説明

薬剤収容容器

【課題】 薬剤収容部の薬剤の量にかかわらず一定のタイミングで薬剤を排出し得て、薬剤分包装置の分包部との連動を確実にし得る薬剤収容容器の提供。
【解決手段】 薬剤収容部の下部で且つ薬剤収容部の底壁部の上側に、底壁部の上面と対向する底面を有して縦軸回りに回転するロータが配置され、ロータには上下方向に亙る薬剤収容路が形成され、ロータの回転によって、薬剤収容路に収容された薬剤が、底壁部に形成された薬剤排出開口から落下供給されるよう構成され、ロータの底面と底壁部の上面とが平面どうしで接触する場合に比べて両者の接触面積を減らしてロータの回転による底面と上面との摩擦力を小さくさせる突起が、底面または上面に設けられている構成の薬剤収容容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤収容容器に関し、特に、処方箋に指示された薬剤としての錠剤を患者に供給するための薬剤分包装置に用いられる薬剤収容容器に関する。
【背景技術】
【0002】
病院や薬局等では、医師の処方箋に指示された薬剤、特に錠剤を、患者に供給するために薬剤分包装置を用いる場合がある。
この薬剤分包装置には、薬剤収容容器(「薬剤カセッタ」とも称する)が着脱自在に設けられている。該薬剤収容容器として、例えば、下記特許文献1に示す技術が提案されている。
【0003】
特許文献1に開示された薬剤収容容器は、容器本体の上部に薬剤収容部を有し、薬剤収容部に、外周部に薬剤収容路を有して縦軸回りに回転することで薬剤を周方向へ搬送するロータを配置している。
上記構成において、ロータが薬剤収容部の底壁部上で回転して薬剤収容路に収容された錠剤を搬送し、錠剤は底壁部に形成した薬剤排出開口から一錠ずつ下方へ落下供給される。
【0004】
【特許文献1】実公昭57−9295号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記構成において、ロータには、薬剤収容部内の薬剤の数に応じた重さが負荷されることになる。そして、ロータは薬剤収容部の底壁部上で回転するから、薬剤の重量によっては、ロータと底壁部との間に生じる摩擦力によって、ロータが円滑に回転しにくくなったり(回転速度が低下したり)、一定の速度で回転しなかったりする。そうするとと、薬剤排出開口から薬剤の落下のタイミングが定まらなくなる。また、一定の速度で分包動作を行っている薬剤分包装置の分包部との連動がなされなくなる。
【0006】
そこで、本発明は上記課題に鑑み、薬剤収容部の薬剤の量にかかわらず一定のタイミングで薬剤を排出し得て、薬剤分包装置の分包部との連動を確実にし得る薬剤収容容器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の薬剤収容容器は、薬剤収容部の下部で且つ薬剤収容部の底壁部の上側に、該底壁部の上面と対向する底面を有して縦軸回りに回転するロータが配置され、該ロータには上下方向に亙る薬剤収容路が形成され、前記ロータの回転によって、薬剤収容路に収容された薬剤が、前記底壁部に形成された薬剤排出開口から落下供給されるよう構成され、前記ロータの底面と前記底壁部の上面とが平面どうしで接触する場合に比べて両者の接触面積を減らしてロータの回転による前記底面と上面との摩擦力を小さくさせる突起が、前記底面または前記上面に設けられていることを特徴としている。
【0008】
上記構成では、ロータと底壁部とは突起を介して接触し、突起はロータの底面と底壁部の上面とが平面どうしで接触する場合に比べて両者の接触面積を減らしてロータの回転による底面と上面との摩擦力を小さくさせるから、ロータが縦軸回りに所定の速度で円滑に回転する。このため、薬剤排出開口から一定のタイミングで薬剤が落下供給される。
【0009】
本発明の薬剤収容容器では、突起はロータの底面に形成されていることを特徴としている。
上記構成では、ロータの底面と底壁部の上面とが平面どうしで接触する場合に比べて両者の接触面積を減らしてロータの回転による底面と上面との摩擦力を小さくさせる突起が、底面に設けられている。
ロータと底壁部とは突起を介して接触するから、ロータが縦軸回りに一定の速度で円滑に回転する。このため、薬剤排出開口から一定のタイミングで薬剤が落下供給される。
【0010】
本発明の薬剤収容容器では、突起はロータの底面に、ロータの回転周方向に間隔を置いて配置されていることを特徴としている。
上記構成では、突起は回転周方向全域にないから、その分だけ底面と上面との摩擦力が小さくなる。
【0011】
本発明の薬剤収容容器では、薬剤収容路に収容された薬剤を所定個数ずつ薬剤排出開口から落下させるために上下方向に重なる薬剤どうしを仕切る仕切体が設けられ、突起は、ロータの径方向について薬剤収容路と同じ位置に配置されていることを特徴としている。
【0012】
