説明

自律動作機器のための自律動作機器制御システム

【課題】自律動作機器を動作させるための情報を、データ通信負荷が低い形態で共有する自律動作機器制御システムを提供することを目的とする。
【解決手段】自律動作機器の状態と前記状態で発動する動作とを対応付けた自律動作ルールに基づいて自律的な動作を行う第一の自律動作機器が、前記自律動作ルールを保持する第一の自律動作ルール記憶手段を参照し、前記自律動作ルールの少なくとも一部を複写自律動作ルールとして送信する自律動作ルール送信手段を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自律的な動作を行う機器の自律動作機器制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットのように自律的な動作を行う機器を動作させるためには、機器がどのような状態のときにその動作が発動するか、つまり、その機器がおかれた状態と発動する動作を対応付ける必要がある。よって、自律動作機器のプログラムは、通常のプログラムに比べて製造時の複雑度が高く、ユーザがプログラムの作成や修正をする際の負荷が高い。
【0003】
そこで、ユーザによるプログラムの作成作業の負荷を軽減するために、特許文献1には、ユーザ間でロボット(以下、自律動作機器)の自律動作プログラムを共有する技術が開示されている。具体的には、ユーザは、自律動作プログラム開発手段を備えているネットワーク上のサイトと通じて、自己が持っている自律動作機器と同一の自律動作機器を遠隔操作して、自律動作機器の自律動作プログラムを作成する。さらに、このサイトは前述したシステムを利用して過去に作成された自律動作プログラムを保持している。ユーザは、自己が作成もしくはサイト上に保持された自律動作プログラムを自己が持っている自律動作機器にダウンロードすることができる。これにより、ユーザ間で、お互いに作成した自律動作プログラムを共有することができる。
【特許文献1】特開2003−16203号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示された技術は、自律動作プログラム全てをダウンロードする必要がある。よって、例えば通信手段を介してダウンロードする際に、通信負荷が非常に高くなってしまうという問題がある。
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、データ通信負荷が低い形態で、自律動作機器を動作させるための情報を共有するシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明における自律動作機器制御システムは、
自律動作機器の状態と前記状態で発動する動作とを対応付けた自律動作ルールに基づいて自律的な動作を行う第一の自律動作機器を含み、
前記第一の自律動作機器は、
前記自律動作ルールを保持する第一の自律動作ルール記憶手段を参照し、
前記自律動作ルールの少なくとも一部を複写自律動作ルールとして送信する自律動作ルール送信手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
自律動作プログラム全体ではなく、機器の状態と発動する動作とを対応付けた情報である自律動作ルールのみを送信するため、データ通信負荷が低い形態で自律動作機器を動作させるための情報を共有することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(第一の実施の形態)
図1を参照すると、本発明の第一の実施の形態における自律動作機器制御システムは、第一の自律動作機器11と自律動作ルール受信機器21とから構成される。第一の自律動作機器11は、自律動作ルールに基づいて動作を発動する機器であり、例えば自律型ロボットなどが挙げられる。自律動作ルール受信機器21は、自律動作機器やネットワーク上のサーバ、遠隔操作装置などが考えられる。自律動作ルール受信機器21が自律動作機器の場合には、自律動作機器間で、自己が所有する自律動作ルールを送受信することができる。また、自律動作ルール受信機器21がネットワーク上のサーバの場合には、自律動作機器が自己が所有する自律動作ルールをサーバに送信してサーバが自律動作ルールを収集することで、サーバ上で自律動作ルールを共有することができる。
【0009】
第一の自律動作機器11は、自律動作ルール送信手段101、動作手段102、外部イベント検出手段103、自律動作ルール記憶手段151、動作プログラム記憶手段152、状態記憶手段153、を有する。
【0010】
自律動作ルール送信手段101は、自律動作ルール記憶手段151を参照して、自律動作ルール記憶手段151に保持された自律動作ルールの少なくとも一部を複写自律動作ルールとして送信する。送信するタイミングの例としては、外部から送信指示を受けた場合、一定の時間間隔で行う場合、など様々な例が考えられる。また、自律動作ルール記憶手段151に保持された自律動作ルールを全て送信してもよいし、一部を送信してもよい。一部を送信する例としては、例えば、前回送信した時点から新規で追加された自律動作ルールのみを送信する場合、その時点で自律動作機器が発動している動作に対応した自律動作ルールを送信する場合、などの例が挙げられる。
【0011】
動作手段102は、状態記憶手段153のデータが変化して機器が所定の状態となった時に、前記状態に対応する自律動作ルールを適用させて自律動作を行う。例えば、ある外部イベントが発生して状態記憶手段153のデータが変化した際に、自律動作ルール記憶手段151に記憶されている自律動作ルールに条件を満たす自律動作ルールが存在する場合に、この自律動作ルールに基づいて、自律的に動作を発動させる。
【0012】
外部イベント検出手段103は、外部イベントを検出して検出結果を状態記憶手段153に記憶させる。具体的には、カメラ装置を備え画像認識によって外部の物体を識別する手段、マイク装置を備え音声認識によって人の話す言葉や自然界の音を識別する手段、赤外線、超音波、レーザーなどの発受信装置によって外部の物体を識別する手段、自律動作機器が他の物体に接触していることをセンサによって関知する手段、ネットワークを経由して特定のデータを受信したことを識別する手段、などが挙げられる。これらの検出手段の全てを備える必要はなく、少なくとも1つを備えていればよい。
