説明

給水栓の弁装置

【課題】止水位置以外においては弁体と弁座との圧着度合いを弱めるようにして、シール部材の摩耗や亀裂の恐れを減少させ、シール不良を減少させること。また、吐止水の摺動操作の際の操作荷重を軽減し、弁装置の操作感を向上させ、また、弁体の噛み込み等の可能性を減少させること。
【解決手段】主弁30及び一次側底面83が相対的に摺動され主弁30が一次側底面83に圧着されて開閉される給水栓の弁装置20において、主弁30に、主弁30の圧着方向に沿うとともに一次側底面83に向けて突設された干渉部49bを設け、一次側底面83には、主弁30の圧着方向に沿うとともに主弁30に向けて突設され、止水位置以外において干渉部49bと干渉し合う被干渉部97bを設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水栓の弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、弁体と弁座とが相対的に平行に移動されて弁口を開閉する給水栓の弁装置が知られている。例えば、シャワーヘッドにおいて、シャワーヘッド本体を貫通するように摺動自在に取り付けられたボタン状のスピンドル(弁座)に流路を形成し、このスピンドルの摺動方向に対して直交する方向に弁体を付勢する弁装置がある。そして、このスピンドルを吐水位置・止水位置間で摺動操作されることにより、弁体に対して流路が相対的に平行に移動され、弁体が流路に対して連通する位置にスピンドルが位置されれば吐水を行わせ、弁体が流路に対して連通しない位置にスピンドルが位置されれば止水するように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3806299号公報(図2、図3、図4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した従来の弁装置においてはスピンドルに対して弁体が常に付勢されている。止水位置においては弁体を弁座に圧着して弁座を閉止する必要があるため、弁体を弁座に付勢しておくことが必要となる。しかしながら、従来の弁装置においては、弁体が弁座に対し常に付勢されているため、止水位置から吐水位置へ、また、吐水位置から止水位置へ、弁体が移動される際にも弁体と弁座とが圧着されており、両部材が圧着されたまま互いに摺動されることになっていた。このため、弁体に取り付けられたパッキンなどのシール部材が早期に摩耗するなど、シール不良が生じやすいという問題を生じていた。また、吐止水の摺動操作の際の操作荷重が増大してスピンドルの操作感を損ねたり、場合によっては弁体の噛み込み等が生ずるなど、スピンドルの操作性が悪化する要因となっていた。
【0005】
本発明は前述した従来の給水栓の弁装置の問題点を解消するものであり止水位置以外においては弁体と弁座との圧着度合いを弱めるようにして、シール部材の摩耗や亀裂の恐れを減少させ、シール不良を減少させることを目的とする。また、吐止水の摺動操作の際の操作荷重を軽減し、弁装置の操作感を向上させ、また、弁体の噛み込み等の可能性を減少させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、本発明の採った手段を以下に説明する。本発明の給水栓の弁装置は、弁体及び弁座が相対的に摺動され弁体が弁座に圧着されて開閉される給水栓の弁装置であって、
前記弁体又は前記弁座の一方に、弁体の圧着方向に沿うとともに前記弁体又は前記弁座の他方に向けて突設された干渉部が設けられ、
前記弁体又は前記弁座の他方には、弁体の圧着方向に沿うとともに前記弁体又は前記弁座の一方に向けて突設され、止水位置以外において前記干渉部と干渉し合う被干渉部が設けられたことを特徴とする給水栓の弁装置である(請求項1)。
【0007】
いわゆる「摺動弁」において、例えば、弁体がコイルばね等により弁座方向に向けて付勢されて弁座に圧着可能に設けられている場合、弁体の開放操作位置、例えば吐水具からの吐水操作の際の弁体の位置において、弁体の圧着方向に沿って弁座に向けて、すなわち弁体を離隔する方向に干渉する「干渉部」及び「被干渉部」を設けたものである。このように構成することにより、止水時には弁体と弁座とを確実に圧着する一方で、止水時以外において、例えば弁体の開放操作位置においては弁体と弁座との圧着度合いを弱めることができ、吐水位置と止水位置との間の弁体の摺動時における弁体の摩擦を抑えることが可能となる。よって、弁体の摩耗や亀裂が生ずるおそれを低減させることができる。
【0008】
「止水位置以外」において、干渉部と被干渉部とが干渉し合うことにより、止水位置以外に位置する際の弁体について、弁座への圧着度合いを弱めることができるが、吐水位置のみにおいて干渉し合うように設けたり、吐水位置の他に止水位置と吐水位置との中間地点においても干渉し合うように設けることとしても良い。
【0009】
