説明

色むら補正装置、その方法及びそのプログラムを記録した記録媒体

【課題】 信号レベルに依らず隣接する画素との色調を揃え、均一な画面表示を実現する色むら補正装置、その方法及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供する。
【解決手段】 本発明の色むら補正装置は、画像表示部1と、画像入力部2と、色むら補正データ生成部3と、色むら補正データ記憶部4と、補正演算部5と、を備えて構成される。画像表示部1に表示された映像を画像入力部2で取り込み、該取り込んだ映像から色むら補正データ生成部3で色むら補正データを生成し、色むら補正データ記憶部4に格納しておき、入力される映像信号のレベルを設定データと比較し、そのレベルに応じた色むら補正データを上記色むら補正データ記憶部4から読み出して補正演算部5で高速演算処理を実行するので、リアルタイムで処理が行えると共に、画面内の色むらや補正を黒と白のレベル付近だけでなく中間調でも色むら補正することができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色むら補正装置、その方法及びそのプログラムを記録した記録媒体に関し、特に液晶マルチプロジェクタシステム等に用いられる色むら補正装置、その方法及びそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】昨今の液晶マルチプロジェクタシステムは、隣接する画素との色調の差を抑えることが要求されている。この要請に応えるために、例えば、従来例1として特開平9−200571号公報に開示される「映像信号処理装置」がある。この映像信号処理装置は、映像信号の振幅を補正することにより100%白付近の映像信号の補正を行い、映像信号のDCセットレベルを補正することで0%黒付近の映像信号の補正を行うことが提案されている。
【0003】また、従来例2として特開平7−64522号公報に開示される「マルチディスプレイ装置の自動調整システム」がある。この自動調整システムは、マルチディスプレイを構成する複数画面間における色むらを補正するものであり、入力された映像から補正データを作成してLUT(ルックアップテーブル)に格納しておき、画像データの入力の際にLUTを参照して色むら補正するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来例1に示される映像信号処理装置においては、信号レベル50%付近の中間調での補正が不十分となる。その結果、液晶のように入力映像信号のレベルと表示デバイスの出力が非線形のデバイスは、信号レベル50%付近の中間調で色むらが発生し、液晶マルチプロジェクタシステムの隣接する画素との色調の差が大きくなるという問題点があった。
【0005】また、上記従来例2に示される自動調整システムにおいては、画像データの入力の際にLUTに格納されている補正データを参照するものであり、リアルタイムでの処理ができないといった問題があった。
【0006】本発明は、信号レベルに依らず色むら補正を行い、隣接する画素との色調を揃え、液晶マルチプロジェクタシステム等の表示装置において均一な画面表示を実現する色むら補正装置、その方法及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、表示装置に表示された映像を撮像する撮像手段と、撮像手段により撮像された映像から色むら補正データを生成する生成手段と、生成手段により生成された色むら補正データを記憶する記憶手段と、記憶手段により記憶された色むら補正データと補正前の映像信号とから色むら補正演算を行う色むら補正演算手段と、を有することを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、補正演算手段は、記憶手段に記憶されている色むら補正データを読み出す読み出し手段と、比較レベルを設定する比較レベル設定手段と、比較レベル設定手段により設定された比較レベルで映像のレベルを測定するレベル測定手段と、レベル測定手段により測定されたレベルに応じて記憶手段に記憶されている色むら補正データを読み出す読み出し手段と、読み出し手段により読み出された色むら補正データと補正前の映像信号とを高速演算する高速演算手段と、を有することを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、高速演算手段は、リアルタイムで読み出し手段により読み出された色むら補正データと補正前の映像信号とを演算することを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、生成手段は、撮像手段により撮像された映像をデジタルデータに変換し、当該変換したデジタルデータと基準信号との比較結果に基づいて補正データを生成することを特徴とする。