【0013】
自律動作ルール記憶手段151は、機器の状態と動作とを対応させた自律動作ルールを記憶している。
【0014】
動作プログラム記憶手段152は、機器の動作プログラムを記憶している。この動作プログラムは、動作手段102が自律動作を行う際に参照される。
状態記憶手段153は、機器の状態に関する情報を保持している。例えば、「人を見つけた」等外部イベントの検知情報や、「朝の挨拶を発話」等機器が直前に実行した動作履歴情報などが挙げられる。
【0015】
自律動作ルール受信機器21は、複写自律動作ルール受信手段201を有する。複写自律動作ルール受信手段201は、自律動作ルール送信手段101が送信した複写自律動作ルールを受信する。
【0016】
次に、本実施の形態の自律動作ルールを送信する動作について、図2を参照して説明する。ステップ11では、保持している自律動作ルールの少なくとも一部を複写自律動作ルールとして送信する。ステップ12では、送信された複写自律動作ルールを受信する。
【0017】
さらに、自律的に動作を発動する際の動作についても、図3を参照して説明する。ステップ21では、機器の状態が変化して、機器が所定の状態となる。ステップ22では、機器の状態に対応する自律動作ルールに基づいて自律的に動作を発動させる 。
【0018】
本実施の形態における効果は、自律動作プログラム全体ではなく、機器の状態と発動する動作とを対応付ける情報である自律動作ルールのみを送信するため、データ通信負荷が低い形態で自律動作機器を動作させるための情報を共有することができる点である。
【0019】
(第二の実施の形態)
図4を参照すると、本発明の第二の実施の形態における自律動作機器制御システムは、第一の自律動作機器12及び第二の自律動作機器13と遠隔操作機器22から構成される。なお、遠隔操作機器は第一の実施の形態における自律動作ルール受信機器のことを示しているが、本実施の形態では、自律動作機器に対して複写指示などの遠隔操作を行う機能を有しているため、遠隔操作機器という表現で説明する。
【0020】
第一の自律動作機器12は、第二の実施の形態における第一の自律動作機器11と、自律動作ルール送信手段101の動作で異なる点がある以外は同様の構成である。
【0021】
本実施の形態における自律動作ルール送信手段101は、遠隔操作機器22から自律動作ルール複写指示を受けると、複写指示を受けた時点もしくはその時点より前に発動した少なくとも一つ以上の動作に対応する自律動作ルールを送信する。例えば複写指示を受けた時点で発動している動作や直前に発動した動作、複写指示を受けた時点から5分以内に発動した動作、などである。また、複写指示を受けた時点で発動している動作が複数の動作が連続して行われているような場合は、一連の動作に対応した自律動作ルール全てを送信するような場合も考えられる。なお、自律動作ルール送信手段101は、送信する自律動作ルールを、自律動作ルール記憶手段を参照して取得してもよいし、図示はしていないが、発動した動作に対応する自律動作ルールの情報を動作手段から直接取得する形態としてもよい。
【0022】
第二の自律動作機器13は、動作手段102、外部イベント検出手段103、自律動作ルール追加手段104、自律動作ルール記憶手段151、動作プログラム記憶手段152、状態記憶手段153、とから構成される。自律動作ルール追加手段104以外は、第一の実施の形態における第一の自律動作機器11の、動作手段102、外部イベント検出手段103、自律動作ルール記憶手段151、動作プログラム記憶手段152、状態記憶手段153、と各々同様に動作するため、説明を省略する。
【0023】
自律動作ルール追加手段104は、遠隔操作機器22から複写自律動作ルールを受信し、その複写自律動作ルールを自律動作ルール記憶手段151に自己の自律動作ルールとして追加する。
【0024】
遠隔操作機器22は、自律動作ルール複写指示手段、複写自律動作ルール受信手段201、複写自律動作ルール送信手段203、とから構成される。
【0025】
自律動作ルール複写指示手段202は、第一の自律動作機器12に自律動作ルールを複写して送信するよう指示を出す。具体的には、遠隔操作機器であるリモコン上にボタンなどで実現され、ユーザがリモコンを所望の自律動作機器に向けてそのボタンを押すことで、自律動作機器が自律動作ルールを送信するように動作する。
【0026】
複写自律動作ルール受信手段201は、第一の実施の形態における複写自律動作ルール受信手段201と同様に動作するため、説明を省略する。
【0027】
複写自律動作ルール送信手段203は、複写自律動作ルール受信手段201が受信した複写自律動作ルールを、第二の自律動作機器13に送信する。具体的には、遠隔操作機器であるリモコン上にボタンなどで実現され、ユーザがリモコンを所望の自律動作機器に向けてそのボタンを押すことで、第一の自律動作機器12から受信した複写自律動作ルールを送信するように動作する。
【0028】
次に、図5を参照して本実施の形態の動作を説明する。
【0029】
ステップ31では、遠隔操作機器が自律動作ルール複写要求を送信する。ステップ32では、第一の自律動作機器が、所定の範囲内に発動した動作に対応する自律動作ルールを複写自律動作ルールとして送信する。ステップ12では、遠隔操作機器が、送信された複写自律動作ルールを受信する。ステップ33では、遠隔操作機器が、受信した複写自律動作ルールを第二の自律動作機器に送信する。ステップ34では、第二の自律動作機器が、複写自律動作ルールを受信し、自己の自律動作ルールとして記憶する。
【0030】
以上の動作により、第一の自律動作機器が保持している自律動作ルールを、第二の自律動作機器にも保持させることが可能となる。
【0031】
本実施の形態における効果は、通信負荷の低い形態で、第一の自律動作機器が保持している自律動作ルールを、第二の自律動作機器にも保持させることができる点である。また、ユーザは、リモコン上のボタンを操作するのみで、ある自律動作機器の自律動作ルールを、他の自律動作機器にも追加することが可能となる。さらに、第一の自律動作機器が実際に発動している動作を確認しながら操作を行うことができるため、より直感的に、ある自律動作機器の自律動作ルールを、他の自律動作機器にも追加することが可能となる。
