説明

自動車用ドアロック装置

【課題】 各席ドアにドアロックノブおよびドアロック状態スイッチの設定がない自動車において、各席ドアのロックおよびロック解除状態を適切に判断してドアのロックおよびロック解除を行う自動車用ドアロック装置を提供する。
【解決手段】 自動車のドア内部に設けられ、該ドアを車体にロックするドアロック機構7A、7Bと、前記ドア内部に設けられ前記ドアロック機構7A、7Bを駆動するアクチュエータ7C、7Dと、前記自動車の車室内に設けられ、前記ドアロック機構7A、7Bを集中的にロックまたはロック解除させる操作を行う集中スイッチ2と、前記ドアの開閉状態を識別するドアスイッチ1と、前記集中スイッチ2の前記操作状態と前記ドアスイッチ1の前記識別状態に基づいて前記ドアがロック状態かロック解除の状態かを判断し、該判断に従い前記アクチュエータ7C、7Dを制御する制御装置を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用ドアロック装置に関するものである
【背景技術】
【0002】
一般に自動車用ドアロック装置は、各席のドアの車室内側に設けられたドアロックノブを操作することによって、車体にドアをロックおよびロック解除するものが知られている。
【0003】
このような自動車用ドアロック装置は、各席のドアを車体にロックするドアロック機構を各席のドア内部に備え、ドアロック機構に機械的に連動したドアロックノブによってこのドアロック機構を操作し、車体側に設けられた係合部にドアロック機構を係合させた状態でドアロック機構をロックすることでドアを車体にロックさせる構造となっている。
【0004】
また利便性を高めるために、ドアロック機構にアクチュエータを組み込み、運転席付近に設けた集中スイッチで各席のドアのロックおよびロック解除を電気的な方法で集中的に操作する機能を一般的に合わせ持っている。このような自動車用ドアロック装置の場合、ドアロックノブの操作に連動してドアのロックおよびロック解除の状態を識別するドアロック状態スイッチが各席のドアの内部に設けられており、このドアロック状態スイッチの識別結果と集中スイッチの操作信号に基づいて、各席のドアのアクチュエータを駆動する制御装置が備えられている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開平06−288132号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、昨今防犯上の理由やコスト削減の理由等により、ドアロックノブおよびドアロックノブに連動したドアロック状態スイッチを各席ドアに設定せず、集中スイッチだけを採用した自動車用ドアロック装置が検討されている。
【0006】
このような自動車用ドアロック装置を有する自動車には、ドアの車室内側に設けられたドアインサイドハンドルを操作することによって、集中スイッチの状態とは関係なく、ドアを開けることができる機構が備えられている。
【0007】
ここで、各席のドアロックノブおよびドアロックノブに連動したドアロック状態スイッチを廃止することによって、制御装置は各席のドアが実際にロック状態にあるのかロック解除状態にあるのかを識別できない状態となってしまう。
【0008】
したがって、例えば乗車後にドアを閉め、集中スイッチによって各席ドアをロックにした後に、集中スイッチでドアのロックを解除せずにドアインサイドハンドルを操作してドアを開けた場合は、制御装置は集中スイッチの状態から各席ドアがロック状態であると判断しているにもかかわらず、実際にはドアが開いているという矛盾した状態が発生する。
【0009】
このため、例えばドアのロックおよびロック解除の状態を検出してドアのロックおよびロック解除の状態を表示するドアロックインジケータ等の表示装置が誤った表示を行ってしまう。
【0010】
また、ハンドル付近に設けられ自動車の電装システムやエンジンの始動と停止を操作するキーシリンダにキーを差した状態でドアを閉めてしまう、いわゆるキー抜き忘れに対し、ドアのロックおよびロック解除の状態を検出して警報を発するキー抜き忘れ警報機能を有する自動車の場合、乗車後にドアを閉めて集中スイッチによって各席ドアをロックにした後に、キーシリンダにキーを差したままドアインサイドハンドルを操作してドアを開けて降車し、その後に外部からドアを閉めてしまうと、集中スイッチの状態はロック状態が維持されているためにキー抜き忘れ警報機能が働かず、キーを車内に封じ込めてしまうという問題が発生する。
【0011】
本発明の課題は、各席ドアにドアロックノブおよびドアロック状態スイッチの設定がない自動車において、各席ドアのロックおよびロック解除状態を適切に判断してドアのロックおよびロック解除を行う自動車用ドアロック装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、自動車のドア内部に設けられ、該ドアを車体にロックするドアロック機構と、前記ドア内部に設けられ前記ドアロック機構を駆動するアクチュエータと、前記自動車の車室内に設けられ、前記ドアロック機構を集中的にロックまたはロック解除させる操作を行う集中スイッチと、前記ドアの開閉状態を識別するドアスイッチと、前記集中スイッチの前記操作状態と前記ドアスイッチの前記識別結果を信号として取り込むとともに、該信号に基づいて前記ドアがロック状態かロック解除の状態かを判断し、該判断に従い前記アクチュエータを制御する制御装置とを有することを特徴としている。
