組電池
【課題】熱媒体の流れを妨げることなく、異なる電池に接続され隣り合って配置される接続部材間の絶縁を確保することができる組電池を提供する。
【解決手段】組電池1は、複数の電池10と、バスバー11〜13と、絶縁板14〜16とから構成されている。複数の電池10は、端子を同一方向に向け、一対の端子を結ぶ方向を同一方向に揃えた状態で並設され、バスバー11〜13によって電気的に接続されている。冷媒は、一対の端子を結ぶ方向に流れ、端子及びバスバー11〜13を冷却する。絶縁板15,16は、異なる電池10に接続され隣接して配置されるバスバー間に配設されている。しかも、一対の端子を結ぶ方向に延在した状態で配設されている。そのため、従来のように、冷媒の流れに直交して延在することはない。従って、冷媒の流れを妨げることなく、異なる電池10に接続され隣接して配置されるバスバー間の絶縁を確保することができる。
【解決手段】組電池1は、複数の電池10と、バスバー11〜13と、絶縁板14〜16とから構成されている。複数の電池10は、端子を同一方向に向け、一対の端子を結ぶ方向を同一方向に揃えた状態で並設され、バスバー11〜13によって電気的に接続されている。冷媒は、一対の端子を結ぶ方向に流れ、端子及びバスバー11〜13を冷却する。絶縁板15,16は、異なる電池10に接続され隣接して配置されるバスバー間に配設されている。しかも、一対の端子を結ぶ方向に延在した状態で配設されている。そのため、従来のように、冷媒の流れに直交して延在することはない。従って、冷媒の流れを妨げることなく、異なる電池10に接続され隣接して配置されるバスバー間の絶縁を確保することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電池を接続部材によって電気的に接続した組電池に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車駆動用の電源として、高出力、高エネルギー容量であるリチウム電池やニッケル電池が実用化されている。これらの電池は、電極体と、端子と、電池容器とを備えている。そして、複数個組合わされ、組電池として用いられる。自動車駆動用として組電池が使用される場合、激しい充放電が繰返されることとなる。そのため、化学反応に伴う電極体の発熱によって温度が上昇し、電池の性能が劣化してしまう可能性があった。
【0003】
従来、このような温度上昇を抑えることができる組電池として、例えば特許文献1に開示されている組電池がある。図12に示すように、この組電池Aは、複数の単位電池Bと、複数のバスバーCとから構成されている。単位電池Bの上面からは、一対の端子部材が突出している。複数の単位電池Bは、厚さ方向に積層されている。積層方向に隣接する単位電池Bの端子部材は、冷却フィンの形成されたバスバーCによって直列接続されている。単位電池Bの上面に沿って積層方向に冷媒を流すことで、電極体で発生した熱が端子部材及びバスバーCを介して冷媒へと放熱される。これにより、組電池Aの温度上昇を抑えることができる。
【特許文献1】特開2005−71674号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前述した組電池Aでは、発生した熱を冷媒に放熱することで、組電池Aの温度上昇を抑えている。冷媒に含まれる湿気によってバスバーCが結露した場合、又は、冷媒に異物が混入した場合、バスバーC間が短絡する可能性がある。そのため、特に、異なる単位電池Bに接続され積層方向に隣接して配置されるバスバーC間の絶縁を確保しておく必要がある。しかし、これらのバスバーC間の絶縁を確保しようとすると、図13に示すように、冷媒の流れに対して直交方向に延在する絶縁部材Dを設けなければならない。そのため、冷媒の流れが妨げられ、冷却性能が低下してしまうという問題があった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、熱媒体の流れを妨げることなく、異なる電池に接続され隣り合って配置される接続部材間の絶縁を確保することができる組電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、複数の電池の並設方向、及び、熱媒体の流通方向を工夫することで、熱媒体の流れを妨げることなく、接続部材間を絶縁する絶縁部材を配置できることを思いつき、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、請求項1に記載の組電池は、電池容器の一面から同一方向に突出する一対の端子を有する複数の電池と、端子に接続され、複数の電池を電気的に接続する接続部材と、を備えた組電池において、複数の電池は、電池容器の一面を同一方向に向け、一対の端子を結ぶ方向を同一方向に揃えた状態でそれぞれ並設され、端子及び接続部材は、電池容器の一面に沿って一対の端子を結ぶ方向に流れる熱媒体によって冷却又は加熱され、それぞれ異なる電池に電気的に接続され隣り合って配置される接続部材の間に、一対の端子を結ぶ方向に延在する絶縁部材を有することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、複数の電池は、端子を同一方向に向け、一対の端子を結ぶ方向を同一方向に揃えた状態で並設され、接続部材によって電気的に接続されている。熱媒体は、一対の端子を結ぶ方向に流れ、端子及び接続部材を冷却又は加熱する。ここで、絶縁部材は、異なる電池に接続され隣り合って配置される接続部材の間に配設されている。しかも、一対の端子を結ぶ方向に延在した状態で配設されている。そのため、従来のように、熱媒体の流れに直交して延在することはない。従って、熱媒体の流れを妨げることなく、異なる電池に接続され隣り合って配置される接続部材間の絶縁を確保することができる。
【0009】
請求項2に記載の組電池は、請求項1に記載の組電池において、絶縁部材は、熱伝導性を有し、電池の間に、電池容器に熱的に接触した状態で配設されていることを特徴とする。この構成によれば、熱伝導性を有する絶縁部材を介して電池容器を冷却又は加熱することができる。そのため、組電池を効率よく冷却又は加熱することができる。なお、絶縁部材は、電池容器より高い熱伝導性を有していると好ましい。
【0010】
請求項3に記載の組電池は、請求項1に記載の組電池において、絶縁部材は、断熱性を有し、電池の間に、電池容器に接触した状態で配設されていることを特徴とする。この構成によれば、断熱性を有する絶縁部材によって電池間の熱の伝達を遮断することができる。そのため、ある電池が異常発熱しても、隣接する電池を熱的影響から保護することができる。なお、絶縁部材は、電池容器より高い断熱性を有していると好ましい。さらに、一対の端子を結ぶ方向と直交する方向であって、複数の電池が並設される方向に断熱性を有しているとより好ましい。
【0011】
請求項4に記載の組電池は、請求項1〜3のいずれかに記載の組電池において、絶縁部材は、一対の端子を結ぶ方向と直交する方向であって、複数の電池が並設される方向に弾性を有することを特徴とする。この構成によれば、各部の寸法のばらつきによってバスバー間の間隔が狭くなっても、絶縁部材が弾性変形するため、電池を確実に並設することができる。そのため、組付け性を向上させることができる。
【0012】
請求項5に記載の組電池は、請求項1〜4のいずれかに記載の組電池において、接続部材に熱的に接続され、一対の端子を結ぶ方向に延在する第1熱伝導部材を有することを特徴とする。この構成によれば、熱伝導性を有する第1熱伝導部材を介して接続部材を冷却又は加熱することができる。そのため、組電池を効率よく冷却又は加熱することができる。
