説明

紙葉類取扱装置

【課題】
紙葉類を搬送手段で搬送しながら、紙葉類の摩擦特性を計測し、紙葉類の状態を判別する装置において、紙葉類の水分含有率が変化すると、紙葉類の摩擦特性も変化する。そのため、一定の判別値では、紙葉類の状態の判別が正確に行えず、正常な紙幣でも返金する場合がある。
【解決手段】
ローラ対の搬送側上流部に高精度と高速応答をする接触型の温湿度センサを設けて、紙葉類搬送時に紙葉類と接触することにより瞬時に各紙葉類の水分含有率を検出して、その検出値より摩擦特性判別値を決定し、摩擦力(または摩擦係数)の測定値と比較して、異常紙幣と正常紙幣を判別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙葉類の摩擦力や摩擦係数等の摩擦特性を測定し、選別を行う摩擦特性測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば現金自動取引装置(ATM)のように、紙葉類を繰り出して搬送する装置では、ローラやベルト等の搬送手段を紙葉類に接触させ、紙葉類と搬送手段の間の摩擦を利用して紙葉類を繰り出すことにより搬送している。
【0003】
しかし紙葉類に加わる摩擦力を決定する係数である紙葉類と搬送手段との間の摩擦係数は、紙葉類の状態、例えばしわの度合いや腰の強さ,汚れ等により変化する。そのため、搬送手段が紙葉類に加える押圧力を一定にしても紙葉類の状態によっては、ジャム(紙詰まり)やスキュー,変形等のエラーの発生原因となる。
【0004】
従って、従来では紙葉類の状態を判別し、紙葉類の摩擦力や摩擦係数等の摩擦特性を検出している。例えば摩擦係数が極端に低い紙幣は装置内に還流させなくしたり、あるいはそのまま出金して利用者に返却するなどしたりして、エラー原因の排除と回避などの搬送制御を行っている。このように、紙幣等の紙葉類を搬送しながら紙葉類の摩擦特性を瞬時に測定可能な方法として、例えば特開2003−315193号公報に記載の測定方法が提案されている。
【0005】
この測定方法は、紙葉類の搬送方向の前後に設けられた2組のローラ対を構成し、各ローラ対に異なる押圧力を付与して2組のローラ対に異なる速度差を持たせて回転駆動させている。一方のローラ対の紙葉類との間に生じるすべりから負荷トルクを測定し、その測定値により紙葉類の摩擦係数を算出して、紙葉類の状態を判断するように構成されている。
【0006】
また、特開2002−139392号公報に記載の装置においては、環境の温湿度が変わった場合において、装置内の温湿度を測定する手段を備えている。この温湿度の測定値を補正値として圧電素子によって検出された紙葉類の質感の検出値に加減算して補正するCPUを備えて紙葉類の質感を精度良く検出する装置が提案されている。
【0007】
【特許文献1】特開2003−315193号公報
【特許文献2】特開2002−139392号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記の従来技術では周囲や装置内の温度や湿度等の環境条件が変化した際の紙葉類の摩擦特性変化に対しては考慮されているが、例えば紙葉類が屋外に長時間放置され、紙葉類の水分含有率が装置内の温湿度と相関が取れない場合や、紙葉類が長時間ポケット等に入れられて紙葉類の水分含有率が周囲環境の温湿度条件と異なる場合等について配慮がされていない。したがって、上記摩擦係数の紙葉類の状態を判別する判別値を補正する際に、実際の紙葉類の水分含有率と異なる補正を行って、紙葉類の状態の判断を誤る場合があり、正常に処理されるべき紙葉類が利用者に返却されてしまう等のエラーが生じるなどの問題点があった。
【0009】
本発明の目的は、温湿度等の変化により紙葉類の摩擦特性が変わった場合でも紙葉類状態をより正確に判別することができ、検出精度の高い紙葉類取扱装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的は、紙葉類収容空間に投入された紙葉類を搬送し、紙葉類保管庫に収納する紙葉類取扱装置であって、前記紙葉類を搬送する搬送手段と前記搬送手段に設置され、かつ前記紙葉類の搬送方向の前後に設けられた少なくとも2組のローラ対と前記各ローラに異なる押圧力を付与する付与手段と、前記各ローラ対を速度差を持たせて回転駆動するモータと前記ローラ対の一方と前記紙葉類との間に生じる滑りから紙葉類の摩擦力または回転数変化を測定する検出器と前記検出値を基に紙葉類の状態を判別する紙葉類判別回路を有する紙葉類取扱装置において、前記搬送手段上に前記各紙葉類の水分含有率を検出する検出器及び前記検出値を基に紙葉類判別値を設定する紙葉類判別値設定回路を設けたことにより達成される。
