説明

血管形成阻害の標的としての細胞表面トロポミオシン

本発明は、内皮細胞および/または腫瘍細胞上で発現されたトロポミオシン(Tmp)を標的にすることによって、血管形成を阻害し、そして腫瘍および癌を処置するための新規な方法、血管形成のインヒビターを結合する、Tpmポリペプチドおよびペプチド、ならびにそれらの改変体および誘導体、そして血管形成をブロックまたは刺激する抗Tpm抗体に関する。HKのD5サブユニットに結合し、血管形成を阻害する環状ペプチドもまた含まれる。Tpmに結合する候補抗血管形成分子として試験化合物をスクリーニングする方法が開示される。本発明のタンパク質、ペプチド、改変体および誘導体を含むアフィニティーリガンドもまた開示される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
単離されたトロポミオシン(Tpm)関連抗血管形成レセプターポリペプチドまたはペプチドであって、
(a)内皮細胞の表面上で発現される全長のネイティブTpmタンパク質のフラグメント、または該フラグメントの改変体である、
(b)約17kDaの分子量を有し、かつその配列に対応するか、または抗血管形成ポリペプチド因子についての結合部位であるネイティブTpmアイソフォームの内部フラグメントの改変体である、ならびに
(c)該ネイティブTpm内部フラグメント結合部位に結合する該抗血管形成ポリペプチド因子に結合する、
ポリペプチドまたはペプチドであり、
ここで
該ペプチドは、約4アミノ酸と約40アミノ酸との間のアミノ酸を有し;そして
該ポリペプチドまたはペプチドの改変体は、ネイティブTpm配列の保存的置換改変体であり;そして
該単離された抗血管形成レセプターポリペプチド、ペプチドまたは改変体は、該ネイティブTpm内部フラグメントと実質的に同じ該抗血管形成ポリペプチド因子に結合する生化学的活性を有する、
ポリペプチドまたはペプチド。
【請求項2】
請求項1に記載の単離されたポリペプチド、ペプチドまたは改変体であって、前記ネイティブTpmアイソフォームは、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列絵番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、および配列番号19からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する、ポリペプチド、ペプチドまたは改変体。
【請求項3】
請求項1に記載の単離されたポリペプチドまたはペプチドまたは改変体であって、前記ネイティブTpmの内部フラグメントは、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、および配列番号20からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する、ポリペプチドまたはペプチドまたは改変体。
【請求項4】
請求項1に記載の単離されたポリペプチド、ペプチドまたは改変体であって、前記Tpmアイソフォームは、ヒトTpmアイソフォームである、ポリペプチド、ペプチドまたは改変体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の単離されたポリペプチド、ペプチドまたは改変体であって、前記単離されたポリペプチドまたはペプチドに結合する前記抗血管形成ポリペプチド因子は、以下:
(a)ヒトヒスチジン−プロリンリッチ糖タンパク質(HPRG);
(b)ウサギHPRG;
(c)ヒトまたはウサギHPRGのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント;
(d)2つの鎖のヒトキニノゲンヒトキニノゲン(HK);
(e) HKのD5ドメイン;および
(f)該HKまたは該HKのD5ドメインの、Tpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント
からなる群より選択される、単離されたポリペプチド、ペプチドまたは改変体。
【請求項6】
請求項5に記載の単離されたポリペプチド、ペプチドまたは改変体であって、該ポリペプチド、ペプチドまたは改変体は、配列番号21、22、23、24、25および26のうちの1つ以上に結合する、ポリペプチド、ペプチドまたは改変体。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のペプチドまたは改変体であって、該ペプチドまたは改変体は、そのN末端、そのC末端、またはそのN末端およびC末端の両方でキャップされる、ペプチドまたは改変体。
【請求項8】
活性化内皮細胞の表面に発現されるTpmアイソフォームのエピトープに特異的な抗体またはその抗原結合フラグメント(ABF)であって、該抗体またはABFは、
(a)該活性化内皮細胞に結合し、該細胞における抗血管形成シグナルの生成を引き起し、結果として、(i)移動、浸潤、増殖もしくは血管形成の阻害、または(ii)アポトーシスを生じるという点での抗血管形成活性;あるいは
(b)該内皮細胞上のTpmに競合的に結合し、Tpm結合抗血管形成因子の該細胞への結合を阻害し、それにより、他の方法で該抗血管形成因子によって阻害される移動、浸潤、増殖または血管形成を可能にするかまたは促進するという点での血管形成促進活性
を有する、抗体またはフラグメント。
【請求項9】
請求項8に記載の、抗血管形成抗体またはABF。
【請求項10】
請求項8に記載の血管形成促進抗体またはABF。
【請求項11】
