説明

細胞分裂促進活性化剤

【課題】亜鉛又はストロンチウム除放性有機化合物を含有し、選択した標的部位に適切に亜鉛又はストロンチウムが到達することができる細胞分裂促進活性化剤を提供すること。さらに、該細胞分裂促進活性化剤を含有する医薬品、医薬部外品、食品、栄養補助食品又は化粧品を提供すること。
【解決手段】特定の亜鉛又はストロンチウム含有脂肪酸塩を有効成分とする細胞分裂促進活性化剤

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は細胞分裂促進活性化剤に関する。さらに詳細には、生体に投与されることにより標的臓器に到達することができ、または全身に到達することができる細胞分裂促進活性化剤に関する。また、該細胞分裂促進活性剤を含有する医薬品、医薬部外品、食品、栄養補助食品又は化粧品に関する。
【背景技術】
【0002】
亜鉛はほぼ全ての細胞に存在する必須微量金属で、100を超える酵素の活性に関与し、インスリンなどの酵素の構造形成に重要な物質である。亜鉛の生理的な役割としては、細胞増殖(細胞分裂)、免疫機構、精子形成、味覚などが挙げられ、生理的活性が強く重要な必須微量金属として知られている(非特許文献1)。一方、このように非常に重要な役割を果たす亜鉛には副作用も報告されている。一度に大量の亜鉛を塗布することで皮膚を刺激することや、過度の亜鉛を摂取することで呼吸器障害などを誘発することも報告されている(非特許文献2)。したがって、亜鉛は細胞増殖促進活性作用により骨形成を促進する必須微量金属成分として知られているが、一方で副作用も強く、必要な量だけ放出させるいわゆる放出制御が必要であり、放出制御によって効果が高く副作用の低いマテリアルの作成が望まれてきた。例えば、亜鉛にリン酸三カルシウムを結合させた化合物に骨形成促進効果があることが報告されている(特許文献1)。
【0003】
一方、亜鉛と脂肪酸が結合した脂肪酸亜鉛は公知である。例えば、ステアリン酸亜鉛は広く滑沢剤、潤滑剤などに使用されており(特許文献2)、オクチル酸亜鉛は塗料に含有されている(特許文献3)。しかしながら、脂肪酸亜鉛は工業用に広く用いられているものの、生体への適用を行った例は知られていない。
【0004】
また、ストロンチウムについては骨粗しょう症に有用であるという報告があるが、(特許文献4、5、非特許文献3)、脂肪酸ストロンチウム塩については、金属石鹸として知られているのみであった。
【0005】
【特許文献1】特開2000−335963号公報
【特許文献2】特表2004−502733号公報
【特許文献3】特開平9−279093号公報
【特許文献4】特表2007−523916号公報
【特許文献5】特開2007−302654号公報
【非特許文献1】Nutr Res.Vol.15 No.3 Page.335−358(1995.3)
【非特許文献2】応用物理 Vol.70 No.7 Page823−826(2001.7)
【非特許文献3】Metabolism 2002;51:906−11
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、亜鉛又はストロンチウムが選択した標的部位に適切に到達することができる細胞分裂促進活性化剤を提供することである。さらに、該細胞分裂促進活性化剤を含有する医薬品、医薬部外品、食品、栄養補助食品又は化粧品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、特定の脂肪酸亜鉛が上記課題を解決することを見出し、該脂肪酸亜鉛を有効成分とする細胞分裂促進活性化剤を体内に投与すると、有効成分中の金属イオンが歯槽骨またはその周辺に到達することができることを見出した。さらに、該有効成分中の金属イオンはその有効成分の除放性により、局所だけではなく全身にも到達することから、様々な用途に使用可能であることを見出し、発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は以下に示す通りである。
(1)下記式(I)で表される脂肪酸金属塩を有効成分とする細胞分裂促進活性化剤。
【化1】

