説明

薬物充填および流れ制御装置そしてこれを具備した薬物注入装置

本発明は、薬物を患者に注入する薬物注入装置に薬物を充填したり、充填された薬物の流れを制御する薬物注入装置用薬物充填および流れ制御装置、そしてこれを具備した薬物注入装置に関するものであって、本発明の薬物充填および流れ制御装置は注射器を通して外部の薬物が充填される薬物充填ポート(24)にワンウェイバルブ(40)が設けられ、充填される薬物の逆流を防止し、外部空気の流入を遮断することによって薬物の汚染を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬物を一定の流量で患者に注入する薬物注入装置に、薬物を充填し、かつ充填される薬物の流れを制御する薬物充填および流れ制御装置そしてこれを具備した薬物注入装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の薬物注入装置は、大韓民国特許公告公報第10−0507593号(特許文献1)に開示されたものが知られている。図12に示すような前記薬物注入装置は、略円筒状シリンダー(110)と、シリンダー(110)の内部にてスライド移動するピストン(140)と、シリンダー(110)の内部ピストン(140)の前方に形成された薬物保存空間と、ピストン(140)の後方に配設され、ピストン(140)を前方に押し上げる気体を供給する気体供給部(130)と、シリンダー(110)に連結された薬物移動チューブ(150)と、チューブ(150)の終端に連結された末端部キャップ(160)を具備している。また、チューブ(150)を通してシリンダー(110)内部に薬物を供給する薬物供給バルブ(170)がチューブ(150)に連結される。説明していない図面符号180はクリップ部材である。
【0003】
ところが、前記のような薬物注入装置には、次のような問題点がある。すなわち、従来の薬物注入装置に提供される薬物供給バルブ(170)は、注射器のような外部薬物供給装置から注射器連結部(171)を通し、充填供給される薬物の供給方向の反対方向に薬物が逆流することを防止する構造がない。したがって、注射器連結部(171)に注射器を連結して注射器の薬物を薬物注入装置のシリンダー(110)内に充填する時、先に充填されていたシリンダー(110)内の薬物がピストン(140)が意図しなかった作動やシリンダー(110)内の残留空気の圧力により薬物供給バルブ(170)側に押し流され、薬物供給バルブ(170)の注射器連結部(171)側に逆流する現象があった。
【0004】
また、従来の薬物注入装置に提供される薬物供給バルブ(170)の場合には薬物充填を完了した後、注射器連結部(171)から注射器を除去し、薬物供給バルブ(170)を遮断する過程と、薬物の流れ方向を切り換える過程において、シリンダー(110)に充填された薬物が薬物供給バルブ(170)の注射器連結部(171)を通して漏洩することがあり得る。このような薬物の漏洩時、薬物を汚染させたり高価の薬物を浪費するという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国特許公告公報第10−0507593号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明は、前記のような従来の薬物注入装置、具体的には薬物供給バルブの問題点を解決することにその目的のある発明であって、注射器などを薬物供給バルブに連結して薬物注入装置内に薬物を充填する時、薬物供給バルブを通し薬物が漏洩したり逆流することを防止する薬物充填および流れ制御装置そしてこれを具備した薬物注入装置を提供することにその目的がある。
【0007】
また、本発明は、薬物充填完了後、薬物供給バルブの遮断および薬物の流れ方向の切り換え時、薬物供給バルブの薬物注入口に薬物が逆流することと、漏洩することを防止し、外部空気の侵入を遮断し、薬物の損失および汚染を防止する薬物充填および流れ制御装置そしてこれを具備した薬物注入装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための本発明の一実施例の薬物充填および流れ制御装置は、薬物注入装置の薬物保存空間と連通するように延びた上流側導管と連通する入口ポート、下流側導管と連通する出口ポート、および外部から薬物が流入される薬物充填ポートを具備したバルブ胴体と、
前記バルブ胴体と結合され、前記入口ポート、前記出口ポートおよび前記薬物充填ポートのうち、2つのポートを選択的に連通させる連結通路を具備した流れ調節部と、
前記バルブ胴体の薬物充填ポートに設けられ、前記薬物充填ポートの入口側から出口側方向だけに薬物の流動を許し、反対方向には薬物の流動を遮断するワンウェイバルブを含む。