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の発明において、読み出し手段は、レベル測定手段による測定結果に基づいて、記憶手段に記憶されている色むら補正データの読み出し位置を変更することを特徴とする。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、読み出し手段は、レベル測定手段により映像のレベルが低いと測定された場合、記憶手段に記憶されている色むら補正データのうち、黒レベル付近での色むら補正データを読み出し、高速演算手段は、補正前の映像信号と黒レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする。
【0013】請求項7記載の発明は、請求項5または6記載の発明において、読み出し手段は、レベル測定手段により映像のレベルが高いと測定された場合、記憶手段に記憶されている色むら補正データのうち、白レベル付近での色むら補正データを読み出し、高速演算手段は、補正前の映像信号と白レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする。
【0014】請求項8記載の発明は、請求項5から7のいずれか1項に記載の発明において、読み出し手段は、レベル測定手段により映像のレベルが中間調であると測定された場合、記憶手段により記憶されている色むら補正データのうち、中間調レベル付近での色むら補正データを読み出し、高速演算手段は、補正前の映像信号と中間調レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする。
【0015】請求項9記載の発明は、請求項1から8のいずれか1項に記載の発明において、表示装置は、液晶プロジェクタであることを特徴とする。
【0016】請求項10記載の発明は、請求項1から9のいずれか1項に記載の発明において、撮像手段は、CCDカメラであることを特徴とする。
【0017】請求項11記載の発明は、請求項1から10のいずれか1項に記載の発明において、生成手段は、コンピュータであることを特徴とする。
【0018】請求項12記載の発明は、表示装置に表示された映像を撮像する撮像工程と、撮像工程により撮像された映像から色むら補正データを生成する生成工程と、生成工程により生成された色むら補正データを記憶する記憶工程と、記憶工程により記憶された色むら補正データと補正前の映像信号とから色むら補正演算を行う色むら補正演算工程と、を有することを特徴とする。
【0019】請求項13記載の発明は、請求項12記載の発明において、補正演算工程は、記憶工程に記憶されている色むら補正データを読み出す読み出し工程と、比較レベルを設定する比較レベル設定工程と、比較レベル設定工程により設定された比較レベルで映像のレベルを測定するレベル測定工程と、レベル測定工程により測定されたレベルに応じて記憶工程に記憶されている色むら補正データを読み出す読み出し工程と、読み出し工程により読み出された色むら補正データと補正前の映像信号とを高速演算する高速演算工程と、を有することを特徴とする。
【0020】請求項14記載の発明は、請求項13記載の発明において、高速演算工程は、リアルタイムで読み出し工程により読み出された色むら補正データと補正前の映像信号とを演算することを特徴とする。
【0021】請求項15記載の発明は、請求項12から14のいずれか1項に記載の発明において、生成工程は、撮像工程により撮像された映像をデジタルデータに変換し、当該変換したデジタルデータと基準信号との比較結果に基づいて補正データを生成することを特徴とする。
【0022】請求項16記載の発明は、請求項12から15のいずれか1項に記載の発明において、読み出し工程は、レベル測定工程による測定結果に基づいて、記憶工程に記憶されている色むら補正データの読み出し位置を変更することを特徴とする。
【0023】請求項17記載の発明は、請求項16記載の発明において、読み出し工程は、レベル測定工程により映像のレベルが低いと測定された場合、記憶工程に記憶されている色むら補正データのうち、黒レベル付近での色むら補正データを読み出し、高速演算工程は、補正前の映像信号と黒レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする。
【0024】請求項18記載の発明は、請求項16または17記載の発明において、読み出し工程は、レベル測定工程により映像のレベルが高いと測定された場合、記憶工程に記憶されている色むら補正データのうち、白レベル付近での色むら補正データを読み出し、高速演算工程は、補正前の映像信号と白レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする。