【0032】
(第三の実施の形態)
図6を参照すると、本発明の第三の実施の形態における自律動作機器制御システムは、第一の自律動作機器14と遠隔操作機器23とから構成される。
【0033】
第一の自律動作機器14は、第二の実施の形態と比較して、自律動作ルール生成手段105を有する点で構成上異なる。その他の構成については、第二の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0034】
自律動作ルール生成手段105は、動作指示手段205からの動作指示に基づいて、状態記憶手段153を参照し、その動作指示と前記機器の状態とを関連づけた自律動作ルールを生成し、自律動作ルール記憶手段151に記憶させる。なお、自律動作ルール生成時に、実際に機器がその指示動作に基づく動作を実行させることが望ましい。例えば、図示しないが、動作指示手段205から直接、動作手段102に動作指示が出力され、動作手段102はこの動作指示に従い動作を行うことで実現される。この様に構成されることで、生成された自律動作ルールの機器の状態と動作の対応関係を、ユーザが実際に確認できる。
【0035】
遠隔操作機器23は、第二の実施の形態と比較して、複写自律動作ルール送信手段203がない点、編集手段204及び動作指示手段205を有する点、で構成上異なる。その他の構成については、第二の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0036】
編集手段204は、複写自律動作ルール受信手段201が受信した複写自律動作ルールを編集する機能を有する。具体的には、複写自律動作ルールは機器の状態と発動する動作を対応付けた情報であるが、その自律動作ルールから動作の情報のみを抽出し、動作指示手段205が自律動作機器に自律動作ルールから抽出した動作の指示を出すように対応付けを行う。
【0037】
なお、編集手段204は、動作の情報を抽出するだけでなく、自律動作ルールから状態や動作の情報を抽出し、抽出した情報を遠隔操作機器上で任意に組み合わせて新たな自律動作ルールを作成する機能などを有していてもよい。詳細については、第四の実施の形態で説明する。
【0038】
動作指示手段205は、編集手段204で抽出した動作の情報を利用して、自律動作機器に動作指示を送る。なお本実施の形態では、複写自律動作指示を送信した自律動作機器と、動作指示を送信した自律動作機器は同じ第一の自律動作機器としているが、異なっていてもよい。
【0039】
次に、図7を参照して本実施の形態における動作を説明する。
【0040】
ステップ31、ステップ32、ステップ12、は第二の実施の形態と同様であるため説明を省略する。ステップ41では、遠隔操作機器が複写自律動作ルールから動作情報のみを抽出して動作指示を生成し、動作指示を出す。ステップ42では、第一の自律動作機器が、動作指示を受けた時点の機器の状態と指示を受けた動作を対応付けて自律動作ルールを生成し、自律動作ルールとして記憶させる。
【0041】
本実施の形態における効果は、ユーザが、既存の自律動作ルールを利用して、新しい自律動作ルールを容易に作成できることである。具体的には、既存の自律動作ルールから動作情報のみを抽出し、その動作情報と機器の状態を対応づけることによって、新たな自律動作ルールを作成することができる。
【0042】
(第四の実施の形態)
図8を参照すると、本発明の第三の実施の形態における自律動作機器制御システムは、第一の自律動作機器15と遠隔操作機器24とから構成される。
【0043】
遠隔操作機器24は、動作プログラム送信手段206、遠隔操作機器内動作プログラム記憶手段251、を新たに有する。
【0044】
遠隔操作機器内動作プログラム記憶手段251は、遠隔操作機器が予め保持している動作プログラムを記憶している。プログラム本体だけでなく、プログラムを編集する際に部品として利用する(自律動作機器が備える)状態や動作の情報も保持している。
【0045】
動作プログラム送信手段206は、遠隔操作機器内動作プログラム記憶手段251が記憶している動作プログラムを任意の自律動作機器に送信する。本実施の形態では例えば第一の自律動作機器15に送信する場合を想定しており、動作プログラムを第一の自律動作機器15の動作プログラム記憶手段152に記憶させることとなる。さらに、第一の自律動作機器15における動作プログラム記憶手段152を確認し、動作プログラム記憶手段152が保持していない動作プログラムを送信するような機能を有していてもよい。
【0046】
第三の実施の形態で述べたように、編集手段204は、複写自律動作ルール受信手段201が受信した自律動作ルールから状態や動作の情報を抽出し、抽出した情報を遠隔操作機器上で任意に組み合わせて新たな自律動作ルールを作成する機能を有している。また、遠隔操作機器内動作プログラム記憶手段251が予め記憶している動作プログラムの状態や動作の情報を、自律動作ルールの作成に利用することも可能である。なお、遠隔操作機器は、ユーザが自律動作ルールの作成作業を容易に行えるように、自律動作ルール編集画面のインターフェースなどを有していることが望ましい。
【0047】
次に、図9を参照して本実施の形態における動作を説明する。
【0048】
ステップ31、ステップ32、ステップ12、は第二の実施の形態と同様であるため説明を省略する。ステップ51では、遠隔操作機器が、受信した複写自律動作ルールや遠隔操作機器が予め有している動作プログラムの情報から、新たな自律動作ルールを作成する。ステップ52では、遠隔操作機器が、作成した自律動作ルールと、該自律動作ルールの発動に必要で第一の自律動作機器が有していない動作プログラムを第一の自律動作機器に送信する。ステップ53では、第一の自律動作機器が、受信した自律動作ルールと動作プログラムを記憶する。
【0049】
以下、具体例を挙げて説明する。複写自律動作ルール受信手段201は、第一の自律動作機器15から自律動作ルール1、2を受信する。自律動作ルール1は、機器の状態「人を検出」、動作「挨拶する」、というルールであり、自律動作ルール2は、機器の状態「朝6時」、動作「アラームをならす」、というルールである。これ以外に、遠隔操作機器内動作プログラム記憶手段251が、状態「ドアが開いた」を示す動作プログラムを記憶している。これらの動作や状態の情報から、「ドアが開いた」時に、「人を検出」している場合には「アラームをならす」を実行し、引き続き「挨拶する」を実行するような自律動作ルールを新たに作成することができる。