【0013】
上記構成によれば、自動車用ドアロック装置の制御装置が、ドアのロックおよびロック解除を行う集中スイッチの操作状態とドアの開閉状態を識別するドアスイッチの識別結果に基づいて、ドアがロック状態かロック解除の状態かを適切に判断し、その判断に従いドアロック機構を駆動するアクチュエータを制御する。
【0014】
また請求項2の発明は、請求項1において、前記制御装置は、前記集中スイッチが前記ドアロック機構をロック解除する操作がなされている場合は、前記ドアスイッチの前記識別結果に関わらず前記ドアがロック解除されているという判断を行うことを特徴としている。
【0015】
上記構成によれば、集中スイッチがドアロック機構をロック解除する操作がなされている場合は、制御装置が前記ドアスイッチの前記識別結果に関わらず前記ドアがロック解除されているという判断を行い、ドアのロックおよびロック解除状態を正しく判断することができる。
【0016】
また請求項3の発明は、請求項1または請求項2において、前記制御装置は、前記集中スイッチが前記ドアロック機構をロックする操作がなされている場合は、前記ドアスイッチが前記ドアの閉状態を識別している部位の該ドアについては該ドアがロックされているという判断を行い、前記ドアスイッチが前記ドアの開状態を識別している部位の該ドアについては該ドアのロックが解除されているという判断を行うことを特徴としている。
【0017】
上記構成によれば、前記集中スイッチが前記ドアロック機構をロックする操作がなされている場合は、制御装置が、前記ドアスイッチが前記ドアの閉状態を識別している部位の該ドアについては該ドアがロックされているという判断を行い、前記ドアスイッチが前記ドアの開状態を識別している部位の該ドアについては該ドアのロックが解除されているという判断を行い、ドアのロックおよびロック解除状態を正しく判断することができる。この場合、ドアがロックされているにもかかわらずドアが開いている場合は、ドアがロック解除されていると判断することができる。
【0018】
また請求項4の発明は、請求項1または請求項2において、前記制御装置は、前記集中スイッチが前記ドアロック機構をロックする操作がなされている場合は、前記ドアスイッチが前記ドアの閉状態を識別している部位の該ドアについては該ドアがロックされているという判断を行い、前記ドアスイッチが前記ドアの開状態を識別している部位の該ドアについては、前記ドアが開状態に至る前に所定時間以上閉状態が継続している場合は該ドアのロックが解除されているという判断を行い、前記ドアが開状態に至る前に所定時間以上閉状態が継続していない場合は該ドアがロックされているという判断を行うことを特徴としている。
【0019】
上記構成によれば、機構的には運転席側ドアがロック状態であるが、運転席側ドアスイッチはオフの状態になる、いわゆる半ドア状態においても、ドアをロック状態と正しく判断することができる。
【0020】
また請求項5の発明によれば、請求項1から請求項4において、前記ドアロック機構のロックまたはロック解除を操作する操作スイッチを有するとともに該操作に応じた信号を送信する送信機を備え、該送信機から送信された信号に基づいて前記制御装置に前記ドアロック機構のロックおよびロック解除の信号を出力するキーレス装置をさらに有することを特徴としている。
【0021】
上記構成によれば、キーレス装置の送信機の操作スイッチを操作することによって、ドアのロックおよびロック解除を遠隔操作することができる。
【0022】
また請求項6の発明によれば、請求項1から請求項4において、前記制御装置が、前記ドアのロックおよびロック解除の状態に基づいてドアの開閉状態を表示する表示装置に対し、前記制御装置が判断した前記ドアのロックおよびロック解除の状態を信号として出力することを特徴としている。
【0023】
上記構成によれば、制御装置がドアのロックおよびロック解除を適切に判断し、ドアの開閉状態を表示する表示装置に該判断結果を信号として出力することによって、表示装置は該信号に基づきドアの開閉状態を適切に表示することができる。
【0024】
また請求項7の発明によれば、請求項1から請求項4において、前記制御装置が、前記ドアのロックおよびロック解除の状態に基づいて自動車のキーのキーシリンダからの抜き忘れを報知する報知装置に対し、前記制御装置が判断した前記ドアのロックおよびロック解除の状態を信号として出力することを特徴としている。
【0025】