【0011】
また上記目的は、前記各紙葉類の水分含有率を検出する検出器が前記紙葉類に接触することにより達成される。
【0012】
また上記目的は、前記各紙葉類の水分含有率を検出する検出器として、小型接触型温湿度センサを設けたことにより達成される。
【0013】
また上記目的は、前記各紙葉類の水分含有率を検出する検出器として、金属ローラ及びゴムローラより構成される一組のローラ対を設け、前記ローラ対に電流を流し、その電流値,抵抗等を検出する回路を設けたことにより達成される。
【0014】
また上記目的は、前記各紙葉類の水分含有率を検出する検出器として、導電性ブラシより構成される導電性ブラシセンサを設け、前記導電性ブラシセンサに電流を流し、その電流値,抵抗等を検出する回路を設けたことにより達成される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、紙葉類の水分含有率により異常紙幣と正常紙幣を選別する判別値を修正することが可能となり、温湿度等の変化により紙葉類の摩擦特性が変わった場合でも紙葉類状態をより正確に判別することができ、検出精度の高い紙葉類取扱装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施例を図にしたがって説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は本発明の一実施例を備えた紙葉類取扱装置の概略構成図である。
図1において、紙葉類取扱装置1は銀行などの金融機関の入金システムに利用されるものである。金属製筐体2の正面側に設けられた操作パネル面には投入口3が設けられている。この投入口3は、自動又は手動のスライド蓋4によって開閉自在になっている。金属性筐体2の内部には、顧客によって投入口から入れられた紙葉類5を一時的に貯留するための紙葉類収容空間6が設けられている。この紙葉類収納空間6の前面側には、所定の傾斜角度を持ったガイド板7が配置され、このガイド板7は図示しないストッパ間を往復動する。紙葉類収容空間6の背面側には、図示しないガイドレールに沿って水平方向に往復自在なビルプレス板8が配置されている。
【0018】
紙葉類5の投入後にスライダ蓋4が閉鎖され、その後ビルプレス板8が所定枚数の紙葉類5を挟み込んだ状態でビルプレス板8をさらに前進させると、ガイド板7は所定のストッパ位置まで前進する構成となっている。
【0019】
図1に示すように、ガイド板7には繰り出しローラの9の一部を露出するためのローラ窓10が形成されている。この繰り出しローラ9は、ガイド板7とビルプレス板8とで挟み込まれた紙葉類5のうちでガイド板7に当接した状態の紙葉類5の表面に摩擦接触しながら回転する。さらに紙葉類5をガイド板7に沿って1枚ずつ上方に繰り出される。この繰り出しローラ9の周面の一部は紙葉類繰り出し時において、ローラ窓10から紙葉類収納空間に突出し、紙葉類5の送りを行うため、周面の一部に摩擦部を有する構成となっている。
【0020】
図2は本実施例を備えた紙葉類取扱装置の動作を示す概略構成図である。
図2において、紙葉類取扱装置1は紙葉類収容空間6から繰り出した紙葉類5を搬送するための紙葉類搬送路11を有している。この紙葉類搬送路11は、スライド蓋4の閉鎖後に紙葉類収容空間6と連通する紙葉類導入口12を有している。紙葉類搬送路11には、紙葉類5を一時保管庫または保管庫(図示しない)へ搬送するため、二組の一対の紙葉類5,送りローラ20,21が配置されている。
【0021】
上記に示した二組の一対の送りローラ20,21においては、上流側の送りローラ20において、その回転トルクまたは回転数変化を測定するための検出器22が設けられている。上記ローラ21がローラ20より回転速度が速く設定されて紙葉類5が送りローラ
21に引っ張られて紙葉類5の摩擦力により送りローラ20が摩擦回転し、紙葉類5による摩擦力及び摩擦係数が検出される。
【0022】
上記測定値は図3に示す紙葉類判別回路31に入力される。上記紙葉類判別回路31は、測定値と各紙葉類の水分含有率に応じた摩擦係数判別値を比較することにより、異常紙幣と正常紙幣を判別する。