【0013】
請求項6に記載の組電池は、請求項1〜5のいずれかに記載の組電池において、絶縁性を有し、一対の端子、及び、一対の端子に電気的に接続されている接続部材の少なくともいずれかにそれぞれ熱的に接続され、一対の端子を結ぶ方向に延在する第2熱伝導部材を有することを特徴とする。この構成によれば、熱伝導性を有する第2熱伝導部材を介して一対の端子を冷却又は加熱することができる。しかも、第2熱伝導部材は絶縁性を有している。そのため、一対に端子間を短絡することなく、組電池を効率よく冷却又は加熱することができる。
【0014】
請求項7に記載の組電池は、請求項1〜6のいずれかに記載の組電池において、複数の電池は、接続部材によって直列接続されていることを特徴とする。この構成によれば、組電池の電圧をより高くすることができる。
【0015】
請求項8に記載の組電池は、請求項1〜7のいずれかに記載の組電池において、複数の電池は、車両に搭載されていることを特徴とする。この構成によれば、車両に搭載される組電池において、異なる電池に接続され隣り合って配置される接続部材間の絶縁を確保することができる。
【0016】
なお、前述した第1及び第2熱伝導部材は、熱伝導部材を区別するために便宜的に導入したものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。本実施形態では、本発明に係る組電池を、自動車等の車両に搭載されるリチウムイオン電池からなる組電池に適用した例を示す。
【0018】
(第1実施形態)
まず、図1〜図3を参照して組電池の構成について説明する。ここで、図1は、第1実施形態における組電池の斜視図である。図2は、図1に対して絶縁板が配設されていない状態の組電池の斜視図である。図3は、図1において右側から見た組電池の部分側面図である。なお、図中における前後方向、左右方向及び上下方向は、組電池を説明するために便宜的に導入したものである。また、図中における白抜き矢印は、冷媒の流通方向を示すものである。
【0019】
図1及び図2に示すように、組電池1は、複数の電池10と、複数のバスバー11〜13(接続部材)と、複数の絶縁板14と、複数の絶縁板15、16(絶縁部材)とから構成されている。
【0020】
図2に示すように、電池10は、直方体状のケース100(電池容器)の一面から同一方向に突出する一対の端子、正極端子101(端子)と負極端子102(端子)とを備えている。複数の電池10は、ケース100の一面を上方に向け、一対の端子を結ぶ方向を同一方向、左右方向に揃えた状態で並設されている。具体的には、前後方向に並設されたものが、左右方向に2組並設されている。前後方向に並設される電池10は、正極端子101と負極端子102とが、互いに前後方向に対向するように交互に反転して配置されている。また、左右方向に並設される電池10は、正極端子101と負極端子102とが、互いに左右方向に対向するように配置されている。電池10は、リチウムを吸蔵、放出可能な正極及び負極と、電解質塩を非水溶媒に溶解させてなる非水電解液とをケース100に密封して構成されている。そして、正極が正極端子101に、負極が負極端子102にそれぞれ電気的に接続されている。
【0021】
バスバー11は、組電池1の左右方向の中央に配設され、左右方向に並設された電池10間を電気的に直列接続するための導電性を有する、例えば金属からなる長方形板状の部材である。バスバー11の一端部は正極端子101に、他端部は負極端子102にそれぞれ電気的に接続されている。バスバー11の上面には、冷却フィン110(第1熱伝導部材)が配設されている。
【0022】
冷却フィン110は、熱を効率的に放熱するためのバスバー11より表面積が広く高い熱伝導性を有する、例えば金属からなる波板状の部材である。冷却フィン110は、波状に成形された両端部を右方及び左方に向け、左右方向に延在した状態でバスバー11の上面に熱的に接続されている。
【0023】
バスバー12は、組電池1の右方に配置され、前後方向に並設された電池10間を電気的に直列接続するための導電性を有する、例えば金属からなる正方形状の部材である。バスバー13は、組電池1の左方に配置され、前後方向に並設された電池10間を電気的に直列接続するための導電性を有する、例えば金属からなる正方形状の部材である。バスバー12、13の一端部は正極端子101に、他端部は負極端子102にそれぞれ電気的に接続されている。バスバー12、13の上面には、冷却フィン120、130(第1熱伝導部材)が配設されている。
【0024】
冷却フィン120、130は、熱を効率的に放熱するためのバスバー12、13より表面積が広く高い熱伝導性を有する、例えば金属からなる波板状の部材である。冷却フィン120130は、波状に成形された両端部を右方及び左方に向け、左右方向に延在した状態でバスバー12、13の上面に熱的に接続されている。
【0025】
図1及び図2に示すように、絶縁板14は、組電池1の最前部及び最後部の電池10に電気的に接続されるバスバー11〜13及び冷却フィン110、120、130を外部から絶縁するための絶縁性を有する長方形板状の部材である。絶縁板14は、最前部の電池10に接続される冷却フィン110、120、130の配設されたバスバー11〜13の前方側のケースの上面に、左右方向に延在した状態で立設されている。また、最後部の電池10に接続される冷却フィン110、120、130の配設されたバスバー11〜13の後方側のケースの上面に、左右方向に延在した状態で立設されている。絶縁板14の高さは、冷却フィン110、120、130の上方端部までの高さより高く設定されている。
【0026】
絶縁板15、16は、それぞれ異なる電池10に電気的に接続され前後方向に隣接して配置される冷却フィン110の配設されたバスバー11間、冷却フィン120の配設されたバスバー12間、及び、冷却フィン130の配設されたバスバー13間をそれぞれ絶縁するための絶縁性を有する長方形板状の部材である。図1〜図3に示すように、絶縁板15は、前後方向に隣接して配置される冷却フィン110の配設されたバスバー11間、及び、冷却フィン120の配設されたバスバー12間のケース100の上面に左右方向に延在した状態で立設されている。絶縁板15の高さは、冷却フィン110、120の上方端部までの高さより高く設定されている。図1及び図2に示すように、絶縁板16は、前後方向に隣接して配置される冷却フィン110の配設されたバスバー11間、及び、冷却フィン130の配設されたバスバー13間のケース100の上面に左右方向に延在した状態で立設されている。絶縁板16の高さは、冷却フィン110、130の上方端部までの高さより高く設定されている。
【0027】
次に、図1及び図2を参照して組電池の冷却動作について説明する。
【0028】
図1に示す組電池1は、車両内における使用に伴って激しい充放電が繰返される。そのため、電池10内部の発熱によって温度が上昇する。図1及び図2に示すように、組電池1は、冷媒によって冷却されている。具体的には、白抜き矢印で示すように、ケース100の上面に沿って右方から左方に向かって流れる冷媒、空気によって、正極端子101及び負極端子102、並びに、バスバー11〜13が冷却されている。バスバー11〜13の上面には、バスバー11〜13より熱伝導性の高い冷却フィン110、120、130が熱的に接続されている。そのため、電池10内部で発生した熱を、正極端子101及び負極端子102並びにバスバー11〜13を介して冷媒に放熱することができる。さらに、冷却フィン110、120、130を介して効率的に冷媒に放熱することができる。なお、冷却フィン110、120、130は、冷媒が流れる左右方向に延在している。そのため、冷媒の流れを妨げることなく、放熱することができる。
