説明

興味が低い番組を適宜に録画するためのシステムおよび方法

【課題】ユーザにとって重要度の低い番組を録画および削除するためのシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】選択された番組録画のための録画優先度を保存するステップと、該録画優先度が該番組の代替放送の録画を許可するかどうかを判断するステップと、該録画優先度が該番組の代替放送の録画を許可するとの判断に応じて該番組の代替放送を識別するステップと、リソースの衝突を回避しながら、該番組の全部を録画するために、複数の放送の一部分を録画するステップと、該番組の全部が再生されるように、該録画されたそれぞれの放送の一部分から該番組を再生するステップとを包含する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組を録画および削除するためのシステムおよび方法に関し、特に、ユーザにとって重要度の低い番組を録画および削除するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルビデオ録画(DVR)装置などの録画装置は、当技術分野で周知であるが、依然として欠陥がある。DVR装置のユーザは、同程度の興味を有していないような多くの番組の録画を予約してしまう場合もある。予約の衝突が発生した場合、ユーザは最も興味のある番組を録画するための選択、そして録画するための他の番組の別の放送の検索を余儀なくされる。これは一部のユーザにとって、厄介で煩雑で、ともすれば望ましくない場合がある。
【0003】
DVR装置のユーザは、例えば、ユーザが番組を録画しようとして、DVR装置の残留容量が不十分であると分かったような望ましくない経験をしている場合がある。そしてユーザは、録画のキャンセル、または新しい番組のために容量を空けるため1つ以上の録画番組の選択と削除を余儀なくされる。このような経験は、ユーザが録画を予約する際は、ユーザのDVRに利用可能な容量があるが、番組の放送時には、十分な容量がなくなる場合、さらに苛立たしい場合がある。このような場合、ユーザが偶然にDVR装置を確認し、放送時刻の前に容量を開けなければ、要求された番組は録画されない。ユーザが、すでに録画された番組よりも、録画したい番組に興味がある場合、この経験はかなり苛立たしい可能性がある。
【0004】
潜在的に望ましくない経験のさらに別の例として、DVR装置が、新規録画用に容量をあけるため、自動的に番組を削除する場合がある。ユーザが録画中の番組よりも興味がある番組をDVRが削除した場合、このような結果はユーザを苛立たせる場合がある。
【0005】
このように、ユーザの興味が低い番組を、都合の良いときに録画するためのシステムおよび方法を提供することは、望ましいであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明のこのような目的あるいはその他の目的は、録画装置に連結した双方向テレビアプリケーションを提供することにより、本発明の原理に従って達成される。双方向テレビアプリケーションは、自動的に録画の録画優先度を指定するか、ユーザの指定を受信する。優先度の中でもとくに、「適宜に」優先度がある(他には例えば、「高い」および「低い」であってもよい)。一部の実施形態において、唯一の録画優先度オプションは、「適宜に」か否かである。「適宜に」優先度とは、録画を要求された番組の放送が特定されず、要求された番組のコピーが、その他のユーザの要求と録画が衝突しない、第1の機会に録画されるはずであることを示す。
【課題を解決するための手段】
【0007】
番組の録画に先立ち、双方向テレビアプリケーションは、番組の録画が、ユーザの機器での現在の予期された、あるいは予約されたリソースの使用と衝突するかどうかを判断する。例えば、双方向テレビアプリケーションは、録画するためにチューナが利用可能かどうか、または番組を録画するために利用可能な十分な容量があるかどうかを判断してもよい。衝突が発生している、あるいは発生する見込みがある場合、双方向テレビアプリケーションは、番組の録画優先度を調査する。録画優先度が「適宜に」である場合、双方向テレビアプリケーションは、衝突のない時間の別の番組の放送を検索し、録画のための放送を予約する。
【0008】
「適宜に」番組の単独の放送をリソースの衝突なしに全体として録画することができる時間がない場合がある。この場合、双方向テレビアプリケーションは、衝突しない「適宜に番組」のいくつかの異なった放送の一部分の録画を予約する。各部分が録画される際、またはすべての部分が録画された後、双方向テレビアプリケーションは、番組の断片をまとめ、完全な録画を実現する。代替的に、双方向テレビアプリケーションは、部分をまとめずに残し、ユーザが番組の再生を要求した時に、単にそれらを正しい順に再生してもよい。
【0009】
予約された録画が「適宜に」を指定されていないという判断に応じて、双方向テレビアプリケーションは、「適宜に」優先度を有するその他のいずれかの予約された録画を、再予約することができるかどうかを判断する。再予約できない場合、双方向テレビアプリケーションは、解決できない衝突があることをユーザに警告し、ユーザに録画を選択するように要求するか、自動的に録画を選択してもよい。例えば、双方向テレビアプリケーションは、「優先度の高い」録画に有利となるよう「優先度の低い」録画を自動的にキャンセルしてもよい。
一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、録画番組に対する削除優先度を自動的に指定するか、ユーザの指定を受信してもよい。録画装置の容量の不足により、衝突が発生した場合、双方向テレビアプリケーションは、新規録画用に容量を空けるため、該当する場合、どの番組を削除するかを判断するため削除優先度を使用する。削除優先度には、「適宜に」優先度(一部の実施形態においては、唯一のオプションであってもよい)を含む。その他の優先度は、例えば、「私が削除するまで保存」、「高い」、および「低い」であってもよい。録画番組が「適宜に」削除優先度を有するとの判断に応じて、双方向テレビアプリケーションは、容量が利用可能であり、その他の衝突がなく、録画番組を後で録画することができる場合には、新しい番組用に容量を空けるため録画番組を削除する(双方向テレビアプリケーションは、番組全体の再録画を行うためにまとめるステップを使用してもよい)。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
番組を録画するための方法であって、
選択された番組録画のための録画優先度を保存するステップと、
該録画優先度が該番組の代替放送の録画を許可するかどうかを判断するステップと、
該録画優先度が該番組の代替放送の録画を許可するとの判断に応じて、該番組の代替放送を識別するステップと、
リソースの衝突を回避しながら、該番組の全部を録画するために、複数の放送の一部分を録画するステップと、
該番組の全部が再生されるように、該録画されたそれぞれの放送の一部分から該番組を再生するステップと
を包含する、方法。
(項目2)
前記番組を再生するステップは、該番組内でのそれぞれの部分の位置に基づいて、順にそれぞれの録画部分を再生するステップを包含する、項目1に記載の方法。
(項目3)
項目1に記載の方法であって、