上記構成によれば、制御装置がドアのロックおよびロック解除を適切に判断し、自動車のキーのキーシリンダからの抜き忘れを報知する報知装置に該判断結果を信号として出力することによって、報知装置は該信号に基づき適切にキーシリンダからのキー抜き忘れ報知を行うことができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、各席ドアにドアロックノブおよびドアロック状態スイッチの設定がない自動車において、各席ドアのロックおよびロック解除状態を適切に判断してドアのロックおよびロック解除を行う自動車用ドアロック装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施例を図面に従って説明する。
【実施例1】
【0028】
図1は、本発明の実施例のブロック図であり、図2は運転席側ドアスイッチの位置を示す図である。本実施例では、運転席側と助手席側にそれぞれドアを1枚づつ備えた2ドアの自動車について説明を行う。
【0029】
図2に示すように、車体100の運転席側サイドシル101後方には、運転席側ドア102を閉めた際に運転席側ドア102と運転席側サイドシル101との間に挟まれてONとOFFが切り替わる運転席側ドアスイッチ1Aが設けられている。この運転席側ドアスイッチ1Aは、運転席側ドア102を閉めた際にONとなり、運転席側ドア102を開けた際にOFFとなる。
【0030】
同様に、車体100の助手席側サイドシル後方(図示省略)には、助手席側ドア103(図示省略)を閉めた際にONとなり、助手席側ドア103を開けた際にOFFとなる助手席側ドアスイッチ1B(図1参照)が設けられている。
【0031】
これらのドアスイッチ1A、1Bは、例えばインストルメントパネル106(図3参照)後方等に設置されたドアロック制御装置6の入力回路6Aに電気的に接続されている。
【0032】
運転席側ドア102の内部には、運転席側ドア102を車体100にロックするための運転席側ドアロック機構7A(図示省略)、および運転席側ドアロック機構7Aを駆動するアクチュエータ7C(図1参照)が設けられている。同様に、助手席側ドア103の内部には、助手席側ドア103を車体100にロックするための助手席側ドアロック機構7B(図示省略)、および助手席側ドアロック機構7Bを駆動するアクチュエータ7D(図1参照)が設けられている。
【0033】
運転席側ドアロック機構7Aは、ドアを閉めた際にドア102の後方断面部に設けられた開口部102Aを介して車体100側に設けられた運転席側係合部104と係合する。同様に、助手席側ドアロック機構7Bは、ドアを閉めた際にドア103の後方断面部に設けられた開口部103A(図示省略)を介して車体100側に設けられた助手席側係合部105(図示省略)と係合する。
【0034】
ドアロック制御装置6の入力回路6Aには、運転席側ドア102および助手席側ドア103のロックおよびロック解除を同時に操作する集中スイッチ2が電気的に接続されている。
【0035】
また、ドアロック制御装置6の入力回路6Aには、運転席側ドア102の外側のドアアウトサイドハンドル付近に設けられ、キーを差し込んで所定の方向に回転させることで運転席側ドア102および助手席側ドア103を同時にロックし、逆方向に回転させることで運転席側ドア102および助手席側ドア103を同時にロック解除するドアキースイッチ3が電気的に接続されている。
【0036】
さらにドアロック制御装置6の入力回路6Aには、キーレス装置4が電気的に接続されている。このキーレス装置4は、運転席側ドア102および助手席側ドア103のロックおよびロック解除を行う操作スイッチ5Aの操作に応じた信号を送信する送信機5を備え、送信機5からの信号に基づいて運転席側ドア102および助手席側ドア103をロックまたはロック解除する信号をドアロック制御装置6に出力する。
【0037】
ここで、集中スイッチ2は、運転席および助手席双方から操作可能なように、図3に示すようにセンターコンソール107付近等に設置されている。また、キーレス装置4本体は、例えばインストルメントパネル106後方等に設置されている。
【0038】
一方ドアロック制御装置6の出力回路6Cには、運転席側ドア102の内部に設けられたドアロック機構7A(図示省略)を駆動するアクチュエータ7C、および助手席側ドア103の内部に設けられたドアロック機構7B(図示省略)を駆動するアクチュエータ7Dが電気的に接続されている。
【0039】
入力回路6Aと出力回路6Cの間には、入力回路6Aが受け取った各スイッチ等からの信号に応じて運転席側ドア102および助手席側ドア103のロックおよびロック解除の状態を判定し、アクチュエータ7C、7Dを駆動するための制御信号を出力回路6Cに出力するドア状態判定回路6Bが設定されている。
【0040】
ドア状態判定回路6Bの出力は、ドアロックインジケータやキー抜き忘れ防止装置等その他のシステムで利用されるため、ドアロック制御装置6の外部へ出力されている。
【0041】
次に、本実施例の基本作用を説明する。
【0042】
運転席側ドア102および助手席側ドア103のロックおよびロック解除は、集中スイッチ2、またはドアキースイッチ3、あるいはキーレス装置4の送信機5の操作スイッチ5Aによって同時に操作される。
