説明

絶縁監視装置

【課題】B種接地線に流れる地絡事故電流に対する絶縁監視装置の最適な保護方式を提供する。
【解決手段】商用周波数とは異なる周波数の監視信号を生成する監視信号生成回路18と、注入用トランス10を介してB種接地線19に注入する監視信号注入回路15と、電圧検出回路14およびスイッチ素子13と、前記監視信号注入回路15と前記電圧検出回路14との間に設けられた電流検出回路12と、前記電圧検出回路14と前記注入用トランス10との間に設けられた回路遮断用リレー11と、前記遮断用リレー11を制御する制御回路17からなり、前記電流検出回路の電流が所定の値となると、前記回路遮断用リレー11にて回路を遮断する第一の保護方式と、前記電圧検出回路14の両端の電圧が所定の値になると前記スイッチ素子13がオン動作を行うと共に、前記回路遮断用リレー11にて回路を遮断する第二の保護方式を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変圧器の出力側にB種接地工事を行った低圧電路において、電路の対地絶縁抵抗を活線状態で監視する絶縁監視装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
B種接地工事を行った低圧電路において、電路の絶縁劣化が進行した場合の漏電火災予防等の観点より地絡継電器等を設置し、地絡事故時は電路を遮断することにより波及事故等を防止するシステムが取られている。しかしながら、突然の電力供給の停止は、負荷設備・機器等の安定稼動に係わる影響は大きく、事故の発生を未然に防止することが極めて重要であり、その対応方法として活線で電路の絶縁状態を常時監視する絶縁監視装置が用いられている。
【0003】
かかる絶縁監視装置の例としては、変圧器の出力側のB種接地線に、商用周波と異なる低周波数の微弱な監視信号を印加し、印加した監視信号電圧により電路の対地絶縁抵抗分と対地静電容量分にて生じる監視信号周波数成分の循環電流より、その有効分(対地絶縁抵抗分)を検出し,電路の対地絶縁抵抗を求めるものが有る。
このように、商用周波と異なる低周波数の微弱な監視信号を印加することにより,活線状態で常時監視を可能とするとともに、対地絶縁抵抗分により流れる電流のみを監視することにより、電路の絶縁劣化の状態をより早い段階で検出可能としている。
【0004】
このような絶縁監視装置では、変圧器の出力側のB種接地線に注入用トランスを介して商用周波と異なる低周波数の微弱な監視信号を印加している。これにより、変圧器の低圧電路に地絡事故が発生しB種接地線に地絡電流が流れた場合、逆に注入用トランスを介して絶縁監視装置に電力信号が入りこみ、特に地絡事故電流が大きくなった場合、大電力の商用周波数信号が注入用トランスを介して絶縁監視装置内部に流れこみ、絶縁監視装置の機能・性能特性に影響が生じたり、更には内部の監視信号注入回路部品等が焼損したり、破損する場合がある。そこで、これを防止するため、各種保護手段が設けられている。
【0005】
先行技術文献1 特許第4450960号においては、監視信号注入回路出力間の電圧を監視し、かつ、その電圧から監視用信号周波数分の電圧を除いた電圧を用いて地絡事故電流を換算検出し、その電圧が所定の値となったとき回路遮断リレーを動作して遮断することにより保護するものである。
【0006】
また、先行技術文献2 特許第4276924号においては、特許文献1と同様に監視信号注入回路出力間の電圧を検出する電圧検出回路を有し、所定の電圧になると監視信号注入回路出力間に設けたスイッチ素子をオン(短絡)して過電圧から監視信号注入回路部品等を高速に保護するとともに、更にスイッチ素子に流れる電流を監視し、電流が所定の値になると回路遮断リレーを動作させて接続回路を遮断することにより、スイッチ素子の保護を行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】 特許第4450960号
【特許文献2】 特許第4276924号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