【0009】
本発明の一実施例の薬物充填および流れ制御装置において、前記流れ調節部は前記バルブ胴体内に回転可能に結合され、回転位置によって前記入口ポート、前記出口ポートおよび前記薬物充填ポートのうち、2つのポートを選択的に連通させることを特徴とする。例えば、前記流れ調節部は、回転取っ手を具備したスイベルスプールとすることができる。
【0010】
また、本発明の一実施例の薬物充填および流れ制御装置において、前記ワンウェイバルブは、弾性材質からなり、入口と出口を具備し、前記入口から前記出口へ進むほど流路断面積がだんだん減少し、前記出口の先端部は、弾性により互いに密着した両側側壁により遮断することができる。
【0011】
例えば、前記ワンウェイバルブは、ダックビル弁(duckbill valve)で構成されることができる。しかしながら、本発明は、これに制限されるものでなく、液体の流動を一方向には許すが、ただ、反対方向への液体の流動を遮断するワンウェイバルブであればいずれも用いることができる。
【0012】
また、本発明の一実施例の薬物充填および流れ制御装置において、前記流れ調節部に具備される連結通路は、前記流れ調節部の側壁に円周方向に沿って形成されるが、ただ、中心軸に対して略180度を超過し190度以内に形成されることができる。
【0013】
一方、本発明の一実施例の薬物充填および流れ制御装置において、前記バルブ胴体の薬物充填ポートには外部から薬物を供給する外部薬物供給装置を連結する連結具が結合されることができる。前記連結具は注射器のような外部薬物供給装置を回転可能に連結することができるスイベル連結具が好ましい。
【0014】
本発明の好ましい一実施例の薬物充填および流れ制御装置において、前記連結具は前記薬物充填ポートに結合される薬物充填ポート結合部と、外部薬物供給装置を回転可能に連結する回転連結部を含む。また、前記薬物充填ポート結合部は前記薬物充填ポートに超音波溶接により接合され、これら間隙の気密を維持することができる。さらに、前記薬物充填ポート結合部と前記薬物充填ポート間には密封部材が挿設されることができる。
【0015】
また、本発明の薬物注入装置は、前述したような薬物充填および流れ制御装置を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
前記のような構成を有する本発明によれば、注射器のような外部薬物供給装置から薬物注入装置に薬物を充填する時、效果的に薬物の逆流を防止し、外部空気の侵入を遮断するため、薬物注入装置に既に充填された薬物が外部に漏洩したり、外部空気と接触して汚染されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施例による薬物充填および流れ制御装置が設けられた薬物注入装置の概略図である。
【図2】本発明の一実施例による薬物充填および流れ制御装置の分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施例による薬物充填および流れ制御装置の結合断面図である。
【図4】本発明の一実施例による薬物充填および流れ制御装置を構成するワンウェイバルブの斜視図である。
【図5】図4のワンウェイバルブの長手方向断面図である。
【図6】本発明の一実施例による薬物充填および流れ制御装置が適用された薬物注入装置の使用状態図である。
【図7】本発明の一実施例による薬物充填および流れ制御装置が適用された薬物注入装置の使用状態図である。
【図8】本発明の一実施例による薬物充填および流れ制御装置が適用された薬物注入装置の使用状態図である。
【図9】図6の使用状態図に対応する、本発明の一実施例による薬物充填および流れ制御装置の横断面図である。
【図10】図7の使用状態図に対応する、本発明の一実施例による薬物充填および流れ制御装置の横断面図である。
【図11】図8の使用状態図に対応する、本発明の一実施例による薬物充填および流れ制御装置の横断面図である。
【図12】従来薬物注入装置の概略的な構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付の図面を参照に本発明の好ましい実施例を説明すれば、次の通りである。本発明の下記の実施例は、本発明を具体化するためのものであるだけで、本発明の権利範囲を制限したり、限定するものでないことはもちろんである。本発明の詳細な説明および実施例より本発明が属する技術分野の専門家が容易に類推することができるものは、本発明の権利範囲に属するものと解析される。本発明に引用された参考文献は、本発明に参考として統合される。
【0019】
図1に示すように、本発明の一実施例による薬物充填および流れ制御装置(10)は、薬物注入装置(100)のシリンダー(110)内の薬物保存空間(120)に充填された薬物を外部に排出誘導するチューブ(150)に連結される。