【0043】
運転席側ドア102および助手席側ドア103が閉じてロックされている状態で車外から運転席側ドア102および助手席側ドア103をロック解除するには、ドアキースイッチ3にキーを差し込んで所定の方向にキーを回転させ、ドアロック制御装置6に運転席側ドア102および助手席側ドア103をロック解除する信号を与える。
【0044】
あるいは送信機5に設けられた操作スイッチ5Aを操作して、運転席側ドア102および助手席側ドア103をロック解除する信号をキーレス装置4に送信する。この信号を受け取ったキーレス装置4は、運転席側ドア102および助手席側ドア103をロック解除する出力信号をドアロック制御装置6に出力する。
【0045】
ドアロック制御装置6はこれらの信号に従い、運転席側と助手席側のドアロック機構7A、7Bをそれぞれアクチュエータ7C、7Dで駆動して運転席側ドア102および助手席側ドア103をロック解除する。
【0046】
運転席側ドア102および助手席側ドア103が閉じてロックされている状態で車内から運転席側ドア102および助手席側ドア103をロック解除するには、集中スイッチ2をロック解除側に操作して、ドアロック制御装置6に運転席側ドア102および助手席側ドア103をロック解除する信号を与える。
【0047】
あるいは車内で送信機5に設けられた操作スイッチ5Aを操作して、運転席側ドア102および助手席側ドア103をロック解除する信号をキーレス装置4に送信する。この信号を受け取ったキーレス装置4は、運転席側ドア102および助手席側ドア103をロック解除する出力信号をドアロック制御装置6に出力する。
【0048】
ドアロック制御装置6はこれらの信号に従い、運転席側と助手席側のドアロック機構7A、7Bをそれぞれアクチュエータ7C、7Dで駆動して運転席側ドア102および助手席側ドア103をロック解除する。
【0049】
一方、運転席側ドア102および助手席側ドア103が閉じた状態で車外から運転席側ドア102および助手席側ドア103をロックするには、ドアキースイッチ3にキーを差し込んで、ドアをロック解除する方向とは逆方向にキーを回転させ、ドアロック制御装置6に運転席側ドア102および助手席側ドア103をロックする信号を与える。
【0050】
あるいは送信機5に設けられた操作スイッチ5Aを操作して、運転席側ドア102および助手席側ドア103をロックする信号をキーレス装置4に送信する。この信号を受け取ったキーレス装置4は、運転席側ドア102および助手席側ドア103をロックする出力信号をドアロック制御装置6に出力する。
【0051】
ドアロック制御装置6はこれらの信号に従い、運転席側と助手席側のドアロック機構7A、7Bをそれぞれアクチュエータ7C、7Dで駆動して運転席側ドア102および助手席側ドア103をロックする。
【0052】
運転席側ドア102および助手席側ドア103が閉じた状態で車内から運転席側ドア102および助手席側ドア103をロックするには、集中スイッチ2をロック側に操作して、ドアロック制御装置6に運転席側ドア102および助手席側ドア103をロックする信号を与える。
【0053】
あるいは車内で送信機5に設けられた操作スイッチ5Aを操作して、運転席側ドア102および助手席側ドア103をロックする信号をキーレス装置4に送信する。この信号を受け取ったキーレス装置4は、運転席側ドア102および助手席側ドア103をロックする出力信号をドアロック制御装置6に出力する。
【0054】
ドアロック制御装置6はこれらの信号に従い、運転席側と助手席側のドアロック機構7A、7Bをそれぞれアクチュエータ7C、7Dで駆動して運転席側ドア102および助手席側ドア103をロックする。
【0055】
以上がドアのロック、ロック解除の基本動作である。
【0056】
ここで、ドアのロックおよびロック解除の状態とドアの開閉状態とはそれぞれ独立した状態をとることが可能である、すなわちドアが開いた状態でロックおよびロック解除双方の状態が可能であり、またドアが閉じた状態でロックおよびロック解除双方の状態が可能であるため、ドアロック制御装置6がドアの開閉状態とロックおよびロック解除の状態をそれぞれ正しく判断していないと、前述したような半ドア警告灯の誤点灯や、キー抜き忘れ防止機能の誤作動が発生してしまう。
【0057】
このため本実施例では、ドアが完全に閉まっていない状態を示す半ドア警告灯等のために従来より一般的に自動車に備えられているドアスイッチ1を利用し、ドアロック制御装置6がドアの開閉状態を識別してドアのロックおよびロック解除の状態を常に適切に判断する。
【0058】
以下に図4のフローチャートを用いて、この作用を説明する。
【0059】
まずステップS101では、ドアロック制御装置6がドアのロック信号を受け取っているか、すなわち集中スイッチ2のロック側が選択されているか、またはドアキースイッチ3のロック側が選択されているか、あるいは送信機5の操作スイッチ5Aがロック側に操作されてキーレス装置4が全てのドアをロックする信号を出力しているかどうか、をチェックする。