本発明において「干渉部」の形状については「弁体の圧着方向に沿うとともに他方に向けて突設され」ていれば足り、その他の形状については特に限定されず、例えば、突起状、突条状等の形状とすることが考えられる。また、同様に「被干渉部」の形状についても「弁体の圧着方向に沿うとともに一方に向けて突設され」ていれば足り、その他の形状については、突起状、突条状等にするなど特に限定はされない。また、被干渉部が「止水位置以外において前記干渉部と干渉し合う」ように設けるためには、摺動操作をした際の弁体の開放操作位置においてのみ干渉部と被干渉部とが干渉し合うような位置にこれらの部位を設けることなどが考えられる。
【0010】
また、「干渉部」及び「被干渉部」は弁体側又は弁座側のいずれかに一方を設け、残った部材に他方を設けることができる。また、「干渉部」及び「被干渉部」が設けられる部位は、弁体又は弁座の摺動面でも良いし、弁体又は弁座の側部などに設けても良く、特に限定はされない。
【0011】
「干渉部」及び「被干渉部」は少なくとも「干渉し合う」ように設けられていれば足り、干渉し合うことにより少なくとも圧着度合いを弱める程度も含むことを意味する。一方で、弁体と弁座とが離隔される位置まで干渉し合うように構成しても良い(請求項2)。
【0012】
このように弁体と弁座とが離隔される位置まで干渉し合うように設けると、弁体の摩耗や亀裂をより減少させることができる。
【0013】
また、吐水位置側から止水位置側に操作される際に前記干渉部及び前記被干渉部が位置する部位において、前記干渉部を、前記弁体及び前記弁座が圧着される方向に向けて徐々に誘導する傾斜誘導部を前記干渉部に連設することとしても良い(請求項3)。
【0014】
このような傾斜誘導部を設けることにより、吐水位置から止水位置に操作を行う際に、弁体と弁座とが徐々に圧着されるように干渉部を誘導できるので、止水操作の際に弁体と弁座とが急速に圧着されることがなく、シール部の急激な圧着による摩耗や亀裂のおそれを一層減少させることができる。また、止水操作の際に弁体と弁座とが急速に圧着されることがないので、止水操作の際の操作感の急激な変化を抑制することができ、弁装置の操作性を向上させることもできる。また同時に、吐水操作の際には弁体と弁座とが急速に離隔されることも回避できるので、吐水操作の際の操作感を一定にして操作性を向上させることもできる。このような傾斜誘導部の例としては、例えば、干渉部に連設された傾斜面等を例示することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の弁装置は、前述のような、吐水操作位置において干渉し合う干渉部及び被干渉部を弁体と弁座に設けたので、止水位置以外においては弁体と弁座との圧着度合いが弱められ、シール部材の摩耗や亀裂の恐れを減少させ、シール不良を減少させることができる。また、吐止水の摺動操作の際の操作荷重が軽減され、弁装置の操作感を向上させ、また、弁体の噛み込み等の可能性を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の弁装置を用いたシャワーヘッドの平面視横断面図である。
【図2】図1のシャワーヘッドの側面視縦断面図である。
【図3】主弁が閉状態、副弁が閉状態の弁装置の拡大横断面図である。
【図4】主弁が閉状態、副弁が開状態の弁装置の拡大横断面図である。
【図5】主弁が微開状態、副弁が開状態の弁装置の拡大横断面図である。
【図6】主弁が開状態、副弁が開状態の弁装置の拡大横断面図である。
【図7】主弁が全開状態、副弁が開状態の弁装置の拡大横断面図である。
【図8】ボタンの要部拡大斜視図である。
【図9】主弁の一部斜視図である。
【図10】別の弁装置の拡大横断面図である。
【図11】別のボタンの要部拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[シャワーヘッド1の全体構成]
次に、本発明の弁装置の実施の形態を図を参考にして詳細に説明する。図1及び図2に示すように、本発明の弁装置20は、給水栓本体(図示省略)にシャワーホース(図示省略)を介して接続されるシャワーヘッド1の内部に組み付けられるものである。シャワーヘッド1は、給水栓本体に設けられたハンドル操作により、その内部の通水路12への給水の開始・停止が行われることになるが、ハンドル操作により給水が開始された状態において、シャワーヘッド1のボタン2の操作を行うことにより弁装置20を開閉し、シャワーヘッド1を保持する使用者が手元で吐止水の操作を行うことができるものである。
【0018】
シャワーヘッド1の内部には、シャワーホースから供給された湯水をシャワーヘッド1先端の散水板3へ供給する通水路12が形成されている。通水路12は、細長の全体形状のシャワーヘッド1の長手方向に沿って形成されている。また、シャワーヘッド1は、使用者が把持する基端側のシャワーグリップ部材1aと、先端側に設けられて散水板3を有するヘッド部材1bとから構成されており、シャワーグリップ部材1aの先端に設けられた雌ねじ部にヘッド部材1bの基端側が螺合されて脱着自在に取り付けられている。ヘッド部材1bの基端部外周面にはOリング13が取り付けられ、シャワーグリップ部材1a内周面との水密が図られている。