(前記式(I)中、Xは亜鉛又はストロンチウムであり、R1COO−、R2COO−は
炭素数4〜20の脂肪酸から独立して選択される。)
(2)前記細胞が骨芽細胞である(1)に記載の細胞分裂促進活性化剤。
(3)歯周病治療、骨粗しょう症治療、育毛、不妊治療及び味覚障害治療からなる群から選択される用途に用いられる(1)又は(2)に記載の細胞分裂促進活性化剤。
(4)前記式(I)中、R1COO−、R2COO−が、ステアリン酸又はオクタン酸で
ある(1)から(3)のいずれかに記載の細胞分裂促進活性化剤。
(5)更に、スタチン系化合物又はその塩の一種又は二種以上を含有する、(1)から(4)のいずれかに記載の細胞分裂促進活性化剤。
(6)更に、ビスフォスフォネート化合物又はその塩の一種又は二種以上を含有する、(1)から(4)のいずれかに記載の細胞分裂促進活性化剤。
(7)更に、カルシウム含有化合物又はその塩の一種又は二種以上を含有する、(1)から(4)のいずれかに記載の細胞分裂促進活性化剤。
(8)更に、副甲状腺ホルモン(PTH)の一種又は二種以上を含有する、(1)から(4)のいずれかに記載の細胞分裂促進活性剤。
(9)更に、ホスホジエステラーゼ阻害薬の一種又は二種以上を含有する、(1)から(4)のいずれかに記載の細胞分裂促進活性剤。
(10)更に、イプリフラボンを含有する、(1)から(4)のいずれかに記載の細胞分裂促進活性剤。
(11)(1)から(10)のいずれかに記載の細胞分裂促進活性化剤を含有する、医薬品、医薬部外品、食品、栄養補助食品又は化粧品。
【発明の効果】
【0009】
本発明の脂肪酸金属塩を含有する細胞分裂促進活性剤は投与(例えば口腔内投与)することにより、選択した標的部位(歯槽骨など)に適切に金属成分を到達させることが出来る。従って標的部位における当該金属成分の作用を効果的に発揮させることが可能であり、更にはその有効成分の除放性により全身にも適切に到達させることが可能である。したがって、本発明の脂肪酸金属塩を含む細胞分裂促進活性剤は、その状況に応じて種々の用途に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
<本発明で用いられる脂肪酸金属塩>
本発明で用いられる脂肪酸金属塩は下記構造式(I)で表される。
【0011】
【化2】

