説明

肌状態解析方法、肌状態解析装置、肌状態解析プログラム、及び該プログラムが記録された記録媒体

【課題】肌状態の多角的な解析を高精度に行う。
【解決手段】所定の照明条件により被験者の顔が撮影された画像を用いて肌状態の解析を行うための肌状態解析方法において、前記画像から肌の毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色のうち、少なくとも1つを解析する解析ステップと、前記画像と前記解析ステップから得られる解析結果とを前記被験者の肌の測定日時や被験者情報に対応させて蓄積する蓄積ステップと、前記蓄積ステップにより蓄積された前記被験者毎の前記画像や前記解析結果を表示させる画面を生成する表示画面生成ステップと、前記表示画面生成ステップにより生成された情報を出力する出力ステップとを有することにより、上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肌状態解析方法、肌状態解析装置、肌状態解析プログラム、及び該プログラムが記録された記録媒体に係り、特に肌状態の多角的な解析を高精度に行うための肌状態解析方法、肌状態解析装置、肌状態解析プログラム、及び該プログラムが記録された記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧カウンセリングや医療の分野において、肌(皮膚)の状態を解析するための様々な手法が提案されている。例えば、肌の毛穴やしわ、しみ等といった皮膚の表面状態を解析するため、予め全顔撮影装置等を用いて複数の方向から被験者の顔を同一の撮影条件で撮影し、撮影された画像データを用いて顔の診断を行う手法がある(例えば、特許文献1,特許文献2、特許文献3等を参照。)。
【特許文献1】特開2004−302424号公報
【特許文献2】特開2004−41753号公報
【特許文献3】特開2000−350702号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述した全顔撮影装置から撮影されたデジタル画像を用いて解析する際、より高精度な肌解析を行うためには、肌の毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色等が必要であるが、これらをそれぞれ最適な照明条件で撮影しているものはなく、例えばフラッシュ撮影や紫外線(UV)撮影により得られる画像からでは、しみや肌色の場合は十分な解析ができなかった。
【0004】
更に、これらの情報について、その解析結果や撮影画像の観察だけでなく、年代分布や経時変化等を表示してカウンセラーや医師等の測定者に提示して肌状態の多角的な解析を高精度に行う装置については提案されていなかった。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、肌状態の多角的な解析を高精度に行うための肌状態解析方法、肌状態解析装置、肌状態解析プログラム、及び該プログラムが記録された記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本件発明は、以下の特徴を有する課題を解決するための手段を採用している。
【0007】
請求項1に記載された発明は、所定の照明条件により被験者の顔が撮影された画像を用いて肌状態の解析を行うための肌状態解析方法において、前記画像から肌の毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色のうち、少なくとも1つを解析する解析ステップと、前記画像と前記解析ステップから得られる解析結果とを前記被験者の肌の測定日時や被験者情報に対応させて蓄積する蓄積ステップと、前記蓄積ステップにより蓄積された前記被験者毎の前記画像や前記解析結果を表示させる画面を生成する表示画面生成ステップと、前記表示画面生成ステップにより生成された情報を出力する出力ステップとを有することを特徴とする。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、肌の毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色の解析結果から肌状態の多角的な解析を高精度に行うことができる。
【0009】
請求項2に記載された発明は、前記解析ステップは、毛穴、しわ解析にはフラッシュ撮影した画像を用い、しみ、肌色解析には拡散光撮影した画像を用い、角栓のポルフィリン解析には紫外線照明下で可視光を受光して撮影した画像を用いて解析を行うことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、それぞれ最適な画像を用いて解析をより高精度に行うことができる。
【0011】
請求項3に記載された発明は、前記表示画面生成ステップは、前記被験者の最新の測定結果と前記蓄積ステップにより蓄積された過去の測定結果との中から複数の測定結果を経時的に表示させることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、経時的な状態の変化を正確に把握することができる。これにより、被験者に即した多角的な診断を行うことができる。
【0013】
請求項4に記載された発明は、前記表示画面生成ステップは、表示される時間軸の時間間隔を、前記測定回数又は実際の日時に基づいて設定し、表示させることを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、種々の時間表示が実現できる。また、実際の日時の経過を正確に把握することができるため、測定日以外の肌状態の推測を容易に行うことができる。
【0015】
請求項5に記載された発明は、前記表示画面生成ステップは、前記画像から解析を行う範囲を設定する際、複数表示された画像のうち、1つの画像において設定した解析対象範囲を、他の画像上にも対応づけて表示させることを特徴とする。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、解析する全ての画面に対して解析範囲を設定する必要がなく、効率的且つ迅速に解析範囲を設定することができる。また、他の画像との解析範囲の誤差を無くして高精度な解析を実現することができる。
【0017】
請求項6に記載された発明は、前記表示画面生成ステップは、前記被験者の測定結果を予め蓄積された年齢別分布における評価結果に対応付けて表示させることを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、被験者の測定結果を他の同年代(同世代)のデータと対比させて表示することで、被験者に即した多角的な診断を行うことができる。
【0019】
請求項7に記載された発明は、前記表示画面生成ステップは、前記年齢別分布において、肌状態を分類分けした少なくとも1つの評価範囲を設定し、設定された評価範囲と解析結果とを表示させることを特徴とする。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、肌状態の高精度に把握することができる。
【0021】
請求項8に記載された発明は、所定の照明条件により被験者の顔が撮影された画像を用いて肌状態の解析を行うための肌状態解析装置において、前記画像から肌の毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色のうち、少なくとも1つを解析する解析手段と、前記画像と前記解析手段から得られる解析結果とを前記被験者の肌の測定日時や被験者情報に対応させて蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段により蓄積された前記被験者毎の前記画像や前記解析結果を表示させる画面を生成する表示画面生成手段と、前記表示画面生成手段により生成された情報を出力する出力手段とを有することを特徴とする。
【0022】
請求項8記載の発明によれば、肌の毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色の解析結果から肌状態の多角的な解析を高精度に行うことができる。
【0023】