【0050】
さらに、複写自律動作ルール送信手段203が、作成された自律動作ルールを第一の自律動作機器15に送信し、自律動作ルール追加手段104が自律動作ルール記憶手段151に追加する。
【0051】
その際に、動作プログラム送信手段206が、第一の自律動作機器15における動作プログラム記憶手段152が作成された自律動作ルールを発動させるための動作プログラムを保持しているかを判断する。例えばこの例では、「ドアが開いた」を示す動作プログラムを保持していないと判断し、該動作プログラムを送信し、動作プログラム記憶手段152に追加する。
【0052】
これにより、作成された自律動作ルールに基づいて、第一の自律動作機器15が動作を発動することが可能となる。
【0053】
本実施の形態における効果は、遠隔操作機器や自律動作機器が保持している、自律動作ルールや動作プログラムの動作や状態の情報を、ユーザが任意に組み合わせて新しい自律動作ルールを容易に作成できることである。
【0054】
(実施例)
第三の実施の形態の実施例を、図6、図10、図11、を利用して説明する。
【0055】
遠隔操作機器23は、本実施例では表示画面を有したリモコンを想定しており、画面上にタッチパネル形式でボタンを表示している。ボタンは、自律動作ルール複写指示手段202に対応する自律動作ルール複写指示ボタンと、動作指示手段205に対応する動作指示ボタンとを有する。
【0056】
外部イベント検出手段103は、本例では、音声認識手段、人物検出手段を備えている。音声認識手段及び人物検出手段が情報を検出した情報を、状態記憶手段153に格納するように動作する。
【0057】
以下、ユーザが新しい自律動作ルールをロボットの自律動作ルール記憶手段151に追加する流れを説明する。
【0058】
図10にロボットの自律動作ルール記憶手段151のデータを示す。自律動作ルール記憶手段151は、「直前動作」、「直前イベント」、「発動動作」、のデータフィールドを有しており、「直前動作」、「直前イベント」は機器の状態を示し、「発動動作」は発動すべき動作を示している。つまり、機器の状態が「直前動作」、「直前イベント」に格納するような状態となった際に、「発動動作」に格納された動作を発動する。なお、「直前動作」はその機器が直前に行った動作、「直前イベント」は外部検出イベント手段が直前に検出した情報を示している。
【0059】
人物検出手段が人を検出すると、状態記憶手段153に「人を検出」したデータが格納される。すると、動作手段102が状態記憶手段153の動作の変化を検知し、その状態に対応する自律動作ルールが存在するかを検索する。この例では、自律動作ルール1aが対応するため、発話(朝の挨拶)が発動され、ロボットが「おはよう」と発話する。
【0060】
ここで、ロボットが人を検出していないが、「おはよう」と話しかけられたら「おはよう」と返事をする自律動作ルールを、ユーザが新たに追加したい場面を想定する。人物検出手段がその人物を検出できなくても、後ろから話しかけられたときに返事をするように動作させたい場合である。
【0061】
初めにユーザがロボットの前に立ち、ロボットがユーザを検知して「おはよう」と発話した時点で、ユーザは遠隔操作機器23をロボットに向けたうえで、自律動作ルール複写指示ボタンを押下する。すると、ロボットはその時点で発動していた自律動作ルール1aを複写自律動作ルールとして遠隔操作機器23に送信する。遠隔操作機器23の編集手段204は、受信した複写自律動作ルールから、動作に関する「発話(朝の挨拶)」という情報を抽出し、「発話(朝の挨拶)」という動作指示ボタンを自動的に作成する。さらに、ユーザがロボットの後ろから「おはよう」と発声すると、ロボットの音声認識手段がユーザの発声を検出し、状態記憶手段153には「音声認識検出(「おはよう」)」というデータが格納される。そのうえで、ユーザが動作指示ボタン「発話(朝の挨拶)」を押下すると、図11に示したように、自律動作ルール生成手段105が、「音声認識検出(「おはよう」)」と「発話(朝の挨拶)」を対応させた自律動作ルール1fを新しく作成し、自律動作ルール記憶手段151に追加する。
【0062】
以上の動作により、ユーザは遠隔操作機器のボタンを操作するのみで、容易に新しい自律動作ルール1fを作成することが可能となる。
【0063】
なお、自律動作ルール生成手段105を利用して、複数の動作を一連に動作するような、より複雑な自律動作ルールを作成することも可能である。その際の動作について、第二の実施例として以下に説明する。
【0064】
遠隔操作機器23は、動作指示ボタンと、連続的に実行される動作の区切りを自律動作機器に指示するための動作区切りボタンを有する。動作指示ボタンは、「発話(朝の挨拶)」、「発話(用件確認)」「音声認識実行」「テレビの電源を入れる」などのボタンを有している。動作区切りボタンは、動作区切りボタンを押下するまでは直前の動作と外部イベントに対して指示された動作を対応付け、押下されると外部イベントと指示された動作を対応づけて自律動作ルールを生成するように動作する。
【0065】
外部イベント検出手段103は、音声認識手段と人物検出手段を備えている。
【0066】
自律動作ルール生成手段105は、遠隔操作機器23により指示された動作を前記機器の状態に関連づけて自律動作ルールを生成する。前記機器の状態は、状態記憶手段153によって保持されている。状態記憶手段153が保持する前記機器の状態の例を図14に示す。状態記憶手段153は、直前に実行した動作内容(データ1)、直前に発生している外部イベント(データ2)、起動イベント名(データ3)の3つのデータを保持する。
【0067】
以下、ロボットを想定し、人を見つけたときに何をしたいかを尋ねてその内容に基づいた行動をする自律動作ルールを生成する場合を例にして説明する。具体的なユーザとロボットの動作の流れを図12に示す。ユーザがロボットの人物検出手段がユーザ自らを検出するような位置に立ちロボットがユーザを検出する(タイミング1)、動作ボタン「発話(朝の挨拶)」を押下してロボットが「おはようございます」と発話する(タイミング2)、動作ボタン「発話(用件確認)」を押下してロボットが「何をしたいですか」と発話する(タイミング3)、動作ボタン「音声認識実行」を押下する(タイミング4)、ユーザが「テレビを見たい」と発声し、ロボットが音声認識を実行する(タイミング5)、動作区切りボタンを押下する(タイミング6)、動作ボタン「テレビの電源を入れる」を押下してロボットがテレビの電源を入れる(タイミング7)、動作区切りボタンを押下する(タイミング8)、という一連の動作を行う。
