説明

良性前立腺過形成の治療のための医薬製剤

本発明は、前立腺肥大症(hypertrophy)/過形成(hyperplasia)の治療及び/又は予防のための薬剤の製造のための、少なくとも1つのプロテアーゼの使用に関し、ここで該薬剤は腸内投与に適用され、少なくとも1つのプロテアーゼが植物、非-哺乳動物及び微生物プロテアーゼから選択され、及び少なくとも1つのプロテアーゼが1ないし100mg/体重kg投与されるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、良性前立腺過形成の治療のための薬剤に関する。血管新生は、成長する組織を支える新しい血管の複雑なネットワークを形成するため、既存の脈管構造が修飾されるプロセスである。まず、ECによるECMプロテアーゼの局所放出により、血管基底膜を分解する。次に、活性化されたECが間質に侵入し、増殖し、結合して管状構造を形成する。最後に、基底膜が再合成され、周皮細胞が新しく形成された毛細血管に遊走する。血管新生は多様な生理学的プロセス(胚形成、創傷治癒)において役割を果たし、いくつかの病態(癌、前立腺過形成)の進行に関わる。通常、成体哺乳類の内皮細胞は休止状態にあり、数年ごとにのみ分裂する。良性前立腺過形成、乳腺症、関節リウマチ、動脈硬化症、子宮内膜症、乾癬、癌又は眼内血管新生という病態においては、内皮細胞の成長が局所的に非常に促進される。
【背景技術】
【0002】
血管新生は胎盤増殖因子(PlGF)、繊維芽細胞増殖因子、アンジオポエチン等を含む多数の血管新生促進及び抗血管新生因子によって制御されている。しかし、このプロセスにおける主要な制御ステップは、血管内皮増殖因子(VEGF)であると考えられる。もともと実質的な血管漏出を引き起こす因子として説明され、血管透過因子(VPF)と命名されたが、内皮細胞における分裂促進作用のため血管内皮増殖因子(VEGF)と後に改名された。
【0003】
様々なインビトロ及びインビボモデルにおいて、VEGFは血管内皮細胞の成長及び血管形成を促進することが発見されている。またVEGFは、内皮細胞の生存因子としても働く。インビトロにおいては、VEGFは血清枯渇により誘発されるアポトーシスを防ぐ。インビボにおいては、成体マウスではなく新生仔マウスにおいてVEGFを阻害し、広く脈管構造のアポトーシス変化につながる。([VEGF-A-/-]又は異種接合体である[VEGF-A+/-]のいずれかがない)VEGF-Aノックアウトマウスは、発達異常による第11日と第12日の間の胚性致死、いくつかの臓器における血管形成不全、及び卵黄嚢の造血島における有核赤血球の顕著な減少につながり、このことはVEGF-Aが脈管形成及び初期の造血をコントロールしていることを示唆している。最後に、VEGFは腎内皮細胞における血管漏出及び内皮開窓を引き起こす。
【0004】
VEGFの発現は、低酸素誘導因子1(HIF-1)の活性化を介して低酸素症により誘発され得る。酸素の欠乏-例えば過剰な組織増殖-によりHIF-1の発現が活性化される。続いてHIF-1複合体が細胞の核に凝集し、DNAのHIF-1結合部位に結合し、近接する血管から低酸素組織に生じる血管新生のスイッチをトリガーして、それぞれVEGF-mRNAによる転写の上方制御を開始する。様々な炎症性サイトカインもまたVEGF発現を誘発し、例えば乾癬又は関節リウマチのような主要な炎症性疾患における血管新生の役割がこうして説明される。
【0005】
血管新生の制御における、この鍵となる役割が認識されるにつれて、VEGF及びその受容体が興味深い治療標的となってきた。VEGFを介した血管新生を妨げるいくつかの戦略が主として癌において用いられてきているが、血管新生の高進を特徴とする他の疾患(例えば黄斑変性症又は良性前立腺過形成)においてもまた用いられている。試験薬物には、抗体、毒素複合体、結合阻害ペプチド、可溶性受容体及びチロシンキナーゼ阻害剤が含まれる。
これらの結果を合わせると、VEGFを標的とする薬物が癌、関節リウマチ、乾癬、及び眼内血管新生等という疾患の未来の治療を改善することを示唆する。
【0006】
前立腺過形成(BPH)は、中年及び高齢の男性において前立腺の大きさが肥大化することをいう。十分大きくなると、肥大化した前立腺が尿道を圧迫し、時々完全に尿道を塞ぎ、これにより正常な尿の流れを妨げる。重症の場合には、前立腺は通常の大きさの10倍に達する。BPHは前癌病変ではないと考えられているが、例えば排尿困難、頻尿、尿路感染症のリスクの増加、及び尿閉という主としてクオリティ・オブ・ライフにおける負の効果のために、年配の男性にとって相当な健康問題となりうる。
【0007】
BPHは、比較的ゆっくり進行する病態であり、患者において疾患に関連する症状を発現するようになるまでに数十年を要する。しかし、60歳になるまでに、50%に上る男性人口がBPHの病態を有する。Verhamme et al., Eur Urol. 2002 Oct;42(4):323-8には、BPHの罹患率は毎年、男性において45から49歳においては3人/1000人、75から79歳の群においては最大に達し、38例/1000人であると記載されている。80歳より高齢の男性においては、罹患率は一定である。
【0008】
現在、BPHの治療において3つの治療選択肢がある:
1. 症状が軽度で、男性のクオリティ・オブ・ライフに影響を与えないのであれば、「注意深く見守ること(Watchful waiting)」が推奨される。また各個体は、BPHの症状よりも薬物治療の方がより大きな不都合を感じるのであれば、この治療選択肢を選択しうる。症状が発現して不快感を生じ、日常生活の活動に影響を与える場合には、薬物治療が推奨される。
【0009】
2. 薬物は、前立腺の大きさを減少させるか又は前立腺の肥大化を減速させることにより、BPHに関連する尿の通常の症状を緩和するために用いられる(Madersbacher et al. Internist (Berl.). 2007 Apr 11)。尿の症状を治療するための通常の薬物クラスには、αブロッカー、例えばドキサゾシン(カルデュラ) [副作用:目眩、眠気、頭のふらつき、頭痛、便秘、食欲減退、口渇、疲れ、鼻づまり、かすみ目、ドライアイ、又は睡眠障害]、タムスロシン(フロマックス)[副作用:血圧低下による卒倒又は失神;目眩、頭痛、鼻づまり、及び動悸]、5-αリダクターゼ阻害剤、例えばフィナステリド(プロスカー) [副作用:射精ごとの精液の量の減少、性欲の減退、不能]、又はデュタステライド(アボダート) [副作用:乳房圧痛、性欲の減退、射精障害、男性の乳房肥大、蕁麻疹、不能、痒みの斑、湿疹] が含まれる。
【0010】
3. 例えば反復性の尿閉、反復性の血尿、反復性の尿路感染症、又は膀胱結石という重症のBPHの場合には、前立腺の外科的な切除が選択の方法である(前立腺切除術)。前立腺切除術の副作用には、さらなる感染症のリスク、膀胱の穿孔、深部静脈血栓症、及び完全尿失禁が含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際公開第90/08555号パンフレットは、例えばトリプシン、キモトリプシン又はブロメラインのようなプロテアーゼである加水分解酵素の前立腺肥大の治療への使用に関する。該文書による製剤は、直接前立腺に注入する方法で投与される。
【特許文献2】国際公開第2006/127431号パンフレットにおいては、前立腺肥大症に罹患している個体の治療方法が開示されている。治療には、トリプシンのような哺乳類の酵素が投与される。
【特許文献3】南アフリカ特許登録第200002342号公報は、良性前立腺肥大症の予防のための植物ステリン、及びその配糖体の使用に関する。吸収率を増加させるためにブロメラインのような植物ステリンプロテアーゼが医薬組成物に加えられる。
【特許文献4】米国特許出願第2006/0024385号公報は、酸化ストレスを減少するための組成物に関する。該組成物は他の物質としてもブロメラインを含んでいてもよい植物抽出物を含みうる。
【特許文献5】米国特許出願第2003/0194400号公報は、前立腺過形成に関する組織に結合しうる選択的組織血管性トロンボゲンを含む組成物に関する。
【特許文献6】国際公開第94/019005号パンフレットにおいては、1つ以上の物質のプロテアーゼを含む医薬組成物が開示されている。該文書においては、トリプシン、キモトリプシン、ブロメライン、パパイン、及びフィシンを含む発明に用いられるプロテアーゼが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、通常用いられてきた治療形態及び薬剤の欠点を克服する、良性前立腺過形成を治療又は予防するための薬剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、良性前立腺肥大症(hypertrophy)/過形成(hyperplasia)の治療及び/又は予防のための薬剤の製造のための、少なくとも1つのプロテアーゼの使用に関し、ここで該薬剤は、腸内投与に適合し、少なくとも1つのプロテアーゼが植物、非-哺乳類、及び微生物プロテアーゼからなる群から選択され、及び少なくとも1つのプロテアーゼが1ないし100mg/体重kgの用量で投与されることに関する。
【0014】
本発明はさらに以下の図及び実施例において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、酵素処理したHUVECの上清へのLDH放出を示す。