請求項9に記載された発明は、前記解析手段は、毛穴、しわ解析にはフラッシュ撮影した画像を用い、しみ、肌色解析には拡散光撮影した画像を用い、角栓のポルフィリン解析には紫外線照明下で可視光を受光して撮影した画像を用いて解析を行うことを特徴とする。
【0024】
請求項9記載の発明によれば、それぞれ最適な画像を用いて解析をより高精度に行うことができる。
【0025】
請求項10に記載された発明は、前記表示画面生成手段は、前記被験者の最新の測定結果と前記蓄積ステップにより蓄積された過去の測定結果との中から複数の測定結果を経時的に表示させることを特徴とする。
【0026】
請求項10記載の発明によれば、経時的な状態の変化を正確に把握することができる。これにより、被験者に即した多角的な診断を行うことができる。
【0027】
請求項11に記載された発明は、前記表示画面生成手段は、表示される時間軸の時間間隔を、前記測定回数又は実際の日時に基づいて設定し、表示させることを特徴とする。
【0028】
請求項11記載の発明によれば、種々の時間表示が実現できる。また、実際の日時の経過を正確に把握することができるため、測定日以外の肌状態の推測を容易に行うことができる。
【0029】
請求項12に記載された発明は、前記表示画面生成手段は、前記画像から解析を行う範囲を設定する際、複数表示された画像のうち、1つの画像において設定した解析対象範囲を、他の画像上にも対応づけて表示させることを特徴とする。
【0030】
請求項12記載の発明によれば、解析する全ての画面に対して解析範囲を設定する必要がなく、効率的且つ迅速に解析範囲を設定することができる。また、他の画像との解析範囲の誤差を無くして高精度な解析を実現することができる。
【0031】
請求項13に記載された発明は、前記表示画面生成手段は、前記被験者の測定結果を予め蓄積された年齢別分布における評価結果に対応付けて表示させることを特徴とする。
【0032】
請求項13記載の発明によれば、被験者の測定結果を他の同年代(同世代)のデータと対比させて表示することで、被験者に即した多角的な診断を行うことができる。
【0033】
請求項14に記載された発明は、前記表示画面生成手段は、前記年齢別分布において、肌状態を分類分けした少なくとも1つの評価範囲を設定し、設定された評価範囲と解析結果とを表示させることを特徴とする。
【0034】
請求項14記載の発明によれば、肌状態の高精度に把握することができる。
【0035】
請求項15に記載された発明は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の肌状態解析方法を実行させるようにコンピュータを動作させることを特徴とする肌状態解析プログラムである。
【0036】
請求項15記載の発明によれば、肌状態の多角的な解析を高精度に行うことができる。また、プログラムをインストールすることにより、汎用のパーソナルコンピュータ等で本発明における肌状態の解析を容易に実現することができる。
【0037】
請求項16に記載された発明は、請求項11に記載の肌状態解析プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0038】
請求項16記載の発明によれば、記録媒体により他の複数のコンピュータに容易に肌状態解析プログラムをインストールすることができる。また、プログラムをインストールすることにより、汎用のパーソナルコンピュータ等で本発明における肌状態の解析を容易に実現することができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、肌状態の多角的な解析を高精度に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下に、本発明における肌状態解析方法、肌状態解析装置、肌状態解析プログラム、及び該プログラムが記録された記録媒体を好適に実施した形態について、図面を用いて説明する。
【0041】
<システム構成>
図1は、本発明における肌状態解析システムの概略構成の一例を示す図である。図1に示す肌状態解析システム10は、全顔画像取得装置11と、肌状態解析装置12とを有するよう構成されており、全顔画像取得装置11及び肌状態解析装置12は、インターネットやLAN(Local Area Network)等に代表される通信ネットワーク13によりデータの送受信が可能な状態で接続されている。
【0042】
全顔画像取得装置11は、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラ等を用いて所定の照明条件に基づいて被験者の全顔をカメラ位置に対して少なくとも1つの角度から撮影し、撮影したデジタル画像を取得する。なお、本発明において顔や肌を撮影するための手法としては、例えば、SIA(Skin Image Analyzer)のような全顔画像計測システムを用いることができ、また上述した特許文献1に示されている撮影装置等を用いることもできるが、本発明においてはこれに限定されない。
【0043】
また、全顔画像取得装置11は、毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色(例えばメラニン量等)のうち、少なくとも1つの解析を行うために画像を撮影する。具体的には、毛穴及びしわを解析する場合には、フラッシュ撮影により顔画像を取得し、またしみ及び肌色を解析する場合には、拡散光を用いた撮影により顔画像を取得する。更に角栓のポルフィリンを解析する場合には、紫外線照射下で可視光を受光して撮影することにより、画像を取得する。
【0044】
また、全顔画像取得装置11は、撮影した画像等の測定結果の各情報を通信ネットワーク13を介して肌状態解析装置12に送信する。
【0045】
肌状態解析装置12は、全顔画像取得装置11から送信された画像データ等に基づいて、肌の毛穴、ポルフィリン、しわ、しみ、肌色を解析し、その解析結果や撮影画像の観察だけでなく、年代分布や経時変化等を分析して表示画面に表示する。
【0046】
なお、図1に示すシステム構成は、概略的に全顔画像取得装置11及び肌状態解析装置12をそれぞれ1台有する構成となっているが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えば全顔画像取得装置11及び/又は肌状態解析装置12が複数台有するよう構成されていてもよい。また、全顔画像取得装置11における被験者の肌を撮像するための各構成を肌状態解析装置12内に設けてもよく、肌状態を解析する元画像がすでに存在する場合には、全顔画像取得装置11を設けなくてよい。
【0047】
<全顔画像取得装置11>
次に、全顔画像取得装置11の機能構成例について図を用いて説明する。図2は、全顔画像取得装置の機能構成の一例を示す図である。図2に示す全顔画像取得装置11は、入力手段21と、出力手段22と、メンバー管理手段23と、撮影手段24と、蓄積手段25と、送受信手段26と、制御手段27とを有するよう構成されている。
【0048】
入力手段21は、使用者等からのカウンセリング等を行うメンバー(被験者)の登録や、測定実施日時の登録等を行う際の各種データの入力を受け付ける。また、入力手段21は、使用者からの撮影(測定)実施指示や肌状態解析装置12へのデータの送信指示等を受け付ける。なお、入力手段21は、例えばキーボードや、マウス等のポインティングデバイス等からなる。
【0049】
また、出力手段22は、入力手段21により入力された内容や、入力内容に基づいて実行された内容を表示する。なお、出力手段22は、ディスプレイやスピーカ等からなる。更に、出力手段22は、プリンタ等の機能を有していてもよく、その場合には簡単な測定結果を紙等の印刷媒体に印刷して、被験者等に提供することもできる。
【0050】
また、メンバー管理手段23は、メンバーの個人情報及び測定回数等を管理する。具体的には、メンバー管理手段23は、メンバーの登録を行ったり、既に登録され蓄積手段25に蓄積されているメンバーを呼び出し、参照、修正、削除等を行うことができる。
【0051】
なお、メンバー情報として登録される内容としては、例えば、各メンバーや測定内容等を識別するための「カルテNo.」や、「氏名」、「生年月日」、「性別」、「測定部位」、「メモ(備考)」等がある。また、登録されるメンバー情報は、本発明においては特に制限されることはなく、例えば「生年月日」の変わりに「年代」等を登録するような設定にしてもよい。また、メンバーを呼び出す場合には、上述した「カルテNo.」や「氏名」等を用いる。