【0023】
図1及び図2により前述した構成に基づく紙葉類取扱装置1の動作を簡単に説明する。 図1に示すように、まず顧客がパネル操作を行い、スライド蓋4を開けて紙葉類5を紙葉類収容空間6に入金する。その後図2に示すように、スライド蓋4が自動的に閉じられる。
【0024】
紙葉類5の投入完了を検知した後、図示しない駆動モータによりビルプレス板8を前進させる。そして、ビルプレス板8とガイド板7が所定枚数の紙葉類5を挟み込んだ状態でビルプレス板8がさらに前進し、ガイド板7を所定の位置まで前進させて停止する。この状態で紙葉類搬送路11及び紙葉類収容空間6が紙葉類導入口12を介して連通する。その後、繰り出しローラ9,送りローラ20,21を連動させる。
【0025】
繰り出しローラ9の駆動開始後に図2に示すように、紙葉類収容空間6内の紙葉類5は、ガイド板7に沿いながら繰り出しローラ9によって、紙葉類導入口12に向けて上方に繰り出されることになる。上記動作により、紙葉類5が紙葉類導入口12を介して紙葉類収容空間6から紙葉類搬送路11に1枚ずつ移動する。
【0026】
図3に本発明の検出器及び回路構成のブロック図を示す。
図3において、本発明の紙葉類取扱装置1は、前記二組の一対の送りローラ20,21の搬送側上流部に図1に示した高精度,高速応答をする接触型温湿度センサ15を設けている。この接触型温湿度センサ15と紙葉類搬送時の紙葉類5とが接触することにより瞬時に各紙葉類5の水分含有率を測定し、その測定値を図3に示した判別値設定回路30に入力する構成となっている。上記判別値設定回路30は、異常紙幣と正常紙幣を判別する摩擦係数判別値を上記水分含有率に基づいて設定し、紙葉類判別回路31に出力する。
【0027】
その後、水分含有率が測定された各紙葉類5は、紙葉類搬送路11を通って前記送りローラ20,21へと搬送され、回転トルクや回転数変化等が検出器22により摩擦力(摩擦係数)に換算されて前記紙葉類判別回路31に入力される。紙葉類判別回路31は上記摩擦特性に基づき紙葉類の状態が判別されて紙葉類選別回路32に各紙葉類の選別の指示を出力し、紙葉類の選別が行われる。
【0028】
次に送りローラ20,21を用いた紙葉類の動摩擦係数検出方法について図4を用いて説明する。
【0029】
図4は上記二組の一対の送りローラ20,21を図示である。
図4において、送りローラ20にはローラ20の回転トルクまたは回転速度等を測定する検出器22が接続されており、瞬時に紙葉類の送りによる変化量が検出される構成となっている。
【0030】
以下、動作を説明すると、まず送りローラ20は第1モータ23により速度ω1で回転し、紙葉類搬送路11内の紙葉類5に所定の接触荷重Nを加えられる。紙葉類5が図1に示した紙葉類収容空間6から繰り出されて、紙葉類搬送路11内を搬送され、送りローラ20に達すると送りローラ20はフリーで回転して紙葉類5を送りローラ21へ搬送する。送りローラ21もフリーで回転している。送りローラ21は第2モータ24により速度ω2で回転しており、ω1<ω2とする。
【0031】
ここで、紙葉類5と送りローラ21間の摩擦力が紙葉類5と送りローラ20間の摩擦力よりも十分大きいとすると、紙葉類5は送りローラ21によって加速され、紙葉類5と送りローラ20との間に摩擦力Fが発生する。この摩擦力Fを摩擦ローラに加えられたトルクT、または回転数変化として計測する。このトルクTと送りローラ20により紙葉類5に加えられる所定の接触荷重Nを用いて、送りローラ20を速度ω1で送りローラ21を速度ω2(ω2>ω1)で搬送したときの動摩擦係数μdを算出する。
【0032】
まず、送りローラ20に加わるトルクTは、摩擦力F,送りローラ20の半径rとすると次式となる。
【0033】
T=r・F ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(1)
上式より摩擦力Fを算出する。次式より動摩擦係数μdを算出する。
【0034】
μd =F/N ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(2)
上述したように、送りローラ20,21の速度差により生じるトルク、または回転数等により紙葉類5の摩擦力F(または摩擦係数μd)を検出し、各紙葉類の水分含有率に応じた摩擦係数判別値を基に異常紙幣と正常紙幣を判別する。
【0035】
