説明

血小板減少症を治療する方法

治療を必要とするヒトにおいて血小板減少症を治療する方法が発明される。該方法は、治療有効量のペプチドまたは非ペプチドのTPO受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とを、かかるヒトにin vivoで投与することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペプチドまたは非ペプチドのトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、これらを含有する医薬組成物とをin vivoで投与することによりヒトにおける血小板減少症を治療する方法に関する。適切には、本方法は、3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸またはその医薬上許容される塩に関し、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩(以下、ビス-(モノエタノールアミン)塩は化合物Aであり、構造Iによって表され;
【化1】

および対応する無塩化合物は、化合物Bである)と、単一または複数の抗凝固剤とを投与することによって血小板減少症を治療する方法に関する。
【0002】
適切には、本発明は、単一または複数の抗凝固剤との同時投与を含む、ペプチドまたは非ペプチドのトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストを投与する方法に関する。
【0003】
適切には、本発明は、ペプチドまたは非ペプチドのトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分との新規の組み合わせ物に関する。
【背景技術】
【0004】
トロンボポエチン(TPO)は、血小板減少症を含む病態において主要な体液性調節因子であることが示されている。たとえば、Metcalf Nature 369:519−520(1994)を参照されたい。いくつかの研究ではTPOが血小板の数を増加させ、血小板の大きさを増大させ、かつレシピエント動物の血小板への同位体取り込みを増加させることを示している。血小板(トロンボサイト)は血液凝固に必要であり、血小板数が非常に低いと、患者は重篤な出血から死亡する危険があるので、TPOは診断と、種々の血液疾患、たとえば主に血小板欠損による疾患の治療とにおいて潜在的に有用な用途を有すると考えられている。加えて、血小板減少症の治療、特に、癌またはリンパ腫の治療としての化学療法、放射線療法、または骨髄移植に起因する血小板減少症の治療においてTPO療法の有効性の予測の根拠を研究は提供する。たとえば、McDonald (1992) Am. J. Ped. Hematology/Oncology 14: 8−21(1992)を参照されたい。
【0005】
血小板減少症を患っている患者において血小板レベルの回復が遅いことは、深刻な問題であるので、血小板再生を加速することができる小分子非ペプチドTPO受容体アゴニストの探求に至った。(たとえば、国際出願日が2001年5月24日である国際出願第PCT/US01/16863号を参照されたい。該出願は、特に、実施例3において化合物Bと、非ペプチドTPO受容体アゴニストをさらに活性成分と組み合わせての使用とを開示している)。国際出願番号PCT/US01/16863は、以下に起因する血小板減少症の治療を特に含んでいる:骨髄抑制、臓器移植、骨髄移植、幹細胞移植、肝移植、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、骨髄異形成症候群(MDS)、再生不良性貧血、白血病、ウイルス感染症、真菌感染症、微生物感染症、寄生虫感染症、肝機能障害、外科的処置、抗ウイルス剤による治療、および抗生物質薬剤による治療。
【0006】
化合物Aは、国際出願日が2003年5月21日である国際出願番号PCT/US03/16255;国際公開日が2003年12月4日である国際公開第WO03/098002号に公開されている。
【0007】
化合物Aを含む非ペプチドTPO受容体アゴニストは、変性疾患/損傷の治療に関して国際出願日が2004年4月29日である国際出願番号PCT/US04/013468;国際公開日が2004年11月11日である国際公開第WO04/096154号に開示されている。
【0008】
ペプチドおよび非ペプチドのトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストは、血小板レベルを上昇させることに加えて、その他の点では破損してない/傷を負っていない静脈および動脈において血餅の形成を増強することができる。
【0009】
血小板減少症を治療する改善された方法を提供することは、有利である。
【0010】
ペプチドまたは非ペプチドのトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストを投与する改善された方法を提供することは、有利である。
【発明の概要】
【0011】
本発明は、治療を必要としているヒトにおいて血小板減少症を治療する方法に関し、この方法は治療有効量のペプチドまたは非ペプチドのトロンポポエチン(TPO)受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とをかかるヒトにin vivoで投与することを含む。
【0012】
本発明は、治療を必要としているヒトにおいて血小板減少症を治療する方法に関し、この方法は治療有効量のペプチドまたは非ペプチドのトロンポポエチン(TPO)受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とをかかるヒトに投与することを含む。
【0013】
本発明は、ペプチドまたは非ペプチドのトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分との新規の組み合わせ物に関する。
【0014】
本発明の非ペプチドTPO受容体アゴニストに含まれるものには、式(I)の化合物がある:
【化2】

(式中:
R、R、RおよびRは、水素(C1−6アルキル)、−(CHOR、−C(O)OR、ホルミル、ニトロ、シアノ、ハロゲン、アリール、置換アリール、置換アルキル、−S(O)、シクロアルキル、−NR、保護−OH、−CONR、ホスホン酸、スルホン酸、ホスフィン酸、−SONR、および式(III)
【化3】

[式中、
pは0〜6であり、
nは0〜2であり、
V、W、XおよびZは、O、SおよびNR16からそれぞれ独立して選択され、ここでR16は、水素、アルキル、シクロアルキル、C−C12アリール、置換アルキル、置換シクロアルキルおよび置換C−C12アリールから選択され、
は、水素、アルキル、シクロアルキル、C−C12アリール、置換アルキル、置換シクロアルキルおよび置換C−C12アリールから選択され、
およびRは、水素、アルキル、置換アルキル、Cシクロアルキルおよびアリールからそれぞれ独立して選択され、
またはRおよびRは、それらが結合している窒素と共に一緒になって、酸素および窒素から選択される1個までの別のヘテロ原子を含む5〜6員の飽和環を表す]
で表される複素環メチレン置換基からそれぞれ独立して選択され;
mは0〜6であり;ならびに
ARは、3〜16個の炭素原子含み、かつ任意に1個または複数のヘテロ原子を含む環式または多環式芳香環であり、ただし、炭素原子の数が3の場合、該芳香環は少なくとも2個のヘテロ原子を含み、炭素原子の数が4の場合、該芳香環は少なくとも1個のヘテロ原子を含み、およびアルキル、置換アルキル、アリール、置換シクロアルキル、置換アリール、アリールオキシ、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル、アシルオキシ、アミノ、N−アシルアミノ、ニトロ、シアノ、ハロゲン、−C(O)OR、−C(O)NR1011、−S(O)NR1011、−S(O)および保護−OHからなる群から選択される1個または複数の置換基と任意に置換され、
ここでnは0〜2であり、
は水素、アルキル、シクロアルキル、C−C12アリール、置換アルキル、置換シクロアルキルおよび置換C−C12アリールであり、ならびに
10およびR11は、独立して水素、シクロアルキル、C−C12アリール、置換シクロアルキル、置換C−C12アリール、アルキル、またはアルコキシ、アシルオキシ、アリールオキシ、アミノ、N−アシルアミノ、オキソ、ヒドロキシ、−C(O)OR、−S(O)、−C(O)NR、−S(O)NR、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン、アリール、置換アリールおよび保護−OHからなる群から選択される1個もしくは複数の置換基と置換されたアルキルであり、
あるいはR10およびR11は、それらが結合する窒素と共に一緒になって、酸素および窒素から選択される1個までの別のヘテロ原子を含む5〜6の員飽和環を表し、
ここでRは上述のとおりであり、nは0〜2であり;
またはその医薬上許容される塩であり;
ただし、R、R1、RおよびRのうちの少なくとも一つは、式(III)に表される置換アリール基もしくは複素環メチレン置換である。)
