説明

荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれ補正方法

【課題】高効率且つ高精度にビーム軸の位置ずれを検出して補正する荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれ補正方法を提供する。
【解決手段】電子ビーム描画装置1は、電子ビームを照射する電子銃2と、電子ビーム15のビーム軸の下流方向に順次配置されたアライナ14と、ブランキング電極6と、偏向器7と、第1成形アパーチャ11とを有する。第1成形アパーチャ11上には、位置ずれ検出電極13が設けられている。ブランキング電極6と偏向器7を駆動して電子ビーム15の軌道を制御し、電子ビーム15を位置ずれ検出電極13に照射する。位置ずれ検出電極13を構成する各電極部に流れ込む電流量から電子ビームのビーム軸の位置ずれに関する情報を取得する。この情報は、アライナ14にフィードバックされて電子ビームのビーム軸が補正される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれ補正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体集積回路の高集積化に伴って、LSI(Large Scale Integration)のパターンは、より微細化および複雑化する傾向にある。パターンの転写に使用されている深紫外線光の波長は193nmであるのに対して、転写しようとするパターンのサイズは波長よりも短い。この微細化の要求に伴い、リソグラフィ技術の複雑化も加速している。しかし、LSIを大量に生産するため、原画であるマスク上に描かれたパターンをウェハ上に転写していくことが可能なリソグラフィ技術において、製品毎に異なるマスクパターンのデザイン変更に対する自由度が必要である。そのため、マスクに対するパターン描画は、これまで通り電子ビーム描画装置を使用した電子ビームリソグラフィ技術が使用されている。
【0003】
電子ビームリソグラフィ技術は、利用する電子ビームが荷電粒子ビームであるために、本質的に優れた解像度を有している。このため、ウェハにLSIパターンを転写する際の原版となるマスクまたはレチクルの製造現場においても、電子ビームリソグラフィ技術が広く一般に使われている。さらに、電子ビームリソグラフィ技術を用いて、ウェハ上にパターンを直接描画する電子ビーム描画装置がDRAMを代表とする最先端デバイスの開発に適用されている他、一部ASICの生産にも用いられている。
【0004】
従来の電子ビーム描画装置では、電子ビームを照射するビーム照射手段である電子銃と、第1成形アパーチャと、第2成形アパーチャと、成形偏向器とを有し、さらに電子ビームを集束するためのいくつかの電子レンズを有する。そして、電子銃から照射された電子ビームによる第1成形アパーチャの像を第2成形アパーチャに結像するとともに、成形偏向器により偏向し、第1成形アパーチャ像を第2成形アパーチャに光学的に重ね合わせて電子ビームの寸法と形状を可変成形する。これにより、電流密度が均一で矩形や三角形等の基本単位図形状に成形された電子ビームを、描画対象であるマスク上に高精度に繋いでパターンを描画する。
【0005】
この種の電子ビーム描画装置では、電流密度が均一であって所望の形状に成形された電子ビームを得るため、描画対象であるマスクに向けて照射される電子ビームのビーム電流を安定させる必要がある。
【0006】
ビーム電流の安定化を妨げる要因には、電子ビームのビーム軸の位置ずれが挙げられる。ビーム軸の位置ずれは、本来、電子ビーム描画装置の光学系の軸に一致するよう設定されていたビーム軸が、何らかの原因でずれてしまう現象である。この原因は、電子ビームを発する電子銃が所定の位置からずれることにあるとも考えられている。
【0007】
電子ビームのビーム軸の位置ずれは、成形ビームの場合、電流密度の変動を引き起こすことになる。このため、電子ビーム描画装置でビーム軸の位置ずれを検出して所定の位置に戻すよう補正する必要がある。従来の電子ビーム描画装置としては、ビーム軸の位置ずれ検出が可能で電子ビームのビーム軸調整機構を有するものが開示されている。例えば、試料に電子ビームを照射して試料に流れる電流を測定したり、電子ビームの経路内に置いたファラデーカップを用いてビーム電流を測定したりして、電子ビームのビーム軸の位置ずれ量を求め、この位置ずれ量に基づいて電子ビームの軸合わせを行う装置が知られている。しかし、このような従来の電子ビーム描画装置では、試料に流れる電流やビーム電流を測定する必要があるため、ビーム軸の位置ずれ検出をする際には試料への描画作業を一時的に中断しなければならなかった。
【0008】