次に図5のフローチャートを基に上記判別値設定動作をさらに詳しく説明する。
図5において、まず紙葉類5の紙葉類収容空間6内への投入完了を検知した後、ビルプレス板8とガイド板7が所定枚数の紙葉類5を挟み込んだ状態でビルプレス板8がさらに前進し、ガイド板7を所定の位置まで前進させて停止する。その後、紙葉類収容空間6内の紙葉類5は、ガイド板7に沿いながら、繰り出しローラ9によって、紙葉類導入口12に向けて上方に繰り出されることになる。
【0036】
この動作により、紙葉類5が紙葉類導入口12を介して紙葉類収容空間6から紙葉類搬送路11に1枚ずつ移動する。その後、紙葉類搬送路11に移動した各紙葉類5は、高精度,高速応答をする接触型温湿度センサ15と接触し、瞬時に各紙葉類5の水分含有率を測定し、その測定値を図3の判別値設定回路30に入力する。
【0037】
上記判別値設定回路30は、異常紙幣と正常紙幣を判別する摩擦係数判別値を上記水分含有率に基づいて設定する。その後、水分含有率を測定された各紙葉類5は、紙葉類搬送路11を通って、前記送りローラ20,21へと搬送され、上述した測定方法により紙葉類5の摩擦力F(または摩擦係数μd )を検出し、紙葉類判別回路31に入力する。上記紙葉類判別回路31は、前記測定値(摩擦係数μd )と各紙葉類の水分含有率に応じた摩擦係数判別値(摩擦係数μ0 )を比較することにより、異常紙幣と正常紙幣を判別する。その結果に基づき、各紙葉類の選別の指示を紙葉類選別回路32に出力し、選別が行われる。すなわち、μ0≦μdならば正常紙幣と判別して、図示しない紙葉類保管庫へ搬送する。
【0038】
一方、μ0>μdならば、異常紙幣と判別し、紙葉類一時保管庫、または返金として処理を終了する。
【0039】
図6は本実施例に用いた接触型温湿度センサ15の一例を示す図である。
図6において、本発明で用いる接触型温湿度センサ15はシングルチップタイプの温湿度測定が可能なセンサモジュールで上部に湿度を測定する静電容量ポリマーのセンシング素子16とバンドギャップ式温度センサ17が装備され、オンチップでA/Dコンバータ18とインターフェイス回路18が搭載されており、デジタル出力が得られる。
【0040】
このような構成とすることにより、低コスト,高シグナル品質,高速応答が得られ、外部ノイズの影響も最小にすることが可能となる。このようなシンプルで高速応答可能な接触型温湿度センサ15を用いることにより、紙葉類の水分含有量を紙葉類搬送路11上で迅速に測定することが可能となる。
【実施例2】
【0041】
また、他の実施例では、図7に示すように前記紙葉類の水分含有率を検出する装置として、上部が金属ローラ25、下部がゴムローラ26の一組のローラ対を紙葉類搬送路11上に設けて、前記送りローラ20,21の間に電圧をかけることにより紙葉類に電流を流し、その電流値(または抵抗値)を測定することにより、紙葉類水分含有率を換算する構成とする。
【0042】
上記測定値は判別値設定回路30に入力され、異常紙幣と正常紙幣を判別する摩擦係数判別値を設定する。その後、上述した送りローラ20,21の速度差により生じる紙葉類5の摩擦力(または摩擦係数)の測定データを検出器22により検出し、各紙葉類の水分含有率に応じた摩擦係数判別値を元に異常紙幣と正常紙幣とを判別する。
【実施例3】
【0043】
また、他の実施例では、図8に示すように前記紙葉類5の水分含有率を検出する装置として、導電性ブラシセンサ27を紙葉類5の紙葉類搬送路11上に設け、それに電圧をかけて紙葉類に流れた電流値(または抵抗値)を検出し、その検出値により前記紙葉類の水分含有率を換算する構成とし、判別値設定回路30に入力する構成とする。
【0044】
図8に示した導電性ブラシセンサ27は、図9に示すようなアルミニウム等の導電性材料で作成された導電性基盤29上に導電性繊維をパイル上に縫い込んで作った導電ブラシ29を導電性接着材により固定して構成する。上記導電性繊維は、レーヨン繊維内にカーボン粒子を一様に分散することで導電性を付与したものや、導電性ナイロン等を用いることが考えられる。
【0045】
上記導電性ブラシセンサ27の先端部が紙葉類搬送路11内に突出し、定電流電源35が導電性ブラシセンサ27に接続され、紙葉類5が搬送される毎に電流を供給することにより、その電流値または抵抗値等から紙葉類5の水分含有率を測定し、各紙葉類5の水分含有率に応じた摩擦係数判別値を基に異常紙幣と正常紙幣を判別する。
