説明

育苗箱処理施設

【課題】 積み重ねられた育苗箱の上部又は下部から、育苗箱を取り出して台車の棚部に
移す育苗箱処理施設において、育苗箱が台車の棚部に確実に移されるように構成する。
【解決手段】 支持部4に支持された育苗箱1を押し出して台車5の棚部5gに移す押し
部16を備える。台車5の棚部5gから支持部4側に離れた退避位置、及び台車5の上下
の棚部5gの間の位置に入り込んで育苗箱1を台車5の棚部5gに案内する案内位置に亘
って作動自在な可動案内部材56を備える。支持部4に支持された育苗箱1が押し部16
により押し出され台車5の棚部5gに移されるのに伴って、可動案内部材56が退避位置
から案内位置に操作され、育苗箱1が台車5の棚部5gに移されると、可動案内部材56
が案内位置から退避位置に操作されるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積み重ねられた育苗箱(空の育苗箱や播種済みの育苗箱等)の上部又は下部
から、育苗箱(例えば1個又は2〜4個程度)を取り出して台車の棚部に移す育苗箱処理
施設に関する。
【背景技術】
【0002】
稲用の育苗箱処理施設では、例えば特許文献1に開示されているようなものがある。
特許文献1では、積み重ねられた育苗箱を支持する積み重ね部(特許文献1の第1図の
19)、積み重ね部に支持された育苗箱の上部から育苗箱を取り出す育苗箱分離機構(特
許文献1の第1図のE)、育苗箱分離機構によって取り出された育苗箱を受け取って支持
する昇降ユニット(特許文献1の第1図及び第8図の73)を備えている。育苗箱を押し
出す押し部(特許文献1の第1図及び第8図の2)が昇降ユニットに備えられており、昇
降ユニットを昇降駆動する昇降機構(特許文献1の第1図及び第8図の58,74)が備
えられている。
【0003】
これにより特許文献1によると、所定間隔を開けて上下方向に配置された多数の棚部を
備えた台車(特許文献1の第1図のC)が、昇降ユニットに隣接する所定位置に位置した
状態において、積み重ね部に支持された育苗箱の上部の育苗箱が育苗箱分離機構によって
取り出され、育苗箱分離機構によって取り出された育苗箱が昇降ユニットに移される。
次に育苗箱を支持した昇降ユニットが昇降機構により下降駆動されて、育苗箱を支持し
た昇降ユニットが台車の所望の棚部(特許文献1の第1図の1)の位置に位置し、押し部
によって昇降ユニットの育苗箱が押し出されて台車の棚部に移される。次に昇降ユニット
が昇降機構により上昇駆動されて、育苗箱分離機構によって取り出された次の育苗箱が昇
降ユニットに移される。以上の操作が繰り返されることにより、積み重ねられた育苗箱が
分離されて台車の棚部に移される。
【0004】
稲用の育苗箱処理施設では、前述の特許文献1に対して例えば特許文献2に開示されて
いるようなものがある。
特許文献2では、積み重ねられた育苗箱を支持する積み重ね部(特許文献2の図3の4
)、積み重ね部に支持された育苗箱の上部から育苗箱を取り出す育苗箱分離機構(特許文
献2の図3の14)、育苗箱分離機構によって取り出された育苗箱を受け取って支持する
棚エレベータ(特許文献2の図3の5)、及び押し部(特許文献2の図3の6)を備えて
いる。棚エレベータは、回転駆動されるチェーン(特許文献2の図3の21)に、多数の
棚部材(特許文献2の図3の22)を備えて構成されており、チェーンを回転駆動するこ
とにより棚エレベータの棚部材を昇降駆動することができる。
【0005】
これにより特許文献2によると、所定間隔を開けて上下方向に配置された多数の棚部を
備えた台車(特許文献2の図3の8)が、棚エレベータに隣接する所定位置に位置した状
態において、積み重ね部に支持された育苗箱の上部の育苗箱が育苗箱分離機構によって取
り出され、育苗箱分離機構によって取り出された育苗箱が棚エレベータの上端の棚部材に
移される。
次に棚エレベータの棚部材の全体が所定ピッチだけ下降駆動されて、育苗箱分離機構に
よって取り出された次の育苗箱が棚エレベータの次の上端の棚部材に移される。以上の操
作が繰り返されて棚エレベータの全ての棚部材に育苗箱が移されると、押し部により棚エ
レベータの全ての棚部材の育苗箱が同時に押し出されて、台車の棚部(特許文献2の図3
の8a)に移される。
【0006】
【特許文献1】特開平4−81410号公報(第1図及び第8図)
【特許文献2】特開平10−310234号公報(図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1及び2において、台車の全ての棚部に育苗箱が移されると、台車は昇降ユニ
ット(棚エレベータ)に隣接する所定位置から別の施設に移されるのであり、次の空の台
車が昇降ユニット(棚エレベータ)に隣接する所定位置に運ばれてくる。このように台車
が昇降ユニット(棚エレベータ)に隣接する所定位置を移動するので、台車が昇降ユニッ
ト(棚エレベータ)に隣接する所定位置に位置した状態において、台車と昇降ユニット(
棚エレベータ)との間には少し隙間が設けられており、台車と昇降ユニット(棚エレベー
タ)との接触を避けるようにしている。
【0008】
これにより、特許文献1及び2において、育苗箱が昇降ユニット(棚エレベータ)から
台車の棚部に移される際に、育苗箱は昇降ユニット(棚エレベータ)から、前述の隙間を
通過して台車の棚部に移されることになるので、育苗箱が昇降ユニット(棚エレベータ)
から台車の棚部に確実に移されるようにすると言う面で改善の余地がある。
本発明は、積み重ねられた育苗箱(空の育苗箱や播種済みの育苗箱等)の上部又は下部
から、育苗箱(例えば1個又は2〜4個程度)を取り出して台車の棚部に移す育苗箱処理
施設において、育苗箱が台車の棚部に確実に移されるように構成することを目的としてい
る。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、育苗箱処理施設において次のように構成することにある。
積み重ねられた育苗箱を支持する積み重ね部と、積み重ね部に支持された育苗箱の上部
又は下部から育苗箱を取り出す育苗箱分離機構と、育苗箱分離機構によって取り出された
育苗箱を受け取って支持する支持部とを備える。所定間隔を開けて上下方向に配置された
多数の棚部を備えた台車を備え、支持部に隣接する所定位置及び所定位置から離れた非所
定位置に台車を移動自在に構成する。支持部に支持された育苗箱を押し出して所定位置の
台車の棚部に移す押し部を備える。台車の棚部から支持部側に離れた退避位置、及び台車
の上下の棚部の間の位置に入り込んで育苗箱を台車の棚部に案内する案内位置に亘って作
動自在な可動案内部材を備えて、支持部に支持された育苗箱が押し部により押し出され所
定位置の台車の棚部に移されるのに伴って、可動案内部材が退避位置から案内位置に操作
され、育苗箱が台車の棚部に移されると、可動案内部材が案内位置から退避位置に操作さ
れるように構成する。
【0010】
(作用)
本発明の第1特徴によると、育苗箱が支持部に支持され、支持部に隣接する所定位置に
台車が位置した状態において、支持部に支持された育苗箱が押し部により押し出されて台
車の棚部に移されるのであり、支持部に支持された育苗箱が押し部により押し出され台車
の棚部に移されるのに伴って、可動案内部材が退避位置から案内位置に操作され、可動案
内部材により育苗箱が台車の棚部に案内されて移される。
【0011】