【0060】
ここでドアロック制御装置6が、集中スイッチ2、またはドアキースイッチ3、あるいはキーレス装置4からドアのロック信号を受け取っていない場合はステップS102へ移行し、ドアロック制御装置6は全ての席のドアがロック解除状態であると判断し、フローはステップS101へ戻ってフローを繰り返す。
【0061】
全ての席のドアがロック解除状態であることを判断した場合は、前述した半ドア警告灯の誤点灯や、キー抜き忘れ防止機能の誤作動等、ドアのロックおよびロック解除の状態を利用した他のシステムや装置の機能を損なう問題は発生しない。
【0062】
ドアロック制御装置6が、集中スイッチ2、またはドアキースイッチ3、あるいはキーレス装置4からドアのロック信号を受け取っている場合は、フローはステップS103へ移行する。
【0063】
ステップS103〜ステップS108では、ドアロック制御装置6はドアロック機構7A、7Bがロック側になっている条件下で、各席のドアが開いているか閉じているかのチェックを行い、ドアが実際にロック状態であるのかロック解除状態であるのかの判断を行う。
【0064】
ステップS104では、ドアロック制御装置6が、運転席側ドア102が開いているか閉じているかを、運転席側ドアスイッチ1Aによってチェックする。
【0065】
ここで運転席側ドアスイッチ1Aは、運転席側ドア102が閉じた状態でONとなり、運転席側ドア102が開いた状態でOFFとなる。したがって入力回路6Aの運転席側ドアスイッチ1Aの入力端子は、運転席側ドア102が閉じた状態で接地状態となり、運転席側ドア102が開いた状態で開放状態となって、ドアロック制御装置6は運転席側ドア102の開閉を識別することができる。
【0066】
なお、開閉状態をチェックするドアのチェックの順番は本実施例の順番に限定されず、任意の順番でよい。また運転席側ドアスイッチ1AのONおよびOFFの状態と入力回路6Aの端子の接地および開放の関係はこの逆であっても良い。
【0067】
ステップS104で運転席側ドアスイッチ1AがONになっている場合は、運転席側ドア102がロックされている状態でかつ運転席側ドア102が閉じている状態であり、フローはステップS105へ移行してドアロック制御装置6は運転席側ドア102がロック状態であると判断する。
【0068】
ステップS104で運転席側ドアスイッチ1AがOFFになっている場合は、運転席側ドア102がロックされている状態でかつ運転席側ドア102が開いている状態に該当する。
【0069】
このような状態は、運転席側ドア102を閉めた後に集中スイッチ2あるいは送信機5によって運転席側ドア102をロックした後、再び運転席側ドア102を車内側からインサイドハンドル(図示省略)で開けた場合や、あるいは停車中に運転席側ドア102を開けたままで集中スイッチ2、またはドアキースイッチ3、あるいは送信機5によって運転席側ドア102をロックした場合等に該当する。
【0070】
この場合には、前述した半ドア警告灯の誤点灯や、キー封じ込め機能の誤作動等、ドアのロックおよびロック解除の状態を利用した他のシステムや装置の機能を損なう問題が発生する。このためドアロック制御装置6は、集中スイッチ2、またはドアキースイッチ3、あるいは送信機5から運転席側ドア102をロックする信号を受け取っていても、ステップS106へ移行して運転席側ドア102がロック解除状態であると判断する。
【0071】
以上のフローにより、ドアロック制御装置6は運転席側ドア102のロックおよびロック解除状態を正しく判断することができる。この後に、フローはステップS107へ移行する。
【0072】
ステップS107では、ドアロック制御装置6は以上の判断に基づいて、運転席側ドア102がロック状態と判断した場合は、ドアロック機構7Aがロック側になるようにアクチュエータ7Cを駆動し、運転席側ドア102がロック解除状態と判断した場合はドアロック機構7Aがロック解除側になるようにアクチュエータ7Cを駆動する。
【0073】
運転席側ドア102のチェックが終わると、ドアロック制御装置6は助手席側ドア103について、ステップS104〜ステップS107を繰り返し、助手席側ドア103のロックおよびロック解除状態を判断する。以降、フローの最初へ戻り、運転席側ドア102と助手席側ドア103について、交互にフローを繰り返す。
【0074】
以上の動作により、例えば乗車後にドアを閉めて集中スイッチ2あるいはキーレス装置4の送信機5によってドアをロックした後に、集中スイッチ2あるいは送信機5によってドアをロック解除せずにドアインサイドハンドルを操作してドアを開けた場合でも、ドアロック制御装置6はドアがロック解除状態であると正しく判断することができる。
【0075】