本発明のペプチドTPO受容体アゴニストには、既知のタンパク質AMG−531が含まれる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ペプチドおよび非ペプチドのトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストは、その他の点では破損してないまたは傷を負っていない静脈および動脈において血餅の形成を増強することができるために、血小板減少症を治療するおよび/またはこのようなペプチドおよび非ペプチドのトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストを投与する改善された方法は、抗凝固剤との同時投与である。
【0016】
本発明は、治療を必要としているヒトにおいて血小板減少症を治療する方法に関し、この方法は治療有効量の式(I)の非ペプチドトロンポポエチン(TPO)受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とをかかるヒトにin vivoで投与することを含む。
【0017】
本発明は、治療を必要としているヒトにおいて血小板減少症を治療する方法に関し、この方法は治療有効量のペプチドトロンポポエチン(TPO)受容体アゴニストAMG−531と、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とをかかるヒトにin vivoで投与することを含む。
【0018】
本発明は、治療を必要としているヒトに式(I)の非ペプチドトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストを投与する方法に関し、この方法は、治療有効量の式(I)の非ペプチドトロンポポエチン(TPO)受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とをかかるヒトに同時投与することを含む。
【0019】
本発明は、治療を必要としているヒトにペプチドトロンポポエチン(TPO)受容体アゴニストAMG531を投与する方法に関し、この方法は、治療有効量のペプチドトロンポポエチン(TPO)受容体アゴニストAMG531と、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分のかかるヒトへのin vivo投与を含む。適切には、本発明によりAMG−531が用いられるとき、AMG−531は従来の量で従来法で投与される。AMG−531を参照するとき、本発明は一般名ロミプロスチムとして知られおり、かつ商標名Nplate(商標名)のもとで市販されている化合物を意味する。AMG−531は、米国特許第6,835,809号および第7,189,827号で権利を主張される。AMG−531は、米国特許第6,835,809号および第7,189,827号に記述された既知の方法によって調製され、かつ使用されることができる。
【0020】
本発明は、式(I)の非ペプチドトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分との新規の組み合わせ物に関する。
【0021】
本発明は、ペプチドトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストAMG−531と、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分との新規の組み合わせ物に関する。
【0022】
本発明は治療を必要とするヒトにおいて血小板減少症を治療する方法に関し、この方法は、治療有効量の1−(3−クロロ−5−{[4−(4−クロロチオフェン−2−イル)−5−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)チアゾール−2−イル]カルバモイル}ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボン酸またはその医薬上許容される塩と、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とをかかる哺乳類にin vivoで投与することを含む。
【0023】
本発明は、1−(3−クロロ−5−{[4−(4−クロロチオフェン−2−イル)−5−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)チアゾール−2−イル]カルバモイル}ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボン酸、またはその医薬上許容される塩を治療を必要とするヒトに投与する方法に関し、この方法は、治療有効量の1−(3−クロロ−5−{[4−(4−クロロチオフェン−2−イル)−5−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)チアゾール−2−イル]カルバモイル}ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボン酸またはその医薬上許容される塩と、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とを含む。
【0024】
本発明は、1−(3−クロロ−5−{[4−(4−クロロチオフェン−2−イル)−5−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)チアゾール−2−イル]カルバモイル}ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボン酸またはその医薬上許容される塩と、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分との新規の組み合わせ物に関する。
【0025】
本発明で有用である、式(I)の化合物に含まれるのは、式(VI)を有するものである:
【化4】

(式中、
R、R、RおよびRは、水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、−(CHOR、−C(O)OR、ホルミル、ニトロ、シアノ、ハロゲン、アリール、置換アリール、置換アルキル、−S(O)、シクロアルキル、−NR、保護−OH、−CONR、ホスホン酸、スルホン酸、ホスフィン酸および−SONR5Rからそれぞれ独立して選択され、
ここでpは0〜6であり、
nは0〜2であり、
は水素、アルキル、シクロアルキル、C−C12アリール、置換アルキル、置換シクロアルキルおよび置換C−C12アリールであり、ならびに
およびRは水素、アルキル、置換アルキル、Cシクロアルキルおよびアリールからそれぞれ独立して選択され、
あるいはRおよびRはそれらが結合する窒素と共に一緒に、酸素および窒素から選択される1個までの別のヘテロ原子を含む5〜6員の飽和環を表し;
15はアルキル、C−C12アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、置換アルキル、置換C−C12アリールおよびハロゲンからなる群から選択され;
mは0〜6であり;ならびに
Yは、アルキル、置換アルキルならびに3〜14個の炭素原子と、任意に1〜3個のヘテロ原子とを含み(ただし、炭素原子の数が3の場合、芳香環は少なくとも2個のヘテロ原子を含み、炭素原子の数が4の場合、芳香環は少なくとも1個のヘテロ原子を含み)、およびアルキル、置換アルキル、C−C12アリール、置換シクロアルキル、置換C−C12アリール、ヒドロキシ、アリールオキシ、アルコキシ、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、ハロゲンおよび保護−OHからなる群から選択される1個もしくは複数の置換基と任意に置換される環式芳香環もしくは多環式芳香環から選択され;
またはその医薬上許容される塩であり;
ただし、R、R、RおよびRのうちの少なくとも1つは置換アリール基である。
【0026】
本発明で有用な非ペプチドTPOアゴニスト化合物に含まれるのは、式(VI)を有するものであり、該式中以下のいずれかは、
Rが置換アリールであり;かつRは水素であるか;
または
Rが水素であり;かつRは置換アリールであり;
ならびにいずれの場合も、
およびRは、水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン、アリール、置換アリール、置換アルキル、シクロアルキル、ホスホン酸、ホスフィン酸およびスルホン酸からそれぞれ独立して選択され;
15はアルキル、置換アルキル、C−C12アリール、アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択され;
mは0〜4であり;ならびに
Yはフェニル、ピリジニルおよびピリミジニルから選択され、ここで該フェニル、ピリジニルおよびピリミジニルは、アルキル、置換アルキル、C1−C12アリール、置換C−C12アリール、アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1〜3個の置換基と任意に置換され;
あるいはその医薬上許容される塩である。
【0027】
本発明で有用な化合物に含まれるのは、式(VI)を有するものであり、ここで
Rは置換C−C12アリールであり;
ならびに
は水素であり;