この場合に、可動案内部材が退避位置から案内位置に操作されると、案内位置において
可動案内部材が台車の上下の棚部の間の位置に入り込むような状態となるのであり、台車
と支持部との間に少し隙間(支持部に隣接する所定位置及び所定位置から離れた非所定位
置に台車を移動させる際に、台車と支持部との接触を避ける為のもの)が設けられていて
も、可動案内部材が支持部側から前述の隙間を越えて台車側に架設されるような状態とな
る。
これにより、本発明の第1特徴によると、台車と支持部との間に少し隙間が設けられて
いても、この隙間の影響を受けることなく、可動案内部材により育苗箱が台車の棚部に案
内されて移される。
【0012】
本発明の第1特徴によれば、支持部に支持された育苗箱が押し部により押し出され台車
の棚部に移されると、案内位置の可動案内部材が台車の棚部から支持部側に離れた退避位
置に操作される。これにより、支持部に隣接する所定位置及び所定位置から離れた非所定
位置に台車を移動させても、台車が可動案内部材に接触するようなことはない。
【0013】
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、積み重ねられた育苗箱(空の育苗箱や播種済みの育苗箱等
)の上部又は下部から、育苗箱(例えば1個又は2〜4個程度)を取り出して台車の棚部
に移す育苗箱処理施設において、台車の棚部から支持部側に離れた退避位置、及び台車の
上下の棚部の間の位置に入り込んで育苗箱を台車の棚部に案内する案内位置に亘って作動
自在な可動案内部材を備えることにより、育苗箱が台車の棚部に確実に移されるようにな
る点、可動案内部材が退避位置に操作されると、支持部に隣接する所定位置及び所定位置
から離れた非所定位置に台車を移動させても、台車が可動案内部材に接触するようなこと
がない点により、育苗箱処理施設の作動の確実性を高めることができた。
【0014】
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の育苗箱処理施設において次のように構成する
ことにある。
可動案内部材を退避位置に付勢する付勢機構を備え、支持部に支持された育苗箱が押し
部により押し出されて可動案内部材に接当することにより、可動案内部材が退避位置から
案内位置に操作されるように構成する。
【0015】
(作用)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を
備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によると、支持部に支持された育苗箱が押し部により押し出されて可
動案内部材に接当することにより、付勢機構に抗して可動案内部材が退避位置から案内位
置に操作されて、育苗箱が台車の棚部に案内されて移される。次に、育苗箱が台車の棚部
に案内されて可動案内部材から離れると、付勢機構により可動案内部材が案内位置から退
避位置に操作される。
【0016】
このように本発明の第2特徴によると、支持部に支持された育苗箱を押し出して所定位
置の台車の棚部に移す押し部が、可動案内部材を退避位置から案内位置に操作する操作機
構に兼用されるのであり、可動案内部材を退避位置に付勢する付勢機構を備えるだけで、
可動案内部材を退避位置及び案内位置に操作することができる。
【0017】
(発明の効果)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効
果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、可動案内部材を退避位置に付勢する付勢機構を備えるだけ
で、可動案内部材を退避位置及び案内位置に操作することができるようになって、育苗箱
処理施設の構造の簡素化の面で有利なものとなった。
【0018】
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第1又は第2特徴の育苗箱処理施設において次のように
構成することにある。
可動案内部材が退避位置から案内位置に操作されると、可動案内部材が台車に接当して
所定位置での台車の位置が修正されるように構成する。
【0019】
(作用)
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に
記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
育苗箱処理施設で使用される台車は一般に細長い複数の支柱に亘って複数の棚部を架設
したような構造となっているので、台車の全体が比較的横方向に変位し易い。
【0020】
本発明の第3特徴によれば、可動案内部材が退避位置から案内位置に操作されると、可
動案内部材が台車に接当するのであり、台車が所定位置から少し変位していても、可動案
内部材の退避位置から案内位置への移動によって、所定位置での台車の位置が強制的に修
正される。これにより、前項[I]に記載のように、支持部に支持された育苗箱が押し部
により押し出されて台車の棚部に移される際、台車が所定位置から少し変位していること
により育苗箱が台車の棚部に案内され難いと言うような状態を防止することができる。
【0021】
(発明の効果)
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に
記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えて
いる。
本発明の第3特徴によると、台車が所定位置から少し変位していても、可動案内部材の
退避位置から案内位置への移動により、所定位置での台車の位置が強制的に修正されるよ
うに構成することによって、育苗箱が台車の棚部に案内され難いと言うような状態を防止
することができるようになり、育苗箱処理施設の作動の確実性を高めることができた。
【0022】
[IV]
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第1〜第3特徴の育苗箱処理施設のうちのいずれか一つ
において次のように構成することにある。
支持部に支持された育苗箱が押し部により押し出されるのに伴って育苗箱を所定位置の
台車の棚部に案内する固定案内部材を、可動案内部材よりも支持部側に備える。
【0023】
(作用)
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前
項[I]〜[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用
」を備えている。
本発明の第4特徴によると、前項[I]に記載のように、育苗箱が支持部に支持され、
支持部に隣接する所定位置に台車が位置した状態において、支持部に支持された育苗箱が
押し部により押し出されて台車の棚部に移される場合、先ず固定案内部材により育苗箱が
可動案内部材及び台車の棚部に向けて案内されることになり、次に可動案内部材が退避位
置から案内位置に操作され、可動案内部材により育苗箱が台車の棚部に案内されて移され
るような状態となる。
【0024】
これにより、本発明の第4特徴によると、支持部に支持された育苗箱が押し部により押
し出されて台車の棚部に移される場合、育苗箱が固定案内部材から可動案内部材、可動案
内部材から台車の棚部と言うように、段階的に案内されて台車の棚部に移されるようにな
る。
【0025】
(発明の効果)