特許文献1には、荷電粒子ビーム源の下流の光軸上にアパーチャを備えた電極を配置した荷電粒子ビーム装置が開示されている。この装置では、光軸上に配置された電極により荷電粒子ビーム周辺部の状態をモニタしながら荷電粒子ビームを偏向させて走査させる。そして、荷電粒子ビームの出射方向の分布を求め、この分布から荷電粒子ビームのビーム軸と光軸とのずれ、すなわち、ビーム軸の位置ずれを検出し、検出された位置ずれに基づいて荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれを補正する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2004−134300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1の荷電粒子ビーム装置では、ビーム軸の位置ずれ検出とビーム軸の位置ずれ補正を、試料への荷電粒子ビームの照射と同時に行うことができる。すなわち、ビーム軸の位置ずれ検出と位置ずれ補正に際し、試料へのビーム照射作業を中断する必要がない。しかしながら、この装置では、荷電粒子ビームの出射方向分布からビーム軸の位置ずれを検出する際に画像処理を行うことが必須とされている。したがって、処理作業に時間がかかり、荷電粒子ビーム照射作業のスループットを低下させてしまうという問題を有していた。
【0011】
以上より、電子ビームのビーム軸の位置ずれが発生した場合に、試料への描画作業を中断することがなく、また、画像処理のような電子ビーム描画のスループットを低下させる処理を含まずに、ビーム軸の位置ずれ検出と位置ずれ補正が可能である電子ビーム描画装置と、電子ビームのビーム軸の位置ずれ補正方法とが求められている。
【0012】
本発明は、こうした点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、試料への描画作業を一時的に中断することなく、高効率で高精度な電子ビームのビーム軸の位置ずれ検出と位置ずれ補正を可能とする電子ビーム描画装置の提供することにある。
また、本発明の他の目的は、試料への描画作業を一時的に中断することなく、ビーム軸の位置ずれを検出してそれを補正することのできる荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれ補正方法を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の態様は、荷電粒子ビームを照射するビーム照射手段と、ビーム照射手段から照射された荷電粒子ビームを所望の寸法と形状に成形するアパーチャとを備えた荷電粒子ビーム描画装置において、
アパーチャ上には位置ずれ検出電極が設けられていて、ビーム照射手段とアパーチャの間には、アライナ、ブランキング電極および偏向器がこの順に配置されており、
ブランキング電極と偏向器により荷電粒子ビームの軌道を制御して、荷電粒子ビームを位置ずれ検出電極に照射し、位置ずれ検出電極に流れ込む電流量から取得した荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれに関する情報をアライナにフィードバックして位置ずれを補正するよう構成されたことを特徴とするものである。
【0015】
位置ずれ検出電極は、スリットによって3つ以上の電極部に分割された構造を有しており、
荷電粒子ビームの照射により電極部のそれぞれに流れ込む電流量から位置ずれに関する情報を取得することが好ましい。
【0016】
特に、位置ずれ検出電極は、直交する2本のスリットによって4つの電極部に分割された構造を有しており、
荷電粒子ビームの照射により電極部のそれぞれに流れ込む電流量から位置ずれに関する情報を取得することが好ましい。
【0017】
本発明の第2の態様は、荷電粒子ビームを照射するビーム照射手段と、ビーム照射手段から照射された荷電粒子ビームを所望の寸法と形状に成形するアパーチャと、アパーチャ上に設けられた位置ずれ検出電極と、ビーム照射手段とアパーチャの間に順に配置されたアライナ、ブランキング電極および偏向器とを備えた荷電粒子ビーム描画装置における荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれ補正方法であって、
ブランキング電極と偏向器により荷電粒子ビームの軌道を制御して、荷電粒子ビームを位置ずれ検出電極に照射し、位置ずれ検出電極に流れ込む電流量から取得した荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれに関する情報をアライナにフィードバックして位置ずれを補正することを特徴とするものである。
【0018】
荷電粒子ビーム描画装置は、複数の短冊状のフレーム領域に分割されているパターンを試料上に描画するものであり、
1のフレーム領域での荷電粒子ビームによる描画を終えた後、次のフレーム領域での荷電粒子ビームによる描画を開始するまでの間に、