【図2】図2は、酵素処置したHUVECを用いたMTTアッセイ。
【図3−1】図3(A)は、25%ブロメライン、50%納豆キナーゼ、及び25%パパインを組み合わせた場合におけるVEGF誘導性の管腔構造形成阻害を示す。
【図3−2】図3(B)は、VEGFのみで処置したコントロールを示す。VEGFコントロールでは、形成された管腔構造の狭いパターンが見られるのに対し、酵素処置したサンプルでは、酵素カクテルによる抗血管新生活性を示唆する非管腔構造形成の広域帯を示す。
【図4】図4は、ルトザイム(Rutozym)で治療した患者のVEGF血中濃度を示す。
【図5】図5は、VEGF刺激HUVEC及びルトシド(Rutosid)を用いたMTTアッセイを示す。細胞増殖の阻害は見られない。
【図6】図6は、ルトシドのHUVECに及ぼす毒性効果を示す。静止期のHUVECにおいては、毒性効果が見られないが、VEGFによって活性化されたHUVECはわずかな効果を示す。
【図7】図7(左)は、HUVECにおける自発的管腔構造形成の抑制を示す。ブロメライン、フィシン、納豆キナーゼ、パパイン、及びセラペプターゼは管腔構造形成を阻害したが、キモトリプシンまたはトリプシンは阻害しなかった。 図7(右)は、HUVECにおけるVEGF誘導管腔構造形成の阻害を示す。ブロメライン、フィシン、納豆キナーゼ、パパイン、及びセラペプターゼは、管腔構造形成を阻害したが、無処置HUVECの場合と同様、キモトリプシンまたはトリプシンは阻害しなかった。
【発明を実施するための形態】
【0016】
驚いたことに、特に少なくとも1つのプロテアーゼの組み合わせを含む薬剤、ここで該薬剤が、植物、非哺乳類及び微生物プロテアーゼからなる群から選択され、-個体に投与された場合には-VEGFレベルを有意に低下させ(少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは 少なくとも60%、さらにより好ましくは少なくとも70%、最も好ましくは少なくとも80%、特に少なくとも90%、該個体に本発明の薬剤を投与した場合に比べ)、それゆえ血管新生を減少させることがわかった。血管新生を減少させることは、個体において良性前立腺過形成(hyperplasia)/肥大症(hypertrophy)の予防及び治療において有益である。
【0017】
少なくとも1つのプロテアーゼを含む薬剤が経腸的に(好ましくは経口又は経直腸的に)投与され、用量が、1ないし100mg/体重kg (3-300 Units/体重kgと等しい)であることは低容量であるため、この効果はさらに驚くべきである。従来の技術においては、特に国際公開第90/08555号パンフレットにおいて、肥大組織を破壊するためプロテアーゼを直接前立腺に注入することが提案された。
【0018】
しかし、驚くべきことに、個体へのプロテアーゼの非侵襲性の経腸全身投与が、当然ヒトの組織を破壊するよりも遙かに少ない用量で適用されているにもかかわらず、本発明の用量において前立腺過形成/肥大症を治療及び予防するために十分であることがわかった(国際公開第90/08555号パンフレット)。1つ以上、特に少なくとも2つ(好ましくは少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ) のプロテアーゼの組み合わせが、さらに個体における良性前立腺過形成の予防及び/又は治療の効果を上昇させる。
驚くべきことに、少なくとも2つのプロテアーゼの組み合わせが、1つのプロテアーゼの使用によるよりも、良性前立腺肥大症(hypertrophy)/過形成(hyperplasia)の治療により効果的であった。
【0019】
前立腺はアンドロゲン依存的であるため、通常の成長、発展、分化、及び機能のためにテストステロンが必要であり、アンドロゲンの喪失は、前立腺の大きさを小さくすると考えられる。前立腺の異常増殖を減少させるための抗アンドロゲン治療は限定的な効果しか持たないため、それゆえステロイドは前立腺を成長させるというよりもむしろ許容しうるのであると提案された。前立腺の成長は、VEGF及びTGF-βという特定の成長因子の直接の制御下にあるという事実が現れ、アンドロゲンによっては間接的に調節されるにすぎないであろうことがわかった。
【0020】
BPHは、前立腺間質細胞及び上皮細胞の過形成及び毛細血管の密度上昇(Stefanou et al. In Vivo. 2004 Mar-Apr;18(2):155-60)により特徴づけられる。アンドロゲンは、前立腺の細胞の肥大化の開始を刺激する。肥大化は時とともに局所的な低酸素症を誘導し、ここでこれが低酸素誘導因子(HIF-1及びHIF-2)の発現を誘導する。HIFは前立腺上皮細胞におけるVEGFの合成を刺激する(Walsh et al. Prostatic Dis. 2002;5(2):119-22)。
【0021】
VEGF発現の上昇は血管新生を誘発し、結果的に臨床的にBPHを進展させ、前立腺の尿道近傍部において大きな、かなりくっきりした結節を生じる。この連続を妨げることにより前立腺過形成を軽減させうる。
【0022】
それゆえVEGFを標的にすることは前立腺の異常な肥大化の制御における直接的な治療的アプローチとしての可能性があり、また良性前立腺過形成に関連する症状を改善する可能性がある。
BPH患者のVEGF血清濃度は、健常者のコントロールに比較すると高いが、前立腺癌の患者と比較すると有意に低い(Trapeznikova et al. Vestn Ross Akad Med Nauk. 2005;(5):14-6)。
【0023】
BPH患者の血管新生は増加しており、前立腺癌患者においてはより顕著であり、これはVEGF濃度と関係がある(Stefanou et at. In Vivo. 2004 Mar-Apr;18(2):155-60)。抗VEGF薬は、去勢された、テストステロン処置されたラットにおいて前立腺における血管新生を減少させた(Lissbrant et al. Prostate. 2004 Jan 1;58(1):57-65)。
【0024】
本発明において、用語「良性前立腺肥大症(benign prostate hypertrophy)」及び「良性前立腺過形成(benign prostate hyperplasia)」は、同一の疾患を意味し、それゆえ本発明の範囲においては相互に交換しうる。
【0025】
該プロテアーゼは、ヒト又は動物細胞、特に内皮細胞に接触させた場合に有意な毒性を示さないため、バクテリア、菌類、植物及び非-哺乳動物由来のプロテアーゼの投与は、特に適切である。ここに開示したプロテアーゼのいずれの組み合わせも、動物又はヒトには毒性がないが、血管新生には作用する。
【0026】
興味深いことに、哺乳類(すなわち、ヒト)起源のプロテアーゼは、十分に血管新生を阻害又は予防できないことが示された。それゆえ、単独で該プロテアーゼを個体に投与することは、血管新生に関連する疾患の予防又は治療に用いられない。
【0027】
本明細書中、用語「薬剤(medicament)」は、医薬品だけでなく、栄養補助食品も含まれることを意味する。
【0028】
本明細書中、「植物プロテアーゼ(plant proteases)」及び「動物プロテアーゼ(animal proteases)」は植物又は動物(非-哺乳動物)の天然由来のプロテアーゼ、及びそれらを抽出し又はそれらから得たものを意図する。
【0029】
「植物プロテアーゼ」及び「動物プロテアーゼ」は、コードしているDNA(例えばcDNA)が、それぞれ植物及び動物から派生し又は得られ(天然のゲノムにおける該DNAを含む)、及び適切なベクターによりクローンされて原核(例えば、バクテリア)又は真核(例えば、昆虫、哺乳類細胞)細胞培養において発現される遺伝子組換えプロテアーゼである。
【0030】
本明細書中「微生物プロテアーゼ(Microbial proteases)」は、例えばバクテリア及び菌類(例えば、イースト、カビ)という微生物において天然に発現するプロテアーゼを意図する。しかし、該細胞及び生物が微生物プロテアーゼのDNAに結合でき、該プロテアーゼの遺伝子組換え体を生産しうる場合には、該プロテアーゼは他の細胞又は生物からも単離される。
【0031】
本発明の薬剤は、主として又は完全に増殖活性の増加に関連したとは限らない、高VEGFレベル及び血管新生に関連して起因する個体の疾患の予防及び/又は治療において用いることが特に好ましい。少なくとも1つの植物プロテアーゼがブロメライン、パパイン及びフィシンからなる群から選択されることが好ましい。本発明において用いられるのに好ましい植物プロテアーゼを上にリスト化した。
【0032】
これらのプロテアーゼは、宿主における遺伝子組み換え発現により得られうる、又は該プロテアーゼを天然に生産する植物からの抽出物であり得、ここでその抽出物はそれ自体が本発明の薬剤の製造に直接用いられうる。プロテアーゼの抽出方法は当該分野においてよく知られている。
【0033】
ブロメライン:パイナップルは、中南米の原住民の間において薬用植物として用いられてきた長い伝統がある。ブロメラインは治療補助剤として1957年に初めてヨーロッパに紹介され、主として浮腫及び炎症の治療に用いられてきた(Maurerによる総説、Cell Mol Life Sci 58 (9):1234-1245, 2001.)。
【0034】
