説明

自動温度調節式の湯水混合バルブ

【課題】断水又は断湯が生じたときに混合弁の上流側で湯路又は水路を十分に閉じることができ、しかも形状記憶合金製の感温ばねを特に大型化することなくこれを実現できる自動温度調節式の湯水混合バルブを提供する。
【解決手段】混合弁26と、形状記憶合金製の感温ばね40と、バイアスばね44とを備えて成る自動温度調節式の湯水混合バルブ10において、混合弁26の上流側に、混合弁26と別体をなし、断水又は断湯時に生ずる混合弁26の上流側の水圧と湯圧との圧力差に基づいて高圧側の湯路20又は水路18を閉じる方向に作動する圧力作動弁52を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は湯水混合バルブに関し、詳しくは感温体として形状記憶合金製の感温ばねを用いて混合水温度を自動的に設定温度に調節する自動温度調節式の湯水混合バルブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、湯水混合バルブとして、混合水の温度を自動的に設定温度に調節する機能を備えた自動温度調節式(サーモスタット式)の湯水混合バルブが広く用いられている。
この自動温度調節式の湯水混合バルブとして、従来図15に示すものが公知である。
【0003】
図15において、300,302はそれぞれバルブケーシング304に設けられた水流入口,湯流入口であり、305,306はそれぞれ水流入口300,湯流入口302に続く水路,湯路である。
308は混合弁で、水側主弁310と湯側主弁312とを一体に有しており、それら水側主弁310及び湯側主弁312を開いた状態の下で、水路305及び湯路306を通じて水と湯とを内部に流入させ、それらを混合室314で混合して混合水を流出口316から流出し、所定の吐水部から吐水させる。
【0004】
318は混合室314内に設けられた形状記憶合金製のコイルばねから成る感温ばねで、図中右端を混合弁308に当接させ、混合弁308に対して水側主弁310を開く方向に付勢力を及ぼしている。
この感温ばね318は、混合室314内の混合水の温度が設定温度よりも上昇すると軸方向に伸長して、混合弁308に対する図中右向きの付勢力を増大させる。
【0005】
混合弁308にはまた、第1バイアスばね320,第2バイアスばね322による付勢力が、感温ばね318による付勢方向とは逆方向に及ぼされており、混合弁308は、それら感温ばね318による付勢力と、第1バイアスばね320及び第2バイアスばね322による付勢力が釣り合う位置で位置停止され、そこに保持される。
【0006】
324は図示しない回転ハンドルに一体回転状態に連結され、回転ハンドルに加えられた操作力で回転する回転軸部で、この回転軸部324が正方向又は逆方向に回転することで、これにねじ結合された進退部材326が図中左右方向に進退移動させられる。
そして進退部材326の進退移動により、第1バイアスばね320,第2バイアスばね322を介して混合弁308が図中左右方向に強制的に位置移動させられる。
【0007】
そしてこの操作(混合水温度の設定操作)によって、混合弁308が設定された温調位置に位置させられる。
この状態の下で水路305,湯路306から水と湯とが所定比率で流入して設定された所望温度の混合水となり、吐水部から吐水される。
【0008】
図15に示す湯水混合バルブにおいて、混合水温度の自動調節は次のようにして行われる。
即ち、混合室314内部の混合水の温度が設定温度よりも高くなると、感温ばね318が伸長して付勢力を増大させ、混合弁308を、その増大した付勢力によって図中右向きに位置を微動させる。
即ち感温ばね318による付勢力と第1バイアスばね320及び第2バイアスばね322とによる、互いに逆向きの付勢力の釣合い位置を図中右側にシフトさせ、混合弁308を同方向に微小に位置移動させる。
【0009】
この結果水側主弁310の弁開度が増大、湯側主弁312の弁開度が減少して湯流入量が少なく、水流入量が増大し、混合水温度即ち吐水温度が低下せしめられ、混合水即ち吐水の温度が自動的に設定温度に調節される。
【0010】
一方混合室314内の混合水温度が設定温度よりも低い場合には感温ばね318が収縮し、そのことによって水側主弁310の弁開度を減少,湯側主弁312の弁開度を増大変化させて、混合水温度を設定温度に自動的に調節する。
尚、この種の湯水混合バルブは例えば下記特許文献1に開示されている。
【0011】
形状記憶合金製の感温ばね318と、第1バイアスばね320,第2バイアスばね322との釣合いで混合弁308を位置制御する図15の混合バルブでは、混合水の温度を適温に調節してある状態で突然断水が生じたとき、混合室314内の混合水温度が上昇することによって感温ばね318が伸び、付勢力を増大させて湯側主弁312が閉じる方向に混合弁308を移動させるが、形状記憶合金製の感温ばね318の場合、湯側主弁312を完全に閉め切るのに十分な力を発生させることができず、そのため断水時においては湯路306を通じて混合室内部に湯が漏れてしまうといった問題を生じていた。
【0012】
また断湯が生じた場合においても、水側主弁310を閉め切るための十分な力が発生せず、水が漏れてしまうといった問題を生じていた。
この場合、感温ばね318を大型のばねとすることで上記の不具合を是正することができるが、一方でこのようにすると感温ばね318に要するコストが高くなってしまい、また湯水混合バルブ全体が大型化してしまう他に、混合弁308を移動操作する際の操作荷重が大きくなり、操作が重くなってしまうといった問題を生ずる。
【0013】
自動温度調節式の湯水混合バルブとして、パイロット弁の進退移動に追従して、水圧駆動で混合弁を移動させる水圧駆動のパイロット式湯水混合バルブが知られているが、この水圧駆動の湯水混合バルブの場合、断水時には湯路を全く閉じることができない問題がある。
【0014】
その他に、水圧駆動のパイロット式湯水混合バルブでは、水側主弁を全開として冷水のみを吐水させようとしたとき、水側主弁の全開により混合弁の1次側の水圧が低下するため、混合弁を移動させるための十分な駆動力が得られず、その結果湯路を十分に閉じきれず、冷水に湯が混入し易い問題が内在していた。
【0015】
同様に湯圧駆動のパイロット式湯水混合バルブにおいては、湯側主弁を全開として熱水のみを吐水させようとしたとき、湯側主弁の全開により混合弁の上流側の湯圧が低下するために、同じく混合弁に対する十分な駆動力が得られず、混合弁にて水路を十分に閉じきれず、熱水中に冷水が混入し易い問題が内在していた。
【0016】
尚、本発明に対する先行技術として下記特許文献2,特許文献3,特許文献4に開示されたものがある。
しかしながらこれら文献に記載のものには本願発明の解決課題は示されておらず、課題に対する解決手段においても本発明と異なっている。
【0017】
【特許文献1】特開2000−2360号公報
【特許文献2】特許第3447054号公報
【特許文献3】特開2003−269650号公報