【0046】
また、図示しないが、紙葉類に電流を流す際には、必ず除電ブラシ等を設けて、測定後の電荷を流して紙葉類の電荷を低減させ、収納しやすくする処理を行うこととする。
【0047】
また上記紙葉類の水分含有率を接触式センサ等によって検出する方法は上記技術に特定されるものではない。
【0048】
以上のごとく本発明によれば、紙葉類の水分含有率により異常紙幣と正常紙幣を選別する判別値を変化させることが可能となり、温湿度等の変化により摩擦係数が変わった場合でも紙葉類の状態をより正確に判別することができ、検出精度の高い紙葉類取扱装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施形態である紙葉類取扱装置の初期状態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態である紙葉類取扱装置の動作を示す概略構成図である。
【図3】本発明の検出器及び回路構成を説明するブロック図である。
【図4】本発明の紙葉類取扱装置の紙葉類の滑りの測定方法を説明する説明図である。
【図5】本発明の紙葉類取扱装置の動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の紙葉類取扱装置の接触式温湿度センサの説明図である。
【図7】本発明の紙葉類取扱装置の他の実施例を示す概略構成図である。
【図8】本発明の紙葉類取扱装置の他の実施例を示す概略構成図である。
【図9】本発明の導電ブラシセンサの構成を示す構成図である。
【符号の説明】
【0050】
1 紙葉類取扱装置
2 金属性筐体
3 投入口
4 スライド蓋
5 紙葉類
6 紙葉類収容空間
7 ガイド板
8 ビルプレス板
9 繰り出しローラ
10 ローラ窓
11 紙葉類搬送路
12 紙葉類導入口
15 接触型温湿度センサ
20,21 送りローラ
22 検出器
23 第1モータ
24 第2モータ
25 金属ローラ
26 ゴムローラ
27 ブラシセンサ
30 判別値設定回路
31 紙葉類判別回路
32 紙葉類選別回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉類収容空間に投入された紙葉類を搬送し、紙葉類保管庫に収納する紙葉類取扱装置であって、前記紙葉類を搬送する搬送手段と前記搬送手段に設置され、かつ前記紙葉類の搬送方向の前後に設けられた少なくとも2組のローラ対と前記各ローラに異なる押圧力を付与する付与手段と、前記各ローラ対を速度差を持たせて回転駆動するモータと前記ローラ対の一方と前記紙葉類との間に生じる滑りから紙葉類の摩擦力または回転数変化を測定する検出器と前記検出値を基に紙葉類の状態を判別する紙葉類判別回路を有する紙葉類取扱装置において、
前記搬送手段上に前記各紙葉類の水分含有率を検出する検出器及び前記検出値を基に紙葉類判別値を設定する紙葉類判別値設定回路を設けたことを特徴とする紙葉類取扱装置。
【請求項2】
請求項1記載の紙葉類取扱装置において、
前記各紙葉類の水分含有率を検出する検出器が前記紙葉類に接触することを特徴とする紙葉類取扱装置。
【請求項3】
請求項1及び2のいずれかに記載の紙葉類取扱装置において、
前記各紙葉類の水分含有率を検出する検出器として、小型接触型温湿度センサを設けたことを特徴とする紙葉類取扱装置。
【請求項4】
請求項1及び2のいずれかに記載の紙葉類取扱装置において、
前記各紙葉類の水分含有率を検出する検出器として、金属ローラ及びゴムローラより構成される一組のローラ対を設け、前記ローラ対に電流を流し、その電流値,抵抗等を検出する回路を設けたことを特徴とする紙葉類取扱装置。
【請求項5】
請求項1及び2のいずれかに記載の紙葉類取扱装置において、
前記各紙葉類の水分含有率を検出する検出器として、導電性ブラシより構成される導電性ブラシセンサを設け、前記導電性ブラシセンサに電流を流し、その電流値,抵抗等を検出する回路を設けたことを特徴とする紙葉類取扱装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−215855(P2008−215855A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−49924(P2007−49924)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】