【0052】
撮影手段24は、CCD(Charge−Coupled Devices)カメラ等よりデジタル画像を取得することができ、被験者の全顔を複数の角度(例えば、正面、右顔、左顔等)から撮影する。また、撮影手段24は、照明としてフラッシュ撮影、拡散光を用いた撮影、紫外線を照射して可視光の撮影が可能な装置を使用する。なお、撮影手段24はとしては、例えば上述したSIAを適用することができるが、本発明においてはこれに限定されない。
【0053】
なお、撮影手段24における撮影内容については後述する。また、撮影された画像を用いた解析処理は、履歴情報を用いて経時的(時系列)に連続して処理を行うことができる。そのため、撮影される全顔画像に差ができないようにする必要がある。したがって、撮影手段24は、撮影時にカメラ等の撮像装置に対して被験者の顔の位置をディスプレイ等の画面に表示(プレビュー)し、例えば使用者等がプレビュー画面を見ながら被験者を誘導して所定の位置にセットすることができる。
【0054】
また、蓄積手段25は、上述したメンバー管理手段23により得られるメンバー情報や撮影手段24により得られる画像データ等の各種情報を蓄積する。また、蓄積手段25は、撮影手段24から得られる各測定結果を日時情報やメンバー情報と関連付けて蓄積する。
【0055】
また、送受信手段26は、全顔画像取得装置11と肌状態解析装置12との間で通信ネットワーク13を介してデータの送受信を行うための通信インターフェースである。したがって、全顔画像取得装置11は、送受信手段24が肌状態解析装置12からのメンバー情報や測定内容等の各種情報の取得要求を受信したり、入力手段21により肌状態解析装置12に各種情報の送信指示を受け付けたりした場合に、通信ネットワーク13を介して肌状態解析装置12に情報を送信する。
【0056】
また、制御手段27は、全顔画像取得装置11の各構成部全体の制御を行う。具体的には、例えば撮影された画像を取得してメンバー情報と共に蓄積手段25に蓄積させたり、メンバー登録や、撮影により取得した画像を送受信手段26から肌状態解析装置12に送信させる等の制御を行う。
【0057】
<撮像手段24における撮影内容>
ここで、撮像手段24における撮影内容について説明する。撮像手段24における画像の撮影に関しては、本実施例ではSIA等を用いて顔の正面、右側面、左側面の3方向から少なくとも1方向を選択することができ、また照明はフラッシュ撮影、拡散光による撮影、紫外線による撮影の中から選択することができる。
【0058】
したがって、撮影手段24における撮影内容は、毛穴解析用として正面顔のフラッシュ撮影により画像を取得する。また、ポルフィリン解析用に紫外線撮影により画像を取得する。また、しわ解析用に、左右の側面顔のフラッシュ撮影により画像を取得し、しみ、肌色解析用に左右顔の側面の拡散光撮影により画像を取得する。
【0059】
なお、毛穴としわ解析に必要となる画像は、それぞれフラッシュ撮影により取得した画像を用いている。ここで、毛穴は鼻、しわは目尻と解析する場所が異なるため、各解析のためにそれぞれ撮影してもよいが、例えば眉間のしわを解析する場合には、毛穴解析に用いている正面のフラッシュ撮影の画像を用いて解析することもできる。
【0060】
また、上述した照明条件及び顔の向きによる撮影においては、照明条件と顔方向によって1つずつ撮影してもよいが、時間短縮のため、正面もしくは左顔、右顔の各方向毎に撮影するのが好ましい。更に、撮影する照明条件が複数の場合は、撮影する前に撮影に用いる照明の準備を行い、複数の照明下で連続的に撮影を行うことで時間の短縮が可能となる。
【0061】
<肌状態解析装置12>
次に、肌状態解析装置12の機能構成例について図を用いて説明する。図3は、肌状態解析装置の機能構成の一例を示す図である。図3に示す肌状態解析装置12は、入力手段31と、出力手段32と、メンバー管理手段33と、解析手段34と、表示画面生成手段35と、蓄積手段36と、送受信手段37と、制御手段38とを有するよう構成されている。
【0062】
入力手段31は、医師等の使用者がメンバーの呼び出しや全顔画像取得装置11から得られた各種データを解析、評価を行うための指示を行ったり、解析結果を表示させるための指示等を行う際の各種データの入力を受け付ける。なお、入力手段31は、例えばキーボードや、マウス等のポインティングデバイス等からなる。
【0063】
また、出力手段32は、入力手段31により入力された内容や、入力内容に基づいて実行された内容を表示する。なお、出力手段32は、ディスプレイやスピーカ等からなる。更に、出力手段32は、プリンタ等の機能を有していてもよく、その場合には、簡単な測定結果を紙等の印刷媒体に印刷して、被験者等に提供することもできる。
【0064】
また、メンバー管理手段33は、蓄積手段36に蓄積されているメンバーの個人情報及び測定回数等を管理する。具体的には、メンバー管理手段33は、メンバーの登録を行ったり、既に登録され蓄積手段36に蓄積されているメンバーを呼び出し、参照、修正、削除等を行うことができる。なお、蓄積手段36に蓄積されるメンバー情報は、上述した肌観察装置11において登録される内容と略同様である。
【0065】
解析手段34は、全顔画像取得装置11から得られた各種画像データに基づいて毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色のうち少なくとも1つの解析を行う。なお、解析手段34における解析手法について後述する。
【0066】
表示画面生成手段35は、解析手段34において解析を実行する画像から所定の領域を選択させるための画面や解析手段34において解析された結果を所定の解析結果の表示内容に基づいて表示画面を生成する。また、表示画面生成手段35は生成された内容を出力手段32に出力し、画面に表示する。
【0067】
ここで、表示画面生成手段35において生成される画面を用いた処理内容について説明する。表示画面生成手段35は、毛穴解析結果、ポルフィリン解析結果、しわ解析結果、しみ解析結果、肌色解析結果の中から少なくとも1つを表示する。
【0068】
具体的には、例えば直前に測定したデータ等のも含めて、過去に測定した画像を一覧で複数画像表示することができる。更に、複数画像の中から一枚の画像を選択し、その画像の中から解析する範囲をマウス等の入力手段31を用いて設定することができる。また、表示画面生成手段35は、設定された解析対象範囲のXY座標を取得し、そのXY座標に基づいて他の画像上にも解析対象範囲を対応づけて表示させることができる。これにより、解析する全ての画面に対して解析範囲を設定する必要がなく、効率的且つ迅速に解析範囲を設定することができる。また、他の画像との解析範囲の誤差を無くして高精度な解析を実現することができる。なお、表示画面生成手段35は解析領域を画像毎に個別に設定することもできる。
【0069】
また、表示画面生成手段35は、解析領域を選択した画像に対して各解析を行って得られた結果画像(抽出箇所もしくは濃度分布を着色した画像)を元画像に貼り付ける。更には、数値解析等を行った結果をグラフ等に表示させる。
【0070】
上述したように表示画面生成手段35により生成される画面に基づいて、カウンセラーや医師等の使用者は、被験者の肌状態の多角的な解析を高精度に行うことができ、また表示された解析結果から肌状態に対して適切な診断を行うことができる。
【0071】
また、蓄積手段36は、全顔画像取得装置11から取得されるメンバー情報や各種画像データ、解析手段34により解析結果等を蓄積する。なお、蓄積手段36は、画像データや解析結果等を測定日時情報及びメンバー情報に関連づけて蓄積する。これにより、上述した被験者毎の履歴情報を蓄積することができ、必要に応じて各種データを取得することができる。
【0072】
なお、蓄積手段36におけるデータ容量を削減するため、蓄積手段36に解析結果は蓄積せず、解析指示があった場合にその都度画像データ等を読み出し解析手段34により解析を行って解析結果を表示させる処理を行うことができる。
【0073】