地絡事故電流に起因して注入用トランスを介して絶縁監視装置内部に生じる事故電力の大きさは地絡事故電流の大きさと相関があり、地絡事故電流が大きいほど絶縁監視装置内部に生じる事故電力も大きくなる。地絡事故電流による絶縁監視装置内部に生じる地絡事故電流の影響を地絡事故電流の大きさに沿って述べると、小さい方から過大電流に到るまで概略下記に大別できる。第一段階としては絶縁監視装置としての性能特性に影響がほとんど生じないレベル、第二段階としては性能特性に影響が出始めると共に、長時間その状態が継続した場合絶縁監視装置内部部品の発熱やそれに伴う劣化進行等の悪影響が予想されるレベル、第三段階としては短時間でその状態を除去しないと絶縁監視装置内部部品に焼損や破損が生じるレベルが考えられる。
【0009】
また、前記第一段階から第三段階レベルにおける地絡事故電流検出値の精度および絶縁監視装置内部保護のための応答時間に対する要求は地絡事故電流段階レベルに応じて異なり、前記第一から第二段階への移行する事故電流領域では、絶縁監視装置内部部品への悪影響は無いことより、むしろ通常絶縁監視運転状態から運転停止に状態移行する地絡電流領域であることから、応答速度よりも地絡事故電流検出値精度が要求され、不要な地絡電流レベルでの無用な保護動作により本来の絶縁監視機能を不要に停止させることの無いよう、確実な地絡事故電流検出値精度が要求される。一方,第三段階レベルの地絡事故電流が生じた場合、地絡事故電流の絶対精度よりも応答速度が要求され、絶縁監視装置内部部品の劣化、焼損、破損が生じない、速やかな保護動作が必要となる。
【0010】
そこで本発明は、アナログハード回路とCPUのソフト演算機能を有効に併用する構成とし、前記第一段階から第二段への変化を精度良く検出して動作する第一の保護方式と、前記第ニ段階から第三段階への移行を高速に検出して動作することにより、絶縁監視装置内部部品の保護を行うとともに、短時間の応動により過大地絡電流事故時における保護回路部品の電力ロスを極力抑えた第ニの保護方式を併用することにより、地絡事故電流レベルに応じた最適な保護方式を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため本発明は、商用周波数とは異なる周波数の絶縁監視用信号を生成する監視信号生成回路と、生成された信号を注入用トランスを駆動してB種接地線に注入する監視信号注入回路と、前記監視信号注入回路の出力間に設けられた電圧検出回路およびスイッチ素子と、前期監視信号注入回路と前期電圧検出回路との間に設けられた電流検出回路と、前記電圧検出回路と前記注入用トランスとの間に設けられた回路遮断用リレー接点と、前記遮断用リレーを制御する制御回路からなり、前記電流検出回路の電流が所定の値となると、前記回路遮断用リレーにて回路を遮断して前記監視信号注入回路等を保護する第一の保護方式と、前記電圧検出回路の両端の電圧が所定の値になると前記スイッチ素子がオン動作を行うと共に、併せて前記回路遮断用リレーにて回路を遮断して前記監視信号注入回路や前記スイッチ素子等を保護する第二の保護方式を併せて有することを特徴としている。
【0012】
また、前記電流検出回路の所定判定電流値は、請求項2による、全電流実効値を用いる方式、又は、全電流実効値から注入用トランスを介してB種接地線に注入する絶縁監視用注入電流の実効値分を削除した電流実効値を用いる方式、又は、商用周波数成分のみを抽出した電流実効値を用いることを特徴としている。
【0013】
また、前記電流検出回路の電流が所定の値以上となると、前記回路遮断用リレーにて回路を遮断する第一の保護機能は、電流が所定の電流の閾値を一定期間超えたとき動作するものであり、このような時延機能により一過性のノイズ等による不要動作を防止している。一方,第二の保護機能は前記電圧検出回路の両端の電圧が所定の値になると、即時に前記スイッチ素子をオンして監視信号注入回路出力間の電圧上昇を防止し監視信号注入回路等を過電圧から保護するとともに、併せて前記回路遮断用リレーにて回路を遮断し、前記オンしたスイッチ素子の電流継続時間を極力短くすることにより、スイッチ素子の焼損を防止するとともに、小形部品の適用も可能とする効果がある。