上記構成において、薬剤収容路に収容された薬剤は、ロータの回転に伴って底壁部上を移動して、薬剤排出開口から落下する。このとき、上下方向に重なる薬剤が仕切体によって仕切られることで、仕切体の下方にある薬剤だけが薬剤排出開口から落下する。このようにして薬剤が所定個数ずつ供給される。
このような薬剤収容容器では、ロータと仕切体との位置関係が重要である。すなわち、ロータおよび仕切体は、底壁部の上面を基準にして、上下に位置決めされるからである。ロータが仕切体に接触してしまうと、ロータが回転しにくくなる。また、ロータと仕切体との間の隙間が大きいと、この隙間に薬剤が噛み込んでしまう場合が想定される。
ロータの径方向について薬剤収容路と異なる位置に突起が配置され、この突起を用いて底壁部に対してロータが位置決めされると、その分だけロータにおいて薬剤収容路を形成する部分(以下、「薬剤収容路形成部分」という)のあたりでは組立て誤差が大きくなる。
そこで、本発明では、ロータの径方向について薬剤収容路と同じ位置(薬剤収容路形成部分の径方向幅領域に対応する位置であって、薬剤の周方向への搬送経路上)に突起を配置し、この突起を用いて底壁部に対してロータを位置決めする構成としている。
これによって薬剤収容路形成部分のあたりでの組立て誤差を小さくすることができる。したがって、薬剤収容路形成部分の上面と仕切体の下面との間の隙間を適切に設定することができ、前述のような、ロータの回転の阻害や薬剤の噛み込みといった不具合を防ぐことができる。
【0013】
本発明の薬剤収容容器では、薬剤排出開口の外周部における底壁部の上面のうち、少なくともロータの回転方向下流側に、薬剤排出開口に連続して回転方向下流側に向けて上傾斜する傾斜面を案内面とする案内凹部が形成され、突起が案内面に案内されることを可能に構成されていることを特徴としている。
【0014】
突起の位置を薬剤排出開口に対応する領域内に配置した場合で、突起の回転周方向長さが薬剤排出開口の周方向長さに比べて小さい場合では、ロータが縦軸回りに回転すると、突起の先端部が薬剤排出開口に入り込む状態が想定される。この場合でロータが回転すると、突起の先端部が薬剤排出開口の下流側の周壁部に当接してしまう。
しかしながら上記のように、ロータの回転方向下流側に、薬剤排出開口に連続して回転方向下流側に向けて上傾斜する傾斜面を案内面とする案内凹部を形成して、突起が案内面に案内されるようにしておくことで、仮に突起の先端部が薬剤排出開口に入り込んだ状態であってもロータは円滑に回転する。
【0015】
本発明の薬剤収容容器では、ロータを底壁部の上面に対して上方に付勢するバネが設けられていることを特徴としている。
この構成では、薬剤収容部に収容される薬剤の重さに応じてバネが撓み、突起が薬剤収容部の上面に近付くか接触する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の薬剤収容容器では、ロータと底壁部とは突起を介して接触する構成とし、突起はロータの底面と底壁部の上面とが平面どうしで接触する場合に比べて両者の接触面積を減らしてロータの回転による底面と上面との摩擦力を小さくさせるから、薬剤収容部内の薬剤の重量にかかわらずロータが縦軸回りに所定の速度で円滑に回転し、薬剤排出開口から一定のタイミングで薬剤を落下供給させることができ、薬剤分包装置の分包部との連動が正確になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態に係る薬剤分包装置を図面に基づいて説明する。図1は薬剤分包装置の一部を拡大した側面図、図2は多数の薬剤収容容器を薬剤分包装置の躯体に装着した状態の斜視図、図3は薬剤収容容器の単体斜視図、図4は撹拌部材としてのロータの単体側面図、図5はロータの下方からの単体斜視図である。
また、図6は薬剤収容容器の一部拡大断面図、図7は図6の一部拡大図、図8は薬剤収容容器の周方向中心部での斜視縦断面図、図9は薬剤収容容器の底面図、図10は図7におけるA−A線断面図、図11は図7におけるB−B線断面図、図12は図11の一部拡大図である。
【0018】
図1ないし図3に示すように、薬剤分包装置1は、円柱状の躯体2と、躯体2から放射状に多数水平方向に突設された扇状の支持体3と、各支持体3上に、躯体2に対してその前後方向に移動させることにより、上下の支持体3間に着脱自在に収容される薬剤収容容器(「薬剤カセッタ」とも称する)4とから構成されている。
【0019】
各支持体3は板状に形成され、その板面には、躯体2の下部に向けて薬剤としての錠剤5(例えば、図7参照)を落下させるための不図示の錠剤通過孔が穿設され、該錠剤通過孔の内面には、錠剤5の通過を検出可能とする検出手段として、例えば不図示のセンサーを有している。
【0020】
次に、薬剤収容容器4の構成を、図3ないし図12に基づいて説明する。