【0020】
また、前記薬物注入装置(100)は、円筒状シリンダー(110)と、シリンダー(110)の内部にてスライド移動するピストン(140)と、シリンダー(110)の内部のピストン(140)の前方に形成された薬物保存空間(120)と、ピストン(140)の後方に配設され、ピストン(140)を前方に押し上げる気体を供給する気体供給部(130)と、シリンダー(110)に連結された薬物移動チューブ(150)と、チューブ(150)の終端に連結された末端部キャップ(160)が具備されている。前記末端部キャップ(160)には、注射針やカテーテル(catheter)などが連結される。
【0021】
図2および図3に示すように、本発明の一実施例による薬物充填および流れ制御装置(10)は、チューブ(150)に連結されるバルブ胴体(20)と、前記バルブ胴体(20)を通過する薬物の流れ方向を制御する流れ調節部(30)と、外部薬物供給装置(図示省略)にて供給される薬物を充填方向だけに流動を許すワンウェイバルブ(40)と、外部薬物供給装置を接続させる連結具(50)を含む構成からなる。
【0022】
前記バルブ胴体(20)は、中心軸方向に孔(21)を具備し、該孔(21)の中に前記流れ調節部(30)をスライド可能に収容する。また、前記バルブ胴体(20)は、薬物注入装置(100)の薬物保存空間(120)と連通するように延びた上流側導管(151)と連通する入口ポート(22)、下流側導管(152)が連結される出口ポート(23)、および外部の薬物供給装置が連結される薬物充填ポート(24)を具備する。
【0023】
前記入口ポート(22)と出口ポート(23)は、前記バルブ胴体(20)の前記孔(21)と交差する方向に沿って互いに対向するように具備され、前記薬物充填ポート(24)は、前記入口ポート(22)と出口ポート(23)との間で、これらポートと略90度の角度をなす方向に具備される。このようなポートの配設は、本発明の好ましい例を提示したものであって、本発明を制限するためのものではない。
【0024】
前記流れ調節部(30)は、胴体(31)が略円柱状からなり、上段には回転取っ手(32)が具備されることができる。例えば、前記流れ調節部(30)は、回転方向によって前記バルブ胴体(20)の入口ポート(22)、出口ポート(23)および薬物充填ポート(24)のうち、2つのポートを選択的に連通させるよう、外側壁に円周方向に沿って一定の区間にわたって形成された連結通路(33)を具備する。
【0025】
前記流れ調節部(30)の連結通路(33)は、略180度の角度で配設されたバルブ胴体(20)の入口ポート(22)と出口ポート(23)を連通させるため、外側壁に円周方向に沿って略180度を超過して190度以内の区間にわたって形成されることが好ましい。
【0026】
一方、前記ワンウェイバルブ(40)は、シリコンゴムのような高弾性材質で成形されることができる。しかしながら、本発明はこれに制限されるものでなく、多様な材質からなるワンウェイバルブを使用することができる。
【0027】
また、図4と図5に示すように、前記ワンウェイバルブ(40)は、入口(41)と出口(42)を具備し、入口(41)から出口(42)へ進むほど流路断面積がだんだん減少し、出口(42)は弾性により互いに密着した両側側壁(43,44)により遮断された充填流路(45)を具備することができる。
【0028】
例えば、前記ワンウェイバルブ(40)は、ダックビル弁(duckbill valve)で構成されることができる。しかしながら、本発明は、これに制限されるものでなく、液体の流動を一方向に許すが、ただ、反対方向への液体の流動を遮断するワンウェイバルブであればいずれも用いることができる。
【0029】
前記ワンウェイバルブ(40)は、前記バルブ胴体(20)の薬物充填ポート(24)の入口先端部に挿入設置され、前記ワンウェイバルブ(40)の上側には注射器のような外部薬物供給装置を連結する連結具(50)が配設され、薬物充填ポート(24)と結合される(図2および図3参照)。
【0030】
すなわち、図2および図3に示すように、前記バルブ胴体(20)の薬物充填ポート(24)に連結具(50)が結合されることによって、薬物充填ポート(24)の入口先端部に挿入配設されたワンウェイバルブ(40)が前記連結具(50)と前記薬物充填ポート(24)との間に固定安着して設置されることができるものである。
【0031】
一方、前記連結具(50)としては、注射器のような外部薬物供給装置を回転可能に連結することができるスイベル連結具が好ましいが、本発明はこれに制限されるものでないことはもちろんである。
【0032】