ブランキング電極と偏向器により荷電粒子ビームの軌道を制御して、荷電粒子ビームを位置ずれ検出電極に照射し、位置ずれ検出電極に流れ込む電流量から取得した荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれに関する情報をアライナにフィードバックして位置ずれを補正することが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1の態様によれば、試料への描画作業を中断することなく、高効率で高精度な電子ビームのビーム軸の位置ずれ検出と位置ずれ補正を可能とする電子ビーム描画装置が提供される。
【0020】
本発明の第2の態様によれば、試料への描画作業を中断することなく、ビーム軸の位置ずれを検出してそれを補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施の形態における電子ビーム描画装置の光学系の概略構成を示す模式的な構成図である。
【図2】本実施の形態の電子ビーム描画装置を使用した電子ビームによる描画方法の説明図である。
【図3】本実施の形態の電子ビーム描画装置の要部構成を説明する説明図である。
【図4】位置ずれ検出電極を用いた本実施の形態における電子ビームのビーム軸の位置ずれ検出の原理を説明する図である。
【図5】第1電極部に流れ込む電流のモニタ結果を模式的に示した図である。
【図6】第2電極部に流れ込む電流のモニタ結果を模式的に示した図である。
【図7】第3電極部に流れ込む電流のモニタ結果を模式的に示した図である。
【図8】第4電極部に流れ込む電流のモニタ結果を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本実施の形態における電子ビーム描画装置の光学系の概略構成を示す模式的な構成図である。
【0023】
図1において、電子ビーム描画装置1は、電子銃2、電子レンズ3、4、5、9、10、ブランキング電極6、偏向器7、成形偏向器8、第1成形アパーチャ11、第2成形アパーチャ12、位置ずれ検出電極13、アライナ14、ビーム走査用の主偏向器16、および、ビーム走査用の副偏向器17等から光学系を構成している。そして、さらに電子ビーム描画装置1はステージ(図示されない)等を用いて、荷電粒子ビームである電子ビームを使用して描画対象の基板であるマスク32上に描画を行うよう構成されている。
【0024】
すなわち、この電子ビーム描画装置1では、電子ビーム源である電子銃2から照射された電子ビーム15は、電子レンズ3、4により集束され、第1成形アパーチャ11に照射される。第1成形アパーチャ11の開口部を透過した電子ビーム15は、電子レンズ5により集束され、第2成形アパーチャ12上に投影結像される。
そして、第1成形アパーチャ11と第2成形アパーチャ12との間には成形偏向器8が配設されている。この成形偏向器8により、第1成形アパーチャ11を透過した電子ビーム15の、第2成形アパーチャ12上での照射位置を選択できるようになっている。
【0025】
第2成形アパーチャを透過した電子ビーム15は、電子レンズ9、10により集束され、ステージ(図示されない)上に載置された描画対象の基板であるマスク32上に結像される。そして、ビーム走査用の主偏向器16および副偏向器17によりマスク32上での電子ビームの照射位置が可変となるように構成されている。
【0026】
図2は、本実施の形態の電子ビーム描画装置を使用した電子ビームによる描画方法の説明図である。この図に示すように、マスク32上に描画されるパターン51は、短冊状のフレーム領域52に分割されている。電子ビーム15による描画は、ステージ(図示されない)が一方向(例えば、光学系の光軸(Z方向)と直交する2軸方向のうちのX方向)に連続移動しながら、フレーム領域52毎に行われる。フレーム領域52は、さらに副偏向領域53に分割されており、電子ビーム15は、副偏向領域53内の必要な部分のみを描画する。尚、フレーム領域52は、主偏向器16の偏向幅で決まる短冊状の描画領域であり、副偏向領域53は、副偏向器17の偏向幅で決まる単位描画領域である。
【0027】
副偏向領域53内での電子ビーム15の位置決めは、副偏向器17で行われる。副偏向領域53の位置制御は、主偏向器16によってなされる。すなわち、主偏向器16によって、副偏向領域53の位置決めがされ、副偏向器17によって、副偏向領域53内でのビーム位置が決められる。
【0028】
尚、上述のように、成形偏向器8とビーム成形用の第1成形アパーチャ11と第2成形アパーチャ12によって、電子ビーム15の形状と寸法が決められる。そして、ステージ(図示されない)を一方向に連続移動させながら、副偏向領域53内を描画し、1つの副偏向領域53の描画が終了したら、次の副偏向領域53を描画する。フレーム領域52内の全ての副偏向領域53の描画が終了したら、ステージを連続移動させる方向と直交する方向(例えば、光学系の光軸(Z方向)と直交する2軸方向のうちのY方向)にステップ移動させる。その後、同様の処理を繰り返して、フレーム領域52を順次描画して行く。
【0029】