【0019】
通水路12のうちのシャワーヘッド1基端側の部位の一次側通水路4と、シャワーヘッド1先端側の部位の二次側通水路5との間には、弁装置20が組み付けられる収容室6が形成されている。収容室6は、主弁30(弁体)及びボタン2を収容する一次側収容室6aと、副弁60(弁体)を収容する二次側収容室6bとから構成されている。そして、一次側収容室6aは前述したシャワーグリップ部材1aの先端側開口部内に、一次側通水路4の二次側に連通するようにして形成されている。また、二次側収容室6bは前述したヘッド部材1bの基端側開口部内に、二次側通水路5の一次側に連通するようにして形成されている。
【0020】
また、図1に示すように、シャワーグリップ部材1aの一次側収容室6aの先端側には、一次側収容室6a及びシャワーグリップ部材1aを貫通するようにして、シャワーグリップ部材1aの外表面に開口するように形成されたボタン収容孔7a、7bが形成されている。細長の円筒状のボタン2は、このボタン収容孔7a,7bにその軸心方向において摺動自在に取り付けられている。そして、このボタン2を、シャワーヘッド1本体の右側面(図1の下方側)から押し込むことにより散水板3からの散水が行われ、一方、シャワーヘッド1本体の左側面(図1の上方側)から押し込むことにより散水板3からの散水が停止されるように設けられている。そしてまた、このボタン収容孔7a,7bに装着されたボタン2を挟んで、一次側収容室6a内に主弁30が、二次側収容室6b内に副弁60が、対向するようにして配設されている。
【0021】
収容室6の一次側寄りの一次側収容室6aには、一次側通水路4との境の段部8と主弁30との間にコイルばね9が装着されている。コイルばね9の一端側は段部8に当接し、他端側は主弁30の基端側端部に当接されている。また、主弁30の先端側端部はボタン2に当接されている。このようにして、主弁30は、一次側収容室6aの段部8とボタン2との間において、コイルばね9によりボタン2側に向けて付勢されて装着されている。
【0022】
収容室6の二次側寄りの二次側収容室6bには、二次側通水路5との境の段部10とボタン2との間に副弁60が装着されている。副弁60の第1ガイド61内にはコイルばね62が装着されており、第1ガイド61内の支持部材63をボタン2側に向けて付勢している。
【0023】
[弁装置20の詳細構成]
次いで、弁装置20について詳細に説明する。弁装置20は、前述の通りシャワーヘッド1内の収容室6内に収容装着されている。図3に示すように、弁装置20を構成する主弁30は、一次側収容室6a内に収容されている。一次側収容室6aは、一次側通水路4の開口部4aの内径よりも大径に形成されており、一次側通水路4との連設部位に段部8が形成されている。コイルばね9の一端側は、一次側通水路4の開口部4aよりも大きな径に形成されており、段部8に係止されるようにして一次側収容室6a内に装着されている。そして、コイルばね9の他端側は、主弁30に係止されている。
【0024】
主弁30は略円筒形状に形成されており、基端側の端部がコイルばね9に当接され、先端側の端部がボタン2に当接されて一次側収容室6a内に装着されている。主弁30には、コイルばね9が係止装着される樹脂製の第1ガイド34と、この第1ガイド34の先端側に取り付けられる樹脂製の第2ガイド42と、第1ガイド34と第2ガイド42との間に挟持されるパッキン50とが備えられている。
【0025】
第1ガイド34には、主体部36と、この主体部36の先端側に連設され、外周に雄ねじが刻設された雄ねじ部41が備えられている。主体部36の内部には、コイルばね9の外径よりもやや大きな内径のばね収容室37が設けられており、ばね収容室37奥端には、コイルばね9の他端が当接可能な段部38が形成されている。コイルばね9は、一次側収容室6aの段部8とばね収容室37の段部38との間に装着されて、主弁30全体をボタン2方向に付勢している。また、主体部36の外周面には一次側収容室6aとの間の水密を図るOリング39が装着されている。また、雄ねじ部41の先端には雄ねじ部41の外径よりも僅かに小径に形成されるとともにパッキン50が装着される小径部41aが形成されている。
【0026】
第2ガイド42はその外径を第1ガイド34の外径とほぼ同一に設けた有底円筒状に形成されている。第2ガイド42の先端側の底部には、後述するパッキン50のシール部54が挿通される先端側開口部43が開設されている。また、第2ガイド42の基端側開口部44内には雌ねじ部46が形成されており、前述した第1ガイド34の雄ねじ部41に螺着されて、第1ガイド34と第2ガイド42とが固定されている。
【0027】
第2ガイド42の外周面には二つの位置決め突起48a,48bが突設されている。これらの位置決め突起48a,48bは第2ガイド42外周面のうち、第2ガイド42の軸心を挟んで対向する位置に形成されている。前述した一次側収容室6aの内周面には、一次側収容室6aの軸心を挟んで対向する位置に、軸心に沿って位置決め用溝11a,11bが形成されており、位置決め突起48a,48bがこれらの位置決め用溝11a,11b内に係止されることにより、一次側収容室6a内の周方向における第2ガイド42の位置決めがなされるように構成されている。