【0029】
ところで、冷媒に含まれる湿気によってバスバー11〜13が結露した場合、又は、冷媒に異物が混入した場合、バスバー11間、バスバー12間及びバスバー13間の短絡が懸念される。しかし、バスバー11間、バスバー12間及びバスバー13間には、絶縁板15、16が立設されている。そのため、これらの間での絶縁を確保することができ、短絡を防止することができる。しかも、絶縁板15、16は、冷媒が流れる左右方向に延在している。そのため、冷媒の流れを妨げることなく絶縁を確保することができる。
【0030】
最後に効果について説明する。第1実施形態によれば、複数の電池10は、端子を同一方向に向け、一対の端子を結ぶ方向を同一方向に揃えた状態で並設され、バスバー11〜13によって電気的に接続されている。冷媒は、一対の端子を結ぶ方向に流れ、正極端子101及び負極端子102並びにバスバー110、120、130を冷却する。ここで、絶縁板15、16は、異なる電池10に接続され隣接して配置されるバスバー11間、バスバー12間及びバスバー13間に立設されている。しかも、一対の端子を結ぶ方向に延在した状態で立設されている。そのため、従来のように、冷媒の流れに直交して延在することはない。従って、車両に搭載される組電池1において冷媒の流れを妨げることなく、異なる電池10に接続され隣接して配置されるバスバー11間、バスバー12間及びバスバー13間の絶縁を確保することができる。
【0031】
また、第1実施形態によれば、バスバー11〜13の上面には、熱伝導性の高い冷却フィン110、120、130が熱的に接続されている。そのため、冷却フィン110、120、130を介してバスバー11〜13を冷却することができる。従って、組電池1を効率よく冷却することができる。
【0032】
さらに、第1実施形態によれば、複数の電池1は、バスバー11〜13によって直列接続されている。そのため、組電池1の電圧をより高くすることができる。
【0033】
なお、第1実施形態では、絶縁板15、16が、絶縁性を有する板状の部材である例を挙げているが、これに限られるものではない。絶縁板は、絶縁性を有するとともに、一対の端子を結ぶ方向と直交する方向であって、電池10が並設される方向、具体的には厚さ方向に弾性を有する部材であってもよい。この場合、各部の寸法のばらつきによってバスバー間の間隔が狭くなっても、絶縁板が弾性変形するため、電池を確実に並設することができる。そのため、組付け性を向上させることができる。具体的には、図4に示すように、絶縁板17の端面に図1における左右方向に貫通する長方形状の孔部170を設けることで、厚さ方向に弾性を有するようにしてもよい。また、図5に示すように、絶縁板18の上方端部に、図1における左右方向に延在する溝部180を設けることで、厚さ方向に弾性を有するようにしてもよい。
【0034】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の組電池について説明する。第2実施形態の組電池は、第1実施形態の組電池に対して、絶縁板を熱伝導性をも有するものに変更するとともに、バスバー間だけでなく電池のケース間にも配設するようにしたものである。
【0035】
まず、図6を参照して組電池の構成について説明する。ここで、図6は、第2実施形態における組電池の側面図である。なお、図中における前後方向及び上下方向は、組電池を説明するために便宜的に導入したものであり、第1実施形態と同一の方向を示すものである。ここでは、第1実施形態の組電池との相違部分である絶縁板について説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。
【0036】
図6に示すように、組電池2は、絶縁板25、26(絶縁部材)を備えている。電池20、ケース200(電池容器)、正極端子201(端子)、負極端子202(端子)、バスバー22(接続部材)、冷却フィン220(第1熱伝導部材)及び絶縁板25、26(絶縁部材)は、第1実施形態における電池10、ケース100、正極端子101、負極端子102、バスバー12、冷却フィン120及び絶縁板15、16と同一構成である。
【0037】
絶縁板25、26は、絶縁性を有するとともに、熱伝導性をも有し、第1実施形態の絶縁板15、16に比べ下方に大きく延在した長方形板状の部材である。具体的には、ケース200よりも高い熱伝導性を有する部材である。絶縁板25、26の上方側は、第1実施形態の絶縁板15、16と同様に、冷却フィン220の配設されたバスバー22間等に配設されている。これに対し、絶縁板25、26の下方側は、電池20の間に、ケース200の表面に熱的に接触した状態で配設されている。
【0038】
次に、図6を参照して組電池の冷却動作及び効果について説明する。図6に示す組電池2は、第1実施形態の組電池1と同様にして電池20内部で発生した熱を冷媒に放熱することができる。また、熱伝導性を有する絶縁板25、26を介してケース200を冷却することができる。そのため、組電池2を効率よく冷却又は加熱することができる。
【0039】
なお、第2実施形態では、絶縁板25、26が、絶縁性を有するとともに熱伝導性をも有する板状の部材である例を挙げているが、これに限られるものではない。第1実施形態に対す場合と同様に、絶縁板は、さらに、一対の端子を結ぶ方向と直交する方向であって、電池20が並設される方向、具体的には厚さ方向に弾性を有する部材であってもよい。この場合、各部の寸法のばらつきによってバスバー間の間隔が狭くなっても、絶縁板が弾性変形するため、電池を確実に並設することができる。そのため、組付け性を向上させることができる。具体的には、図7に示すように、絶縁板27の端面に左右方向に貫通する長方形状の孔部270を設けることで、厚さ方向に弾性を有するようにしてもよい。また、図8に示すように、絶縁板28の上方端部に、左右方向に延在する溝部280を設けることで、厚さ方向に弾性を有するようにしてもよい。
【0040】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の組電池について説明する。第3実施形態の組電池は、第2実施形態の組電池に対して、絶縁板を変更したものである。具体的には、絶縁性を有するとともに、断熱性を有するようにしたものである。
【0041】
まず、図9を参照して組電池の構成について説明する。ここで、図9は、第3実施形態における組電池の絶縁板の断面図である。なお、図中における前後方向及び上下方向は、絶縁板を説明するために便宜的に導入したものであり、第2実施形態と同一の方向を示すものである。ここでは、第2実施形態の組電池との相違部分である絶縁板の構成についてのみ説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。
【0042】
組電池は、図9に示す絶縁板35(絶縁部材)を備えている。絶縁板35以外の構成要素は、第2実施形態における構成要素と同一構成である。絶縁板35は、絶縁性を有するとともに、断熱性をも有する長方形板状の部材である。具体的には、一対の端子を結ぶ方向と直交する方向であって、電池が並設される方向、板厚方向にケースよりも高い断熱性を有する部材である。絶縁板35は。断熱部350と、絶縁部351とから構成されている。断熱部350は、断熱性を有する長方形薄板状の部位である。絶縁部351は、絶縁性を有する長方形薄板状の部位である。絶縁部351は、断熱部350を挟んで前方及び後方にそれぞれ形成されている。絶縁板35は、第2実施形態の絶縁板25、26と同様に、冷却フィンの配設されたバスバー間、及び電池のケース間にそれぞれ配設されている。