【特許文献4】特開平2−195085号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は以上のような事情を背景とし、断水又は断湯が生じたときに、混合弁の上流側で湯路又は水路を十分に閉じることができ、しかも感温体としての形状記憶合金製の感温ばねを特に大型化することなくこれを実現できる自動温度調節式の湯水混合バルブを提供することを目的としてなされたものである。
また別の目的は、水圧駆動や湯圧駆動のパイロット式の自動温度調節式湯水混合バルブにおいて、冷水の吐水時や熱水の吐水時における湯の漏れや水の漏れを有効に防止することのできる湯水混合バルブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
而して請求項1のものは、(イ)水側主弁及び湯側主弁を有し、それら水側主弁及び湯側主弁の弁開度を互いに逆の関係で大小変化させて湯水の混合比率を変化させる混合弁と、(ロ)混合水温度の上昇に感応して該水側主弁を開き且つ湯側主弁を閉じる方向に付勢力を増大させ、前記混合弁を位置移動させる形状記憶合金製の感温ばねと、(ハ)前記水側主弁を閉じ且つ湯側主弁を開く方向に前記混合弁を位置移動させる向きに、前記感温ばねとは逆方向に付勢力を作用させるバイアスばねと、を備えて成る自動温度調節式の湯水混合バルブにおいて、前記混合弁の上流側に、該混合弁と別体をなし、断水又は断湯時に生ずる該混合弁の上流側の水圧と湯圧との圧力差に基づいて高圧側の湯路又は水路を閉じる方向に作動する圧力作動弁を設けたことを特徴とする。
【0020】
請求項2のものは、請求項1において、前記圧力作動弁が、高圧側となった前記湯路及び水路の何れか一方を択一的に閉じる方向に作動する弁となしてあることを特徴とする。
【0021】
請求項3のものは、請求項1において、前記圧力作動弁が、前記湯路又は水路の何れか一方だけを、該一方が高圧側であるときに閉じる方向に作動する弁となしてあることを特徴とする。
【0022】
請求項4のものは、請求項3において、前記圧力作動弁が、前記湯路の側だけを閉じる方向に作動する弁となしてあって、該圧力作動弁には、該湯路を閉じる方向の前進方向に圧力を受ける前進側受圧面と、逆方向である後退方向に圧力を受ける後退側受圧面とが設けてあるとともに、前記水路の1次側に連通した水側1次圧室と、前記湯路における前記圧力作動弁の2次側に連通した湯側2次圧室とが設けてあって、該湯側2次圧室の圧力が前記前進側受圧面に、前記水側1次圧室の圧力が前記後退側受圧面にそれぞれ作用させてあり、前記圧力作動弁をそれら湯側2次圧室と水側1次圧室との圧力差にて作動させるようになしてあることを特徴とする。
【0023】
請求項5のものは、請求項3において、前記圧力作動弁が、前記水路の側だけを閉じる方向に作動する弁となしてあって、該圧力作動弁には、該水路を閉じる方向の前進方向に圧力を受ける前進側受圧面と、逆方向である後退方向に圧力を受ける後退側受圧面とが設けてあるとともに、前記湯路の1次側に連通した湯側1次圧室と、前記水路における前記圧力作動弁の2次側に連通した水側2次圧室とが設けてあって、該水側2次圧室の圧力が前記前進側受圧面に、前記湯側1次圧室の圧力が前記後退側受圧面にそれぞれ作用させてあり、前記圧力作動弁をそれら水側2次圧室と湯側1次圧室との圧力差にて作動させるようになしてあることを特徴とする。
【0024】
請求項6のものは、請求項4において、前記混合弁が前記水側主弁と湯側主弁とを一体に有する弁となしてあるとともに、(a)前記水路の1次側に導入小孔を通じて連通し、内部の圧力を前記混合弁に対して前記水側主弁を閉じる方向の押圧力として作用させる水側背圧室と、(b)該水側背圧室の水を前記水側主弁の下流側に抜く圧抜通路としての水側パイロット通路と、(c)該水側パイロット通路の開度を変化させる方向に進退移動する水側パイロット弁と、が設けてあり、前記混合弁を、該水側パイロット弁の進退移動に追従して同方向に進退移動させる水圧駆動式の弁となしてあることを特徴とする。
【0025】
請求項7のものは、請求項5において、前記混合弁が前記水側主弁と湯側主弁とを一体に有する弁となしてあるとともに、(a)前記湯路の1次側に導入小孔を通じて連通し、内部の圧力を前記混合弁に対して前記湯側主弁を閉じる方向の押圧力として作用させる湯側背圧室と、(b)該湯側背圧室の湯を前記湯側主弁の下流側に抜く圧抜通路としての湯側パイロット通路と、(c)該湯側パイロット通路の開度を変化させる方向に進退移動する湯側パイロット弁と、が設けてあり、前記混合弁を、該湯側パイロット弁の進退移動に追従して同方向に進退移動させる湯圧駆動式の弁となしてあることを特徴とする。
【0026】
請求項8のものは、請求項1〜7の何れかにおいて、前記圧力作動弁が、前進端で前記湯路又は水路の壁に対し前進方向に当接して該湯路又は水路を閉じるものとなしてあることを特徴とする。
【発明の作用・効果】
【0027】
以上のように本発明は、混合弁と別体をなし、断水又は断湯時に生ずる混合弁の上流側の水圧と湯圧との圧力差に基づいて高圧側の湯路又は水路を閉じる方向に作動する圧力作動弁を設けたものである。
【0028】
本発明の湯水混合バルブでは、混合水の温度を適温に温度調節してある状態で断水が生じると、混合弁の上流側で水路の圧力が消失するため、混合弁の上流側の水圧と湯圧との圧力差に基づいて圧力作動弁が湯路を閉じる方向に作動し、湯路を通じて混合室内部に湯が漏れて入り込むのを有効に防止することができる。
【0029】
又は混合水の温度を適温に調節してある状態の下で断湯が生じると、混合弁の上流側で湯圧が消失するため、圧力作動弁が高圧側の水路を閉じる方向に作動し、水路を通じて水(冷水)が混合室に漏れて入るのを有効に防止することができる。
即ち本発明の湯水混合バルブでは、断水が生じたとき又は断湯が生じたとき、圧力作動弁の働きによって吐水を実質上停止することができる。
【0030】
従って断水又は断湯が生じたときに、湯路又は水路を閉じるために感温ばねを大型化するといったことは特に必要ではなく、それ故感温ばねの大型化によるコストアップの問題や、湯水混合バルブの大型化、或いは操作荷重が重くなるといった問題を回避することができる。
【0031】
本発明では、上記圧力作動弁を、断水又は断湯によって高圧側となった湯路及び水路の何れか一方を択一的に閉じる方向に作動する弁となしておくことができる(請求項2)。
【0032】
或いは請求項3に従って圧力作動弁を、湯路又は水路の何れか一方だけを、その一方が高圧側であるときに閉じる方向に作動する弁となしておくことができる(請求項3)。
【0033】
この場合において、圧力作動弁を湯路の側だけを閉じる方向に作動する弁となしておいて、その圧力作動弁に、湯路を閉じる方向の前進方向に圧力を受ける前進側受圧面と、逆方向の後退方向に圧力を受ける後退側受圧面とを設けておくとともに、上記水路の1次側に連通した水側1次圧室と、湯路における圧力作動弁の2次側に連通した湯側2次圧室とを設けておき、その湯側2次圧室の圧力を前進側受圧面に、水側1次圧室の圧力を後退側受圧面にそれぞれ作用させ、圧力作動弁を、それら湯側2次圧室と水側1次圧室との圧力差にて作動させるようになしておくことができる(請求項4)。
【0034】