それぞれの識別された放送に対し、該識別された放送の一部分を録画するステップがチューナの使用と衝突するかどうかを判断するステップをさらに包含し、
複数の放送の一部分を録画するステップは、チューナの使用と衝突しない複数の放送を録画するステップを包含する、方法。
(項目4)
項目1に記載の方法であって、
それぞれの識別された放送に対し、該識別された放送の一部分を録画するステップは、番組を録画するために利用可能な容量と衝突するかどうかを判断するステップをさらに包含し、
複数の放送の一部分を録画するステップは、番組を録画するために利用可能な容量と衝突しない複数の放送の一部分を録画するステップを包含する、方法。
(項目5)
前記番組の第1の録画部分は、該番組の代替放送からのものである、項目1に記載の方法。
(項目6)
項目1に記載の方法であって、
前記番組の全体が録画されると見込まれる日付を判断するステップと、
該日付を表示するステップと
をさらに包含する、方法。
(項目7)
番組を録画するための方法であって、
録画装置で第1の番組を録画するために、容量が必要かどうかを判断するステップと、
録画された番組または番組の一部分の削除と該番組または番組の一部分の今後の放送の録画とを許可する削除優先度を有する、該録画装置上の該録画された番組または番組の一部分を識別するステップと、
該第1の番組に対し、該録画装置上の容量を解放するために、該識別された録画された番組または番組の一部分を削除するステップと、
録画のために、該識別された録画された番組または番組の一部分の今後の放送を予約するステップと、
該識別された録画された番組または番組の一部分を削除することによって解放された該容量で、少なくとも部分的に該第1の番組を録画するステップと
を包含する、方法。
(項目8)
項目7に記載の方法であって、
以前に視聴されており、前記録画された番組または番組の一部分の削除と該番組または番組の一部分の今後の放送の録画とを許可する削除優先度を有しない該録画された番組または番組の一部分を識別するステップと、
該識別され、以前に視聴された録画された番組または番組の一部分を削除するステップと、
録画するために、該識別され、以前に視聴された録画された番組または番組の一部分の今後の放送を予約するステップと
をさらに包含する、方法。
(項目9)
録画するための前記識別された番組または番組の一部分の今後の放送を予約するステップは、該番組または番組の一部分の該今後の放送を録画するための録画優先度をユーザに確定させるステップをさらに包含する、項目7に記載の方法。
(項目10)
識別および削除するステップは、前記第1の番組を録画するための十分な容量の解放に必要な、録画された番組および番組の一部分の削除と今後の放送の録画の予約とを許可する削除優先度を有する該録画された番組および番組の一部分をできるだけ多く識別し削除するステップを包含し、
該第1の番組を録画するステップは、該十分な容量に必要な該番組および番組の一部分のすべてを削除することによって解放された容量で、該第1の番組の全体を録画するステップを包含する、項目7に記載の方法。
(項目11)
番組を録画し、表示装置で番組を再生するためのシステムであって、
番組を録画するための録画装置と、
制御回路と
を備え、該制御回路は、
予約された番組の録画に対する録画優先度を保存し、
該録画優先度が、該番組の代替放送の録画を許可するかどうかを判断し、
該録画優先度が、該番組の代替放送の録画を許可するとの判断に応じて、該番組の代替放送を識別し、
リソースの衝突を回避しながら、該番組の全部を録画するために、複数の放送の一部分を録画し、
該番組の該全部が再生されるように、録画されたそれぞれの放送の該一部から該番組を再生するように構成される、システム。
(項目12)
前記制御回路は、前記番組内でのそれぞれの部分の位置に基づいて、順にそれぞれの録画部分を再生するようにさらに構成される、項目11に記載のシステム。
(項目13)
前記制御回路は、
それぞれの識別された放送に対し、該識別された放送の一部分を録画するステップがチューナの使用と衝突するかどうかを判断し、
チューナの使用と衝突しない複数の放送の該一部分を録画するようにさらに構成される、
項目11に記載のシステム。
(項目14)
前記制御回路は、
それぞれの識別された放送に対し、該識別された放送の一部を録画するステップが、番組を録画するために利用可能な容量と衝突するかどうかを判断し、
番組を録画するために利用可能な容量と衝突しない、複数の放送の該一部分を録画するようにさらに構成される、
項目11に記載のシステム。
(項目15)
前記番組の前記第1の録画部分は、該番組の代替放送からのものである、項目11に記載のシステム。
(項目16)
前記制御回路は、
前記番組の全体が録画されると見込まれる日付を判断し、
該日付を表示するようにさらに構成される、
項目11に記載のシステム。
(項目17)
番組を録画するためのシステムであって、
録画装置と、
制御回路と
を備え、該制御回路は、
録画装置で第1の番組を録画するために、容量が必要かどうかを判断し、
録画される番組または番組の一部分の削除と該番組または番組の一部分の今後の放送の録画とを許可する削除優先度を有する、該録画装置上の録画された番組または番組の一部分を識別し、
該第1の番組に対し、該録画装置の容量を解放するために、該識別された録画された番組または番組の一部分を削除し、
録画するために、該識別された録画された番組または番組の一部分の今後の放送を予約し、
該識別された録画された番組または番組の一部分を削除することによって解放された該容量で、少なくとも部分的に該第1の番組を録画するように構成される、システム。
(項目18)
前記制御回路は、
以前に視聴されており、録画された番組または番組の一部分の削除と該番組または番組の一部分の今後の放送の録画とを許可する削除優先度を有しない該録画された番組または番組の一部分を識別し、
該識別され、以前に視聴された録画された番組または番組の一部分を削除し、
録画するために、該識別され、以前に視聴された録画された番組または番組の一部分の今後の放送を予約するようにさらに構成される、
項目17に記載のシステム。
(項目19)
前記制御回路は、前記番組または番組の一部分の前記今後の放送を録画するために、録画優先度をユーザに確定させるようにさらに構成される、項目17に記載のシステム。
(項目20)
前記制御回路は、
前記第1の番組を録画するための十分な容量の解放に必要な、録画された番組および番組の一部分の削除と今後の放送の録画とを許可する削除優先度を有する該録画された番組および番組の一部分をできるだけ多く識別および削除し、
該十分な容量に必要な該番組および番組の一部分のすべてを削除することによって解放された容量で、該第1の番組の全体を録画するようにさらに構成される、
項目17に記載のシステム。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の上記およびその他の機能、特徴、および種々の利点は、添付図面と関連させて、以下の詳細な説明を検討した上で、より明らかとなるであろう。
【0011】
【図1】図1は、本発明の一実施形態による、例示的双方向テレビシステムの略図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態による、テレビ番組リストを示す例示的ディスプレイ画面を表す。
【図3】図3は、本発明の一実施形態による、テレビ番組に関する情報を示す、例示的ディスプレイ画面を表す。