パパイン:パパイヤの木の果実から乳液を集めて得られる粗乾燥粉末として生産されうる。乳液は、果実の首の部分に切れ目をつけて、果実上で又は容器に滴下させて、乾燥させて回収する。乳液は、さらに乾燥させる。現在ではこれは乾燥原料に分類される。精製ステップは、夾雑物を除くのに必須である。この精製は、活性パパイン酵素の可溶化及び抽出からなる。
【0035】
フィシン:イチジク(クワ科)のいくつかの種の乳液は、伝統的に中南米において駆虫剤として用いられてきた。駆虫活性は、フィシンと呼ばれるタンパク質分解性分画によるものであると考えられている。
【0036】
植物プロテアーゼ:ブロメライン、パパイン、フィシン、アナニン、バランサイン、カリカイン、フォースツサイン(Faustusain)、ヒエロニマイン(Hieronymain)、カラタシン(Karatasin)、マクロドンタイン(Macrodontain)、ピンギナイン、ククミシン、アクチニジン。
【0037】
細菌/微生物プロテアーゼ:本発明の好ましい態様によると、バクテリア又は菌類から単離されたプロテアーゼは、ブリナーゼ(アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae))、納豆キナーゼ(納豆菌)、プロナーゼ(ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus))、セアプローゼ-S(アスペルギルス・メレウス(Aspergillus melleus))、セラペプターゼ(セラチア属細菌(Bacillus Serratia E 15))、スフェリカーゼ(バチルス・スファエリカス(Bacillus sphaericus))、スブチリシン(枯草菌(Bacillus subtilis))、及びムタナーゼ(麹菌(Aspergillus sp.))からなる群から選択される。
【0038】
また微生物プロテアーゼは、遺伝子組換え技術によっても得ることができ、又は該プロテアーゼを生産する微生物を含む微生物培養から直接単離されうる。例えば納豆キナーゼは、発酵した大豆から生産される伝統的な日本食である納豆から得られる、又は該プロテアーゼを生産することのできる特異的枯草菌亜種(納豆菌(Bacillus subtilis var. Natto))の微生物を含む培地により作られる。
【0039】
カイコの小腸管壁に住む微生物セラチアE15から得られ、セラペプチダーゼ又はセラチオペプチダーゼとしても知られるセラペプターゼは、蛹の消化の補助及び溶解に用いられてきた。この酵素は、疼痛及び炎症の治療の補助剤としての性質を持ち、アジア及び欧州の一部において臨床に用いられている。セラペプターゼは、通常関節炎及び炎症の治療に用いられる非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)の代用品として用いられている。
【0040】
動物(非-哺乳動物)プロテアーゼは、好ましくはナンキョクオキアミ(antarctic krill)(甲殻綱)、ナンキョクオキアミ(ナンキョクオキアミ(Euphasia superba))、クリル酵素、バトロキソビン、及びミミズから単離されたルンブル・キナーゼ、アルフィメラーゼ(Alfimerase)、フィブロラーゼから得られたものである。
【0041】
さらに好ましいプロテアーゼは、ムタナーゼ、アルフィメラーゼ、フィブロラーゼ、ククミシン、アクチニジン、アナニン、バランサイン、カリカイン、ファスツザイン、ヒエロニマイン、カラタシン、ピンギナイン、及びマクロドンタインである。
【0042】
これらのプロテアーゼは、当該分野において知られた方法により遺伝子組み換え技術により生産されるか又はそれぞれの動物から直接得られうる。
【0043】
特に好ましい薬剤には、ブロメライン及び/又は植物プロテアーゼとしてのパパイン及び任意に微生物プロテアーゼとしての納豆キナーゼを含む。本発明のこれらのプロテアーゼ間の好ましい割合は、以下の表において見出しうる:

【0044】
さらに、本発明の好ましいプロテアーゼの組み合わせは:
ブロメライン、及びパパイン(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、フィシン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、ブロメライン、及びフィシン(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、パパイン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、ブロメライン、及び納豆キナーゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、フィシン、ルンブル・キナーゼ、パパイン、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、ブロメライン、及びブリナーゼ(任意にクリル酵素、パパイン、フィシン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、ブロメライン、及びセアプローゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、フィシン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、ブロメライン、及びスフェリカーゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、フィシン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、ブロメライン、及びスブチリシン(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、フィシン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、パパイン、及び/又はバトロキソビン)、ブロメライン、及びクリル酵素(任意にブリナーゼ、フィシン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、パパイン、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、ブロメライン、及びバトロキソビン(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、フィシン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はパパイン)、ブロメライン、及びルンブル・キナーゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、フィシン、パパイン、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン);
【0045】
パパイン、及びフィシン(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、パパイン、及び納豆キナーゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、ルンブル・キナーゼ、フィシン、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、パパイン、及びブリナーゼ(任意にクリル酵素、フィシン、ブロメライン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、パパイン、及びセアプローゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、フィシン、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、パパイン、及びスフェリカーゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、フィシン、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、パパイン、及びスブチリシン(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、フィシン、及び/又はバトロキソビン)、パパイン、及びクリル酵素(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、フィシン、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、パパイン、及びバトロキソビン(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はフィシン)、パパイン、及びルンブル・キナーゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、フィシン、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン);
【0046】