【0025】請求項19記載の発明は、請求項16から18のいずれか1項に記載の発明において、読み出し工程は、レベル測定工程により映像のレベルが中間調であると測定された場合、記憶工程により記憶されている色むら補正データのうち、中間調レベル付近での色むら補正データを読み出し、高速演算工程は、補正前の映像信号と中間調レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする。
【0026】請求項20記載の発明は、請求項12から19のいずれか1項に記載の発明において、表示装置は、液晶プロジェクタであることを特徴とする。
【0027】請求項21記載の発明は、請求項12から20のいずれか1項に記載の発明において、撮像工程は、CCDカメラにより表示装置に表示された映像を撮像することを特徴とする。
【0028】請求項22記載の発明は、請求項12から21のいずれか1項に記載の発明において、生成工程は、コンピュータにより色むら補正データを生成することを特徴とする。
【0029】請求項23記載の発明は、表示装置に表示された映像を撮像する撮像処理と、撮像処理により撮像された映像から色むら補正データを生成する生成処理と、生成処理により生成された色むら補正データを記憶する記憶処理と、記憶処理により記憶された色むら補正データと補正前の映像信号とから色むら補正演算を行う色むら補正演算処理と、を実行するプログラムを記録したことを特徴とする。
【0030】請求項24記載の発明は、請求項23記載の発明において、補正演算処理は、記憶処理に記憶されている色むら補正データを読み出す読み出し処理と、比較レベルを設定する比較レベル設定処理と、比較レベル設定処理により設定された比較レベルで映像のレベルを測定するレベル測定処理と、レベル測定処理により測定されたレベルに応じて記憶処理に記憶されている色むら補正データを読み出す読み出し処理と、読み出し処理により読み出された色むら補正データと補正前の映像信号とを高速演算する高速演算処理と、を実行するプログラムを記録したことを特徴とする。
【0031】請求項25記載の発明は、請求項24記載の発明において、高速演算処理は、リアルタイムで読み出し処理により読み出された色むら補正データと補正前の映像信号とを演算することを特徴とする。
【0032】請求項26記載の発明は、請求項23から25のいずれか1項に記載の発明において、生成処理は、撮像処理により撮像された映像をデジタルデータに変換し、当該変換したデジタルデータと基準信号との比較結果に基づいて補正データを生成することを特徴とする。
【0033】請求項27記載の発明は、請求項23から26のいずれか1項に記載の発明において、読み出し処理は、レベル測定処理による測定結果に基づいて、記憶処理に記憶されている色むら補正データの読み出し位置を変更することを特徴とする。
【0034】請求項28記載の発明は、請求項27記載の発明において、読み出し処理は、レベル測定処理により映像のレベルが低いと測定された場合、記憶処理に記憶されている色むら補正データのうち、黒レベル付近での色むら補正データを読み出し、高速演算処理は、補正前の映像信号と黒レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする。
【0035】請求項29記載の発明は、請求項27または28記載の発明において、読み出し処理は、レベル測定処理により映像のレベルが高いと測定された場合、記憶処理に記憶されている色むら補正データのうち、白レベル付近での色むら補正データを読み出し、高速演算処理は、補正前の映像信号と白レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする。
【0036】請求項30記載の発明は、請求項27から29のいずれか1項に記載の発明において、読み出し処理は、レベル測定処理により映像のレベルが中間調であると測定された場合、記憶処理により記憶されている色むら補正データのうち、中間調レベル付近での色むら補正データを読み出し、高速演算処理は、補正前の映像信号と中間調レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする。
【0037】請求項31記載の発明は、請求項23から30のいずれか1項に記載の発明において、表示装置は、液晶プロジェクタであることを特徴とする。
【0038】請求項32記載の発明は、請求項23から31のいずれか1項に記載の発明において、撮像処理は、CCDカメラにより表示装置に表示された映像を撮像することを特徴とする。
【0039】請求項33記載の発明は、請求項23から32のいずれか1項に記載の発明において、生成処理は、コンピュータにより色むら補正データを生成することを特徴とする。