送受信手段37は、肌状態解析装置12と全顔画像取得装置11との間で通信ネットワーク13を介してデータの送受信を行うための通信インターフェースである。したがって、肌状態解析装置12は、全顔画像取得装置11にて得られた各種の情報を通信ネットワーク13を介して取得する。また、全顔画像取得装置11に各種情報の取得要求を行い、まだ送信されていない情報があれば、その情報を取得する。
【0074】
更に、制御手段38は、肌状態解析装置12の各構成部全体の制御を行う。具体的には、全顔画像取得装置12からの測定結果を送受信手段37で受信させたり、蓄積手段36への測定データの蓄積、測定データの解析、評価、表示出力等の各処理の制御を行う。
【0075】
<解析手法>
ここで、本発明における毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色の各解析手法の一例について説明する。
【0076】
<毛穴解析>
毛穴解析では、フラッシュ撮影した正面顔画像から解析したい領域を多角形や円形、楕円形等の形状で選択し、その選択した領域内において毛穴解析を行う。具体的には、毛穴の数と総面積を数値化し、抽出した領域を着色する。
【0077】
ここで、毛穴解析の具体的な例について図を用いて説明する。図4は、毛穴解析手順の一例を示す図である。まず、入力画像から毛穴解析の対象となる領域の選択を受け付けると(S01)、その選択された画像領域のRGB成分からG成分の画像を抽出する(S02)。なお、RGB成分の抽出は、画像の各画素が持っているRGBのデータを用いて抽出を行う。
【0078】
次に、S02にて得られるG画像の平滑化を行う(S03)。ここで、例えば8bitで画像サイズが1944×1944の中に全顔が入っている場合、平滑化フィルターサイズは縦横それぞれ2〜16画素が好ましい。
【0079】
次に、S02の処理により得られたG画像とS03の処理により得られた平滑化画像の差分から毛穴強調を行う(S04)。具体的には、「平滑化画像−G画像×a(aは0.5〜1.5が好ましい)」により差分を行う。これにより、毛穴は小さく影になっている又は小さく赤い部分を抽出して解析対象を浮き立たせることができる。
【0080】
更に、差分画像を二値化(二値化ラインは30〜70が好ましい)することで毛穴を抽出し(S05)、その画像を拡大して所定の面積を有する部分を抽出してノイズの除去を行い(S06)、毛穴画像を抽出する(S07)。具体的には、1〜3画素程度拡大し、4〜30画素の面積を有する部分を毛穴として抽出する。更に、毛穴の数と総面積を計算し(S08)、元画像に赤や緑等、肌の色とは異なる色で抽出領域を着色する(S09)。なお、上記実施例で毛穴として抽出された4〜30画素は、実際の皮膚上では0.02〜0.5mmの面積に相当する。
【0081】
なお、上述したS02の処理においては、G成分ではなくR成分の画像を抽出し対応させて後述の処理を行っても同様の毛穴解析を行うことができる。
【0082】
<角栓のポルフィリン解析>
ポルフィリン解析では、紫外線(UV)照明下で可視光を受光して撮影された正面顔画像から解析したい領域を多角形や円形、楕円形等の形状で選択し、その選択した領域内においてポルフィリン解析を行う。具体的にはポルフィリン由来と考えられる蛍光の数と総面積を数値化し、その抽出領域を着色する。
【0083】
ここで、ポルフィリン解析の具体的な例について図を用いて説明する。図5は、ポルフィリン解析手順の一例を示す図である。まず、入力画像からポルフィリン解析の対象となる領域の選択を受け付けると(S11)、その選択された画像領域のRGB成分からR成分の画像を抽出する(S12)。
【0084】
次に、S12にて得られるR画像の平滑化を行う(S13)。ここで、例えば8bitで画像サイズが1944×1944の中に全顔が入っている場合、平滑化フィルターサイズは縦横それぞれ2〜25画素が好ましい。
【0085】
次に、S12の処理により得られたR画像とS13の処理により得られた平滑化画像の差分から蛍光強調を行う(S14)。具体的には、「平滑化画像−R画像×a(aは0.5〜1.5が好ましい)」により差分を行い、蛍光領域(赤く強く光った領域)を抽出する。
【0086】
更に、差分画像を二値化(二値化ラインは30〜70が好ましい)し(S15)、蛍光部位を抽出する(S16)。ここで、蛍光の数と総面積を計算し(S17)、元画像に赤や緑等、肌の色とは異なる色で抽出領域を着色する(S18)。
【0087】
<しわ解析>
しわ解析では、フラッシュ撮影された左右の側面顔画像から解析したい領域を多角形や円形、楕円形等の形状で選択し、その選択した領域内において、しわ解析を行う。具体的にはしわの数と総面積を数値化し、抽出領域を着色する。
【0088】
ここで、しわ解析の具体的な例について図を用いて説明する。図6は、しわ解析手順の一例を示す図である。まず、入力画像(例えば、8bitで画像サイズが1944×1944の中に全顔が入っているもの)からしわ解析の対象となる領域の選択を受け付けると(S21)、その選択された画像領域のRGB成分からR成分及びG成分の画像を抽出する(S22)。
【0089】
次に、S12にて得られるR画像及びG画像の差分画像を取得する(S23)なお、具体的には、R−Gの差分演算式として「R−G×R_ave/G_ave×a(aは0.7〜1.5が好ましい)(_aveは平均値を示す)」を用いて算出することができる。次に、S23の処理にて得られたR−G画像、及びS22の処理にて得られたG画像の歪みの補正を行う(S24)。具体的には、例えばガウシアンフィルタ等を用いて歪み補正を行う。このとき、カットオフ周波数は、3μm〜30μmにするのが好ましい。
【0090】
次に、微分フィルタにより歪み補正された画像(R−G画像、G画像)によりしわの強調を行う(S25)。具体的には、5〜20画素を画像サイズの基準としてフィルタリングを行う。これにより、目尻のしわは細長く、横方向に影になっている部分を抽出することができる。
【0091】
また、微分フィルタによりフィルタリングされた画像を二値化してしわの抽出を行う(S26)。ここで、R−G画像における二値化ラインは、125〜160が好ましく、G画像の二値化ラインは80〜120が好ましい。
【0092】
次に、二値化した画像のノイズを除去し(S27)、しわ画像を抽出する(S28)。ノイズ除去では、メディアンフィルタとラベリング処理により、十字型サイズが縦横各3〜7画素、更に面積が40〜300画素をしわとして抽出する。次に、しわの数と総面積を計算し(S29)、元画像に赤や緑等、肌の色とは異なる色で抽出領域を着色する(S30)。なお、上記実施例でしわとして抽出された40〜300画素は、実際の皮膚上では0.5〜4.0mmの面積に相当する。
【0093】
<しみ解析>
しみ解析では、拡散光撮影された左右の側面顔画像から解析したい領域を多角形や円形、楕円形等の形状で選択し、その選択した領域内において、しみ解析を行う。具体的には、しみの数とメラニン量を数値化し、抽出領域を着色する。
【0094】
ここで、しみ解析については、例えば特開2000−350702号公報に示されている手法を用いて解析することができるが、本発明における解析手法はこれに限定されない。
【0095】
<肌色(メラニン)解析>
肌色解析では、拡散光撮影された左右の側面顔画像から解析したい領域を多角形や円形、楕円形等の形状で選択し、その選択した領域内において、メラニン解析を行う。具体的には、メラニン濃度を数値化し、濃度分布を着色する。
【0096】
ここで、メラニンを用いた肌色解析については、例えば特開2000−350702号公報に示されている手法を用いて解析することができるが、本発明における解析手法はこれに限定されない。
【0097】
ここで、上述した肌状態解析装置12は、上述した機能を有する専用の装置構成により制御を行うこともできるが、各機能をコンピュータに実行させることができる実行プログラムを生成し、例えば、汎用のパーソナルコンピュータ、サーバ等にその実行プログラムをインストールすることにより、本発明における肌状態解析処理を実現することができる。
【0098】
<ハードウェア構成>