【0068】
次に、自律動作ルール生成手段105が動作を前記機器の状態に関連づけて記憶する処理を、図13のフローチャートを用いて説明する。ユーザの動作ボタン押下により、フローの処理が開始される。なお、本実施例では、このタイミングで、実際にロボットが押下された動作ボタンの動作を行う。ユーザがタイミングと動作の対応を理解しやすくするためである。まず、状態記憶手段153のデータ1に直前の動作の記録があるかどうかを判定する(ステップA1)。もし、記録があるならば、ステップA2へ進み、記録が無ければステップA4に進む。記録があった場合には、状態記憶手段153のデータ3、およびデータ1、そして今回の動作内容の3つを、自律動作ルールに新しい行を生成し、その行のそれぞれ、”直前イベント”、”直前動作”、”発動動作”に記録し(ステップA2)、ステップA3に進む。ステップA3では、今回の動作名を状態記憶手段153のデータ1に記録する。ステップA1で記録がなかった場合には、状態記憶手段153のデータ2に直前の外部イベントの記録があるかどうかを判定する(ステップA4)。記録があった場合にはステップA5に進み、記録が無かった場合には終了する。ステップA5では、状態記憶手段153のデータ2の内容をデータ3にコピーし、ステップA6に進む。ステップA6では、状態記憶手段153のデータ2と今回の動作名を、自律動作ルールに新しい行を生成し、その行のそれぞれ”直前のイベント”、”発動する動作”に記録し、ステップA7に進む。ステップA7では、状態記憶手段153のデータ2の内容を抹消し、ステップA3に進む。
【0069】
ステップA2で直前の動作と今回の動作が同一の場合には、無限ループを回避するために、自律動作ルールへ記録しないように制御してもよい。
【0070】
自律動作ルール生成手段105は、このほか、動作区切りボタンが押下されたときは、データ3、データ1、”連続動作終了”をセットにして、自律動作ルールに新しい行を生成して、その行のそれぞれ、”直前のイベント”、”直前の動作”、”発動する動作”に記録するとともに、状態記憶手段153のデータ1の内容を抹消する処理を行う。
【0071】
以上の処理により、概して、ボタンによって指示された今回の動作は以下のように記録される。動作区切りボタンが押下されるまでは、今回の動作は直前の動作に後続して自律的に発動するように記録される。動作区切りボタンが押下された後は、今回の動作は、直前に発生している外部イベントに後続して自律的に発動するように記録される。
【0072】
以下、タイミング1〜8における動作を、図13のフローチャート、図14の各タイミングにおける状態記憶手段153の例、図15の自律動作ルール記憶手段151の例に基づいて説明する。
【0073】
タイミング1でロボットがユーザを検出すると、データ2には「人を検出」というデータが記憶される。
【0074】
次に、タイミング2で動作ボタン「発話(朝の挨拶)」を押下すると、図13のフローチャートの動作が開始される。ステップA1ではデータ1がないためステップA4に、ステップA4ではデータ2があるため、ステップA5に進む。ステップA5でデータ3に「人を検出」が記憶され、ステップA6で、「人を検出」「発話(朝の挨拶)」をセットにして自律動作ルールが生成され、自律動作ルール記憶手段151に記憶される。ステップA7でデータ2を削除し、ステップA3でデータ1に「発話(朝の挨拶)」が記憶され、フローは終了する。この一連の動作により、外部イベントに対応して動作する自律動作ルールを生成することができる。
【0075】
タイミング3で動作ボタン「発話(用件確認)」を押下すると、再び図13のフローチャートの動作が開始される。ステップA1ではデータ1があるため、ステップA2に進む。ステップA2では、「人を検出」「発話(朝の挨拶)」「発話(用件確認)」をセットにして自律動作ルールが生成され、自律動作ルール記憶手段151に記憶される。ステップA3でデータ1は「発話(用件確認)」が記憶され、フローは終了する。この一連の動作により、外部イベントと直前動作に対応して動作する自律動作ルールを生成することができる。
【0076】
タイミング4で動作ボタン「音声認識実行」を押下した場合も、タイミング3と同様のフローが実行され、自律動作ルールが生成される。
【0077】
タイミング5でユーザが「テレビを見たい」と発声してロボットが音声認識を実行した結果、データ2に「音声認識検出」という外部イベントデータが記憶される。
【0078】
タイミング6で動作区切りボタンを押下すると、「人を検出」、「音声認識実行」、「連続動作終了」をセットにして自律動作ルールを生成し、さらにデータ1を消去する。
【0079】
タイミング7で動作ボタン「テレビの電源を入れる」を押下すると、タイミング2と同様のフローが実行され、自律動作ルールが生成される。
【0080】
タイミング8で動作区切りボタンを押下すると、タイミング6と同様のフローが実行され、自律動作ルールが生成され、データ1が消去される。
【0081】
以上の処理により、「人を検出」という外部イベントが発生したときに音声認識開始までの動作が実行され、さらに、音声認識を検出したときにその検出に基づいてロボットが動作するような自律動作ルールを生成することができる。
【0082】
次に、このようにして生成された自律動作ルールに基づいて、自律動作機器が自律的に動作を行うときの処理を、図16、図17のフローを参照して説明する。
【0083】
データ2に変化があったとき、つまり外部イベントを検出したときに、図16のフローが開始される。ステップB11で、自律動作ルール記憶手段151を参照して、データ2とデータ12が一致する行を探索し、前記ルールのデータ13の発動動作を発動する。ステップB12で発動した動作を状態記憶手段153のデータ1に書き込み、処理を終了する。
【0084】