【図4】図4は、本発明の一実施形態による、録画が開始された後の、テレビ番組を全画面に示す例示的ディスプレイ画面を表す。
【図5】図5は、本発明の一実施形態による、録画オプションを示す、例示的ディスプレイ画面を表す。
【図6】図6は、本発明の一実施形態による、予約の衝突通知を示す、例示的ディスプレイ画面を表す。
【図7】図7は、本発明の一実施形態による、録画容量の衝突通知を示す、例示的ディスプレイ画面を表す。
【図8】図8は、本発明の一実施形態による、録画済番組のリストを示す、例示的ディスプレイ画面を表す。
【図9】図9は、本発明の一実施形態による、「適宜に」録画優先度を有する番組を録画するための例示的プロセスのフローチャートを表す。
【図10】図10は、本発明の一実施形態による、「適宜に」録画優先度を有する番組を録画するための別の例示的プロセスのフローチャートを表す。
【図11】図11は、本発明の一実施形態による、「適宜に」削除優先度を有する番組を削除、および再録画の予約のための例示的プロセスのフローチャートを表す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の原理による、例示的双方向テレビシステム1を表す。ユーザ機器10は、通信パス22を介してコンテンツソース20から信号の形式でコンテンツを受信する。実際には、複数のコンテンツソースがあってもよい。明確にするため、1つのみを図1に図示する。また実際には、コンテンツソース20およびデータソース24に連結したユーザ機器10の複数の例があってもよい。図を明確にするため、単一のユーザのみのユーザ機器を図示する。
【0013】
コンテンツソース20は、例えば、ケーブルシステムヘッドエンド、衛星テレビ配信設備、テレビ放送設備、オン・デマンドサーバ(例えば、ビデオ・オン・デマンド(VOD)サーバ)、またはコンテンツを生成、配信するためのその他のいずれかの適切な設備あるいはシステムなどのいずれかの適切なコンテンツソースであってもよい。コンテンツソース20は、例えば、衛星パス、光ファイバーパス、ケーブルパス、またはその他のいずれかの適切な有線、あるいは無線パスを含む、いずれかの適切な通信パス22を介し、信号を送信するように構成されてもよい。信号は、例えば、テレビ番組、音楽、ニュース、ウェブサービスなどのいずれかの適切なコンテンツ、またはその他のいずれかの適切なコンテンツを伝達してもよい。信号は、放送、マルチキャスト、ユニキャスト、またはその他のいずれかの適切な放送ストリームとして送信されてもよい。
【0014】
ユーザ機器10は、双方向テレビ体験の提供に適切ないずれかの機器を含んでもよい。例えば、ユーザ機器10は、テレビカード付きパーソナルコンピュータ(PCTV)などのコンピュータ機器を含んでもよい。ユーザ機器10は、テレビ、セットトップボックス、録画装置、ビデオプレーヤ、ユーザ入力装置(例えば、リモートコントロール、キーボード、マウス、タッチパッド、タッチ画面、音声認識インターフェース等)などのテレビ機器、あるいは双方向テレビ体験の提供に適切なその他のいずれかの装置を含んでもよい。例えば、ユーザ機器10は、Motorola社が提供するDCT2000、2500、5100、6208、または6412セットトップボックスを含んでもよい。
【0015】
図1の例において、ユーザ機器10は、個別の装置、あるいは単独の装置として実装される、制御回路18、表示装置12、録画装置14、およびユーザ入力装置16を少なくとも含む。双方向テレビ番組ガイドなどの双方向テレビアプリケーションは、パス22を介してコンテンツソース20によって送信されたコンテンツを表示装置12に表示するように制御回路18のチューナに指示を与え、双方向テレビアプリケーション機能を提供するようにユーザ機器10に実装されてもよい。
【0016】
録画装置14は、パーソナルビデオレコーダ(PVR)、デジタルビデオレコーダ(DVR)、ビデオカセットレコーダ(VCR)、DVDレコーダ、またはその他のいずれかの適切な録画装置であってもよい。録画装置14は、1つ以上のチューナを含んでもよい。
【0017】
表示装置12は、例えば、テレビモニタまたはコンピュータモニタなどのいずれかの適切な装置であってもよい。また表示装置12は、オーディオ出力を提供するように構成されてもよい。
【0018】
制御回路18は、入力装置16からのユーザ入力を受信し、双方向テレビアプリケーションの命令を実行し、番組を録画する録画装置14に指示を与え、送信された番組、録画番組、および双方向テレビアプリケーションディスプレイ画面を表示するための表示装置12に指示を与えるように適合される。制御回路18は、1つ以上のチューナ(例えば、アナログまたはデジタルチューナ)、エンコーダおよびデコーダ(例えば、MPEGエンコーダおよびデコーダ)、プロセッサ(例えば、Motorola 68000ファミリープロセッサ)、メモリ(例えば、RAMおよびハードディスク)、通信回路(例えば、ケーブルモデム回路)、入力/出力回路(例えば、グラフィック回路)、ユーザ機器10の種々の装置(例えば、録画装置14)への接続、アナログまたはデジタルテレビ番組編成、番組録画、および双方向テレビ機能を提供するためのその他のいずれかの適切なコンポーネントを含んでもよい。一部の実施形態において、制御回路18は、例えば、録画装置14、ディスプレイ12、またはその他のいずれかの装置(例えば、セットトップボックス、テレビ、ビデオプレーヤ等)の一部といったユーザ機器10の装置の一部として含まれてもよい。
【0019】
制御回路18は、双方向テレビアプリケーション命令、またはその他のプログラミング論理、およびデータベース104を保存するためのメモリを含んでもよい。データベース104は、データソース24からの双方向テレビアプリケーションデータ(番組予約データなど)、および双方向テレビアプリケーションによって使用されるその他のデータ(例えば、ユーザプロフィール、録画番組リスト、機器設定、またはその他の適切な情報)を保存する。またデータベース104は、予約された録画および実際の録画に対する削除優先度および録画優先度を保存してもよい。一部の実施形態において、データベース104は、録画装置14などのユーザ機器10のその他の部分に保存されるか、ユーザ宅の内部あるいは外部にある異なる装置間に保存されてもよい。
【0020】
ユーザ機器10は、双方向テレビアプリケーションデータを1つ以上のデータソース24から受信してもよい。データソース24は、特定の種類のコンテンツ、または特定のアプリケーション用のデータを提供してもよい。例えば、1つのデータソース24は、非オンデマンド型の資産(例えば、無料およびペイ・パー・ビューテレビ番組)用のデータを提供してもよく、別のものはオンデマンド型の資産(例えば、VOD番組)用のデータを提供してもよい。または、例えば、単一のデータソースは、これらの種類のデータの両方を提供してもよい。一部の実施形態において、1つのデータソース24は、双方向テレビ番組ガイド用のデータを提供してもよく、別のものはユーザ機器10で起動中の別の双方向テレビアプリケーション(例えば、ホームショッピングアプリケーション)用のデータを供給してもよい。一部の実施形態において、データソース24は、クライアント/サーバアプローチを用いた双方向テレビアプリケーションにデータを提供してもよい。すべてのソースに対しデータソース毎に1つのサーバがあってもよく、一部の実施形態においては、単一のサーバがユーザ機器10と種々のデータソース24間でプロキシとして通信してもよい。