これらの図に示すように、薬剤収容容器4は、容器本体6と、縦軸7(上下方向軸線)回りに回転可能なロータ8と、錠剤5を一錠ずつ躯体2の下部に落下させるべく設けられた仕切体10と、ロータ8の回転中心部材である回転軸の下端部に装着された歯車(平歯車が用いられている)と、薬剤収容容器4を支持体3に着脱する際にこれを案内するための案内ローラ11とを備える。
【0021】
容器本体6は平面視して扇状の底壁部12と、底壁部12における底壁板13の上面13aに一体的に形成された薬剤収容部14とを備える。
底壁部12は、平面視して扇状の前記底壁板13と、底壁板13の周方向両側端辺に前後方向に沿うよう一体的に形成された横フレーム15と、底壁板13の前端辺に周方向に沿うよう一体的に形成された前フレーム16とを有する。
横フレーム15および前フレーム16は同一の所定の高さを有し、容器本体6を支持体3の上面に装着した際に、底壁板13は横フレーム15および前フレーム16の高さ分だけ支持体3の上面から浮いた状態として保持される。
【0022】
薬剤収容部14はその底壁板13の上面13aから垂直方向上方に立ち上がってロータ8を内周面側に配置可能とする、下部収容部としての円筒部(外壁部に相当する)17と、円筒部17の上部に配置され、平面視して扇形状の上部収容部18とを一体的に有する。上部収容部18の底面は、円筒部17の上端部に向けて下傾斜する傾斜壁20とされている。
円筒部17の前方には、薬剤収容容器4を着脱する際に把持される把持部21が組込まれている。
【0023】
底壁板13の周方向中心の後部寄りには、前記錠剤通過孔と上下方向で対向する平面視して矩形形状の薬剤排出開口22が形成されている。
薬剤排出開口22の前方で円筒部17の中心位置に、前記回転軸が上方から挿通される円筒状突出部23が上方に突出するよう一体的に形成されている。薬剤排出開口22およびその周辺の詳細については後述する。
【0024】
次に、仕切体10の構成を説明する。
仕切体10は、後に詳述する薬剤収容路24に収容された錠剤5を所定個数(この場合一個)だけ、薬剤排出開口22に落下させるようにするものである。
仕切体10は、円筒部17の後部側の壁面部にその周方向形成された挿通孔25に後方から前方に向けて挿入されて、円筒部17内に露出している。この仕切体10は、円筒部17外に配置される基部26を有し、基部26の一方側が、円筒部17の一方側寄りの外周面から後方へ突出するよう形成された支持突起27に対して、ビス28によって着脱自在に取付けられている。
また、仕切体10はその円筒部17内に露出している部分の上面は、ロータ8の回転方向上流側が下流側に向けて上傾斜する傾斜案内面30とされ、傾斜案内面から下流側は水平面に形成されている。
【0025】
次に、ロータ8の構成を説明する。
ロータ8は下部回転部32と上部回転部33とを有する。前記回転軸は下部回転部32に設けられた外軸34と、上部回転部33に設けられた内軸35とを有する。ロータ8は上部収容部18に収容された多数個の錠剤5を撹拌する撹拌部材としての機能を有する。
下部回転部32は、円筒状突出部23に上方から内嵌して底壁板13に対して下方に突出する前記外軸34を有する。上部回転部33は、外軸34に上方から内嵌して底壁板13に対して下方に突出する前記内軸35を有する。
【0026】
下部回転部32は、円板状に形成された円板部32Aを有し、その上面は平滑面とされ、該上面に上部回転部33の下面が周方向に摺動自在に載置されている。下部回転部32の直径は、円筒部17の内周面36の内径に対してわずかに小さく設定されている。
下部回転部32の径方向中心には、上方に向けて突出して上部回転部33の裏面中心部に形成した下面凹部38に内嵌する膨出部40が形成されている。外軸34は膨出部40の径方向内方側から下方に向けて一体的に形成されている。
外軸34の、底壁板13の下面13bからさらに下方に突出した下端部には前記歯車としての大径歯車41が外嵌装着されている。
大径歯車41の歯には、下部回転部32の不測の回転を阻止すべく、板バネ39の係止部39aが側方から係止されている。
【0027】
下部回転部32の外周面からその径方向内方部分の環状の領域を薬剤収容路形成部分とし、下部回転部32の外周面を周方向等間隔置きに径方向内方に後退させることで、上下方向に亙って沿って前記薬剤収容路24が複数形成されている。この薬剤収容路24の周方向幅および高さは、錠剤5を一つだけ収容し得るよう設定されている。
下回転部32において薬剤収容路24間の上面は薬剤収容部14に収容された錠剤5が載る載置面24aとされている。この場合、載置面24aは平面視して環状の平面に形成されている。
【0028】
円板部32Aの底面(下面)32aは、環状の平滑面とされている。底面32aは、円板部32Aの中心部に凹部32Bを形成することで、環状に形成されている。
特に、図4および図5に示すように、円板部32Aの底面32aには、周方向に等間隔置きに前記突起29が配置されている。この突起29を設けたことにより、突起29の高さ分だけ円板部32Aの底面32aは上方に位置するよう設定されている(後述する距離L1)。