【0028】
図9にも示すように、第2ガイド42の先端面の外周付近には、第2ガイド42の先端方向に突設された突起状の干渉部49a,49bが設けられている。干渉部49a,49bは、第2ガイド42の軸心を挟んで対向する位置に設けられている。また、これらの干渉部49a,49bと位置決め突起48a,48bとは、それぞれ90度ずらした位置に配設されている。
【0029】
パッキン50は薄い円筒状に形成されている。パッキン50には主体部52と、主体部52の先端側に連設されたシール部54が備えられている。主体部52の基端側開口部55はその内径が第1ガイド34先端の小径部41aの外径とほぼ同一に形成されるとともに、基端側開口部55の奥側寄りはこれよりも小径の内径に形成されており、段部56が形成されている。第1ガイド34先端の小径部41aは、この段部56に係止されて主体部52の基端側開口部55内に挿嵌されている。
【0030】
一方、シール部54は主体部52よりも小さな外径に形成されている。シール部54の外径は第2ガイド42の先端側開口部43とほぼ同径に形成されており、パッキン50は第2ガイド42の先端側開口部43からシール部54のみを挿通可能に形成されている。
【0031】
そして、パッキン50は、第1ガイド34の先端と第2ガイド42の先端側開口部43の内側周縁部との間に挟持固定されて、両ガイド34,42の間に固定されている。また、パッキン50がこのように固定された状態で、シール部54の先端面は、第2ガイド42の先端面よりもわずかに突出するように設けられており、後述するようにボタン2に対して第2ガイド42の先端面は当接することなくシール部54のみが当接可能に設けられている。
【0032】
図3に示すように、副弁60は略円筒形状に形成されており、ヘッド部材1bの二次側通水路5内に装着されている。副弁60には、有底円筒状の第1ガイド61と、コイルばね62の他端が係止装着される略円筒状の第2ガイド64と、コイルばね62により付勢されるとともに第1ガイド61と第2ガイド64との間に介装される支持部材63とが備えられている。
【0033】
第1ガイド61は第1開口部67を底部68に開設した有底円筒形状に設けられている。また、底部68と反対側の第2開口部69内には、支持部材63を支持する円筒状の支持部70が形成されている。
【0034】
第1ガイド61の奥端には第2ガイド64が取り付けられている。第2ガイド64は底部68の第1開口部67よりも大径に形成されており、第1開口部67の周縁部に当接して第1ガイド61内に取り付けられている。第2ガイド64の軸心付近には、コイルばね62の他端が係止される係止部72が設けられている。
【0035】
支持部材63は全体が有底長円筒状に形成されており、その先端には半球状のパッキン74が取り付けられている。支持部材63の基端側にはコイルばね62が装着される開口部76が設けられている。開口部76の奥端には底部77が形成されており、係止部72に他端が係止されるコイルばね62の一端は、この底部77に係止される。
【0036】
支持部材63の開口部76の外周には、外側径方向に向けて突設されたフランジ部80が周設されている。フランジ部80の外周縁は支持部70よりも大径に形成されており、フランジ部80が支持部70端部に当接することにより、コイルばね62により付勢された支持部材63が所定位置で止まるように構成されている。
【0037】
このようにして、主弁30と副弁60とは、その軸心をほぼ一直線状に揃えて、ボタン2を介して向き合うように対向して配設されている。また、主弁30と副弁60とは、ボタン2の軸心に対して、ほぼ直交する方向に対向して配設されている。
【0038】
図3及び図8に示すように、ボタン2は前述したように略円筒状に形成されている。ボタン2は、その中央付近の外側面の一端側に主弁30が、その他端側に副弁60が位置するように主弁30と副弁60に挟まれるようにしてボタン収容孔7a,7bに取り付けられている。
【0039】
ボタン2の長手方向における中央付近には、その一端側に、ほぼ平滑な一次側底面83(弁座)を有する一次側凹部84が形成されている。副流路86及び主流路88の双方を閉止して完全に止水された状態においては、主弁30のパッキン50のシール部54は一次側底面83に密着するように配設されている。一次側凹部84の奥行きはボタン2の外径の約5分の2に設けられている。
【0040】
また、一次側底面83と反対側の他端側の中央付近には、一次側底面83と平行に、ほぼ平滑な二次側底面95(弁座)を有する二次側凹部94が形成されている。二次側凹部94の奥行きはボタン2の外径の約7分の1に設けられている。なお、本例では二次側凹部94を設けることとしたが図3に示すように、一次側凹部84の端部が主弁30外側面に係止可能に構成され、ボタン2の操作の際の移動規制が可能であるので、二次側凹部94については省略することもでき、二次側凹部94を備えた構成に限定されない。また、別途、ボタン2の操作の際の移動規制が可能な部材等を取り付けるのであれば、一次側凹部84についても省略することもでき、一次側凹部84を備えた構成に限定されない。
