絞り成形食品の成形装置及び方法
【課題】本発明は、手作りと同様の彫りの深い絞り模様が表面全体に形成された絞り成形食品を効率よく成形することが可能な成形装置及び方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】成形装置1は、基台3の上部には、食材供給機構4が設置されており、食材供給機構4の下方に絞り機構2が取り付けられている。絞り機構2の下方には、成形品を搬送するためのベルトコンベヤ5及びコンベヤベルト50を介して成形品を支持する支持機構6が取り付けられている。食材供給機構4で食材を棒状に連続形成し、食材の通過領域を囲むように配設された伸縮可能なシート体の内部に供給し、第一絞りシャッタ20によりシート体を絞ることで通過領域を閉鎖した後、第二絞りシャッタ21により食材をシート体で絞るように切断する。
【解決手段】成形装置1は、基台3の上部には、食材供給機構4が設置されており、食材供給機構4の下方に絞り機構2が取り付けられている。絞り機構2の下方には、成形品を搬送するためのベルトコンベヤ5及びコンベヤベルト50を介して成形品を支持する支持機構6が取り付けられている。食材供給機構4で食材を棒状に連続形成し、食材の通過領域を囲むように配設された伸縮可能なシート体の内部に供給し、第一絞りシャッタ20によりシート体を絞ることで通過領域を閉鎖した後、第二絞りシャッタ21により食材をシート体で絞るように切断する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食材の表面に絞り模様が形成された絞り成形食品の成形装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、茶巾絞りに代表される種々の絞り成形食品が提供されている。茶巾絞りとは、アズキ、サツマイモ、ユリネ、クリといった食材を蒸したり茹でたりした後すりつぶして餡状に加工し、所定量ずつ麻布等の茶巾(又は布巾)で包み込んで絞り、絞り模様を付したものである。
【0003】
こうした茶巾絞りによる食材の成形はひとつひとつ手作りで行われるため、手間がかかるとともに仕上がりにバラツキが生じやすく生産効率が悪いといった課題があった。特許文献1では、茶巾絞りによる食材の成形を機械化する試みがなされており、棒状食品を囲み膜内に導き、複数のシャッター体を駆動して成形切断領域を拡縮することで、囲み膜を介して棒状食品を切断するようにした点が記載されている。また、特許文献2では、シャッターシートの中央に外皮材及び中心材を配置してシャッターシートで包み、シャッターシートを回動手段により捻ることで絞り成形するようにした点が記載されている。
【特許文献1】特許第2537751号公報
【特許文献2】実開昭60−10477号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された成形方法では、切断された食材の表面に囲み膜による絞り目が形成されるものの、手作りで成形された茶巾絞りのように彫りの深い絞り模様を形成することが困難であった。すなわち、手作りの場合には食材を茶巾により包み込んで絞るようにしているが、特許文献1では、囲み膜で食材を包み込むことはなく、囲み膜を介して切断するだけなので、上面の頂上のみに凹凸模様が形成されるが、手作りのように表面全体に彫りの深い絞り模様は形成できない。
【0005】
また、特許文献2では、手作りと同様にシャッターシートにより食材を包み込んで捻るようにしているが、粘着性のある食材の場合にはシャッターシートから容易に分離できず、取り出し時に形が崩れてしまう場合がある。
【0006】
そこで、本発明は、手作りと同様の彫りの深い絞り模様が表面全体に形成された絞り成形食品を効率よく成形することが可能な成形装置及び方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る絞り成形食品の成形装置は、食材を棒状に連続形成して供給する食材供給手段と、棒状に連続形成された前記食材の通過領域を囲むように配設された伸縮可能なシート体と、前記シート体を囲むように配設された複数の絞り部材を備えた第一絞り手段と、前記シート体を囲むように配設された複数の絞り部材を備えるとともに前記第一絞り手段よりも上方に所定間隔を空けて配置された第二絞り手段と、前記第一絞り手段の絞り部材を動作させて前記シート体を絞ることで前記通過領域を閉鎖するとともに前記第二絞り手段の絞り部材を動作させて前記食材を前記シート体で絞るように切断する絞り制御手段とを備えていることを特徴とする。さらに、前記第一絞り手段の下方には、切断された前記食材を支持する支持部材と、前記支持部材を切断された前記食材の底面に当接するように上下動させる支持制御手段とを備えていることを特徴とする。さらに、前記シート体の内面側に沿って空気を噴射して前記シート体から前記食材を分離させる分離手段を備えていることを特徴とする。さらに、前記食材の前記シート体への付着を抑制する液体を前記シート体に付与する付与手段を備えていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る絞り成形食品の成形方法は、食材を棒状に連続形成して当該食材の通過領域を囲むように配設された伸縮可能なシート体の内部に供給し、前記食材の先端部よりも供給方向下流側で前記シート体を絞ることで前記通過領域を閉鎖した後前記食材を前記シート体で絞るように切断することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
上記のような構成を有することで、棒状に連続形成された食材の通過領域を囲むように配設された伸縮可能なシート体を第一絞り手段で絞ることで通過領域を閉鎖し、第一絞り手段より上方に配置した第二絞り手段でシート体を絞ることで食材を切断するようにしたので、切断された食材が第一絞り手段及び第二絞り手段の間でシート体により包み込まれた状態となって絞られるようになり、手作りと同様に、上面、下面及び側面全体に彫りの深い絞り模様を形成することができる。
【0010】
すなわち、第一絞り手段がシート体を絞ることでシート体に皺が寄った状態で通過領域が閉鎖されるようになり、また、棒状に連続形成された食材の先端部が第二絞り手段により所定量で切断される際にもシート体が絞られて皺が寄った状態となるため、上下を第一絞り手段及び第二絞り手段により絞られたシート体の部分には全体に皺が寄った状態が実現される。そして、第一絞り手段と第二絞り手段との間には所定間隔だけ空けられているため、切断された食材は上下を第一絞り手段及び第二絞り手段により閉鎖されたシート体内部に充填された状態となってシート体の皺の寄った部分が圧接され、切断された食材の上面、下面及び側面全体に彫りの深い絞り模様が形成されるようになる。
【0011】
その際に、シート体は伸縮可能であるため、切断された食材の量に応じて膨らむこともでき、切断された食材は全体として丸みのある形状に成形される。また、第二絞り手段によりシート体で絞りながら切断された食材の上面部分では食材が角状に突出した形状となり、茶巾絞り特有の形状に仕上げることができる。一方、食材の下面部分では予め第一絞り手段により絞られた状態のシート体が当接するため、突出した形状とはならない。
【0012】
こうして成形された成形品は、第一絞り手段の絞り動作を解除することで、シート体が開いて下方へ取り出し可能となり、食材の成形から取り出しまでの一連の動作を短時間で効率よく行うことができる。