突起29は、ロータ8の径方向について薬剤収容路24と同じ位置(薬剤収容路24に対応する位置)に配置している。
この実施形態では、突起29は90°間隔で薬剤収容路24と薬剤収容路24との中間位置に配置されて、何れの突起29も底面32aの最外端位置に配置されている。
【0029】
また各突起29の、円板部32Aの底面32aからの突出量はわずかであるが、下部回転部32に錠剤5の重さがかかって後述のコイルバネ48が縮んだとしても、あるいは薬剤収容容器4の組立て誤差によるがたつき等で、ロータ8(下部回転部32)が縦軸7に対して傾いたとしても、突起29以外では円板部32Aの底面32aと底壁板13の上面13aとが当接せず、突起29が底壁板13の上面13aに当接するよう構成されている。
なお、これらの突起29は下方を凸とする略半球形状に形成されており、合成樹脂によって円板部32Aに一体的に形成されている。合成樹脂として自己潤滑性に優れた材料が用いられている。
図5において符号31はリブを示している。このリブ31は凹部32Bに、径方向に沿うよう周方向等間隔に配置されて壁状に形成されている。リブ31は底面32aと面一の底面を有する。
【0030】
上部回転部33の上面は略円錐形状に形成されており、該上面の一部に、径方向外方に向けて下傾斜するようカットした傾斜平面部(図示せず)が形成されている。
上部回転部33は、円筒部17の内周面36に対して錠剤5が落下できる隙間19を介して設けられている。換言すれば、上部回転部33の外径辺33aは隙間19を介して円筒部17の内周面36と径方向内外方向で対向している。隙間19の径方向幅は、薬剤収容路24の径方向幅にほぼ一致している。
このような上部回転部33の構成により、上部回転部33の上面に錠剤5が載ると、錠剤5は該上面あるいは傾斜平面部に沿って斜め下方に滑り落ち、薬剤収容路24に収容されるよう構成されている。
【0031】
上部回転部33は下面凹部38の径方向中心位置に、上下方向に沿うよう設けられた内軸35を有している。
内軸35は、外軸34を内嵌挿通するようにして底壁板13を貫通し、その下端部は外軸34の下端部に比べてさらに下方に突出している。内軸35の下端部には、大径歯車41に比べて小径の小径歯車45が外嵌装着されている。
このように、外軸34と内軸35にはそれぞれ径の異なる歯車が装着されていることにより、薬剤収容容器4を支持体3上に装着して各歯車を回転させた際に、上部回転部33と下部回転部32とは異なる速度で縦軸7回りに回転する構成となっている。
【0032】
円筒状突出部23には薄板の環状部材65が遊嵌されており(図8参照)、この環状部材65が弾性体の一例としての前記コイルバネ48(圧縮バネ)の下端部でのバネ座となっている。
膨出部40の裏面47には、コイルバネ48の上端面を周方向で係止するための係止部66が形成されている。この係止部66は、薄板状に形成されて、裏面47に縦軸7を中心とする径方向に放射状に複数本形成されている。係止部66の、裏面47からの下方への突出量はわずかである。したがって、コイルバネ48の上端部は係止部66の下面66aをバネ座としている。
【0033】
このコイルバネ48の弾性により、ロータ8、すなわち上部回転部33と下部回転部32は、底壁板13の上面13aから浮く方向に付勢されている。また、収容される錠剤5の量に起因する重さに応じてコイルバネ48は伸縮し、少なくとも錠剤5がロータ8上にない場合では、ロータ8の下面は底壁板13の上面13aからわずかに浮いている。
また、少なくとも錠剤5がロータ8上にない場合では、突起29も底壁板13の上面13aから離れている。
【0034】
図7に示すように、薬剤収容部14に錠剤5が入っていない状態において、下部回転部32の底面32aと、底壁板13の上面13aまでの上下方向での距離L1は、係止部66の下面66aと円筒状突出部23の上端面23aとの上下方向での距離L2に比べて大きく設定されている。
但し、下部回転部32の底面32aに突起29を形成することで、突起29の最下端部29aと底壁板13の上面13aまでの上下方向での距離L3は係止部66の下面66aと円筒状突出部23の上端面23aとの上下方向での距離L2に比べて小さくなるよう設定されている。
【0035】
次に、薬剤排出開口22およびその周辺部分の構成について詳述する。
薬剤排出開口22は、前述したように平面視して矩形形状に穿たれており、薬剤排出開口22を形成する前壁面50と後壁面51とは前後方向で対向し、両側壁面52,53は左右方向で対向している。
【0036】
前壁面50の位置P1について述べる。前壁面50は垂直面であり、前壁面50は、ロータ8の回転中心である縦軸7を中心として薬剤収容路24の径方向内面55どうしを連続するよう描いた仮想円に対して、中心側(縦軸7側)に位置ずれしている。