また請求項5に従って、圧力作動弁を水路の側だけを閉じる方向に作動する弁となしておき、湯路の1次側に連通した湯側1次圧室と、水路における圧力作動弁の2次側に連通した水側2次圧室との圧力差によって、圧力作動弁を作動させるようになしておくことができる(請求項5)。
【0035】
次に請求項6は、請求項4の湯水混合バルブを、水側パイロット弁の進退移動に追従して混合弁を水圧駆動で進退移動させる水圧駆動のパイロット式湯水混合バルブとして構成したもので、この請求項6の湯水混合バルブにあっては、断水時において圧力作動弁の働きにより湯路を閉じるようになすことができるのに加えて、次のような効果も奏する。
【0036】
この水圧駆動のパイロット式の湯水混合バルブでは、吐水の温度設定を冷水のみの吐水としたとき、水側主弁がほぼ全開状態となることによって水路の1次側圧力が降下し、そのため水圧による混合弁の駆動力が不十分となって、湯側主弁にて湯路を十分に閉じることができなくなる。
【0037】
しかるに請求項6の湯水混合バルブにあっては、圧力作動弁に対して働く水側1次圧室の圧力が大きく降下することによって、圧力作動弁を湯側2次圧室の圧力によって前進移動させ、湯路を閉じることができるため、冷水吐水の設定の下で湯路から漏れた湯が吐水に混入してしまう問題を解決することができる。
【0038】
一方請求項7は、請求項5の湯水混合バルブを、湯圧駆動のパイロット式湯水混合バルブとして構成したもので、この請求項7の湯水混合バルブの場合、吐水の温度設定を熱水のみの吐水としたときに、混合弁に対する湯圧の駆動力が不足することにより、混合弁にて水路を十分に閉じることができなかった場合であっても、圧力作動弁の働きにて水路の側を閉じることが可能となり、そのことによって、熱水吐水の設定の下で水路から水が吐水中に混入してしまう問題を解決することができる。
【0039】
次に請求項8は、圧力作動弁を前進端で湯路又は水路の壁に対して前進方向に当接し、湯路又は水路を閉じるものとなしたものである。
例えば圧力作動弁を弁ケースに軸方向に摺動可能に嵌合し、そして圧力作動弁に設けた水又は湯の通過孔を、弁ケースの水流入口や湯流入口に一致させたり不一致としたりすることによって、水路又は湯路を閉じるようになした場合、たとえ圧力作動弁の水通過口や湯通過口が、弁ケースの水流入口や湯流入口と不一致となった場合であっても、圧力作動弁と弁ケースとの嵌合クリアランス(隙間)を通じて湯や水が多く漏れて混合室内部に流入するのを避け得ない。
【0040】
しかるにこの請求項8では、圧力作動弁を前進端で湯路又は水路の壁に対し前進方向に当接し、湯路又は水路を閉じるものとなしていることから、湯,水の漏れの量を可及的に少なくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は本実施形態の自動温度調節式の湯水混合バルブで、12,14はバルブケーシング16に軸方向に離隔して設けられた水流入口,湯流入口で、18,20はこれら水流入口12,湯流入口14に続く水路,湯路である。
これら水路18,湯路20を通じて内部に流入した水と湯とは混合室22で混合され、その混合水が流出部24から流出して所定の吐水部から吐水される。
【0042】
26は概略円筒形状をなす混合弁で、図中左側の水側主弁28と、右側の湯側主弁30とを一体に有している。
水側主弁28は、バルブケーシング16に形成された水側主弁座36に軸方向に当接して閉弁し、その閉弁状態で水路18を閉じて混合室22への水の流入を停止させる。
また水側主弁座36から図中右方向に離間して開弁し、その開弁状態で水路18を通じて混合室22に水を流入せしめる。
またその開弁量に応じて、混合室22への水の流入量を変化させる。
【0043】
一方図中右側の湯側主弁30は、バルブケーシング16に形成された、対応する湯側主弁座38に対し軸方向(図中右方向)に当接して閉弁し、その開弁状態で湯路20を閉じて、湯路20から混合室22への湯の流入を停止する。
また湯側主弁座38から図中左方向に離間して開弁し、湯路20を通じ混合室22に湯を流入せしめる。
またその開弁量に応じて、混合室22への湯の流入量を変化させる。
但し混合弁26は水側主弁28,湯側主弁30の弁開度を互いに逆の関係で大小変化させ、混合室22への水流入量及び湯流入量を変化させることで混合水の温度を変化させる。
【0044】
混合弁26には、図中左端と右端とにリング状のガイド部32,34が一体に構成されており、これらガイド部32,34によって、混合弁26の図中左右方向の進退移動がガイドされるようになっている。
これらガイド部32,34はばね受を兼ねており、そして図中左側のガイド部32に対して、混合室22内部に配置された形状記憶合金製のコイルばねから成る感温ばね40の付勢力が図中右向きに及ぼされている。
【0045】
一方図中右端のガイド部34には、ばね室42内部に配置された通常の金属製のコイルばねから成るバイアスばね44の付勢力が、感温ばね40による付勢力とは逆向きに図中左向きに及ぼされている。
即ち混合弁26が、感温ばね40によって水側主弁28を開き、湯側主弁30を閉じる方向に付勢され、またバイアスばね44によって水側主弁28を閉じ、湯側主弁30を開く方向に付勢されている。
従って混合弁26は、感温ばね40による図中右向きの付勢力と、バイアスばね44による図中左向きの付勢力とが釣合う位置に保持される。
【0046】
尚、46は混合弁26の内部に形成された軸方向の通路で、48は混合弁26の外周面且つ軸方向の中央位置に保持されたOリングである。
混合弁26は、このOリング48において後述の圧力作動弁52の内周面に水密に接触せしめられている。
【0047】
50は温度設定ないし設定変更のためのねじ軸部(回転軸部)で、上記バイアスばね44は、このねじ軸部50と混合弁26との間に介装されている。
従ってねじ軸部50を図中左向きにねじ込んで行くと、バイアスばね44が圧縮せしめられて図中左向きの付勢力を増大させる。
その結果、感温ばね40による図中右向きの付勢力と、バイアスばね44による図中左向きの付勢力との釣合い位置が変化し、混合弁26がそれら感温ばね40の付勢力とバイアスばね44の付勢力とが釣合う位置まで、図中左向きに位置移動せしめられる。
また逆にねじ軸部50を図中右方向に移動させると、バイアスばね44が軸方向に伸長して付勢力を弱め、その結果混合弁26が感温ばね40の付勢力とバイアスばね44の付勢力とが釣合う位置まで図中右向きに移動せしめられる。
【0048】
この湯水混合バルブ10では、ねじ軸部50を操作して混合水の温度の設定ないし設定変更を行うことで、混合弁26がその設定温度に対応した位置、即ち感温ばね40による右向きの付勢力と、バイアスばね44による左向きの付勢力とが釣り合う位置に位置移動せしめられる。
その状態で水路18,湯路20から流入した水と湯との混合水の温度が設定温度に対して上昇すると、感温ばね40の付勢力が増大して混合弁26の位置が図中右側に微動される。
【0049】
その結果水側主弁28の弁開度が大,湯側主弁30の弁開度が小となって、水の流入量が増大する一方、湯の流入量が減少し、混合水の温度が低下して自動的に設定温度に温度調節される。