【0013】
また、第一絞り手段の下方に、切断された食材を支持する支持部材と、支持部材を切断された食材の下面に当接するように上下動させる支持制御手段とを備えることで、第一絞り手段の絞り動作が解除されてシート体が開く際に支持部材を上昇させて食材を受けることができ、成形品を落下させることなく安定した状態で取り出すことが可能となる。
【0014】
また、シート体の内面側に沿って空気を噴射してシート体から食材を分離させる分離手段を備えることで、切断された食材が皺が寄った状態のシート体に圧接されて密着していても皺が寄った部分から食材をきれいに分離させることができ、彫りの深い絞り模様を保ったまま食材をシート体から分離して取り出すことが可能となる。
【0015】
また、食材のシート体への付着を抑制する液体をシート体に付与する付与手段を備えることで、絞り動作の際にシート体に食材が付着するのを抑制して、食材が分離しやすくなり、さらに食材が付着しにくくなることでシート体の交換や洗浄といった作業を減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
【0017】
図1は、絞り成形食品の成形装置1に関する全体正面図である。成形装置1は、基台3の上部には、食材供給機構4が設置されており、食材供給機構4の下方に絞り機構2が取り付けられている。絞り機構2の下方には、成形品を搬送するためのベルトコンベヤ5及びコンベヤベルト50を介して成形品を支持する支持機構6が取り付けられている。
【0018】
食材供給機構4は、食材がホッパ40に投入されると、ホッパ40内のスクリュ(図示せず)により下方に送入されてベーンポンプ41から棒状成形部42に圧送される。そして、後述するように、棒状成形部42から食材が棒状に連続形成されて供給されるようになる。図1では、ホッパ40及びベーンポンプ41が2つずつ設けられているが、1種類の食材の場合には、いずれか一方のホッパ40に投入するようにすればよい。また、2種類の食材をそれぞれのホッパ40に投入して2種類の食材を組み合せて棒状形成して供給することもできる。
【0019】
図2は、棒状成形部42及び絞り機構2に関する概略断面図である。棒状成形部42には、ベーンポンプから送出される食材を下方に誘導する管路43と、管路43の下端に固定されたノズル44とが設けられている。そして、ノズル44の下端の開口部から食材が棒状に連続形成されて絞り機構2に供給される。ノズル44の開口部は、成形する食品の形状に合せて、例えば、円形、楕円形等の様々な形状にすることができる。
【0020】
絞り機構2は、第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21を備えており、2つのシャッタの間には間隔調整部材22が配設されている。第一絞りシャッタ20は、6つのシャッタ片201を備えており、各シャッタ片201は、駆動軸23に取り付けられて駆動軸23を中心に往復揺動するようになっている。第二絞りシャッタ21は、6つのシャッタ片211を備えており、各シャッタ片211は、駆動軸23と同心状に設けられたた駆動中空軸24に取り付けられて駆動中空軸24を中心に往復揺動するようになっている。
【0021】
図3は、図2の平面Sにおける平面図で、第一絞りシャッタ20のシャッタ駆動機構を示している。図3(a)は、6つのシャッタ片201が回転して開いた状態を示している。各シャッタ片201が取り付けられた各駆動軸23の上端部は、フレーム25の上面に回動可能に軸支されており、フレーム25内には、各駆動軸23の上部に円形のフランジ202がそれぞれ固定されている。そして、各フランジ202同士は、リンク203が枢着されて連結されており、1つのリンク203が延設されて駆動モータ(図示せず)の回転軸204に枢着されている。
【0022】
回転軸204が回転することで、リンク203が連関動作してフランジ202が同期して回動するようになる。図3(a)に示すように各シャッタ片201が開いた状態から、図3(b)に示すように回転軸204を時計回りに所定角度回転することで、各シャッタ片201は互いに先端が突き当たるように回動し閉じた状態となる。したがって、回転軸204を所定角度往復回転させることで、各シャッタ片201が往復揺動して開閉するようになる。
【0023】
図3(c)に示すように、各シャッタ片201の一方の端面201Aが凸状に形成されて他方の端面201Bが凹状に形成されており、一方の端面201Aが一方の隣接するシャッタ片201の他方の端面201Bに嵌接し、他方の端面201Bが他方の隣接するシャッタ片201の一方の端面201Aに嵌接するように設定されている。そして、各シャッタ片201の回動により一方の端面201A及び他方の端面201Bが摺接しながら開閉するように動作する。
【0024】
図4は、図2の平面Tにおける平面図で、第二絞りシャッタ21のシャッタ駆動機構を示している。図4(a)は、6つのシャッタ片211が回転して開いた状態を示している。各シャッタ片211が取り付けられた各駆動中空軸24は、駆動軸23の外周に同心状に回動可能に嵌合しており、フレーム25内において各駆動中空軸24の上部に円形のフランジ212がそれぞれ固定されている。そして、各フランジ212同士は、リンク213が枢着されて連結されており、1つのリンク213が延設されて駆動モータ(図示せず)の回転軸214に枢着されている。
【0025】
回転軸214が回転することで、リンク213が連関動作してフランジ212が同期して回動するようになる。第一絞りシャッタ20と同様に、図4(a)の各シャッタ片211が開いた状態から、図4(b)に示すように回転軸214を時計回りに所定角度回転することで、各シャッタ片211は互いに先端が突き当たるように回動し閉じた状態となる。したがって、回転軸214を所定角度往復回転させることで、各シャッタ片211が往復揺動して開閉するようになる。
【0026】
図4(c)に示すように、各シャッタ片211の一方の端面211Aが凸状に形成されて他方の端面211Bが凹状に形成されており、一方の端面211Aが一方の隣接するシャッタ片211の他方の端面211Bに嵌接し、他方の端面211Bが他方の隣接するシャッタ片211の一方の端面211Aに嵌接するように設定されている。そして、各シャッタ片211の回動により一方の端面211A及び他方の端面211Bが摺接しながら開閉するように動作する。
【0027】
各シャッタ片211と各シャッタ片201との間には、リング状の間隔調整部材22がそれぞれ駆動軸23に挿着されており、成形する食品に合せて所定の厚さの間隔調整部材22を取り付ければ、第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21の間隔を調整することができる。
【0028】
フレーム25の中央部分には貫通口26が形成されており、貫通口26に上方からノズル44が挿入されている。そして、貫通口26に対応して第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21の開放時の開口が形成されるようになっている。
【0029】
ノズル44から吐出される食材は棒状に連続形成されて下方の第一及び第二絞りシャッタに向かって供給される。ノズル44の周囲には円筒状のシート体7が配設されている。シート体7は、連続形成される食材の通過領域を囲むように下方に延設されており、その上端部はノズル44の外周面に固定された空気噴射部8に取付固定され、その下端部は第一絞りシャッタ20の下面に取付固定されている。