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前
項[I]〜[III]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような
「発明の効果」を備えている。
本発明の第4特徴によると、支持部に支持された育苗箱が押し部により押し出されて台
車の棚部に移される場合、育苗箱が固定案内部材から可動案内部材、可動案内部材から台
車の棚部と言うように、段階的に案内されて台車の棚部に移されるように構成することに
より、育苗箱が台車の棚部に案内されて移される状態の確実性を高めることができて、育
苗箱処理施設の作動の確実性を高めることができた。
【0026】
[V]
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第4特徴の育苗箱処理施設において次のように構成する
ことにある。
可動案内部材と固定案内部材とを平面視で一部重複するように配置する。
【0027】
(作用)
本発明の第5特徴によると、本発明の第4特徴と同様に前項[I]〜[IV]に記載の
「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第5特徴によると、前項[IV]に記載のように、育苗箱が固定案内部材から
可動案内部材、可動案内部材から台車の棚部と言うように、段階的に案内されて台車の棚
部に移される場合、可動案内部材と固定案内部材とが平面視で一部重複しているので、育
苗箱が固定案内部材から可動案内部材に確実に案内されるようになる。
【0028】
(発明の効果)
本発明の第5特徴によると、本発明の第4特徴と同様に前項[I]〜[IV]に記載の
「発明の効果」を備えておりこれに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第5特徴によると、支持部に支持された育苗箱が押し部により押し出されて台
車の棚部に移される場合、育苗箱が固定案内部材から可動案内部材に確実に案内されるよ
うになり、育苗箱処理施設の作動の確実性を高めることができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
[1]
図1及び図2は育苗箱処理施設の全体を示しており、上下方向の第1支柱6、第2支柱
7及び第3支柱8等に、横方向の第1フレーム9、第2フレーム10及び第3フレーム1
4(図3,10,13参照)等が連結されて、育苗箱処理施設の全体が構成されている。
積み重ね部2が第1支柱6に昇降自在に支持されており、第1及び第3支柱6,8に亘っ
て連結された支持レール12に、育苗箱分離機構3が移動自在に支持されている。支持部
4が第3支柱8と平行に昇降自在に支持されており、第2支柱7に押し部16が備えられ
ている。第3支柱8の横側の床部に、案内レール33及び台車搬送機構34が備えられて
おり、案内レール33及び台車搬送機構34によって緑化台車5(台車に相当)が搬送さ
れる。
【0030】
次に、積み重ね部2及び積み重ね部2の付近の構造について説明する。
図1,2,3に示すように、ローラー2aにより第1支柱6に沿って移動自在に支持さ
れた右及び左の移動部材2b、右及び左の移動部材2bに亘って連結された支持フレーム
2c、支持フレーム2cから後方に片持ち状に延出された4個の支持アーム2d等を備え
て、積み重ね部2が構成されている。第1支柱6に沿ってチェーン17が巻回されて、チ
ェーン17が移動部材2bに連結されており、チェーン17を回転駆動する昇降機構30
が第3フレーム14に備えられている。これにより、昇降機構30によってチェーン17
を回転駆動することにより、積み重ね部2が第1支柱6に沿って上下方向に昇降駆動され
る。
【0031】
育苗箱処理施設とは別の播種施設(図示せず)において、空の育苗箱1に床土の供給、
灌水、播種及び覆土の供給が行われ、播種の終了した育苗箱1が直接に積み重ねられて、
発芽室(図示せず)において発芽させられる。図2に示すように、ミニトロッコ32及び
ミニトロッコ台車54が用意され、ミニトロッコストック55が床部に備えられており、
積み重ねられて発芽の終了した育苗箱1が、ミニトロッコ32及びミニトロッコ台車54
に2組載せられて運ばれてくる。
【0032】
図2に示すように、ミニトロッコ32はフレームを枠状に連結されて構成され、移動用
の車輪が備えられており、1組の積み重ねられた育苗箱1をミニトロッコ32に載せるこ
とができる。ミニトロッコ32をミニトロッコ台車54の支持レール54aに載せること
により、2個のミニトロッコ32(2組の積み重ねられた育苗箱1)を並べてミニトロッ
コ台車54に載せることができるのであり、ミニトロッコ台車54の支持レール54aに
ストッパー69,70を取り付けることにより、ミニトロッコ32がミニトロッコ台車5
4から落ちないようにすることができる。
【0033】
図2に示すように、ミニトロッコストック55はフレームを枠状に連結して構成されて
おり、4本の支持レール55aが横に並んで固定されて、ミニトロッコ台車54の支持レ
ール54aとミニトロッコストック55の支持レール55aとが、同じ高さに設定されて
いる。ミニトロッコ32をミニトロッコストック55の2本の支持レール55aに載せる
ことによって、2個のミニトロッコ32(2組の積み重ねられた育苗箱1)を並べてミニ
トロッコストック55に載せることができるのであり、合計で4個のミニトロッコ32(
4組の積み重ねられた育苗箱1)をミニトロッコストック55に載せることができる。
【0034】
図2に示すように、ミニトロッコストック55の支持レール55aにおけるミニトロッ
コ台車54側の端部及び積み重ね部2側の端部に、ストッパー71,72を取り付けるこ
とができる。積み重ね部2の支持アーム2dにもミニトロッコ台車54及びミニトロッコ
ストック55と同様に、支持レール(図示せず)が備えられており、積み重ね部2の支持
レールの端部にストッパー73を取り付けることができる。この場合、ミニトロッコスト
ック55の支持レール55aにおける積み重ね部2側に、ストッパー72を検出する存否
センサー(図示せず)が備えられており、積み重ね部2の支持アーム2dに、ストッパー
73を検出する存否センサー(図示せず)が備えられている。
【0035】
以上の構造により図2に示すように、2個のミニトロッコ32(2組の積み重ねられた
育苗箱1)を載せたミニトロッコ台車54を、ミニトロッコストック55の横側に位置さ
せた状態(ミニトロッコ台車54の支持レール54aの位置とミニトロッコストック55
の支持レール55aの位置とを合わせた状態)において、ストッパー70,71を取り外
した後、2個のミニトロッコ32(2組の積み重ねられた育苗箱1)を押すことにより、
2個のミニトロッコ32(2組の積み重ねられた育苗箱1)をミニトロッコストック55
に載せることができる。
【0036】
図2及び図3に示すように、4個のミニトロッコ32(4組の積み重ねられた育苗箱1
)がミニトロッコストック55に載せられた状態において、積み重ね部2(支持アーム2
d)をミニトロッコストック55の支持レール55aの位置に下降駆動し、ストッパー7
2,73を取り外した後、4個のミニトロッコ32(4組の積み重ねられた育苗箱1)を
押すことにより、4個のミニトロッコ32(4組の積み重ねられた育苗箱1)を積み重ね