フィシン、及び納豆キナーゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、パパイン、ルンブル・キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、フィシン、及びブリナーゼ(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、ルンブル・キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、フィシン、及びセアプローゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、パパイン、ルンブル・キナーゼ、プロナーゼ、納豆キナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、フィシン、及びスフェリカーゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、パパイン、ルンブル・キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、納豆キナーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、フィシン、及びスブチリシン(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、パパイン、ルンブル・キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、納豆キナーゼ、及び/又はバトロキソビン)、フィシン、及びクリル酵素(任意に納豆キナーゼ、ブリナーゼ、ブロメライン、パパイン、ルンブル・キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、フィシン、及びバトロキソビン(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、パパイン、ルンブル・キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又は納豆キナーゼ)、フィシン、及びルンブル・キナーゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、パパイン、納豆キナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン);
【0047】
納豆キナーゼ、及びブリナーゼ(任意にクリル酵素、ルンブル・キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、納豆キナーゼ、及びセアプローゼ(任意にクリル酵素、ルンブル・キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、納豆キナーゼ、及びスフェリカーゼ(任意にクリル酵素、ルンブル・キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、ブリナーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、納豆キナーゼ、及びスブチリシン(任意にクリル酵素、ルンブル・キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、ブリナーゼ、及び/又はバトロキソビン)、納豆キナーゼ、及びクリル酵素(任意にブリナーゼ、ルンブル・キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、納豆キナーゼ、及びバトロキソビン(任意にクリル酵素、ルンブル・キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はブリナーゼ)、納豆キナーゼ、及びルンブル・キナーゼ(任意にクリル酵素、ブリナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、
【0048】
ブリナーゼ、及びセアプローゼ(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ルンブル・キナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、ブリナーゼ、及びスフェリカーゼ(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ルンブル・キナーゼ、セラペプターゼ、セアプローゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、ブリナーゼ、及びスブチリシン(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ルンブル・キナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、セアプローゼ、及び/又はバトロキソビン)、ブリナーゼ、及びクリル酵素(任意にセアプローゼ、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ルンブル・キナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、ブリナーゼ、及びバトロキソビン(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ルンブル・キナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はセアプローゼ)、ブリナーゼ、及びルンブル・キナーゼ(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、セアプローゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン);
【0049】
セアプローゼ、及びスフェリカーゼ(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、ルンブル・キナーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、セアプローゼ、及びスブチリシン(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、ルンブル・キナーゼ、スフェリカーゼ、及び/又はバトロキソビン)、セアプローゼ、及びクリル酵素(任意にスフェリカーゼ、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、ルンブル・キナーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン)、セアプローゼ、及びバトロキソビン(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、ルンブル・キナーゼ、スブチリシン、及び/又はスフェリカーゼ)、セアプローゼ、及びルンブル・キナーゼ(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及び/又はバトロキソビン);
【0050】
スフェリカーゼ、及びスブチリシン(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、セアプローゼ、ルンブル・キナーゼ、及び/又はバトロキソビン)、スフェリカーゼ、及びクリル酵素(任意にスブチリシン、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、セアプローゼ、ルンブル・キナーゼ、及び/又はバトロキソビン)、スフェリカーゼ、及びバトロキソビン(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、ルンブル・キナーゼ、及び/又はセアプローゼ)、スフェリカーゼ、及びルンブル・キナーゼ(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、スブチリシン、セアプローゼ、及び/又はバトロキソビン);
【0051】
スブチリシン、及びクリル酵素(任意にルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、セアプローゼ、及び/又はバトロキソビン)、スブチリシン、及びバトロキソビン(任意にルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、セアプローゼ、及び/又はクリル酵素)、スブチリシン、及びルンブル・キナーゼ(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、セアプローゼ、及び/又はバトロキソビン);
【0052】
クリル酵素、及びバトロキソビン(任意にスブスチリン、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、セアプローゼ、及び/又はルンブル・キナーゼ)、クリル酵素、及びルンブル・キナーゼ(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、セアプローゼ、及び/又はバトロキソビン)、バトロキソビン、及びルンブル・キナーゼ(任意にクリル酵素、納豆キナーゼ、ブロメライン、パパイン、フィシン、プロナーゼ、ブリナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、セアプローゼ、及び/又はクリル酵素)。