【0030】
図5は、ノズル44、空気噴射部8及びシート体7に関する分解斜視図(図5(a))及び組立て状態の斜視図(図5(b))である。シート体7は、伸縮可能な布地を末広がりの円筒状に作成し、その上端開口7a及び下端開口7bの周縁にリング状の金属枠が装着されている。シート体7に用いるシート材料としては、伸縮性のある編地や織地といった布地を用いることができ、その他の伸縮性のあるシート材料を用いてもよい。こうしたシート材料には、予め折目や皺を付けておいてもよい。また、1枚のシート材料をノズル44に巻き付けるようにしてシート体7を形成してもよく、複数枚のシート材料をノズル44の周囲に取り付けるようにしてもよい。
【0031】
シート体7の内面側には、食材を分離しやすくするための処理加工しておくことが望ましい。例えば、フッ素加工又はシリコン加工した糸により布地を作成して食材が付着しにくくすればよい。
【0032】
食材がシート体7に付着するのを抑制するために、図1に示すように、シート体7の外周面にアルコールや水等の食材の付着を抑制する液体を噴射する噴射ノズル28a及び28bを絞り機構2に設けるようにしてもよい。そして、シート体7の外周面に噴射ノズル28a及び28bから液体を噴射して食材を付着しにくくすることができる。液体を噴射するタイミングは、絞り動作を行う毎でも数回繰り返す毎でもよく、食材の付着の程度に合わせて設定すればよい。
【0033】
空気噴射部8は、ノズル44に取付固定する取付リング80の下部に環状の通気管路81が固定されており、通気管路81には下面に所定間隔で複数の噴射孔(図示せず)が穿設されている。そして、通気管路81の供給孔部81aから圧縮空気が供給されると、複数の噴射孔から空気が下方に向かって噴射されるようになる。取付リング80の下面には、シート体7の上端開口部7aを係止する複数の係止フック82が設けられており、上端開口部7aを係止フック82に係止することで、図5(b)に示すように、シート体7が通気管路81を覆うようにセットされる。したがって、通気管路81から噴射された空気はシート体7の内面側に沿って流通するようになる。そして、上端開口部7aを係止したシート体7の下端開口部7bを引っ張って、図2に示すように、第一絞りシャッタ20の下面の嵌合部27に嵌め込んで固定する。
【0034】
シート体7の下端開口7bの取付方法としては、図6に示すように、弾性を有する取付紐71の一端部を下端開口7bに固定し、他端部を輪状形成して第一絞りシャッタ20の下面やフレーム25の上面の適当な係止部に係止するようにしてもよい。
【0035】
以上のようにシート体7を取り付けることで、ノズル44から連続形成される棒状の食材の通過領域を囲むようにシート体7が配設され、シート体7を囲むように第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21が配設されるようになる。
【0036】
絞り機構2の下方には、ベルトコンベヤ5が設けられている。ベルトコンベヤ5のコンベヤベルト50は、第一絞りシャッタ20の開口の下方の通過するように配設されており、駆動ローラ51の回転駆動により所定方向に搬送動作するようになっている。そして、第一絞りシャッタ20の開口の下方には、コンベヤベルト50を介して支持部材60が配設されており、支持部材60の両側にコンベヤベルト50を支持する一対の従動ローラ52及び53が設けられている。
【0037】
支持機構6は、支持部材60と、支持部材60を保持する支持ロッド61及び支持ロッド61を上下動する駆動バー62を備えており、駆動モータ(図示せず)により駆動バー62を回動することで支持部材60が上下動する。支持部材60の上下動によりコンベヤベルト50が持ち上げられて絞り機構2の内部にまで上昇するようになる。
【0038】
図7は、支持部材60に関する斜視図である。支持部材60は、支持ロッド61の上端が水平に折れ曲がってコンベヤベルト50の間に設けられた載置部に取付固定されている。支持部材60は、図2の断面図に示すように、凹部に湾曲形成されており、凹部の中央部分60aがわずかに盛り上がるように形成されている。
【0039】
図8から図11は、成形装置1の成形過程を示す第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21の平面図((a)図及び(b)図)並びに絞り機構2に関する概略断面図((c)図)である。
【0040】
図8では、第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21が開いた状態で、通気管路81の噴射孔から空気が噴射され、第二絞りシャッタ21の切断の際にシート体7の内面に付着した食材F及び成形品Hが容易に分離されるようになる。また、絞り皺の付いたシート体7は、噴射された空気により膨らんで皺取りが行われる。
【0041】
まず、第一絞りシャッタ20のシャッタ片201が閉動作を行う。その際、ノズル44から連続形成される食材Fの先端が第一絞りシャッタ20に到達する前にシャッタ片201の閉動作が行われる。すなわち、食材Fの先端部の供給方向下流側(図8では下側)においてシャッタ片201が閉じられて食材Fの通過領域が閉鎖される。
【0042】
図9では、第一絞りシャッタ20が閉鎖されて予め食材Fの通過領域が遮断されており、第一絞りシャッタ20の閉鎖によりシート体7が1箇所に集められて絞られることで皺が寄った状態となっている。そして、絞り機構2全体が上昇しながら第二絞りシャッタ21の閉動作が開始される。そのため、シート体7の第一絞りシャッタ20で閉鎖された箇所より上の部分が弛んだ状態となり、第一絞りシャッタ20と第二絞りシャッタ21との間に所定長さの食材Fが導入される。
【0043】
図10では、第二絞りシャッタ21が閉鎖されてシート体7が1箇所に集められて絞らることで食材Fが切断される。その際に、絞り機構2は、第二絞りシャッタ21の閉動作に合わせて下降し、ノズル44から連続形成される棒状の食材Fの供給速度に対応して切断するようになっている。そのため、連続供給される食材Fが止められることなく切断され、切断された先端部が膨れることを防止する。
【0044】
切断されて分割された食材は、上下を第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21で閉鎖されたシート体7の内部に充填された状態となり、第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21で閉鎖されて全体に皺が寄った状態となったシート体7に食材が圧接し、皺の間に食材が圧入される。その際に、シート体7が伸縮可能であるため、充填された食材は丸みのある形状に成形される。こうして、食材の上面、下面及び側面全体に彫りの深い絞り模様が形成されるようになる。絞り模様が形成された後第一絞りシャッタ20が開動作を開始するとともに支持部材60が上昇する。
【0045】
図11では、第一絞りシャッタ20が開いた状態となり、その開いたスペースに支持部材60が上昇して成形品Hの下面にコンベヤベルト50を介して支持部材60の凹部が当接するように設定される。その際に、支持部材60の凹部の中央部分60aが盛り上がっているために、成形品Hの底面が凹んだ状態に形成される。そして、第二絞りシャッタ21が開動作を開始するとともに通気管路81の噴射孔から空気の噴射が開始される。