部2の支持アーム2dに支持させることができる。
【0037】
この場合に、前述のように4個のミニトロッコ32(4組の積み重ねられた育苗箱1)
を積み重ね部2の支持アーム2dに支持させた後、図2に示すようにストッパー72,7
3を取り付けなければ、存否センサーがストッパー72,73の存在を検出しないので、
育苗箱処理施設の全体が停止したままであり、育苗箱処理施設を作動させることができな
い。従って、前述のように4個のミニトロッコ32(4組の積み重ねられた育苗箱1)を
積み重ね部2の支持アーム2dに支持させた後、図2に示すようにストッパー72,73
を取り付けることによって、存否センサーがストッパー72,73の存在を検出するので
あり、育苗箱処理施設を作動させることができる。
【0038】
[2]
次に、緑化台車5及び台車搬送機構34について説明する。
図1及び図15に示すように、緑化台車5は、枠状に構成された底部5a、底部5aの
中央に固定された2本の支柱5b、底部5aの一方の端部に固定された2本の支柱5c、
底部5aの他方の端部に固定された2本の支柱5d、支柱5b,5c,5dの上部に亘っ
て連結された上部フレーム5e、底部5aの一方の横側部と上部フレーム5eの一方の横
側部とに亘って連結された縦フレーム5f、支柱5b,5c,5dに所定の上下間隔(育
苗箱1の上下幅よりも充分に大きな間隔)で配置された棚部5g等を備えて構成されてお
り、同じ高さの2個の棚部5gに2個の育苗箱1が載置可能であり、同じ高さの4個の棚
部5gに4個の育苗箱1が載置可能である。
【0039】
図1及び図15に示すように、緑化台車5の底部5aの一方の端部に、向き固定の2個
の車輪5hが取り付けられており、緑化台車5の底部5aの他方の端部に、縦軸芯周りに
自由に向き変更自在な2個のキャスター車輪5iが取り付けられている。平板状の係止部
5jが、緑化台車5の底部5aの他方の端部(緑化台車5のキャスター車輪5i側の端部
)に固定されている。
【0040】
図1,14,15に示すように、後述する中央の支持部4、右及び左の支持部4、押し
部16に対向する範囲から図14の紙面左方に出た範囲に亘って案内レール33が備えら
れ、案内レール33の間において中央の支持部4、右及び左の支持部4、押し部16から
外れた範囲に、台車搬送機構34が備えられている。中央の支持部4、右及び左の支持部
4、押し部16とは反対側の案内レール33と、第3フレーム14とに亘って、支持フレ
ーム74が連結されている。
【0041】
図14及び図15に示すように、横長の平板状の一対の支持部材58が床部に固定され
ており、スプロケット59aが固定された駆動軸59が支持部材58の一方の端部に回転
自在に支持されて、駆動軸59とモータ60とが伝動チェーン61を介して連動連結され
ている。図16及び図17に示すように、支持部材58の他方の端部に長孔58aが備え
られて、支持部材58の長孔58aに沿って位置変更自在な支持板62が備えられ、誘導
輪64aが固定された回転軸64が支持板62に回転自在に支持されており、支持部材5
8と支持板62とに亘ってボルト63が接続されて、ボルト63により支持板62(支持
軸64及び誘導輪64a)の位置を図16及び図17の紙面左右方向に変更することがで
きる。支持軸64よりも図16及び図17の紙面右方の位置において、誘導輪65aが固
定された回転軸65が支持部材58に回転自在に支持されており、駆動軸59と回転軸6
5との間にガイドレール66が固定されている。
【0042】
図16及び図18に示すように、連結ピン67a及び連結ピン67aに外嵌されたカラ
ー67b、連結ピン67aの両端に取り付けられた一対のリンクプレート67cが備えら
れ、連結ピン67a及び一対のリンクプレート67cが連結されて、チェーン状の無端回
転体67が構成されている。図14,15,16に示すように、無端回転体67が駆動軸
59のスプロケット59a、回転軸64,65の誘導輪64a,65a及びガイドレール
66に巻回されて、台車搬送機構34が構成されている。これにより、モータ60及び駆
動軸59のスプロケット59aによって、無端回転体67が図15の紙面時計方向に回転
駆動される。
【0043】
図15及び図16に示すように、台車搬送機構34において、回転軸64よりも回転軸
65及びガイドレール66が高い位置に設定されており、無端回転体67の搬送始端部(
回転軸64,65の間の部分)が図16の紙面右斜め上向き(無端回転体67の回転方向
に沿った斜め上向き)に構成されている。図16及び図18に示すように、無端回転体6
7のリンクプレート67cの各々に外側に突出する係合部67dが備えられており、隣接
する係合部67dの間に所定間隔を備えた隙間が形成されている。
【0044】
図16,17,18に示すように、支持部材58の他方の端部の横軸芯P5周りに、角
棒状の案内部材68が上下に揺動自在に支持されており、無端回転体67のリンクプレー
ト67c及び係合部67dの間に案内部材68が入れられ、案内部材68が自重によって
無端回転体67のカラー67bに乗せられている。この場合、案内部材68は無端回転体
67の搬送始端部の前端部(回転軸64)から中間部(回転軸64,65の間)に亘って
配置されており、案内部材68の上面が無端回転体67の係合部67dの上端よりも上方
に位置している。
【0045】
[3]
次に、育苗箱分離機構3について説明する。
図1,2,3に示すように、平面視で枠状に構成されたフレーム11が備えられ、第1
及び第3支柱6,8に亘って支持レール12が連結されており、フレーム11が支持レー
ル12に沿って移動自在に支持されている。支持レール12に沿ってチェーン13が巻回
されて、チェーン13がフレーム11に連結されており、チェーン13を回転駆動する駆
動機構15が第2フレーム10に備えられている。これにより、駆動機構15によってチ
ェーン13を回転駆動することにより、フレーム11が支持レール12に沿って移動駆動
される。
【0046】
図4,5,6に示すように、平板状の上部支持部18がフレーム11の下部の略全面に
亘って固定されて、上部支持部18の下側に4個の保持部19(平面視で長方形状であり
平板状)が配置されており(図1,2,3参照)、保持部19の長手方向(図5の紙面上
下方向)が、図3の紙面左右方向となるように(育苗箱1の長手方向と同じ方向となるよ
うに)、4個の保持部19が配置されている。1個の保持部19において、保持部19の
4つの角部に2個のガイド機構21及び2個の接続機構25が配置されており(2個のガ
イド機構21及び2個の接続機構25が保持部19の2本の対角線に配置されており、2
個のガイド機構21を結ぶ線分から一方及び他方に外れた位置に2個の接続機構25が配
置されている)、1個の保持部19と上部支持部18とに亘って2個のガイド機構21及
び2個の接続機構25が接続されている。
【0047】
図4,5,6に示すように、ガイド機構21は、上部支持部18に固定されたボス部2
0、ボス部20に上下スライド自在に挿入された丸棒状のガイドロッド21d、ガイドロ
ッド21dの下部に固定された円錐部21a及びフランジ部21b、ガイドロッド21d
の上部に取り付けられたナット21c、天井部分に円形の開口部24aが備えられて保持
部19に固定された接続部24等を備えて構成されており、円錐部21a及びフランジ部
21bが接続部24の開口部24aに挿入されている。この場合、接続部24の開口部2