【0053】
プロテアーゼのこれらの組み合わせは、さらに、ムタナーゼ、アルフィメラーゼ、フィブロラーゼ、ククミシン、アクチニジン、アナニン、バランサイン、カリカイン、ファスツザイン、ヒエロニマイン、カラタシン、ピンギナイン、及びマクロドンタインからなる群から選択される、少なくとも1つのプロテアーゼを組み合わせ得る。
【0054】
本発明の特に好ましい薬剤は、ブロメラインをパパイン、フィシン、納豆キナーゼ、ブリナーゼ、セアプローゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、クリル酵素、バトロキソビン、ルンブル・キナーゼとの組み合わせを含む。
【0055】
本発明の薬剤には、少なくとも2つのプロテアーゼが、該薬剤中のプロテアーゼ全量に対して、少なくとも10%、好ましくは少なくとも15%の割合で存在する。
【0056】
本発明の他の好ましい態様としては、薬剤中、5ないし10、好ましくは10ないし90重量%、好ましくは20ないし80重量%、より好ましくは30ないし70重量%を少なくとも2つのプロテアーゼを含むことである。
【0057】
少なくとも1つのプロテアーゼを、2ないし50mg/体重kg、好ましくは5ないし20mg/体重kgを個体に投与することが好ましい。上述した量のプロテアーゼを、3ないし300U/体重kgの範囲で投与、好ましくは6ないし150U/体重kg、より好ましくは15ないし60U/体重kgの範囲で投与することが好ましい。
【0058】
さらに該プロテアーゼは、3ないし150U/体重kg又は3ないし60U/体重kgで投与されうる。該薬剤は、さらに少なくとも1つの薬学的に許容される担体、希釈剤、及び/又は賦形剤、好ましくは結合剤、充填剤、崩壊剤、滑沢剤、保存剤、及び/又はコーティングを含みうる。
【0059】
本発明の薬剤の医薬製剤により、賦形剤、コーティングのような様々な他の物質を用いうる。
【0060】
本発明の好ましい薬剤は経口投与に適合している。
【0061】
本発明の好ましい具体例は、薬剤が点滴剤、スプレー剤、錠剤、好ましくは可溶性錠剤、発泡性錠剤、腸溶性錠剤、及び舌下錠剤、カプセル剤、好ましくは腸溶性カプセル剤、散剤、顆粒剤、経口液剤、経口点滴、及び坐剤から選択される医薬製剤として提供されることである。
【0062】
薬剤は経口投与に適合する。この投与形態は非侵襲性であり、それゆえ薬剤を50年にわたり、(患者を害することなく)繰り返し投与できることが証明された(Ransberger. Erfahrungsheilkunde 1:14-17, 1971)。
【0063】
本発明の薬剤は、特に経口投与、例えば潅注剤(水溶液又は非−水性溶液又は懸濁液)、錠剤、ボーラス投与製剤、散剤、顆粒剤、舌に適用するためのパスタ剤に含む固体又は液体の形態での投与のために製剤しうる。
【0064】
また本発明の薬剤は異なる投与経路のために提供される:
(1) 非経口投与、例えば、滅菌溶液又は懸濁液とした、例えば皮下、筋肉内又は静脈内注射;
(2) 局所投与、例えば、皮膚に適用するためのクリーム、軟膏剤又はスプレー;又は
(3) 直腸内投与、例えば、ペッサリー、クリーム又は泡沫剤。
【0065】
本明細書中、語句「薬学的に許容される」は、堅実な医学的判断の範囲内で、過剰の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題または合併症を伴わない、妥当な損益比に見合った、ヒトおよび動物の組織との接触における使用に適している化合物、材料、組成物、および/または剤形をいうのに用いられる。
【0066】
医薬的に許容される担体となしうる物質の例には以下のものが含まれる:
(1) 糖、例えば乳糖、グルコース、及びショ糖;
(2) デンプン、例えばトウモロコシデンプン、及びジャガイモデンプン;
(3) セルロース、及びその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、セルロースエチル、及び酢酸セルロース;
(4) トラガント末;
(5) 麦芽;
(6) ゼラチン;
(7) タルク;
(8) 賦形剤、例えばココアバター、及び坐剤蝋;
(9) 油脂、例えば落花生油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油、及び大豆油;
(10) グリコール、例えばプロピレングリコール;
(11) ポリオール、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコール;
(12) エステル、例えばオレイン酸エチル及びラウリン酸エチル;
(13) 寒天;
(14) 緩衝剤、例えば水酸化マグネシウム、及び水酸化アルミニウム;
(15) アルギン酸;
(16) 滅菌精製水;
(17) 等張食塩水;
(18) リンゲル液;
(19) エチルアルコール;
(20) リン酸緩衝液; 及び
(21) 医薬製剤において用いられる他の非毒性の互換性のある物質。
【0067】
また、湿潤剤、乳化剤、及び滑沢剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウム、及び着色剤、離型剤、コーティング製剤、甘味剤、香料、及び芳香剤、保存剤、及び抗酸化剤も本発明の薬剤中に存在しうる。
【0068】
薬学的に許容される抗酸化剤の例には以下のものが含まれる:
(1) 水溶性の抗酸化剤、例えばアスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム塩、メタ亜重硫酸ナトリウム塩、亜硫酸ナトリウム等;
(2) 脂溶性抗酸化剤、例えばアスコルビン酸パルミチン酸塩、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、レシチン、胆汁酸プロピル、α-トコフェロール等;、及び
(3) 金属キレート剤、例えばクエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸等がある。
【0069】
本発明の製剤には、経口、経鼻、局所的な(バッカル、及び舌下投与を含む)、直腸、及び/又は非経口投与に適切な剤形を含む。製剤は、投与ユニットの形態で存在し、薬学の分野においてよく知られたあらゆる方法により調製されうる。担体物質と合わせて一の剤形とするための活性成分の量は、処置される宿主により様々であり、特定の投与様式による。
【0070】
一の剤形を生産するための、担体物質と合わせて用いられる活性成分の量は、一般には治療効果を生ずる化合物の量である。
【0071】
本発明の薬剤及び製剤を調整する方法には、担体及び任意に1つ以上の副成分と会合させるステップを含む。一般に製剤は、本発明の化合物と液体担体又は細かく細分化した固体の担体、又はその両方と均一に密に会合させて調製され、続いて必要であれば成形する。本発明の経口投与に適切な製剤は、カプセル剤、カシュ剤、丸剤、錠剤、トローチ剤(通常、ショ糖及びアカシア又はトラガントで風味付けした基剤を用いる)、散剤、顆粒剤、又は水溶液又は非水系の液体中、溶液又は懸濁液として、又は油/水又は水/油系液体エマルジョン、又はシロップとして、又はトローチ剤(例えばゼラチン及びグリセリン又はショ糖及びアカシアのようのような不活性塩基を用いる)となし得、それぞれが本発明の活性成分としてプロテアーゼのあらかじめ決められた量を含有していてもよい。
【0072】
本発明のプロテアーゼは、ボーラス投与製剤、舐剤又はパスタ剤として投与されうる。本発明の経口投与(カプセル剤、錠剤、丸剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤等)のための固体の剤形において、活性成分は1つ以上の薬学的に許容される担体、例えばクエン酸ナトリウム又は二リン酸カルシウム、及び/又は、以下のいずれとも混合される:
(1) 充填剤又は増量剤、例えばデンプン、乳糖、ショ糖、グルコース、マンニトール、及び/又はケイ酸;
(2) 結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖、及び/又はアカシア;
(3) 保湿剤、例えばグリセロール;
(4) 崩壊剤、例えば寒天-寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウム;
(5) 溶液遅延剤、例えばパラフィン;
(6) 吸収促進剤、例えば4級アンモニウム化合物;
(7) 湿潤剤、例えばセチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロール;
(8) 吸収剤、例えばカオリン、及びベントナイトクレイ;
(9) 滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物;
及び
(10) 着色剤。
【0073】
カプセル剤、錠剤、及び丸剤の場合には、医薬組成物は緩衝剤をも含みうる。同様の固体の組成物も、乳糖(lactose)又は乳糖(milk sugars)、並びに高分子量ポリエチレングリコール等のような賦形剤を用いて、充填剤としてソフト及びハード充填ゼラチンカプセルとなしうる。
【0074】