【0021】
個別の要素としてコンテンツソース20およびデータソース24を図1に図示する。実際には、その機能性は結合され、単一の設備で単一のシステムから、あるいは複数の設備で複数のシステムから提供されてもよい。例えば、1つのコンテンツソース20およびデータソース24は、VODコンテンツおよび関連するVODデータを提供するように結合されてもよい。
【0022】
図2は、双方向テレビアプリケーションが、表示装置12に表示可能な例示的番組ガイド画面200を表す。ユーザは、例えば、「メニュー」、「ガイド」、またはその他の適切なキーの押下、あるいは別の番組ガイド画面またはメニューからナビゲートするユーザ入力装置16でのキー操作といったいずれかの適切な手段、もしくはその他のいずれかの適切な手段によって、番組ガイド画面200にアクセスしてもよい。例示的番組ガイド画面200は、番組タイトル、チャンネル、予定された放送時刻、およびその他の適切な番組情報を含んだ番組リスト210のグリッドを含む。その他の実施形態において、番組ガイド画面は番組のリスト(例えば、単一行)を含んでもよい。ユーザは、ユーザ入力16、またはその他のいずれかの適切な手段を用いてハイライト領域212で希望する番組リストを選択してもよい。
【0023】
番組またはその他の適切なビデオ録画を予約する際、ユーザは希望する番組のハイライト(図2の例では、チャンネル28の「Biography」に関連するリスト214がハイライトされている)、「録画」キーの押下またはキー操作、あるいはユーザ入力装置16を用いて画面から「録画」オプションの選択を行ってもよい。予約された録画は、例えば、録画アイコン216によって表示されてもよい。
【0024】
録画する番組の選択に先立ち、ユーザは番組に関する付加情報を必要としてもよい。例えば、ユーザは、ハイライト領域212を用いてリストをハイライトしたり、「情報」キーの押下やユーザ入力装置16でキー操作を行ってもよい。ユーザ要求の受信に応じて、双方向テレビアプリケーションは、情報画面を表示してもよい。図3は、詳細な情報セクション302、番組詳細エリア304(番組タイトル、時刻、およびチャンネルを含む)、およびビデオウィンドウ306を含む、例示的情報画面300を示す。
【0025】
また、画面300は、選択可能なアイコン310を含んでもよく、それらの一部あるいはすべてはテキスト記述を含んでもよい。画面には、録画、連続録画、ペアレンタル・コントロール・ロック、またはその他のいずれかの適切な双方向テレビアプリケーション機能のオプションを含んでもよい。ユーザが番組の録画を決定した場合、ユーザは「録画」キーの押下もしくはユーザ入力装置16を用いて画面から「録画」オプションを選択するキー操作、またはその他のいずれかの適切な手段によって録画を予約してもよい。
【0026】
一部の実施形態において、ユーザは、例えば、図4に図示される全画面表示400のような全画面表示によって表示装置12で番組を見ながら、番組の録画を決定してもよい。視聴している番組を録画する際、ユーザは「録画」キーの押下またはユーザ入力装置16でのキー操作を行ったり、その他のいずれかの適切な手段を使用してもよい。ポップアップ通知402のようなポップアップ通知は、録画が開始したことを確認するために表示されてもよい。また双方向テレビアプリケーションは、ユーザの番組録画の確認の受信に応答して、通知を表示してもよい。一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、予約された録画が開始された際、ポップアップ通知402が自動的に表示されるように指示してもよい。
【0027】
番組録画のユーザ要求に応答して(例えば、画面200、300、または400のいずれかから)、双方向テレビアプリケーションは、選択された番組に対する録画優先度(例えば、高い、低い、「適宜に」など)を自動的に指定するか、またはユーザに指定を促す。双方向テレビアプリケーションは、いずれかの適切なアプローチを用いて録画の優先度を自動的に指定してもよい。例えば、ユーザが番組の視聴および録画に対して支払いを行っている場合、ユーザは番組への高い関心を有している可能性があるため、双方向テレビアプリケーションは優先度を高く設定してもよい。別の例として、双方向テレビアプリケーションは、ユーザ視聴履歴に基づいて、番組がユーザにとってどれほど望ましいものであるかを判断してもよい。ユーザが非常に興味をもっており、見る可能性が高い番組であるとの判断に応じて、アプリケーションは、例えば、番組に高い優先度を指定してもよい。例えば、選択された番組が放送されるのと同時刻に、より興味のある他の番組があり、他の選択された番組の放送があると判断した場合、番組に「適宜に」の優先度を指定してもよい。さらに別の例として、双方向テレビアプリケーションはデフォルトで、現在見ている番組の録画を高く設定してもよい。
【0028】
一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、ユーザが録画を見る時期を予測し、それにより録画優先度を設定するようにしてもよい。この予測は、例えば、一般的にユーザが番組を録画してからそれを見るまでの期間(「待機期間」)に基づいてもよい。待機期間は、ガイドによって判断されてもよいし、または代替的にユーザによって設定されてもよい。双方向テレビアプリケーションは、ユーザが所定の録画を見る時期をより良く予測するため、番組の異なった分類またはジャンルに対する待機期間を判断してもよい。一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、ユーザが録画を見る可能性が高い時期が近づいたとき、録画優先度を自動的に更新してもよい。
【0029】
以下の例は、本発明の一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションが、どのように番組に対する録画優先度を自動的に判断するか実証する。月曜日にユーザが、火曜日のゴールデンタイムの番組を毎週録画することにしたと仮定する(連続録画など)。ユーザの視聴および使用履歴に基づいて、双方向テレビアプリケーションは、これが、ユーザが非常に興味のある番組であり、一般的にユーザはこの録画を見るために土曜日まで待機するということを判断する。また、双方向テレビアプリケーションは、予約データを調査し、番組の再放送が土曜日までに3回あることを判断する。いずれの放送にも衝突がないと判断した後、双方向テレビアプリケーションは、優先度を「適宜に」に設定する。その週が経過するとともに、ユーザはさらなる録画を予約し、第1および第3の放送に対し、リソースの衝突を引き起こしてしまう。それに応じて、双方向テレビアプリケーションは、録画優先度を優先度の高いものに更新し、録画するために第2の放送を予約する。
【0030】