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、地絡事故電流に対する保護方式を電流検出回路方式と電圧検出回路方式の併用とすることにより、地絡事故電流レベルに応じた最適な動作電流精度や高速応動動による保護方式を提供する事が可能となり、これにより地絡事故時の絶縁監視装置の内部回路部品へのサージ電圧抑制や事故に伴う電力ロスを小さく押さえることにより、構成回路部品も定格熱容量や定格サージ耐量の比較的小さい部品の適用が可能となり、製品を小形化簡素化出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係わる内部機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施回路構成例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の実施形態に係わる内部機能ブロック図である。図1において、CPU16、監視信号生成回路18にて、商用周波数とは異なる周波数の絶縁監視用信号を生成する。生成された商用周波数とは異なる周波数の信号は監視信号注入回路15にて注入用トランス10を介してB種接地線に注入する。ここで、B種接地線を介して商用周波数の地絡電流が流れていない場合、電流検出回路12内の抵抗を流れる電流は商用周波数とは異なる周波数の絶縁監視用信号電流のみである。
【0017】
一方、電路が地絡するなどして、B種接地線19に漏洩電流が流れた場合、前期漏洩電流に基づく誘導電力が、B種接地線から注入用トランス10を介して絶縁監視装置01へ逆注入されることになる。このような場合において、監視信号注入回路15を保護するために、保護回路02及びCPU16が連携して動作する。
【0018】
B種接地線19から注入用トランス10を介して絶縁監視装置01へ逆注入された誘導電力の検出保護方式は、電流検出回路12の電流が所定の値以上になると、前記回路遮断用リレーにて回路を遮断する第一の電流検出方式と、電圧検出回路14の両端の電圧が所定の値となると、即時にスイッチ素子13をオンして監視信号出力回路間の電圧上昇を防止し監視信号注入回路15等を過電圧から保護すると共に、併せて遮断用リレー制御回路・駆動回路17にて遮断リレー11を開路して電流を遮断し、即時オンしたスイッチ素子13の電流継続時間を極力短くしてスイッチ素子13の熱焼損も防止する。
【0019】
このようにして絶縁監視装置01の内部回路と注入用トランス10とが遮断リレー11にて電気的に遮断されるとスイッチ素子13はオフし、監視信号出力回路間の短絡状態は復旧する。
【0020】
図2は前述した図1の内部機能ブロック図に沿った、本発明の実施回路構成の一例を示すものである。
【0021】
図2において、CPU16より商用周波数とは異なる周波数の絶縁監視用信号を出力する。この出力信号は基本波成分として絶縁監視用信号の周波数成分を含んだパルス信号等でも可能であり、その後段のローパスフィルタ33で高調波等の不要成分を除去し、商用周波数とは異なる周波数の絶縁監視用信号を波形生成する。この絶縁監視用信号はカップリングコンデンサC20を介してパワーアンプ31に入力し増幅され、注入用トランス10を駆動できるように電力増幅する。なお、可変抵抗34は固定抵抗R25,R27と組合せてパワーアンプの出力電圧を規定値に調整するものである。また、可変抵抗34、及び固定抵抗R25,R27を介してパワーアンプ31の出力電圧を帰還することにより、規程定電圧の絶縁監視用信号で注入用トランス10を駆動する。なお、通常運転状態においては、遮断リレー11はトランジスタ36を介してCPU16の出力Doにて制御され、遮断リレー11はオンし接点は閉路となっている。
【0022】
また、注入用トランス10を駆動できるように電力増幅するパワーアンプ31の電源は正負電源V+,V−で構成され、平滑用コンデンサ29、平滑用コンデンサ30が正負電源とシグナルグラウンドSG間に接続されている。また、ダイオード27、ダイオード28はパワーアンプ31の出力部の過電圧保護を行うものであり、外来サージ電圧等が進入した場合、ダイオード27、ダイオード28を介して平滑用コンデンサ29、平滑用コンデンサ30に電圧クランプするものである。
