作像装置10)の上方に定着装置16が配置され、さらに、これらの熱が発生する機器の上方に画像読取部3が配設されるというレイアウトとなっており、画像読取部3も、IC等の各種素子類を基板上に配列した図示しない電装部からかなりの熱を発生するものである。そのため、画像読取部3で発生する熱を装置本体1aから排出するため、図3に示すように、排気ファン40が、装置本体1aの背面側に設けられている。この排気ファン40は、ブラケット41を介して装置本体1aの図示しない金属フレームに支持されている。なお、この排気ファン40の設置高さは、図2で示した画像読取部3の高さである。
【0035】
排気ファン40は、画像読取部3からの熱だけでなく、作像装置10から発生する熱も排出できるように設けられているわけであるが、複写装置100のような胴内排紙型の装置においては、プリンタ部1と画像読取部3の間に胴内排紙空間4を設けていることから、定着装置16及び作像ユニット25の上方に排気ファン40があるにもかかわらず、プリンタ部1内を有効に冷却することが難しい。特に、胴内排紙型のレイアウトにより、給紙部2から転写ニップを通り定着装置16に至る搬送路6は幅が狭く、その上部に定着装置16が設けられているので、作像ユニット25付近の冷却が難しい。そして、この作像ユニット25付近に熱がこもると、感光体ドラム11、現像手段13、あるいは転写装置15においてトナー固着が発生する虞がある。
【0036】
そこで、複写装置100では、図2、図3に示すように、作像ユニット25付近で熱せられた空気を効率良く排気すべく、作像ユニット25から装置背面側を通って装置本体1a外へ通じる排気流路となる排気ダクト30を設け、このハウジング19内の空気を熱と共に吸引して排気するべく排気ファン20を左側面側に配置し、排気口21から装置本体1a外へ排気するようにしている。
【0037】
ところで、ハウジング19内において、作像ユニット25の周辺は冷却する必要があるが、定着装置16付近では定着のための熱が必要であり、定着装置16が冷却されてしまうと具合が悪い。しかし、このように、作像ユニット25付近から装置背面側を通って装置本体左側面の排気口21へ続く排気ダクト30を設けることにより、装置本体1aの右側面上部に位置する定着装置16を冷却してしまうことなく、感光体ドラム11の周辺を効率良く冷却することができる。
【0038】
図4は、排気ファンを主に示す図2の部分拡大図である。
図4に示すように、排気ファン20は、駆動モータ(図示せず)と一体化されたもので、ファンモータ取付用ブラケット22を介して装置本体1aの金属フレームにネジ止めして固定されている。また、図2に示すように、排気ファン20とプリンタ部1のハウジング19内とはダクト30により連絡されている。
【0039】
(排気ダクト)
次に、排気ダクトを更に詳細に説明する。
図5は、排気ダクトを示す斜視図、図6は、排気ダクトを示す図5と別角度から見た斜視図、図7は、排気ダクトの構成を示す組立て斜視図である。
図5〜図7に示すように、排気ダクト30は、メインダクト31、上ダクト32及び下ダクト33により構成されている。このメインダクト31は、「コ」の字形断面の筒状部31aと、その筒状部31aの側面から突き出した張出し部31bと、からなっており、筒状部31aは、図7に示すように、上面と排気ファン20に面した部分が開放された形状である。張出し部31bは、図には示されていないが、内部が空洞になっておりその下面が開放された形状となっている。筒状部31aの空間と張出し部31bの空間は図示しない開口により連通されている。
【0040】
メインダクトの筒状部31aの上部開放面に上ダクト32をはめ込むと四角い筒状のダクトが形成される。その端部開口Bに、排気ファン20が挿入される(ただし、排気ファン20はダクト30の端部開口Bに嵌め込まれて固定されるのではなく、図4及び図7に示すように、ブラケット22を介して装置本体1aの金属フレームにネジ止めして固定される)。また、メインダクトの張出し部31bの下部開放面には下ダクト33が装着される。張出し部31bに下ダクト33を装着すると、両者によって覆われた平たい内部空間が形成され、図5に示す、張出し部31bの右側端部に薄く細長い(装置前後方向に延びる)吸気口Aが形成される。
【0041】