およびRは、水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン、置換アルキルおよびシクロアルキルからそれぞれ独立して選択され;
15は、アルキル、置換アルキル、C−C12アリール、アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択され;
mは0〜2であり;ならびに
Yはフェニル、ピリジニルおよびピリミジニルから選択され、ここで該フェニル、ピリジニルおよびピリミジニルは、アルキル、置換アルキル、C1−C12アリール、置換C−C12アリール、アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1〜3個の置換基と任意に置換され;
あるいはその医薬上許容される塩である。
【0028】
本発明で有用な化合物に含まれるのは、式(VI)を有するものであり、ここで
Rは置換フェニル環またはピリジニル環であり;および
は水素であり;
およびRは、水素、C1−6アルキル、置換アルキルおよびハロゲンからそれぞれ独立して選択され;
15は、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C−C12アリールおよびハロゲンからなる群から選択され;
mは0であり;ならびに
Yは、フェニル、ピリジニルおよびピリミジニルから選択され、ここで該フェニル、ピリジニルおよびピリミジニルは、アルキル、置換アルキルC−C12アリール、C−C12アリール、アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1〜3個の置換基と任意に置換され;
あるいはその医薬上許容される塩である。
【0029】
本発明に有用な非ペプチドTPOアゴニストに含まれるのは以下のとおりである:
3’−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、
3−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2−ヒドロキシ−3’−(テトラゾール−5−イル)ビフェニル、
1−(3−クロロ−5−{[4−(4−クロロチオフェン−2−イル)−5−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)チアゾール−2−イル]カルバモイル}ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボン酸、
3’−{N’−[1−(3,5−ジメチル−フェニル)−2−オキソ−6−トリフルオロメチル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、
2’−ヒドロキシ−3’−{N’−[2−オキソ−1−(4−プロピル−フェニル)−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−ビフェニル−4−カルボン酸、および
またはその医薬上許容される塩。
【0030】
本発明の非ペプチドTPO受容体アゴニストに含まれるのは、以下に記載の非ペプチド化合物である:
国際公開第WO02/59099号;
国際公開第WO02/59100号;
欧州特許第1207155号;
欧州特許第1253142A1号;
国際公開第WO01/92211A1号;
国際公開第WO01/53267−A1号;
国際公開第WO03/62233号;
国際公開第WO02/26775号;
欧州特許第1104674−A1号;および
国際公開第WO01/07423−A1号。
【0031】
本発明に有用である上記出願の化合物に含まれるのは、以下のとおりである:
N−4−(5−ブロモ−2−チエニル)−1,3−チアゾール−2−イル]−4−[(Z)−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イリデン)メチル]ベンズアミド;
N−[4−(3,4−ジメチルフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル]−4−[(Z)−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イリデン)メチル]ベンズアミド;
N−{4−[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}−4−[(Z)−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イリデン)メチル]ベンズアミド;
N−[4−(3,4−ジクロロフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル]−4−[(Z)−(2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イリデン)メチル]ベンズアミド;および
(2E)−3−[4−({[4−(3,4−ジクロロフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル]アミノ}カルボニル)フェニル]−2−メチル−2−プロペン酸;
またはその医薬上許容される塩。
【0032】
本発明の非ペプチドTPO受容体アゴニストに含まれるのは、以下に記載の非ペプチド化合物である:
国際公開第WO99/11262号。
【0033】
本発明の非ペプチドTPO受容体アゴニストに含まれるのは、以下に記載の非ペプチド化合物である:
国際出願日が2005年5月27日である国際出願番号PCT/US05/018924;国際公開日が2005年12月15日である国際公開第WO05/118551号、
国際出願日が2005年10月21日である国際出願番号PCT/US05/038055;国際公開日が2006年5月4日である国際公開第WO06/047344号、
国際出願日が2006年11月21日である国際出願番号PCT/US06/045129;国際公開日が2007年5月31日である国際公開第WO07/062078号、および
国際出願日が2007年3月14日である国際出願番号PCT/US07/006547;国際公開日が2007年9月20日である国際公開第WO07/106564号。
【0034】
国際公開第WO05/118551号、第WO06/047344号、第WO07/062078号および第WO07/106564号での最終産物である化合物は、本発明で有用であり、これらの化合物は参照によって本明細書に含まれる。
【0035】
国際公開第WO07/106564号における実施例4の産物である化合物、3’−{N’−[1−(3,5−ジメチル−フェニル)−2−オキソ−6−トリフルオロメチル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸は、無塩化合物としてまたは医薬上許容される塩の形で、本発明において有用な非ペプチドTPOアゴニスト化合物である。
【0036】
国際公開第WO07/106564号における実施例6の産物である化合物、2’−ヒドロキシ−3’−{N’−[2−オキソ−1−(4−プロピル−フェニル)−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−ビフェニル−4−カルボン酸は、無塩化合物としてまたは医薬上許容される塩の形で、本発明において有用な非ペプチドTPOアゴニスト化合物である。
【0037】
本発明の非ペプチドTPO受容体アゴニストに含まれるのは、以下に記載の非ペプチドTPO受容体アゴニストである:
国際出願日が2003年9月29日である国際出願番号PCT/JP03/012419;国際公開日が2004年4月8日である国際公開第WO04/029049号。
【0038】
国際公開第WO04/029049号における最終産物である、塩および非塩の双方の形での化合物は、本発明において有用であり、これらの化合物は参照によって本明細書に含まれる。
【0039】
適切には、無塩化合物(以下、化合物Eという)として、またはその医薬上許容される塩の形で、国際公開第WO04/029049号の最終産物である化合物は、1−(3−クロロ−5−{[4−(4−クロロチオフェン−2−イル)−5−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)チアゾール−2−イル]カルバモイル}ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボン酸である。適切には、該塩はマレイン酸塩(以下、化合物Fという)である。化合物Fの構造を以下に示す。
【化5】

【0040】
ペプチドおよび非ペプチドのTPO受容体アゴニストは、本発明の医薬組成物に含まれ、かつ本発明の方法で用いられる。
【0041】
本明細書で用いる場合、用語「保護ヒドロキシ」または「保護−OH」とは、たとえばTheodora W. Greene, Wiley−Interscience, 1981, New Yorkによる「有機合成における保護基」”Protective Groups In Organic Synthesis”に記述されているように当技術分野での従来のブロック基によって保護されることができる、アルコール基またはカルボン酸−OH基を意味する。保護ヒドロキシ基を含む化合物は、本発明の医薬的に活性な化合物の調製での中間体としても有用になり得る。
【0042】