【0046】
噴射した空気がシート体7の内面に沿って流通してシート体7と食材との間の分離を促すとともに成形品Hを受けた支持部材60が下降する。成形品Hは、コンベヤベルト50の上面に載置された状態で下降し、そのままベルトコンベヤ5により搬送されるようになる。
【0047】
図12は、成形品Hに関する斜視図(図12(a))及び断面図(図12(b))である。成形品H全体として平面視楕円形状に成形されており、上面、下面及び側面全体に彫りの深い絞り模様が形成されている。こうした全体形状は、ノズル44の開口部の形状を変えることで、平面視円形状等の種々の形状に成形することができる。そして、成形品Hの高さは、間隔調整部材22の厚さを変更することで調整することができる。また、上面には角状の突起部Jが形成され、下面の中央部分Kが凹状に湾曲形成されており、手作りの茶巾絞りに特有の形状に仕上げることができる。
【0048】
なお、この例では、1種類の食材で成形しているが、食材供給機構4に2種類の食材(外皮材用及び内材用)を投入して内材用食材の周囲を外皮材用食材で取り巻くように棒状形成して切断することで、包餡食品を絞り成形することもできる。図12(c)及び(d)には、包餡成形品H’に関する斜視図及び断面図を示しているが、包餡成形品H’は、餡となる食材Gとそれを被覆する外皮材Lとから構成され、外皮材Lの外表面全体に彫りの深い絞り模様が形成されている。
【0049】
上記実施形態では、第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21として、6枚のシャッタ片を用いているが、シャッタ片の枚数は特に限定されることはない。シャッタ駆動手段については、駆動軸を中心に各シャッタ片が往復揺動することにより開閉動作する駆動機構を用いているが、本発明ではこれに限定されるものではなく、例えば、図13に示すように、各シャッタ片301が互いに矢印方向にスライドして直線移動することで開閉動作させたり、図14(a)、(b)に示すように、各シャッタ片302が作用ピン303の矢印方向の回転運動に応じて直線運動しながら揺動することにより開閉動作する駆動機構等種々の駆動機構を用いることができる。
【0050】
また、図15及び図16に示す例は、回動軸305が一方に連続回転してシャッタの開閉動作を行う場合であり、図15ではシャッタ片304に隣り合うシャッタ片との摺動面が両側に形成され、回動軸305が1回転する間にシャッタ片304が開閉動作を2回行うことができる。図16ではシャッタ片304に隣り合うシャッタ片との摺動面が片側に形成され、回動軸305が1回転する間にシャッタ片304が開閉動作を1回行うようになっている。そして、各シャッタ片の形状ついても、こうしたシャッタ駆動手段に対応して上記実施形態以外にも図13又は図14に示すような直線状の側辺を有するもの等種々の形状を採用することができる。
【0051】
また、以上の例では、複数のシャッタ片を回動させて絞り動作を行っているが、こうした回動動作以外の絞り動作を用いることもでき、特に限定されない。例えば、図17に示すように、棒状のスライド部材306を用いて絞り動作を行うようにしてもよい。スライド部材306は、ドーナツ状の基台307に穿設された貫通孔に摺動自在に挿通されており、各スライド部材306が基台307の中心に向かって前進して中心にその先端が集中するようになっている。そして、貫通孔内には、バネが装着されており、このバネは、スライド部材306を退避させる方向に付勢するように作用する。基台307の周囲には、基台307を囲むようにドーナツ状の回転体308が回動自在に配設されており、その外周面には駆動歯車311と噛み合う歯列309が形成され、内周面にはスライド部材306の後端と当接するカム面310が形成されている。したがって、駆動歯車311により回転体308を回動させると、カム面310が回動してスライド部材306の後端を押圧し、それによってスライド部材306が前進及び退避動作を行う。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係る成形装置に関する全体概略正面図である。
【図2】棒状成形部及び絞り機構に関する概略断面図である。
【図3】第一絞りシャッタに関する平面図及びシャッタ片の組合せ状態を示す斜視図である。
【図4】第二絞りシャッタに関する平面図及びシャッタ片の組合せ状態を示す斜視図である。
【図5】ノズル、空気噴射部及びシート体に関する分解斜視図及び組立て状態の斜視図である。
【図6】シート体に関する変形例を示す斜視図である。
【図7】支持部材に関する斜視図である。
【図8】成形装置の成形過程を示す絞りシャッタの平面図((a)図及び(b)図)並びに絞り機構に関する概略断面図((c)図)である。
【図9】成形装置の成形過程を示す絞りシャッタの平面図((a)図及び(b)図)並びに絞り機構に関する概略断面図((c)図)である。
【図10】成形装置の成形過程を示す絞りシャッタの平面図((a)図及び(b)図)並びに絞り機構に関する概略断面図((c)図)である。
【図11】成形装置の成形過程を示す絞りシャッタの平面図((a)図及び(b)図)並びに絞り機構に関する概略断面図((c)図)である。
【図12】成形品に関する斜視図及び断面図である。
【図13】絞り手段に関する変形例を示す概略平面図である。
【図14】絞り手段に関する変形例を示す概略平面図である。
【図15】絞り手段に関する変形例を示す概略平面図である。
【図16】絞り手段に関する変形例を示す概略平面図である。
【図17】絞り手段に関する別の例を説明する概略平面図である。
【符号の説明】
【0053】
F 食材
H 成形品
1 成形装置
2 絞り機構
20 第一絞りシャッタ
21 第二絞りシャッタ
3 基台
4 食材供給機構
5 ベルトコンベヤ
6 支持機構
7 シート体
8 空気噴射部
【技術分野】
【0001】
本発明は、食材の表面に絞り模様が形成された絞り成形食品の成形装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、茶巾絞りに代表される種々の絞り成形食品が提供されている。茶巾絞りとは、アズキ、サツマイモ、ユリネ、クリといった食材を蒸したり茹でたりした後すりつぶして餡状に加工し、所定量ずつ麻布等の茶巾(又は布巾)で包み込んで絞り、絞り模様を付したものである。
【0003】
こうした茶巾絞りによる食材の成形はひとつひとつ手作りで行われるため、手間がかかるとともに仕上がりにバラツキが生じやすく生産効率が悪いといった課題があった。特許文献1では、茶巾絞りによる食材の成形を機械化する試みがなされており、棒状食品を囲み膜内に導き、複数のシャッター体を駆動して成形切断領域を拡縮することで、囲み膜を介して棒状食品を切断するようにした点が記載されている。また、特許文献2では、シャッターシートの中央に外皮材及び中心材を配置してシャッターシートで包み、シャッターシートを回動手段により捻ることで絞り成形するようにした点が記載されている。
【特許文献1】特許第2537751号公報