前記連結具(50)に連結された注射器のような薬物供給装置から薬物が一定の圧力で提供される時、前記ワンウェイバルブ(40)の充填流路(45)の両側側壁(43,44)は薬物の充填圧力により弾力的に膨脹しながら充填流路(45)の出口(42)を開放する。このように開放された充填流路(45)の出口(42)を通して薬物供給装置から薬物が流入され充填される。
【0033】
これと逆に、薬物供給装置から薬物が提供されなかったり、提供される薬物の圧力が充填流路(45)の側壁(43,44)の弾性復元力より大きくない場合には前記ワンウェイバルブ(40)の出口(42)が密閉され、既に充填された薬物が薬物供給装置側に逆流しないように遮断する役割をするようになる。
【0034】
一方、前記連結具(50)は薬物充填ポート(24)に結合される薬物充填ポート結合部(51)と、例えば、外部薬物供給装置を回転可能に連結する回転連結部(52)を含む(図3参照)。また、前記薬物充填ポート結合部(51)は、薬物充填ポート(24)に超音波溶接などにより接合され、これら間隙の気密を維持することができる。さらに、薬物充填ポート結合部(51)と薬物充填ポート(24)との間には密封部材(図示しない)が挿入されて設置されることができる。また、このような連結具(50)はここに連結される薬物供給装置が回転しても歪みなく、結合状態を維持することができるようになる。
【0035】
前記のように構成された本発明の一実施例の薬物充填および流れ制御装置(10)の作動を図6ないし図8を参照に説明すれば、次の通りである。
【0036】
(イ)薬物注入前の予備段階:図6および図9参照
薬物注入装置(100)側に薬物を充填する前に注射器に洗浄用薬液、例えば、グルコースまたは生理的食塩水(saline)を吸い込ませた後、図6に示された過程を通して下流側導管(152)を洗浄し、末端部キャップ(160)内のスポンジ(図示省略)に薬液を含有させる。
【0037】
まず、本発明の一実施例の薬物充填および流れ制御装置(10)の流れ調節部(30)を回転取っ手(32)で回転させ、図9の状態に切り換える。この場合、図9に示すように、流れ調節部(30)の連結通路(33)は、薬物充填ポート(24)と出口ポート(23)を互いに連通させる。
【0038】
この状態で図6に示すように、外部薬物供給装置(例えば、注射器)をバルブ胴体(20)に結合された連結具(50)に連結し、注射器の洗浄用薬液を注入すれば、この洗浄用薬液は、図6の矢印方向(a方向)に沿って注射器から下流側導管(152)を経て末端部キャップ(160)側に供給される。このような経路を通じて供給される薬液は、下流側導管(152)に残留する異物を洗浄すると同時に末端部キャップ(160)内のスポンジに十分に含有され、外部の空気が流入されるのを遮断するようになる。
【0039】
(ロ)薬物充填段階:図7および図10参照
前記の予備段階を経た後、図10に示すように、本発明の一実施例の薬物充填および流れ制御装置(10)の流れ調節部(30)を回転取っ手(32)で方向転換させ、流れ調節部(30)の連結通路(33)が薬物充填ポート(24)と入口ポート(22)を互いに連通させるようにする。
【0040】
この状態で注射器のような薬物供給装置の薬物を圧力を加えて供給すれば、薬物はその圧力で薬物充填ポート(24)に配設されたワンウェイバルブ(40)の先端出口(42)を開放させながら通過した後、図7の矢印方向(a方向)に沿って流れ調節部(30)の連結通路(33)、入口ポート(22)、上流側導管(151)を順に経てシリンダー(110)の内部薬物保存空間(120)中に充填される。
【0041】
この過程中に薬物保存空間(120)中に充填された薬物がピストン(140)から圧力を受け、薬物充填ポート(24)側に押し流れ出ても薬物充填ポート(24)に配設されたワンウェイバルブ(40)により流動が遮断されるため、薬物充填ポート(24)の外部、すなわち、注射器側に薬物が逆流しなくなる。
【0042】
(ハ)薬物注入段階:図8および図11参照
薬物注入装置(100)に薬物を充分に充填すると、その状態で注射器のような薬物供給装置を連結具(50)から分離させる。この場合、薬物充填ポート(24)に配設されたワンウェイバルブ(40)の出口(42)が密着して閉鎖されているため、薬物充填ポート(24)を通した外部空気の流入が遮断され、かつ同時に薬物保存空間(120)に充填された薬物も薬物充填ポート(24)を通して外部に逆流しないように遮断される。
【0043】
その後、薬物注入のために流れ調節部(30)を図11に示すような位置に切り換えると、流れ調節部(30)の連結通路(33)は、入口ポート(22)と出口ポート(23)を互いに連通させる。この状態では薬物注入装置(100)のピストン(140)が気体供給部(130)から排出される気体により加圧され、徐々に少しずつ前進移動しながら薬物保存空間(120)内に充填された薬物をシリンダー(110)外部に押し出すようになる。