4aの内径が円錐部21aの下端の外径と略同じ(又は円錐部21aの下端の外径よりも
少し大きめ)に設定されており、フランジ部21bの外径が接続部24の開口部24aの
内径よりも大きなものに設定されている。
【0048】
図4,5,6に示すように、接続機構25は、保持部19に固定された丸棒状の接続ロ
ッド25a、接続ロッド25aの上部に固定された円盤状の受け部材25b、及び接続ロ
ッド25aよりも大径で上部保持部18に設けられた開口部18a等を備えて構成されて
おり、接続ロッド19aが上部保持部18の開口部18aに挿入されている。上部保持部
18において1個の保持部19の中央に対向する部分にボス部20が固定され、棒状の検
出部材22がボス部20に上下スライド自在に挿入されており、検出部材22の上端を検
出する近接センサー23が上部支持部18に固定されている。
【0049】
これにより、図4,5,6に示すように、所定長さ(図4に示すようにガイド機構21
(ナット21c)及び接続機構25(受け部材25b)が上部支持部18に載る状態)か
ら、ガイド機構21及び接続機構25が各々独立に上部支持部18に対し上方にスライド
可能(収縮可能)な状態となっている。所定長さ(図4に示すようにガイド機構21(ナ
ット21c)及び接続機構25(受け部材25b)が上部支持部18に載る状態)から、
ガイド機構21及び接続機構25が上部支持部18に対し下方にスライド不可(伸長不可
)な状態となっている。図4,5,6に示すように、ガイド機構21が所定長さとなって
いる状態において、ガイド機構21の円錐部21aの下端と接続部24の開口部24aと
が合致して、保持部19が横方向の所定位置から横方向に移動できない状態となる。
【0050】
図4,5,6に示すように、保持部19の下面に2本のガイドロッド26が育苗箱1の
長手方向に沿って固定され、ガイドロッド26の両端部にピン状のストッパー26aが固
定されている。電動シリンダ型式の駆動機構28が保持部19に固定されて、駆動機構2
8の駆動ロッド28aの端部の縦軸芯P3周りに、アングル部材状の保持部材27が揺動
自在に支持されており、保持部材27に横長の長孔27cが備えられて、ガイドロッド2
6のストッパー26aが保持部材27の長孔27cに挿入されている。保持部材27の内
側部分に硬質のスポンジ部材27a及び支持ピン27bが固定され、一方の保持部材27
の外側部分に分離機構29が固定されており、分離機構29は操作部29aを高速で斜め
下方に繰り返して突出するように構成されている。
【0051】
以上のようにして構成された4個の保持部19が上部支持部18の下側に配置されてお
り、4個の保持部19等により育苗箱分離機構3が構成されている。これにより、積み重
ね部2、育苗箱分離機構3、上部支持部18、ガイド機構21、昇降機構30等により、
育苗箱分離装置が構成されている。
【0052】
[4]
次に、支持部4について説明する。
図7,9,10に示すように、第3支柱8の下部に亘って横フレーム35が連結されて
おり、第3フレーム14と横フレーム35とに亘って3本の支持レール41が、所定間隔
(育苗箱1の長手方向の幅よりも少し大きい)を置いて連結されている。第3フレーム1
4に駆動軸36が回転自在に支持され、駆動軸36を回転駆動する昇降機構37が備えら
れており、駆動軸36に3個のスプロケット36a固定されている。横フレーム35に従
動軸38が回転自在に支持され、従動軸38に3個のスプロケット38aが固定されてお
り、駆動軸36及び従動軸38のスプロケット36a,38aに亘って、3本のチェーン
39が巻回されている。
【0053】
図7,9,10に示すように、3個の平板状の支持部4が備えられており(中央の支持
部4の横幅が右及び左の支持部4の横幅の約2倍)、3個の支持部4に移動部材4aが固
定されて、移動部材4aに4個のローラー4bが備えられている。4個のローラー4bに
より支持レール41を挟み込むようにして、移動部材4aが支持レール41に支持され、
3個の支持部4が支持レール41に沿って上下方向に移動自在に支持されており、3個の
支持部4が同じ位置に位置するように、3個の支持部4の移動部材4aがチェーン39に
連結されている。図9及び図10に示すように、中央の支持部4において、平板状の仕切
り部材4dが固定されており、中央の支持部4の移動部材4aの右及び左の横側に、平板
状の案内部材4eが固定されている。
【0054】
図11及び図12に示すように、右及び左の支持部4において、平板状の固定案内部材
4cが右及び左の支持部4に斜めに固定されており、移動部材4aと固定案内部材4cと
の間に支持軸31が固定されて、平板状の可動案内部材56が支持軸31の縦軸芯P4周
りに揺動自在に支持されている。支持軸31に外嵌されたバネ57(付勢機構に相当)に
より可動案内部材56が内側(図12の紙面時計方向)に付勢されており、可動案内部材
56の基部が固定部分に接当することにより、図9及び図12に示すように、可動案内部
材56が緑化台車5の棚部5gから右及び左の支持部4側に離れた退避位置に位置してい
る。この場合、図11及び図12に示すように、可動案内部材56と固定案内部材4cと
が平面視で一部重複しており(可動案内部材56が上側で、固定案内部材4cが下側)、
固定案内部材4cが可動案内部材56よりも右及び左の支持部4側(図12の紙面左方)
に位置している。
【0055】
図9及び図10に示すように、縦長の指標部材42が左の支持レール41に固定されて
おり、後述するように緑化台車5の棚部5gに対応する指標部材42の位置に凸部42a
が備えられている。左の支持部4の移動部材4aに近接センサー40が固定されている。
昇降機構37によってチェーン39を回転駆動することにより、中央の支持部4、右及び
左の支持部4が支持レール41に沿って上下方向に昇降駆動されるのであり、近接センサ
ー40による指標部材42の凸部42aの検出に基づいて、中央の支持部4、右及び左の
支持部4を指標部材42の凸部42aの位置で停止させることができる。
【0056】
[5]
次に、押し部16について説明する。
図7,9,13に示すように、縦長の4本の押しフレーム49が備えられており、2本
の押しフレーム49が横フレーム50によって連結されて、2本の押しフレーム49が一
体の構造物に構成されている。縦長の丸棒状の2本の押し部16が横フレーム50に取り
付けられており、2本の押しフレーム49に対して2本の押し部16が取り付けられた状
態となっている。
【0057】
図7,9,13に示すように、緑化台車5が案内レール33の所定位置(中央の支持部
4、右及び左の支持部4に隣接する所定位置)に配置された状態において、緑化台車5の
最下段の棚部5g及び最上段の棚部5gの範囲に亘る長さに、押し部16の長さが設定さ
れている。第2支柱7の上部及び下部に亘って横フレーム43,44が連結されており、
横フレーム43,44に亘って4本の支持レール45が連結されている。支持レール45
の下部に2本の支持軸46が備えられ、2本の支持軸46に2本の第1リンク47が上下
に揺動自在に支持されて、4本の第1リンク47が備えられており、第1リンク47の端
部が押しフレーム49の上部に上下スライド自在且つ揺動自在に支持されている。
【0058】
図7,9,13に示すように、第2リンク48が支持レール45の上部に上下スライド
自在且つ揺動自在に支持されて、4本の第2リンク48が備えられており、第2リンク4