【特許文献2】実開昭60−10477号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された成形方法では、切断された食材の表面に囲み膜による絞り目が形成されるものの、手作りで成形された茶巾絞りのように彫りの深い絞り模様を形成することが困難であった。すなわち、手作りの場合には食材を茶巾により包み込んで絞るようにしているが、特許文献1では、囲み膜で食材を包み込むことはなく、囲み膜を介して切断するだけなので、上面の頂上のみに凹凸模様が形成されるが、手作りのように表面全体に彫りの深い絞り模様は形成できない。
【0005】
また、特許文献2では、手作りと同様にシャッターシートにより食材を包み込んで捻るようにしているが、粘着性のある食材の場合にはシャッターシートから容易に分離できず、取り出し時に形が崩れてしまう場合がある。
【0006】
そこで、本発明は、手作りと同様の彫りの深い絞り模様が表面全体に形成された絞り成形食品を効率よく成形することが可能な成形装置及び方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る絞り成形食品の成形装置は、食材を棒状に連続形成して供給する食材供給手段と、棒状に連続形成された前記食材の通過領域を囲むように配設された伸縮可能なシート体と、前記シート体を囲むように配設された複数の絞り部材を備えた第一絞り手段と、前記シート体を囲むように配設された複数の絞り部材を備えるとともに前記第一絞り手段よりも上方に所定間隔を空けて配置された第二絞り手段と、前記第一絞り手段の絞り部材を動作させて前記シート体を絞ることで前記通過領域を閉鎖するとともに前記第二絞り手段の絞り部材を動作させて前記食材を前記シート体で絞るように切断する絞り制御手段とを備えていることを特徴とする。さらに、前記第一絞り手段の下方には、切断された前記食材を支持する支持部材と、前記支持部材を切断された前記食材の底面に当接するように上下動させる支持制御手段とを備えていることを特徴とする。さらに、前記シート体の内面側に沿って空気を噴射して前記シート体から前記食材を分離させる分離手段を備えていることを特徴とする。さらに、前記食材の前記シート体への付着を抑制する液体を前記シート体に付与する付与手段を備えていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る絞り成形食品の成形方法は、食材を棒状に連続形成して当該食材の通過領域を囲むように配設された伸縮可能なシート体の内部に供給し、前記食材の先端部よりも供給方向下流側で前記シート体を絞ることで前記通過領域を閉鎖した後前記食材を前記シート体で絞るように切断することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
上記のような構成を有することで、棒状に連続形成された食材の通過領域を囲むように配設された伸縮可能なシート体を第一絞り手段で絞ることで通過領域を閉鎖し、第一絞り手段より上方に配置した第二絞り手段でシート体を絞ることで食材を切断するようにしたので、切断された食材が第一絞り手段及び第二絞り手段の間でシート体により包み込まれた状態となって絞られるようになり、手作りと同様に、上面、下面及び側面全体に彫りの深い絞り模様を形成することができる。
【0010】
すなわち、第一絞り手段がシート体を絞ることでシート体に皺が寄った状態で通過領域が閉鎖されるようになり、また、棒状に連続形成された食材の先端部が第二絞り手段により所定量で切断される際にもシート体が絞られて皺が寄った状態となるため、上下を第一絞り手段及び第二絞り手段により絞られたシート体の部分には全体に皺が寄った状態が実現される。そして、第一絞り手段と第二絞り手段との間には所定間隔だけ空けられているため、切断された食材は上下を第一絞り手段及び第二絞り手段により閉鎖されたシート体内部に充填された状態となってシート体の皺の寄った部分が圧接され、切断された食材の上面、下面及び側面全体に彫りの深い絞り模様が形成されるようになる。
【0011】
その際に、シート体は伸縮可能であるため、切断された食材の量に応じて膨らむこともでき、切断された食材は全体として丸みのある形状に成形される。また、第二絞り手段によりシート体で絞りながら切断された食材の上面部分では食材が角状に突出した形状となり、茶巾絞り特有の形状に仕上げることができる。一方、食材の下面部分では予め第一絞り手段により絞られた状態のシート体が当接するため、突出した形状とはならない。
【0012】
こうして成形された成形品は、第一絞り手段の絞り動作を解除することで、シート体が開いて下方へ取り出し可能となり、食材の成形から取り出しまでの一連の動作を短時間で効率よく行うことができる。
【0013】
また、第一絞り手段の下方に、切断された食材を支持する支持部材と、支持部材を切断された食材の下面に当接するように上下動させる支持制御手段とを備えることで、第一絞り手段の絞り動作が解除されてシート体が開く際に支持部材を上昇させて食材を受けることができ、成形品を落下させることなく安定した状態で取り出すことが可能となる。
【0014】
また、シート体の内面側に沿って空気を噴射してシート体から食材を分離させる分離手段を備えることで、切断された食材が皺が寄った状態のシート体に圧接されて密着していても皺が寄った部分から食材をきれいに分離させることができ、彫りの深い絞り模様を保ったまま食材をシート体から分離して取り出すことが可能となる。
【0015】
また、食材のシート体への付着を抑制する液体をシート体に付与する付与手段を備えることで、絞り動作の際にシート体に食材が付着するのを抑制して、食材が分離しやすくなり、さらに食材が付着しにくくなることでシート体の交換や洗浄といった作業を減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
【0017】
図1は、絞り成形食品の成形装置1に関する全体正面図である。成形装置1は、基台3の上部には、食材供給機構4が設置されており、食材供給機構4の下方に絞り機構2が取り付けられている。絞り機構2の下方には、成形品を搬送するためのベルトコンベヤ5及びコンベヤベルト50を介して成形品を支持する支持機構6が取り付けられている。
【0018】
食材供給機構4は、食材がホッパ40に投入されると、ホッパ40内のスクリュ(図示せず)により下方に送入されてベーンポンプ41から棒状成形部42に圧送される。そして、後述するように、棒状成形部42から食材が棒状に連続形成されて供給されるようになる。図1では、ホッパ40及びベーンポンプ41が2つずつ設けられているが、1種類の食材の場合には、いずれか一方のホッパ40に投入するようにすればよい。また、2種類の食材をそれぞれのホッパ40に投入して2種類の食材を組み合せて棒状形成して供給することもできる。
【0019】
図2は、棒状成形部42及び絞り機構2に関する概略断面図である。棒状成形部42には、ベーンポンプから送出される食材を下方に誘導する管路43と、管路43の下端に固定されたノズル44とが設けられている。そして、ノズル44の下端の開口部から食材が棒状に連続形成されて絞り機構2に供給される。ノズル44の開口部は、成形する食品の形状に合せて、例えば、円形、楕円形等の様々な形状にすることができる。
【0020】
絞り機構2は、第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21を備えており、2つのシャッタの間には間隔調整部材22が配設されている。第一絞りシャッタ20は、6つのシャッタ片201を備えており、各シャッタ片201は、駆動軸23に取り付けられて駆動軸23を中心に往復揺動するようになっている。第二絞りシャッタ21は、6つのシャッタ片211を備えており、各シャッタ片211は、駆動軸23と同心状に設けられたた駆動中空軸24に取り付けられて駆動中空軸24を中心に往復揺動するようになっている。