【0043】
次に、図9を参照して組電池の冷却動作及び効果について説明する。組電池は、第1実施形態の組電池1と同様にして電池内部で発生した熱を冷媒に放熱することができる。また、断熱性を有する絶縁板35によって電池間の熱の伝達を遮断することができる。そのため、ある電池が異常発熱しても、隣接する電池を熱的影響から保護することができる。
【0044】
なお、第3実施形態では、絶縁板35が、断熱部350と、絶縁部351とからなり、断熱部350が断熱性を有する例を挙げているが、これに限られるものではない。絶縁部351が熱伝導性を有していてもよい。この場合、断熱部350によって電池間での熱の伝達を遮断するとともに、絶縁部351を介して個々の電池を冷却することができる。
【0045】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態の組電池について説明する。第4実施形態の組電池は、第1実施形態の組電池のバスバー11、12間及びバスバー11、13間に、新たに冷却器を配設したものである。
【0046】
まず、図10及び図11を参照して組電池の構成について説明する。ここで、図10は、第4実施形態における最前部の絶縁板がない状態の組電池の正面図である。図11は、図10におけるa−a矢視断面図である。なお、図中における前後方向、左右方向及び上下方向は、組電池を説明するために便宜的に導入したものであり、第1実施形態と同一の方向を示すものである。ここでは、第1実施形態の組電池との相違部分である新たに配設される冷却器についてのみ説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。
【0047】
図10及び図11に示すように、組電池4は、複数の冷却器49(第2熱伝導部材)を備えている。電池40、ケース400(電池容器)、正極端子401(端子)、負極端子402(端子)、バスバー41〜43(接続部材)、冷却フィン410、420、430(第1熱伝導部材)、絶縁板44及び絶縁板45、46(絶縁部材)は、第1実施形態における電池10、ケース100、正極端子101、負極端子102、バスバー11〜13、冷却フィン110、120、130、絶縁板14及び絶縁板15、16と同一構成である。
【0048】
冷却器49は、絶縁性を有し、熱を効率的に放熱するための熱伝導性を有する部材である。冷却器49は、本体部490と、フィン部491とから構成されている。本体部490は、一対の端子、正極端子401と負極端子402にそれぞれ熱的に接続される長方形板状の部位である。フィン部491は、本体部490の上面に形成される波板状の部位である。フィン部491は、波状に成形された両端部を右方及び左方に向け、左右方向に延在した状態で本体部490の上面に形成されている。
【0049】
次に、図10及び図11を参照して組電池の冷却動作及び効果について説明する。組電池4は、第1実施形態の組電池1と同様にして電池40内部で発生した熱を冷媒に放熱することができる。また、熱伝導性を有する冷却器49を介して正極端子401及び負極端子402を冷却することができる。しかも、冷却器49は絶縁性を有している。そのため、正極端子401と負極端子402とを短絡することなく、組電池4を効率よく冷却することができる。
【0050】
なお、第4実施形態では、冷却器49の本体部490が正極端子401と負極端子402にそれぞれ接続されている例を挙げているが、これに限られるものではない。バスバー41〜43に熱的に接続されていてもよい。
【0051】
ところで、前述した第1〜第4実施形態では、冷媒として空気を用いた例を挙げているが、これに限られるものではない。冷媒は、空気以外の気体であってもよい。また、液体であってもよい。
【0052】
また、第1〜第4実施形態では、冷媒によって組電池を冷却する例を挙げているが、これに限られるものではない。温度の高い熱媒体によって組電池を加熱して温度を調整するようにしてもよい。
【0053】
さらに、第1〜第4実施形態では、リチウムイオン電池からなる組電池の例を挙げているが、これに限られるものではない。他の2次電池からなる組電池であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】第1実施形態における組電池の構成図である。
【図2】図1に対して絶縁板が配設されていない状態の組電池の斜視図である。
【図3】図1において右側から見た組電池の部分側面図である。
【図4】変形形態における組電池の側面図である。
【図5】別の変形形態における組電池の側面図である。
【図6】第2実施形態における組電池の側面図である。
【図7】変形形態における組電池の側面図である。
【図8】別の変形形態における組電池の側面図である。
【図9】第3実施形態における組電池の絶縁板の断面図であるである。
【図10】第4実施形態における最前部の絶縁板がない状態の組電池の正面図である。
【図11】図10におけるa−a矢視断面図である。
【図12】従来の組電池の上面図である。
【図13】従来の組電池に絶縁部材を設けた場合の上面図である。
【符号の説明】
【0055】
1、2、4・・・組電池、10、20、40・・・電池、100、200、400・・・ケース(電池容器)、101、201、401・・・正極端子(端子)、102、202、402・・・負極端子(端子)、11〜13、22、41〜43・・・バスバー(接続部材)、110、120、130、220、410、420、430・・・冷却フィン(第1熱伝導部材)、14・・・絶縁板、15〜18、25〜28、35、45、46・・・絶縁板(絶縁部材)、170、270・・・孔部、180、280・・・溝部、49・・・冷却器(第2熱伝導部材)、490・・・本体部、491・・・フィン部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電池を接続部材によって電気的に接続した組電池に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車駆動用の電源として、高出力、高エネルギー容量であるリチウム電池やニッケル電池が実用化されている。これらの電池は、電極体と、端子と、電池容器とを備えている。そして、複数個組合わされ、組電池として用いられる。自動車駆動用として組電池が使用される場合、激しい充放電が繰返されることとなる。そのため、化学反応に伴う電極体の発熱によって温度が上昇し、電池の性能が劣化してしまう可能性があった。
【0003】
従来、このような温度上昇を抑えることができる組電池として、例えば特許文献1に開示されている組電池がある。図12に示すように、この組電池Aは、複数の単位電池Bと、複数のバスバーCとから構成されている。単位電池Bの上面からは、一対の端子部材が突出している。複数の単位電池Bは、厚さ方向に積層されている。積層方向に隣接する単位電池Bの端子部材は、冷却フィンの形成されたバスバーCによって直列接続されている。単位電池Bの上面に沿って積層方向に冷媒を流すことで、電極体で発生した熱が端子部材及びバスバーCを介して冷媒へと放熱される。これにより、組電池Aの温度上昇を抑えることができる。