前記のように、張出し部31bと下ダクト33により覆われて形成された平たい内部空間は、筒状部31aと上ダクト32で形成された四角い筒状空間に図示しない開口を介して連通している。そして、前記吸気口Aが張出し部31bの端部に開いている。そのため、ダクト30の反対側(吸気口Aとは反対側の)端部に位置する排気ファン20が回転すると、ハウジング内の空気は吸気口Aから吸引され、ダクト30の内部を通り排気口21より装置外に排出される。前記吸気口Aは、感光体ドラム11の上方に位置し、排気ファン20の回転によりハウジング19内の熱気を装置外に排出する。吸気口Aが感光体ドラム11の上方近傍に位置すること及び吸気口Aが感光体ドラム11の軸方向(長手方向)に延びて設けられていることから、感光体ドラム11周辺が効率よく冷却される。そのため、定着装置16の熱の影響による現像手段13、転写装置15あるいは感光体ドラム11におけるトナー固着を防止することができる。その一方で、定着装置16は、排気ダクト30の張出し部31bの上方に位置しており、吸気口Aから吸引される空気の影響を受けにくくなっており、定着に要求される熱量に悪影響を及ぼさないように構成されている。
【0042】
また、ダクト30には、図5に示すように、ネジ固定部34,34が設けられており、このネジ固定部34,34を利用してハウジング19等にネジ止め固定される。なお、図6、及び図7に示すように、メインダクトの筒状部31aには、引っ掛け部35,35が形成されており、この引っ掛け部35,35を装置本体1aの背面側にある補強フレーム23に引っ掛けることで、ダクト30の支持が補助される。ダクト30をハウジング19に固定すると、筒状部31aと上ダクト32で形成された四角い筒状空間は装置の幅方向(図2上の左右方向)に延設され、張出し部31bと下ダクト33により覆われて形成された平たい内部空間は装置前面側から背面側に延設される。
【0043】
一方、排気ファン20はブラケット22を介して装置本体1aの金属フレームにネジ止め固定されている。そして、図4に示すように、排気ダクト30の先端部に排気ファン20が嵌め込まれているが、排気ダクト30と排気ファン20とは接触しておらず、僅かの間隔をおいて(本実施形態では、鉛直方向の距離で0.5mm離れている)それぞれが別個独立に支持されている。このように、排気ダクト30と排気ファン20とが接触しないように取り付けられていることによって、排気ファン20の振動が排気ダクト30を介してハウジング19内の他の装置に伝播されないように構成されている。
【0044】
また、本実施形態では、図4に示すように、排気ダクト30の先端部全周にわたってシートあるいはフィルム部材24(例えばマイラー(商品名)を使用することができる)が接着(貼付け)されている。このシート部材24は、一部が排気ダクト30の先端から突出するように排気ダクト30に接着され、排気ファン20の全周を覆っている。本実施形態では、排気ダクト30と排気ファン20とが接触しないように構成されているが、排気ダクト30に貼り付けられたシート部材24で排気ファン20を覆う(オーバーラップさせる)ことにより、排気ダクト30と排気ファン20の継ぎ目からの排気漏れを防ぎ、熱排気の効率の低下を抑えることができる。また、シート部材24も排気ファン20に接触しないように設けているので、排気ファン20からの振動伝播をより確実に抑制することができる。
【実施例1】
【0045】
(粉塵除去装置)
次に、図8〜図11を用いて、前述の排気ダクト内に設置される本発明の特徴部分である実施例1〜3に係る粉塵除去装置について詳細に説明する。
図8は、実施例1に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。図示する実施例1に係る粉塵除去装置71は、作像ユニット25付近の熱を排熱するために排気ファン20で機械排気している排気ダクト30内に設けられており、排気ファン20の排気方向上流側の近傍に設けられた集塵フィルタFと、この集塵フィルタFの排気方向上流側となる排気ダクト30の内部側面に取り付けられた気流制御手段である桟材81などから構成され、この集塵フィルタFで排気空気に含まれる飛散トナーや紙粉などの粉塵を濾過して除去する装置である。
【0046】
この集塵フィルタFは、複数枚のフィルタと枠体とが一体となって排気ダクト30から容易に脱着できる構成となっており、図中では、排気ダクト30の上方から脱着するように記載されているが、本実施の形態では、複写装置100の背面側(図1,2等参照)から水平方向に引き抜き又は押し込むことにより脱着するようになっている。また、桟材81は、図8に示すように、鉛直断面が凹状の部材となっており、即ち、桟材81の上面に集塵スペースとなる溝状の集塵凹所dが排気ダクト30の全幅に亘って設けられている。
【0047】