錠剤は、圧搾機又は鋳型によって製造され、任意に1つ以上の副成分を含みうる。圧搾錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム又は架橋されたカルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤又は分散剤を用いて製造されうる。鋳造錠剤は、不活性液体希釈剤により湿らせた粉末化合物の混合物を適切な機械において鋳造することにより製造されうる。本発明の医薬組成物の錠剤、及び他の固体投与形態、例えば糖衣錠、カプセル剤、丸剤、及び顆粒剤は、任意に入手、又はコーティング又は殻、例えば腸溶性コーティング、及び他の医薬製剤の分野においてよく知られたコーティングにより入手又は調製しうる。また、望ましい放出プロフィールを提供するために例えば様々な割合で混合したヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリクス、リポソーム及び/又はミクロスフェアを用いて、活性成分の遅延放出又は放出制御を行うために製剤しうる。それらは例えばバクテリア-保持フィルターを濾過、又は、使用直前に滅菌精製水又は他の滅菌注射媒体に溶解する滅菌固体組成物の剤形の滅菌剤を組み込むことにより滅菌しうる。またこれらの組成物は任意に乳白剤を含んでいてもよく、及び活性成分のみを放出しうる組成物、又は好ましくは胃腸管の特定の部位、又は任意に遅延様式で放出する組成物であり得る。
【0075】
使用いられる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質及び蝋がある。適切であれば、1つ以上の上述の賦形剤とともにプロテアーゼをミクロカプセル化形態に製剤できる。本発明化合物の経口投与のための液体剤形には、薬学的に許容される乳剤、ミクロ-乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、及びエリキシル剤が含まれる。活性成分に加え、液体の剤形は、当該分野において通常使用される不活性希釈剤を含んでいてもよく、例えば、水又は他の溶媒、可溶化剤及び乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油脂(特に、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、ポリエチレングリコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル、及びそれらの混合物がある。不活性希釈剤のほか、経口組成物は、補助剤、例えば湿潤剤、乳化剤、及び懸濁剤、甘味剤、香料、着色剤、芳香剤、及び保存剤を含みうる。
【0076】
活性化合物に加え、懸濁剤は、例えばエトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール、及びソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天-寒天及びトラガント、及びそれらの混合物を含みうる。
【0077】
本発明の直腸投与のための医薬組成物の製剤は、坐剤として存在しうるが、ここでこれは本発明のプロテアーゼを1つ以上の、適切な非刺激性の賦形剤又は担体、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、坐剤蝋又はサリチル酸塩と混合することにより調製され、及びこれは室温で固体であるが体温で液体であるため、直腸で溶解して活性化合物を放出する。また直腸投与に適切な本発明の製剤は、ペッサリー、タンポン、クリーム製剤、ゲル製剤、パスタ剤、泡状製剤又はスプレー製剤を含む担体を含み、当該分野において適切であると知られているものを含む。
【0078】
本発明の化合物は、局所的な又は経皮剤形は、散剤、スプレー剤、軟膏剤、パスタ剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル製剤、液剤、パッチ剤、及び吸入剤を含む。プロテアーゼは、薬学的に許容される担体及び必要となりうるあらゆる保存剤、緩衝剤、又は推進剤とともに滅菌条件下で混合されうる。
【0079】
本発明の活性化合物に加え、軟膏剤、パスタ剤、クリーム剤、及びゲル製剤を含むことができ、賦形剤、例えば動物、及び植物油脂、油脂、蝋、パラフィン、デンプン、トラガント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、ケイ酸、タルク及び酸化亜鉛、又はそれらの混合物を含む。
【0080】
本発明のプロテアーゼに加え、散剤及びスプレー剤は、賦形剤、例えば乳糖、タルク、シリカ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、及びポリアミド粉末、又はこれらの物質の混合物を含みうる。さらにスプレー剤は、伝統的な高圧ガス、例えばクロロフルオロ炭化水素、及び揮発性非置換性炭化水素、例えばブタン及びプロパンを含みうる。
【0081】
経皮パッチは、本発明のプロテアーゼの身体への薬物送達を行うのに有利である。そのような剤形は、適切な媒体にプロテアーゼを溶解又は分散させて行われうる。吸収促進剤もプロテアーゼの皮膚における流動性を増加させるのに用いられうる。そのような流動性の割合は、速度制御膜又は化合物をポリマーマトリックス又はゲルにおいて分散させることにより制御される。
【0082】
本発明の非経口投与に適切な医薬組成物は、本発明のプロテアーゼを、1つ以上の薬学的に許容される滅菌等張水性液剤又は非水性液剤、分散剤、懸濁剤又は乳剤、又は滅菌注射用液剤又は分散剤において使用直前に還元する滅菌粉末と組み合わせて用いることを含み、ここでこれは抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、対象の患者の血液に等張な製剤とするための溶質、又は懸濁化剤又は増粘剤を含みうる。本発明の医薬組成物に用いられる適切な水性又は非水性担体には、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、及びそれらの混合物、植物油、例えばオリーブ油、及び注射可能な有機酸エステル、例えばオレイン酸エチルがある。適切な流動性は、例えばレシチンというコーティング物質を用いることにより、分散剤の場合には必要な粒子サイズを保つことにより、及び界面活性剤の使用により保ちうる。また、これらの組成物は、例えば保存剤のような補助剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤も含みうる。上述の組成物における微生物の作用を妨げるには、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等を含むことにより保証される。また組成物には、等張化剤、例えば糖、塩化ナトリウム等を含むことが望ましい。加えて、注射可能な医薬製剤の吸収の持続は、例えばステアリン酸アルミニウム及びゼラチンのような吸収を遅らせる薬剤を含むことによりもたらされうる。いくつかの場合には、薬効を持続させるため、皮下又は筋肉内注射による薬物の吸収を遅らせることが望ましい。
【0083】
これは、難水溶性の結晶又はアモルファスの液体懸濁液を用いることにより達成されうる。あるいは、非経口投与薬物形態の吸収遅延は、油脂担体中に薬物を溶解又は懸濁させることにより達成される。注射可能なデポ製剤は、上述の化合物を生物分解性のポリマー、例えばポリ乳酸-ポリグリコール酸中において、マイクロカプセル化マトリクスを形成することにより製造される。薬物のポリマーに対する割合及び用いられる特定のポリマーの性質により、薬物放出速度が制御される。他の生物分解性のポリマーには、ポリオルトエステル、及びポリ酸無水物が含まれる。
【0084】
またデポ注射製剤は、体組織と互換性のあるリポソーム又はミクロ乳剤に薬物を捕捉することにより調製される。本発明のプロテアーゼが医薬としてヒト及び動物に投与された場合、それ自体を、又は例えば0.1ないし99.5%(より好ましくは、0.5ないし90%)のプロテアーゼを、薬学的に許容される担体と組み合わせたものを含む医薬組成物であり得る。本発明の製剤は、経口、非経口、局所的、又は経直腸で提供される。それらは、当然それぞれの投与経路にとって適切な形態で提供される。例えば、錠剤又はカプセル形態で投与され、又は注射、吸入、点眼剤、軟膏剤、坐剤等により行われる。注射、点滴又は吸入による投与; ローション剤又は軟膏剤による局所投与;及び坐剤により経直腸で行われる。経口及び局所投与が好ましい。本明細書中、語句「非経口投与(parenteral administration)」、及び「非経口的な投与(administered parenterally)」とは、腸内投与及び局所投与以外であり、通常注射であり、以下に限られないが、静脈内、筋肉内、動脈内、くも膜下腔内、莢膜内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、被膜下、クモ膜下、髄腔内、及び胸骨内への注射及び点滴を含む投与の方法を意味する。
【0085】
本発明の薬剤は、治療のためにあらゆる適切な経路の投与によりヒト及び他の動物に投与され、それには経口投与、例えばスプレー剤による経鼻投与、経直腸投与、非経口投与、嚢内投与、及び散剤、軟膏剤又は点滴剤による口腔投与及び舌下投与を含む局所投与を含む。
【0086】