後壁面51の位置P2について述べる。後壁面51は垂直面であり、ロータ8の回転中心である縦軸7を中心として円筒部17の外周面42に対してさらに後方に位置ずれしている。すなわち、円筒部17の内周面36と底壁板13の上面13aとの交叉位置P3に対して後方(ロータ8の径方向外方)に位置ずれしている。
このずれ量は、特に定めてはおらないが、扱われる錠剤5の形状、直径、サイズ等の条件に基づいて適宜設定することが好ましい。
なお、両側壁面52,53は何れも垂直面であり、左右方向への離間距離は薬剤収容路24の周方向幅に比べて大きく設定されている。
【0037】
円筒部17の下端部の、薬剤排出開口22に上下方向で対応する領域に、薬剤排出開口22に連続するよう上方に向けて凹となる切欠56が形成されている。
この切欠56は、薬剤排出開口22に連続するよう上方に向けて凹となるから、切欠56を構成する上壁面57は底壁板13の上面13aよりも上方にあることは勿論である。なお、上壁面57は平面とされている。
【0038】
薬剤排出開口22および切欠56を円筒部17の径方向外方側で覆うカバー部58が設けられている。
カバー部58は、立上壁60と延長壁61とを有する。立上壁60は、薬剤排出開口22の後壁面51位置から上方に立上がる内壁面62を有する。延長壁61は、切欠56の上壁面57位置から後方に延びる下壁面63を有する。カバー部58において、立上壁60と延長壁61の左右両側は縦壁片64によって閉じられている。
【0039】
このような構成のカバー部58は、円筒部17および底壁板13に一体的に形成されている。
切欠56の上壁面57および延長壁61の下壁面63は、周方向で凹凸形状を繰返す凹凸面とされ、該凹凸面を構成する凹凸部63a,63bは、凹凸面にその径方向内外方向(前後方向)に亙って形成されている。
【0040】
図10ないし図12に示すように、薬剤排出開口22の外周部における底壁板13の上面13aのうち、ロータ8の回転方向下流側に、案内凹部67が形成されている。
案内凹部67は円筒部17の内周面36に沿った円弧状に形成されている。案内凹部67は薬剤排出開口22に連続して形成されており、回転方向下流側に向けて上傾斜する傾斜面を有する。この傾斜面は突起29の案内面68とされている。
したがって案内凹部67は、突起29に対応する位置にある。つまり、底壁板13の上面13aのうち、その最も径方向外方位置にある。そして、案内凹部67の径方向幅は、突起29の径方向幅に対してわずかに大きくなるよう設定されている。例えば案内凹部67の径方向幅は、1.0〜2.0mmに設定されている。
【0041】
上記構成の薬剤分包装置1では、薬剤収容容器4の蓋4Aを開けて上部収容部18から錠剤5を容器本体6内に投入し、蓋4Aを閉じる。
このとき、コイルバネ48の弾性により、下部回転部32は、底壁板13の上面13aから浮いており、突起29も底壁板13の上面13aから離れている。
【0042】
また、薬剤収容部14に錠剤5が入っていない状態において、突起29の最下端部29aと底壁板13の上面13aまでの上下方向での距離L3は、係止部66の下面66aと円筒状突出部23の上端面23aとの上下方向での距離L2に比べて小さく設定されている。
したがって、仮に薬剤収容部14に錠剤5を投入することでその重さがロータ8にかかりコイルバネ48が縮んだとすると、係止部66の下面66aが円筒状突出部23の上端面23aに当接する前に、突起29が底壁板13の上面13aに当接する。
そして、仮に突起29が底壁板13の上面13aに当接したとして、この場合突起29は半球形状であるから、底壁板13の上面13aと突起29とは点接触する。
【0043】
続いて薬剤収容容器4を支持体3に対して押込むようにして装着すると、支持体3の上面後部に立設された押圧壁49の前端部によって板バネ39の先端部が押圧される。そうすると、板バネ39がその基端部回りに撓んで大径歯車41の歯に係止している板バネ39の係止部39aが、該歯から外れて係止が解除される。そして不図示の駆動歯車と、小径歯車45および大径歯車41が噛合し、小径歯車45および大径歯車41が縦軸7回りに回転可能となる。
【0044】
このような状態において、駆動歯車を回転駆動させると、小径歯車45および大径歯車41が互いに異なる速度で外軸34、内軸35回りにそれぞれ回転し、その結果、ロータ8の下部回転部32、上部回転部33が異なる速度をもって外軸34、内軸35とともに縦軸7回りに回転する。
このようにロータ8の下部回転部32、上部回転部33が異なる速度をもって回転することにより、投入されている錠剤5が充分に撹拌されながら、薬剤収容路24に一錠の錠剤5が収容される。また、薬剤収容部24に収容された錠剤5の上に別の錠剤5が重なる。さらに、錠剤5が載置面24a上に、一列で周方向に並ぶように載置される。
【0045】
また、膨出部40の裏面47の係止部66が形成されていて、コイルバネ48の上端面は係止部66に係止されているから、ロータ8の回転に伴ってコイルバネ48も縦軸7回りに回転する。