ここで、本発明における肌状態解析が実現可能なコンピュータのハードウェア構成例について図を用いて説明する。図7は、本発明における肌状態解析が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。
【0099】
図7におけるコンピュータ本体には、入力装置41と、出力装置42と、ドライブ装置43と、補助記憶装置44と、メモリ装置45と、各種制御を行うCPU(Central Processing Unit)46と、ネットワーク接続装置47とを有するよう構成されており、これらはシステムバスBで相互に接続されている。
【0100】
入力装置41は、ユーザが操作するキーボード及びマウス等のポインティングデバイスを有しており、ユーザからのプログラムの実行等、各種操作信号を入力する。出力装置42は、本発明における処理を行うためのコンピュータ本体を操作するのに必要な各種ウィンドウやデータ等を表示するモニタを有し、CPU46が有する制御プログラムによりプログラムの実行経過や結果等を表示することができる。
【0101】
ここで、本発明において、コンピュータ本体にインストールされる実行プログラムは、例えば、CD−ROM等の記録媒体48等により提供される。プログラムを記録した記録媒体48は、ドライブ装置43にセット可能であり、記録媒体48に含まれる実行プログラムが、記録媒体48からドライブ装置43を介して補助記憶装置44にインストールされる。
【0102】
補助記憶装置44は、ハードディスク等のストレージ手段であり、本発明における実行プログラムや、コンピュータに設けられた制御プログラム等を蓄積し必要に応じて入出力を行うことができる。
【0103】
CPU46は、OS(Operating System)等の制御プログラム、及びメモリ装置45により読み出され格納されている実行プログラムに基づいて、各種演算や各ハードウェア構成部とのデータの入出力等、コンピュータ全体の処理を制御して、肌状態解析等における各処理を実現することができる。プログラムの実行中に必要な肌測定結果等の各種情報等は、補助記憶装置44から取得することができ、また実行結果等を格納することもできる。
【0104】
ネットワーク接続装置47は、通信ネットワーク等と接続することにより、実行プログラムを通信ネットワーク13に接続されている他の端末等から取得したり、プログラムを実行することで得られた実行結果又は本発明における実行プログラム自体を他の端末等に提供することができる。上述したようなハードウェア構成により、本発明における肌状態解析処理を実行することができる。また、プログラムをインストールすることにより、汎用のパーソナルコンピュータ等で本発明における肌画像の解析を容易に実現することができる。次に、肌状態解析処理の具体的な内容について説明する。
【0105】
<肌状態解析処理手順>
次に、本発明における肌状態解析システムの一例の処理手順についてフローチャートを用いて説明する。図8は、本発明における肌状態解析処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図8に示すフローチャートは、上述した全顔画像取得装置11と肌状態解析装置12とにおける肌状態解析システムについての処理手順である。
【0106】
図8に示すフローチャートでは、まず肌解析を行うにあたり、被験者がメンバー登録されているか否かを判断する(S41)。ここで、メンバー登録されていない場合(S41において、NO)、メンバーの登録を行う(S42)。なお、登録されるメンバー情報としては、上述したメンバー管理手段23で示したように、各測定内容を識別するための「カルテNo.」や、「氏名」、「生年月日」、「性別」、「測定部位」、「メモ(備考)」等がある。また、登録されるメンバー情報は、本発明においては特に制限されることはなく、例えば「生年月日」の変わりに「年代」等を登録するような設定にしてもよい。
【0107】
また、S41の処理において、メンバーが登録されているか否かを判断する場合は、蓄積手段に蓄積されている情報から「カルテNo.」や「氏名」等を用いて検索することで、メンバーの登録の有無を確認することができる。
【0108】
また、メンバーの登録後、解析内容の設定を行う(S43)。具体的には、上述したように、肌の毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色のうち少なくとも1つの測定が設定された情報を取得する。
【0109】
次に、S43の処理において、取得した設定条件の解析を行うため、所定条件で全顔画像の撮影を行う(S44)。なお、撮影(測定)する際には、測定日時を取得しておき、その日時情報とメンバー情報と共に測定画像を蓄積する(S45)。日時情報と共に蓄積することで、解析処理において、メンバー毎の測定結果を履歴情報等に基づいて経時的に表示することができる。
【0110】
次に、測定された結果に基づいて、設定により肌の毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色のうち、少なくとも1つの解析を行い(S46)、その解析結果を画面に表示するための表示画面を生成し(S47)、生成した画面をディスプレイ等の出力手段を介して医師や被験者等に提示する(S48)。また、解析結果を蓄積し(S49)、処理を終了する。
【0111】
なお、上述したS41〜S49の処理において、S41〜S45を全顔画像取得処理とし、S46〜S49を肌状態解析処理として、別プログラムとして個々の装置にインストールされてもよく、同一の装置にインストールされてもよい。つまり、全顔画像の取得のみを行う場合には、S41〜S45までの処理を実行すればよく、肌状態の解析を行う場合には、S46〜S49までの処理を行えばよい。
【0112】
上述したように本発明における肌状態解析処理により、各解析内容に適した画像を用いることで最適な結果値の算出や解析結果の表示を行うことができる。更に、年代分布や経時分布の結果等の肌状態の多角的な解析を高精度に行うことができる。
【0113】
<表示画面例>
次に、本発明における表示画面例について、図を用いて説明する。なお、以下に示す画面例は、例えばメインメニュー等を設けてその情報から選択することができる。また、各画面における表示領域の位置関係やレイアウトにおいては、本発明においては限定されるものではない。
【0114】
<メンバー管理画面>
図9は、メンバー管理画面の一例を示す図である。図9に示すメンバー管理画面50は、メンバー選択領域51と、メンバー一覧表示領域52とを有するよう構成されている。メンバー選択領域51には、「カルテNo.」、「氏名」、「生年月日」、「性別」、「測定部位」、「前回測定日」等の入力を行うことができる。また、メンバー選択領域51には、備考記入領域53も設けられている。更に、メンバー選択領域51には、検索ボタン、クリアボタン、解析ボタン等が設けられている。
【0115】
まず、被験者のメンバー情報が含まれているかを確認する場合、例えば図9に示す「カルテNo.」や「氏名」等を入力して検索ボタンを選択(クリック)する。もし登録されていれば、他の項目(「性別」、「生年月日」、「測定部位」、「前回測定日」等)が表示されるため、メンバー登録の有無を確認することができる。なお、クリアボタンは、検索の際入力された「カルテNo.」や「氏名」のデータをクリアにする。また、解析ボタンは、実際に被験者の全顔画像を撮影し、肌の測定を行う場合に選択する。
【0116】
また、上述したような検索をした結果、被験者がメンバー登録されていない場合、又は検索の結果該当するメンバー情報がなかった場合には、その旨を示すメッセージを表示する。また、メンバー情報が存在しない場合には、メンバー登録を行う。その場合には、例えば、上述した「カルテNo.」、「氏名」、「性別」、「生年月日」、「測定部位」、「前回測定日」、及び備考内容表示領域53に備考内容等を必要に応じて入力した後、新規登録を行うことで、メンバーとして登録されメンバー一覧表示領域52に登録されたメンバー情報が表示される。また、メンバー管理画面50は、メンバーの登録数を表示する登録数表示領域54を設けていてもよく、また、メインメニュー等があれば、メインメニューに戻るためのメインメニューボタン55を設けていてもよい。
【0117】
<測定履歴一覧表示画面>