【0023】
固定抵抗器R24には、通常運転状態においては注入用トランス10を駆動する絶縁監視用信号電流が流れるとともに、電路が地絡するなどして、B種接地線19に漏洩電流が流れた場合、前期漏洩電流に基づく誘導電力が、B種接地線から注入用トランス10を介して絶縁監視装置01へ逆注入され、前記ダイオード27、ダイオード28を介して平滑用コンデンサ29、平滑用コンデンサ30に電圧クランプされ、この漏洩電流に起因した信号電流(通常は商用周波数が主成分)が固定抵抗器R24に重畳される。この電流信号は固定抵抗R24で電圧信号に変換されたものが電流検出回路12で増幅され、CPU16のAD変喚器に入力し電流値の演算を行う。
【0024】
次に地絡事故が生じた場合の影響度合いに付き記載する。地絡事故電流に起因して注入用トランスを介して絶縁監視装置内部に生じる事故電力の大きさは、地絡事故電流の大きさと相関があり概略下記に大別できる。第一段階としては絶縁監視装置としての性能特性に影響がほとんど生じないレベル、第二段階としては性能特性に影響が出始めると共に、長時間その状態が継続した場合絶縁監視装置内部部品の発熱やそれに伴う劣化進行が生じる可能性があるレベル、第三段階としては短時間でその状態を除去しないと絶縁監視装置内部部品の焼損や破損が生じるレベルが考えられる。
【0025】
次に地絡事故が生じた場合の検出動作、保護動作に付き記載する。前記第一段階は通常の絶縁監視を継続し、前記第二段階レベルに地絡事故電流が到達した場合遮断リレー11を開路し、絶縁監視装置01の内部回路と注入用トランス10とが遮断リレー11にて電気的に遮断する。ここにおける電流検出は、固定抵抗R24で電圧信号に変換された電流信号を電流検出回路12で増幅し、CPU16のAD変喚器に入力してA/D変換サンプリングし、そのサンプリングデータを用いて電流実効値の演算を行う。電流実効値は、A/D変換サンプリングした値を用いて、全電流実効値を演算にて求めて保護動作を行う方式の他、フーリエ演算により特定周波数の実効値を演算で求め、全電流実効値から通常運転状態で常時流れている周波数の絶縁監視用信号電流の実効値分を削除した電流実効値を用いる方式や、地絡事故時に主に生じる商用周波数成分の電流のみを抽出した電流実効値で保護動作を行う方式等が考えられ、これらはCPU16のソフト演算処理で容易に実現可能である。
【0026】
また、前記第二段階レベルの地絡事故に起因して絶縁監視装置内部に生じる事故電力は比較的小さく、固定抵抗R24を流れる電流による電圧変動も比較的小さいことから、固定抵抗R24以後の注入用トランス10間の出力信号回路間の地絡事故電流に伴う電圧波形歪みは小さく、後述の電圧検出回路は不動作状態にある。
【0027】
次に、前記第三段階レベルの地絡事故が生じた場合の検出動作、保護動作に付き記載する。地絡事故に起因して絶縁監視装置内部に生じる事故電力は大きくなることより、固定抵抗R24を流れる地絡事故に起因する電流も大きくなり、固定抵抗R24に起因して固定抵抗R24以後の注入用トランス10間の線路間電圧の昇圧や降圧歪が生じ、固定抵抗R24以後の出力信号回路間電圧の電圧歪変動が大きくなる。
【0028】
電圧検出回路はツェナーダイオード24・25、固定抵抗器R22・R23、及びトライアック26で構成される。出力信号回路間電圧の電圧変動が大きくなり、変動時の出力信号回路間電圧のピーク電圧が前記ツェナーダイオード24・25、及び固定抵抗器R22・R23で定まるトライアック26のトリガ電圧より大きくなり、トライアック26にゲート電流が流れるとトライアック26がオンする。トライアック26のアノードにはCPU26のDo出力より固定抵抗R28を介してトランジスタ36をオンする為の直流電圧が印加されており、トライアック26がオンするとフォトカプラ23の発光素子を経由して直流電流が流れトライアック26はオン状態を自己保持する。
【0029】
フォトカプラ23の発光素子へのオン電流により、フォトカプラ23の受光素子がオンし、固定抵抗R20,R21を介してスイッチ素子のトライアック21がオンして出力信号回路間を短絡することにより地絡事故に起因する電流を吸収し、出力信号回路間電圧の上昇を防止する。なお、スイッチ素子・トライアック21の動作時間は半導体スイッチ動作であることより極めて高速応答動作が可能である。