【特許文献1】特開2005−71674号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前述した組電池Aでは、発生した熱を冷媒に放熱することで、組電池Aの温度上昇を抑えている。冷媒に含まれる湿気によってバスバーCが結露した場合、又は、冷媒に異物が混入した場合、バスバーC間が短絡する可能性がある。そのため、特に、異なる単位電池Bに接続され積層方向に隣接して配置されるバスバーC間の絶縁を確保しておく必要がある。しかし、これらのバスバーC間の絶縁を確保しようとすると、図13に示すように、冷媒の流れに対して直交方向に延在する絶縁部材Dを設けなければならない。そのため、冷媒の流れが妨げられ、冷却性能が低下してしまうという問題があった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、熱媒体の流れを妨げることなく、異なる電池に接続され隣り合って配置される接続部材間の絶縁を確保することができる組電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、複数の電池の並設方向、及び、熱媒体の流通方向を工夫することで、熱媒体の流れを妨げることなく、接続部材間を絶縁する絶縁部材を配置できることを思いつき、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、請求項1に記載の組電池は、電池容器の一面から同一方向に突出する一対の端子を有する複数の電池と、端子に接続され、複数の電池を電気的に接続する接続部材と、を備えた組電池において、複数の電池は、電池容器の一面を同一方向に向け、一対の端子を結ぶ方向を同一方向に揃えた状態でそれぞれ並設され、端子及び接続部材は、電池容器の一面に沿って一対の端子を結ぶ方向に流れる熱媒体によって冷却又は加熱され、それぞれ異なる電池に電気的に接続され隣り合って配置される接続部材の間に、一対の端子を結ぶ方向に延在する絶縁部材を有することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、複数の電池は、端子を同一方向に向け、一対の端子を結ぶ方向を同一方向に揃えた状態で並設され、接続部材によって電気的に接続されている。熱媒体は、一対の端子を結ぶ方向に流れ、端子及び接続部材を冷却又は加熱する。ここで、絶縁部材は、異なる電池に接続され隣り合って配置される接続部材の間に配設されている。しかも、一対の端子を結ぶ方向に延在した状態で配設されている。そのため、従来のように、熱媒体の流れに直交して延在することはない。従って、熱媒体の流れを妨げることなく、異なる電池に接続され隣り合って配置される接続部材間の絶縁を確保することができる。
【0009】
請求項2に記載の組電池は、請求項1に記載の組電池において、絶縁部材は、熱伝導性を有し、電池の間に、電池容器に熱的に接触した状態で配設されていることを特徴とする。この構成によれば、熱伝導性を有する絶縁部材を介して電池容器を冷却又は加熱することができる。そのため、組電池を効率よく冷却又は加熱することができる。なお、絶縁部材は、電池容器より高い熱伝導性を有していると好ましい。
【0010】
請求項3に記載の組電池は、請求項1に記載の組電池において、絶縁部材は、断熱性を有し、電池の間に、電池容器に接触した状態で配設されていることを特徴とする。この構成によれば、断熱性を有する絶縁部材によって電池間の熱の伝達を遮断することができる。そのため、ある電池が異常発熱しても、隣接する電池を熱的影響から保護することができる。なお、絶縁部材は、電池容器より高い断熱性を有していると好ましい。さらに、一対の端子を結ぶ方向と直交する方向であって、複数の電池が並設される方向に断熱性を有しているとより好ましい。
【0011】
請求項4に記載の組電池は、請求項1〜3のいずれかに記載の組電池において、絶縁部材は、一対の端子を結ぶ方向と直交する方向であって、複数の電池が並設される方向に弾性を有することを特徴とする。この構成によれば、各部の寸法のばらつきによってバスバー間の間隔が狭くなっても、絶縁部材が弾性変形するため、電池を確実に並設することができる。そのため、組付け性を向上させることができる。
【0012】
請求項5に記載の組電池は、請求項1〜4のいずれかに記載の組電池において、接続部材に熱的に接続され、一対の端子を結ぶ方向に延在する第1熱伝導部材を有することを特徴とする。この構成によれば、熱伝導性を有する第1熱伝導部材を介して接続部材を冷却又は加熱することができる。そのため、組電池を効率よく冷却又は加熱することができる。
【0013】
請求項6に記載の組電池は、請求項1〜5のいずれかに記載の組電池において、絶縁性を有し、一対の端子、及び、一対の端子に電気的に接続されている接続部材の少なくともいずれかにそれぞれ熱的に接続され、一対の端子を結ぶ方向に延在する第2熱伝導部材を有することを特徴とする。この構成によれば、熱伝導性を有する第2熱伝導部材を介して一対の端子を冷却又は加熱することができる。しかも、第2熱伝導部材は絶縁性を有している。そのため、一対に端子間を短絡することなく、組電池を効率よく冷却又は加熱することができる。
【0014】
請求項7に記載の組電池は、請求項1〜6のいずれかに記載の組電池において、複数の電池は、接続部材によって直列接続されていることを特徴とする。この構成によれば、組電池の電圧をより高くすることができる。
【0015】
請求項8に記載の組電池は、請求項1〜7のいずれかに記載の組電池において、複数の電池は、車両に搭載されていることを特徴とする。この構成によれば、車両に搭載される組電池において、異なる電池に接続され隣り合って配置される接続部材間の絶縁を確保することができる。
【0016】
なお、前述した第1及び第2熱伝導部材は、熱伝導部材を区別するために便宜的に導入したものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。本実施形態では、本発明に係る組電池を、自動車等の車両に搭載されるリチウムイオン電池からなる組電池に適用した例を示す。
【0018】
(第1実施形態)
まず、図1〜図3を参照して組電池の構成について説明する。ここで、図1は、第1実施形態における組電池の斜視図である。図2は、図1に対して絶縁板が配設されていない状態の組電池の斜視図である。図3は、図1において右側から見た組電池の部分側面図である。なお、図中における前後方向、左右方向及び上下方向は、組電池を説明するために便宜的に導入したものである。また、図中における白抜き矢印は、冷媒の流通方向を示すものである。
【0019】
図1及び図2に示すように、組電池1は、複数の電池10と、複数のバスバー11〜13(接続部材)と、複数の絶縁板14と、複数の絶縁板15、16(絶縁部材)とから構成されている。
【0020】
図2に示すように、電池10は、直方体状のケース100(電池容器)の一面から同一方向に突出する一対の端子、正極端子101(端子)と負極端子102(端子)とを備えている。複数の電池10は、ケース100の一面を上方に向け、一対の端子を結ぶ方向を同一方向、左右方向に揃えた状態で並設されている。具体的には、前後方向に並設されたものが、左右方向に2組並設されている。前後方向に並設される電池10は、正極端子101と負極端子102とが、互いに前後方向に対向するように交互に反転して配置されている。また、左右方向に並設される電池10は、正極端子101と負極端子102とが、互いに左右方向に対向するように配置されている。電池10は、リチウムを吸蔵、放出可能な正極及び負極と、電解質塩を非水溶媒に溶解させてなる非水電解液とをケース100に密封して構成されている。そして、正極が正極端子101に、負極が負極端子102にそれぞれ電気的に接続されている。
【0021】