また逆に混合水の温度が設定温度よりも低いときには、感温ばね40が収縮して付勢力を弱め、これにより混合弁26が水側主弁28を閉じ、湯側主弁30を開く方向に微動して、水の流入量を減少,湯の流入量を増大させ、混合水の温度を上昇させて設定温度に自動的に温度調節する。
【0050】
52は混合弁26とは別体をなす圧力作動弁で、この圧力作動弁52は全体として円筒形状をなしており、混合弁26に対し軸方向に摺動可能に外嵌されている。
この圧力作動弁52は、外周面且つ軸方向中央部に径方向に突出した円環状の突出部54を有していて、そこにOリング56が保持されており、かかる突出部54が、上記水路18と湯路20との間の部分でバルブケーシング16の内周面にOリング56を介して水密に軸方向に摺動可能に内嵌されている。
【0051】
この圧力作動弁52は断水時には湯路20を閉じ、また断湯時には水路18を閉じるように働くもので、図中左端部に径方向外方に環状に突出した水側弁部58を、また図中右端に同じく径方向外方に環状に突出した湯側弁部60を一体に備えており、それら水側弁部58及び湯側弁部60の各外周端部が、バルブケーシング16に設けられた対応する水側弁座(水路18の壁)62,湯側弁座(湯路20の壁)64に軸方向に対向せしめられている。
【0052】
この実施形態において、水路18の水の流れは水側弁部58と水側弁座62との間の部分で絞られ、その後水側弁部58の下流側且つ混合弁26の上流側の、水路18の一部をなす水室66内に流入する。
また湯路20の湯の流れは、湯側弁部60と湯側弁座64との間の部分で絞られた上、湯側弁部60の下流側且つ混合弁26の上流側の、湯路20の一部をなす湯室68内に流入する。
【0053】
圧力作動弁52は、通常時には混合弁26に供給される水側の圧力と湯側の圧力とをバランスさせるように働くが、断水時にあっては湯路20を閉じるように働き、また断湯時には水路18を閉じるように働く。
詳しくは、断水状態になると混合室22に湯のみが流入することとなるため、混合水温度の上昇に感応して感温ばね40が付勢力を増大させ、混合弁26を図中右向きに移動させて湯側主弁30を閉弁させようとする。
【0054】
しかしながら感温ばね40によっては湯側主弁30を閉じるのに十分な力が発生せず、このため図2(A)に示しているように湯側主弁30と湯側主弁座38との間には微小な隙間が生じた状態となって、そこから湯が漏れてしまう。
但しこのとき湯室68には圧力が籠った状態となり、その湯室68の圧力が圧力作動弁52を図中左向きに押圧するように働く。
【0055】
一方、水路18の側では断水によって水圧が消失しており、その結果圧力作動弁52は、湯圧と水圧との圧力差によって図中左向きに押され、図2(A)に示しているように湯側弁部60が湯側弁座64に当って湯路20を閉じ、ここにおいて混合弁26への湯の供給が実質停止する。
但し湯側弁部60と湯側弁座64との間にはシール部材は設けられていないため、それら湯側弁部60と湯側弁座64との間には極微小な隙間があって、その隙間を通じて湯室68内に湯路20の1次側からの圧力が導かれる。
【0056】
尚、この状態になると湯室68の籠り圧は低下するため、図2(B)に示しているように、湯側主弁30を閉じる際の抵抗力が消失ないし小さくなり、感温ばね40による付勢力によって湯側主弁30を湯側主弁座38に当接させ、湯路20を閉じることが可能となる。
即ち圧力作動弁52と混合弁26との両方とによって、二重に湯路20を閉じられるようになる。
【0057】
以上は断水時に圧力作動弁52が湯路20を閉じる際の作用であるが、断湯時においては、圧力作動弁52は上記と同様の原理によって水路18を閉じ、混合室22への水の流入を実質停止させる。
つまりこの実施形態の湯水混合バルブ10は断水時,断湯時の何れにおいても吐水を停止させる。
【0058】
以上のように本実施形態の湯水混合バルブ10では、混合水の温度を適温に温度調節してある状態で断水が生じると、混合弁26の上流側で水路18の圧力が消失するため、混合弁26の上流側の水圧と湯圧との圧力差に基づいて圧力作動弁52が湯路20を閉じる方向に作動し、湯路20を通じて混合室22内部に湯が漏れて入り込むのを有効に防止することができる。
【0059】
又は混合水の温度を適温に調節してある状態の下で断湯が生じると、混合弁26の上流側で湯圧が消失するため、圧力作動弁52が高圧側の水路18を閉じる方向に作動し、水路18を通じて水(冷水)が混合室22に漏れて入るのを有効に防止することができる。
即ち本実施形態の湯水混合バルブ10では、断水が生じたとき又は断湯が生じたとき、圧力作動弁52の働きによって吐水を実質上停止することができる。
【0060】
従って断水又は断湯が生じたときに湯路20又水路18を閉じるために、感温ばね40を大型化するといったことは特に必要ではなく、それ故感温ばね40の大型化によるコストアップの問題や、湯水混合バルブ10の大型化、或いは操作荷重が重くなるといった問題も回避することができる。
【0061】
また本実施形態は、圧力作動弁52を前進端で湯側弁座64又は水側弁座62に対して前進方向に当接させて、湯路20又は水路18を閉じるものとなしてあるため、湯路20又は水路18を閉じたときの湯,水の漏れの量を可及的に少なくすることができる。
尚この実施形態において、圧力作動弁52には水側弁部58,湯側弁部60の何れか一方だけを設けておくこともできるし(因みに図3は湯側弁部60だけを設けた例を示している)、また圧力作動弁52を混合弁26内部に設けておくことも可能である。
【0062】
図4〜図8は本発明の他の実施形態を示している。
図4に示しているようにこの実施形態では、混合弁26における水側主弁28と湯側主弁30とが、それぞれ別体で別々に移動可能に設けられている。
水側主弁28には、水路18の一部を成す水室66側に突出する円環状の絞り部70が設けられており、この絞り部70によって水路18の流れが絞られるようになっている。
水側主弁28は、この絞り部70が水側主弁座36に当接することによって閉弁する。
一方、湯側主弁30においても湯路20の一部を成す水室68側に突出する円環状の絞り部72が設けられており、この絞り部72によって湯路20の流れが絞られるようになっている。
湯側主弁30は、この絞り部72が湯側主弁座38に当接することによって閉弁する。
【0063】
水側主弁28の図中右側の背後には、水側背圧室76が形成されている。
水側背圧室76は、導入小孔112を通じて水路18と連通しており、水路18の水がその導入小孔112を通じて水側背圧室76内部に導入されるようになっている。
水側背圧室76は、水路18の1次側(混合弁26に対して1次側)の圧力を導入し、そしてその内部の圧力を水側主弁28に対し閉弁方向の押圧力として作用させる。
【0064】
一方湯側主弁30には、図中左側の背後に湯側背圧室78が形成されている。
湯側背圧室78は、導入小孔114を通じて湯路20と連通しており、その内部に湯路20の湯が導入されるようになっている。
この湯側背圧室78は、湯路20における1次側の圧力を導入して、内部の圧力を湯側主弁30に対し閉弁方向の押圧力として作用させる。