また例えば運転席側ドア102を開けた状態で集中スイッチ2、またはドアキースイッチ3、あるいはキーレス装置4の送信機5によって運転席側ドア102をロックした場合も、ドアロック制御装置6は運転席側ドア102がロック解除状態であると正しく判断することができる。この場合、この状態で運転席側ドア102を閉めた場合は、ドアロック制御装置6はドアのロック信号を受け取った状態で運転席側ドアスイッチ1AがONになるので、フローはS105で進んで運転席側ドア102はロックされる。
【実施例2】
【0076】
図5に本発明の第2の実施例のフローチャートを示す。本実施例は、ドアが機構的にロック状態になっているが、ドアスイッチ1はオフの状態になる、いわゆる半ドア状態に対応した実施例であり、ドアスイッチ1によるドアの開閉状態の判定部分のみが第1の実施例と異なる。
【0077】
ステップS201では、ドアロック制御装置6がドアのロック信号を受け取っているか、すなわち集中スイッチ2のロック側が選択されているか、またはドアキースイッチ3のロック側が選択されているか、あるいは送信機5の操作スイッチ5Aがロック側に操作されてキーレス装置4が全てのドアをロックする信号を出力しているかどうか、をチェックする。
【0078】
ここでドアロック制御装置6が、集中スイッチ2、またはドアキースイッチ3、あるいはキーレス装置4からドアのロック信号を受け取っていない場合はステップS202へ移行し、ドアロック制御装置6は全ての席のドアがロック解除状態であると判断し、フローはステップS101へ戻ってフローを繰り返す。
【0079】
全ての席のドアがロック解除状態であることを判断した場合は、前述した半ドア警告灯の誤点灯や、キー抜き忘れ防止機能の誤作動等、ドアのロックおよびロック解除状態を利用した他のシステムや装置の機能を損なう問題は発生しない。
【0080】
ドアロック制御装置6が、集中スイッチ2、またはドアキースイッチ3、あるいはキーレス装置4からドアのロック信号を受け取っている場合は、フローはステップS203へ移行する。
【0081】
ステップS203〜ステップS209では、ドアロック制御装置6はドアロック機構7A、7Bがロック側になっている条件下で、各席のドアが開いているか閉じているかのチェックを行い、ドアが実際にロック状態であるのかロック解除状態であるのかの判断を行う。
【0082】
ステップS204では、ドアロック制御装置6が、運転席側ドア102が開いているか閉じているかを、運転席側ドアスイッチ1Aの状態によってチェックする。
【0083】
ステップS204で運転席側ドアスイッチ1AがONになっている場合は、運転席側ドア102がロックされている状態でかつ運転席側ドア102が閉じている状態であり、フローはステップS205へ移行してドアロック制御装置6は運転席側ドア102がロック状態であると判断する。
【0084】
ステップS204で運転席側ドアスイッチ1AがOFFになっている場合は、フローはステップS206へ移行する。
【0085】
ステップS206では、運転席側ドアスイッチ1AがOFFになる前に、運転席側ドアスイッチ1AがONの状態が所定時間以上継続したかどうかが判定される。運転席側ドアスイッチ1AがONの状態が所定時間以上継続した後に運転席側ドアスイッチ1AがOFFになった場合は、フローはステップS207へ移行する。一方運転席側ドアスイッチ1AがOFFになる前に運転席側ドアスイッチ1AがONの状態が所定時間以上継続していない場合は、フローはステップS205へ移行する。
【0086】
このステップは、機構的には運転席側ドア102がロック状態であるが、運転席側ドアスイッチ1Aはオフの状態になる、いわゆる半ドア状態による誤判断を回避するためのステップになる。運転席側ドア102が開いている状態で運転席側ドア102をロック状態にし、運転席側ドア102を車体100に対して投げるようにして閉めた場合、運転席側ドア102が一度車体100に接触した後、付勢力によって再度運転席側ドア102が少し開き、半ドア状態になってしまう場合がある。この状態は機構的には運転席側ドア102がロック状態にあり、ドアロック制御装置6は運転席側ドア102がロック状態にあると判断すべきである。しかしながら、運転席側ドアスイッチ1Aは運転席側ドア102が車体100に接触した時点で一度ONになった後、運転席側ドア102が車体100から離れた際に再びOFFの状態になるため、そのままではドアロック制御装置6はロック解除の状態であると判断してしまい、矛盾が生じる。したがって、半ドア時のドアスイッチ1の時間的変化の特徴を利用し、運転席側ドアスイッチ1Aが閉まった直後にすぐに開いてしまった場合は、すなわち、運転席側ドアスイッチ1AがONの状態が所定時間以上継続しないうちにOFFになった場合は、運転席側ドア102はロック状態であるという判断を行い、この矛盾を回避する。一方運転席側ドアスイッチ1AがONの状態が所定時間以上継続した後に運転席側ドアスイッチ1AがOFFになった場合は、運転席側ドア102がロック解除状態であると判断する。
【0087】
ステップS206で、運転席側ドアスイッチ1AがONの状態が所定時間以上継続した後に運転席側ドアスイッチ1AがOFFになっている場合は、運転席側ドア102がロックされている状態でかつ運転席側ドア102が開いている状態に該当する。