バスバー11は、組電池1の左右方向の中央に配設され、左右方向に並設された電池10間を電気的に直列接続するための導電性を有する、例えば金属からなる長方形板状の部材である。バスバー11の一端部は正極端子101に、他端部は負極端子102にそれぞれ電気的に接続されている。バスバー11の上面には、冷却フィン110(第1熱伝導部材)が配設されている。
【0022】
冷却フィン110は、熱を効率的に放熱するためのバスバー11より表面積が広く高い熱伝導性を有する、例えば金属からなる波板状の部材である。冷却フィン110は、波状に成形された両端部を右方及び左方に向け、左右方向に延在した状態でバスバー11の上面に熱的に接続されている。
【0023】
バスバー12は、組電池1の右方に配置され、前後方向に並設された電池10間を電気的に直列接続するための導電性を有する、例えば金属からなる正方形状の部材である。バスバー13は、組電池1の左方に配置され、前後方向に並設された電池10間を電気的に直列接続するための導電性を有する、例えば金属からなる正方形状の部材である。バスバー12、13の一端部は正極端子101に、他端部は負極端子102にそれぞれ電気的に接続されている。バスバー12、13の上面には、冷却フィン120、130(第1熱伝導部材)が配設されている。
【0024】
冷却フィン120、130は、熱を効率的に放熱するためのバスバー12、13より表面積が広く高い熱伝導性を有する、例えば金属からなる波板状の部材である。冷却フィン120130は、波状に成形された両端部を右方及び左方に向け、左右方向に延在した状態でバスバー12、13の上面に熱的に接続されている。
【0025】
図1及び図2に示すように、絶縁板14は、組電池1の最前部及び最後部の電池10に電気的に接続されるバスバー11〜13及び冷却フィン110、120、130を外部から絶縁するための絶縁性を有する長方形板状の部材である。絶縁板14は、最前部の電池10に接続される冷却フィン110、120、130の配設されたバスバー11〜13の前方側のケースの上面に、左右方向に延在した状態で立設されている。また、最後部の電池10に接続される冷却フィン110、120、130の配設されたバスバー11〜13の後方側のケースの上面に、左右方向に延在した状態で立設されている。絶縁板14の高さは、冷却フィン110、120、130の上方端部までの高さより高く設定されている。
【0026】
絶縁板15、16は、それぞれ異なる電池10に電気的に接続され前後方向に隣接して配置される冷却フィン110の配設されたバスバー11間、冷却フィン120の配設されたバスバー12間、及び、冷却フィン130の配設されたバスバー13間をそれぞれ絶縁するための絶縁性を有する長方形板状の部材である。図1〜図3に示すように、絶縁板15は、前後方向に隣接して配置される冷却フィン110の配設されたバスバー11間、及び、冷却フィン120の配設されたバスバー12間のケース100の上面に左右方向に延在した状態で立設されている。絶縁板15の高さは、冷却フィン110、120の上方端部までの高さより高く設定されている。図1及び図2に示すように、絶縁板16は、前後方向に隣接して配置される冷却フィン110の配設されたバスバー11間、及び、冷却フィン130の配設されたバスバー13間のケース100の上面に左右方向に延在した状態で立設されている。絶縁板16の高さは、冷却フィン110、130の上方端部までの高さより高く設定されている。
【0027】
次に、図1及び図2を参照して組電池の冷却動作について説明する。
【0028】
図1に示す組電池1は、車両内における使用に伴って激しい充放電が繰返される。そのため、電池10内部の発熱によって温度が上昇する。図1及び図2に示すように、組電池1は、冷媒によって冷却されている。具体的には、白抜き矢印で示すように、ケース100の上面に沿って右方から左方に向かって流れる冷媒、空気によって、正極端子101及び負極端子102、並びに、バスバー11〜13が冷却されている。バスバー11〜13の上面には、バスバー11〜13より熱伝導性の高い冷却フィン110、120、130が熱的に接続されている。そのため、電池10内部で発生した熱を、正極端子101及び負極端子102並びにバスバー11〜13を介して冷媒に放熱することができる。さらに、冷却フィン110、120、130を介して効率的に冷媒に放熱することができる。なお、冷却フィン110、120、130は、冷媒が流れる左右方向に延在している。そのため、冷媒の流れを妨げることなく、放熱することができる。
【0029】
ところで、冷媒に含まれる湿気によってバスバー11〜13が結露した場合、又は、冷媒に異物が混入した場合、バスバー11間、バスバー12間及びバスバー13間の短絡が懸念される。しかし、バスバー11間、バスバー12間及びバスバー13間には、絶縁板15、16が立設されている。そのため、これらの間での絶縁を確保することができ、短絡を防止することができる。しかも、絶縁板15、16は、冷媒が流れる左右方向に延在している。そのため、冷媒の流れを妨げることなく絶縁を確保することができる。
【0030】
最後に効果について説明する。第1実施形態によれば、複数の電池10は、端子を同一方向に向け、一対の端子を結ぶ方向を同一方向に揃えた状態で並設され、バスバー11〜13によって電気的に接続されている。冷媒は、一対の端子を結ぶ方向に流れ、正極端子101及び負極端子102並びにバスバー110、120、130を冷却する。ここで、絶縁板15、16は、異なる電池10に接続され隣接して配置されるバスバー11間、バスバー12間及びバスバー13間に立設されている。しかも、一対の端子を結ぶ方向に延在した状態で立設されている。そのため、従来のように、冷媒の流れに直交して延在することはない。従って、車両に搭載される組電池1において冷媒の流れを妨げることなく、異なる電池10に接続され隣接して配置されるバスバー11間、バスバー12間及びバスバー13間の絶縁を確保することができる。
【0031】
また、第1実施形態によれば、バスバー11〜13の上面には、熱伝導性の高い冷却フィン110、120、130が熱的に接続されている。そのため、冷却フィン110、120、130を介してバスバー11〜13を冷却することができる。従って、組電池1を効率よく冷却することができる。
【0032】
さらに、第1実施形態によれば、複数の電池1は、バスバー11〜13によって直列接続されている。そのため、組電池1の電圧をより高くすることができる。
【0033】
なお、第1実施形態では、絶縁板15、16が、絶縁性を有する板状の部材である例を挙げているが、これに限られるものではない。絶縁板は、絶縁性を有するとともに、一対の端子を結ぶ方向と直交する方向であって、電池10が並設される方向、具体的には厚さ方向に弾性を有する部材であってもよい。この場合、各部の寸法のばらつきによってバスバー間の間隔が狭くなっても、絶縁板が弾性変形するため、電池を確実に並設することができる。そのため、組付け性を向上させることができる。具体的には、図4に示すように、絶縁板17の端面に図1における左右方向に貫通する長方形状の孔部170を設けることで、厚さ方向に弾性を有するようにしてもよい。また、図5に示すように、絶縁板18の上方端部に、図1における左右方向に延在する溝部180を設けることで、厚さ方向に弾性を有するようにしてもよい。
【0034】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の組電池について説明する。第2実施形態の組電池は、第1実施形態の組電池に対して、絶縁板を熱伝導性をも有するものに変更するとともに、バスバー間だけでなく電池のケース間にも配設するようにしたものである。
【0035】