請求項8〜10のいずれか1項に記載の抗体またはABFであって、該抗体またはABFが特異的な前記エピトープは、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、または配列番号20のポリペプチドもしくはペプチドに存在するか、またはこれらのポリペプチドによって形成される、抗体またはABF。
【請求項12】
請求項8、10、または11のいずれかに記載の抗体またはABFであって、前記Tpm結合抗血管形成因子は、
(a)ヒトHPRG;
(b)ウサギHPRG;
(c)ヒトもしくはウサギHPRGのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント;
(d)2つの鎖のヒトキニノゲンヒトキニノゲン(HKa);
(e) HKaのD5ドメイン;および
(f)該HKaまたは該HKaの該D5ドメインのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント
からなる群より選択される、抗体またはABF。
【請求項13】
モノクローナル抗体である、請求項8〜10のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項14】
ヒトまたはヒト化モノクローナル抗体である、請求項13に記載の抗体。
【請求項15】
内皮細胞上で抗血管形成レセプターとして働くTpmポリペプチドまたはペプチドを検出するために有用な抗体であって、該抗体は、検出可能な標識で検出可能に標識された、請求項8〜10のいずれか1項に記載の抗体またはABFを含む、抗体。
【請求項16】
内皮細胞上で抗血管形成レセプターとして働くTpmポリペプチドまたはペプチドを検出するために有用な抗体であって、該抗体は、検出可能な標識で検出可能に標識された、請求項11に記載の抗体またはABFを含む、抗体。
【請求項17】
内皮細胞上で抗血管形成レセプターとして働くTpmポリペプチドまたはペプチドを検出するために有用なすべての抗体であって、検出可能な標識で検出可能に標識された、請求項12に記載の抗体またはABFを含む、抗体。
【請求項18】
内皮細胞上で抗血管形成レセプターとして働くTpmポリペプチドまたはペプチドを検出するために有用な抗体であって、検出可能な標識で検出可能に標識された、請求項13に記載の抗体またはABFを含む、抗体。
【請求項19】
内皮細胞上で抗血管形成レセプターとして働くTpmポリペプチドまたはペプチドを検出するために有用な抗体であって、検出可能な標識で検出可能に標識された、請求項14に記載の抗体またはABFを含む、抗体。
【請求項20】
請求項15に記載の抗体であって、前記検出可能な標識は、放射性核種、PET画像化可能因子、MRI画像化可能因子、蛍光分子、蛍光原、発色団、色素原、リン光分子、化学発光分子または生体発光分子である、抗体。
【請求項21】
診断に有用なTpm結合抗体組成物であって、該組成物は、以下:
(a)検出可能に標識された、請求項15または16に記載の抗体またはABF;および
(b)診断的に受容可能なキャリア、
を含む、組成物。
【請求項22】
請求項17に記載の組成物であって、前記検出可能な標識は、H、14C、35S、67Ga、68Ga、72As、89Zr、97Ru、99Tc、111In、123I、125I、131I、169Ybおよび201Tlからなる群より選択される、放射性核種である、組成物。
【請求項23】
請求項17に記載の組成物であって、前記検出可能な標識は、フルオレセイン、ローダミン、ダンシル、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルアルデヒド、フルオレスカミン、フルオレセイン誘導体、Oregon Green、Rhodamine Green、Rhodol GreenおよびTexas Redからなる群より選択される蛍光分子または蛍光原である、組成物。
【請求項24】
Tpmまたはそのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を阻害する治療的に有用な抗血管形成抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、必要に応じて、治療的に活性な部分と直接的または間接的に結合した、請求項8または9のいずれかに記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項25】
Tpmまたはそのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を阻害する治療的に有用な抗血管形成抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、必要に応じて、治療的に活性な部分と直接的または間接的に結合した、請求項11に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項26】
Tpmまたはそのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を阻害する治療的に有用な抗血管形成抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、必要に応じて、治療的に活性な部分と直接的または間接的に結合した、請求項12に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項27】
Tpmまたはそのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を阻害する治療的に有用な抗血管形成抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、必要に応じて、治療的に活性な部分と直接的または間接的に結合した、請求項13に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項28】
Tpmまたはそのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を阻害する治療的に有用な抗血管形成抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、必要に応じて、治療的に活性な部分と直接的または間接的に結合した、請求項14に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項29】
インビトロまたはインビボで血管形成を阻害する治療的抗血管形成薬学的組成物であって、該組成物は、
(a)有効量の、請求項24に記載の抗体またはABF;および
(b)薬学的に受容可能なキャリア、
を含む、薬学的組成物。
【請求項30】
請求項29に記載の組成物であって、前記治療的に活性な部分は、前記抗体により結合されている、組成物。
【請求項31】
請求項30に記載の治療的薬学的組成物であって、前記治療的に活性な部分は、放射性核種、薬物または毒素である、組成物。
【請求項32】
請求項31に記載の治療的薬学的組成物であって、前記部分は、47Sc、67Cu、90Y、109Pd、125I、131I、186Re、188Re、199Au、211At、212Pbおよび217Biからなる群より選択される、放射性核種である、組成物。
【請求項33】
注射に適切な形態である、請求項24〜32のいずれか1項に記載の治療的抗体または薬学的組成物。
【請求項34】
TpmまたはTpmのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を刺激する治療的に有用な血管形成促進抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、請求項8または10に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項35】
TpmまたはTpmのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を刺激する治療的に有用な血管形成促進抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、請求項11に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項36】
インビトロまたはインビボで血管形成を刺激するTpmまたはTpmのエピトープを標的とする治療的に有用な血管形成促進抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、請求項12に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項37】
インビトロまたはインビボで血管形成を刺激するTpmまたはTpmのエピトープを標的とする治療的に有用な血管形成促進抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、請求項13に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項38】
インビトロまたはインビボで血管形成を刺激するTpmまたはTpmのエピトープを標的とする治療的に有用な血管形成促進抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、請求項14に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項39】
薬学的血管形成促進組成物であって、該組成物は、以下:
(a)有効量の、請求項35に記載の抗体または抗体フラグメント;および
(b)薬学的に受容可能なキャリア、
を含む、組成物。
【請求項40】
注射に適切な形態である、請求項34〜39のいずれか1項に記載の治療的抗体または薬学的組成物。
【請求項41】
HKのD5ドメインに結合し、血管形成のインビトロまたはインビボのアッセイにおいて血管形成を阻害する、約4と約20との間のアミノ酸の環状ペプチド。
【請求項42】
請求項41に記載の環状ペプチドであって、以下:
【化1】

からなる群より選択される、環状ペプチド。
【請求項43】
内皮細胞の移動、浸潤、増殖もしくは血管形成を阻害するため、または内皮細胞アポトーシスを誘導するための方法であって、内皮細胞と、有効量の、活性化内皮細胞の表面上で発現されたTpmに結合する抗血管形成ポリペプチドもしくはペプチドとを接触させ、それによって該阻害もしくは該アポトーシスを引き起こす工程を包含する、方法。
【請求項44】
請求項43に記載の方法であって、前記Tpm結合ポリペプチドは、以下:
(a)ヒトヒスチジン−プロリンリッチ糖タンパク質(HPRG);
(b)ウサギHPRG;
(c)ヒトもしくはウサギHPRGのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント;
(d)2つの鎖のヒトキニノゲンヒトキニノゲン(HK);
(e)HKのD5ドメイン;および
(f)該HKまたは該HKのD5ドメインのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント;
(g)トロポニンT;
(h)トロポモジュリン;
(i)カルデスモン;
(j)アクチン;