図10は、測定履歴一覧表示画面の一例を示す図である。図10に示す測定履歴一覧表示画面60は、メンバー情報表示領域61と、測定履歴表示領域62とを有するよう構成されている。メンバー情報表示領域61は、その測定履歴に対応するメンバー情報(「カルテNo.」、「氏名」、「生年月日」、「性別」等)が表示される。また、測定履歴表示領域62には、測定日時に対応して番号が付与された「履歴番号」及び「測定日」に対応させて、毛穴、角栓、しわ、しみ、肌色の各測定のうち、実施した測定内容に「●」が表示される。これにより、いつどの測定を行ったかを容易に把握することができ、被験者により測定内容の設定を履歴情報に基づいて正確に行うことができる。また、新たに測定する場所の選択する際の参考にすることができる。なお、蓄積されるメンバー毎の履歴数については、特に限定されないが、所定数(例えば、最大12履歴等)を設定してもよい。
【0118】
<撮影位置設定画面>
図11は、撮影位置設定画面の一例を示す図である。図11に示す撮影位置設定画面70は、メンバー情報表示領域71と、履歴画像表示領域72と、測定位置調整画面表示領域(プレビュー領域)73とを有するよう構成されている。なお、図11(a)は正面画像、図11(b)は右側面画像、図11(c)は左側面画像のそれぞれの撮影時を示す図である。
【0119】
メンバー情報表示領域71は、表示された画像が誰のものであるかと特定するため、例えば「測定日」や「カルテNo.」、「氏名」等が表示される。
【0120】
被験者の全顔画像の撮影は、例えば、各照明条件において、正面、右側面、左側面と測定するが、本発明では履歴画像と共に解析する場合もあるため、過去の画像と同一の顔の位置で画像を撮影することが好ましい。したがって、測定位置調整画面表示領域73において、まず被験者74は顎を固定された台座75の所定位置におく。このとき、測定位置調整画面表示領域73には、顔の輪郭やセンターライン、目や口、鼻の位置が所定の位置にくるように、顔の位置を調整する基準となるガイド線76を画面上に表示させる。
【0121】
ここで、ガイド線76は、予め設定された平均的な顔の輪郭等に基づいて作成されていてもよく、また、被験者毎に最適なガイド線を表示するため、被験者毎に以前撮影した画像から画像処理を行い顔の輪郭又は目・鼻・口の配置を算出し、プレビュー画像のガイド線を作成してもよい。更に、プレビュー画面からリアルタイムで顔の輪郭又は目・鼻・口の位置を算出し、以前撮影した画像とのずれ量を算出して、以前撮影した位置になるよう音声等により指示するようにしてもよい。また、撮影後の画像から画像処理により顔の位置を特定し、画像を回転、上下左右の移動等をさせることで、以前撮影した顔の位置に移動させてもよい。
【0122】
なお、ガイド線76は、図11(a)に示すように正面用や、図11(b)に示す右側面用、又は左側面用のガイド線がそれぞれの撮影時に表示される。使用者は画面に表示されるガイド線76の所定の位置に被験者74の顔が移動されるように誘導する。
【0123】
なお、前回撮影している被験者の場合には、前回はどのような位置で撮影したかを容易に確認できるようにするため、履歴画像表示領域72に設けられた履歴画像選択領域77により被験者の測定履歴が表示され、使用者がマウス等の入力手段で所定の履歴情報を選択すると、そのときに撮影された画像がガイド線と共に表示される。これにより、前回撮影された画像を参考にして同様の位置での撮影を容易に行うことができる。
【0124】
更に、画像の撮影の際には、所定の色を有する校正板78を同時に撮影することで、撮影後の色の補正を高精度に行うことができる。
【0125】
なお、本実施例における被験者の全顔の撮影は、正面、右側面、左側面の3種類であるため、それぞれを順番に撮影していくように、撮影位置設定画面70は、各画面に遷移させ、更に画像を行うボタン群79を有している。具体的には、戻るボタン、又は次へボタンにより画面間の移動を行い、測定ボタンにより撮影を行う。
【0126】
また、撮影した画像は測定位置調整画面表示領域73に表示されるため、そこで確認することができ、必要に応じて取り直すことができる。また、適切な画像が取得できたと判断した場合は、撮影した画像が蓄積手段25に蓄積される。
【0127】
<撮影結果一覧画面>
図12は、撮影結果一覧画面の一例を示す図である。ここで、図12に示す撮影結果一覧画面80は、撮影した画像の内容を確認することができる画面である。撮影結果一覧画面80は、メンバー情報表示領域81と、撮影画像表示領域82とを有するよう構成されている。メンバー情報表示領域81は、表示された画像が誰のものであるかと特定するため、例えば「測定日」や「カルテNo.」、「氏名」等が表示される。
【0128】
撮影画像表示領域82には、具体的に上述したように画像の撮影に関しては、正面、左顔、右顔の3方向から選択された画像が表示され、照明はフラッシュ撮影(Normal)により撮影された画像(82−1〜82−3)、拡散光(Diffuse)により撮影された画像(82−4,82−6)、紫外線(UV)により撮影された画像(82−5)の中から選択された画像が表示される。なお、撮影していない画像については、その項目は空欄で表示される。
【0129】
また、撮影結果一覧画面80は、メンバー情報表示領域81にある「測定日」を設定することができ、「測定日」に以前測定した測定日を入力すれば、その当時の履歴画像を蓄積手段から抽出して表示することができる。
【0130】
ここで、撮影結果一覧画面80には、タブ83が設けられている。具体的には、例えば測定一覧タブ83−1、毛穴解析タブ83−2、角栓タブ83−3、しわ(右)解析83−4、しわ(左)83−5、しみ(右)83−6、しみ(左)83−7、肌色(右)83−8、肌色(左)83−9を設けており、各タブを選択することにより、それぞれの測定、解析結果に対応する詳細情報が表示される。
【0131】
<毛穴解析領域設定画面>
図13は、毛穴解析領域設定画面の一例を示す図である。図13に示す毛穴解析領域設定画面90は、まず図13(a)に示すように、今回撮影した画像と、以前測定した正面画像が複数表示される。具体的には、測定日表示領域91−1〜91−6と測定日に撮影された画像表示領域92−1〜92−6とを有するよう構成される。ここで、撮影した画像から画像のどの部分を撮影するかを選択する場合、表示された画面のうち、1つの画面を選択すると、図13(b)に示すような画面が表示される。図13(b)は、解析範囲を設定するための画面であり、解析エリア呼び出し領域93と、全・個別選択範囲設定領域94と、選択画面表示領域95が設けられている。
【0132】
ここで、解析範囲を設定する場合、マウスやキーボード等の入力手段を用いて選択画面表示領域95に表示された顔を基準に範囲の設定を行う。なお、範囲の設定は、多角形や円形、楕円形等の種々の形で領域の設定を行うことができる。ここで、設定された様子を図13(c)に示す。図13(c)に示すように、選択画面表示領域95には、鼻周辺領域が設定されている。
ここで、解析エリア呼び出し領域93には、以前設定した解析エリアの情報が蓄積手段に登録されており、これらの登録内容から1つを選択することにより、前回の設定を画像に反映させることができる。
【0133】
更に、全・個別選択範囲設定領域94には、全画像に共通して範囲選択の場合(図13において、「全選択」)と、1画像毎に個別に範囲を設定する場合(図13において、「個別選択」)があり、例えば、「全選択」を指定することにより、図13(d)に示すように、設定された解析対象範囲96のXY座標を基準として他の画像の全てに同一の解析対象範囲が設定されるようになる。これにより、容易に全画面の解析範囲を設定することができる。
【0134】
ここで、他の解析における範囲指定においても表示される画像は異なるものの範囲指定の手法は同一であるため、他の解析における範囲指定の説明は省略する。
【0135】
<毛穴解析結果表示画面>
解析範囲の設定後、上述した図13(d)に表示される解析ボタン97を選択することにより、上述した手法を用いた解析が行われ、解析結果が表示される。図14は、毛穴解析結果表示画面の一例を示す図である。図14に示す毛穴解析結果表示画面100は、測定日選択部101と、画像表示領域102、解析結果表示領域103と、測定経過表示領域104とを有するよう構成されている。
【0136】