選択した投与経路にかかわらず、本発明のプロテアーゼは、適切な水和形態及び/又は医薬組成物で用いられ、当該分野の熟練者にとって知られた従来の方法によって薬学的に許容される剤形に製剤化される。
【0087】
本発明の医薬組成物における活性成分の実際の投与レベルは、患者に毒性をもたらすことなく、特定の患者、組成、及び投与方法において、望ましい治療反応性を達成するのに効果的な有効量を得るために様々であってよい。選択した投与レベルは、本発明において用いた特定のプロテアーゼの活性、投与経路、投与時間、用いた特定の化合物の排泄速度、治療効果の持続時間、プロテアーゼと組み合わせて用いた他の薬物、化合物及び/又は物質、年齢、体重、病態、健康度合い、及び治療する患者の病歴、及び医学分野においてよく知られた多様な因子等による。当該分野において通常の熟練を有する医師又は獣医師は、必要とされる有効な医薬組成物を容易に決定し、処方できる。例えば、医師又は獣医師は、本発明のプロテアーゼの用量を、望む治療効果を達成するために必要な用量よりも低いレベルの医薬組成物を用いて開始し、望む効果を達成するまで徐々に用量を増加させることもできる。
【0088】
本発明のプロテアーゼは、単独で投与することも可能であるが、プロテアーゼを医薬製剤(組成物)として投与することが好ましい。
本発明の他の好ましい具体例としては、薬剤が少なくとも1つの活性成分をさらに含むことである。
【0089】
該活性成分は、本発明のプロテアーゼによる血管新生疾患の予防及び治療のいずれの1つをサポートするものであってもよい。しかし、当然該プロテアーゼの示す効果以外の他の効果を示す活性成分を添加することも可能である。
【0090】
本発明の他の好ましい具体例としては、薬剤が少なくとも1つの、好ましくは少なくとも2つ(3つ又は4つ)の、以下からなる群から選択されるプロテアーゼを含む:
植物プロテアーゼ: ブロメライン、パパイン、フィシン、アナニン、バランサイン、カリカイン、フォースツサイン、ヒエロニマイン、カラタシン、マクロドンタイン、ピンギナイン、ククミシン、アクチニジン
バクテリア由来のプロテアーゼ: 納豆キナーゼ、プロナーゼ、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、及びスブチリシン
菌類由来のプロテアーゼ: ブリナーゼ; セアプローゼ-S、ムタナーゼ
甲殻綱由来のプロテアーゼ: クリル酵素
ミミズ由来のプロテアーゼ: ルンブル・キナーゼ
ヘビ由来のプロテアーゼ: アルフィメラーゼ、フィブロラーゼ
【実施例】
【0091】
BPH
材料:
シグマ・アルドリッチ(Sigma Aldrich)(オーストリア)から、活性3.51U/mgのパイナップル茎由来ブロメラインを入手した。株式会社日本生物科学研究所(Japan Bio Science Laboratory Co, Ltd.)から、活性10.000U/mlの納豆キナーゼを購入した。シグマ・アルドリッチ(Sigma Aldrich)(オーストリア)から、活性>3U/mgのカリカ・パパイア(Carica Papaya)由来パパインを入手した。
【0092】
方法:
毒性試験
ブロメライン、納豆キナーゼ、及びパパインの抗増殖作用を、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)アッセイで評価した。セミコンフルエントな状態まで培養したヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)をトリプシンで処理することによって回収し、予めヒトフィブロネクチンでコーティングした96ウェルマイクロプレートに、2500個の細胞/ウェルの密度で播種した。適切な付着を可能にするために、10%ウシ胎仔血清、60μg/mlの内皮細胞増殖サプリメントhrEGF、hrFGF2、hrIGF、hrVEGF、アスコルビン酸、及びヘパリンを含有する内皮細胞基本培地2MV(ケンブレックス・バイオケミカルズ(Cambrex Biochemicals))中で、細胞を24時間インキュベートした。付着した後、増殖因子を含まない培地199+10%ウシ胎仔血清(FCS)中37℃/湿度95%でインキュベーションすることによって、細胞を飢餓状態にした。24時間後、10%FCS、VEGF及び様々な濃度の酵素を含有する培地199で、上清を置換した。48時間インキュベートした後、上清を回収し、製造業者(プロメガ(Promega)、ドイツ)の指示書に従ってLDHアッセイを行った。すべてのウェルから50μlずつ、新しい96ウェル平底(酵素アッセイ)プレートに移した。アッセイ緩衝液(Assay Buffer)を基質混合物(Substrate Mix)に添加し、穏やかに混合した。再構成した基質混合物を各ウェルに50μlずつ添加した。プレートを室温で30分間インキュベートした。停止液(Stop Solution)を各ウェルに50μlずつ添加した。1時間以内に、490nmの光学密度を参照波長620nmで測定した。結果を無処理コントロールに対する割合(%)で表す。
【0093】
結果を図1に示す。2日間インキュベートした後、これらの結果から明らかに、ブロメライン、納豆キナーゼ及びパパインは25μg/mlまではHUVECに毒性効果を示さなかった。
【0094】
抗増殖作用
ブロメライン、納豆キナーゼ、及びパパイン並びにそれらの混合物の抗増殖作用を、3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)−2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)アッセイで評価した。セミコンフルエントな状態まで培養したヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)をトリプシンで処理することによって回収し、予めヒトフィブロネクチンでコーティングした96ウェルマイクロプレートに、1000個の細胞/ウェルの密度で播種した。適切な付着を可能にするために、10%ウシ胎仔血清、60μg/mlの内皮細胞増殖サプリメントhrEGF、hrFGF2、hrIGF、hrVEGF、アスコルビン酸、及びヘパリンを含有する内皮細胞基本培地2MV(ケンブレックス・バイオケミカルズ(Cambrex Biochemicals))中で細胞を24時間インキュベートした。付着した後、増殖因子を含まない培地199+10%ウシ胎仔血清(FCS)中37℃/湿度95%でインキュベーションすることによって、細胞を飢餓状態にした。24時間後、10%FCS、様々な濃度のブロメライン、納豆キナーゼ、及びパパインを含有する培地199で、上清を置換した。細胞を37℃/湿度95%でさらに48時間インキュベートした。EZ4U MTTキット(バイオメディカ(Biomedica)、オーストリア;製造業者の指示書に従う)を使用して、MTTアッセイを実施した。450nmの光学密度を参照波長620nmで測定した。結果を無処理コントロールに対する割合(%)、又は100%をVEGF処理コントロールとして増殖率(%)で表す。
【0095】
濃度反応実験の結果を図2に示す。これらの結果は、ブロメライン、納豆キナーゼ、及びパパインの明らかな抗増殖効果を示し、ブロメライン及びパパインは、25μg/mlという低い濃度で75%増殖を示した。LDH放出試験の結果とまとめると、これらのデータは、明らかな抗増殖作用を示すが、ブロメライン、納豆キナーゼ、及びパパインはHUVECに対し細胞毒性は示さなかった。
【0096】
抗血管形成活性
HUVECに対する抗血管新生活性は管腔構造形成アッセイによって評価した。成長因子減少マトリゲル(ベクトン・ディッキンソン(Becton Dickinson)、Vienna)は、4℃において解凍し、50μl/ウェルを96ウェルマイクロプレートに加えた。プレートは4℃において24時間放置した。実験前、プレートは30-60分、37℃でゲルを固化するために培養した。HUVECは、2%FCS含有培地199とともに24時間培養した。細胞はトリプシンによって収穫し、マトリゲルコーティングした96ウェルミクロタイタープレートに、10.000/ウェルの密度で播種した。5ng VEGF/mlの酵素の存在下又は非存在下、それぞれの濃度の薬物を加えた。6時間後、管腔を撮影した。管腔の長さの合計をイメージ J (Image J)ソフトウエア(アメリカ国立衛生研究所、Bethesda、USA)で分析した。
結果:
結果:
【実施例1】
【0097】
実施例1:酵素によるHUVECの成長阻害
混合物による結果が表1に示されている。明らかな抗増殖活性が見られる。
表1:ブロメライン、納豆キナーゼ、及びパパインの様々な組み合わせによる管腔構造形成阻害を示す。
【0098】
【表1】

【実施例2】
【0099】
実施例2:酵素により培養されたHUVECにおける管腔構造形成
ブロメライン、納豆キナーゼ、及びパパイン
混合物の管腔構造形成アッセイの結果を図3並びに表2に示す。
表2:VEGF存在下、HUVECにおける管腔構造形成阻害の%。結果はVEGFのみによって処置したサンプルを0%阻害とし、形成阻害率%で示す。
【0100】
【表2】

表2は、VEGF存在下、HUVECにおける管腔の長さを管腔形成阻害%で示す。
【0101】
結果は明らかに以下のことを示す:
1.管腔構造形成は、酵素であるブロメライン、納豆キナーゼ、パパイン、及びセラペプターゼによって阻害された。
2.ブロメライン、納豆キナーゼ、及びパパインを組合せると、これら薬物単独より効果が高い。