そして、本実施の形態の電子ビーム描画装置1では、上述のように、ブランキング電極6、偏向器7、位置ずれ検出電極13、アライナ14などを有することにより、電子ビームのビーム軸の位置ずれの検出が可能となっている。
したがって、後にも説明するように、全ての副偏向領域53の描画が終了し、次のフレーム領域52へステップする際に、本実施の形態の電子ビームのビーム軸の位置ずれ検出とビーム軸の位置ずれ補正を実施する。
【0030】
以下、本実施の形態の電子ビーム描画装置1で行う電子ビームのビーム軸の位置ずれ検出とビーム軸の位置ずれ補正について説明する。
【0031】
図3は、本実施の形態の電子ビーム描画装置の要部構成を説明する説明図である。
図1および図3に示すように、本実施の形態の電子ビーム描画装置1では、電子銃2の下流側であって、電子レンズ3と第1成形アパーチャ11との間に、電子ビーム15の軌道を制御するブランキング電極6と偏向器7とが配置されている。そして、第1成形アパーチャ11上には位置ずれ検出電極13が配置され、電子レンズ3とブランキング電極6との間にはアライナ14が配置されている。
【0032】
そして、図3に示すように、位置ずれ検出電極13には、電流検出部35が接続されている。そして、電流検出部35はA/D変換部36を介して演算制御部37に接続している。一方、演算制御部37は、アライナ14に接続しており、後述するアライナ14の動作制御を行う。
【0033】
したがって、以上の構成を備える本実施の形態の電子ビーム描画装置1を用い、本実施の形態における電子ビームのビーム軸の位置ずれ検出は次のようにして行われる。
【0034】
図3に示すように、電子ビーム描画装置1では、電子ビーム源である電子銃2から下流側に向けて電子ビーム15が照射される。そしてこのとき、ブランキング電極6と偏向器7とを駆動させ、電子ビーム15を偏向してビーム軸を光学系の光軸からずらす。そして、第1成形アパーチャ11上に設けられた位置ずれ検出電極13上を電子ビーム15が照射するように軌道を制御する。このとき、ブランキング電極6は、主に、電子ビーム15のビーム軸を曲げる役割を担う。そして、偏向器7は、軌道が曲げられた電子ビーム15を位置ずれ検出電極13上に導くように位置の微調整をする役割を担う。
【0035】
図4は、位置ずれ検出電極13を用いた本実施の形態における電子ビームのビーム軸の位置ずれ検出の原理を説明する図である。図4では、本実施の一形態である位置ずれ検出電極13の構造と作用が分かるように、位置ずれ検出電極13部分の平面図も示してある。
【0036】
図4に示す本実施の一形態である位置ずれ検出電極13は、4つの電極部、すなわち、第1電極部41、第2電極部42、第3電極部43、および第4電極部44(以下、第1電極部41、第2電極部42、第3電極部43、および第4電極部44をまとめて記述する場合は、4つの電極部41、42、43、44と記述する)からなる。そしてそれら4つの電極部41、42、43、44は、元々1つの円板状の電極であったものが、直交するスリット45、46によって4分割されたような、4分割された構成を有している。そして、位置ずれ検出電極13のスリット45、46は互いに直交しており、スリット45は、電子ビーム描画装置1における光学系の光軸(Z方向)と直交する2軸方向(X方向およびY方向)のうちのY方向と一致する方向に伸びており、スリット46は、X方向と一致する方向に伸びている。
【0037】
尚、本実施の一形態である位置ずれ検出電極13においては、直交するスリット45、46の交点は、4つの電極部41、42、43、44からなる位置ずれ検出電極13全体の中心と実質的に一致している。したがって、4つの電極部41、42、43、44はそれぞれ互いに同じ形状で実質的に同じ面積を有している。
【0038】
そして、図4に示すように、電子ビーム15のビーム軸の位置ずれ検出のために、ブランキング電極6と偏向器7が駆動された場合、軌道を制御された電子ビーム15は、第1成形アパーチャ11上に配設された位置ずれ検出電極13上を照射する。このとき、位置ずれ検出電極13は、上述のように4つの電極部41、42、43、44に分割された構造を有しており、4つの電極部41、42、43、44のそれぞれに、電子ビーム15の照射量に応じた電流が流れ込む。
【0039】
ここで、図4に示すように、電子ビーム15のビーム軸が電子ビーム描画装置1の光学系の光軸と一致している正常状態においては、電子ビーム15中心と位置ずれ検出電極のスリット45、46の交点は実質的に一致するように、位置ずれ検出電極13は配置されている。
【0040】
したがって、本実施の一形態である位置ずれ検出電極13においては、4つの電極部41、42、43、44に照射される電子ビーム量はそれぞれ同じ量となり、4つの電極部41、42、43、44に流れ込む電流量はそれぞれ実質的に等しい量となる。
【0041】