本明細書で用いる場合、用語「アリール」とは、別段の定義がない限り、1〜14個の炭素原子を含み、かつ任意に1〜5個のヘテロ原子を含む環式芳香環または多環式芳香環を意味する。ただし、炭素原子の数が1の場合、該芳香環は少なくとも4個のヘテロ原子を含み、炭素原子の数が2の場合、該芳香環は少なくとも3個のヘテロ原子を含み、炭素の数が3の場合、該芳香環は少なくとも2個のヘテロ原子を含み、および炭素原子の数が4の場合、該芳香環は少なくとも1個のヘテロ原子を含む。
【0043】
本明細書で用いる場合、用語「C−C12アリール」とは、別段の定義がない限り、フェニル、ナフタレン、3,4−メチレンジオキシフェニル、ピリジン、ビフェニル、キノリン、ピリミジン、キナゾリン、チオフェン、フラン、ピロール、ピラゾール、イミダゾールおよびテトラゾールを意味する。
【0044】
式(I)および(II)の化合物を参照するとき、本明細書で用いる場合、用語「置換される」とは、別段の定義がない限り、対象の化学的部分が、以下からなる群から選択される1つまたは複数の置換基を有する:−CO20、アリール、−C(O)NHS(O)20、NHS(O)20、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、−C(O)NR2122、アシルオキシ、アルキル、アミノ、N−アシルアミノ、ヒドロキシ、−(CHC(O)OR、−S(O)、ニトロ、テトラゾール、シアノ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、保護−OHおよび式(III)によって表される複素環メチレン置換基、
【化6】

ここで、ここでgは0〜6であり;Rは水素またはアルキルであり;R20は水素、C−Cアルキル、アリールおよびフルオロメチルから選択され;R21およびR22は、水素、C−Cアルキル、アリールおよびトリフルオロメチルからそれぞれ独立して選択され;
V、W、XおよびZは、O、S、およびNR16からそれぞれ独立して選択され、ここでR16は水素、アルキル、シクロアルキル、C−C12アリール、置換アルキル、置換シクロアルキルおよび置換C−C12アリールから選択され;ならびにnは0〜である。
【0045】
式(V)および(VI)の化合物を参照するとき、本明細書で用いる場合、対象の化学的部分とは、別段の定義がない限り、以下からなる群から選択される1つまたは複数の置換基を有することを意味する:−CO20、アリール、−C(O)NHS(O)20、NHS(O)20、ヒドロキシアルキル、アルコキシル、−C(O)NR2122、アシルオキシ、アルキル、アミノ、N−アシルアミノ、ヒドロキシ、−(CHC(O)OR、−S(O)、ニトロ、テトラゾール、シアノ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチルおよび保護−OH、ここでgは0〜6であり、Rは水素またはアルキルであり、R20は水素、C−Cアルキル、アリールおよびトリフルオロメチルから選択され、ならびにR21およびR22は水素、C−Cアルキル、アリールおよびトリフルオロメチルから独立して選択され、ならびにnは0〜2である。
【0046】
本明細書で用いる場合、用語「アルコキシ」とは−Oアルキルを意味し、ここでアルキルは本明細書に記述するように、−OCHおよび−OC(CHCHを含む。
【0047】
本明細書で用いる場合、用語「シクロアルキル」とは、別段の定義がない限り、非芳香族、不飽和または飽和、環式または多環式C−C12を意味する。
【0048】
本明細書で用いる場合、シクロアルキルおよび置換シクロアルキルの置換基の例としては、以下が挙げられる:シクロヘキシル、4−ヒドロキシ−シクロヘキシル、2−エチルシクロヘキシル、プロピル4−メトキシシクロヘキシル、4−メトキシシクロヘキシル、4−カルボキシシクロヘキシル、シクロプロピルおよびシクロペンチル。
【0049】
本明細書で用いる場合、用語「アシルオキシ」とは、−OC(O)アルキルを意味し、ここでアルキルは本明細書に記述されるものである。本明細書で用いられるアシルオキシ置換基の例としては、以下が挙げられる:−OC(O)CH、−OC(O)CH(CHおよび−OC(O)(CHCH
【0050】
本明細書で用いる場合、用語「N-アシルアミン」によって、−N(H)C(O)アルキルを意味し、ここでアルキルは本明細書に記述されるとおりである。本明細書で用いる場合、N−アシルアミノ置換基の例としては、以下が挙げられる:−N(H)C(O)CH、−N(H)C(O)CH(CHおよび−N(H)C(O)(CHCH
【0051】
本明細書で用いる場合、用語「アリールオキシ」とは、−Oアリールを意味し、ここでアリールは、以下からなる群から選択される1つまたは複数の置換基と任意に置換されるフェニル、ナフチル、3,4−メチレンジオキシフェニル、ピリジルまたはビフェニルである:アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、トリフルオロメチル、アシルオキシ、アミノ、N−アシルアミノ、ヒドロキシ、−(CHC(O)OR、−S(O)、ニトロ、シアノ、ハロゲンおよび保護−OH、ここでgは0〜6、Rは水素またはアルキルであり、ならびにnは0〜2である。本明細書で用いる場合、アリールオキシ置換基の例としては、以下が挙げられる:フェノキシ、4−フルオロフェニルオキシおよびビフェニルオキシ。
【0052】
本明細書で用いる場合、用語「ヘテロ原子」とは、酸素、窒素または硫黄を意味する。
【0053】
本明細書で用いる場合、用語「ハロゲン」とは、臭化物、ヨウ化物、塩化物およびフッ化物から選択される置換基を意味する。
【0054】
本明細書で用いる場合、用語「アルキル」およびその誘導体は、ならびにすべての炭素鎖において、直鎖または分鎖、飽和または不飽和の炭化水素鎖を意味し、該炭素鎖は別段の定義がない限り、1〜12個の炭素原子を含むことになる。本明細書で用いる場合、アルキル置換基の例としては、以下が挙げられる:−CH、−CH−CH、−CH−CH−CH、−CH(CH、−C(CH、−(CH−CH、−CH−CH(CH、−CH(CH)−CH−CH、−CH=CH、および−C≡C−CH
【0055】
本明細書で用いる場合、用語「抗凝固薬剤」とは、ヒトを含む哺乳類に投与されると、規定された期間にわたり血液凝固の発生を防止するまたは減少させることが知られているまたはわかっている化合物または他の治療薬であり、ヒトを含む哺乳類に、ペプチドまたは非ペプチドのトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストと同時投与されると、規定された期間にわたり血液凝固の発生を防止するまたは減少させることを含む化合物または他の治療薬を意味する。本明細書で用いる場合、ペプチドおよび非ペプチドのトロンボポエチン(TPO)受容体アゴニストと共に「抗凝固剤」の例としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:
抗凝固薬
ヘパリンまたはエノキサパリン(Calciparin(登録商標)、Liquaemine(登録商標))
ワーファリン(適切にはCoumadin(登録商標))
抗血小板薬
アスピリン
クロピドグレル(Plavix(登録商標))
チクロピジン(Ticlid(登録商標))
ジピリダモール
プラスグレル(Effient)
血栓溶解薬
組織プラスミノーゲンアクチベーター(Activase(登録商標))
直接トロンビン阻害剤
ヒルジン
レピルジン
アルガトロバン
キシメラガトラン
ビバリルジン
ダビガトランエテキシラート
リバロキサバン(BAY 59−7939)、アピキサバン(BMS)、YM150(Astellas)、DU−176b(Daiichi)、LY517717(Lilly)、およびPRT054021(Portola)。リバロキサバン(Bay59−7939)
直接Xa因子阻害剤
フォンダパリヌクス−合成五糖
イドラパリヌクス
ダニ抗凝固ペプチド(TAP)
抗スタチン
DX9065a
Org31540/SR90107A−合成PS(五糖)
第IXa因子阻害剤
活性部位ブロック第IXa因子
抗IXa因子モノクローナル抗体
プロテインCモジュレータ
プロテインC誘導体(組換えプロテインC)
組換えトロンボモジュリン
第VIIa因子/組織因子経路阻害剤
組織因子阻害剤−変異組織因子
第VIIa因子阻害剤(第VIIai因子)
第VIIa因子/組織因子遮断剤(TFPI、NAPc2)
【0056】
特定の状態に関して、治療することとは以下を意味する:(1)その状態の生物学的徴候のうちの1つまたは複数の状態を寛解させるまたは予防すること、(2)(a)その状態をもたらすもしくは原因である生物学的カスケードにおける1つまたは複数の点、または(b)その状態のうちの1つまたは複数の状態を妨げること、(3)その状態またはそれの治療に付随する症状、影響または副作用のうちの1つもしくは複数を寛解させること、または(4)その状態の進行またはその状態の生物学的徴候のうちの1つもしくは複数の進行を遅らせること。予防治療も、それによって考えられる。当業者は、「予防」が絶対的な用語でないことを認識する。医学において、「予防」とは、ある状態またはその生物学的徴候の可能性もしくは重症度を実質的に減少させるための、またはかかる状態もしくはその生物学的徴候の発症を遅延させるための薬物の予防投与をいうと理解される。たとえば、患者が血液凝固を発症する危険性が高いとみなされるとき、または、患者に家族歴を含む血液凝固の病歴があるとき、予防療法は適切である。