【0040】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照しながら本発明の実施形態である色むら補正装置、その方法及びそのプログラムを記録した記録媒体を詳細に説明する。図1から図3を参照すると、本発明に係る色むら補正装置、その方法及びそのプログラムを記録した記録媒体の実施の形態が示されている。
【0041】図1は、本発明の実施形態である色むら補正装置の概要を示すブロック図である。図1において、本発明の実施形態である色むら補正装置は、画像表示部1と、画像入力部2と、色むら補正データ生成部3と、色むら補正データ記憶部4と、補正演算部5と、を備えて構成される。
【0042】画像表示部1は、コンピュータ画像や動画像を表示する装置で、液晶、CRT、ミラーデバイス等の表示デバイスを内蔵している。この表示デバイスの製造上の個体差により画像表示部1に表示する映像は、画面内の場所によって輝度むらが生じる。この表示装置を光の三原色別に複数備える映像表示装置(プロジェクタなど)の場合、この輝度むらが色むらとなって表れ、画像表示装置1の画質の低下となっている。
【0043】画像入力部2は、画像表示部1に表示された画像を取り込み、色むら補正データ生成部3へ出力する。
【0044】色むら補正データ生成部3は、画像入力部2により取り込まれた映像をデジタルデータに変換し、基準信号と比較して色むら補正データを生成する。
【0045】色むら補正データ記憶部4は、色むら補正データ生成部3により生成された色むら補正データを記憶する。
【0046】補正演算部5は、色むら補正データ記憶部4に記憶されている色むら補正データを読み出し、補正前の映像信号と演算することにより、色むらを補正した映像信号を出力する。
【0047】図2は、本発明の実施形態における補正演算部の構成を示すブロック図である。図2において、本発明の実施形態における補正演算部5は、比較部51と、比較データ設定部52と、色むら補正データ読み出し部53と、高速演算部54と、を有して構成される。
【0048】比較部51は、比較データ設定部52により設定された比較データ(比較レベル)と補正前の映像信号(単色)とを比較し、当該映像信号のレベルを測定し、色むら補正データ読み出し部53及び高速演算部54に出力する。
【0049】比較データ設定部52は、比較部51に入力される補正前の映像信号(単色)のレベルを測定するための基準となる比較データ(比較レベル)を設定する。
【0050】色むら補正データ読み出し部53は、比較部51からの補正前の映像信号(単色)の測定レベルに応じて上記色むら補正データ記憶部4に記憶されている色むら補正データを読み出し、高速演算部54に出力する。
【0051】高速演算部54は、比較部51からの補正前の映像信号と色むら補正データ読み出し部53により読み出された色むら補正データとを高速演算して、補正映像信号(単色)を出力する。
【0052】次に、比較部11の処理方法を説明する。比較部11の比較結果で入力された映像信号のレベルが低い(黒に近い)と判断された場合、色むら補正データ読み出し部53は、色むら補正データ記憶部4から表示位置にあった黒レベル付近の補正データを読み出し、高速演算部54で入力された映像信号と黒付近での補正データの演算を行う。
【0053】また、比較部11の比較結果で入力された映像信号のレベルが高い(白に近い)と判断された場合、補正データ読み出し部53は、色むら補正データ記憶部4から表示位置にあった白レベル付近の補正データを読み出し、高速演算部54で入力された映像信号と白付近での補正データの演算を行う。
【0054】さらに、比較部11の比較結果で入力された映像信号のレベルが中間調と判断された場合、補正データ読み出し部53は、色むら補正データ記憶部4から表示位置にあった中間調レベル付近の補正データを読み出し、高速演算部54で入力された映像信号と中間調付近での補正データの演算を行う。
【0055】なお、黒0%から白100%までを何段階に分けるかは、比較データ設定部52により設定される。
【0056】図3は、本発明の実施形態の具体的な構成例を示すブロック図である。図3において、本発明の実施形態である色むら補正装置は、液晶プロジェクタ31に基準信号を入力してスクリーンに投射する。この投射された映像には、液晶の製造むらに起因する色むらが含まれている。CCDカメラ32は、この色むらを含んだ映像を撮像し、当該撮像した映像をコンピュータ33でデジタルデータに変換し、基準信号のデータと比較して色むら補正データを生成する。ここで生成された色むら補正データは、色むら補正データ記憶部34に記憶される。
【0057】補正演算部35に入力された映像信号のレベルは、比較データ設定部52で設定された比較データ(比較レベル)に基づいて比較部51でレベル測定を行う。この比較部51は、入力された映像信号のレベル測定を行うだけでなく、画面の位置情報も決定し、補正データ読み出し部53に伝える。比較部51の比較結果により、補正データ読み出し部53は、色むら補正データ記憶部34に記憶されている色むら補正データの読み出し位置(アドレス)を決定し、高速演算部54に補正演算の方法を伝え、当該高速演算部54による演算処理が実行される。