(前記式(I)中、Xは亜鉛又はストロンチウムであり、R1COO−、R2COO−は炭素数4〜20の脂肪酸を独立して表す。)
【0012】
本発明に用いられる脂肪酸金属塩は、中心に亜鉛又はストロンチウムを含有する。亜鉛は、細胞増殖(細胞分裂)、免疫機構、精子形成、味覚などといった生理的役割を果たす必須微量金属である。これは、亜鉛を含む酵素が細胞分裂を促進するなどさまざまな機能に関わっているためである。一方ストロンチウムは骨粗しょう症に有用であることが報告されている。これらの金属を含む有効成分が標的部位に作用することで、本発明の効果を奏する。
【0013】
本発明に用いられる脂肪酸金属塩は、中心金属の両側に炭素数4〜20の脂肪酸を有していることを特徴としている。化合物を構成する脂肪酸は直鎖型(分岐型)や飽和脂肪酸(不飽和脂肪酸)、末端に水酸基を含む場合などがある。本発明の化合物を構成する脂肪酸は飽和型、不飽和型、直鎖型、分岐型などの何れでも良いが、好ましくは飽和型の脂肪酸である。
【0014】
本発明で用いられる脂肪酸は、例えば、ブタン酸、バレリン酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸(オクタン酸)、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、パルミトイル酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、オクチルドデカン酸などがあげられる。特に好ましい脂肪酸は、オクタン酸、ステアリン酸である。
【0015】
これらの脂肪酸のタイプによって生体内安定性や脂肪酸金属塩からの亜鉛又はストロンチウムの放出性が異なるため、標的部位や用途に応じて脂肪酸の種類を適宜変更することで、放出制御が可能である。具体的には、脂肪酸による親油性の程度を変化させることで、放出制御を行う。
【0016】
亜鉛化合物は一般的に毒性が強いが、本発明の細胞分裂促進活性剤に含まれる亜鉛化合物は除放性を有しているため、一度に大量の亜鉛が体内に吸収されて副作用を起こすことはない。
【0017】
本発明の脂肪酸金属塩は、既知の化合物またはその類似体であるので、公知の製造方法やそれに準じた方法で製造することができる。また、一般式(I)で表される化合物の中には市販されている化合物もある。市販されている化合物の例には、ステアリン酸亜鉛やオクタン酸亜鉛(和光純薬工業株式会社、三津和化学薬品株式会社)などがある。
【0018】
本発明の亜鉛化合物は、イオン反応によって容易に製造することができる。具体的には、以下の手順に従って製造することができるが、これらの記載により本発明の化合物群の製造方法が特に限定されるわけではない。
1) 脂肪酸の塩溶液(ナトリウムなど)を調製する。溶媒には水系の溶媒が用いられ、具体例は水が挙げられる。塩溶液の濃度は、1〜2w/w%程度とする。
2) 亜鉛の塩溶液(硫酸亜鉛など)を調製する。溶媒には水系の溶媒が用いられ、具体例は水が挙げられる。塩溶液の濃度は、1〜2w/w%程度とする。
3) 1)2)で得られた水溶液を攪拌しながら、脂肪酸と亜鉛のモル比がおおよそ2:1となるようにゆっくりと混合することによって、水に不溶の脂肪酸亜鉛を得ることがで
きる。
4) 得られた組成物をろ紙にて回収し、減圧することによって含有水を除く。
【0019】
また、ストロンチウム化合物を得るには、亜鉛化合物と同様の方法で調製可能であり、出発物質をストロンチウム塩にすれば容易に調製することが可能である。また、溶媒は目的化合物が水には不溶であるので水が好ましいが、出発化合物が溶解し、目的化合物が溶解しないものであれば問題ない。例えば、エタノールなどが例示できる。
【0020】
<本発明の細胞分裂促進活性化剤>
本発明の細胞分裂促進活性化剤は、前述した本発明に用いられる脂肪酸金属塩を有効成分とする。本発明の細胞分裂促進活性化剤において脂肪酸金属塩は、懸濁もしくは分散されていてもよく、または溶解された状態でもよいが、好ましくは分散された状態である。
【0021】
本願において、「細胞分裂促進活性化剤」とは、細胞分裂促進を活性化させる作用を有するものをいう。こういった作用は、例えばラットの体重の増加や、骨量の増加などにより確認することが可能である。
なお、上記体重の増加や骨量の増加は、ジンクフィンガー構造を形成し得る酵素に亜鉛が配位結合し、該酵素がキレート活性を有することにより細胞分裂を促進させることに起因するものと考える。
【0022】
本発明の実施例において示されているとおり、本発明に用いられる細胞分裂活性促進剤は、コントロール体と比較して、体重の増加や骨量の増加が顕著である。
また、本発明の細胞分裂活性促進剤は、特に骨芽細胞の細胞分裂を顕著に活性化させる。
【0023】