録画のための録画優先度を自動的に設定する代わりに、あるいはそれに加え、双方向テレビアプリケーションは、録画のための優先度の指定をユーザに促す。例えば、双方向テレビアプリケーションは、番組のための画面、または図5に図示されるポップアップメニュー502のようなポップアップを表示してもよい。ポップアップメニュー502は、複数の録画オプション504を含む。録画オプション504には、録画するコピー数、複数の放送が利用可能である場合(例えば、アナログ、デジタル、高精細度等)の録画する放送、録画優先度、ユーザが番組を視聴する時期、開始バッファの長さ、およびコピーの保存期間を含む。これらは、その他のいずれかの適切な録画オプションが使用されてもよい場合の、ほんの一部の例である。一部の実施形態において、録画オプションのポップアップメニューは、図5に図示されるオプションの代わりに、あるいはそれに加え、その他のいずれかの適切な録画オプション(例えば、解像度、録画するチャンネル、ビットレート、録画サイズ、終了バッファの長さなど)を含んでもよい。図5の例において、ユーザは、図2で録画のために選択された番組、「Biography」に対して、「適宜に」録画優先度を設定している。
【0031】
ユーザによる設定、または双方向テレビアプリケーションによる自動設定に関わらず、録画優先度(およびその他の録画オプション)は、図1のデータベース104などのデータベースに保存されてもよい。優先度は、いずれかの適切なアプローチを用いて、データベース104に示されてもよい。例えば、入力は単純なフラグあるいは英数字であってもよい。
【0032】
番組の録画に先立ち、双方向テレビアプリケーションは、録画が、現在の予約されたか、または予期されるユーザ機器10のリソースの使用と衝突するかどうかを判断する。例えば、双方向テレビアプリケーションは、制御回路18または録画装置14(図1)のチューナが、録画のために利用可能かどうか、または録画装置14に番組を録画するための十分な容量があるかどうかを判断してもよい。双方向テレビアプリケーションは、例えば、ユーザの視聴または使用履歴に基づいて、ユーザ機器10のリソースの使用を予測あるいは予期してもよい。いずれのアプローチが使用されようと、衝突確認は、番組の録画の直前、録画の設定時、あるいはその間のいずれかの時に行われてもよい。一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、リソースの衝突に関して、予約された録画を定期的にあるいは継続的に監視する。
【0033】
衝突が存在する、あるいは存在する見込みがある場合、双方向テレビアプリケーションは、番組の録画優先度を調査する。録画優先度が「適宜に」である場合、双方向テレビアプリケーションは、番組の代替(例えば、今後の)放送に関する、予定のデータ(データソース24から受信され、図1のデータベース104に保存された番組ガイドデータなど)を検索し、代替放送のいずれかの録画が、リソースの衝突を引き起こすかどうかを判断する。衝突のない1つ以上の放送が見つかった場合、双方向テレビアプリケーションは、録画のため、放送の1つ(例えば、次の時間の放送)を予約する。衝突のない放送が1つ
だけ見つかった場合、双方向テレビアプリケーションは、確実に録画するため、その放送の録画優先度を高く設定してもよい。代替的に、単一の放送の優先度は、低いままであってもよい。一部の例において、衝突のない放送が利用可能ではない場合もある。この場合、双方向テレビアプリケーションは、要求された番組が最終的に録画され視聴されるまで、あるいはユーザが録画要求をキャンセルするまで、番組の録画要求をメモリに保持し、次回の番組のデータの受信時にその検索を継続してもよい。
【0034】
以下の例は、双方向テレビアプリケーションが、どのように「適宜に」録画優先度を有する番組を録画するかを説明する。この例において、双方向テレビアプリケーションは、ユーザが録画を設定した際、リソースの衝突があるかどうかを判断する。ユーザは、図2の対応するリスト(チャンネル28、午後9時〜10時)を選択することによって、番組「Biography」の録画を決定する。選択を受信すると、双方向テレビアプリケーションは、ユーザに録画オプション設定を促す、画面500(図5)を表示してもよい。この例において、ユーザは「適宜に」録画優先度を設定する。ユーザによって設定された録画オプションを受信すると、双方向テレビアプリケーションは、2つのチューナを含むユーザの機器が、午後9時の放送に利用可能なチューナを有していない(2つの番組が録画予約されている)が、午前1時の放送に利用可能な1つのチューナを有している(録画予約はないが、その時は、一般的にユーザはVOD番組を見ている)ことを判断する。この判断に応じて、双方向テレビアプリケーションは、午前1時にチャンネル28で「Biography」の録画を予約する。
【0035】
一部の場合、リソースの衝突なしには、「適宜に」番組の単独放送を全体として録画することができる時間がない場合がある。この場合、双方向テレビアプリケーションは、「適宜に番組」の衝突しない異なった放送の一部の録画を予約する。各部分が録画される際、あるいは全部が録画された後、双方向テレビアプリケーションは、番組の断片をまとめ、単一の完全な録画を実現してよい。代替的に、双方向テレビアプリケーションは、部分をまとめずに残し、ユーザが番組の再生を要求した時に、単にそれらを正しい順で再生してもよい。
【0036】
以下の例は、本機能を説明する。「適宜に」番組が、2週連続の金曜日午後8時〜10時の間に、2放送だけを有していると仮定する。第1の放送の録画を予約した後、ユーザは、その他の番組に対し、2つの優先度の高い録画を予約する。1つ目は、「適宜に」録画の第1の放送の間の午後8時〜9時である。2つ目は、「適宜に」録画の第2の放送の間の午後9時〜10時である。第2の優先度の高い録画は、「適宜に」番組の第1の放送の前に設定された。
【0037】
ユーザが第1の優先度の高い録画を予約した後、双方向テレビアプリケーションは、衝突を識別する。衝突後、「適宜に」番組の次の放送を識別し、録画するための放送(第2の放送)を予約することによって解決する。ユーザが第2の優先度の高い録画を予約した後、双方向テレビアプリケーションは、衝突を識別する。「適宜に」番組の次の放送を識別することによって対処すが、その放送は最初に衝突のあった第1の放送である。優先度の高い録画の開始時刻および終了時刻を比較し、「適宜に」番組全部が録画することができると判断した後、双方向テレビアプリケーションは、衝突しない「適宜に」放送の半分ずつを録画するため予約する。
【0038】
一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、双方向テレビアプリケーションが、録画を完了するための番組の代替放送を識別していない(例えば、既知の今後の放送がない、あるいはユーザの機器のリソースが、既知の今後の放送に対し利用可能でないため)としても、ユーザの機器が利用可能なリソースを有している場合、「適宜に」番組の一部分を系統的に録画してもよい。この場合、1つ以上より先の未確定の放送を、録画を完了するために使用してもよい。
【0039】
一部の場合において、双方向テレビアプリケーションは、予約の衝突が解決できないものであると判断し、ユーザに番組の選択を促す。図6は、衝突が予約の衝突である場合、双方向テレビアプリケーションが提供してもよい、例示的衝突ディスプレイ600を示す。ユーザは、「Men In Black」の予約を続行するため、オプション(例えば、アイコン606)を選択するか、「Men In Black」の録画をキャンセルし、代わりに「Biography」を録画するため、オプション(例えば、アイコン608)を選択してもよい。一部の実施形態において、「適宜に」番組に影響を与える予約の衝突は、ユーザには示されなくてもよい。これらの衝突は、双方向テレビアプリケーションによって、優先度の高い番組に有利に自動的に解決されてもよい。