【0088】
このような状態は、運転席側ドア102を閉めた後に集中スイッチ2あるいは送信機5によって運転席側ドア102をロックした後、再び運転席側ドア102を車内側からインサイドハンドルで開けた場合や、あるいは停車中に運転席側ドア102を開けたままで集中スイッチ2、またはドアキースイッチ3、あるいは送信機5によって運転席側ドア102をロックした場合等に該当する。
【0089】
この場合には、前述した半ドア警告灯の誤点灯や、キー封じ込め機能の誤作動等、ドアのロックおよびロック解除の状態を利用した他のシステムや装置の機能を損なう問題が発生する。このためドアロック制御装置6は、集中スイッチ2、またはドアキースイッチ3、あるいは送信機5から運転席側ドア102をロックする信号を受け取っていても、ステップS207へ移行して運転席側ドア102がロック解除状態であると判断する。
【0090】
以上のフローにより、ドアロック制御装置6は運転席側ドア102のロックおよびロック解除状態を正しく判断することができる。この後に、フローはステップS208へ移行する。
【0091】
ステップS208では、ドアロック制御装置6は以上の判断に基づき、運転席側ドア102がロック状態と判断した場合は、ドアロック機構7Aがロック側になるようにアクチュエータ7Cを駆動し、運転席側ドア102がロック解除状態と判断した場合はドアロック機構7Aがロック解除側になるようにアクチュエータ7Cを駆動する。
【0092】
運転席側ドア102のチェックが終わると、ドアロック制御装置6は助手席側ドア103について、ステップS204〜ステップS208を繰り返し、助手席側ドア103のロックおよびロック解除状態を判断する。以降、フローの最初へ戻り、運転席側ドア102と助手席側ドア103について、交互にフローを繰り返す。
【0093】
以上の動作により、例えば乗車後にドアを閉めて集中スイッチ2あるいはキーレス装置4の送信機5によってドアをロックした後に、集中スイッチ2あるいは送信機5によってドアをロック解除せずにドアインサイドハンドルを操作してドアを開けた場合でも、ドアロック制御装置6はドアがロック解除状態であると正しく判断することができる。
【0094】
また例えば運転席側ドア102を開けた状態で集中スイッチ2、またはドアキースイッチ3、あるいはキーレス装置4の送信機5によって運転席側ドア102をロックした場合も、ドアロック制御装置6は運転席側ドア102がロック解除状態であると正しく判断することができる。この場合、この状態で運転席側ドア102を閉めた場合は、ドアロック制御装置6はドアのロック信号を受け取った状態で運転席側ドアスイッチ1AがONになるので、フローはS205へ進んで運転席側ドア102はロックされる。
【0095】
さらにドアをロックした場合、ドアスイッチ1のON状態が所定時間以上継続した後にドアスイッチ1がOFFになった場合にのみ、ドアがロック解除状態であるという判断を行うことで、機構的にはドアがロック状態であるが、ドアスイッチ1はオフの状態になる、いわゆる半ドア状態時に、ドアがロック解除状態にあるとの誤った判断を行ってしまうことを回避することが可能である。
【0096】
以上の実施例に示すように、本発明によれば、各席ドアにドアロックノブおよびドアロック状態スイッチの設定がない自動車において、各席ドアのロックおよびロック解除の操作の状態と、ドアスイッチ1の状態に基づいて、各席ドアのロックおよびロック解除状態を適切に判断してドアのロックおよびロック解除を行う自動車用ドアロック装置を実現することができる。
【0097】
またドアスイッチ1は本発明のために特別に設けられたものではなく、ドアが完全に閉まっていない状態を示す半ドア警告灯等のために、従来から自動車に一般的に備えられているものである。したがって、本発明の効果を得るために新たにスイッチを設ける必要がなく、コスト増加を招くことがない、という利点を有している。
【0098】
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、実施例は本発明の例示にしか過ぎず、本発明は実施例の構成にのみ限定されるものではない。したがって本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれることはもちろんである。
【0099】
例えば、上記実施例では運転席側ドア102と助手席側ドア103のみを有する2ドア車を前提として説明を行ったが、ドアの数が2枚より多い自動車の場合は、ステップS103〜ステップS108、またはステップS203〜ステップS209をドアの数だけ繰り返せばよい。またその順番は、任意の順番にすることができる。
【0100】
また、ドアスイッチ1によるドアの開閉状態の識別には、ドアスイッチ1のONおよびOFFの各状態を検出する方法のほか、ドアスイッチ1がオフからオンになる状態変化の検出を用いる方法も利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の実施例のブロック図である。