【0030】
また、トライアック26のオン電圧とフォトカプラ23の発光素子の順方向電圧の加算電圧より、ツェナーダイオード37の降伏電圧を大きく選定することにより、トライアック26のオンに連動してトランジスタ36がオフし遮断リレー11もオフして遮断リレーは開路し、トライアック21を流れていた地絡事故に起因する電流は遮断される。このようにスイッチ素子・トライアック21に電流が流れる時間は遮断リレーの釈放動作時間のみと短い為、スイッチ素子・トライアック21に必要な定格熱耐量・電流二乗時間積(it)の定格値も小さく抑えることが出来、部品選定も小型化が可能となる。
【0031】
電圧検出回路が動作してトランジスタ36がオフし遮断リレー11もオフする動作においてはCPU16のソフト処理的関与は一切しておらず、より高速の保護動作を可能としている。一方、この電圧検出回路による保護動作が行われた場合は、トランジスタ36のコレクタ側電圧レベルをCPU16のDi入力の電圧レベルで監視することで判別可能である。CPU16がトランジスタ36をオフ制御しないにもかかわらずオフした場合は、電圧検出回路による保護動作をしたと判定し、その後CPU16の出力Doをトランジスタ36をオフする制御(Lレベル電圧出力)を行うことによりトライアック26の自己保持が解除され、スイッチ素子・トライアック21はオフし、監視信号出力回路間の短絡状態は復旧する。
【符号の説明】
【0032】
01:絶縁監視装置
02:保護回路
10:注入用トランス
11:遮断リレー
12:電流検出回路
13:スイッチ素子
14:電圧検出回路
15:監視信号注入回路
16:CPU
17:遮断リレー制御回路・遮断リレー駆動回路
18:監視信号生成回路
19:B種接地線
21:トライアック(スイッチ素子)
22:ダイオードブリッジ
23:フォトカプラ
24、25、37:ツェナーダイオード
26:トライアック
27,28:ダイオード
29,30:コンデンサ
31:パワーアンプ
34:可変抵抗器
36:トランジスタ
R20〜R28:固定抵抗器
C20:カップリングコンデンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用周波数とは異なる周波数の絶縁監視用信号を生成する監視信号生成回路と、生成された信号を注入用トランスを駆動してB種接地線に注入する監視信号注入回路と、前記監視信号注入回路の出力間に設けられた電圧検出回路およびスイッチ素子と、前期監視信号注入回路と前期電圧検出回路との間に設けられた電流検出回路と、前記電圧検出回路と前記注入用トランスとの間に設けられた回路遮断用リレー接点と、前記遮断用リレーを制御する制御回路からなり、前記電流検出回路の電流が所定の値となると、前記回路遮断用リレーにて回路を遮断して前記監視信号注入回路等を保護する第一の保護方式と、前記電圧検出回路の両端の電圧が所定の値になると前記スイッチ素子がオン動作を行うと共に、併せて前記回路遮断用リレーにて回路を遮断して前記監視信号注入回路や前記スイッチ素子等を保護する第二の保護方式を併せて有することを特徴とする絶縁監視装置。
【請求項2】
請求項1に記載した絶縁監視装置の第一の保護方式において、前記電流検出回路の所定判定電流値として、全電流実効値を用いる方式、又は、全電流実効値から注入用トランスを介してB種接地線に注入する絶縁監視用注入電流の実効値分を削除した電流実効値を用いる方式、又は、商用周波数成分のみを抽出した電流実効値を用いることを特徴とする絶縁監視装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−54017(P2013−54017A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206584(P2011−206584)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(598108799)泰和電気工業株式会社 (5)
【Fターム(参考)】