【0102】
図3(A)は、25%ブロメライン、50%納豆キナーゼ、及び25%パパインを組み合わせた場合におけるVEGF誘導性の管腔構造形成阻害を示す。図3(B)は、VEGFのみで処置したコントロールを示す。VEGFコントロールでは、形成された管腔構造の狭いパターンが見られるのに対し、酵素処置したサンプルでは、酵素カクテルによる抗血管新生活性を示唆する非管腔構造形成の広域帯を示す。
【実施例3】
【0103】
ヒト前立腺内皮細胞(HProsEC)における、ブロメラインと他の酵素との組み合わせを含む製剤による作用は、実施例2に類似するが少し変更した方法により分析した。アスコルビン酸、及びヒドロコルチゾンを補った内皮基本培地-2 (MV) (Lonza社、Verviers)において24時間、簡便に細胞を欠乏させた。細胞は、マトリゲルコーティングした96ウェルミクロタイタープレートに、10.000/ウェルの密度で播種し、5ng VEGF/mlの酵素の存在下又は非存在下、酵素(100%ブロメライン、又は50%酵素及び50%ブロメラインとし、合計12.5μg/ml)と組み合わせて培養した。6時間後、管腔を撮影し、イメージ J (Image J)ソフトウエア(アメリカ国立衛生研究所、Bethesda、USA)で、分析した。以下の結果が得られた:





【表3】

【0104】
表3: これらの結果は、ブロメラインとさらにプロテアーゼを含む組み合わせが管腔形成の阻害を増強させることを明らかに示している。
【実施例4】
【0105】
実施例4: 動物由来のプロテアーゼの存在下HUVECにおける管腔構造形成
管腔形成が細胞分離により阻害されるかを試験するため、HUVECを、細胞分離に広く用いられている2つのタンパク質分解酵素であるキモトリプシン及びトリプシンで処置した。結果は表4に示されている。キモトリプシンもトリプシンも、有意な効果を示さなかった。
【0106】
【表4】

表4: VEGF及びトリプシン又はキモトリプシンでの処置後における、HUVECにおける管腔構造形成 %。
ブロメライン、納豆キナーゼ、及びパパイン単独で又は25から100μg/mlの範囲の濃度で組み合わせた処置後のヒト臍帯内皮細胞における細胞増殖の有意な減少が見られた。特に抗増殖性効果を示すレベルにおいて、ブロメライン、納豆キナーゼ、及びパパインの比較的低い細胞毒性が示された。37℃HUVECにおいて2日間培養後、50μg/ml濃度までは、全く毒性を示さなかった。
【実施例5】
【0107】
実施例5:酵素混合物のヒト血中VEGF濃度への影響
この実施例においては、酵素治療(納豆キナーゼ、ブロメライン、パパインの混合物)後の血中VEGF濃度を測定した。酵素治療により血中VEGF濃度を有意に低下させることが示された(下の結果参照)。
【0108】
治験は、無作為試験、非盲検、他施設パイロット試験を両性について、111人のII型糖尿病患者に対して並行群間比較により行った。54患者はルトザイム(登録商標)を投与された。(納豆キナーゼ (20 000 FU/gm) 25 mg ブロメライン (2450 GDU/gm) 90 mg パパイン N.F. (2.400 USP Units /mg) 100 mg、Marlyn Nutraceuticals社、USA) を4週間投与された。患者の血漿中VEGF濃度は、試験前及び4週間の試験直後に測定した。患者は初期値に沿うように、セルフコントロールを任された。
【0109】
血中VEGF濃度は4つの群に分けた(四分位値;図4参照):
治療前の患者の血中濃度におけるVEGF濃度<50 ng/ml; (s50= 開始時<50 ng/ml; e50 = 終了時) s100: 治療前VEGF濃度<100 ng/ml; s200: 治療前<200 ng/ml、及びs300: 治療前VEGF> 200 ng。
植物及び/又は微生物起源のプロテアーゼを含む本発明の治療薬の使用は、血中VEGFレベルを減少させるために用いられ、それゆえ血管新生に関わる疾患の治療に用いられ得る。
【0110】
結論
植物、バクテリア及び菌類由来のタンパク質分解酵素は、前立腺組織の肥大の進行を遅らせ、後退させ、それにより良性前立腺過形成に関連する閉塞症状の治療を提供する。
【0111】
経口酵素治療は、上昇した糖尿病患者のVEGF-濃度を低下させるが、正常なVEGF-濃度には作用しない。
タンパク質分解酵素は、VEGFにより誘導されたHUVECにおける管腔構造形成を減少させる。
酵素治療は、血管新生因子を阻害し、血管新生を抑制し、これが良性前立腺肥大症(hypertrophy)-過形成(hyperplasia)を減少させる作用の原理となっている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
良性前立腺肥大症(benign prostate hypertrophy)/過形成(hyperplasia)の治療及び/又は予防のための薬剤の製造のための少なくとも1つのプロテアーゼの使用であり、該薬剤が腸内投与に適用され、少なくとも1つのプロテアーゼが植物、非-哺乳動物、及び微生物プロテアーゼからなる群から選択され、及び少なくとも1つのプロテアーゼが1ないし100mg/体重kg投与される使用。
【請求項2】
植物プロテアーゼが、ブロメライン、パパイン、フィシン、アナニン、バランサイン、カリカイン、フォースツサイン、ヒエロニマイン、カラタシン、マクロドンタイン、ピンギナイン、ククミシン、アクチニジンからなる群から選択されることにより特徴づけられる請求項1に記載の使用。
【請求項3】
微生物プロテアーゼが、納豆キナーゼ、ブリナーゼ、セアプローゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、及びムタナーゼからなる群から選択されることにより特徴づけられる請求項1に記載の使用。
【請求項4】
非-哺乳動物プロテアーゼが、クリル酵素、バトロキソビン、ルンブル・キナーゼ、アルフィメラーゼ、及びムタナーゼからなる群から選択されることにより特徴づけられる請求項1に記載の使用。
【請求項5】
少なくとも1つのプロテアーゼが薬剤中に、5ないし100重量%、好ましくは20ないし80重量%、より好ましくは30ないし70重量%含まれていることにより特徴づけられる請求項1ないし4のいずれかに記載の使用。
【請求項6】
少なくとも1つのプロテアーゼを個体に、2ないし50mg/kg、好ましくは5ないし20mg/体重kg投与することにより特徴づけられる請求項1ないし5のいずれかに記載の使用。
【請求項7】
薬剤が、さらに少なくとも1つの薬学的に許容される担体、希釈剤、及び/又は賦形剤、好ましくは結合剤、充填剤、崩壊剤、滑沢剤、保存剤、及び/又はコーティング剤を含むことにより特徴づけられる請求項1ないし6記載のいずれかに記載の使用。
【請求項8】
薬剤が、点滴剤、スプレー剤、錠剤、好ましくは可溶性錠剤、発泡性錠剤、腸溶性錠剤、及び舌下錠、カプセル剤、好ましくは腸溶性カプセル剤、散剤、顆粒剤、経口液剤、経口点滴剤、及び坐剤からなる群から選択される医薬製剤として提供されることにより特徴づけられる請求項1ないし7のいずれかに記載の組成物の使用。
【請求項9】
薬剤が、さらに少なくとも1つのさらなる活性成分を含むことにより特徴づけられる請求項1ないし8のいずれかに記載の使用。
【請求項10】
少なくとも1つのさらなる活性成分が、フラバノイド及び/又は抗酸化剤であることにより特徴づけられる請求項9に記載の使用。
【請求項11】
さらなる活性成分が、薬剤中に5ないし35重量%、好ましくは10ないし30重量%、より好ましくは15ないし25重量%含まれることにより特徴づけられる請求項9ないし10に記載の使用。
【請求項12】
薬剤が、ブリナーゼ、ブロメライン、フィシン、ルンブル・キナーゼ、納豆キナーゼ、パパイン、プロナーゼ、セアプローゼ-S、セラペプターゼ、スフェリカーゼ、スブチリシン、クリル酵素、及びバトロキソビン、ムタナーゼ、アルフィメラーゼ、フィブロラーゼ、ククミシン、アクチニジン、アナニン、バランサイン、カリカイン、ファスツザイン、ヒエロニマイン、カラタシン、ピンギナイン、及びマクロドンタインからなる群から選択される、少なくとも1つのプロテアーゼを含むことにより特徴づけられる請求項1ないし11のいずれかに記載の使用。
【請求項13】
前立腺肥大症(hypertrophy)/過形成(hyperplasia)の治療のための、請求項1ないし12のいずれかに定義される少なくとも2つのプロテアーゼを含む医薬製剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−505385(P2011−505385A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536280(P2010−536280)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【国際出願番号】PCT/AT2008/000428
【国際公開番号】WO2009/070818
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(510153892)ヴォロファーム・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (1)
【氏名又は名称原語表記】VOLOPHARM GMBH
【Fターム(参考)】