本発明の細胞分裂促進活性剤は、さらに骨芽細胞を活性化するプラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ビタバスタチン、ロスバスタチンなどのスタチン系化合物およびその塩、エチドロネート、パミドロネート、アレンドロネート、リセドロネート、ゾレドロネート、イバンドロネートなどのビスフォスフォネート化合物およびその塩などを含有することができる。
【0024】
また、骨粗しょう症の治療に使用されているカルシウム製剤、エストロゲン製剤、副甲状腺ホルモン(PTH)、ホスホジエステラーゼ阻害剤、イプリフラボン、ステロイド、カルシトニン、ビタミンK2などを本発明の細胞分裂促進活性剤に含有することができる。これらを含有することにより、相乗的な効果が期待できる。
【0025】
本発明の細胞分裂促進活性剤は、様々な用途に利用が可能である。骨粗しょう症の予防及び治療を始め、歯周病の予防及び治療にも利用が可能である。歯周病の治療については、従来その殺菌作用を期待するものが多く、積極的な治療が行われていなかったが、本発明の細胞分裂促進活性剤を利用することにより、根本的な歯を支える歯槽骨を正常に保つ治療を行うことができ、歯周病治療し、更に歯周病を予防することができる。また亜鉛は、細胞増殖(細胞分裂)に対して重要な役割を担っていることから、本発明の細胞分裂促進活性剤は育毛効果を奏する。そのため本発明の細胞分裂促進活性剤は、育毛剤に使用することも可能である。
その他、細胞分裂の低下により起こりうる全ての疾患に対して効果が期待できる。
【0026】
<本発明の細胞分裂促進活性化剤を含有する医薬品、医薬部外品、食品、栄養補助食品又は化粧品>
本発明の細胞分裂促進活性化剤の使用方法としては特に制限されないが、医薬品、医薬部外品、食品、栄養補助食品又は化粧品に含有して使用することができる。
【0027】
本発明の細胞分裂促進活性化剤は、医薬品、医薬部外品としては、経口的、非経口的に投与することができる。経口的に投与する剤形としては、錠剤、カプセル剤、散剤等が例示される。非経口的に投与する製剤としては、外用剤又は注射剤が挙げられる。外用剤としては、軟膏剤、エアゾール剤、スプレー剤、懸濁剤、乳剤、ローション剤形、クリーム剤、ゲル剤等が例示される。
【0028】
本発明の細胞分裂促進活性剤の投与量は、治療や予防に有効な量であればよく、患者の年齢、性別、体重、症状に応じて適宜調節されるが、例えば経口投与の場合、本発明に用いられる亜鉛化合物の合計量として、一回の投与において、1Kg体重あたり1mg〜10mg程度投与することが考えられる。投与回数は、一週間あたり、1回程度投与することが考えられる。
また、ストロンチウム化合物の合計量として、一回の投与において、1Kg体重あたり10mg〜500mg程度投与することが考えられる。投与回数は、一日あたり、1回程度投与することが考えられる。
【0029】
製剤化は、公知の製剤技術により行うことができ、製剤中には適当な製剤添加物を加えることができる。製剤添加物は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えればよい。製剤添加物としては、腑形剤、結合剤、乳化剤、安定化剤等をあげることができる。
医薬品としては、例えば、骨粗しょう症や歯周病、不妊治療、味覚障害治療の治療薬として用いることができる。医薬部外品としては、例えば、育毛剤や歯磨き粉として用いることができる。
【0030】
食品、栄養補助食品の場合には、食品等に添加配合できることが知られている適当な食品添加物を加えることができる。食品添加物は、本発明の効果を損なわないは二で適宜加えればよい。食品添加物としては、例えば香料、糖類、甘味料、食物繊維類、ビタミン類、アミノ酸類、コラーゲンなどが挙げられる。
食品としては、ガムや飴などに用いることができる。
【0031】
化粧品の場合には、通常化粧品に添加配合できることが知られている適当な添加物を加えることができる。例えば、オイルもしくはワックス、炭化水素類、高級脂肪酸類、アルコール類、油剤、界面活性剤、多価アルコール類、保湿成分、増粘剤、防腐剤などが挙げられる。
【実施例】
【0032】
以下に、実施例を挙げて本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみに限定されないことは言うまでもない。
【0033】
<ラットの成育>
本実施例で使用するラットを以下のように生育した。
生後4週の雌ラットから卵巣を摘出した。そして卵巣摘出から1週間は通常の飼料を与え予備飼育を行い、その後1週間は通常の飼料と比較してCa,Zn,Mg,Vitamin Dの含有量が低い特殊飼料を与え飼育を行った。この操作により、ラットは骨粗しょう症病態、亜鉛欠乏症病態にさせた。この時点を0 Weekとし、0 Week時のラットの顎部の下顎全骨塩量を表1に示す。
【0034】
【表1】