このように、機械排気により高速で空気が流れるダクト(排気ダクト30)内に、その気流の障害物となる桟材81を取り付けると、ダクト内の気圧は、ダクト全体の断面では一定であるので、桟材81により気流がその部分だけ妨げられると、桟材の上下部分で気圧が高く、流れの速い部分ができる。その気流の速くなる部分に面して、集塵凹所dを設けることで、その凹所部分で気圧が低く、流れが遅い(集塵凹所dの上方は、ファンで気流が高速に流れており、単位体積あたりの空気存在量が凹所部分よりも常に多くなっている=気圧が高い)気流のポケットができ、排気流の一部がこの集塵凹所に引き込まれ、それに伴って排気に含まれる飛散トナーや紙粉などの粉塵も一緒に引き込むことができる。この凹所が、図8に示すように、上面開放の鉛直断面が凹状の凹所であると、この凹所の底部に粉塵を溜めることができ、集塵凹所dを集塵スペースとすることができる。そのため、実施例1に係る粉塵除去装置71によれば、集塵フィルタFに負担を掛けることなく粉塵を除去することができる。よって、簡便な仕組みにより部品点数が多く高価な構成とならず、ランニングコストを著しく増加させることなく、且つ、排気ダクト30内を流れる排気の風量を減らさずに画像形成装置である複写装置100(図2等参照)内で発生した粉塵を目詰まりすることなく多量に回収することができる。
【0048】
また、図8に示すように、桟材81の集塵凹所dの底部には、永久磁石M1がセットされていることが好ましい。そうすることにより、磁性トナーを使用する場合に、飛散トナーを確実に集塵凹所dに磁力により引き寄せて集めることができるからである。勿論、永久磁石M1は、永久磁石に限らず、電磁石などの磁界を発生させることができる磁界発生手段であればよいことは云うまでもない。
【実施例2】
【0049】
図9は、実施例2に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。図示する実施例2に係る粉塵除去装置72は、実施例1と同様の集塵フィルタFと、この集塵フィルタFの排気方向上流側となる排気ダクト30の内部側面に取り付けられた桟材82などから構成されている。この桟材82は、排気方向に沿って昇り勾配で傾斜する傾斜面82aを有し、この傾斜面82aと隣接する排気方向下流側に、実施例1と同様の集塵凹所dが設けられ、実施例1と同様に集塵凹所dの底部には、永久磁石M1がセットされている。図示するように、桟材82は、傾斜面82aの部分において、先端が尖っており、排気方向下流に行くに従って断面積が大きくなる鉛直断面が三角形の形状となっている。また、この桟材82は、上下に配設された複数の桟材82が枠体で連結され一体となった気流制御手段ユニットである桟材ユニット80となっており、この桟材ユニット80には、把手82bが設けられ、把手82bを摘まんで桟材ユニット80を排気ダクト30から容易に脱着できる構成となっている。なお、符号82cは、弾性樹脂からなるシール材であり、このシール材82cにより、桟材ユニット80と排気ダクト30との隙間から排気が漏れないように排気ダクト30内の密閉性を確保している。
【0050】
ところで、図中では、排気ダクト30の上方から脱着するように記載されているが、これは、桟材82の鉛直断面を主に示したかったからであり、本実施の形態では、実際には、装置本体1aの外部までの距離が一番短い複写装置100の背面側(図1,2等参照)から水平方向に引き抜き又は押し込むことにより脱着するようになっている。勿論、排気ダクト30の装置内レイアウトに応じて装置外部までの距離が最短の方向から脱着するように構成してもよいことは云うまでもない。
【0051】
このように、実施例2に係る粉塵除去装置72によれば、桟材82に傾斜面82aを設け、その傾斜面82aの直ぐ下流側に隣接して集塵凹所dを設けることにより、実施例1に係る粉塵除去装置71の桟材81に比べ、桟材82の方が、桟材の上流端で発生する乱気流の発生を低減して、より効率的に集塵凹所dに粉塵を収容することができる。また、複数の桟材82が枠体で連結され一体となった桟材ユニット80となっているので、複数の桟材82の集塵凹所dに集めた粉塵を一度に、且つ、容易に廃棄することができるため、メンテナンスの容易性が向上する。
【変形例】
【0052】
図10は、実施例2の変形例に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。実施例2に係る粉塵除去装置と変形例に係る粉塵除去装置は、略同様な構成であるので、相違点のみ説明し、同様の構成は同じ符号を付し、説明を省略する。図示する実施例2の変形例に係る粉塵除去装置72’は、実施例1及び2と同様の集塵フィルタFと、実施例2と同様の桟材ユニット80とが一体となり、排気ダクト30から脱着可能な集塵ユニット80’となっている。
【0053】
このように、実施例2の変形例に係る粉塵除去装置72’によれば、集塵フィルタと、桟材ユニットが一体となっているので、実施例2に係る粉塵除去装置72と比べて、集塵フィルタFの交換時に複数の桟材82の集塵凹所dに集めた粉塵を一度に廃棄することができるため好ましい。このため、より一層メンテナンスの容易性が向上する。
【0054】
図11は、実施例3に係る粉塵除去装置の概略構成を示す排気ダクトの鉛直断面図である。図示する実施例3に係る粉塵除去装置73は、実施例1と同様の集塵フィルタFと、この集塵フィルタFの排気方向上流側となる排気ダクト30の内部側面に取り付けられた桟材83と、この桟材83の直下の排気ダクト30の内部底面に面して配設されている集塵ボックス84などから構成されている。