データ1に変化があったとき、つまり直前に動作が行われたときに、図17のフローが開始される。ステップB21では、自律動作ルール記憶手段151を参照して、データ1、データ3の対と、データ11、データ12の対が一致する動作ルールを探索し、前記ルールのデータ13の発動動作を発動する。ステップB22で発動動作が「連続動作終了」だった場合は、ステップB23に進み、データ1、データ3のデータを消去し、処理を終了する。「連続動作終了」でなかった場合は、ステップB24に進み、発動した動作をデータ1に書き込み、処理を終了する。
【0085】
以上の処理により、外部イベントが発生した際に、自律的に一連の動作を実行させるような自律動作ルールを作成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明によれば、ロボット、POS端末、自動広告機器など自律的な動作を行う機器に内蔵された制御方法に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】第一の実施の形態の構成を示すブロック図
【図2】第一の実施の形態の動作を示す第一のフローチャート
【図3】第一の実施の形態の動作を示す第二のフローチャート
【図4】第二の実施の形態の構成を示すブロック図
【図5】第二の実施の形態の動作を示すフローチャート
【図6】第三の実施の形態の構成を示すブロック図
【図7】第三の実施の形態の動作を示すフローチャート
【図8】第四の実施の形態の構成を示すブロック図
【図9】第四の実施の形態の動作を示すフローチャート
【図10】第一の実施例の自律動作ルール記憶手段151が最初に保持するデータ例
【図11】第一の実施例の自律動作ルール記憶手段151が一連の動作の後に保持するデータ例
【図12】第二の実施例のタイミングを示すフローチャート
【図13】第二の実施例の動作を示す第一のフローチャート
【図14】第二の実施例の状態記憶手段153が保持するデータの例
【図15】第二の実施例の自律動作ルール記憶手段151が保持するデータ例
【図16】第二の実施例の動作を示す第二のフローチャート
【図17】第二の実施例の動作を示す第三のフローチャート
【符号の説明】
【0088】
11、12、14、15 第一の自律動作機器
13 第二の自律動作機器
21 自律動作ルール受信機器
22、23、24 遠隔操作機器
101 自律動作ルール送信手段
102 動作手段
103 外部イベント検出手段
104 自律動作ルール追加手段
105 自律動作ルール生成手段
151 自律動作ルール記憶手段
152 動作プログラム記憶手段
153 状態記憶手段
201 複写自律動作ルール受信手段
202 自律動作ルール複写指示手段
203 複写自律動作ルール送信手段
204 編集手段
205 動作指示手段
206 動作プログラム送信手段
251 遠隔操作機器内動作プログラム記憶手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律動作機器の状態と前記状態で発動する動作とを対応付けた自律動作ルールに基づいて自律的な動作を行う第一の自律動作機器を含み、
前記第一の自律動作機器は、
前記自律動作ルールを保持する第一の自律動作ルール記憶手段を参照し、
前記自律動作ルールの少なくとも一部を複写自律動作ルールとして送信する自律動作ルール送信手段を備えること
を特徴とする自律動作機器制御システム。
【請求項2】
前記自律動作ルール送信手段から送信された前記複写自律動作ルールを受信する複写自律動作ルール受信手段を備える
自律動作ルール受信機器を含むこと
を特徴とする請求項1記載の自律動作機器制御システム。
【請求項3】
前記自律動作ルール受信機器は、前記自律動作ルール送信手段に自律動作ルール複写指示を出す自律動作ルール複写指示手段を備え、
前記自律動作ルール送信手段は、前記自律動作ルール複写指示手段からの自律動作ルール複写指示に基づいて、前記自律動作ルールの少なくとも一部を複写自律動作ルールとして送信すること
を特徴とする請求項2記載の自律動作機器制御システム。
【請求項4】
前記第一の自律動作機器は、
前記第一の自律動作機器が所定の状態に置かれた時に、前記第一の自律動作ルール記憶手段を参照して、前記所定の状態に対応する自律動作ルールに基づいて自律的に動作を発動する動作手段を備え、
前記自律動作ルール送信手段は、前記自律動作ルール複写指示手段からの自律動作ルール複写指示を受けた時点もしくはその時点より前に前記動作手段が発動した、少なくとも一つ以上の動作に対応する自律動作ルールを複写自律動作ルールとして送信すること
を特徴とする請求項3記載の自律動作機器制御システム。
【請求項5】
自律動作ルールに基づいて自律的な動作を行う第二の自律動作機器を備え、
前記自律動作ルール受信機器は、
前記自律動作ルール受信手段が受信した前記複写自律動作ルールを送信する複写自律動作ルール送信手段を備え、
前記第二の自律動作機器は、
前記複写自律動ルール送信手段が送信した前記複写自律動作ルールを受信し、自己の自律動作ルールとして第二の自律動作ルール記憶手段に記憶させる自律動作ルール追加手段を備えること
を特徴とする請求項2乃至4のいずれか一つに記載の自律動作機器制御システム。
【請求項6】
前記自律動作ルール受信機器は、
前記複写自律動作ルールを編集する編集手段を有すること
を特徴とする請求項2乃至5のいずれか一つに記載の自律動作機器制御システム。
【請求項7】
前記自律動作ルール受信機器は動作指示手段を備え、
前記編集手段は、前記複写自律動作ルールから動作に関する情報を抽出し、
前記動作指示手段は、前記抽出した動作に関する動作指示を出し、
前記第一の自律動作機器は
前記第一の自律動作機器の状態と前記動作指示手段から指示された動作とを対応づけた自律動作ルールを生成し、第一の自律動作ルール記憶手段に記憶させる自律動作ルール生成手段を備えること
を特徴とする請求項6記載の自律動作機器制御システム。
【請求項8】
前記第一の自律動作機器は外部イベントを検出する外部イベント検出手段を備え、
前記自律動作ルール生成手段は、
前記外部イベント検出手段が外部イベントを検出した状態で前記動作指示手段からの指示を受けた際に、前記外部イベントと前記指示された動作を対応づけて自律動作ルールを生成すること
を特徴とする請求項7記載の自律動作機器制御システム。
【請求項9】