【0057】
本明細書で用いる場合、用語「有効量」およびその誘導体とは、たとえば研究者または臨床医によって探究されている組織、系またはヒトの生物学的反応もしくは医学的反応を誘発する薬物または医薬品の量を意味する。さらに、用語「治療有効量」およびその誘導体とは、そのような量を投与されなかった対応する患者と比較すると、疾患、障害または副作用の治療、治癒、予防もしくは寛解に改善をもたらす、または疾患もしくは障害の進行速度の低下をもたらすいずれの量を意味する。この用語は、その範囲内で、正常な生理機能を高めるために有効な量も含む。
【0058】
本明細書で用いる場合、用語「血栓症発症」およびその誘導体とは、血液凝固による動脈または静脈の閉塞を意味する。本明細書で用いる場合、血栓症発症の例としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:i)塞栓の形成、およびii)以下を含む血栓症のいずれの形態:心臓発作もしくは心筋梗塞、脳卒中、動脈硬化、またはアテローム性動脈硬化を引き起こす門脈血栓症、静脈または動脈のブロッキングもしくは部分的ブロッキング。本明細書で用いる場合、用語血栓症発症とは、門脈系におけるブロッキングまたは部分的ブロッキングを含み得る。
【0059】
本明細書で用いる場合、語句「非ペプチド」とは、化合物、または天然アミノ酸が主要に含まれないタンパク質もしくはペプチドを意味する。適切には、「非ペプチド」は、1,500ダルトン未満、適切には1,000ダルトン未満の分子量を有する低分子化合物である。
【0060】
上述の場合、用語「主要に」とは、天然に存在するアミノ酸残基の約60重量%を意味する。
【0061】
本明細書に記述した化合物のいくつかは、1個または複数のキラル原子を含むことがあり、さもなければ2つの鏡像異性体として存在することができ得る。したがって、本発明の化合物は、鏡像異性体ならびに精製鏡像異性体の混合物または鏡像異性的に強化した混合物を含む。また、すべての互変異性体および互変異性体の混合物は、本発明の化合物の範囲内に含まれるものと理解される。
【0062】
本明細書で記述したいくつかの化合物は、溶質(たとえば、式Iの化合物またはその塩)および溶媒によって形成される種々の化学量の複合体であると理解される溶媒和化合物を形成することがある。本発明の目的でそのような溶媒は、溶質の生物活性を妨げることはない。適切な溶媒の例としては、水、メタノール、エタノールおよび酢酸が挙げられるが、これらに限定されない。用いられる溶媒は、医薬上許容される溶媒であることが好ましい。医薬上許容される適切な溶媒の例としては、水、エタノールおよび酢酸が挙げられるが、これらに限定されない。用いられる溶媒は、水であることが最も好ましい。
【0063】
本発明の化合物は、本発明の医薬組成物に含まれ、かつ本発明の方法で用いられる。−COOH基または−OH基が存在する場合、医薬上許容されるエステルは、たとえば、−COOHに対してはメチル、エチル、ピバロイルオキシメチル等、および−OHに対してはアセテートマレイン酸等、ならびに徐放製剤またはプロドラッグ製剤として使用する場合は、溶解性または加水分解の特性を修飾することが当技術分野で知られているエステル類が使用されることができる。
【0064】
本発明の化合物の医薬上許容される塩は、当業者によって、容易に調製される。
【0065】
式Iの化合物は、その医薬上許容される塩、水和物、溶媒和化合物およびエステル類とともに、TPO受容体のアゴニストとして、特に血小板産生を増強することにおいておよび特に血小板減少症の治療において有用であるとして、国際出願日が2001年5月24日である国際出願番号PCT/US01/16863;国際公開日が2001年11月29日である国際公開第WO01/89457号に開示され、かつ権利を主張されおり、その開示全体は参照によって本明細書で組み込まれる。式Iの化合物ならびにその医薬上許容される塩、水和物、溶媒和化合物およびエステル類は、国際出願番号PCT/US01/16863に記述されるように調製される。国際出願番号PCT/US01/16863に記述される化合物のビス−(モノエタノールアミン)塩は、国際出願日が2003年5月21日である国際出願番号PCT/US03/16255;国際公開日が2003年12月4日である国際公開第WO03/098992号に記述されている。
【0066】
血小板減少症の治療を参照するとき、本明細書で用いる場合、用語「同時投与すること」およびその誘導体とは、本明細書に記述したペプチドもしくは非ペプチドのTPO受容体アゴニストと、本明細書に記述した単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性剤との同時投与または任意の方法での別々の連続投与のいずれかを意味する。投与が同時でない場合、化合物は時間の間隔をあけずにそれぞれ投与されることが好ましい。さらに、複数の化合物が同じ剤形で投与される場合、たとえば、1つの化合物は局所投与され、かつ別の化合物は経口投与されても構わない。
【0067】
本明細書に記述した、ペプチドまたは非ペプチドのTPO受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤とを投与する方法を参照するとき、本明細書で用いる場合、用語「同時投与すること」およびその誘導体とは、ペプチドまたは非ペプチドのTPO受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性剤との同時投与または任意の方法での別々の連続投与のいずれかを意味する。投与が同時でない場合、化合物は時間の間隔をあけずにそれぞれ投与されることが好ましい。さらに、複数の化合物が同じ剤形で投与される場合、たとえば、1つの化合物は局所投与され、かつ別の化合物は経口投与されても構わない。
【0068】
本明細書で用いる場合、用語「組み合わせ」とは、ペプチドまたは非ペプチドのTPO受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性剤との同時投与または任意の方法での別々の連続投与のいずれかを意味する。投与が同時でない場合、化合物は時間の間隔をあけずにそれぞれ投与されることが好ましい。さらに、複数の化合物が同じ剤形で投与される場合、たとえば、1つの化合物は局所投与され、かつ別の化合物は経口投与されても構わない。本発明に関して、「組み合わせ」は、最低限、本明細書に記述した1種類のペプチドまたは非ペプチドのTPO受容体アゴニストと、抗凝固剤とを必要とする。また、この組み合わせとともに任意にさらに単一または複数の活性剤の同時投与も本発明の使用で考えられる。
【0069】
TPOは、巨核球、血小板および幹細胞への抗アポトーシス効果/生存効果、ならびに幹細胞および巨核球細胞への増殖効果を含む種々の効果を有することが知られている(Kuter D. J. Seminars in Hematology, 2000, 37, 41−9)。分化を誘導する別のサイトカインとTPOとを組み合わせて用いると、これらのTPO活性は、幹細胞および前駆細胞の数を効果的に増加させるので、相乗効果がある。
【0070】
本発明の非ペプチドTPO受容体アゴニストも、生存および/または増殖のために細胞に作用することが知られている他の薬剤と組み合わせて、生存および/または増殖のために細胞に作用することにおいて有用である。TPOアゴニスト化合物を用いる投与を参照するとき、本明細書で用いる場合、かかる他の薬剤、または「さらなる活性成分」としては以下が挙げられるが、これらに限定されない:G−CSF、GM−CS、TPO、M−CSF、EPO、Gro−β、IL−11、SCF、FLT3リガンド、LIF、IL−3、IL−6、IL−1、プロゲニポエチン、NESP、SD−01、またはIL−5もしくは上述の薬剤のいずれかの生物学的に活性な誘導体、KT6352(Shiotsu Y.ら, Exp. Hemat. 1998, 26, 1195−1201)、ウテロフェリン(Laurenz JC.ら, Comp. Biochem. & Phys., Part A. Physiology., 1997, 116, 369−77)、FK23(Hasegawa T.ら, Int. J. Immunopharm., 1996, 18 103−112)、ならびにTPO受容体を発現する幹細胞、前駆細胞、または他の細胞のために抗アポトーシス、生存、もしくは増殖の特性を有すると確認される他の分子。
【0071】
当業者は、ある化合物が非ペプチドTPO受容体アゴニストであり、したがって本発明の範囲内に含まれているかを既知の方法によって容易に決定することができる。一例として、以下のアッセイを用いることができる:
ルシフェラーゼアッセイ
化合物は、たとえば、Lamb,ら,Nucleic Acids Research 23: 3283−3289(1995)およびSeidel,ら,Proc. Natl. Acad. Sci., USA 92: 3041−3045 (1995)に記述されているルシフェラーゼアッセイでTPO反応性BaF3細胞系(Vigon ら,Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1992, 89, 5640−5644)を該化合物で利用されているHepG2細胞と置換することによって該TPO受容体アゴニストとしての効力に対してテストされる。マウスBaF3細胞はTPO受容体を発現し、かつ初代マウスおよびヒトの骨髄細胞で観察されるSTAT(シグナル伝達性転写因子)活性化のパターンに厳密に一致する。