【0040】
一部の場合において、衝突は録画装置の容量の不足によって発生する。この場合、双方向テレビアプリケーションは、衝突を解決するため削除優先度を使用してもよい(例えば、新規録画用に容量を空けるため、該当する場合、どの番組を削除するかを判断する)。一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、録画番組に対する削除優先度を自動的に指定してもよいか、あるいはユーザの指定を受信してもよい。削除優先度には、「適宜に」優先度(一部の実施形態において、唯一のオプションであってもよい)を含む。その他の優先度は、例えば、「私が削除するまで保存」、「高い」、「低い」であってもよい。
【0041】
番組が「適宜に」またはその他の削除優先度を有するとの表示に応じて、双方向テレビアプリケーションは、削除優先度の設定を反映するため、データベース104(図1)のエントリを変更してもよい。例えば、双方向テレビアプリケーションは、削除優先度を反映するため、データベース104のデータベースのエントリを変更してもよい(例えば、フラグの設定、フィールドの英数字の変更によって)。
【0042】
双方向テレビアプリケーションは、いずれかの適切なアプローチを用いて、番組に対する削除優先度を自動的に指定してもよい。例えば、ユーザが番組を録画するために支払いを行った場合、ユーザはその番組に高い関心を持っている可能性が高いため、双方向テレビアプリケーションは、削除優先度を高く設定してもよい。別の例として、双方向テレビアプリケーションは、ユーザの視聴履歴に基づいて、番組がユーザにとってどれほど望ましいものであるかを判断してもよい。ユーザが非常に興味をもっており、見る可能性が高い番組であるとの判断に応じて、アプリケーションは、例えば、番組に高い優先度を指定してもよい。例えば、一般的に録画番組を見るためのユーザの一般的な待機期間、または特定のジャンルの録画を見るためのユーザの待機期間に、その他の番組の放送があると判断した際、番組を「適宜に」優先度に指定してもよい。一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、ユーザがすでに見たものを録画するために、削除優先度を「適宜に」優先度として指定してもよい。一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、「適宜に」録画優先度を有するいずれの番組に対しても、削除優先度を「適宜に」へ自動的に設定してもよい。
【0043】
録画に対する削除優先度の自動設定の代わりに、あるいはそれに加え、双方向テレビアプリケーションは、ユーザに削除優先度を促してもよい。例えば、ユーザは、ハイライト領域814を有する図8の録画ディスプレイ内で、リストをハイライトしたり、「適宜に」優先度アイコン810を選択してもよい。代替的に、ユーザは、録画済番組情報画面のアイコンまたはオプションを選択することによって、削除優先度を設定してもよい。
【0044】
録画済番組が「適宜に」削除優先度を有するとの判断に応答して、双方向テレビアプリケーションは、容量が利用可能な時(およびその他のいかなる衝突もない時)に、録画済番組を後で録画することができる場合、新しい番組のための容量を空けるため、録画済番組を削除する。一部の実施形態において、「適宜に」削除優先度を有する番組は、後の放送が置き換えに利用可能であるかどうかに関わらず、優先度のより高い番組のための容量を空けるため、削除されてもよい。「適宜に」削除優先度を有する番組が削除される際、双方向テレビアプリケーションは、別の放送が利用可能である場合、再録画のための番組を自動的に予約する。一部の実施形態において、予約された録画は、「適宜に」録画優先度に設定されてもよい。そして番組は、容量が利用可能となった時点で、再録画されてもよい。一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、「適宜に」録画優先度を有していないが、ユーザがすでに再生した番組を録画するため、削除および再予約をしてもよい。
【0045】
一部の例において、双方向テレビアプリケーションは、格納容量の衝突を解決できなくてもよい。図7は、ユーザに録画を続行するべきかどうかの判断を促す、例示的ディスプレイ700を示す。この例において、双方向テレビアプリケーションは、「NBA Inside Stuff」(リスト702)のための容量を空けるため、ともに「適宜に」削除優先度を有していると識別された「Biography」および「Men In Black」(リスト704)の削除を示唆している。双方向テレビアプリケーションは、それらの2つの番組が「適宜に」削除優先度を有することを、「適宜に」削除優先度アイコン712でユーザに示す。ユーザは、削除を続行するため、オプション(例えば、アイコン706)を選択するか、「NBA Inside Stuff」の録画をキャンセルするため、オプション(例えば、アイコン708)を選択してもよい。一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、優先度がより高い録画のための容量を空けるために、「適宜に」削除優先度を有する番組が削除される際、ユーザに通知しなかったり、ユーザにオプションを与えなくてもよい。
【0046】
番組が録画された時点で、完全にあるいは部分的に、ユーザは、例えば、図8に図示されるリストディスプレイ800のようなリストディスプレイにアクセスし、録画番組のリストを見てもよい。ユーザは、「録画番組メニュー」キーの押下または双方向テレビアプリケーション画面の1つからナビゲートするキー操作、あるいはその他のいずれかの適切な手段によって、リストディスプレイにアクセスしてもよい。例示的リストディスプレイ800は、録画番組リスト802(番組タイトルおよび長さを含む)、番組詳細エリア804、およびビデオウィンドウ806を含む。
【0047】
リストディスプレイで「適宜に」削除優先度を有する番組をユーザが認識するために、双方向テレビアプリケーションは、番組に関連するリストでのアイコンの表示、リストの色の変更、またはいずれかの適切な方法によるリストのマークを行ってもよい。図8の例において、「Biography」および「Men In Black」のリストは、アイコン812によって、「適宜に」削除優先度を有すると識別される。一部の実施形態において、ユーザは、完全にあるいは部分的に録画された番組を、画面800から削除してもよい。
【0048】
一部の実施形態において、録画番組リスト(例えば、リスト802)は、部分的に録画される番組のリストを含んでもよい。部分的な録画番組は、ユーザが視聴できるように、利用可能としてもよい。一部の実施形態において、不完全な番組のリストは、録画が完了した分の量の表示を含んでもよい。例えば、リスト816は「Biography」が70%のみ完了していることを示す。一部の実施形態において、この表示によって、どの部分が視聴のために利用可能か、および/またはどの部分がまだ録画されていないかをユーザに知らせる。一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、番組の録画が完了する予定日および時刻をユーザに提供してもよい。一部の実施形態において、完全に録画された番組のみが、番組リスト802に含まれてもよい。