【0041】
図8に示すように、ボタン2の長手方向のほぼ中心付近、また、一次側凹部84の中心付近には、一次側凹部84から二次側凹部94にかけてボタン2の径方向に貫通するように、断面円形状の副流路86が開口されている。副流路86の内径は、副弁60のパッキン74の先端部分が嵌入・圧着できる程度に、半球状のパッキン74の外径の約3分の1程度に設けられている。
【0042】
一次側凹部84の一端側端部には、一次側凹部84から二次側凹部94にかけてボタン2の径方向に貫通するように、主流路88が開口されている。主流路88は断面がほぼ正方形状に形成されている。主流路88の一次側凹部84側の第1開口部90は、その一辺が、主弁30のパッキン50のシール部54の開口部内径よりも大きく形成されている。一方、主流路88の二次側凹部94側の第2開口部92は、ボタン2の径方向の二辺が第1開口部90の各辺と同じ長さに設けられ、一方、ボタン2の軸心方向の二辺がシール部54の開口部内径とほぼ同径に設けられた長方形状に設けられている。そして、図3に示すように、これらの第1開口部90及び第2開口部92間には、第1開口部90から第2開口部92側に向けて徐々に開口面積が小さくなるように傾斜内壁面91が備えられて連設されている。
【0043】
一次側底面83のうち、ボタン2の軸心方向に沿う両側部には、前述した主弁30の干渉部49a,49bが当接しながら移動する誘導部96a,96bが形成されている。誘導部96a,96bは、主流路88の両側に位置して一次側底面83に平行な面を備えた突条状の被干渉部97a,97bと、主流路88の第1開口部90の副流路86寄り端部付近から副流路86の軸心にかけて徐々に一次側凹部84側に後退する傾斜誘導部98a,98bとを備えている。また、本例では、この傾斜誘導部98a,98bの被干渉部97a,97bと反対側の端部から、さらに、一次側底面83に平行な面を備えた誘導溝99a,99bが備えられている。
【0044】
一次側底面83に対する被干渉部97a,97bの高さと、主弁30のシール部54のシール面に対する干渉部49a,49bの高さは、シール部54が、被干渉部97a,97b間の一次側底面83に干渉しないように設けられている。これにより、干渉部49a,49bが被干渉部97a,97bに位置する際、すなわち主弁30が開放状態である場合にボタン2を操作する際には、シール部54が一次側底面83に干渉されないように設けられている。
【0045】
一方、誘導溝99a,99bは、一次側底面83に対して、前述した被干渉部97a,97bよりも奥側の深い位置に設けられている。一次側底面83に対する誘導溝99a,99bの深さと、主弁30のシール部54のシール面に対する干渉部49a,49bの高さは、シール部54が副流路86の周囲の一次側底面83に密着するように設けられており、干渉部49a,49bが誘導溝99a,99b内に位置する際、すなわち主弁30が閉止状態の際には、シール部54が一次側底面83に確実に密着するように設けられている。
【0046】
また、被干渉部97a,97bから誘導溝99a,99bにかけて被干渉部97a,99a及び誘導溝99a,99bを連結する傾斜誘導部98a,98bの一次側底面83に対する高さは、被干渉部97a,97b側から誘導溝99a,99b側にかけて、被干渉部97a,97bと同じ高さから誘導溝99a,99bと同じ深さへと徐々に奥側に位置するように設けられている。よって、傾斜誘導部98a,98bに干渉部49a,49bが位置する場合において、干渉部49a,49bが被干渉部97a,97b寄りに位置する場合にはシール部54が一次側底面83に干渉されないように設けられ、一方、誘導溝99a,99b寄りに干渉部49a,49bが位置する場合にはシール部54が一次側底面83に確実に密着するように設けられている。そして、このように傾斜された傾斜誘導部98a,98bに対して付勢されながら当接しつつ干渉部49a,49bが誘導移動されることにより、一次側底面83へのシール部54への圧着度合いの強弱、離隔・近接が徐々に行われるように構成されている。
【0047】
以上のように構成された弁装置20の作用について、図3から図7を参照して説明する。図3に示すように、ボタン2を図の上方側から最下部まで押し込んだ止水時には、主流路88及び副流路86のそれぞれは主弁30又は副弁60によって閉止される。具体的に説明すると以下の通りである。図3に示す止水状態では、干渉部49a,49bは、一次側底面83の両側に凹設された誘導溝99a,99b内に位置され、主弁30の圧着方向において誘導溝99a,99b内に収容されている。したがって、主弁30は、干渉部49a,49bが突設されているにもかかわらず、前述したようにパッキン50のシール部54が副流路86周りの一次側底面83に圧着されることになる。またこの状態において同時に、副弁60については、そのパッキン74が副流路86の副弁60側の第2開口部に嵌入圧着される。したがって、主流路88が閉止されるとともに副流路86も同時に閉止され、散水板3から吐水は停止されて止水状態となっている。