【0072】
増殖アッセイ
化合物は、ヒトUT7TPO細胞系を用いるin vitro増殖アッセイでテストされる。UT7TPO細胞は、その生存および増殖がTPOの存在に依存するTpo−Rを発現するTヒト巨核芽球の細胞系である(Komatsuら,Blood 1996, 87,4552)。
【0073】
分化アッセイ
化合物は、ヒト骨髄細胞に由来する骨髄巨核球の成熟を刺激するそれらの能力をテストされる。このアッセイでは、精製ヒトCD34+前駆細胞は、テスト化合物と共に10日間にわたり液体培地中でインキュベートされ、次いで膜貫通糖タンパク質CD41(gpIIb)、すなわち巨核球の標識を発現している細胞の数をフローサイトメトリーによって測定される(Cwirla, S. E.ら,Science, 1997, 276, 1696を参照されたい)。
【0074】
本発明のTPO受容体アゴニスト、すなわち(3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)またはエルトロンボパグは、特に門脈系において血栓症発症と関連すると、Afdhalら,Journal of Hepatology (2010) Vol. 52, S459〜S471−S460の#1185に示されている。本発明の抗凝固剤、エノキサパリンは、門脈血栓症の発生を減少させると、Zecchiniら,Journal of Hepatology (2010) Vol. 52, S459〜S471−S460の#1186に示されている。
【0075】
血小板減少症を治療するおよび/または血液凝固の発生を低下させる本発明の化合物の能力およびそれらの組み合わせ物は、たとえば、Maynardら,J Thromb Thrombolysis (2010) 29: 159−166に記述される既知の方法によって当業者が決定することができる。
【0076】
本発明のTPO受容体アゴニストの組み合わせ物および抗凝固剤は、たとえば、Maynardら,J Thromb Thrombolysis (2010) 29: 159−166に記述される既知の方法によってテストされ、および/または最適化されることができる。
【0077】
本発明の化合物またはそれらの組み合わせ物は、医薬組成物または製剤として通常投与される。
【0078】
本発明の医薬組成物は、治療を必要とする患者に、静脈内、筋肉内、経口、皮下、皮内、非経口の投与を含むがこれらに限定されない従来のいずれかの投与経路で投与され得る。
【0079】
本発明の化合物またはそれらの組み合わせ物は、たとえばカプセル、錠剤、または注射用製剤等の簡便な調剤に組み込まれる。固体または液体の医薬用担体が用いられる。固体担体としては、デンブン、ラクトース、硫酸カルシウム二水和物、テラアルバ、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、ステアリン酸マグネシウム、およびステアリン酸が挙げられる。液体担体としては、シロップ、ピーナツオイル、オリーブオイル、生理食塩水、および水が挙げられる。同様に、担体または希釈液は、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリン等の任意の持続放出材を単独でもしくはワックスと共に含み得る。固体担体の量は広範に変化するが、好ましくは、一投与単位あたり約25mg〜約1gである。液体担体が用いられるとき、製剤はシロップ剤、エリキシル剤、乳剤、ソフトゼラチンカプセル剤、アンプル等の無菌の注射用液体剤、または水性もしくは非水性の液体懸濁液剤の形状となる。
【0080】
所望の経口もしくは非経口の製剤を得るために、医薬品は錠剤の場合、必要に応じて、成分を混合し、顆粒化して、圧縮するか、または混合し、充填して、溶解するか、どちらか適切な方法を含む従来の薬剤師の技法に従って作製される。
【0081】
製薬投与単位での医薬的に活性な化合物の投与量は、上述のように、0.001〜100mg/kgの活性化合物、好ましくは0.002〜50mg/kgの範囲から選択される効果的な、無毒の量である。非ペプチドTPO受容体アゴニストを必要とするヒトの患者を治療するとき、選択された投与量を毎日1〜6回、経口的に、または非経口的に投与することが好ましい。非経口投与の好ましい形態は、注射による局所投与、直腸投与、非経皮投与、および点滴による連続投与を含む。ヒトへの投与のための経口投与量単位は、適切には0.05〜3500mg、適切には0.1〜3000mg、適切には10〜200mgの活性化合物を含む。より低い投与量を用いる経口投与が好ましい。しかし、患者にとって安全で好都合な場合、高投与量での非経口投与も、用いられることができる。
【0082】
本明細書で用いる場合、3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸および3’−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸は、同じ化合物を指す。
【0083】
適切には、化合物3’−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、またはその塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩すなわち化合物Aが本発明に従って用いられるとき、投与される化合物の量は、25mg〜150mg、適切には25mg〜125mg、適切には25mg〜100mgであり、適切には化合物の量は、25mg、50mg、75mg、100mg、125mg、および150mgから選択されることとする。適切には、選択された投与量は、1日1〜3回、適切には1日1回投与される。投与のために示される化合物の量は、遊離化合物または無塩化合物の量で表される。
【0084】
適切には、化合物3’−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、またはその塩、適切にはビス(モノエタノールアミン)塩すなわち化合物Aが本明細書に従って用いられるとき、投与される化合物の量は12.5mgである。適切には、選択された投与量は、1日1〜3回、適切には1日1回投与される。投与のために示される化合物の量は、遊離化合物または無塩化合物の量で表される。
【0085】
投与される本発明の化合物およびその組み合わせ物の最適投与量は、当業者によって容易に決定されることが可能であり、かつ使用する特定の化合物または組み合わせ物、製剤の強度、投与方法、および疾患の進行状態によって変化する。治療される特定の患者に応じてさらなる要因は、患者の年齢、体重、食事、および投与時間を含み、投与量を調節する必要性をもたらすことになる。
【0086】
ヒトにおいて血小板減少症を治療する本発明の方法は、治療を必要とする患者に、本発明の医薬的に活性な組み合わせ物の治療有効量をin vivoで投与することを含む。
【0087】
ヒトにおいて血小板減少症を治療する本発明の方法は、治療を必要とする患者に、治療有効量のペプチドまたは非ペプチドのTPOアゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とをin vivoで投与することを含む。
【0088】
本発明は、ヒトを含む哺乳類の血小板減少症の治療で、ペプチドまたは非ペプチドのTPOアゴニスト化合物と、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とを使用することに関する。
【0089】
本発明は、ヒトにおける血小板減少症の治療で、非ペプチドTPO受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤とをin vivoで投与することに関する。
【0090】
本発明はまた、ヒトにおける血小板減少症の治療で使用するための薬物またはその組み合わせ物の製造において、式(I)の化合物および抗凝固剤の使用を提供する。
【0091】
本発明はまた、治療で使用するための薬物の製造において、式(I)の化合物および抗凝固剤の使用を提供する。
【0092】
本発明はまた、血小板減少症の治療で使用するための、式(I)の化合物と、抗凝固剤と、医薬上許容される担体とを含む医薬組成物またはその組み合わせ物を提供する。
【0093】
本発明はまた、血小板減少症の治療で使用するための薬物またはその組み合わせ物の製造において、式(VI)の化合物および抗凝固剤の使用を提供する。
【0094】
本発明はまた、治療で使用するための薬物またはその組み合わせ物の製造において、式(VI)の化合物および抗凝固剤の使用を提供する。
【0095】
本発明はまた、血小板減少症の治療で使用するための、式(VI)の化合物と、抗凝固剤と、医薬上許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
【0096】
さらに、本発明の医薬的に活性な化合物は、血小板減少症を治療するまたは血液凝固の発生を予防するもしくは減少させることが知られている他の化合物等のさらなる活性成分と同時投与されることができる.