(k)カルポニン;
(1)pEL98;
(m)グルタミンデヒドロゲナーゼ;および
(n)(g)〜(m)のいずれかのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント、
からなる群より選択される、方法。
【請求項45】
所望でない細胞の移動、浸潤、増殖、または血管形成と関連する疾患または状態を有する被験体を処置するための方法であって、該方法は、以下の工程:
血管形成阻害有効量の請求項29に記載の薬学的組成物を被験体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項46】
所望でない細胞の移動、浸潤、増殖、または血管形成と関連する疾患または状態を有する被験体を処置するための方法であって、該方法は、以下の工程:
血管形成阻害有効量の請求項30に記載の薬学的組成物を被験体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項47】
所望でない細胞の移動、浸潤、増殖、または血管形成と関連する疾患または状態を有する被験体を処置するための方法であって、該方法は、以下の工程:
血管形成阻害有効量の請求項31に記載の薬学的組成物を被験体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項48】
所望でない細胞の移動、浸潤、増殖、または血管形成と関連する疾患または状態を有する被験体を処置するための方法であって、該方法は、以下の工程:
血管形成阻害有効量の請求項32に記載の薬学的組成物を被験体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項49】
請求項45に記載の方法であって、前記被験体は腫瘍を有し、前記血管形成阻害は、該腫瘍のサイズもしくは増殖速度の低下または該腫瘍の破壊を生じる、方法。
【請求項50】
前記被験体はヒトである、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
増加した血管形成を必要とする被験体において血管形成を刺激するための方法であって、該方法は、以下の工程:
有効量の、請求項39に記載の薬学的組成物を該被験体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項52】
活性化内皮細胞の表面上で発現されるTpmのアイソフォームの存在を生物学的サンプル中で検出するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)該サンプルと、請求項15に記載の抗体またはABFとを接触させる工程;および
(b)該サンプルと関連した標識の存在を検出する工程、
を包含する、方法。
【請求項53】
生物学的サンプル中のTpmの存在を検出するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)該サンプルと、活性化内皮細胞の表面上で発現されるTpmに結合する、前記検出可能に標識された抗血管形成ポリペプチドまたはペプチドとを接触させる工程;および
(b)該サンプルと関連した標識の存在を検出する工程、
を包含する、方法。
【請求項54】
請求項53に記載の方法であって、前記抗血管形成ポリペプチドまたはペプチドは、以下:
(a)ヒトヒスチジン−プロリンリッチ糖タンパク質(HPRG);
(b)ウサギHPRG;
(c) ヒトまたはウサギHPRGのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント;
(d)2つの鎖のヒトキニノゲンヒトキニノゲン(HK);
(e)HKのD5ドメイン;および
(f)該HKまたは該HKのD5ドメインのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント、
からなる群より選択される、方法。
【請求項55】
請求項52〜53のいずれかに記載の方法であって、前記サンプルは、血漿、血清、細胞、組織、器官、または該細胞、組織、もしくは器官の抽出物である、方法。
【請求項56】
請求項52〜53のいずれかに記載の方法であって、前記接触させる工程および検出する工程は、インビトロで行われる、方法。
【請求項57】
請求項52〜53のいずれかに記載の方法であって、前記接触させる工程はインビボで行われ、前記検出する工程はインビトロで行われる、方法。
【請求項58】
請求項52〜53のいずれかに記載の方法であって、前記接触させる工程はインビボで行われ、前記検出する工程はインビトロで行われる、方法。
【請求項59】
請求項52〜53のいずれかに記載の方法であって、前記接触させる工程および検出する工程はインビボで行われる、方法。
【請求項60】
Tpmに結合する候補抗血管形成分子として試験化合物を同定するスクリーニング試験であって、該試験は、以下の工程:
(a)該試験化合物を、Tpmの供給源とTpm結合抗血管形成ポリペプチドもしくはペプチド因子または抗Tpm抗体との混合物に添加する工程であって、ここで(i)該Tpmまたは(ii)該因子または抗体のうちの少なくとも1つは検出可能に標識される、工程;
(b)並行して、同様の量の該Tpmと該因子または抗体とを、該試験化合物の非存在下で混合する工程;ならびに
(c)(a)および(b)における該Tpmを用いて、該因子の結合を測定する工程、
を包含し、ここで(a)における結合が(b)における結合より小さい場合、その試験は、該結合のインヒビターである該試験化合物について陽性であるとみなされ、それによって、該試験化合物を候補抗血管形成分子として同定する、スクリーニング試験。