【0048】
次いで、図3に示す止水状態から図7に示す吐水状態とするようにボタン2を操作する際の弁装置20の作用について、その遷移状態を順に説明する。この止水状態から、ボタン2を吐水位置に押し込んでいくと、まず図4に示すように、主弁30及び副弁60がそれぞれ、下方の主流路88寄りに摺動して平行移動する。この状態では、主弁30は、主流路88に対して連通可能な位置にまで平行移動されていない。また、干渉部49a,49bは傾斜誘導部98a,98bの誘導溝99a,99b寄りに位置しており、シール部54を一次側底面83から離隔可能な位置にまで達していない。よって、主流路88は未だに閉止状態とされている。しかしながら、副弁60のパッキン74は副流路86の第2開口部92から僅かに離隔され、副流路86の一部が開放されることになる。よって、主弁30内の湯水は、主流路88が閉止された状態であっても、副流路86から副弁60内に流入可能となり、少量の湯水がボタン2の二次側に流入可能な状態となる。
【0049】
そしてさらに、ボタン2が吐水側に押し込まれた状態では、図5に示すように、主弁30及び副弁60それぞれに対して副流路86がさらに遠ざかるように移動することになる。この状態では、主弁30のパッキン50は主流路88に対してその先端側開口部57が位置するところまで至ってはいない。しかしながら、干渉部49a,49bは傾斜誘導部98a,98bの被干渉部97a,97b寄りにまで位置しており、この位置では、干渉部49a,49bがシール部54を一次側底面83から離隔可能とする位置にまで達している。よって、パッキン50のシール部54と一次側底面83との間には僅かに隙間が生ずることとなり、主流路88は完全には閉止されず微開状態とされ、副流路86だけではなく主流路88からもボタン2の二次側に湯水が流入可能な状態となる。また、副弁60のパッキン74は副流路86の第2開口部からは完全に離隔され、副流路86は開放される。よって、主弁30内の湯水は、ボタン2の二次側に流入可能な状態となる。
【0050】
さらにボタン2を吐水側に押し込んだ状態では、図6に示すように、主弁30及び副弁60それぞれに対して副流路86がさらに遠ざかるように移動することになる。この状態では、副弁60のパッキン74は副流路86の第2開口部からは完全に離隔された位置にまで至る。
【0051】
また、主弁30のパッキン50は主流路88に対してその先端側開口部57が位置するところまで至り、主弁30は主流路88に対して大きく連通され開状態となる。
【0052】
なお、パッキン50のシール部54が一次側底面83に完全に密着した図3に示す状態からシール部54が一次側底面83から離隔される図6に示す状態に至るまでには、干渉部49a,49bが、傾斜誘導部98a,98b上を被干渉部97a,97b側に向かって徐々に移動していく。前述したように傾斜誘導部98a,98bの一次側底面83に対する高さは、被干渉部97a,97b側に向かって徐々に高くなるように設けられているので、シール部54は、干渉部49a,49bが傾斜誘導部98a,98b上を被干渉部97a,97b側に向かって徐々に移動するに連れて、一次側底面83に対する相対的位置を離隔する方向に徐々に変位させ、したがって、シール部54の一次側底面83に対する圧着度合いは徐々に弱められていく。そして、最終的には図6に示すように、シール部54は、一次側底面83から離隔することになる。
【0053】
そして図7に示すように、ボタン2を図の下方側から最上部まで押し込んだ吐水時には、副弁60のパッキン74が副流路86の開口部を完全に開放するとともに、主弁30が主流路88及び副流路86に完全に連通して開放する。また、この際に、主弁30の干渉部49a,49bは被干渉部97a,97b上に移動される。したがって、主弁30のパッキン50のシール部54は、一次側底面83から完全に離隔された状態を保持されることになる。
【0054】
また、図7に示す吐水状態において、本例では、干渉部49a,49bが被干渉部97a,97b内に位置する際に、シール部54と一次側底面83とは約1mmの間隔が空けられるように干渉部49a,49b及び被干渉部97a,97bの高さが設けられている。このように約1mm以上の間隔を設けるように構成することにより、シール部54と一次側底面83との間に、吐水中の異物が挟まらないように構成されている。
【0055】
一方、図7に示す吐水状態から図3に示す止水状態とするようにボタン2を操作する際には、前述した図3に示す止水状態から図7に示す吐水状態の際の一次側底面83と主弁30の遷移状態とは逆に主弁30等が動き止水を行うが、一次側底面83に対して離隔されていたシール部54は、一次側底面83に対して徐々に近接し、さらには当接した後には一次側底面83に対する圧着度合いを徐々に強めながら移動されることになる。また、副弁60のパッキン74は副流路86の第2開口部に徐々に近づき、最終的に第2開口部を閉止する。