【0044】
ピストン(140)の圧力によりシリンダー(110)から排出される薬物は、図8の矢印方向(a方向)に沿って上流側導管(151)、バルブ胴体(20)の入口ポート(22)、流れ調節部(30)の連結通路(33)、出口ポート(23)および下流側導管(152)を順に経るようになり、最終的に末端部キャップ(160)に連結された注射針やカテーテル(図示しない)等を通し、薬物が患者に注入されるようになる。
【0045】
この場合にも入口ポート(22)と連結通路(33)を経た薬物は、薬物充填ポート(24)の外部に逆流せず、薬物充填ポート(24)の外部の空気も流入されないよう遮断される。
【0046】
以上、本発明を前記実施例を挙げて説明したが、本発明はこれに制限されるものでない。当業者ならば本発明の趣旨および範囲を外れることなく修正、変更することができ、このような修正と変更もまた本発明に属するものであることを知ることができるはずである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物注入装置の薬物保存空間と連通するように延びた上流側導管と連通する入口ポート、下流側導管と連通する出口ポート、および外部から薬物が流入される薬物充填ポートを具備したバルブ胴体と、
前記バルブ胴体と結合され、前記入口ポート、前記出口ポートおよび前記薬物充填ポートのうち、2つのポートを選択的に連通させる連結通路を具備した流れ調節部と、
前記バルブ胴体の薬物充填ポートに設けられ、前記薬物充填ポートの入口側から出口側方向だけに薬物の流動を許し、反対方向には薬物の流動を遮断するワンウェイバルブを含む薬物充填および流れ制御装置。
【請求項2】
前記流れ調節部は、前記バルブ胴体内に回転可能に結合され、回転位置によって前記入口ポート、前記出口ポートおよび前記薬物充填ポートのうち、2つのポートを選択的に連通させることを特徴とする、請求項1に記載の薬物充填および流れ制御装置。
【請求項3】
前記流れ調節部は、回転取っ手を具備したスイベルスプールであることを特徴とする、請求項2に記載の薬物充填および流れ制御装置。
【請求項4】
前記ワンウェイバルブは弾性材質からなり、入口と出口を具備し、該入口から該出口へ進むほど流路断面積がだんだん減少し、前記出口の先端部は弾性により、互いに密着した両側側壁により遮断されることを特徴とする、請求項1に記載の薬物充填および流れ制御装置。
【請求項5】
前記ワンウェイバルブは、ダックビル弁(duckbill valve)で構成されることを特徴とする、請求項4に記載の薬物充填および流れ制御装置。
【請求項6】
前記流れ調節部に具備される連結通路は、前記流れ調節部の側壁に円周方向に沿って形成されるが、ただ、中心軸に対して180度を超過し190度以内の範囲に形成されることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかの項に記載の薬物充填および流れ制御装置。
【請求項7】
前記バルブ胴体の薬物充填ポートには外部から薬物を供給する外部薬物供給装置を連結する連結具が連結されることを特徴とする、請求項1に記載の薬物充填および流れ制御装置。
【請求項8】
前記連結具は、前記外部薬物供給装置を回転可能に連結することができるスイベル連結具であることを特徴とする、請求項7に記載の薬物充填および流れ制御装置。
【請求項9】
前記連結具は、前記薬物充填ポートに結合される薬物充填ポート結合部と、前記外部薬物供給装置を回転可能に連結する回転連結部とを含む、請求項7または請求項8に記載の薬物充填および流れ制御装置。
【請求項10】
請求項1ないし請求項5のうちのいずれかの項に定義された薬物充填および流れ制御装置を具備する薬物注入装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−523300(P2012−523300A)
【公表日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−505805(P2012−505805)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【国際出願番号】PCT/KR2010/001881
【国際公開番号】WO2010/120051
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(511188141)イファ プレジニウスカビ インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】