【0055】
実施例3に係る桟材83は、実施例2に係る桟材82と同様に排気方向に沿って昇り勾配で傾斜する傾斜面83aを有し、この傾斜面83aと隣接する排気方向下流側に集塵凹所d’が設けられ、排気ダクト30の内部側面に回転軸83bで回転自在に偏芯して軸支されている。この集塵凹所d’(集塵スペース)は、図11に示すように、実施例2に係る集塵凹所dと相違し、傾斜面83a以外の部分の鉛直断面が凹状ではなく、L字状に欠き込まれた形状となっている。このように、溝状の凹所ではなく2面が開放状態であっても、実施例1で説明したように、気流が速くなる場所に面して単位体積あたりの空気存在量が多くなる構成、即ち、図示断面L字状に欠き込んだ集塵凹所d’(集塵スペース)を設ける構成とすることにより、気流を引き込む気流のポケットができ、この集塵凹所d’(集塵スペース)部分に粉塵を溜めておくことができる。
なお、この集塵凹所d’にも、図示しないが実施例1と同様に底部に永久磁石をセットして、磁性トナーを使用する場合に、飛散トナーを確実に集塵凹所d’に磁力により引き寄せて集めるようにしてもよい。
【0056】
集塵ボックス84は、上部が開放した直方体状のボックスであり、少なくとも上方に配設された複数の桟材83の集塵凹所d’に収容することができる容積合計の数倍以上の容積を有し、集塵凹所d’に収容した粉塵を集める機能を有している。また、この集塵ボックス84の底部には、永久磁石M2がセットされ、磁性トナーを使用する場合に、飛散トナーを確実に集塵ボックス84に磁力により引き寄せて集めることができる。この永久磁石M2も磁界発生手段であればよいことは云うまでもない。
なお、この集塵ボックス84のために排気ダクト30に設けられた開口は、図示するように、桟材83で丁度蓋ができる程度の大きさとすると、排気ダクト30内の気流が集塵ボックス84の影響で乱されることがないので好ましい。
【0057】
図12は、ファン停止時の図11の排気ダクトの鉛直断面図である。図12に示すように、排気ファン20を停止すると気流が弱まり、桟材83は、回転軸83bが傾斜面83a側に寄って偏芯軸支されているため、集塵凹所d’側が下になるように矢印方向に回転し、各集塵凹所d’に収容した粉塵が落下して集塵ボックス84に溜まる仕組みとなっている。そのため、実施例3に係る粉塵除去装置73によれば、他の実施例に比べ、集塵凹所に溜まった粉塵を廃棄する手間が省け、メンテナンス間隔を延ばすことができ、メンテナンス費用を低減し、ひいてはランニングコストを低減することができる。
【0058】
以上のように、この発明の実施の形態に係る画像形成装置としてモノクロ用の複写装置を例に挙げて説明したが、必ずしもこのようなものに限られず、例えば、カラー用のプリンタやFAXなどにも本発明を適用することができる。要するに、排熱などのために排気ファン又は給気ファンなどの機械排気により一定の速さの気流で排気する排気ダクトが設けられ、この排気ダクトに本発明に係る粉塵除去装置が搭載された画像形成装置には適用することができる。
【0059】
そして、実施の形態の説明におけるプリンタ部、給紙部、画像読取部、ADF(自動原稿給送装置)等は、あくまでも一例を示したものであって、他の公知の装置・手段などの構成を採用することができる。その場合でも、前記課題に対して同様の作用効果を奏することは明らかである。また、図面で示した各構成部材の形状や構造等も、あくまでも好ましい一例を示すものであり、特許請求の範囲内で適宜設計変更可能であることは云うまでもない。特に、排気ダクトに設けられるファンは、排気口側に設けられる排気ファンに限らず、給気側に設けられる給気ファンであっても構わない。
【符号の説明】
【0060】
100 複写装置(画像形成装置)
20 排気ファン(ファン)
30 排気ダクト
71,72,72’,73 粉塵除去装置
80 桟材ユニット(気流制御手段ユニット)
80’ 集塵ユニット
81,82,83 桟材(気流制御手段)
82a,83a 傾斜面
84 集塵ボックス
d,d’ 集塵凹所
F 集塵フィルタ
M1,M2 永久磁石(磁界発生手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0061】
【特許文献1】特開2002−268483号公報
【特許文献2】特開2003−241592号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置内の空気を装置外へ排気する排気流路を形成し、ファンにより機械排気する排気ダクト内に設置される粉塵除去装置であって、