【0056】
主弁30及び主流路88について、より具体的に説明すると、一次側底面83に対するシール部54の位置は、吐水時において干渉部49a,49bが被干渉部97a,97b上に当接する位置にある場合には、一次側底面83に対して完全に離隔されているが、止水方向に操作されて干渉部49a,49bが移動され、傾斜誘導部98a,98b内に移動されると、徐々に一次側底面83に近接するように移動する。そして、干渉部49a,49bが傾斜誘導部98a,98b上を誘導溝99a,99b寄りに移動するに連れて、シール部54は一次側底面83に対してさらに近接し、その後当接される。さらに移動すると、一次側底面83に対する圧着度合いを強めながら移動され、止水位置において一次側底面83との水密を完全なものとする。
【0057】
本弁装置20ではこのように、主弁30の一次側底面83に対する距離を変化させ、吐水位置においては一次側底面83から離隔するように干渉部49a,49bが作用する。よって、止水位置においては主弁30のパッキン50のシール部54を一次側底面83に対して確実に密着させて主弁30を閉止させることができる一方、吐水を行う場合には、シール部54の一次側底面83に対する圧着度合いを弱めるか、さらには一次側底面83から離隔させることができる。したがって、止水位置から吐水位置へとボタン2を操作する際、または、吐水位置から止水位置へとボタン2を操作する際の止水位置寄りの部位において、一次側底面83上を移動するシール部54の一次側底面83に対する摩擦抵抗を弱める、または、無くすことができる。したがって、シール部54の摩耗や亀裂のおそれを減少させることが出来る。また、吐水・止水の操作をする際の操作荷重を低減することができ、ボタン2の操作性を向上させることができる。さらに本例では傾斜誘導部98a,98bを備えており、シール部54の一次側底面83に対する圧着度合いを連続的に変化させることができるので、ボタン2の操作感の急激な変化を抑制することができ、操作性を損ねることがない。
【0058】
ついで本発明の別の実施の形態について説明する。本実施の形態は、図10に示すように、主弁30だけではなく、副弁60についても「干渉部」及び「被干渉部」を設けたものである。なお、前述した第1の実施の形態と共通する構成については、第1の実施の形態と同一の符号を図に付して説明を省略する。図10に示すように、副弁60の先端には干渉部100a、100bが形成されており、また、副弁60が当接するボタン2の二次側底面95側においても、一次側底面83と同様の被干渉部102a(図示省略),102bが形成されている。よって、止水位置から吐水位置へとボタン2を操作する際、または、吐水位置から止水位置へとボタン2を操作する際の止水位置寄りの部位において、二次側底面95上を移動するパッキン74の二次側底面95に対する摩擦抵抗を弱める、または、無くすことができる。したがって、本実施の形態では、主弁30のパッキン50だけでなく、副弁60のパッキン74についても摩耗や亀裂のおそれを減少させることが出来る。また、吐水・止水の操作をする際の操作荷重を低減することができ、ボタン2の操作性を向上させることができることなども第1の実施の形態と同様である。
【0059】
なお、本発明は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、干渉部49a,49b及び被干渉部97a,97bは、それぞれ一次側底面83、主弁30側に設けることとしても良い。また、干渉部49a,49b及び被干渉部97a,97bの形状はこれらに限定されることなく、他の形状でも良い。例えば、前述の例では、被干渉部97a,97b又は被干渉部102a(図示省略),102bは一次側底面83又は二次側底面95から主弁30又は副弁60方向に突設された突条形状に形成されていたが、干渉部の高さと合わせて弁体の開放操作位置において干渉部と干渉し合う形状・高さに形成されていれば良く、例えば図11に示すように、一次側底面83よりも低く形成された溝状の被干渉部104a,104bとしても良い。なお、このように誘導溝99a,99b、傾斜誘導部98a,98bのみならず、被干渉部104a,104bも溝状とすることにより、干渉部を溝内に常に収容することができ、吐止水操作時における弁体を安定させることができるので、ボタン2などの操作をより安定的にすることができる。
【0060】
また、前述の例では主弁30及び副弁60を備えたものを例示したがこれに限られず、弁体が一つの弁装置や、弁体が3個以上備えられた弁装置に適用しても良い。また、主弁30をボタン2の一次側、副弁60をボタン2の二次側に配設したが、これらの弁30,60の位置を入れ替えて副弁60をボタン2の一次側、主弁30をボタン2の二次側に配設することとしても良い。
【0061】