【0058】また、上述されるような本発明の処理プログラムは、磁気ディスク、半導体メモリ、CD−ROM等の記録媒体に記録され、図示されるコンピュータ等により当該プログラムの実行処理が行われる。
【0059】なお、上述される実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、本発明の要旨を変更しない範囲内において種々変形して実施することが可能である。
【0060】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明の色むら補正装置、その方法及びそのプログラムを記録した記録媒体によれば、表示装置に表示された映像を撮像した映像から色むら補正データを作成して格納しておき、入力される映像信号のレベルを設定データと比較し、そのレベルに応じた色むら補正データを上記格納場所から読み出して補正演算処理を実行するので、リアルタイムで処理が行えると共に、画面内の色むらや補正を黒と白のレベル付近だけでなく中間調でも色むら補正することができる。
【0061】また、本発明の色むら補正装置、その方法及びそのプログラムを記録した記録媒体によれば、中間調レベルでも補正点の数を任意に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である色むら補正装置の概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態における補正演算部の概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の具体的な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 画像表示装置
2 画像入力部
3 色むら補正データ生成部
4 色むら補正データ記憶部
5 色むら補正演算部
51 比較部
52 比較データ設定部
53 色むら補正データ読み出し部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 表示装置に表示された映像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された前記映像から色むら補正データを生成する生成手段と、前記生成手段により生成された前記色むら補正データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段により記憶された前記色むら補正データと補正前の映像信号とから色むら補正演算を行う色むら補正演算手段と、を有することを特徴とする色むら補正装置。
【請求項2】 前記補正演算手段は、前記記憶手段に記憶されている前記色むら補正データを読み出す読み出し手段と、比較レベルを設定する比較レベル設定手段と、前記比較レベル設定手段により設定された前記比較レベルで前記映像のレベルを測定するレベル測定手段と、前記レベル測定手段により測定されたレベルに応じて前記記憶手段に記憶されている前記色むら補正データを読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段により読み出された前記色むら補正データと前記補正前の映像信号とを高速演算する高速演算手段と、を有することを特徴とする請求項1記載の色むら補正装置。
【請求項3】 前記高速演算手段は、リアルタイムで前記読み出し手段により読み出された前記色むら補正データと前記補正前の映像信号とを演算することを特徴とする請求項2記載の色むら補正装置。
【請求項4】 前記生成手段は、前記撮像手段により撮像された映像をデジタルデータに変換し、当該変換したデジタルデータと基準信号との比較結果に基づいて補正データを生成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の色むら補正装置。
【請求項5】 前記読み出し手段は、前記レベル測定手段による測定結果に基づいて、前記記憶手段に記憶されている色むら補正データの読み出し位置を変更することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の色むら補正装置。
【請求項6】 前記読み出し手段は、前記レベル測定手段により前記映像のレベルが低いと測定された場合、前記記憶手段に記憶されている色むら補正データのうち、黒レベル付近での色むら補正データを読み出し、前記高速演算手段は、前記補正前の映像信号と前記黒レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする請求項5記載の色むら補正装置。