【0049】
以下のフローチャートは、本発明の一部の実施形態に伴うプロセスを説明する。図9は、本発明の一実施形態において、「適宜に」録画優先度を有する番組の放送の一部を録画するための例示的プロセスのフローチャートである。プロセス900は、ステップ902から開始する。ステップ910で双方向テレビアプリケーションは、例えば、ユーザの命令に応じて録画するための番組の放送を選択する。別の例において、双方向テレビアプリケーションは、いずれかの適切な基準(例えば、ユーザの好み、連続録画等)に基づいて、録画するための番組を自動的に選択してもよい。ステップ920で双方向テレビアプリケーションは、番組に対する録画優先度をメモリに保存する。例えば、ユーザが、番組に対する録画優先度を設定しておいてもよいし、双方向テレビアプリケーションが、録画優先度を自動的に設定してもよい。
【0050】
ステップ930で、双方向テレビアプリケーションは、番組の録画優先度が、予約された録画の代わりに、番組の代替の(例えば、今後の)放送の録画を許可するかどうか(例えば、「適宜に」優先度であるかどうか)を判断する。双方向テレビアプリケーションが、番組の録画優先度は代替放送の録画を許可しないと判断した場合、プロセス900は、選択された放送が録画される、ステップ935へ移動する。代わりに双方向テレビアプリケーションが、番組の録画優先度は代替放送の録画を許可すると判断した場合、プロセス900は、ステップ940へ移動する。録画がユーザ機器(図示せず)のリソースの使用と衝突する、あるいは衝突する見込みがあるとの判断に応じて、ステップ930は、条件付で実行されてもよい。
【0051】
ステップ940では、録画優先度が選択されたものの代わりに、代替放送の録画を許可するとの判断に応じて、双方向テレビアプリケーションは、番組の代替放送を識別する。例えば、双方向テレビアプリケーションは、番組の代替放送時刻を、データソース24によって提供される番組予定データで検索してもよい。ステップ950では、双方向テレビアプリケーションは、最初に選択されていた放送または代替放送のいずれかから始め、番組のそれぞれの放送の部分が、現在の予期されたまたは予約されたユーザ機器のリソースの使用と衝突するかどうかを判断する。例えば、双方向テレビアプリケーションは、番組が、最初の放送および代替放送の一部を同時刻に録画するよう予約されているかどうか、または放送時に、個別の放送の全部を録画するため、録画装置14(図1)に十分な容量がないかどうかを判断してもよい。双方向テレビアプリケーションは、それぞれの放送の放送時刻まで何度でも、随時衝突の確認を行ってもよい。双方向テレビアプリケーションが、代替放送の一部が衝突していないと判断した場合、プロセス900は、衝突していない番組の代替放送の一部が録画される、ステップ960へ移動する。代わりに双方向テレビアプリケーションが、その代替放送の全体が衝突していると判断した場合、プロセス900は、別の放送が現在の予期された、または予約されたユーザの機器のリソースの使用と衝突するかどうかを判断するため、ステップ950へ戻る。
【0052】
ステップ970では、双方向テレビアプリケーションは、例えば、それぞれの放送から録画された番組の部分を比較することによって、番組が全体として録画されたかどうかを判断し、部分を結合することで、ユーザに番組全部を提供するかどうかを判断する。双方向テレビアプリケーションが、録画が不完全であると判断した場合、プロセス900は番組のさらなる部分を録画するため、ステップ950へ移動する。代わりに双方向テレビアプリケーションが、録画が完全であると判断した場合、プロセス900はステップ972で終了する。
【0053】
図10は、本発明の一実施形態における、「適宜に」録画優先度を有する番組の放送の一部を録画するための例示的プロセスのフローチャートである。プロセス1000は、ステップ1002から開始する。ステップ1010で、双方向テレビアプリケーションは、録画するための番組を選択する。例えば、ユーザは、双方向テレビアプリケーションに録画するための番組を選択するよう指示してもよく、双方向テレビアプリケーションは、録画するための番組(例えば、ユーザの好み、連続録画に基づいて)を自動的に選択してもよい。ステップ1020で、双方向テレビアプリケーションは、選択された番組に録画優先度を割り当てる。例えば、ユーザは双方向テレビアプリケーションに、特定の録画優先度を番組に割り当てるように指示してもよく、双方向テレビアプリケーションは、録画優先度を自動的に割り当ててもよい。ステップ1030では、双方向テレビアプリケーションは、ステップ1020で割り当てられた録画優先度をメモリに保存する。
【0054】
ステップ1040で双方向テレビアプリケーションは、録画する番組の特定の放送を割り当てる。例えば、双方向テレビアプリケーションは、録画するためにユーザによって選択された放送を割り当ててもよい。一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、ステップ1040を省略してもよい(例えば、選択された番組が「適宜に」録画優先度を有している場合)。
【0055】
ステップ1050で双方向テレビアプリケーションは、番組の録画優先度が、予約された放送の代わりに番組の代替放送の録画を許可するかどうか(例えば、「適宜に」優先度であるかどうか)を判断する。双方向テレビアプリケーションが、番組の録画優先度は代替放送の録画を許可しないと判断した場合、プロセス1000は、ユーザの機器が割り当てられた(例えば、ステップ1040で割り当てられた)番組の放送を録画する、ステップ1055へ移動する。そしてプロセス1000は、ステップ1092で終了する。代わりに双方向テレビアプリケーションが、番組の録画優先度は代替放送の録画を許可すると判断した場合、プロセス1000は、ステップ1060へ移動する。録画がユーザの機器(図示せず)のリソースの別の使用と衝突する、あるいは衝突する見込みがあるとの判断に応じ、ステップ1050は、条件付で実行されてもよい。
【0056】
ステップ1060で、双方向テレビアプリケーションは、番組の現在の放送または代替放送を識別する。一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、録画のために番組が選択される際、番組が放送される際(または直前)、あるいはその間随時、番組の放送を識別してもよい。一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、定期的に放送を識別してもよい。
【0057】
ステップ1070で、双方向テレビアプリケーションは、識別された番組の放送が、ユーザの機器のリソースの使用と衝突するかどうかを判断する。例えば、双方向テレビアプリケーションは、ユーザの機器が、識別された放送を録画するために、利用可能なチューナおよび十分な容量を有するかどうかを判断する。双方向テレビアプリケーションが、放送がユーザの機器の使用と衝突しない(例えば、ユーザの機器が識別された放送を録画するために、十分なリソースを有している)と判断した場合、プロセス1000は、識別された放送が録画される、ステップ1075へ移動する。そしてプロセス1000は、ステップ1092で終了する。
【0058】