【0065】
水側背圧室76は、バルブケーシング16と一体に構成された壁部74との間に形成される径方向外側の第1室76-1と、径方向内側の第2室76-2とから成っており、そしてそれらが連通路80にて互いに連通している。
湯側背圧室78もまた、壁部74との間に形成される径方向外側の第1室78-1と、径方向内側の第2室78-2とから成っており、そしてそれらが連通路80にて互いに連通している。
【0066】
水側主弁28,湯側主弁30は、それぞれ図5に示しているように内筒82と外筒84とをブリッジ部86で連結した形態をなしており、そしてそれら内筒82と外筒84及びブリッジ部86の間に、軸方向に貫通の複数の通路46が形成されている。
上記連通路80は、このブリッジ部86を径方向に貫通して形成されている。
【0067】
88は、混合弁26の中心部に設けられた軸体で、この軸体88は、軸方向両端部に大径のフランジ部90,92を有しており、そして図中左側のフランジ部90に対して、混合室22内の感温ばね40の付勢力が右向きに及ぼされている。
また図中右側のフランジ部92に対して、ばね室42内のバイアスばね44の付勢力が図中右向きに及ぼされている。
【0068】
軸体88には、軸方向中央部に大径部94が一体に構成されており、更にその両隣にフランジ部96が設けられていて、その大径部94とフランジ部96との間に環状溝が形成され、そこにシールリング98が保持されている。
軸体88は、図4に示しているように混合弁26を軸方向に貫通しており、そしてシールリング98を介してかかる軸体88が混合弁26に対して、即ち水側主弁28及び湯側主弁30に対して軸方向に摺動可能に且つ水密に嵌合している。
【0069】
軸体88における大径部94の図中左側位置には、フランジ状をなす水側パイロット弁100が一体に構成され、また図中右側位置には、同じくフランジ状をなす湯側パイロット弁102が一体に構成されている。
そして水側パイロット弁100が、水側主弁28に形成された水側パイロット弁座104に対し、また湯側パイロット弁102が、湯側主弁30に形成された湯側パイロット弁座106に対し、それぞれ軸方向に所定の微小な追従間隙を隔てて軸方向に対向せしめられている。
【0070】
水側主弁28の中心部には、これを軸方向に貫通する圧抜通路としての水側パイロット通路108が形成されている。
この水側パイロット通路108は、水側背圧室76の水を下流側に抜くことによって、水側背圧室76の圧力を減少せしめる。
一方湯側主弁30においても、その中心部にこれを軸方向に貫通する圧抜通路としての湯側パイロット通路110が形成されている。
この湯側パイロット通路110も同様に、湯側背圧室78の水(湯)を下流側へと抜いて、湯側背圧室78の圧力を減少せしめる。
【0071】
この実施形態において、混合弁26における水側主弁28及び湯側主弁30は、それぞれ水側パイロット弁100,湯側パイロット弁102の移動に追従して同方向に進退移動する。
その作用は次の通りである。
図4及び図6(I)は水側パイロット弁100,湯側パイロット弁102がともに開弁した状態にあり、従って水側主弁28及び湯側主弁30もまた、それぞれ開弁した状態にある。
この状態から、図6(II)に示しているように水側パイロット弁100が図中右方向に後退移動すると、水側パイロット通路108の開度が一時的に大となって、水側背圧室76から下流側に抜ける水の量が多くなり、水側背圧室76の圧力が低下する。
すると水路18側の水圧との圧力バランスで、水側主弁28が図7(III)に示しているように図中右方向に後退移動し、そして水側背圧室76と水路18側の圧力とがバランスした位置で水側主弁28の移動が停止する。
【0072】
このとき水側パイロット弁100と水側パイロット弁座104との間の間隙が一定の微小な追従間隙となり、その後も水側主弁28は、水側パイロット弁100の後退移動に追従して、その微小な追従間隙を維持しつつ、水側パイロット弁100の後退移動に連動して同じ方向に後退移動する。そしてこれによって水側主弁28の弁開度が大となり、水路18から混合室22内に流入する水の流量が増大する。
【0073】
同様に湯側主弁30もまた、湯側パイロット弁102の図中左方向の後退移動に追従して、且つ湯側パイロット弁102と湯側パイロット弁座106との間に一定の微小な追従間隙を維持しつつ、湯側パイロット弁102と同方向に後退移動する。
そして湯側主弁30の図中左方向への後退移動によって弁開度を大とし、湯路20から混合室22へと流入する湯の流入量を増大させる。
【0074】
但し水側パイロット弁100,湯側パイロット弁102は軸体88に一体に構成されていて、互いに逆の関係で弁開度を大小変化させるため、水側主弁28,湯側主弁30もこれに追従して互いに逆の関係で弁開度を大小変化させる。
そしてそのことによって、水流入量と湯流入量とを互いに逆の関係で大小変化させ、混合水の温度をこれに応じて変化せしめる。
【0075】
この実施形態では、ねじ軸部50をねじ送りで図中左右方向に移動させると、これに応じて軸体88即ち水側パイロット弁100及び湯側パイロット弁102の位置が、感温ばね40とバイアスばね44との付勢力が釣合う位置まで移動し、これに応じて水側主弁28,湯側主弁30がそのねじ軸部50の操作によって、設定された混合水の温度に対応した位置に位置調節される。
【0076】
この状態で水路18及び湯路20を通じて流入した水と湯との混合水の温度が設定温度に対して変化すると、感温ばね40による図中右向きの付勢力が変化して、水側パイロット弁100,湯側パイロット弁102が図中左右方向に微動せしめられ、そしてこれに追従して水側主弁28,湯側主弁30が、それら水側パイロット弁100,湯側パイロット弁102に追従して同方向に進退移動して位置変化させることで、水流入量と湯流入量との比率が変化せしめられ、混合水温度が設定した温度に自動的に調節される。
【0077】
この実施形態では、壁部74の円形の外周面に、円筒形状をなす圧力作動弁52が図中左右方向に摺動可能に外嵌されている。
従ってこの実施形態においても、混合水の温度が適温に調節してある状態で断水が生じると、図1の実施形態と同様に圧力作動弁52が作動して、湯路20を閉じるように働く。
即ち図8に示しているように圧力作動弁52が図中左方向に移動して、湯側弁部60が湯側弁座64に当接し、これにより湯路20を閉じて、湯路20を通じ混合室22に湯が流入するのを停止させる。
また断湯状態となったときには、圧力作動弁52が図中右方向に移動して、水側弁部58を水側弁座62に当接させ、水路18を閉じて混合室22への水の流入を停止させる。
【0078】
図9〜図12は本発明の他の実施形態を示している。
図9に示しているように、この実施形態では混合弁26がダイヤフラム弁として構成してある。
詳しくは、混合弁26はゴム製のダイヤフラム膜116と、硬質の樹脂製の本体部118とを有しており、その本体部118に対してダイヤフラム膜116の内周端部が固定され、またダイヤフラム膜116の外周端部がバルブケーシング16に固定され、ダイヤフラム膜116の可撓変形を伴って混合弁26が図中左右方向に進退移動するようになっている。