そして、電子ビーム15の照射によって、4つの電極部41、42、43、44のそれぞれに流れ込んだ電流は、それぞれ独立に電流検出部35によって検出され、第1電極部41における電流値I1、第2電極部42における電流値I2、第3電極部43における電流値I3、および第4電極部44における電流値I4が取得される。
こうして取得された4つの電極部41、42、43、44における電流値I1〜I4は、A/D変換部36によりデジタル信号に変換され、演算制御部37において、ビーム軸の位置ずれがない正常時における4つの電極部41、42、43、44各部での電流値I1〜I4として記憶される。
【0042】
次に、演算制御部37においては、4つの電極部41、42、43、44各部での電流値I1〜I4を用い、電子ビーム15におけるビーム軸の位置ずれの変位方向と移動量が計算される。
【0043】
その算出は、次式に従う。尚、Itは、電極部41、42、43、44に流れる電流値の合計であり、例えば、演算制御部37で求められる。

(X方向の移動量)=It×(I2+I4−I1−I3)/2

(Y方向の移動量)=It×(I1+I2−I3−I4)/2

ここで、X方向の移動量におけるX方向は、電子ビーム描画装置1における光学系の光軸(Z方向)と直交する2軸方向(X方向およびY方向)のうちのX方向であり、位置ずれ検出電極13におけるスリット46の伸びる方向と一致する。また、Y方向の移動量におけるY方向は、電子ビーム描画装置1における光学系の光軸(Z方向)と直交する2軸方向(X方向およびY方向)のうちのY方向であり、位置ずれ検出電極13におけるスリット45の伸びる方向と一致する。
【0044】
このとき、これらの機能を使用し、あらかじめビーム軸の位置ずれの変位方向とずれの量とが分かっている、基準となる電子ビームにおける4つの電極部41、42、43、44各部での電流値I1〜I4を測定しておく。そして、上記式に従うX方向の移動量とY方向の移動量を算出して、上記式によるXおよびY方向の移動量と電子ビーム描画装置1におけるビーム軸の位置ずれの対応をとるための換算テーブルを作成しておく。そしてその換算テーブルをデータとして演算制御部37に記憶しておく。
【0045】
その結果、演算制御部37では、上述の電子ビーム15のビーム軸の位置ずれ検出において、上式により算出された電子ビーム15におけるビーム軸の位置ずれの変位方向と移動量から、その換算テーブルを使用し、電子ビーム15の実際の位置ずれの方向とずれ量を評価する。
【0046】
尚、電子ビーム15においては、ビーム軸が電子ビーム描画装置1の光学系の光軸と一致している正常状態にあり、上式のXおよびY方向の移動量はいずれも値が0となり、換算表を使用しても演算制御部37では、ずれ量は0と評価される。その結果、後に説明する、アライナ14への実質的なフィードバックはなされない。
【0047】
次に、電子ビームのビーム軸が光軸からずれた場合について説明する。
その場合、ビーム軸のずれた電子ビーム47が、ブランキング電極6と偏向器7とにより軌道を制御され、図4に示すように、第1成形アパーチャ11上に配設された位置ずれ検出電極13上を照射する。そして、その場合、4つの電極部41、42、43、44のそれぞれに、ビーム軸のずれた電子ビーム47の照射量に応じた電流が流れ込む。
【0048】
そして、ビーム軸のずれた電子ビーム47の照射によって、4つの電極部41、42、43、44のそれぞれに流れ込んだ電流は、上述と同様に、それぞれ独立に電流検出部35によって検出され、第1電極部41における電流値I1、第2電極部42における電流値I2、第3電極部43における電流値I3、および第4電極部44における電流値I4が取得される。
【0049】
こうして取得された4つの電極部41、42、43、44における電流値I1〜I4は、A/D変換部36によりデジタル信号に変換され、演算制御部37において、ビーム軸の位置ずれのある異常時における4つの電極部41、42、43、44各部での電流値I1〜I4として記憶される。
【0050】
次に、上述と同様、演算制御部37において、これら4つの電極部41、42、43、44各部での電流値I1〜I4を用い、上記した式に従い、電子ビーム47におけるビーム軸の位置ずれの変位方向と移動量が計算される。そして、演算制御部37では、上述の電子ビーム47のビーム軸の位置ずれ検出において、上式により算出された電子ビーム47におけるビーム軸の位置ずれの変位方向と移動量から、上記換算テーブルデータを使用し、電子ビーム47の実際の位置ずれの方向とずれ量を評価する。
【0051】
その後、演算制御部37は、評価した電子ビーム47の位置ずれ方向とずれ量をアライナ14にフィードバックする。このフィードバックにより、位置ずれを補正するようアライナ14を制御する。そして、電子ビームの位置ずれ補正を実施し、電子ビームのビーム軸を光軸に一致させるようにする。
【0052】
そして次に、図5〜図8を用い、本実施の形態の電子ビーム描画装置1を使用してマスク32にパターンを描画する際の、電子ビームのビーム軸の位置ずれの発生と位置補正の状況を模式的に説明する。