【0021】
図3は、図2の平面Sにおける平面図で、第一絞りシャッタ20のシャッタ駆動機構を示している。図3(a)は、6つのシャッタ片201が回転して開いた状態を示している。各シャッタ片201が取り付けられた各駆動軸23の上端部は、フレーム25の上面に回動可能に軸支されており、フレーム25内には、各駆動軸23の上部に円形のフランジ202がそれぞれ固定されている。そして、各フランジ202同士は、リンク203が枢着されて連結されており、1つのリンク203が延設されて駆動モータ(図示せず)の回転軸204に枢着されている。
【0022】
回転軸204が回転することで、リンク203が連関動作してフランジ202が同期して回動するようになる。図3(a)に示すように各シャッタ片201が開いた状態から、図3(b)に示すように回転軸204を時計回りに所定角度回転することで、各シャッタ片201は互いに先端が突き当たるように回動し閉じた状態となる。したがって、回転軸204を所定角度往復回転させることで、各シャッタ片201が往復揺動して開閉するようになる。
【0023】
図3(c)に示すように、各シャッタ片201の一方の端面201Aが凸状に形成されて他方の端面201Bが凹状に形成されており、一方の端面201Aが一方の隣接するシャッタ片201の他方の端面201Bに嵌接し、他方の端面201Bが他方の隣接するシャッタ片201の一方の端面201Aに嵌接するように設定されている。そして、各シャッタ片201の回動により一方の端面201A及び他方の端面201Bが摺接しながら開閉するように動作する。
【0024】
図4は、図2の平面Tにおける平面図で、第二絞りシャッタ21のシャッタ駆動機構を示している。図4(a)は、6つのシャッタ片211が回転して開いた状態を示している。各シャッタ片211が取り付けられた各駆動中空軸24は、駆動軸23の外周に同心状に回動可能に嵌合しており、フレーム25内において各駆動中空軸24の上部に円形のフランジ212がそれぞれ固定されている。そして、各フランジ212同士は、リンク213が枢着されて連結されており、1つのリンク213が延設されて駆動モータ(図示せず)の回転軸214に枢着されている。
【0025】
回転軸214が回転することで、リンク213が連関動作してフランジ212が同期して回動するようになる。第一絞りシャッタ20と同様に、図4(a)の各シャッタ片211が開いた状態から、図4(b)に示すように回転軸214を時計回りに所定角度回転することで、各シャッタ片211は互いに先端が突き当たるように回動し閉じた状態となる。したがって、回転軸214を所定角度往復回転させることで、各シャッタ片211が往復揺動して開閉するようになる。
【0026】
図4(c)に示すように、各シャッタ片211の一方の端面211Aが凸状に形成されて他方の端面211Bが凹状に形成されており、一方の端面211Aが一方の隣接するシャッタ片211の他方の端面211Bに嵌接し、他方の端面211Bが他方の隣接するシャッタ片211の一方の端面211Aに嵌接するように設定されている。そして、各シャッタ片211の回動により一方の端面211A及び他方の端面211Bが摺接しながら開閉するように動作する。
【0027】
各シャッタ片211と各シャッタ片201との間には、リング状の間隔調整部材22がそれぞれ駆動軸23に挿着されており、成形する食品に合せて所定の厚さの間隔調整部材22を取り付ければ、第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21の間隔を調整することができる。
【0028】
フレーム25の中央部分には貫通口26が形成されており、貫通口26に上方からノズル44が挿入されている。そして、貫通口26に対応して第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21の開放時の開口が形成されるようになっている。
【0029】
ノズル44から吐出される食材は棒状に連続形成されて下方の第一及び第二絞りシャッタに向かって供給される。ノズル44の周囲には円筒状のシート体7が配設されている。シート体7は、連続形成される食材の通過領域を囲むように下方に延設されており、その上端部はノズル44の外周面に固定された空気噴射部8に取付固定され、その下端部は第一絞りシャッタ20の下面に取付固定されている。
【0030】
図5は、ノズル44、空気噴射部8及びシート体7に関する分解斜視図(図5(a))及び組立て状態の斜視図(図5(b))である。シート体7は、伸縮可能な布地を末広がりの円筒状に作成し、その上端開口7a及び下端開口7bの周縁にリング状の金属枠が装着されている。シート体7に用いるシート材料としては、伸縮性のある編地や織地といった布地を用いることができ、その他の伸縮性のあるシート材料を用いてもよい。こうしたシート材料には、予め折目や皺を付けておいてもよい。また、1枚のシート材料をノズル44に巻き付けるようにしてシート体7を形成してもよく、複数枚のシート材料をノズル44の周囲に取り付けるようにしてもよい。
【0031】
シート体7の内面側には、食材を分離しやすくするための処理加工しておくことが望ましい。例えば、フッ素加工又はシリコン加工した糸により布地を作成して食材が付着しにくくすればよい。
【0032】
食材がシート体7に付着するのを抑制するために、図1に示すように、シート体7の外周面にアルコールや水等の食材の付着を抑制する液体を噴射する噴射ノズル28a及び28bを絞り機構2に設けるようにしてもよい。そして、シート体7の外周面に噴射ノズル28a及び28bから液体を噴射して食材を付着しにくくすることができる。液体を噴射するタイミングは、絞り動作を行う毎でも数回繰り返す毎でもよく、食材の付着の程度に合わせて設定すればよい。
【0033】
空気噴射部8は、ノズル44に取付固定する取付リング80の下部に環状の通気管路81が固定されており、通気管路81には下面に所定間隔で複数の噴射孔(図示せず)が穿設されている。そして、通気管路81の供給孔部81aから圧縮空気が供給されると、複数の噴射孔から空気が下方に向かって噴射されるようになる。取付リング80の下面には、シート体7の上端開口部7aを係止する複数の係止フック82が設けられており、上端開口部7aを係止フック82に係止することで、図5(b)に示すように、シート体7が通気管路81を覆うようにセットされる。したがって、通気管路81から噴射された空気はシート体7の内面側に沿って流通するようになる。そして、上端開口部7aを係止したシート体7の下端開口部7bを引っ張って、図2に示すように、第一絞りシャッタ20の下面の嵌合部27に嵌め込んで固定する。
【0034】
シート体7の下端開口7bの取付方法としては、図6に示すように、弾性を有する取付紐71の一端部を下端開口7bに固定し、他端部を輪状形成して第一絞りシャッタ20の下面やフレーム25の上面の適当な係止部に係止するようにしてもよい。
【0035】
以上のようにシート体7を取り付けることで、ノズル44から連続形成される棒状の食材の通過領域を囲むようにシート体7が配設され、シート体7を囲むように第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21が配設されるようになる。
【0036】