代わりに双方向テレビアプリケーションが、放送がユーザの機器の使用と衝突する(例えば、ユーザの機器が、識別された放送を録画するために、十分なリソースを有していない)と判断した場合、プロセス1000はステップ1080へ移動する。ステップ1080で、双方向テレビアプリケーションは、まだ録画されていない識別された放送の一部が、ユーザの機器のリソースの他の使用と衝突するかどうかを判断する。例えば、双方向テレビアプリケーションは、ユーザの機器が2時間の番組のうちの半時間のみを録画するために利用可能なチューナを有するかどうかを判断してもよい。別の例として、双方向テレビアプリケーションは、ユーザの機器が番組の30分のみを録画するために十分な容量を有するかどうかを判断してもよい。双方向テレビアプリケーションが、まだ録画されていない放送の一部が、ユーザの機器のリソースの使用と衝突する(例えば、ユーザの機器が、まだ録画されていない番組の一部を録画するために利用可能なリソースを有してない)と判断した場合、プロセス1000は、双方向テレビアプリケーションが番組の別の放送を識別する、ステップ1060へ戻る。
【0059】
代わりに双方向テレビアプリケーションが、まだ録画されていない放送の一部は、ユーザの機器のリソースの使用と衝突しない(例えば、ユーザの機器が、まだ録画されていない番組の一部を録画するために利用可能なリソースを有している)と判断した場合、プロセス1000はステップ1085へ戻る。ステップ1085で、双方向テレビアプリケーションは、ユーザの機器のリソースの使用と衝突しない番組の一部を録画する。ステップ1090で双方向テレビアプリケーションは、選択された番組の録画が完了したかどうかを判断する。双方向テレビアプリケーションが、録画が不完全であると判断した場合、プロセス1000は、番組の別の放送が選択される、ステップ1060へ戻る。代わりに双方向テレビアプリケーションが、録画が完了したと判断した場合、プロセス1090はステップ1092で終了する。
【0060】
図11は、「適宜に」削除優先度を有する番組を削除し、削除された番組の今後の放送を録画するための、例示的プロセスのフローチャートである。プロセス1100は、ステップ1102から始まる。ステップ1110で双方向テレビアプリケーションは、例えば、ユーザの命令に応じて録画するための番組を予約する。別の例において、双方向テレビアプリケーションは、いずれかの適切な基準(例えば、ユーザの好み、連続録画等)に基づいて、録画するための番組を自動的に予約する。ステップ1120で双方向テレビアプリケーションは、ユーザの機器が番組を録画するために利用可能な十分な容量を有するかどうかを判断する。例えば、双方向テレビアプリケーションは、録画装置14に利用可能な容量があるかどうか判断し、要求された番組の予想されるサイズに対し、利用可能な容量を比較してもよい。双方向テレビアプリケーションが、ユーザの機器が利用可能な十分な容量を有すると判断した場合、プロセス1100は、ステップ1190へ移動し、番組を録画する。代わりに双方向テレビアプリケーションがユーザの機器が利用可能な十分な容量を有していないと判断した場合、プロセス1100は、ステップ1130へ移動する。
【0061】
ステップ1130で双方向テレビアプリケーションは、以前の録画済番組(または番組の一部)1〜Nを識別し、ステップ1140で、識別された録画済番組あるいは番組の一部のそれぞれが、番組の削除、および番組の今後の放送の録画を許可する削除優先度(例えば、「適宜に」削除優先度)を有するかどうかを判断する。番組が確認される順番は、例えば、優先度、録画日、サイズ等のいずれかの適切な基準に基づいてもよい。双方向テレビアプリケーションが、番組が番組の削除、および番組の今後の放送の録画を許可する、削除優先度を有していないと判断した場合、プロセス1100はステップ1140に戻り、別の録画番組が適切な削除優先度を有するかどうかを判断する。
【0062】
代わりに双方向テレビアプリケーションが、番組または番組の一部は、番組が番組の削除、および番組の今後の放送の録画を許可する、削除優先度を有していると判断した場合、プロセス1100はステップ1150へ移動する。ステップ1150で双方向テレビアプリケーションは、番組がユーザの機器のリソースの使用と衝突しない今後の放送を有するかどうかを判断する。例えば、双方向テレビアプリケーションは、録画番組または番組の一部の今後の放送を識別し、ユーザの機器のリソース(例えば、利用可能なチューナ)の予約され予期された使用とそれらを比較してもよい。双方向テレビアプリケーションが、番組は適切な今後の放送を有していないと判断した場合、プロセス1100はステップ1140に戻り、別の録画番組が、上述されるように、適切な削除優先度を有するかどうかを判断する。
【0063】
代わりに双方向テレビアプリケーションが、録画番組または番組の一部は、ユーザの機器のリソースの使用と衝突しない今後の放送を有すると判断した場合、プロセス1100は、双方向テレビアプリケーションが録画するための今後の放送を予約する、ステップ1160へ移動する。ステップ1150および1160は、任意的であってもよい。たとえ録画するために予約することができる既知の今後の放送がない場合でも、双方向テレビアプリケーションは、「適宜に」削除優先度を有する番組または番組の一部を削除してもよい。ステップ1170で双方向テレビアプリケーションは、さらに番組を録画するための容量を空けるため、録画番組または番組の一部を削除する。ステップ1180で双方向テレビアプリケーションは、録画番組が削除されたため、ユーザの機器が番組を全体として録画するための十分な容量があるかどうかを判断する。双方向テレビアプリケーションが、ユーザ機器が利用可能な十分な容量を有していると判断した場合、プロセス1100はステップ1190へ移動し、要求された番組を利用可能な容量に録画する。代わりに双方向テレビアプリケーションが、ユーザの機器は十分な容量を有していないと判断した場合、プロセス1100はステップ1140へ戻り、上述のように、削除するために別の「適宜に」録画の検出を試みる。プロセス1100はステップ1192で終了する。
【0064】
一部の実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、例えば、録画する番組が、「適宜に」録画優先度を有している場合などに、削除することによって利用可能となった容量に、要求された番組の一部のみを録画してもよい。このような実施形態において、双方向テレビアプリケーションは、上述のように、番組を再生するためにまとめてもよい。
【0065】
上述される本発明の実施形態は、限定ではなく例示目的のために提示され、本発明は以下の請求項によってのみ限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−165423(P2012−165423A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−77713(P2012−77713)
【出願日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【分割の表示】特願2008−533481(P2008−533481)の分割
【原出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【出願人】(507325220)ユナイテッド ビデオ プロパティーズ, インコーポレイテッド (44)
【Fターム(参考)】