8の端部が押しフレーム49の下部の横軸芯P1周りに揺動自在に連結され、第1及び第
2リンク47,48の中間部が横軸芯P2周りに揺動自在に連結されている。4本の第2
リンク48に亘って駆動フレーム52が接続されており(駆動フレーム52に4本の第2
リンク48が揺動自在に連結されており)、横フレーム44と駆動フレーム52とに亘っ
て、往復動型式のエアシリンダ53が接続されている。
【0059】
以上の構造により図7,8,9に示すように、第1及び第2リンク47,48、押しフ
レーム49がパンタグラフ状に構成されて、第1及び第2リンク47,48、押しフレー
ム49、押し部16が、中央の支持部4と右の支持部4との間に位置し、中央の支持部4
と左の支持部4との間に位置する状態となっている。エアシリンダ53により駆動フレー
ム52を上下に昇降駆動し、第2リンク48を支持レール45に沿って上下に昇降駆動す
ると、中央の支持部4、右及び左の支持部4から離れた退避位置(図7参照)、並びに、
中央の支持部4、右及び左の支持部4の育苗箱1を押し出す押し出し位置(図9の二点鎖
線参照)に亘って、押し部16が中央の支持部4、右及び左の支持部4の間を通って移動
駆動される(図8及び図9参照)。
【0060】
[6]
次に、育苗箱処理施設の全体の作動の流れについて説明する。
図1,2,3に示す状態は、4組の積み重ねられた育苗箱1が積み重ね部2に載置され
て、空の緑化台車5が案内レール33の所定位置(中央の支持部4、右及び左の支持部4
に隣接する所定位置)に配置された状態である。この状態において、保持部19(育苗箱
分離機構3)が4組の積み重ねられた育苗箱1の上方に位置して、中央の支持部4、右及
び左の支持部4が上方の受け取り位置に位置しており、押し部16が退避位置に位置して
いる。図4,5,6に示すように、ガイド機構21が所定長さとなっている状態で、ガイ
ド機構21の円錐部21aの下端と接続部24の開口部24aとが合致して、保持部19
が横方向の所定位置から横方向に移動できない状態となっている。
【0061】
図14及び図15に示すように、空の緑化台車5を案内レール33の所定位置(中央の
支持部4、右及び左の支持部4に隣接する所定位置)に配置する場合、図16に示すよう
に、例えば作業者が空の緑化台車5を押していき(空の緑化台車5の車輪5hが前側で、
空の緑化台車5のキャスター車輪5iが後側(作業者側))、空の緑化台車5の車輪5h
を案内レール33に乗せる。作業者が空の緑化台車5をさらに押すと、空の緑化台車5の
係止部5jが案内部材68に乗り上げていき、空の緑化台車5のキャスター車輪5iが案
内レール33から少し持ち上げられる。この場合、空の緑化台車5の係止部5jは無端回
転体67の係合部67dの間の隙間に入り込まないのであり、空の緑化台車5の底部5a
も案内部材68及び無端回転体67の係合部67dに接触することはない。
【0062】
図16に示すように、作業者が空の緑化台車5をさらに押すと、空の緑化台車5の係止
部5jが案内部材68の後部から外れて、空の緑化台車5のキャスター車輪5iが案内レ
ール33に落下し、空の緑化台車5の係止部5jが無端回転体67の係合部67dの間の
隙間に充分に入り込む(又は空の緑化台車5の係止部5jが無端回転体67の係合部67
dの上端に乗るのであり、後述するように無端回転体67が図16の紙面時計方向に回転
駆動され始めると、空の緑化台車5の係止部5jが無端回転体67の係合部67dの間の
隙間に充分に入り込む)。
この場合、空の緑化台車5のキャスター車輪5iが前側で、空の緑化台車5の車輪5h
が後側に位置するようにして、空の緑化台車5のキャスター車輪5iを案内レール33に
乗せ、前述と同様な操作を行ってもよい。
【0063】
この後、台車搬送機構34を作動させると(無端回転体67を図16の紙面時計方向に
回転駆動すると)、無端回転体67の係合部67dにより空の緑化台車5(係止部5j)
が図14及び図15の紙面右方に押し操作され、空の緑化台車5が案内レール33の所定
位置(中央の支持部4、右及び左の支持部4に隣接する所定位置)に達すると、台車搬送
機構34(無端回転体67)が自動的に停止する。
【0064】
この場合に、緑化台車5のキャスター車輪5iにより、空の緑化台車5のキャスター車
輪5iの付近が案内レール33と交差する方向(図14の紙面上下方向)に振れる可能性
があるが、無端回転体67の係合部67dと空の緑化台車5の係止部5jとの摩擦によっ
て、空の緑化台車5のキャスター車輪5iの付近が振れる状態が抑えられる。図9及び図
12に示すように、右及び左の支持部4の可動案内部材56が退避位置に位置して緑化台
車5側に突出していないので、空の緑化台車5を案内レール33の所定位置(中央の支持
部4、右及び左の支持部4に隣接する所定位置)に移動させる際に、緑化台車5が右及び
左の支持部4の可動案内部材56に接触するようなことはない。
【0065】
[7]
前項[6]の次において、図1に示すように、積み重ね部2が上昇駆動される。4組の
積み重ねられた育苗箱1において、図4,5,6に示すように、上部の育苗箱1がガイド
ロッド26に接当して保持部19を押し上げる状態となり、ガイド機構21及び接続機構
25が所定長さから収縮する状態となる。この場合、駆動機構28の駆動ロッド28aに
より、保持部材27が上部の育苗箱1の一方及び他方の端辺部から外方に離れた保持解除
位置に駆動されており、保持部材27がガイドロッド26のストッパー26aに接当する
ことによって、保持部材27が保持部19の一方及び他方の端辺部と平行な所定の基準姿
勢に戻されている。
【0066】
図4,5,6に示すように、保持部19が上部の育苗箱1に押し上げられて、ガイド機
構21が所定長さから収縮すると、ガイド機構21の円錐部21a及びフランジ部21b
が接続部24の開口部24aから離れて接続部24の内部に入り込み、ガイド機構21の
ガイドロッド21dと接続部24の開口部24aとの融通の範囲内で、ガイド機構21(
ガイドロッド21d)に対して保持部19の横方向への移動が許容される。接続機構25
において、接続機構25の接続ロッド25aと上部支持部18の開口部18aとの融通の
範囲内で、接続機構25(接続ロッド25a)に対して保持部19の横方向への移動が許
容される。これにより、保持部19が上部の育苗箱1に沿うように横方向の所定位置から
横方向に移動したり傾斜したりする。
【0067】
図4,5,6に示すように、4個の保持部19が上部の育苗箱1に押し上げられて、4
個の保持部19により4個の検出部材22が押し上げられ、4個の検出部材22の上端が
近接センサー23により検出されると、積み重ね部2が停止する。次に駆動機構28の駆
動ロッド28aが収縮作動して、保持部材27が上部の育苗箱1の一方及び他方の端辺部
に押圧されて(保持部材27のスポンジ部材27aが上部の育苗箱1に押圧され、保持部
材27の支持ピン27bが上部の育苗箱1の縁部の下側に入り込んで)、上部の4個の育
苗箱1が保持部19に保持される(保持部材27の保持位置)。
【0068】
この場合、保持部19に対して平面視で上部の育苗箱1が斜めになっていても、保持部
材27が保持解除位置から保持位置側に駆動されるのに伴って、駆動機構28の駆動ロッ
ド28aの縦軸芯P3周りに保持部材27が揺動して、保持部材27が上部の育苗箱1の
一方及び他方の端辺部に沿いながら押圧される。さらに保持部材27が上部の育苗箱1の