前記自律動作ルール生成手段は、
前記動作指示手段からの指示を受けた際に、前記第一の自律動作機器が直前に行った直前動作を前記第一の自律動作機器の状態とみなして、前記指定された動作と対応づけて自律動作ルールを生成すること
を特徴とする請求項7記載の自律動作機器制御システム。
【請求項10】
前記第一の自律動作機器は外部イベントを検出する外部イベント検出手段を備え、
前記自律動作ルール生成手段は、前記第一の自律動作機器の状態に応じて、
前記外部イベント検出手段が検出した外部イベントと前記指示された動作を対応づけるか、
前記自律動作機器が直前に行った直前動作と前記指定された動作を対応づけるか、
を制御して自律動作ルールを生成すること
を特徴とする請求項7記載の自律動作機器制御システム。
【請求項11】
前記第一の自律動作機器は、前記外部イベント検出手段から検出された外部イベントに関する情報か前記第一の自律動作機器が直前に行った直前動作に関する情報の少なくとも一方を保持する状態記憶手段を備え、
前記自律動作ルール生成手段は、
前記状態記憶手段が前記第一の自律動作機器が直前に行った直前動作に関する情報を保持している場合は、前記第一の自律動作機器が直前に行った直前動作と前記指定された動作を対応づけ、
それ以外の場合は、前記外部イベント検出手段が検出した外部イベントと前記指示された動作を対応づけること
を特徴とする請求項10記載の自律動作機器制御システム。
【請求項12】
自律動作機器の状態と前記状態で発動する動作とを対応付けた自律動作ルールに基づいて自律的な動作を行う第一の自律動作機器の制御方法であって、
前記自律動作ルールを保持する第一の自律動作ルール記憶手段を参照する自律動作ルール記憶手段参照ステップと、
前記自律動作ルールの少なくとも一部を複写自律動作ルールとして送信する自律動作ルール送信ステップと、を含むこと
を特徴とする自律動作機器制御方法。
【請求項13】
自律動作機器の状態と前記状態で発動する動作とを対応付けた自律動作ルールに基づいて自律的な動作を行う第一の自律動作機器と、前記自律動作ルールを受信する自律動作ルール受信機器とを含む自律動作機器制御システムの制御方法であって、
前記第一の自律動作機器において、
前記自律動作ルールを保持する第一の自律動作ルール記憶手段を参照する自律動作ルール記憶手段参照ステップと、
前記自律動作ルールの少なくとも一部を複写自律動作ルールとして送信する自律動作ルール送信する自律動作ルール送信ステップと、を含み、
前記自律動作ルール受信機器において、
前記前記自律動作ルール送信ステップから送信された前記複写自律動作ルールを受信する複写自律動作ルール受信ステップと、を含むこと
を特徴とする自律動作機器制御システムの制御方法。
【請求項14】
自律動作機器の状態と前記状態で発動する動作とを対応付けた自律動作ルールに基づいて自律的な動作を行う第一の自律動作機器と、前記自律動作ルールを受信する自律動作ルール受信機器とを含む自律動作機器制御システムの制御方法であって、
前記自律動作ルール受信機器において、
自律動作ルール複写指示を出す自律動作ルール複写指示ステップを含み、
前記第一の自律動作機器において、
前記自律動作ルールを保持する第一の自律動作ルール記憶手段を参照する自律動作ルール記憶手段参照ステップと、
前記自律動作ルール複写指示ステップにおいて出された自律動作ルール複写指示に基づいて、前記自律動作ルールの少なくとも一部を複写自律動作ルールとして送信する自律動作ルール送信ステップとを含み、
前記自律動作ルール受信機器において、
前記前記自律動作ルール送信ステップから送信された前記複写自律動作ルールを受信する複写自律動作ルール受信ステップと、を含むこと
を特徴とする自律動作機器制御システムの制御方法。
【請求項15】
前記第一の自律動作機器において、
前記第一の自律動作機器が所定の状態に置かれた時に、前記第一の自律動作ルール記憶手段を参照して、前記所定の状態に対応する自律動作ルールに基づいて自律的に動作を発動する動作ステップを含み、
前記自律動作ルール送信ステップは、
前記自律動作ルール複写指示ステップにおいて出された自律動作ルール複写指示を受けた時点もしくはその時点より前に前記第一の自律動作機器が発動した、少なくとも一つ以上の動作に対応する自律動作ルールを複写自律動作ルールとして送信すること
を特徴とする請求項14記載の自律動作機器制御システムの制御方法。
【請求項16】
前記自律動作機器制御システムは、自律動作ルールに基づいて自律的な動作を行う第二の自律動作機器も含み、
前記自律動作ルール受信機器において、
前記自律動作ルール受信ステップにおいて受信した前記複写自律動作ルールを送信する複写自律動作ルール送信ステップを含み、
前記第二の自律動作機器において、
前記複写自律動ルール送信ステップにおいて送信された前記複写自律動作ルールを受信し、自己の自律動作ルールとして第二の自律動作ルール記憶手段に記憶させる自律動作ルール追加ステップを含むこと
を特徴とする請求項13乃至15のいずれか一つに記載の自律動作機器制御システムの制御方法。
【請求項17】
前記自律動作ルール受信機器において、
前記複写自律動作ルール受信ステップにおいて受信した前記複写自律動作ルールを編集する編集ステップを含むこと
を特徴とする請求項13乃至15のいずれか一つに記載の自律動作機器制御システムの制御方法。
【請求項18】
前記編集ステップにおいて、前記複写自律動作ルールから動作に関する情報を抽出し、
前記自律動作ルール受信機器において、
前記編集ステップにおいて抽出した動作に関する動作指示を出す動作指示ステップを含み、
前記第一の自律動作機器において、
前記第一の自律動作機器の状態と前記動作指示ステップにおいて指示された動作とを対応づけた自律動作ルールを生成し、第一の自律動作ルール記憶手段に記憶させる自律動作ルール生成ステップを含むこと
を特徴とする請求項17記載の自律動作機器制御システムの制御方法。
【請求項19】
前記編集ステップにおいて、前記複写自律動作ルールから動作に関する情報を抽出し、
前記自律動作ルール受信機器において、
前記編集ステップにおいて抽出した動作を自律動作機器に発動させるための指示を出す動作指示ステップを含み、
前記第一の自律動作機器において、
外部イベントを検出する外部イベント検出ステップと、