【0079】
この実施形態では、水側主弁28及び湯側主弁30が本体部118に一体に構成されており、そして水側主弁28が、バルブケーシング16に形成された水側主弁座36に当接して閉弁し、また湯側主弁30がバルブケーシング16に形成された湯側主弁座38に当接して閉弁するようになっている。
【0080】
この実施形態において、混合弁26は水圧駆動の弁となしてあり、水側主弁28の図中右側位置に、水側背圧室76が設けてある。
水側背圧室76は、図11に拡大して示しているように、バルブケーシング16に形成された連通小孔120及び水流入開口122を介して水路18と連通しており、これら連通小孔120及び水流入開口122を通じて、その内部に混合弁26の上流側の水が導入されるようになっている。
水側背圧室76は、内部への水の導入により圧力を高め、その内部の圧力を、混合弁26に対し水側主弁28を閉弁させる方向の押圧力として作用させる。
混合弁26は、水側背圧室76の図中左向きの押圧力と、水路18を通じて供給される給水の圧力による右向きの押圧力とのバランスによって図中左右方向に進退移動せしめられる。
尚、混合弁26詳しくは本体部118には、これを軸方向に貫通する通路46が形成されている。
【0081】
図9において、124は混合弁26の中心部を貫通する軸体で、図10に詳しく示しているようにこの軸体124に対してスリーブ126-1,126-2,126-3及び126-4が軸方向に摺動可能に外嵌されている。
図中左側のスリーブ126-2と126-3とには大径のフランジ部128,130が設けられており、それらフランジ部128と130との間に、感温ばね40が介装されていて、その感温ばね40の付勢力が、スリーブ126-2および126-1に対して図中右向きに及ぼされている。
【0082】
スリーブ126-1は、大径部132と図中左側位置にこれよりも小径をなす嵌合部134とを有しており、その大径部132とスリーブ126-4の図中右端のフランジ部136との間に、バイアスばね44が介装されている。そしてこのバイアスばね44の付勢力が、スリーブ126-1及びスリーブ126-2に対して図中左向き、即ち感温ばね40による付勢方向とは逆向きに及ぼされている。
尚軸体124には止め輪138が装着されており、この止め輪138によって、スリーブ126-3の図中左端位置と、スリーブ126-4の図中右端位置とがそれぞれ位置規定されている。
スリーブ126-1には、シールリング98が保持されており、そしてこのシールリング98によるシールの下に、嵌合部134が混合弁26の内周面に軸方向に摺動可能に嵌合している。
【0083】
このスリーブ126-1にはまた、水側パイロット弁100が一体に構成されている。この水側パイロット弁100は、図4〜図8に示す実施例と同様に混合弁26の中心部に形成された水側パイロット通路108、即ち水側背圧室76に連通して圧抜きを行うパイロット通路108を開度変化させる方向(図中左右方向)に進退移動し、混合弁26をこれに追従して同方向に進退移動させる。
但しこの実施形態においても、水側パイロット弁100は水側パイロット弁座104との間に一定の微小な追従間隙を維持した状態で、混合弁26を追従して進退移動させる。
【0084】
詳しくは、水側パイロット弁100が図中右方向に後退移動すると、この水側パイロット弁100と水側パイロット弁座104との間に一定の微小な追従間隙を維持しつつ、混合弁26が図中右向きに追従して同じ距離だけ後退移動し、水側主弁28の弁開度を増大変化させ、また湯側主弁30の弁開度を減少変化させる。
また逆に水側パイロット弁100が図中左方向に前進移動すると、これに追従して混合弁26が図中左方向に同じ距離だけ前進移動し、水側主弁28の弁開度を減少変化させ、また湯側主弁30の弁開度を増大変化させる。
この混合弁26の進退移動は、水路18を通じて供給される給水圧を駆動力として行われる。
【0085】
図10に示しているように、水側パイロット弁100を有するスリーブ126-1、及びスリーブ126-2と126-3との間に介装された感温ばね40,スリーブ126-1とスリーブ126−4との間に介装されたバイアスばね44は、各スリーブ部とともに軸体124に組み付けられてそれらが一体に軸方向、即ち図中左右方向に移動するパイロット弁ユニット140を構成している。
【0086】
そのため、この実施形態では水側パイロット弁100を図中左方向に前進移動させる際に、バイアスばね44及び感温ばね40を撓ませる必要がなく、従って水側パイロット弁100を前進移動させる際に、それらバイアスばね44,感温ばね40による変形抵抗を受けることなく、小さな操作力で水側パイロット弁100を前進移動させることができる。
【0087】
図9に示しているように、この実施形態では回転軸部141に円筒部142が一体に構成されている。
円筒部142の内周面には雌ねじ部144が設けられており、この雌ねじ部144に対して、円筒部142の内側に設けられた円筒形状をなす第1進退部材146の外周面の雄ねじ部148が螺合されている。
【0088】
この第1進退部材146には、その内周面に軸方向に延びる係合溝150が形成されていて、この係合溝150に、バルブケーシング16に形成された軸方向の係合突条152が係入され、それらの係合作用によって、第1進退部材146がバルブケーシング16に対して回転規制されている。
【0089】
従って回転軸部141を回転操作すると、これに一体に構成された円筒部142が回転することによって、第1進退部材146が雌ねじ部144と雄ねじ部148とによるねじ送りで図中左右方向に進退移動せしめられる。
尚、回転軸部141には外周面に雄セレーション部154が設けられており、回転軸部141が、この雄セレーション部154において図示を省略するハンドルに一体回転状態に連結されるようになっている。
【0090】
第1進退部材146の更に内側には、有底の円筒形状を成す第2進退部材156が設けられており、そしてこの第2進退部材156が第1進退部材146に対して、それらの間に介装された緩衝ばね158を介して軸方向に一体移動する状態に連結されている。
そしてこの第2進退部材156に対して、上記の軸体124からバルブケーシング16を貫通して突き出した連結軸部160が軸方向に一体移動する状態に連結されている。
ここでバルブケーシング16を貫通して延び出した連結軸部160とバルブケーシング16との間は、Oリング56にて水密にシールされている。
尚緩衝ばね158は、回転軸部141を介して過剰な操作力が加えられたとき、その過剰な操作力を吸収する(感温ばね158が撓むことによって)働きをなす。
【0091】
この実施形態では、回転軸部141を回転操作すると、回転軸部141に一体に構成された円筒部142に螺合された第1進退部材146が、ねじ送りで図中左右方向に進退移動し、またこれに伴ってその内側の第2進退部材156が第1進退部材146と一体に図中左右方向に進退移動する。
そしてその第2進退部材156の進退移動によって、これに連結された軸体124、即ち図10に示すパイロット弁ユニット140が図中左右方向に一体に進退移動し、水側パイロット弁100が弁開度を増減変化させる方向に一体移動する。