まず、図6を参照して組電池の構成について説明する。ここで、図6は、第2実施形態における組電池の側面図である。なお、図中における前後方向及び上下方向は、組電池を説明するために便宜的に導入したものであり、第1実施形態と同一の方向を示すものである。ここでは、第1実施形態の組電池との相違部分である絶縁板について説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。
【0036】
図6に示すように、組電池2は、絶縁板25、26(絶縁部材)を備えている。電池20、ケース200(電池容器)、正極端子201(端子)、負極端子202(端子)、バスバー22(接続部材)、冷却フィン220(第1熱伝導部材)及び絶縁板25、26(絶縁部材)は、第1実施形態における電池10、ケース100、正極端子101、負極端子102、バスバー12、冷却フィン120及び絶縁板15、16と同一構成である。
【0037】
絶縁板25、26は、絶縁性を有するとともに、熱伝導性をも有し、第1実施形態の絶縁板15、16に比べ下方に大きく延在した長方形板状の部材である。具体的には、ケース200よりも高い熱伝導性を有する部材である。絶縁板25、26の上方側は、第1実施形態の絶縁板15、16と同様に、冷却フィン220の配設されたバスバー22間等に配設されている。これに対し、絶縁板25、26の下方側は、電池20の間に、ケース200の表面に熱的に接触した状態で配設されている。
【0038】
次に、図6を参照して組電池の冷却動作及び効果について説明する。図6に示す組電池2は、第1実施形態の組電池1と同様にして電池20内部で発生した熱を冷媒に放熱することができる。また、熱伝導性を有する絶縁板25、26を介してケース200を冷却することができる。そのため、組電池2を効率よく冷却又は加熱することができる。
【0039】
なお、第2実施形態では、絶縁板25、26が、絶縁性を有するとともに熱伝導性をも有する板状の部材である例を挙げているが、これに限られるものではない。第1実施形態に対す場合と同様に、絶縁板は、さらに、一対の端子を結ぶ方向と直交する方向であって、電池20が並設される方向、具体的には厚さ方向に弾性を有する部材であってもよい。この場合、各部の寸法のばらつきによってバスバー間の間隔が狭くなっても、絶縁板が弾性変形するため、電池を確実に並設することができる。そのため、組付け性を向上させることができる。具体的には、図7に示すように、絶縁板27の端面に左右方向に貫通する長方形状の孔部270を設けることで、厚さ方向に弾性を有するようにしてもよい。また、図8に示すように、絶縁板28の上方端部に、左右方向に延在する溝部280を設けることで、厚さ方向に弾性を有するようにしてもよい。
【0040】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の組電池について説明する。第3実施形態の組電池は、第2実施形態の組電池に対して、絶縁板を変更したものである。具体的には、絶縁性を有するとともに、断熱性を有するようにしたものである。
【0041】
まず、図9を参照して組電池の構成について説明する。ここで、図9は、第3実施形態における組電池の絶縁板の断面図である。なお、図中における前後方向及び上下方向は、絶縁板を説明するために便宜的に導入したものであり、第2実施形態と同一の方向を示すものである。ここでは、第2実施形態の組電池との相違部分である絶縁板の構成についてのみ説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。
【0042】
組電池は、図9に示す絶縁板35(絶縁部材)を備えている。絶縁板35以外の構成要素は、第2実施形態における構成要素と同一構成である。絶縁板35は、絶縁性を有するとともに、断熱性をも有する長方形板状の部材である。具体的には、一対の端子を結ぶ方向と直交する方向であって、電池が並設される方向、板厚方向にケースよりも高い断熱性を有する部材である。絶縁板35は。断熱部350と、絶縁部351とから構成されている。断熱部350は、断熱性を有する長方形薄板状の部位である。絶縁部351は、絶縁性を有する長方形薄板状の部位である。絶縁部351は、断熱部350を挟んで前方及び後方にそれぞれ形成されている。絶縁板35は、第2実施形態の絶縁板25、26と同様に、冷却フィンの配設されたバスバー間、及び電池のケース間にそれぞれ配設されている。
【0043】
次に、図9を参照して組電池の冷却動作及び効果について説明する。組電池は、第1実施形態の組電池1と同様にして電池内部で発生した熱を冷媒に放熱することができる。また、断熱性を有する絶縁板35によって電池間の熱の伝達を遮断することができる。そのため、ある電池が異常発熱しても、隣接する電池を熱的影響から保護することができる。
【0044】
なお、第3実施形態では、絶縁板35が、断熱部350と、絶縁部351とからなり、断熱部350が断熱性を有する例を挙げているが、これに限られるものではない。絶縁部351が熱伝導性を有していてもよい。この場合、断熱部350によって電池間での熱の伝達を遮断するとともに、絶縁部351を介して個々の電池を冷却することができる。
【0045】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態の組電池について説明する。第4実施形態の組電池は、第1実施形態の組電池のバスバー11、12間及びバスバー11、13間に、新たに冷却器を配設したものである。
【0046】
まず、図10及び図11を参照して組電池の構成について説明する。ここで、図10は、第4実施形態における最前部の絶縁板がない状態の組電池の正面図である。図11は、図10におけるa−a矢視断面図である。なお、図中における前後方向、左右方向及び上下方向は、組電池を説明するために便宜的に導入したものであり、第1実施形態と同一の方向を示すものである。ここでは、第1実施形態の組電池との相違部分である新たに配設される冷却器についてのみ説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。
【0047】
図10及び図11に示すように、組電池4は、複数の冷却器49(第2熱伝導部材)を備えている。電池40、ケース400(電池容器)、正極端子401(端子)、負極端子402(端子)、バスバー41〜43(接続部材)、冷却フィン410、420、430(第1熱伝導部材)、絶縁板44及び絶縁板45、46(絶縁部材)は、第1実施形態における電池10、ケース100、正極端子101、負極端子102、バスバー11〜13、冷却フィン110、120、130、絶縁板14及び絶縁板15、16と同一構成である。
【0048】
冷却器49は、絶縁性を有し、熱を効率的に放熱するための熱伝導性を有する部材である。冷却器49は、本体部490と、フィン部491とから構成されている。本体部490は、一対の端子、正極端子401と負極端子402にそれぞれ熱的に接続される長方形板状の部位である。フィン部491は、本体部490の上面に形成される波板状の部位である。フィン部491は、波状に成形された両端部を右方及び左方に向け、左右方向に延在した状態で本体部490の上面に形成されている。
【0049】
次に、図10及び図11を参照して組電池の冷却動作及び効果について説明する。組電池4は、第1実施形態の組電池1と同様にして電池40内部で発生した熱を冷媒に放熱することができる。また、熱伝導性を有する冷却器49を介して正極端子401及び負極端子402を冷却することができる。しかも、冷却器49は絶縁性を有している。そのため、正極端子401と負極端子402とを短絡することなく、組電池4を効率よく冷却することができる。
【0050】