測定日選択部101は、コンボボックス等からなり、今まで測定した履歴の中から所望する測定日の画像を画像表示領域102に表示させ、更に解析対象範囲における毛穴解析の解析結果である毛穴の個数、面積を解析結果表示領域103に表示させる。
【0137】
また、毛穴の個数及び面積については、測定日毎の個数の解析結果を測定経過表示領域104−1に表示する。また、測定日毎の面積の解析結果を測定経過表示領域104−2に表示する。これにより、他の履歴情報も閲覧することができる。
【0138】
ここで、測定経過表示領域104の横軸は日付を示し、縦軸は各評価結果の値に対応して設定されている。また、図14に示す横軸の日付は、測定回数で均等な幅に区切って示しているが、本発明においては、この限りではなく、日付基準に幅を設定することで、測定していない日における肌の状態をその前後の測定日に測定した結果から推測することができる。これにより、いままでの肌の経時的な状態や、今後の予想を高精度に行うことができる。
【0139】
<角栓(ポルフィリン)結果表示画面>
図15は、角栓解析結果画面の一例を示す図である。図15に示す角栓解析結果画面110は、測定日選択部111と、画像表示領域112と、解析結果表示領域113と、測定経過表示領域114とを有するよう構成されている。
【0140】
測定日選択部111は、コンボボックスからなり、今まで測定した履歴の中から所望する測定日の画像を画像表示領域112に表示させ、更に解析範囲における上述の手法でポルフィリン解析した解析結果の個数、面積を解析結果表示領域113に表示させる。
【0141】
また、角栓の個数及び面積については、測定日毎の個数の解析結果を測定経過表示領域114−1に表示する。また、測定日毎の面積の解析結果を測定経過表示領域114−2に表示する。これにより、他の履歴情報も閲覧することができる。
【0142】
<しわ解析表示画面>
図16は、しわ解析結果表示画面の一例を示す図である。図16に示すしわ解析結果表示画面120は、測定日選択部121と、画像表示領域122と、解析結果表示領域123と、測定経過表示領域124とを有するよう構成されている。
【0143】
測定日選択部121は、コンボボックス等からなり、今まで測定した履歴の中から所望する測定日の画像を画像表示領域122に表示させ、更に解析範囲における上述の手法で解析した解析結果のしわの本数、面積を解析結果表示領域123に表示させる。
【0144】
また、しわの本数及び面積については、測定日毎の本数の解析結果を測定経過表示領域124−1に表示する。また、測定日毎の面積の解析結果を測定経過表示領域124−2に表示する。これにより、他の履歴情報も閲覧することができる。
【0145】
なお、図16は、しわ(右)解析のものであるが、しわ(左)解析もしわ(右)に対応した同様の解析を行いその結果を表示する。
【0146】
<しみ解析表示画面>
図17は、しみ解析結果表示画面の一例を示す図である。図17に示すしみ解析結果表示画面130は、測定日選択部131と、画像表示領域132と、解析結果表示領域133と、測定経過表示領域134とを有するよう構成されている。
【0147】
測定日選択部131は、コンボボックス等からなり、今まで測定した履歴の中から所望する測定日の画像を画像表示領域132に表示させ、更に解析範囲における上述の手法で解析した解析結果のしみの面積及びメラニン量を解析結果表示領域133に表示させる。
【0148】
また、しみの面積及びメラニン量については、測定日毎の面積の解析結果を測定経過表示領域134−1に表示する。また、測定日毎のメラニン量の解析結果を測定経過表示領域134−2に表示する。これにより、他の履歴情報も閲覧することができる。
【0149】
なお、図17は、しみ(右)解析のものであるが、しみ(左)解析もしみ(右)に対応した同様の解析を行いその結果を表示する。
【0150】
<肌色解析表示画面>
図18は、肌色解析結果表示画面の一例を示す図である。図18(a)に示す肌色解析結果表示画面140は、測定日選択部141と、画像表示領域142と、解析結果表示領域143と、測定経過表示領域144とを有するよう構成されている。
【0151】
測定日選択部141は、コンボボックス等からなり、今まで測定した履歴の中から所望する測定日の画像を画像表示領域142に表示させ、更に解析範囲における上述の手法で解析した解析結果のメラニン濃度を解析結果表示領域143に表示させる。また、メラニン濃度については、測定日毎の面積の解析結果を測定経過表示領域144に表示する。
【0152】
ここで、上述した解析結果の例では、それぞれの測定経過表示領域に履歴情報を表示していたが、本発明においてはこの限りではなく、例えば、図18(b)に示すように横軸を年齢とした年齢分布表示領域145を設け、そこに被験者の年齢に対応した位置に測定結果を表示させてもよい。
【0153】
このとき、年齢分布表示領域145には、それぞれ評価結果を分類するゾーン146が表示されている。このゾーン146は、予め蓄積された年齢別の評価結果に基づいて、設定された評価結果の範囲を示すものであり、例えば、「良好ゾーン」、「普通ゾーン」、「あと一歩ゾーン」、「頑張りましょうゾーン」等に分類が分けられている。したがって、被験者が同年代と比較してどの状態にあるかを正確に把握することができる。
【0154】
なお、このゾーンは色分けされて表示されてもよく、斜線や網線等により表示されていてもよい。また、ゾーンの設定には、所定の関数等を用いて設定することが好ましい。これにより、高精度なゾーンの設定を行うことができる。例えば、例えば各年代毎の67%の人がいる平均値±標準偏差のゾーンと、95%の人が存在する平均値±1.95×標準偏差のゾーンを分けて表示させる。なお、図18(a)、(b)に示す測定経過表示領域144と年齢分布表示領域を1画面上で表示させてもよい。
【0155】
なお、図18は、肌色(右)解析のものであるが、肌色(左)解析も肌色(右)に対応した同様の解析を行いその結果を表示する。
【0156】
なお、上述した各種画面例のうち、メンバー管理画面50、測定履歴一覧表示画面60、撮影位置設定画面70は、撮影結果一覧画面80は、全顔画像取得装置11の画面で表示でき、メンバー管理画面50、測定履歴一覧表示画面60、撮影結果一覧画面80、毛穴解析領域設定画面90、毛穴解析結果表示画面100、角栓解析結果画面110、しわ解析結果表示画面120、しみ解析結果表示画面130、肌色解析結果表示画面140は、肌状態解析装置12の画面で表示できる。
【0157】
上述したように、本発明によれば、肌の毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色の解析結果から肌状態の多角的な解析を高精度に行うことができる。具体的には、毛穴、しわ解析にはフラッシュ撮影した画像を用い、しみ、肌色解析には拡散光撮影した画像を用い、角栓のポルフィリン解析には紫外線照明下で可視光を受光して撮影した画像を用いて解析を行うことで高精度な肌解析を実現することができる。
【0158】
なお、上述した肌状態解析システムは、特に肌の毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色を解析、評価するものであるが、上述したように経時的に評価結果を表示する手法においては、肌のくすみ、肌の弾力、色素の沈着状態等を解析してこれらの解析結果と本発明における肌状態解析結果とを組み合わせて肌状態の診断等を行ってもよい。
【0159】
このように、本発明を適用することにより、例えば、医療や化粧品の販売等において、専門家に限らず、本発明における数値等で表現された解析結果や経時的に表示された内容を用いて均一的に高精度な肌診断又は美容カウンセリング等を実現することができる。また、本発明における肌状態解析の手法を被験者自らがセルフチェックを行う装置等に適用することもできる。
【0160】
以上本発明の好ましい実施例について上述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】本発明における肌状態解析システムの概略構成の一例を示す図である。
【図2】全顔画像取得装置の機能構成の一例を示す図である。
【図3】肌状態解析装置の機能構成の一例を示す図である。