【0053】
すなわち、本実施の形態の電子ビーム描画装置1を使用し、試料であるマスク32に電子ビームを照射してパターンを描画する。そして、上述のように、あるフレーム領域から次のフレーム領域52へステップする毎に、上記した電子ビームのビーム軸の位置ずれ検出を行うようにする。すなわち、そのステップの際に、第1成形アパーチャ11上に配設された位置ずれ検出電極13上を電子ビームが照射するよう制御する。そして、そのときに、4つの電極部41、42、43、44のそれぞれに、電子ビームの照射量に応じた電流が流れ込むことになるが、その流れ込む電流をモニタする。そして特に、パターン描画の途中、ビーム軸の位置ずれが発生した場合には、ビーム軸の位置ずれ補正が行われるが、その際の4つの電極部41、42、43、44のそれぞれにおいて発生する電流値をモニタする。
【0054】
その場合において、図5は、第1電極部41に流れ込む電流のモニタ結果を模式的に示した図である。同様に、図6は、第2電極部42に流れ込む電流のモニタ結果を模式的に示した図であり、図7は、第3電極部43に流れ込む電流のモニタ結果を模式的に示した図であり、図8は、第4電極部44に流れ込む電流のモニタ結果を模式的に示した図である。
すなわち、図5〜図8は、本実施の形態の電子ビーム描画装置1を使用してマスク32にパターンを描画する際、対応する各電極部41〜44での経過時間に対する電流値をプロットした状況を模式的に示したグラフである。
【0055】
図5〜8において、電子ビームのビーム軸に位置ずれがない通常の場合は、その位置ずれのない期間、流れ込む電流値は4つの電極部41、42、43、44のそれぞれでほぼ同じ値を示すことを表している。しかし、ある経過時間T1やT2で電子ビームのビーム軸の位置ずれが発生すると、位置ずれの状況に対応して、それぞれの電極部で電流値が通常時に比べ上昇したり、減少したりすることがわかる。
【0056】
その場合、上述のように、演算制御部37では、4つの電極部41、42、43、44各部での電流値の検出データから、X方向の移動量とY方向の移動量が算出され、電子ビームの実際の位置ずれの方向とずれ量の評価が行われる。そして、その評価結果はアライナ14にフィードバックされ、電子ビームのビーム軸の位置ずれの補正が実施される。
【0057】
その結果、本実施の形態の電子ビーム描画装置1は、電子ビームのビーム軸に位置ずれのない、通常の状態に復帰する。そのため、図5〜図8に示されるように、位置ずれ検出電極13の4つの電極部41、42、43、44に流れ込む電流は正常な値に戻ることになる。こうして本実施の形態の電子ビーム描画装置1では、電子ビームの位置ずれ検出とその位置ずれの補正が行われ、常に高精度の電子ビーム描画が可能となっている。
【0058】
このとき、演算制御部37において、ビーム軸の位置ずれがある場合における4つの電極部41、42、43、44各部での電流値I1〜I4が記憶される際に、電流値I1〜I4についてそれぞれ閾値を設定しておくことも有効である。そして、電流値I1〜I4のうちの少なくとも1つがその設定した閾値を超えた場合に、上述の電子ビーム47の位置ずれの変位方向と移動量の計算をし、実際の位置ずれの方向とずれ量を評価して、アライナ14にフィードバックするようにすることも可能である。そうして、電子ビームの位置ずれ補正を実施し、電子ビームのビーム軸を光軸に一致させるようにすることも可能である。
【0059】
尚、アライナ14は、例えば、光学系の光軸を中心として挟んで、X方向と−X方向、およびY方向と−Y方向に等間隔で配置された4つのコイルからなる偏向器の使用が可能である。そうしたアライナ14では、電磁効果を利用して、X方向と−X方向、およびY方向と−Y方向の任意の方向に所望の偏向量で電子ビームを偏向することを可能としている。
【0060】
また、アライナ14は、アライナ14の駆動を制御するアライナ制御部(図示されない)を別に備えることも可能である。この場合、演算制御部37による、アライナ14への電子ビーム47の位置ずれ方向とずれ量のフィードバックについては、アライナ14の駆動を制御するアライナ制御部(図示されない)を介して行うこととすることも可能である。
【0061】
そして、これらの機能を使用し、あらかじめビーム軸の位置ずれの方向とずれの量のフィードバックに対して、アライナ14の駆動による電子ビーム偏向方向と偏向量を実測しておくことが好ましい。そして、電子ビーム描画装置1におけるビーム軸の位置ずれに対する、アライナ14での電子ビーム偏向方向と偏向量との対応をとるための換算テーブルを作成しておく。そしてその換算テーブルをデータとして上述のアライナ制御部(図示されない)に記憶しておくことが好ましい。
【0062】