【請求項7】 前記読み出し手段は、前記レベル測定手段により前記映像のレベルが高いと測定された場合、前記記憶手段に記憶されている色むら補正データのうち、白レベル付近での色むら補正データを読み出し、前記高速演算手段は、前記補正前の映像信号と前記白レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする請求項5または6記載の色むら補正装置。
【請求項8】 前記読み出し手段は、前記レベル測定手段により前記映像のレベルが中間調であると測定された場合、前記記憶手段により記憶されている色むら補正データのうち、中間調レベル付近での色むら補正データを読み出し、前記高速演算手段は、前記補正前の映像信号と前記中間調レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の色むら補正装置。
【請求項9】 前記表示装置は、液晶プロジェクタであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の色むら補正装置。
【請求項10】 前記撮像手段は、CCDカメラであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の色むら補正装置。
【請求項11】 前記生成手段は、コンピュータであることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の色むら補正装置。
【請求項12】 表示装置に表示された映像を撮像する撮像工程と、前記撮像工程により撮像された前記映像から色むら補正データを生成する生成工程と、前記生成工程により生成された前記色むら補正データを記憶する記憶工程と、前記記憶工程により記憶された前記色むら補正データと補正前の映像信号とから色むら補正演算を行う色むら補正演算工程と、を有することを特徴とする色むら補正方法。
【請求項13】 前記補正演算工程は、前記記憶工程に記憶されている前記色むら補正データを読み出す読み出し工程と、比較レベルを設定する比較レベル設定工程と、前記比較レベル設定工程により設定された前記比較レベルで前記映像のレベルを測定するレベル測定工程と、前記レベル測定工程により測定されたレベルに応じて前記記憶工程に記憶されている前記色むら補正データを読み出す読み出し工程と、前記読み出し工程により読み出された前記色むら補正データと前記補正前の映像信号とを高速演算する高速演算工程と、を有することを特徴とする請求項12記載の色むら補正方法。
【請求項14】 前記高速演算工程は、リアルタイムで前記読み出し工程により読み出された前記色むら補正データと前記補正前の映像信号とを演算することを特徴とする請求項13記載の色むら補正方法。
【請求項15】 前記生成工程は、前記撮像工程により撮像された映像をデジタルデータに変換し、当該変換したデジタルデータと基準信号との比較結果に基づいて補正データを生成することを特徴とする請求項12から14のいずれか1項に記載の色むら補正方法。
【請求項16】 前記読み出し工程は、前記レベル測定工程による測定結果に基づいて、前記記憶工程に記憶されている色むら補正データの読み出し位置を変更することを特徴とする請求項12から15のいずれか1項に記載の色むら補正方法。
【請求項17】 前記読み出し工程は、前記レベル測定工程により前記映像のレベルが低いと測定された場合、前記記憶工程に記憶されている色むら補正データのうち、黒レベル付近での色むら補正データを読み出し、前記高速演算工程は、前記補正前の映像信号と前記黒レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする請求項16記載の色むら補正方法。
【請求項18】 前記読み出し工程は、前記レベル測定工程により前記映像のレベルが高いと測定された場合、前記記憶工程に記憶されている色むら補正データのうち、白レベル付近での色むら補正データを読み出し、前記高速演算工程は、前記補正前の映像信号と前記白レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする請求項16または17記載の色むら補正方法。
【請求項19】 前記読み出し工程は、前記レベル測定工程により前記映像のレベルが中間調であると測定された場合、前記記憶工程により記憶されている色むら補正データのうち、中間調レベル付近での色むら補正データを読み出し、前記高速演算工程は、前記補正前の映像信号と前記中間調レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする請求項16から18のいずれか1項に記載の色むら補正方法。
【請求項20】 前記表示装置は、液晶プロジェクタであることを特徴とする請求項12から19のいずれか1項に記載の色むら補正方法。