【0046】
そして、薬剤収容路24に対して上下で錠剤5が重なっていれば、ロータ8の回転により、上にある錠剤5は仕切体10によって掬われるようにして下にある(薬剤収容路24内にある)錠剤5と分離される。そして、ロータ8が縦軸7回りに回転して、錠剤5が収容された薬剤収容路24が、薬剤排出開口22と上下方向で対向すると、その錠剤5のみが薬剤収容路24から薬剤排出開口22に落下する。この場合、円筒部17の内周面36が錠剤5の落下を案内する案内面となり得る。
【0047】
ところで、突起29の最下端部29aと底壁板13の上面13aまでの上下方向での距離L3は、係止部66の下面66aと円筒状突出部23の上端面23aとの上下方向での距離L2に比べて小さくなるよう設定されている。
したがって、ロータ8に錠剤5の重さがかかってロータ8が下動した際には、突起29の最下端部29aが底壁板13の上面13aに接触し、係止部66の下面66aと円筒状突出部23の上端面23aとは接触しない。
【0048】
このように、ロータ8に錠剤5の重さがかかってロータ8が縦軸7回りに回転しても、ロータ8と底壁板13の上面13aとは突起29のみで接触するだけであるので、下部回転部32の底面32aが底壁板13の上面13aに接触する場合に比べて、摩擦力が極めて小さくなる。このため、ロータ8が極めて円滑に縦軸7回りに回転することができる。
【0049】
また、薬剤排出開口22に連続して案内凹部67が形成されている。このため、図12の仮想線で示すように、ロータ8(下部回転部32)が回転して仮に突起29が薬剤排出開口22に入り込んだ場合には、突起29は案内凹部67の案内面68に案内されて円滑に上動するから、ロータ8の回転が円滑に行われる。
そして、案内凹部67の径方向幅は、突起29の径方向幅に対してわずかに大きくしているだけなので(錠剤5の大きさに比べて充分に小さいので)、錠剤5が案内凹部67から下部回転部32の底面32aと底壁板13の上面13aとの間の隙間に噛み込まれてしまうといった現象も起きない。
【0050】
ところで、上下方向に重なる錠剤5どうしは仕切体10によって仕切られることで、薬剤収容路24内の錠剤5を一錠(所定個数)ずつ落下させる必要がある。このため、仕切体10の上下方向位置と仕切られる錠剤5の上下方向での重なり位置との高さ関係はできるだけ正確に設定する必要がある。
そこでこの実施形態では、突起29の位置を、下部回転部32の底面32aにおいて、薬剤収容路24と同じ位置(薬剤収容路形成部分)に配置している。このように構成することで、突起29を底壁板13の上面13aに当てて、突起29のある位置で底壁板13に対するロータ8の高さ位置を決めることで、組付精度が最も要求される位置での部材どうしの組付精度を確保することが可能となる。したがって、上下方向で重なる錠剤5を確実に仕切るようにすることができる。
【0051】
ロータ8(載置面24a)の位置が仕切体10に対して必要以上に上にあってロータ8が仕切体10に接触してしまうとロータ8の回転が円滑に行われない。また、ロータ8の位置が仕切体10に対して必要以上に下方にあると、上下方向に重なる錠剤5のうち、上方の錠剤5の上下方向中心に近い位置に仕切体10が当る現象が想定される。そうなると、上方の錠剤5が仕切体10と載置面24aとの間に噛み込んだり、あるいは上方の錠剤5が破損したりする等の現象が発生することが考えられる。
しかしながら、突起29を所定の上下方向高さ(突出量)に設定し、錠剤5の、周方向への搬送経路上に相当する領域(薬剤収容路形成部分)に配置して、突起29を底壁板13の上面13aに当てるようにすることで、仕切体10と載置面24aとの上下方向の相対位置を精度よく設定することができる。
換言すれば、ロータ8の位置と仕切体10との上下方向距離を過不足ないよう、底壁部12に対してロータ8を組付けることが可能である。
【0052】
よって、薬剤排出開口22から一定のタイミングで錠剤5を落下させることができ、錠剤5が錠剤通過孔に至って、該錠剤通過孔を通過することで錠剤5が排出されたことを検出手段が検出して、錠剤5を正確に分配することができる。
【0053】
また、薬剤排出開口22の前壁面50は薬剤収容路24の径方向内面55に対して前方にあり、薬剤排出開口22の後壁面51は円筒部17の内周面36に対して後退した位置にあるから、錠剤5が薬剤排出開口22に至ると、錠剤5は前壁面50または後壁面51に接触する、という状態を回避することができる。
【0054】
したがって、錠剤5が上記した撹拌等により帯電していた(静電気を帯びていた)場合であっても、該帯電により錠剤5が吸着され易い面、すなわち底壁板13の下面13bが錠剤5から離れていることで、錠剤5が帯電により底壁板13の下面13bに吸着されてしまい錠剤通過孔に落下しにくくなる、といった状態を効果的に回避することができる。
【0055】