一方及び他方の端辺部に押圧されることよる反力で、上部の育苗箱1に対して保持部19
が横方向に強制的に移動させられることになり、保持部19が上部の育苗箱1にさらに良
く沿うように横方向の所定位置から横方向に移動する。
【0069】
図4,5,6に示すように、積み重ね部2が下降駆動されると、上部の育苗箱1と一緒
に保持部19が下降駆動され、ガイド機構21及び接続機構25が伸長して、ガイド機構
21のナット21cが上部支持部18に達し、さらに積み重ね部2が下降駆動されると、
ガイド機構21の円錐部21aと接続部24に開口部24aとのガイド作用により、保持
部19が横方向の所定位置(図4参照)に戻される。これにより、ガイド機構21及び接
続機構25が所定長さに達して、保持部19が横方向の所定位置から横方向に移動できな
い状態となる。
【0070】
図4,5,6に示すように、さらに積み重ね部2が下降駆動され、保持部19により上
部の育苗箱1が積み重ねられた育苗箱1から分離されて、積み重ね部2が停止する。この
場合、分離機構29の操作部29aが高速で斜め下方に繰り返して突出されて、保持部1
9に保持された上部の育苗箱1の一つ下段の育苗箱1が、分離機構29の操作部29aに
より下方に押し操作されて、上部の育苗箱1と積み重ねられた育苗箱1とが強制的に分離
される。
【0071】
前述のようにして、保持部19に4個の育苗箱1が保持されると、図1に示すように、
4個の育苗箱1を保持した保持部19が、図1の紙面右方に移動駆動されて受け取り位置
の中央の支持部4、右及び左の支持部4の上方で停止する。次に中央の支持部4、右及び
左の支持部4が上昇駆動されて、保持部19に保持された4個の育苗箱1に中央の支持部
4、右及び左の支持部4が接当して、保持部19に保持された4個の育苗箱1が押し上げ
られる。
【0072】
これにより、4個の保持部19において検出部材22が押し上げられ、全ての検出部材
22の上端が近接センサー23により検出されると、中央の支持部4、右及び左の支持部
4が停止する。図4,5,6に示す駆動機構28の駆動ロッド28aが伸長作動して、保
持部材27が育苗箱1から離されて(保持部材27のスポンジ部材27a及び支持ピン2
7bが育苗箱1から離されて)、図1に示すように、保持部19に保持された4個の育苗
箱1が中央の支持部4、右及び左の支持部4に移される。このように保持部材27が保持
解除位置に駆動されると、保持部材27がガイドロッド26のストッパー26aに接当し
て、保持部材27が保持部19の一方及び他方の端辺部と平行な所定の基準姿勢に戻され
る(図4,5,6参照)。
【0073】
[8]
前項[7]に記載のように、4個の育苗箱1が中央の支持部4、右及び左の支持部4に
移されると、図1に示すように、4個の育苗箱1を支持した中央の支持部4、右及び左の
支持部4が、下降駆動されて緑化台車5の最下段の棚部5gの位置で停止する。これと同
時に保持部19が図1の紙面左方に移動駆動されて、4組の積み重ねられた育苗箱1の上
方の位置で停止する。この場合、図9及び図10に示すように、緑化台車5の棚部5gの
位置と指標部材42の凸部42aの位置とが一致しており、近接センサー40による指標
部材42の凸部42aの検出に基づいて、中央の支持部4、右及び左の支持部4を指標部
材42の凸部42aの位置で停止させることによって、中央の支持部4、右及び左の支持
部4を緑化台車5の所望の棚部5gの位置で停止させることができる。
【0074】
次に図8及び図9に示すように、押し部16が退避位置から中央の支持部4、右及び左
の支持部4の間を通って押し出し位置に移動駆動されるのであり、押し部16が中央の支
持部4、右及び左の支持部4に支持された4個の育苗箱1に接当して、中央の支持部4、
右及び左の支持部4に支持された4個の育苗箱1が緑化台車5の最下段の棚部5gに移さ
れる。
【0075】
この場合に、図9,11,12に示すように、押し部16が退避位置から中央の支持部
4、右及び左の支持部4の間を通って押し出し位置に移動駆動されるのに伴って、中央の
支持部4、右及び左の支持部4に支持された4個の育苗箱1が、先ず中央の支持部4の案
内部材4e、右及び左の支持部4の固定案内部材4cに接当して緑化台車5の最下段の棚
部5gに向けて案内される。次に中央の支持部4、右及び左の支持部4に支持された4個
の育苗箱1が、右及び左の支持部4の可動案内部材56に接当して、緑化台車5の最下段
の棚部5gに向けて案内されるのであり、これに伴って、右及び左の支持部4の可動案内
部材56が退避位置から案内位置(図12の二点鎖線参照)に操作される。
【0076】
前述のように、右及び左の支持部4の可動案内部材56が退避位置から案内位置に操作
されると、図11及び図12に示すように、右及び左の支持部4の可動案内部材56が、
緑化台車5の最下段の棚部5gと下から2段目の棚部5gとの間の位置に入り込み、緑化
台車5の支柱5c,5d及び最下段の棚部5gに押圧される。この場合、緑化台車5の全
体が横方向(図9の紙面上下方向)に変位していても、右及び左の支持部4の可動案内部
材56が緑化台車5の支柱5c,5dに押圧されることにより、案内レール33の所定位
置(中央の支持部4、右及び左の支持部4に隣接する所定位置)での緑化台車5位置が、
横方向(図9の紙面上下方向)で強制的に修正される。
【0077】
以上のように、右及び左の支持部4の可動案内部材56が退避位置から案内位置に操作
されることにより、右及び左の支持部4の可動案内部材56が右及び左の支持部4と緑化
台車5とに亘って架設される状態となる点、並びに、案内レール33の所定位置(中央の
支持部4、右及び左の支持部4に隣接する所定位置)での緑化台車5位置が、横方向(図
9の紙面上下方向)で強制的に修正される点によって、中央の支持部4、右及び左の支持
部4に支持された4個の育苗箱1が緑化台車5の最下段の棚部5gに確実に移される。こ
の場合、中央の支持部4、右及び左の支持部4に支持された4個の育苗箱1が緑化台車5
の最下段の棚部5gに移されるのに伴って、緑化台車5の全体が図1の紙面右方に傾斜し
ようとしても、図1及び図14に示す支持フレーム74によって緑化台車5の傾斜が抑え
られる。
【0078】
[9]
前項[8]に記載のように、中央の支持部4、右及び左の支持部4に支持された4個の
育苗箱1が緑化台車5の最下段の棚部5gに移されると、図9及び図12に示すように、
バネ57により右及び左の支持部4の可動案内部材56が案内位置から退避位置に操作さ
れ、図1に示すように、中央の支持部4、右及び左の支持部4が上昇駆動されて受け取り
位置で停止するのであり、これと同時に押し部16が押し出し位置から支持部4の間を通
って退避位置に移動駆動される。
【0079】
前述のように中央の支持部4、右及び左の支持部4に支持された4個の育苗箱1が緑化
台車5の最下段の棚部5gに移されるのと同時に、前項[7]に記載の操作が行われて、
4組の積み重ねられた育苗箱1の上部の4個の育苗箱1が保持部19に保持されるのであ
り、4個の育苗箱1を保持した保持部19が、図1の紙面右方に移動駆動されて受け取り
位置の中央の支持部4、右及び左の支持部4の上方で停止する。
【0080】
次に前項[7]に記載の操作が行われて、保持部19に保持された4個の育苗箱1が中
央の支持部4、右及び左の支持部4に移されて、4個の育苗箱1を支持した中央の支持部