考えられる同等物−式IおよびVIの化合物が互変異性型でも存在し得ることは、当業者には理解されるであろう。たとえば、式Iでは、2個の窒素原子の間で引き寄せられる二重結合が、より低い窒素原子とAR置換基との間に存在する。式IおよびVIの化合物の互変異性型は、以下の式(X)によって例示される:
【化7】

ここで、「R」基は上述のように定義される。このような化合物のすべては本発明の範囲に含まれ、かつ式IおよびVIの化合物の定義に本質的に含まれる。
【0097】
さらなる詳細なしで、当業者は前述の説明を用いて、本発明をその最大限まで完全に活用できると考えられる。したがって以下の実施例は、本発明の範囲を単に例示するだけであって、何ら限定するものではないと解釈されるべきである。
【実験の詳細】
【0098】
実施例1−カプセル組成物
本発明の化合物を投与するための経口剤形を、以下の表1に示す割合での成分を標準的なツーピースハードゼラチンカプセルに充填することによって生成する。
【表1】

【0099】
実施例2−注射用非経口組成物
本発明の化合物を投与するための注射用剤形は、1.5重量%の3−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2−ヒドロキシ−3’−(テトラゾール−5−イル)ビフェニルを水中10容量%のプロピレングリコール中で撹拌することによって生成する。
【0100】
実施例3−錠剤組成物
以下の表IIに示すように、ショ糖、結晶セルロースおよび非ペプチドTPOアゴニストを、表示した割合で10%のゼラチン溶液と混合して、顆粒化する。湿潤顆粒剤をスクリーニングして、乾燥させ、デンプン、タルクおよびステアリン酸と混合し、次いでスクリーニングして錠剤に圧縮する。
【表2】

【0101】
本発明の好ましい実施形態を上記に例示するが、本発明が本明細書に開示される正確な指示に限定されることはなく、かつ添付の特許請求の範囲の範囲内で生ずるすべての変更についての権利が留保されると理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療を必要とするヒトにおいて血小板減少症を治療する方法であって、治療有効量のペプチドまたは非ペプチドのTPO受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とを前記ヒトにin vivoで投与することを含む、方法。
【請求項2】
治療を必要とするヒトにおいて血小板減少症を治療する方法であって、治療有効量の非ペプチドTPO受容体アゴニストと、抗凝固剤とを前記ヒトにin vivoで投与することを含む、方法。
【請求項3】
TPO受容体アゴニストが、
3’−{N’[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、
3−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2−ヒドロキシ−3’−(テトラゾール−5−イル)ビフェニル、
1−(3−クロロ−5−{[4−(4−クロロチオフェン−2−イル)−5−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)チアゾール−2−イル]カルバモイル}ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボン酸、
3’−{N’−[1−(3,5−ジメチル−フェニル)−2−オキソ−6−トリフルオロメチル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、および
2’−ヒドロキシ−3’−{N’−[2−オキソ−1−(4−プロピル−フェニル)−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−ビフェニル−4−カルボン酸から選択されるか、
またはその医薬上許容される塩である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
抗凝固剤が、ヘパリン、ワルファリン、エノキサパリン、アスピリン、クロピドグレル、チクロピジン、ジピリダモール、プラスグレル、組織プラスミノーゲン活性化因子、ヒルジン、レピルジン、アルガトロバン、キシメラガトラン、ビバリルジン、ダビガトランエテキシラート、リバロキサバン、アピキサバン、YM150、DU−176b、LY517717、PRT054021、リバロキサバン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、ダニ抗凝固ペプチド、抗スタチン、DX9065a、Org31540/SR90107A、活性部位ブロック第IXa因子、抗IXa因子モノクローナル抗体、プロテインC誘導体、組換えトロンボモジュリン、組織因子阻害剤、変異組織因子、第VIIa因子阻害剤(第VIIai因子)、および第VIIa因子/組織因子遮断剤(TFPI、NAPc2)から選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
化合物が経口投与される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
1種類の化合物が経口投与され、かつ1種類の化合物が非経口的に投与される、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
療法で用いるための、請求項4に記載の医薬組み合わせ物。
【請求項8】
血小板減少症の治療に有用な薬物または組み合わせ物の調製のための、請求項4に記載の医薬組み合わせ物の使用。
【請求項9】
投与を必要とするヒトにペプチドまたは非ペプチドのTPO受容体アゴニストを投与する方法であって、治療有効量のペプチドまたは非ペプチドのTPO受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とを前記ヒトにin vivoで投与することを含む、方法。
【請求項10】
投与を必要とするヒトにペプチドまたは非ペプチドのTPO受容体アゴニストを投与する方法であって、治療有効量の非ペプチドTPO受容体アゴニストと、抗凝固剤とを前記ヒトにin vivoで投与することを含む、方法。
【請求項11】
TPO受容体アゴニストが、
3’−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、
3−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2−ヒドロキシ−3’−(テトラゾール−5−イル)ビフェニル、
1−(3−クロロ−5−{[4−(4−クロロチオフェン−2−イル)−5−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)チアゾール−2−イル]カルバモイル}ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボン酸、
3’−{N’−[1−(3,5−ジメチル−フェニル)−2−オキソ−6−トリフルオロメチル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、および
2’−ヒドロキシ−3’−{N’−[2−オキソ−1−(4−プロピル−フェニル)−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−ビフェニル−4−カルボン酸から選択されるか、
またはその医薬上許容される塩である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
抗凝固剤が、ヘパリン、ワルファリン、エノキサパリン、アスピリン、クロピドグレル、チクロピジン、ジピリダモール、プラスグレル、組織プラスミノーゲン活性化因子、ヒルジン、レピルジン、アルガトロバン、キシメラガトラン、ビバリルジン、ダビガトランエテキシラート、リバロキサバン、アピキサバン、YM150、DU−176b、LY517717、PRT054021、リバロキサバン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、ダニ抗凝固ペプチド、抗スタチン、DX9065a、Org31540/SR90107A、活性部位ブロック第IXa因子、抗IXa因子モノクローナル抗体、プロテインC誘導体、組換えトロンボモジュリン、組織因子阻害剤、変異組織因子、第VIIa因子阻害剤(第VIIai因子)、および第VIIa因子/組織因子遮断剤(TFPI、NAPc2)から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
化合物が経口投与される請求項12に記載の方法。
【請求項14】
1種類の化合物が経口投与され、かつ1種類の化合物が非経口投与される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
薬剤の組み合わせ物であって、ペプチドまたは非ペプチドのTPO受容体アゴニストと、単一または複数の抗凝固剤と、任意にさらに活性成分とを含む、組み合わせ物。
【請求項16】
薬剤の組み合わせ物であって、非ペプチドTPO受容体アゴニストと抗凝固剤とを含む、組み合わせ物。
【請求項17】
前記TPO受容体アゴニストが、
3’−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、
3−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2−ヒドロキシ−3’−(テトラゾール−5−イル)ビフェニル、
1−(3−クロロ−5−{[4−(4−クロロチオフェン−2−イル)−5−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)チアゾール−2−イル]カルバモイル}ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボン酸、
3’−{N’−[1−(3,5−ジメチル−フェニル)−2−オキソ−6−トリフルオロメチル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、および
2’−ヒドロキシ−3’−{N’−[2−オキソ−1−(4−プロピル−フェニル)−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−ビフェニル−4−カルボン酸から選択されるか、
またはその医薬上許容される塩である、請求項16に記載の組み合わせ物。
【請求項18】
抗凝固剤が、ヘパリン、ワルファリン、エノキサパリン、アスピリン、クロピドグレル、チクロピジン、ジピリダモール、プラスグレル、組織プラスミノーゲン活性化因子、ヒルジン、レピルジン、アルガトロバン、キシメラガトラン、ビバリルジン、ダビガトランエテキシラート、リバロキサバン、アピキサバン、YM150、DU−176b、LY517717、PRT054021、リバロキサバン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、ダニ抗凝固ペプチド、抗スタチン、DX9065a、Org31540/SR90107A、活性部位ブロック第IXa因子、抗IXa因子モノクローナル抗体、プロテインC誘導体、組換えトロンボモジュリン、組織因子阻害剤、変異組織因子、第VIIa因子阻害剤(第VIIai因子)、および第VIIa因子/組織因子遮断剤(TFPI、NAPc2)から選択される、請求項17に記載の組み合わせ物。