排気空気に含まれる粉塵を除去する集塵フィルタと、この集塵フィルタの排気方向上流側に配置された気流制御手段と、が備えられ、前記気流制御手段の上面には、粉塵を集める集塵凹所が設けられていることを特徴とする粉塵除去装置。
【請求項2】
前記気流制御手段は、排気方向に沿って昇り勾配で傾斜する傾斜面を有し、この傾斜面と隣接する排気方向下流側に、前記集塵凹所が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の粉塵除去装置。
【請求項3】
前記気流制御手段は、複数の気流制御手段が一体となった気流制御手段ユニットとなっており、この気流制御手段ユニットは、前記排気ダクトから脱着自在に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉塵除去装置。
【請求項4】
前記集塵フィルタと前記気流制御手段ユニットとが隣接して設けられ、これらが一体となって前記排気ダクトから脱着自在に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の粉塵除去装置。
【請求項5】
前記気流制御手段は、前記排気ダクトに回転自在に軸支され、前記気流制御手段の下方には、前記集塵凹所に収容した粉塵を集める集塵ボックスが設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の粉塵除去装置。
【請求項6】
前記集塵ボックスの底部には、磁界を発生する磁界発生手段が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の粉塵除去装置。
【請求項7】
前記集塵凹所の底部には、磁界を発生する磁界発生手段が設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の粉塵除去装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の粉塵除去装置が備えられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
画像形成装置内の空気を装置外へ排気する排気流路を形成し、ファンにより機械排気する排気ダクト内に設置される粉塵除去装置であって、
排気空気に含まれる粉塵を除去する集塵フィルタと、この集塵フィルタの排気方向上流側に配置された気流制御手段と、が備えられ、前記気流制御手段の上面には、粉塵を集める集塵凹所が設けられていることを特徴とする粉塵除去装置。
【請求項2】
前記気流制御手段は、排気方向に沿って昇り勾配で傾斜する傾斜面を有し、この傾斜面と隣接する排気方向下流側に、前記集塵凹所が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の粉塵除去装置。
【請求項3】
前記気流制御手段は、複数の気流制御手段が一体となった気流制御手段ユニットとなっており、この気流制御手段ユニットは、前記排気ダクトから脱着自在に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉塵除去装置。
【請求項4】
前記集塵フィルタと前記気流制御手段ユニットとが隣接して設けられ、これらが一体となって前記排気ダクトから脱着自在に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の粉塵除去装置。
【請求項5】
前記気流制御手段は、前記排気ダクトに回転自在に軸支され、前記気流制御手段の下方には、前記集塵凹所に収容した粉塵を集める集塵ボックスが設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の粉塵除去装置。
【請求項6】
前記集塵ボックスの底部には、磁界を発生する磁界発生手段が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の粉塵除去装置。
【請求項7】
前記集塵凹所の底部には、磁界を発生する磁界発生手段が設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の粉塵除去装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の粉塵除去装置が備えられていることを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−204529(P2010−204529A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−51833(P2009−51833)
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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