4、右及び左の支持部4が下降駆動されて緑化台車5の下から2段目の棚部5gの位置で
停止する。次に前項[8]に記載のように、押し部16が退避位置から中央の支持部4、
右及び左の支持部4の間を通って押し出し位置に移動駆動されて、中央の支持部4、右及
び左の支持部4に支持された4個の育苗箱1が緑化台車5の下から2段目の棚部5gに移
される。
【0081】
これにより、以上の操作が繰り返されて、緑化台車5の最下段の棚部5gから順番に上
の棚部5gに、4個の育苗箱1が移されていく。中央の支持部4、右及び左の支持部4に
支持された4個の育苗箱1が緑化台車5の最上段の棚部5gに移される場合は、右及び左
の支持部4の可動案内部材56が緑化台車5の最上段の棚部5gと上部フレーム5eとの
間の位置の案内位置に入り込む。緑化台車5の全ての棚部5gに育苗箱1が移された後、
台車搬送機構34を作動させると(無端回転体67を図15の紙面時計方向に回転駆動す
ると)、無端回転体67の係合部67dにより緑化台車5(係止部5j)が図14及び図
15の紙面右方に押し操作され、緑化台車5が案内レール33の所定位置(中央の支持部
4、右及び左の支持部4に隣接する所定位置)から、図14及び図15の紙面右方の非所
定位置に移動させられる。
【0082】
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]において、1個の保持部19における平面
視でのガイド機構21及び接続機構25を配置を、図19(イ)(ロ)(ハ)に示すよう
に構成してもよい。
図19(イ)では、保持部19の一方の長辺側に寄せて2個のガイド機構21を配置し
て、保持部19の他方の長辺側に寄せて2個の接続機構25を配置している。図19(ロ
)では、保持部19の一方の短辺側に寄せて2個のガイド機構21を配置して、保持部1
9の他方の短辺側に寄せて2個の接続機構25を配置している。
図19(ハ)は前述の[発明を実施するための最良の形態]の図5において、保持部1
9の中央の検出部材22の位置を片側に少し変更し、保持部19の中央にもガイド機構2
1を配置している。
【0083】
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、積
み重ね部2の位置を固定し、育苗箱分離機構3が昇降駆動されるように構成してもよい。
積み重ね部2において、積み重ねられた育苗箱1の下部の育苗箱1が、育苗箱分離機構3
により取り出されて、育苗箱分離機構3により取り出された育苗箱1が中央の支持部4、
右及び左の支持部4に受け取られるように構成してもよい。右及び左の支持部4の可動案
内部材56を中央の支持部4に備えてもよい。
【0084】
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施
の第2別形態]において、中央の支持部4、右及び左の支持部4を、特許文献2のチェー
ン(特許文献2の図3の21)及び棚部材(特許文献2の図3の22)のように構成して
もよい。このように構成すると、第3支柱8又は支持レール41において緑化台車5の全
ての棚部5gに対応する部分に、可動案内部材56を備えるように構成すればよい。本発
明は積み重ねられた空の育苗箱1に対する育苗箱処理施設にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】育苗箱処理施設の全体側面図
【図2】積み重ね部、ミニトロッコ台車及びミニトロッコストックの付近の側面図
【図3】積み重ね部の付近の正面図
【図4】保持部の縦断正面図
【図5】保持部の平面図
【図6】保持部の側面図
【図7】中央の支持部、右及び左の支持部、押し部(退避位置)の付近の側面図
【図8】中央の支持部、右及び左の支持部、押し部(退避位置から押し出し位置に移動駆動され始めた状態)の付近の側面図
【図9】中央の支持部、右及び左の支持部、押し部(退避位置)の付近の平面図
【図10】中央の支持部、右及び左の支持部、押し部(退避位置)の付近の正面図
【図11】右及び左の支持部の固定案内部材及び可動案内部材の付近の側面図
【図12】右及び左の支持部の固定案内部材及び可動案内部材の付近の平面図
【図13】押し部の付近の正面図
【図14】案内レール及び台車搬送機構の付近の平面図
【図15】緑化台車、案内レール及び台車搬送機構の付近の側面図
【図16】台車搬送機構(無端回転体)の搬送始端部及び緑化台車の係止部の付近の縦断側面図
【図17】案内レールの始端部及び台車搬送機構(無端回転体)の搬送始端部の付近の平面図
【図18】台車搬送機構(無端回転体)の搬送始端部及び案内部材の付近の縦断正面図
【図19】発明の実施の第1別形態における保持部の平面図
【符号の説明】
【0086】
1 育苗箱
2 積み重ね部
3 育苗箱分離機構
4 支持部
4c 固定案内部材
5 台車
5g 台車の棚部
16 押し部
56 可動案内部材
57 付勢機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
積み重ねられた育苗箱を支持する積み重ね部と、前記積み重ね部に支持された育苗箱の
上部又は下部から育苗箱を取り出す育苗箱分離機構と、前記育苗箱分離機構によって取り
出された育苗箱を受け取って支持する支持部とを備えて、
所定間隔を開けて上下方向に配置された多数の棚部を備えた台車を備え、前記支持部に
隣接する所定位置及び所定位置から離れた非所定位置に台車を移動自在に構成して、
前記支持部に支持された育苗箱を押し出して所定位置の台車の棚部に移す押し部を備え
ると共に、
前記台車の棚部から支持部側に離れた退避位置、及び前記台車の上下の棚部の間の位置
に入り込んで育苗箱を台車の棚部に案内する案内位置に亘って作動自在な可動案内部材を
備えて、
前記支持部に支持された育苗箱が押し部により押し出され所定位置の台車の棚部に移さ
れるのに伴って、前記可動案内部材が退避位置から案内位置に操作され、育苗箱が台車の
棚部に移されると、前記可動案内部材が案内位置から退避位置に操作されるように構成し
てある育苗箱処理施設。
【請求項2】
前記可動案内部材を退避位置に付勢する付勢機構を備え、前記支持部に支持された育苗
箱が押し部により押し出されて可動案内部材に接当することにより、前記可動案内部材が
退避位置から案内位置に操作されるように構成してある請求項1に記載の育苗箱処理施設

【請求項3】
前記可動案内部材が退避位置から案内位置に操作されると、前記可動案内部材が台車に
接当して所定位置での台車の位置が修正されるように構成してある請求項1又は2に記載
の育苗箱処理施設。
【請求項4】
前記支持部に支持された育苗箱が押し部により押し出されるのに伴って育苗箱を所定位
置の台車の棚部に案内する固定案内部材を、前記可動案内部材よりも支持部側に備えてあ
る請求項1〜3のうちのいずれか一つの記載の育苗箱処理施設。
【請求項5】
前記可動案内部材と固定案内部材とを平面視で一部重複するように配置してある請求項
4に記載の育苗箱処理施設。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−204177(P2006−204177A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−20050(P2005−20050)
【出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】