また、後壁面51は円筒部17の外周面42に対してさらに後方に位置ずれしており、円筒部17の下端部には、薬剤排出開口22に連続する切欠56を形成しているが、薬剤排出開口22の後壁面51部分および切欠56は、カバー部58によって後方側を覆われているから、薬剤排出開口22の後壁面51部分および切欠56から塵芥が円筒部17内部に侵入するのを効果的に防止することができる。
【0056】
このように、後壁面51は、少なくともその下端部が交叉位置P3に対して径方向外方に位置ずれしており、この構成によって、錠剤5が少なくとも薬剤排出開口22に至れば、従来に比べて錠剤5が薬剤排出開口22の周壁面と接触し得る面積が後方側で減るから、錠剤5が帯電していても、薬剤排出開口22の後方側における底壁板13の下面13bに付着しにくい。
よって、錠剤5は薬剤排出開口22から円滑に落下して、錠剤通過孔に至り、該錠剤通過孔を通過することで錠剤5が排出されたことを検出手段が検出して、錠剤5をいっそう確実に分配することができる。
【0057】
本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、突起29の形状を略半球形状として周方向に間隔を置いて配置している。しかしながら、突起は下部回転部32の底面32aに、縦軸7を中心とする環状に形成することもできる。
その断面形状は特に限定されず、径方向の幅の小さい矩形形状や、逆三角形形状、半球形状などとしたり、周方向に所定の長さを有するよう形成したものを同一円周上に所定間隔で配置したりして、底壁板13の上面13aに線接触的に接触させてもよい。
【0058】
上記実施形態では、薬剤収容路24を下部回転部32の径方向外方端部に配置しているため、これに応じて突起29は下部回転部32の底面32aの径方向外方端部に配置した。しかしながら、突起はロータの径方向について薬剤収容路と同じ位置に配置する構成であるから、突起はロータの底面の径方向外方端部に配置することに限定されない。
上記実施形態では、下部回転部32の外周面からその径方向内方部分の環状の領域を薬剤収容路形成部分とし、下部回転部32の外周面を周方向等間隔置きに径方向内方に後退させることで、上下方向に亙って沿って薬剤収容路24を形成している。しかしながら、薬剤収容路形成部分をロータの外周面に対して径方向内方側に位置ずれさせた領域とし、薬剤収容路をロータの外周面に対してその径方向内方に上下方向に貫通する穴として形成することもある。
【0059】
このような場合では、突起は薬剤収容路と同じ位置に配置すべくロータの外周面に対してその径方向内方に位置ずれして配置した構成とする。突起をロータの径方向について薬剤収容路と同じ位置に配置することで、組付精度が最も要求される位置での部材どうしの組付精度を確保することが可能となり、上下方向で重なる錠剤を確実に仕切ることができる。
そして、上記何れの形状の突起であっても、ロータの底面が底壁板の上面に接触する場合に比べて摩擦力が極めて小さくなる。このため、ロータが極めて円滑に縦軸回りに回転することができる。
【0060】
また、上記実施形態では、下部回転部32の底面32aに突起を設けたが、底壁板13の上面13aに設けることもできる。
この場合は、突起と下部回転部32の底面32aとを点接触ないし線接触させるようにすることで、ロータ8を安定して縦軸7回りに回転させることができ、薬剤排出開口22から錠剤5を一定のタイミングで落下させることができる。
【0061】
ところで、扱われる錠剤5の種類によっては、錠剤5の撹拌等によって錠剤5の表面が擦られて薬粉が発生する場合がある。この薬粉は底壁板13の上面13aに溜まり易い。そして上記実施形態では、下部回転部32の底面32aまたは底壁板13の上面13aに突起を設けた構成としている。
ここで、下部回転部32の底面32aに、周方向に間隔を置いて突起29を設けた場合には、突起29の移動により前記薬粉がロータ8の回転方向に搬送される状態が想定される。そうすると、搬送された薬粉が薬剤排出開口22から落下してしまうといった不具合が想定される。
【0062】
このような不具合を解決するために、底壁板13の上面13aに、薬粉が薬剤排出開口22に搬送されてしまうのを阻止するための阻止手段を設けることが好ましい。この阻止手段は、底壁板13の上面13aの、少なくとも突起29の軌跡を含む領域部分に設ける。
【0063】
例えば、図13ないし図16に示すように、底壁板13の上面13aにおける、突起29の軌跡を含む領域に薬粉除去体を設けることが考えられる。図13は、ロータ8および一部を省略して底壁板13の上面13aを表した状態の上方一方側からの斜視図、図14は上方他方側からの斜視図、図15は上方一方側からの薬粉除去体の斜視図、図16は上方他方側からの薬粉除去体の斜視図である。
【0064】
これらの図に示すように、薬粉除去体の一例として起毛状のブラシ体80が考えられる。ブラシ体80としては、基面部材81に起毛82を植設した形態のものが考えられる。