即ち回転軸部141を回転操作することによって混合弁26の位置を調節でき、混合水の温度を所望温度に設定しまた設定変更することができる。
【0092】
図9に示しているように、この実施形態では混合弁26の上流側且つ湯側に、断水時に湯路20を閉じる方向に作動する圧力作動弁162が設けてある。
圧力作動弁162は、図11に示しているように円筒形状をなしていて、外周面においてシールリング98を介し、バルブケーシング16の内周面に軸方向即ち図中左右方向に摺動可能に内嵌されている。
この圧力作動弁162には、径方向外方に起立する立上り部164が一体に構成してある。
この立上り部164の図中左側には、湯路20を閉じる方向の前進方向に圧力を受ける前進側受圧面166が形成され、また図中右側に、逆方向である後退方向に圧力を受ける後退側受圧面168が形成してある。
【0093】
これに対応して、立上り部164の図中右側には給水の(水路18の)1次側に連通した水側1次圧室170が設けられ、また図中左側に、湯路20における圧力作動弁162の2次側に連通した湯側2次圧室172が設けられている。
そして水側1次圧室170の圧力が、立上り部164に対して即ち圧力作動弁162に対して後退方向(図中左方向)に及ぼされ、また湯側2次圧室172の圧力が立上り部164に対して即ち圧力作動弁162に対して前進方向(図中右方向)に及ぼされるようになっている。
【0094】
尚、湯側2次圧室172は混合弁26、具体的には湯側主弁30に対しては1次側となるもので、言わばこの湯側2次圧室172には1.5次圧室とも言うべき室である。
圧力作動弁162は、先端部の湯側弁部174が常時湯路20側に突き出した状態にあり、湯路20の湯の流れが、この湯側弁部174にて絞られるようになっている。
この圧力作動弁162の湯側弁部174は、湯側弁座176に対して軸方向即ち進退方向に対向させられており、圧力作動弁162は、前進端でこの湯側弁座176に対し前進方向に当接し、湯路20を閉じる働きをなす。
【0095】
この実施形態では、圧力作動弁162の湯側弁部174による流れの絞り作用によって、湯路20における圧力作動弁162の1次側に対し2次側の圧力が低下せしめられ、その低くなった湯側の圧力が、混合弁26における湯側主弁30に対し作用する。
【0096】
この実施形態では、水側1次圧室170に給水の1次圧が導かれる。一方湯側2次圧室172には、湯側弁部174により湯の流れを絞った後の、圧力降下後の湯側の圧力が導かれる。
従って通常は水側1次圧室170によって圧力作動弁162を図中左方向即ち後退方向に押す力が、湯側2次圧室172によって圧力作動弁162を図中右方向即ち前進方向に押す力に対して打ち勝っており、従って圧力作動弁162は通常は図中左方向に後退した状態に位置している。
【0097】
この状態で湯側の給湯圧力が若干高く変動したとしても、依然として水側1次圧室170による図中左向きの押圧力が勝っているため、圧力作動弁162は、湯側の給水圧力が高めに変動したとしても、そのことによって直ちに湯路20を閉じるようなことはない。
従って湯路20だけを閉じる圧力作動弁162を設けたとしても、湯側の給湯圧力の変動によって温度調節機能が特に損なわれることがない。
【0098】
一方温度調節動作を行っている状態で突然断水が生じると、水側1次圧室170の圧力が消失するため、この時点で湯側2次圧室172の圧力が打ち勝つに到って、図12に示しているように圧力作動弁162が図中右方向に前進移動し、そしてその前進端で湯側弁部174が湯側弁座176に当接し、ここにおいて湯路20が閉じられた状態となる。
但しこの実施形態においても、湯側弁部174と湯側弁座176との間には弾性シール部は設けられておらず、湯側弁部174の閉弁状態の下で、それら湯側弁部174と湯側弁座176との間には極微小な隙間は生じている。
【0099】
この実施形態では、温度の設定を冷水のみの吐水としたときにも、圧力作動弁162が湯路20を閉じるように働く。
図9において、回転軸部141を回転操作して混合弁26を水側主弁28が前開、湯側主弁30が全閉となるように、即ち冷水のみを吐水するように移動させたとき、水路18の混合弁26よりも下流側の2次側がほぼ大気開放状態となることによって、混合弁26よりも上流側の1次側の圧力が大きく降下し、このために水圧にて駆動される混合弁26は、その水圧による駆動力が不足するために、湯側主弁30によって湯路20を十分に閉じきることができない。
【0100】
この場合、湯路20からの湯が漏れて混合室22へと流入してきてしまう。
このとき、図11の圧力作動弁162の立上り部164に対して右側の水側1次圧室170の圧力も著しく降下するため、ここにおいて湯側2次圧室172の圧力が打ち勝つに到って、圧力作動弁162が図中右方向に前進移動して閉弁し、図12に示しているように湯路20を閉じるように働く。
従って冷水のみの吐水の設定であるにも拘わらず、湯路20から湯が漏れて混合室22内部に、即ち吐水に混入してくるといった問題を良好に解決することができる。
【0101】
以上は混合弁26を水圧駆動の弁となし、そして湯側に湯路20だけを閉じる圧力作動弁162を設けた例であるが、本発明においては、混合弁26を湯圧駆動の弁となし、そして水側に水路18だけを閉じるように作動する圧力作動弁を設けることも可能である。
図13及び図14はその具体例を示している。
図13及び図14の例は、図9〜図12に示した実施例に対して水側と湯側とが逆の関係となっているだけで、他の構成については基本的に図9〜図12に示したものと同様である。
【0102】
具体的には、この例では混合弁26に一体に構成された湯側主弁30の図中左側に湯側背圧室78が設けられ、この湯側背圧室78が、連通小孔178及び湯流入開口180を介して湯路20と連通せしめられ、湯側背圧室78に給湯1次圧が導入されるようになっている。
混合弁26は、この湯側背圧室78の圧力による図中右向きの押圧力と、湯路20を通じて導入される給湯圧力とをバランスさせるようにして図中左右方向に進退移動する。
【0103】
またパイロット弁ユニット140には湯側パイロット弁102が設けられ、これに対応して混合弁26の中心部には、湯側パイロット通路110が設けられている。
そして混合弁26の上流側且つ水側に、水路18だけを閉じるように作動する圧力作動弁182が設けられている。
上記実施形態と同様に、この圧力作動弁182においても水側弁部184が設けられ、この水側弁部184が水側弁座186に対して前進方向に当接するようになっている。
【0104】
圧力作動弁182には、立上り部164が設けられていて、その立上り部164の図中右側の面が前進側受圧面166とされ、また左側の面が後退側受圧面168とされている。
この立上り部164の左側には、湯側1次圧室188が設けられ、また右側には水路18における圧力作動弁182の2次側の圧力を導入する水側2次圧室190が設けられている。
【0105】
この実施形態では、断湯時に湯側1次圧室の圧力が消失することによって、圧力作動弁182が湯側1次圧室188と水側2次圧室190との圧力差で図中左方向に前進し、水側弁部184を水側弁座186に当接させて水路18を閉じるように働く。