絞り機構2の下方には、ベルトコンベヤ5が設けられている。ベルトコンベヤ5のコンベヤベルト50は、第一絞りシャッタ20の開口の下方の通過するように配設されており、駆動ローラ51の回転駆動により所定方向に搬送動作するようになっている。そして、第一絞りシャッタ20の開口の下方には、コンベヤベルト50を介して支持部材60が配設されており、支持部材60の両側にコンベヤベルト50を支持する一対の従動ローラ52及び53が設けられている。
【0037】
支持機構6は、支持部材60と、支持部材60を保持する支持ロッド61及び支持ロッド61を上下動する駆動バー62を備えており、駆動モータ(図示せず)により駆動バー62を回動することで支持部材60が上下動する。支持部材60の上下動によりコンベヤベルト50が持ち上げられて絞り機構2の内部にまで上昇するようになる。
【0038】
図7は、支持部材60に関する斜視図である。支持部材60は、支持ロッド61の上端が水平に折れ曲がってコンベヤベルト50の間に設けられた載置部に取付固定されている。支持部材60は、図2の断面図に示すように、凹部に湾曲形成されており、凹部の中央部分60aがわずかに盛り上がるように形成されている。
【0039】
図8から図11は、成形装置1の成形過程を示す第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21の平面図((a)図及び(b)図)並びに絞り機構2に関する概略断面図((c)図)である。
【0040】
図8では、第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21が開いた状態で、通気管路81の噴射孔から空気が噴射され、第二絞りシャッタ21の切断の際にシート体7の内面に付着した食材F及び成形品Hが容易に分離されるようになる。また、絞り皺の付いたシート体7は、噴射された空気により膨らんで皺取りが行われる。
【0041】
まず、第一絞りシャッタ20のシャッタ片201が閉動作を行う。その際、ノズル44から連続形成される食材Fの先端が第一絞りシャッタ20に到達する前にシャッタ片201の閉動作が行われる。すなわち、食材Fの先端部の供給方向下流側(図8では下側)においてシャッタ片201が閉じられて食材Fの通過領域が閉鎖される。
【0042】
図9では、第一絞りシャッタ20が閉鎖されて予め食材Fの通過領域が遮断されており、第一絞りシャッタ20の閉鎖によりシート体7が1箇所に集められて絞られることで皺が寄った状態となっている。そして、絞り機構2全体が上昇しながら第二絞りシャッタ21の閉動作が開始される。そのため、シート体7の第一絞りシャッタ20で閉鎖された箇所より上の部分が弛んだ状態となり、第一絞りシャッタ20と第二絞りシャッタ21との間に所定長さの食材Fが導入される。
【0043】
図10では、第二絞りシャッタ21が閉鎖されてシート体7が1箇所に集められて絞らることで食材Fが切断される。その際に、絞り機構2は、第二絞りシャッタ21の閉動作に合わせて下降し、ノズル44から連続形成される棒状の食材Fの供給速度に対応して切断するようになっている。そのため、連続供給される食材Fが止められることなく切断され、切断された先端部が膨れることを防止する。
【0044】
切断されて分割された食材は、上下を第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21で閉鎖されたシート体7の内部に充填された状態となり、第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21で閉鎖されて全体に皺が寄った状態となったシート体7に食材が圧接し、皺の間に食材が圧入される。その際に、シート体7が伸縮可能であるため、充填された食材は丸みのある形状に成形される。こうして、食材の上面、下面及び側面全体に彫りの深い絞り模様が形成されるようになる。絞り模様が形成された後第一絞りシャッタ20が開動作を開始するとともに支持部材60が上昇する。
【0045】
図11では、第一絞りシャッタ20が開いた状態となり、その開いたスペースに支持部材60が上昇して成形品Hの下面にコンベヤベルト50を介して支持部材60の凹部が当接するように設定される。その際に、支持部材60の凹部の中央部分60aが盛り上がっているために、成形品Hの底面が凹んだ状態に形成される。そして、第二絞りシャッタ21が開動作を開始するとともに通気管路81の噴射孔から空気の噴射が開始される。
【0046】
噴射した空気がシート体7の内面に沿って流通してシート体7と食材との間の分離を促すとともに成形品Hを受けた支持部材60が下降する。成形品Hは、コンベヤベルト50の上面に載置された状態で下降し、そのままベルトコンベヤ5により搬送されるようになる。
【0047】
図12は、成形品Hに関する斜視図(図12(a))及び断面図(図12(b))である。成形品H全体として平面視楕円形状に成形されており、上面、下面及び側面全体に彫りの深い絞り模様が形成されている。こうした全体形状は、ノズル44の開口部の形状を変えることで、平面視円形状等の種々の形状に成形することができる。そして、成形品Hの高さは、間隔調整部材22の厚さを変更することで調整することができる。また、上面には角状の突起部Jが形成され、下面の中央部分Kが凹状に湾曲形成されており、手作りの茶巾絞りに特有の形状に仕上げることができる。
【0048】
なお、この例では、1種類の食材で成形しているが、食材供給機構4に2種類の食材(外皮材用及び内材用)を投入して内材用食材の周囲を外皮材用食材で取り巻くように棒状形成して切断することで、包餡食品を絞り成形することもできる。図12(c)及び(d)には、包餡成形品H’に関する斜視図及び断面図を示しているが、包餡成形品H’は、餡となる食材Gとそれを被覆する外皮材Lとから構成され、外皮材Lの外表面全体に彫りの深い絞り模様が形成されている。
【0049】
上記実施形態では、第一絞りシャッタ20及び第二絞りシャッタ21として、6枚のシャッタ片を用いているが、シャッタ片の枚数は特に限定されることはない。シャッタ駆動手段については、駆動軸を中心に各シャッタ片が往復揺動することにより開閉動作する駆動機構を用いているが、本発明ではこれに限定されるものではなく、例えば、図13に示すように、各シャッタ片301が互いに矢印方向にスライドして直線移動することで開閉動作させたり、図14(a)、(b)に示すように、各シャッタ片302が作用ピン303の矢印方向の回転運動に応じて直線運動しながら揺動することにより開閉動作する駆動機構等種々の駆動機構を用いることができる。
【0050】
また、図15及び図16に示す例は、回動軸305が一方に連続回転してシャッタの開閉動作を行う場合であり、図15ではシャッタ片304に隣り合うシャッタ片との摺動面が両側に形成され、回動軸305が1回転する間にシャッタ片304が開閉動作を2回行うことができる。図16ではシャッタ片304に隣り合うシャッタ片との摺動面が片側に形成され、回動軸305が1回転する間にシャッタ片304が開閉動作を1回行うようになっている。そして、各シャッタ片の形状ついても、こうしたシャッタ駆動手段に対応して上記実施形態以外にも図13又は図14に示すような直線状の側辺を有するもの等種々の形状を採用することができる。
【0051】