この場合、ブラシ体80の起毛82の高さは、ロータ8の回転方向上流側を低くして回転方向下流側へ上傾斜するよう順次高さを高くしている。
【0065】
但し、起毛82の高さは凸起29が接触し得て薬粉を除去できれば、できるだけ低い方が好ましい。これは突起29が回転方向に移動するに際して抵抗をできるだけ少なくする必要があるからである。このことを考慮すると、ブラシ体80の基面部材81は底壁板13の上面13aに凹部83を形成して埋設させることが好ましい。また、ブラシ体80の周方向の長さは、薬粉を除去できるようにしたうえで、できるだけ短くすることが好ましい。
【0066】
阻止手段はブラシ体80に限定されず、例えばフエルト生地等として、突起29により搬送される薬粉を除去するようにしてもよい。
上記のような阻止手段は、突起29によって搬送される薬粉のみならず、錠剤5が阻止手段に接触することでその周囲に付着した薬粉の除去もすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施形態を示す薬剤分包装置の、一部を拡大した側面図
【図2】同じく多数の薬剤収容容器を薬剤分包装置の躯体に装着した状態の斜視図
【図3】同じく薬剤収容容器の単体斜視図
【図4】同じく撹拌部材としてのロータの単体側面図
【図5】同じくロータの下方からの単体斜視図
【図6】同じく薬剤収容容器の一部拡大断面図
【図7】同じく図6の一部拡大図
【図8】同じく薬剤収容容器の周方向中心部での斜視縦断面図
【図9】同じく薬剤収容容器の底面図
【図10】同じく図7におけるA−A線断面図
【図11】同じく図7におけるB−B線断面図
【図12】同じく図11の一部拡大図
【図13】他の実施形態を示し、ロータおよび一部を省略して底壁板の上面を表した状態の上方一方側からの斜視図
【図14】同じく上方他方側からの斜視図
【図15】同じく上方一方側からの薬粉除去体の斜視図
【図16】同じく上方他方側からの薬粉除去体の斜視図
【符号の説明】
【0068】
1…薬剤分包装置、2…躯体、3…支持体、4…薬剤収容容器、5…錠剤、6…容器本体、8…ロータ、12…底壁部、13…底壁板、13a…上面、13b…下面、14…薬剤収容部、17…円筒部、18…上部収容部、22…薬剤排出開口、24…薬剤収容路、29…突起、32a…底面、32A…円板部、67…案内凹部、68…案内面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤収容部の下部で且つ薬剤収容部の底壁部の上側に、該底壁部の上面と対向する底面を有して縦軸回りに回転するロータが配置され、該ロータには上下方向に亙る薬剤収容路が形成され、前記ロータの回転によって、薬剤収容路に収容された薬剤が、前記底壁部に形成された薬剤排出開口から落下供給されるよう構成された薬剤収容容器であって、
前記ロータの底面と前記底壁部の上面とが平面どうしで接触する場合に比べて両者の接触面積を減らしてロータの回転による前記底面と上面との摩擦力を小さくさせる突起が、前記底面または前記上面に設けられていることを特徴とする薬剤収容容器。
【請求項2】
突起はロータの底面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の薬剤収容容器。
【請求項3】
突起はロータの底面に、ロータの回転周方向に間隔を置いて配置されていることを特徴とする請求項2記載の薬剤収容容器。
【請求項4】
薬剤収容路に収容された薬剤を所定個数ずつ薬剤排出開口から落下させるために上下方向に重なる薬剤どうしを仕切る仕切体が設けられ、突起は、ロータの径方向について薬剤収容路と同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項2または請求項3記載の薬剤収容容器。
【請求項5】
薬剤排出開口の外周部における底壁部の上面のうち、少なくともロータの回転方向下流側に、薬剤排出開口に連続して回転方向下流側に向けて上傾斜する傾斜面を案内面とする案内凹部が形成され、突起が案内面に案内されることを可能に構成されていることを特徴とする請求項2ないし請求項4の何れかに記載の薬剤収容容器。
【請求項6】
ロータを底壁部の上面に対して上方に付勢するバネが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れかに記載の薬剤収容容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2010−131233(P2010−131233A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−310713(P2008−310713)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(593129342)高園産業株式会社 (232)
【Fターム(参考)】