また温度設定を熱湯のみの吐水としたときに、湯側が全開状態となり、1次圧が大きく降下することで、そのときにも圧力作動弁182が図中左方向に前進して水路18を閉じ、熱水のみの吐水に設定したにも拘わらず、水路18からの水が吐水に混入してしまうといった問題を解消することができる。
【0106】
以上本発明の実施形態を詳述したがこれらはあくまで一例示である。例えば上記実施形態では圧力作動弁が混合弁と同軸で湯水混合バルブ内に設けてあるが、圧力作動弁は混合弁と同軸に配置しなくても良く、その他本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の一実施形態である湯水混合バルブの図である。
【図2】同実施形態の作用説明図である。
【図3】本発明の他の実施形態の要部の図である。
【図4】本発明の他の実施形態の湯水混合バルブの図である。
【図5】同実施形態の水側主弁(湯側主弁)の単品図である。
【図6】同実施形態の作用説明図である。
【図7】図6に続く作用説明図である。
【図8】図6及び図7とは異なる作用説明図である。
【図9】本発明の更に他の実施形態の湯水混合バルブの図である。
【図10】図9におけるパイロット弁ユニットの図である。
【図11】図9の要部拡大図である。
【図12】同実施形態の作用説明図である。
【図13】本発明の更に他の実施形態の湯水混合バルブの要部の図である。
【図14】図13の部分拡大図である。
【図15】従来の湯水混合バルブの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
10 湯水混合バルブ
26 混合弁
28 水側主弁
30 湯側主弁
40 感温ばね
44 バイアスばね
52,162,182 圧力作動弁
76 水側背圧室
78 湯側背圧室
100 水側パイロット弁
102 湯側パイロット弁
104 水側パイロット弁座
106 湯側パイロット弁座
108 水側パイロット通路
110 湯側パイロット通路
112,114 導入小孔
166 前進側受圧面
168 後退側受圧面
170 水側1次圧室
172 湯側2次圧室
188 湯側1次圧室
190 水側2次圧室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ)水側主弁及び湯側主弁を有し、それら水側主弁及び湯側主弁の弁開度を互いに逆の関係で大小変化させて湯水の混合比率を変化させる混合弁と、(ロ)混合水温度の上昇に感応して該水側主弁を開き且つ湯側主弁を閉じる方向に付勢力を増大させ、前記混合弁を位置移動させる形状記憶合金製の感温ばねと、(ハ)前記水側主弁を閉じ且つ湯側主弁を開く方向に前記混合弁を位置移動させる向きに、前記感温ばねとは逆方向に付勢力を作用させるバイアスばねと、を備えて成る自動温度調節式の湯水混合バルブにおいて
前記混合弁の上流側に、該混合弁と別体をなし、断水又は断湯時に生ずる該混合弁の上流側の水圧と湯圧との圧力差に基づいて高圧側の湯路又は水路を閉じる方向に作動する圧力作動弁を設けたことを特徴とする自動温度調節式の湯水混合バルブ。
【請求項2】
請求項1において、前記圧力作動弁が、高圧側となった前記湯路及び水路の何れか一方を択一的に閉じる方向に作動する弁となしてあることを特徴とする自動温度調節式の湯水混合バルブ。
【請求項3】
請求項1において、前記圧力作動弁が、前記湯路又は水路の何れか一方だけを、該一方が高圧側であるときに閉じる方向に作動する弁となしてあることを特徴とする自動温度調節式の湯水混合バルブ。
【請求項4】
請求項3において、前記圧力作動弁が、前記湯路の側だけを閉じる方向に作動する弁となしてあって、該圧力作動弁には、該湯路を閉じる方向の前進方向に圧力を受ける前進側受圧面と、逆方向である後退方向に圧力を受ける後退側受圧面とが設けてあるとともに、
前記水路の1次側に連通した水側1次圧室と、前記湯路における前記圧力作動弁の2次側に連通した湯側2次圧室とが設けてあって、該湯側2次圧室の圧力が前記前進側受圧面に、前記水側1次圧室の圧力が前記後退側受圧面にそれぞれ作用させてあり、
前記圧力作動弁をそれら湯側2次圧室と水側1次圧室との圧力差にて作動させるようになしてあることを特徴とする自動温度調節式の湯水混合バルブ。
【請求項5】
請求項3において、前記圧力作動弁が、前記水路の側だけを閉じる方向に作動する弁となしてあって、該圧力作動弁には、該水路を閉じる方向の前進方向に圧力を受ける前進側受圧面と、逆方向である後退方向に圧力を受ける後退側受圧面とが設けてあるとともに、
前記湯路の1次側に連通した湯側1次圧室と、前記水路における前記圧力作動弁の2次側に連通した水側2次圧室とが設けてあって、該水側2次圧室の圧力が前記前進側受圧面に、前記湯側1次圧室の圧力が前記後退側受圧面にそれぞれ作用させてあり、
前記圧力作動弁をそれら水側2次圧室と湯側1次圧室との圧力差にて作動させるようになしてあることを特徴とする自動温度調節式の湯水混合バルブ。
【請求項6】
請求項4において、前記混合弁が前記水側主弁と湯側主弁とを一体に有する弁となしてあるとともに、
(a)前記水路の1次側に導入小孔を通じて連通し、内部の圧力を前記混合弁に対して前記水側主弁を閉じる方向の押圧力として作用させる水側背圧室と、
(b)該水側背圧室の水を前記水側主弁の下流側に抜く圧抜通路としての水側パイロット通路と、
(c)該水側パイロット通路の開度を変化させる方向に進退移動する水側パイロット弁と、
が設けてあり、前記混合弁を、該水側パイロット弁の進退移動に追従して同方向に進退移動させる水圧駆動式の弁となしてあることを特徴とする自動温度調節式の湯水混合バルブ。
【請求項7】
請求項5において、前記混合弁が前記水側主弁と湯側主弁とを一体に有する弁となしてあるとともに、
(a)前記湯路の1次側に導入小孔を通じて連通し、内部の圧力を前記混合弁に対して前記湯側主弁を閉じる方向の押圧力として作用させる湯側背圧室と、
(b)該湯側背圧室の湯を前記湯側主弁の下流側に抜く圧抜通路としての湯側パイロット通路と、
(c)該湯側パイロット通路の開度を変化させる方向に進退移動する湯側パイロット弁と、
が設けてあり、前記混合弁を、該湯側パイロット弁の進退移動に追従して同方向に進退移動させる湯圧駆動式の弁となしてあることを特徴とする自動温度調節式の湯水混合バルブ。
【請求項8】
請求項1〜7の何れかにおいて、前記圧力作動弁が、前進端で前記湯路又は水路の壁に対し前進方向に当接して該湯路又は水路を閉じるものとなしてあることを特徴とする自動温度調節式の湯水混合バルブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−121589(P2009−121589A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−296141(P2007−296141)
【出願日】平成19年11月14日(2007.11.14)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】