その結果、アライナ制御部では、演算制御部37からフィードバックされた電子ビーム15におけるビーム軸の位置ずれの方向とずれ量から、その換算テーブルを使用し、必要となる電子ビーム偏向方向と偏向量を導出する。そして、それらに従い電子ビームを偏向して高精度の電子ビームの位置ずれ補正を実施し、電子ビームのビーム軸を光軸に一致させるようにする。尚、このようなアライナ制御部を別に設けることなく、演算制御部37においてそうした機能も備えるようにすることも可能である。
【0063】
また、本実施の形態の電子ビーム描画装置1では、図4に示すように、位置ずれ検出電極13は、直交する2本のスリットによって分割されて、4つの電極部41、42、43、44からなる4分割構造を備えるが、全体としては、1つの円板形状を呈すると言える。しかし、位置ずれ検出電極13は全体として、必ずしも円板形状である必要はない。平面図において正方形や長方形となる板状形状とすることなども可能である。
【0064】
そうした場合に重要となるのは、直交する2本のスリットによって4分割された4つの電極部41、42、43、44各部の大きさと、位置ずれ検出電極13全体の大きさである。すなわち、ビーム軸が電子ビーム描画装置1の光学系の光軸と一致している正常状態で、照射される電子ビームの全てを捕捉することができることが必要である。そして、さらに、電子ビームのビーム軸が光軸からずれた場合においても、その位置ずれの生じた電子ビームを全て捕捉できる程度の余裕のある大きさ(電極面積)を有することが必要である。
【0065】
そして、位置ずれのない正常状態と位置ずれが生じた場合の両方の場合において、電子ビームを漏れなく捕捉できるのであれば、位置ずれ検出電極13の全体および直交する2本のスリットによって4分割された4つの電極部41、42、43、44各部の形状については、特に問われず、所望の形状を選択しうる。
【0066】
また、尚、本実施の形態の電子ビーム描画装置1では、位置ずれ検出電極13は、直交する2本のスリットによって分割されて、4つの電極部41、42、43、44からなる分割構造を備えるが、位置ずれ検出電極のスリットによる分割数は4つのみに限るわけではない。
【0067】
例えば、本実施の別の形態として、スリットによって位置ずれ検出電極を3分割して用いることも可能である。その場合、適当に設定された位置ずれ検出電極の1つの中心から3方向に3本のスリットが伸びるように、スリットを設けて位置ずれ検出電極を3分割することが好ましい。そして、そのとき、隣接するスリット間の角度の設定は、それぞれ120度とすることが好ましい。
そして、以上のように、位置ずれ検出電極を3分割して用いる場合、電子ビームにおけるビーム軸の位置ずれの変位方向と移動量の計算は、上記した式とは異なる、必要な補正のされた式を用いて行われる。
【0068】
さらに、本実施の形態の電子ビーム描画装置では、位置ずれ検出電極を適当に配置されたスリットにより5分割や6分割や8分割などして用いることも可能である。その場合、電子ビームにおけるビーム軸の位置ずれの変位方向と移動量の計算は、上記した式とは異なる、必要な補正のされた式を用いて行われる。
【0069】
そして、以上より、本実施の形態の電子ビーム描画装置では、位置ずれ検出電極のスリットによる分割数は4つのみに限るわけではなく、スリットによって位置ずれ検出電極を3分割以上して用いることが可能である。そうすることにより、電子ビームのビーム軸が光軸からずれた場合に、X方向の移動量とY方向の移動量を算出して、電子ビームの実際の位置ずれの方向とずれ量を評価することが可能である。そして、評価結果をアライナにフィードバックして、電子ビームのビーム軸の位置ずれの高精度の補正をすることが可能となる。
【0070】
以上のように、本実施の形態の電子ビーム描画装置1では、電子ビームのビーム軸が光軸からずれた場合において、その電子ビームのビーム軸の位置ずれ検出とビーム軸の位置ずれ補正が可能であるが、そのような位置ずれ検出と補正の好ましいタイミングについて、次に説明する。
【0071】
本実施の形態の電子ビーム描画の方法については、上記したが、短冊状のフレーム領域52内の全ての副偏向領域53の描画が終了したら、ステージを連続移動させる方向と直交する方向(例えば、光学系の光軸(Z方向)と直交する2軸方向のうちのY方向)にステップ移動させる。その後、同様の処理を繰り返して、フレーム領域52を順次描画して行く。
したがって、全ての副偏向領域53の描画が終了し、次のフレーム領域52へのステップの際に、上記した電子ビームのビーム軸の位置ずれ検出とビーム軸の位置ずれ補正を行うことが好ましい。
【0072】
このようなタイミングで電子ビームのビーム軸の位置ずれ検出と、その結果に基づくフィードバックによって、ビーム軸の位置ずれ補正を行うことにより、マスクなど試料への描画作業を一時的に中断する必要がなく、また、電子ビーム描画作業の効率を低下させることはない。そして、そうしたタイミングで多数回の高精度の電子ビーム軸調整を行うことにより、高精度の電子ビーム描画が可能となる。