また、以上の例では、複数のシャッタ片を回動させて絞り動作を行っているが、こうした回動動作以外の絞り動作を用いることもでき、特に限定されない。例えば、図17に示すように、棒状のスライド部材306を用いて絞り動作を行うようにしてもよい。スライド部材306は、ドーナツ状の基台307に穿設された貫通孔に摺動自在に挿通されており、各スライド部材306が基台307の中心に向かって前進して中心にその先端が集中するようになっている。そして、貫通孔内には、バネが装着されており、このバネは、スライド部材306を退避させる方向に付勢するように作用する。基台307の周囲には、基台307を囲むようにドーナツ状の回転体308が回動自在に配設されており、その外周面には駆動歯車311と噛み合う歯列309が形成され、内周面にはスライド部材306の後端と当接するカム面310が形成されている。したがって、駆動歯車311により回転体308を回動させると、カム面310が回動してスライド部材306の後端を押圧し、それによってスライド部材306が前進及び退避動作を行う。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係る成形装置に関する全体概略正面図である。
【図2】棒状成形部及び絞り機構に関する概略断面図である。
【図3】第一絞りシャッタに関する平面図及びシャッタ片の組合せ状態を示す斜視図である。
【図4】第二絞りシャッタに関する平面図及びシャッタ片の組合せ状態を示す斜視図である。
【図5】ノズル、空気噴射部及びシート体に関する分解斜視図及び組立て状態の斜視図である。
【図6】シート体に関する変形例を示す斜視図である。
【図7】支持部材に関する斜視図である。
【図8】成形装置の成形過程を示す絞りシャッタの平面図((a)図及び(b)図)並びに絞り機構に関する概略断面図((c)図)である。
【図9】成形装置の成形過程を示す絞りシャッタの平面図((a)図及び(b)図)並びに絞り機構に関する概略断面図((c)図)である。
【図10】成形装置の成形過程を示す絞りシャッタの平面図((a)図及び(b)図)並びに絞り機構に関する概略断面図((c)図)である。
【図11】成形装置の成形過程を示す絞りシャッタの平面図((a)図及び(b)図)並びに絞り機構に関する概略断面図((c)図)である。
【図12】成形品に関する斜視図及び断面図である。
【図13】絞り手段に関する変形例を示す概略平面図である。
【図14】絞り手段に関する変形例を示す概略平面図である。
【図15】絞り手段に関する変形例を示す概略平面図である。
【図16】絞り手段に関する変形例を示す概略平面図である。
【図17】絞り手段に関する別の例を説明する概略平面図である。
【符号の説明】
【0053】
F 食材
H 成形品
1 成形装置
2 絞り機構
20 第一絞りシャッタ
21 第二絞りシャッタ
3 基台
4 食材供給機構
5 ベルトコンベヤ
6 支持機構
7 シート体
8 空気噴射部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食材を棒状に連続形成して供給する食材供給手段と、棒状に連続形成された前記食材の通過領域を囲むように配設された伸縮可能なシート体と、前記シート体を囲むように配設された複数の絞り部材を備えた第一絞り手段と、前記シート体を囲むように配設された複数の絞り部材を備えるとともに前記第一絞り手段よりも上方に所定間隔を空けて配置された第二絞り手段と、前記第一絞り手段の絞り部材を動作させて前記シート体を絞ることで前記通過領域を閉鎖するとともに前記第二絞り手段の絞り部材を動作させて前記食材を前記シート体で絞るように切断する絞り制御手段とを備えていることを特徴とする絞り成形食品の成形装置。
【請求項2】
前記第一絞り手段の下方には、切断された前記食材を支持する支持部材と、前記支持部材を切断された前記食材の底面に当接するように上下動させる支持制御手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の絞り成形食品の成形装置。
【請求項3】
前記シート体の内面側に沿って空気を噴射して前記シート体から前記食材を分離させる分離手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の絞り成形食品の成形装置。
【請求項4】
前記食材の前記シート体への付着を抑制する液体を前記シート体に付与する付与手段を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の絞り成形食品の成形装置。
【請求項5】
食材を棒状に連続形成して当該食材の通過領域を囲むように配設された伸縮可能なシート体の内部に供給し、前記食材の先端部よりも供給方向下流側で前記シート体を絞ることで前記通過領域を閉鎖した後前記食材を前記シート体で絞るように切断することを特徴とする絞り成形食品の成形方法。
【請求項1】
食材を棒状に連続形成して供給する食材供給手段と、棒状に連続形成された前記食材の通過領域を囲むように配設された伸縮可能なシート体と、前記シート体を囲むように配設された複数の絞り部材を備えた第一絞り手段と、前記シート体を囲むように配設された複数の絞り部材を備えるとともに前記第一絞り手段よりも上方に所定間隔を空けて配置された第二絞り手段と、前記第一絞り手段の絞り部材を動作させて前記シート体を絞ることで前記通過領域を閉鎖するとともに前記第二絞り手段の絞り部材を動作させて前記食材を前記シート体で絞るように切断する絞り制御手段とを備えていることを特徴とする絞り成形食品の成形装置。
【請求項2】
前記第一絞り手段の下方には、切断された前記食材を支持する支持部材と、前記支持部材を切断された前記食材の底面に当接するように上下動させる支持制御手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の絞り成形食品の成形装置。
【請求項3】
前記シート体の内面側に沿って空気を噴射して前記シート体から前記食材を分離させる分離手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の絞り成形食品の成形装置。
【請求項4】
前記食材の前記シート体への付着を抑制する液体を前記シート体に付与する付与手段を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の絞り成形食品の成形装置。
【請求項5】
食材を棒状に連続形成して当該食材の通過領域を囲むように配設された伸縮可能なシート体の内部に供給し、前記食材の先端部よりも供給方向下流側で前記シート体を絞ることで前記通過領域を閉鎖した後前記食材を前記シート体で絞るように切断することを特徴とする絞り成形食品の成形方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2008−99595(P2008−99595A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−284371(P2006−284371)
【出願日】平成18年10月18日(2006.10.18)
【出願人】(390013941)株式会社コバード (30)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月18日(2006.10.18)
【出願人】(390013941)株式会社コバード (30)
【Fターム(参考)】
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