また、前述の例では副流路86をボタン2の中央寄りに、主流路88を副流路86よりもボタン2の端部寄りに配設したが、主流路88をボタン2の中央寄りに、副流路86を主流路88よりもボタン2の端部寄りに配設しても良い。
【0062】
また、主弁30及び副弁60をボタン2の一次側又は二次側のいずれかに並設することも可能である。しかしながら、シャワーヘッド1の幅を小さくして使用者が把持しやすいようにするためには、前述例のように、主弁30及び副弁60をボタン2の一次側と二次側にそれぞれ配設するようにすることが望ましい。また、主弁30及び副弁60以外の弁体を備える水栓部品に適用することもできる。また、前述の例では、弁装置20の各部材を直接シャワーヘッド1に組み込んだが、主弁30や副弁60等の弁装置20を構成する各部材を一つのユニットとしてまとめて構成し、シャワーヘッド1に脱着自在に構成しても良い。
【0063】
また、以下のようにボタン2を構成して、ボタン2の周方向の位置決めをより確実にし、両弁体30,60との密着度合いをより確実なものとしても良い。前述のボタン2の径方向の断面形状はほぼ真円に設けられているが、楕円形状に形成するとともに、ボタン2がその軸心方向に摺動自在に取り付けられるシャワーグリップ部材1aのボタン収容孔7a,7bもほぼ同径の楕円形状の断面形状に形成することとしても良い。このようにボタン2及びボタン収容孔7a,7bが形成されて、ボタン収容孔7a,7bに対してボタン2がその周方向において嵌合することにより、シャワーグリップ部材1aに対するボタン2の周方向の位置決めをより確実にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は吐水具等の給水栓の水栓部品に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0065】
1;シャワーヘッド、1a;シャワーグリップ部材、1b;ヘッド部材、2;ボタン、3;散水板、4;一次側通水路、4a;開口部、5;二次側通水路、6;収容室、6a;一次側収容室、6b;二次側収容室、7a,7b;ボタン収容孔、8;段部、9;コイルばね、10;段部、11a,11b;位置決め用溝、12;通水路、13;Oリング、20;弁装置、30;主弁(弁体)、34;第1ガイド、36;主体部、37;ばね収容室、38;段部、39;Oリング、41;雄ねじ部、41a;小径部、42;第2ガイド、43;先端側開口部、44;基端側開口部、46;雌ねじ部、48a,48b;位置決め突起、49a,49b;干渉部、50;パッキン、52;主体部、54;シール部、55;基端側開口部、56;段部、57;先端側開口部、60;副弁(弁体)、61;第1ガイド、62;コイルばね、63;支持部材、64;第2ガイド、67;第1開口部、68;底部、69;第2開口部、70;支持部、72;係止部、74;パッキン、76;開口部、77;底部、80;フランジ部、83;一次側底面(弁座)、84;一次側凹部、86;副流路、88;主流路、90;第1開口部、91;傾斜内壁面、92;第2開口部、94;二次側凹部、95;二次側底面(弁座)、96a,96b;誘導部、97a,97b;被干渉部、98a,98b;傾斜誘導部、99a,99b;誘導溝、100b;干渉部、102b;被干渉部、104a,104b;被干渉部。




【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁体及び弁座が相対的に摺動され弁体が弁座に圧着されて開閉される給水栓の弁装置であって、
前記弁体又は前記弁座の一方に、弁体の圧着方向に沿うとともに前記弁体又は前記弁座の他方に向けて突設された干渉部が設けられ、
前記弁体又は前記弁座の他方には、弁体の圧着方向に沿うとともに前記弁体又は前記弁座の一方に向けて突設され、止水位置以外において前記干渉部と干渉し合う被干渉部が設けられたことを特徴とする給水栓の弁装置。
【請求項2】
前記干渉部及び前記被干渉部が、止水位置以外において前記弁体と前記弁座とが離隔される位置まで干渉し合うことを特徴とする請求項1に記載の給水栓の弁装置。
【請求項3】
吐水位置側から止水位置側に操作される際に前記干渉部及び前記被干渉部が位置する部位において、前記干渉部を、前記弁体及び前記弁座が圧着される方向に向けて徐々に誘導する傾斜誘導部を前記干渉部に連設することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の給水栓の弁装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2010−286019(P2010−286019A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−138807(P2009−138807)
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【出願人】(000242378)株式会社ケーブイケー (130)
【出願人】(501483061)株式会社 フクシマ化学 (3)
【Fターム(参考)】