【0073】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。
【0074】
例えば、上記実施の形態では電子ビームを用いたが、本発明はこれに限られるものではなく、イオンビームなどの他の荷電粒子ビームを用いた場合にも適用可能である。
【符号の説明】
【0075】
1 電子ビーム描画装置
2 電子銃
3、4、5、9、10 電子レンズ
6 ブランキング電極
7 偏向器
8 成形偏向器
11 第1成形アパーチャ
12 第2成形アパーチャ
13 位置ずれ検出電極
14 アライナ
15、47 電子ビーム
16 主偏向器
17 副偏向器
32 マスク
35 電流検出部
36 A/D変換部
37 演算制御部
41 第1電極部
42 第2電極部
43 第3電極部
44 第4電極部
45、46 スリット
51 描画されるパターン
52 フレーム領域
53 副偏向領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷電粒子ビームを照射するビーム照射手段と、前記ビーム照射手段から照射された荷電粒子ビームを所望の寸法と形状に成形するアパーチャとを備えた荷電粒子ビーム描画装置において、
前記アパーチャ上には位置ずれ検出電極が設けられていて、前記ビーム照射手段と前記アパーチャの間には、アライナ、ブランキング電極および偏向器がこの順に配置されており、
前記ブランキング電極と前記偏向器により前記荷電粒子ビームの軌道を制御して、前記荷電粒子ビームを前記位置ずれ検出電極に照射し、前記位置ずれ検出電極に流れ込む電流量から取得した前記荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれに関する情報を前記アライナにフィードバックして前記位置ずれを補正するよう構成されたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
【請求項2】
前記位置ずれ検出電極は、スリットによって3つ以上の電極部に分割された構造を有しており、
前記荷電粒子ビームの照射により前記電極部のそれぞれに流れ込む電流量から前記情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
【請求項3】
前記位置ずれ検出電極は、直交する2本のスリットによって4つの電極部に分割された構造を有することを特徴とする請求項2に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
【請求項4】
荷電粒子ビームを照射するビーム照射手段と、前記ビーム照射手段から照射された荷電粒子ビームを所望の寸法と形状に成形するアパーチャと、前記アパーチャ上に設けられた位置ずれ検出電極と、前記ビーム照射手段と前記アパーチャの間に順に配置されたアライナ、ブランキング電極および偏向器とを備えた荷電粒子ビーム描画装置における荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれ補正方法であって、
前記ブランキング電極と前記偏向器により前記荷電粒子ビームの軌道を制御して、前記荷電粒子ビームを前記位置ずれ検出電極に照射し、前記位置ずれ検出電極に流れ込む電流量から取得した前記荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれに関する情報を前記アライナにフィードバックして前記位置ずれを補正することを特徴とする荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれ補正方法。
【請求項5】
前記荷電粒子ビーム描画装置は、複数の短冊状のフレーム領域に分割されているパターンを試料上に描画するものであり、
1のフレーム領域での荷電粒子ビームによる描画を終えた後、次のフレーム領域での荷電粒子ビームによる描画を開始するまでの間に、
前記ブランキング電極と前記偏向器により前記荷電粒子ビームの軌道を制御して、前記荷電粒子ビームを前記位置ずれ検出電極に照射し、前記位置ずれ検出電極に流れ込む電流量から取得した前記荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれに関する情報を前記アライナにフィードバックして前記位置ずれを補正することを特徴とする請求項4に記載の荷電粒子ビームのビーム軸の位置ずれ補正方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−129770(P2011−129770A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−287971(P2009−287971)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(504162958)株式会社ニューフレアテクノロジー (669)
【Fターム(参考)】