【図2】運転席側ドアスイッチの位置を示す図である。
【図3】集中スイッチの位置を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例のフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施例のフローチャートである。
【符号の説明】
【0102】
1 ドアスイッチ
1A 運転席側ドアスイッチ
1B 助手席側ドアスイッチ
2 集中スイッチ
3 ドアキースイッチ
4 キーレス装置
5 送信機
5A 操作スイッチ
6 ドアロック制御装置
6A 入力回路
6B ドア状態判定回路
6C 出力回路
7C アクチュエータ
7D アクチュエータ
100 車体
101 運転席側サイドシル
102 運転席側ドア
102A 開口部
104 運転席側係合部
106 インストルメントパネル
107 センターコンソール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のドア内部に設けられ、該ドアを車体にロックするドアロック機構と、
前記ドア内部に設けられ前記ドアロック機構を駆動するアクチュエータと、
前記自動車の車室内に設けられ、前記ドアロック機構を集中的にロックまたはロック解除させる操作を行う集中スイッチと、
前記ドアの開閉状態を識別するドアスイッチと、
前記集中スイッチの前記操作状態と前記ドアスイッチの前記識別結果を信号として取り込むとともに、該信号に基づいて前記ドアがロック状態かロック解除の状態かを判断し、該判断に従い前記アクチュエータを制御する制御装置とを有することを特徴とする自動車用ドアロック装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記集中スイッチが前記ドアロック機構をロック解除する操作がなされている場合は、前記ドアスイッチの前記識別結果に関わらず前記ドアがロック解除されているという判断を行うことを特徴とする請求項1に記載の自動車用ドアロック装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記集中スイッチが前記ドアロック機構をロックする操作がなされている場合は、前記ドアスイッチが前記ドアの閉状態を識別している部位の該ドアについては該ドアがロックされているという判断を行い、前記ドアスイッチが前記ドアの開状態を識別している部位の該ドアについては該ドアのロックが解除されているという判断を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動車用ドアロック装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記集中スイッチが前記ドアロック機構をロックする操作がなされている場合は、前記ドアスイッチが前記ドアの閉状態を識別している部位の該ドアについては該ドアがロックされているという判断を行い、前記ドアスイッチが前記ドアの開状態を識別している部位の該ドアについては、前記ドアが開状態に至る前に所定時間以上閉状態が継続している場合は該ドアのロックが解除されているという判断を行い、前記ドアが開状態に至る前に所定時間以上閉状態が継続していない場合は該ドアがロックされているという判断を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動車用ドアロック装置。
【請求項5】
前記ドアロック機構のロックまたはロック解除を操作する操作スイッチを有するとともに該操作に応じた信号を送信する送信機を備え、該送信機から送信された信号に基づいて前記制御装置に前記ドアロック機構のロックおよびロック解除の信号を出力するキーレス装置をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項4に記載の自動車用ドアロック装置。
【請求項6】
前記制御装置が、前記ドアのロックおよびロック解除の状態に基づいてドアの開閉状態を表示する表示装置に対し、前記制御装置が判断した前記ドアのロックおよびロック解除の状態を信号として出力することを特徴とする請求項1から請求項4に記載の自動車用ドアロック装置。
【請求項7】
前記制御装置が、前記ドアのロックおよびロック解除の状態に基づいて自動車のキーのキーシリンダからの抜き忘れを報知する報知装置に対し、前記制御装置が判断した前記ドアのロックおよびロック解除の状態を信号として出力することを特徴とする請求項1から請求項4に記載の自動車用ドアロック装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−219967(P2006−219967A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−70874(P2005−70874)
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】