【図4】毛穴解析手順の一例を示す図である。
【図5】ポルフィリン解析手順の一例を示す図である。
【図6】しわ解析手順の一例を示す図である。
【図7】本発明における肌状態解析が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。
【図8】本発明における肌状態解析処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】メンバー管理画面の一例を示す図である。
【図10】測定履歴一覧表示画面の一例を示す図である。
【図11】撮影位置設定画面の一例を示す図である。
【図12】撮影結果一覧画面の一例を示す図である。
【図13】毛穴解析領域設定画面の一例を示す図である。
【図14】毛穴解析結果表示画面の一例を示す図である。
【図15】角栓解析結果画面の一例を示す図である。
【図16】しわ解析結果表示画面の一例を示す図である。
【図17】しみ解析結果表示画面の一例を示す図である。
【図18】肌色解析結果表示画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0162】
10 肌状態解析システム
11 全顔画像取得装置
12 肌状態解析装置
13 通信ネットワーク
21,31 入力手段
22,32 出力手段
23,33 メンバー管理手段
24 撮影手段
25,36 蓄積手段
26,37 送受信手段
27,38 制御手段
34 解析手段
35 表示画面生成手段
41 入力装置
42 出力装置
43 ドライブ装置
44 補助記憶装置
45 メモリ装置
46 CPU
47 ネットワーク接続装置
48 記録媒体
50 メンバー管理画面
51 メンバー選択領域
52 メンバー一覧表示領域
53 備考記入領域
54 登録数表示領域
55 メインメニューボタン
60 測定履歴一覧表示画面
61,71,81 メンバー情報表示領域
62 測定履歴表示領域
70 撮影位置設定画面
72 履歴画像表示領域
73 測定位置調整画面表示領域
74 被験者
75 台座
76 ガイド線
77 履歴画像選択領域
78 校正板
79 ボタン群
80 撮影結果一覧画面
82 撮影画像表示領域
83 タブ
90 毛穴解析領域設定画面
91 測定日表示領域
92 画像表示領域
93 解析エリア呼び出し領域
94 全・個別選択範囲設定領域
95 選択画面表示領域
96 解析対象範囲
97 解析ボタン
100 毛穴解析結果表示画面
100 角栓解析結果画面
101,111,121,131,141 測定日選択部
102,112,122,132,142 画像表示領域
103,113,123,133,143 解析結果表示領域
104,114,124,134,144 測定経過表示領域
110 角栓解析結果画面
120 しわ解析結果表示画面
130 しみ解析結果表示画面
140 肌色解析結果表示画面
145 年齢分布表示領域
146 ゾーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の照明条件により被験者の顔が撮影された画像を用いて肌状態の解析を行うための肌状態解析方法において、
前記画像から肌の毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色のうち、少なくとも1つを解析する解析ステップと、
前記画像と前記解析ステップから得られる解析結果とを前記被験者の肌の測定日時や被験者情報に対応させて蓄積する蓄積ステップと、
前記蓄積ステップにより蓄積された前記被験者毎の前記画像や前記解析結果を表示させる画面を生成する表示画面生成ステップと、
前記表示画面生成ステップにより生成された情報を出力する出力ステップとを有することを特徴とする肌状態解析方法。
【請求項2】
前記解析ステップは、
毛穴、しわ解析にはフラッシュ撮影した画像を用い、しみ、肌色解析には拡散光撮影した画像を用い、角栓のポルフィリン解析には紫外線照明下で可視光を受光して撮影した画像を用いて解析を行うことを特徴とする請求項1に記載の肌状態解析方法。
【請求項3】
前記表示画面生成ステップは、
前記被験者の最新の測定結果と前記蓄積ステップにより蓄積された過去の測定結果との中から複数の測定結果を経時的に表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の肌状態解析方法。
【請求項4】
前記表示画面生成ステップは、
表示される時間軸の時間間隔を、前記測定回数又は実際の日時に基づいて設定し、表示させることを特徴とする請求項3に記載の肌情報解析方法。
【請求項5】
前記表示画面生成ステップは、
前記画像から解析を行う範囲を設定する際、複数表示された画像のうち、1つの画像において設定した解析対象範囲を、他の画像上にも対応づけて表示させることを特徴とする請求項3に記載の肌状態解析方法。
【請求項6】
前記表示画面生成ステップは、
前記被験者の測定結果を予め蓄積された年齢別分布における評価結果に対応付けて表示させることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の肌状態解析方法。
【請求項7】
前記表示画面生成ステップは、
前記年齢別分布において、肌状態を分類分けした少なくとも1つの評価範囲を設定し、設定された評価範囲と解析結果とを表示させることを特徴とする請求項6に記載の肌状態解析方法。
【請求項8】
所定の照明条件により被験者の顔が撮影された画像を用いて肌状態の解析を行うための肌状態解析装置において、
前記画像から肌の毛穴、角栓のポルフィリン、しわ、しみ、肌色のうち、少なくとも1つを解析する解析手段と、
前記画像と前記解析手段から得られる解析結果とを前記被験者の肌の測定日時や被験者情報に対応させて蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段により蓄積された前記被験者毎の前記画像や前記解析結果を表示させる画面を生成する表示画面生成手段と、
前記表示画面生成手段により生成された情報を出力する出力手段とを有することを特徴とする肌状態解析装置。
【請求項9】
前記解析手段は、
毛穴、しわ解析にはフラッシュ撮影した画像を用い、しみ、肌色解析には拡散光撮影した画像を用い、角栓のポルフィリン解析には紫外線照明下で可視光を受光して撮影した画像を用いて解析を行うことを特徴とする請求項8に記載の肌状態解析装置。
【請求項10】
前記表示画面生成手段は、
前記被験者の最新の測定結果と前記蓄積ステップにより蓄積された過去の測定結果との中から複数の測定結果を経時的に表示させることを特徴とする請求項8又は9に記載の肌状態解析装置。
【請求項11】
前記表示画面生成手段は、
表示される時間軸の時間間隔を、前記測定回数又は実際の日時に基づいて設定し、表示させることを特徴とする請求項10に記載の肌情報解析装置。
【請求項12】
前記表示画面生成手段は、
前記画像から解析を行う範囲を設定する際、複数表示された画像のうち、1つの画像において設定した解析対象範囲を、他の画像上にも対応づけて表示させることを特徴とする請求項10に記載の肌状態解析装置。
【請求項13】
前記表示画面生成手段は、
前記被験者の測定結果を予め蓄積された年齢別分布における評価結果に対応付けて表示させることを特徴とする請求項8乃至12の何れか1項に記載の肌状態解析装置。
【請求項14】
前記表示画面生成手段は、
前記年齢別分布において、肌状態を分類分けした少なくとも1つの評価範囲を設定し、設定された評価範囲と解析結果とを表示させることを特徴とする請求項13に記載の肌状態解析装置。
【請求項15】
請求項1乃至7の何れか1項に記載の肌状態解析方法を実行させるようにコンピュータを動作させることを特徴とする肌状態解析プログラム。
【請求項16】
請求項15に記載の肌状態解析プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−152084(P2007−152084A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−302997(P2006−302997)
【出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】