【請求項19】
化合物が経口投与される、請求項18に記載の組み合わせ物。
【請求項20】
1種類の化合物が経口投与され、かつ1種類の化合物が非経口投与される、請求項18に記載の組み合わせ物。
【請求項21】
TPO受容体アゴニストが、化合物3’−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)であり、24時間の間に投与される前記化合物の量が、遊離化合物または無塩化合物の量に基づき25mg、50mg、75mg、100mg、125mgおよび150mgから選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項22】
治療を必要とするヒトにおいて血小板減少症を治療する方法であって、治療有効量のAMG−531と、抗凝固剤とを前記ヒトにin vivoで投与することを含む、方法。
【請求項23】
抗凝固剤が、ヘパリン、ワルファリン、エノキサパリン、アスピリン、クロピドグレル、チクロピジン、ジピリダモール、プラスグレル、組織プラスミノーゲン活性化因子、ヒルジン、レピルジン、アルガトロバン、キシメラガトラン、ビバリルジン、ダビガトランエテキシラート、リバロキサバン、アピキサバン、YM150、DU−176b、LY517717、PRT054021、リバロキサバン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、ダニ抗凝固ペプチド、抗スタチン、DX9065a、Org31540/SR90107A、活性部位ブロック第IXa因子、抗IXa因子モノクローナル抗体、プロテインC誘導体、組換えトロンボモジュリン、組織因子阻害剤、変異組織因子、第VIIa因子阻害剤(第VIIai因子)、および第VIIa因子/組織因子遮断剤(TFPI、NAPc2)から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
TPO受容体アゴニストが、化合物3’−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)であり、24時間の間に投与される前記化合物の量が、遊離化合物または無塩化合物の量に基づき12.5mgである、請求項3に記載の方法。
【請求項25】
非ペプチドTPO受容体アゴニストを用いて治療されているヒトにおいて血栓症発症の発生を減少させる方法であって、治療有効量の抗凝固剤を前記ヒトにin vivoで投与することを含む、方法。
【請求項26】
TPO受容体アゴニストが、
3’−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、
3−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2−ヒドロキシ−3’−(テトラゾール−5−イル)ビフェニル、
1−(3−クロロ−5−{[4−(4−クロロチオフェン−2−イル)−5−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)チアゾール−2−イル]カルバモイル}ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボン酸、
3’−{N’−[1−(3,5−ジメチル−フェニル)−2−オキソ−6−トリフルオロメチル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、および
2’−ヒドロキシ−3’−{N’−[2−オキソ−1−(4−プロピル−フェニル)−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−ビフェニル−4−カルボン酸から選択されるか、
またはその医薬上許容される塩である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
抗凝固剤が、ヘパリン、ワルファリン、エノキサパリン、アスピリン、クロピドグレル、チクロピジン、ジピリダモール、プラスグレル、組織プラスミノーゲン活性化因子、ヒルジン、レピルジン、アルガトロバン、キシメラガトラン、ビバリルジン、ダビガトランエテキシラート、リバロキサバン、アピキサバン、YM150、DU−176b、LY517717、PRT054021、リバロキサバン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、ダニ抗凝固ペプチド、抗スタチン、DX9065a、Org31540/SR90107A、活性部位ブロック第IXa因子、抗IXa因子モノクローナル抗体、プロテインC誘導体、組換えトロンボモジュリン、組織因子阻害剤、変異組織因子、第VIIa因子阻害剤(第VIIai因子)、および第VIIa因子/組織因子遮断剤(TFPI、NAPc2)から選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
化合物が経口投与される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
1種類の化合物が経口投与され、かつ1種類の化合物が非経口投与される、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
非ペプチドTPO受容体アゴニストを用いて治療されているヒトにおいて門脈血栓症の発生を減少させることを減少させる方法であって、治療有効量の抗凝固剤を前記ヒトにin vivoで投与することを含む、方法。
【請求項31】
TPO受容体アゴニストが、
3’−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、
3−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2−ヒドロキシ−3’−(テトラゾール−5−イル)ビフェニル、
1−(3−クロロ−5−{[4−(4−クロロチオフェン−2−イル)−5−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)チアゾール−2−イル]カルバモイル}ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボン酸、
3’−{N’−[1−(3,5−ジメチル−フェニル)−2−オキソ−6−トリフルオロメチル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸、および
2’−ヒドロキシ−3’−{N’−[2−オキソ−1−(4−プロピル−フェニル)−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン]−ヒドラジノ}−ビフェニル−4−カルボン酸から選択されるか、
またはその医薬上許容される塩である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
抗凝固剤が、ヘパリン、ワルファリン、エノキサパリン、アスピリン、クロピドグレル、チクロピジン、ジピリダモール、プラスグレル、組織プラスミノーゲン活性化因子、ヒルジン、レピルジン、アルガトロバン、キシメラガトラン、ビバリルジン、ダビガトランエテキシラート、リバロキサバン、アピキサバン、YM150、DU−176b、LY517717、PRT054021、リバロキサバン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、ダニ抗凝固ペプチド、抗スタチン、DX9065a、Org31540/SR90107A、活性部位ブロック第IXa因子、抗IXa因子モノクローナル抗体、プロテインC誘導体、組換えトロンボモジュリン、組織因子阻害剤、変異組織因子、第VIIa因子阻害剤(第VIIai因子)、および第VIIa因子/組織因子遮断剤(TFPI、NAPc2)から選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
化合物が経口投与される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
1種類の化合物が経口投与され、かつ1種類の化合物が非経口投与される、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
AMG−531を用いて治療されているヒトにおいて血栓症発症の発生を減少させる方法であって、治療有効量の抗凝固剤を前記ヒトにin vivoで投与することを含む、方法。
【請求項36】
抗凝固剤が、ヘパリン、ワルファリン、エノキサパリン、アスピリン、クロピドグレル、チクロピジン、ジピリダモール、プラスグレル、組織プラスミノーゲン活性化因子、ヒルジン、レピルジン、アルガトロバン、キシメラガトラン、ビバリルジン、ダビガトランエテキシラート、リバロキサバン、アピキサバン、YM150、DU−176b、LY517717、PRT054021、リバロキサバン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、ダニ抗凝固ペプチド、抗スタチン、DX9065a、Org31540/SR90107A、活性部位ブロック第IXa因子、抗IXa因子モノクローナル抗体、プロテインC誘導体、組換えトロンボモジュリン、組織因子阻害剤、変異組織因子、第VIIa因子阻害剤(第VIIai因子)、および第VIIa因子/組織因子遮断剤(TFPI、NAPc2)から選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
AMG−531を用いて治療されているヒトにおいて門脈血栓症の発生を減少させる方法であって、治療有効量の抗凝固剤を前記ヒトにin vivoで投与することを含む、方法。
【請求項38】
抗凝固剤が、ヘパリン、ワルファリン、エノキサパリン、アスピリン、クロピドグレル、チクロピジン、ジピリダモール、プラスグレル、組織プラスミノーゲン活性化因子、ヒルジン、レピルジン、アルガトロバン、キシメラガトラン、ビバリルジン、ダビガトランエテキシラート、リバロキサバン、アピキサバン、YM150、DU−176b、LY517717、PRT054021、リバロキサバン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、ダニ抗凝固ペプチド、抗スタチン、DX9065a、Org31540/SR90107A、活性部位ブロック第IXa因子、抗IXa因子モノクローナル抗体、プロテインC誘導体、組換えトロンボモジュリン、組織因子阻害剤、変異組織因子、第VIIa因子阻害剤(第VIIai因子)、および第VIIa因子/組織因子遮断剤(TFPI、NAPc2)から選択される、請求項35に記載の方法。

【公表番号】特表2012−526137(P2012−526137A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−509962(P2012−509962)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際出願番号】PCT/US2010/033823
【国際公開番号】WO2010/129738
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(591002957)グラクソスミスクライン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (341)
【氏名又は名称原語表記】GlaxoSmithKline LLC
【Fターム(参考)】