前記外部イベント検出ステップが検出した外部イベントと前記動作指示ステップにおいて指示された動作を対応づけて自律動作ルールを生成し、前記第一の自律動作ルール記憶手段に記憶させる自律動作ルール生成ステップを含むこと
を特徴とする請求項17記載の自律動作機器制御システムの制御方法。
【請求項20】
自律動作機器の状態と前記状態で発動する動作とを対応付けた自律動作ルールに基づいて自律的な動作を行う第一の自律動作機器を制御する処理をコンピュータに実行させるための自律動作機器の制御プログラムであって、
前記自律動作ルールを保持する第一の自律動作ルール記憶手段を参照する自律動作ルール記憶手段参照ステップと、
前記自律動作ルールの少なくとも一部を複写自律動作ルールとして送信する自律動作ルール送信ステップと、をコンピュータに実行させること
を特徴とする自律動作機器の制御プログラム。
【請求項21】
自律動作機器の状態と前記状態で発動する動作とを対応付けた自律動作ルールに基づいて自律的な動作を行う第一の自律動作機器と、前記自律動作ルールを受信する自律動作ルール受信機器とを含む自律動作機器制御システムを制御する処理をコンピュータに実行させるための自律動作機器制御システムの制御プログラムであって、
前記第一の自律動作機器において、
前記自律動作ルールを保持する第一の自律動作ルール記憶手段を参照する自律動作ルール記憶手段参照ステップと、
前記自律動作ルールの少なくとも一部を複写自律動作ルールとして送信する自律動作ルール送信する自律動作ルール送信ステップと、を含み、
前記自律動作ルール受信機器において、
前記前記自律動作ルール送信ステップから送信された前記複写自律動作ルールを受信する複写自律動作ルール受信ステップと、をコンピュータに実行させること
を特徴とする自律動作機器制御システムの制御プログラム。
【請求項22】
自律動作機器の状態と前記状態で発動する動作とを対応付けた自律動作ルールに基づいて自律的な動作を行う第一の自律動作機器と、前記自律動作ルールを受信する自律動作ルール受信機器とを含む自律動作機器制御システムを制御する処理をコンピュータに実行させるための自律動作機器制御システムの制御プログラムであって、
前記自律動作ルール受信機器において、
自律動作ルール複写指示を出す自律動作ルール複写指示ステップを含み、
前記第一の自律動作機器において、
前記自律動作ルールを保持する第一の自律動作ルール記憶手段を参照する自律動作ルール記憶手段参照ステップと、
前記自律動作ルール複写指示ステップにおいて出された自律動作ルール複写指示に基づいて、前記自律動作ルールの少なくとも一部を複写自律動作ルールとして送信する自律動作ルール送信ステップとを含み、
前記自律動作ルール受信機器において、
前記前記自律動作ルール送信ステップから送信された前記複写自律動作ルールを受信する複写自律動作ルール受信ステップと、をコンピュータに実行させること
を特徴とする自律動作機器制御システムの制御プログラム。
【請求項23】
前記第一の自律動作機器において、
前記第一の自律動作機器が所定の状態に置かれた時に、前記第一の自律動作ルール記憶手段を参照して、前記所定の状態に対応する自律動作ルールに基づいて自律的に動作を発動する動作ステップを含み、
前記自律動作ルール送信ステップは、
前記自律動作ルール複写指示ステップにおいて出された自律動作ルール複写指示を受けた時点もしくはその時点より前に前記第一の自律動作機器が発動した、少なくとも一つ以上の動作に対応する自律動作ルールを複写自律動作ルールとして送信すること
を特徴とする請求項22記載の自律動作機器制御システムの制御プログラム。
【請求項24】
前記自律動作機器制御システムは、自律動作ルールに基づいて自律的な動作を行う第二の自律動作機器も含み、
前記自律動作ルール受信機器において、
前記自律動作ルール受信ステップにおいて受信した前記複写自律動作ルールを送信する複写自律動作ルール送信ステップを含み、
前記第二の自律動作機器において、
前記複写自律動ルール送信ステップにおいて送信された前記複写自律動作ルールを受信し、自己の自律動作ルールとして第二の自律動作ルール記憶手段に記憶させる自律動作ルール追加ステップを含むこと
を特徴とする請求項21乃至23のいずれか一つに記載の自律動作機器制御システムの制御プログラム。
【請求項25】
前記自律動作ルール受信機器において、
前記複写自律動作ルール受信ステップにおいて受信した前記複写自律動作ルールを編集する編集ステップを含むこと
を特徴とする請求項21乃至23のいずれか一つに記載の自律動作機器制御システムの制御プログラム。
【請求項26】
前記編集ステップにおいて、前記複写自律動作ルールから動作に関する情報を抽出し、
前記自律動作ルール受信機器において、
前記編集ステップにおいて抽出した動作に関する動作指示を出す動作指示ステップを含み、
前記第一の自律動作機器において、
前記第一の自律動作機器の状態と前記動作指示ステップにおいて指示された動作とを対応づけた自律動作ルールを生成し、第一の自律動作ルール記憶手段に記憶させる自律動作ルール生成ステップを含むこと
を特徴とする請求項25記載の自律動作機器制御システムの制御プログラム。
【請求項27】
前記編集ステップにおいて、前記複写自律動作ルールから動作に関する情報を抽出し、
前記自律動作ルール受信機器において、
前記編集ステップにおいて抽出した動作を自律動作機器に発動させるための指示を出す動作指示ステップを含み、
前記第一の自律動作機器において、
外部イベントを検出する外部イベント検出ステップと、
前記外部イベント検出ステップが検出した外部イベントと前記動作指示ステップにおいて指示された動作を対応づけて自律動作ルールを生成し、前記第一の自律動作ルール記憶手段に記憶させる自律動作ルール生成ステップを含むこと
を特徴とする請求項25記載の自律動作機器制御システムの制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−214235(P2009−214235A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−60763(P2008−60763)
【出願日】平成20年3月11日(2008.3.11)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】