なお、第4実施形態では、冷却器49の本体部490が正極端子401と負極端子402にそれぞれ接続されている例を挙げているが、これに限られるものではない。バスバー41〜43に熱的に接続されていてもよい。
【0051】
ところで、前述した第1〜第4実施形態では、冷媒として空気を用いた例を挙げているが、これに限られるものではない。冷媒は、空気以外の気体であってもよい。また、液体であってもよい。
【0052】
また、第1〜第4実施形態では、冷媒によって組電池を冷却する例を挙げているが、これに限られるものではない。温度の高い熱媒体によって組電池を加熱して温度を調整するようにしてもよい。
【0053】
さらに、第1〜第4実施形態では、リチウムイオン電池からなる組電池の例を挙げているが、これに限られるものではない。他の2次電池からなる組電池であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】第1実施形態における組電池の構成図である。
【図2】図1に対して絶縁板が配設されていない状態の組電池の斜視図である。
【図3】図1において右側から見た組電池の部分側面図である。
【図4】変形形態における組電池の側面図である。
【図5】別の変形形態における組電池の側面図である。
【図6】第2実施形態における組電池の側面図である。
【図7】変形形態における組電池の側面図である。
【図8】別の変形形態における組電池の側面図である。
【図9】第3実施形態における組電池の絶縁板の断面図であるである。
【図10】第4実施形態における最前部の絶縁板がない状態の組電池の正面図である。
【図11】図10におけるa−a矢視断面図である。
【図12】従来の組電池の上面図である。
【図13】従来の組電池に絶縁部材を設けた場合の上面図である。
【符号の説明】
【0055】
1、2、4・・・組電池、10、20、40・・・電池、100、200、400・・・ケース(電池容器)、101、201、401・・・正極端子(端子)、102、202、402・・・負極端子(端子)、11〜13、22、41〜43・・・バスバー(接続部材)、110、120、130、220、410、420、430・・・冷却フィン(第1熱伝導部材)、14・・・絶縁板、15〜18、25〜28、35、45、46・・・絶縁板(絶縁部材)、170、270・・・孔部、180、280・・・溝部、49・・・冷却器(第2熱伝導部材)、490・・・本体部、491・・・フィン部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池容器の一面から同一方向に突出する一対の端子を有する複数の電池と、
前記端子に接続され、複数の前記電池を電気的に接続する接続部材と、
を備えた組電池において、
複数の前記電池は、前記電池容器の前記一面を同一方向に向け、一対の前記端子を結ぶ方向を同一方向に揃えた状態でそれぞれ並設され、
前記端子及び前記接続部材は、前記電池容器の前記一面に沿って一対の前記端子を結ぶ方向に流れる熱媒体によって冷却又は加熱され、
それぞれ異なる前記電池に電気的に接続され隣り合って配置される前記接続部材の間に、一対の前記端子を結ぶ方向に延在する絶縁部材を有することを特徴とする組電池。
【請求項2】
前記絶縁部材は、熱伝導性を有し、前記電池の間に、前記電池容器に熱的に接触した状態で配設されていることを特徴とする請求項1に記載の組電池。
【請求項3】
前記絶縁部材は、断熱性を有し、前記電池の間に、前記電池容器に接触した状態で配設されていることを特徴とする請求項1に記載の組電池。
【請求項4】
前記絶縁部材は、一対の前記端子を結ぶ方向と直交する方向であって、複数の前記電池が並設される方向に弾性を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組電池。
【請求項5】
前記接続部材に熱的に接続され、一対の前記端子を結ぶ方向に延在する第1熱伝導部材を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組電池。
【請求項6】
絶縁性を有し、一対の前記端子、及び、一対の前記端子に電気的に接続されている前記接続部材の少なくともいずれかにそれぞれ熱的に接続され、一対の前記端子を結ぶ方向に延在する第2熱伝導部材を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の組電池。
【請求項7】
複数の前記電池は、前記接続部材によって直列接続されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の組電池。
【請求項8】
複数の前記電池は、車両に搭載されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の組電池。
【請求項1】
電池容器の一面から同一方向に突出する一対の端子を有する複数の電池と、
前記端子に接続され、複数の前記電池を電気的に接続する接続部材と、
を備えた組電池において、
複数の前記電池は、前記電池容器の前記一面を同一方向に向け、一対の前記端子を結ぶ方向を同一方向に揃えた状態でそれぞれ並設され、
前記端子及び前記接続部材は、前記電池容器の前記一面に沿って一対の前記端子を結ぶ方向に流れる熱媒体によって冷却又は加熱され、
それぞれ異なる前記電池に電気的に接続され隣り合って配置される前記接続部材の間に、一対の前記端子を結ぶ方向に延在する絶縁部材を有することを特徴とする組電池。
【請求項2】
前記絶縁部材は、熱伝導性を有し、前記電池の間に、前記電池容器に熱的に接触した状態で配設されていることを特徴とする請求項1に記載の組電池。
【請求項3】
前記絶縁部材は、断熱性を有し、前記電池の間に、前記電池容器に接触した状態で配設されていることを特徴とする請求項1に記載の組電池。
【請求項4】
前記絶縁部材は、一対の前記端子を結ぶ方向と直交する方向であって、複数の前記電池が並設される方向に弾性を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組電池。
【請求項5】
前記接続部材に熱的に接続され、一対の前記端子を結ぶ方向に延在する第1熱伝導部材を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組電池。
【請求項6】
絶縁性を有し、一対の前記端子、及び、一対の前記端子に電気的に接続されている前記接続部材の少なくともいずれかにそれぞれ熱的に接続され、一対の前記端子を結ぶ方向に延在する第2熱伝導部材を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の組電池。
【請求項7】
複数の前記電池は、前記接続部材によって直列接続されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の組電池。
【請求項8】
複数の前記電池は、車両に搭載されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の組電池。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−212005(P2009−212005A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−55369(P2008−55369)
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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