【0035】
その後、上述のラットには、前記の特殊飼料に1.5%の炭酸カルシウムを添加した飼料を、ラットに給餌した。
【0036】
<化合物の投与>
上述のラットに、亜鉛除放性リン酸三カルシウムセラミック材料(ZnTCP)、硫酸亜鉛(ZnSO・7HO)、オクタン酸亜鉛(C8Zn)、ステアリン酸亜鉛(C18Zn)のそれぞれについて、以下の表2に示す量をコーン油に分散させ、一度に0.2mLずつ、ラットの顎部(顎部骨付近)に投与した。この投与は、1 Weekの時点で最初に行い、その後1週間毎に1回投与した。
【0037】
【表2】

【0038】
その後CT撮影、体重測定、採決を行った。CT撮影の条件は以下のとおりである。
CT撮影:アロカLCT−100
CTスライス間隔:1.0mm
撮影と投与部位:ラット顎部、大腿骨
図1、2に実施例の概要を示し、図3及び表3、4に測定結果を示す。
【0039】
図3より、C8Zn及びC18Znを投与したラットは、ノーマルマウスと同様の体重の増加を示した。一方コントロールマウスは体重の増加を示さない。これは、コントロールマウスは亜鉛欠乏症のため細胞分裂が促進されず、C8Zn及びC18Znを投与したラットは細胞分裂が通常どおり行われていることを示す。
【0040】
以下に示す表3、4より、C8Zn及びC18Znを投与したラットは、下顎全骨塩量及び大腿骨の全骨塩量の増加を示した。これは、C8Zn及びC18Znの投与により局所的な骨芽細胞の活性化の結果顎の骨が形成されたことを示すと同時に、C8Zn及びC
18Znの除放性により、局所的だけではなく全身に効果が現れていることを示す。
【0041】
【表3】

【0042】
【表4】

【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は、実施例の概要を示している。特に化合物の投与の時期やCT撮影の時期について示す。
【図2】CT撮影の概要を示す。
【図3】0 Week以降のラットの体重の増加を示す。これにより、亜鉛の細胞分裂促進活性化作用が実証された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)で表される脂肪酸金属塩を有効成分とする細胞分裂促進活性化剤。
【化1】

(前記式(I)中、Xは亜鉛又はストロンチウムであり、R1COO−、R2COO−は
炭素数4〜20の脂肪酸から独立して選択される。)
【請求項2】
前記細胞が骨芽細胞である請求項1に記載の細胞分裂促進活性化剤。
【請求項3】
歯周病治療、骨粗しょう症治療、育毛、不妊治療及び味覚障害治療からなる群から選択される用途に用いられる請求項1又は2に記載の細胞分裂促進活性化剤。
【請求項4】
前記式(I)中、R1COO−、R2COO−が、ステアリン酸又はオクタン酸である
請求項1から3のいずれかに記載の細胞分裂促進活性化剤。
【請求項5】
更に、スタチン系化合物又はその塩の一種又は二種以上を含有する、請求項1から4のいずれかに記載の細胞分裂促進活性化剤。
【請求項6】
更に、ビスフォスフォネート化合物又はその塩の一種又は二種以上を含有する、請求項1から4のいずれかに記載の細胞分裂促進活性化剤。
【請求項7】
更に、カルシウム含有化合物又はその塩の一種又は二種以上を含有する、請求項1から4のいずれかに記載の細胞分裂促進活性化剤。
【請求項8】
更に、副甲状腺ホルモン(PTH)の一種又は二種以上を含有する、請求項1から4のいずれかに記載の細胞分裂促進活性剤。
【請求項9】
更に、ホスホジエステラーゼ阻害薬の一種又は二種以上を含有する、請求項1から4のいずれかに記載の細胞分裂促進活性剤。
【請求項10】
更に、イプリフラボンを含有する、請求項1から4のいずれかに記載の細胞分裂促進活性剤。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載の細胞分裂促進活性化剤を含有する、医薬品、医薬部外品、食品、栄養補助食品又は化粧品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−161500(P2009−161500A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−3104(P2008−3104)
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(505113089)
【Fターム(参考)】