【請求項21】 前記撮像工程は、CCDカメラにより前記表示装置に表示された映像を撮像することを特徴とする請求項12から20のいずれか1項に記載の色むら補正方法。
【請求項22】 前記生成工程は、コンピュータにより色むら補正データを生成することを特徴とする請求項12から21のいずれか1項に記載の色むら補正方法。
【請求項23】 表示装置に表示された映像を撮像する撮像処理と、前記撮像処理により撮像された前記映像から色むら補正データを生成する生成処理と、前記生成処理により生成された前記色むら補正データを記憶する記憶処理と、前記記憶処理により記憶された前記色むら補正データと補正前の映像信号とから色むら補正演算を行う色むら補正演算処理と、を実行するプログラムを記録したことを特徴とするプログラムを記録した記録媒体。
【請求項24】 前記補正演算処理は、前記記憶処理に記憶されている前記色むら補正データを読み出す読み出し処理と、比較レベルを設定する比較レベル設定処理と、前記比較レベル設定処理により設定された前記比較レベルで前記映像のレベルを測定するレベル測定処理と、前記レベル測定処理により測定されたレベルに応じて前記記憶処理に記憶されている前記色むら補正データを読み出す読み出し処理と、前記読み出し処理により読み出された前記色むら補正データと前記補正前の映像信号とを高速演算する高速演算処理と、を実行するプログラムを記録したことを特徴とする請求項23記載のプログラムを記録した記録媒体。
【請求項25】 前記高速演算処理は、リアルタイムで前記読み出し処理により読み出された前記色むら補正データと前記補正前の映像信号とを演算することを特徴とする請求項24記載のプログラムを記録した記録媒体。
【請求項26】 前記生成処理は、前記撮像処理により撮像された映像をデジタルデータに変換し、当該変換したデジタルデータと基準信号との比較結果に基づいて補正データを生成することを特徴とする請求項23から25のいずれか1項に記載のプログラムを記録した記録媒体。
【請求項27】 前記読み出し処理は、前記レベル測定処理による測定結果に基づいて、前記記憶処理に記憶されている色むら補正データの読み出し位置を変更することを特徴とする請求項23から26のいずれか1項に記載のプログラムを記録した記録媒体。
【請求項28】 前記読み出し処理は、前記レベル測定処理により前記映像のレベルが低いと測定された場合、前記記憶処理に記憶されている色むら補正データのうち、黒レベル付近での色むら補正データを読み出し、前記高速演算処理は、前記補正前の映像信号と前記黒レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする請求項27記載のプログラムを記録した記録媒体。
【請求項29】 前記読み出し処理は、前記レベル測定処理により前記映像のレベルが高いと測定された場合、前記記憶処理に記憶されている色むら補正データのうち、白レベル付近での色むら補正データを読み出し、前記高速演算処理は、前記補正前の映像信号と前記白レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする請求項27または28記載のプログラムを記録した記録媒体。
【請求項30】 前記読み出し処理は、前記レベル測定処理により前記映像のレベルが中間調であると測定された場合、前記記憶処理により記憶されている色むら補正データのうち、中間調レベル付近での色むら補正データを読み出し、前記高速演算処理は、前記補正前の映像信号と前記中間調レベル付近での色むら補正データとを高速演算することを特徴とする請求項27から29のいずれか1項に記載のプログラムを記録した記録媒体。
【請求項31】 前記表示装置は、液晶プロジェクタであることを特徴とする請求項23から30のいずれか1項に記載のプログラムを記録した記録媒体。
【請求項32】 前記撮像処理は、CCDカメラにより前記表示装置に表示された映像を撮像することを特徴とする請求項23から31のいずれか1項に記載のプログラムを記録した記録媒体。
【請求項33】 前記生成処理は、コンピュータにより色むら補正データを生成することを特徴とする請求項23から32のいずれか1項に記載のプログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【公開番号】特開2002−152769(P2002−152769A)
【公開日】平成14年5月24日(2002.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−349336(P2000−349336)
【出願日】平成12年11月10日(2000.11.10)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】