【請求項61】
請求項60に記載のスクリーニング試験であって、該試験は、候補抗血管形成分子として同定された試験化合物を、インビトロまたはインビボの血管形成アッセイにおける血管形成インヒビターとしてのその活性について試験する工程をさらに包含する、スクリーニング試験。
【請求項62】
請求項60または61に記載のスクリーニング試験であって、前記因子は、以下:
(a)ヒトヒスチジン−プロリンリッチ糖タンパク質(HPRG);
(b)ウサギHPRG;
(c)ヒトまたはウサギHPRGのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント;
(d)2つの鎖のヒトキニノゲンヒトキニノゲン(HK);
(e)HKのD5ドメイン、および
(f)該HKもしくは該HKのD5ドメインのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント、
からなる群より選択される、
スクリーニング試験。
【請求項63】
Tpm結合抗血管形成分子または結合分子を発現する細胞に結合するかまたは該分子または細胞を単離するために有用なアフィニティーリガンドであって、固体支持体またはキャリアに固定化された、請求項1〜4のいずれかに記載の単離されたポリペプチドまたはペプチドを含む、アフィニティーリガンド。
【請求項64】
Tpm結合抗血管形成分子または結合分子を発現する細胞に結合するかまたは該分子または細胞を単離するために有用なアフィニティーリガンドであって、固体支持体またはキャリアに固定化された、請求項5に記載の単離されたポリペプチドまたはペプチドを含む、アフィニティーリガンド。
【請求項65】
Tpm結合抗血管形成分子または結合分子を発現する細胞に結合するかまたは該分子または細胞を単離するために有用なアフィニティーリガンドであって、固体支持体またはキャリアに固定化された、請求項6に記載の単離されたポリペプチドまたはペプチドを含む、アフィニティーリガンド。
【請求項66】
複合体混合物からTpm結合抗血管形成分子を単離するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)該混合物と、請求項62に記載のアフィニティーリガンドとを接触させる工程;
(b)該混合物中に任意の材料を該リガンドに結合させる工程;
(c)該リガンドから結合していない材料を除去する工程;および
(d)該結合したTpm結合分子を溶出する工程、
を包含する、方法。
【請求項67】
請求項66に記載の方法であって、前記抗血管形成レセプターポリペプチドまたはペプチドは、(i)配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、または配列番号20の配列を有するか;(ii)該配列のうちの1つのTpm結合ペプチドフラグメントであるか;または(iii)該ペプチドフラグメントの該配列のうちの1つのTpm結合保存的置換改変体である、ポリペプチドまたはペプチド。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単離されたトロポミオシン(Tpm)関連抗血管形成レセプターポリペプチドまたはペプチドであって、
(a)内皮細胞の表面上で発現される全長のネイティブTpmタンパク質のフラグメント、または該フラグメントの改変体である、
(b)約17kDaの分子量を有し、かつその配列に対応するか、または抗血管形成ポリペプチド因子についての結合部位であるネイティブTpmアイソフォームの内部フラグメントの改変体である、ならびに
(c)該ネイティブTpm内部フラグメント結合部位に結合する該抗血管形成ポリペプチド因子に結合する、
ポリペプチドまたはペプチドであり、
ここで
該ペプチドは、約4アミノ酸と約40アミノ酸との間のアミノ酸を有し;そして
該ポリペプチドまたはペプチドの改変体は、ネイティブTpm配列の保存的置換改変体であり;そして
該単離された抗血管形成レセプターポリペプチド、ペプチドまたは改変体は、該ネイティブTpm内部フラグメントと実質的に同じ該抗血管形成ポリペプチド因子に結合する生化学的活性を有する、
ポリペプチドまたはペプチド。
【請求項2】
請求項1に記載の単離されたポリペプチド、ペプチドまたは改変体であって、前記ネイティブTpmアイソフォームは、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列絵番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、および配列番号19からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する、ポリペプチド、ペプチドまたは改変体。
【請求項3】
請求項1に記載の単離されたポリペプチドまたはペプチドまたは改変体であって、前記ネイティブTpmの内部フラグメントは、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、および配列番号20からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する、ポリペプチドまたはペプチドまたは改変体。
【請求項4】
請求項1に記載の単離されたポリペプチド、ペプチドまたは改変体であって、前記Tpmアイソフォームは、ヒトTpmアイソフォームである、ポリペプチド、ペプチドまたは改変体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の単離されたポリペプチド、ペプチドまたは改変体であって、前記単離されたポリペプチドまたはペプチドに結合する前記抗血管形成ポリペプチド因子は、以下:
(a)ヒトヒスチジン−プロリンリッチ糖タンパク質(HPRG);
(b)ウサギHPRG;
(c)ヒトまたはウサギHPRGのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント;
(d)2つの鎖のヒトキニノゲンヒトキニノゲン(HK);
(e) HKのD5ドメイン;および
(f)該HKまたは該HKのD5ドメインの、Tpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント
からなる群より選択される、単離されたポリペプチド、ペプチドまたは改変体。
【請求項6】
請求項5に記載の単離されたポリペプチド、ペプチドまたは改変体であって、該ポリペプチド、ペプチドまたは改変体は、配列番号21、22、23、24、25および26のうちの1つ以上に結合する、ポリペプチド、ペプチドまたは改変体。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のペプチドまたは改変体であって、該ペプチドまたは改変体は、そのN末端、そのC末端、またはそのN末端およびC末端の両方でキャップされる、ペプチドまたは改変体。
【請求項8】
活性化内皮細胞の表面に発現されるTpmアイソフォームのエピトープに特異的な抗体またはその抗原結合フラグメント(ABF)であって、該抗体またはABFは、
(a)該活性化内皮細胞に結合し、該細胞における抗血管形成シグナルの生成を引き起し、結果として、(i)移動、浸潤、増殖もしくは血管形成の阻害、または(ii)アポトーシスを生じるという点での抗血管形成活性;あるいは
(b)該内皮細胞上のTpmに競合的に結合し、Tpm結合抗血管形成因子の該細胞への結合を阻害し、それにより、他の方法で該抗血管形成因子によって阻害される移動、浸潤、増殖または血管形成を可能にするかまたは促進するという点での血管形成促進活性
を有する、抗体またはフラグメント。
【請求項9】
請求項8に記載の、抗血管形成抗体またはABF。
【請求項10】
請求項8に記載の血管形成促進抗体またはABF。
【請求項11】
請求項8〜10のいずれか1項に記載の抗体またはABFであって、該抗体またはABFが特異的な前記エピトープは、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、または配列番号20のポリペプチドもしくはペプチドに存在するか、またはこれらのポリペプチドによって形成される、抗体またはABF。
【請求項12】
請求項8、10、または11のいずれかに記載の抗体またはABFであって、前記Tpm結合抗血管形成因子は、
(a)ヒトHPRG;
(b)ウサギHPRG;
(c)ヒトもしくはウサギHPRGのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント;
(d)2つの鎖のヒトキニノゲンヒトキニノゲン(HKa);
(e) HKaのD5ドメイン;および
(f)該HKaまたは該HKaの該D5ドメインのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント
からなる群より選択される、抗体またはABF。
【請求項13】
モノクローナル抗体である、請求項8〜10のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項14】
ヒトまたはヒト化モノクローナル抗体である、請求項13に記載の抗体。
【請求項15】
内皮細胞上で抗血管形成レセプターとして働くTpmポリペプチドまたはペプチドを検出するために有用な抗体であって、該抗体は、検出可能な標識で検出可能に標識された、請求項8〜10のいずれか1項に記載の抗体またはABFを含む、抗体。
【請求項16】
内皮細胞上で抗血管形成レセプターとして働くTpmポリペプチドまたはペプチドを検出するために有用な抗体であって、該抗体は、検出可能な標識で検出可能に標識された、請求項11に記載の抗体またはABFを含む、抗体。
【請求項17】
内皮細胞上で抗血管形成レセプターとして働くTpmポリペプチドまたはペプチドを検出するために有用なすべての抗体であって、検出可能な標識で検出可能に標識された、請求項12に記載の抗体またはABFを含む、抗体。
【請求項18】
内皮細胞上で抗血管形成レセプターとして働くTpmポリペプチドまたはペプチドを検出するために有用な抗体であって、検出可能な標識で検出可能に標識された、請求項13に記載の抗体またはABFを含む、抗体。
【請求項19】
内皮細胞上で抗血管形成レセプターとして働くTpmポリペプチドまたはペプチドを検出するために有用な抗体であって、検出可能な標識で検出可能に標識された、請求項14に記載の抗体またはABFを含む、抗体。
【請求項20】
請求項15に記載の抗体であって、前記検出可能な標識は、放射性核種、PET画像化可能因子、MRI画像化可能因子、蛍光分子、蛍光原、発色団、色素原、リン光分子、化学発光分子または生体発光分子である、抗体。
【請求項21】
診断に有用なTpm結合抗体組成物であって、該組成物は、以下:
(a)検出可能に標識された、請求項15または16に記載の抗体またはABF;および
(b)診断的に受容可能なキャリア、
を含む、組成物。
【請求項22】
請求項17に記載の組成物であって、前記検出可能な標識は、H、14C、35S、67Ga、68Ga、72As、89Zr、97Ru、99Tc、111In、123I、125I、131I、169Ybおよび201Tlからなる群より選択される、放射性核種である、組成物。
【請求項23】
請求項17に記載の組成物であって、前記検出可能な標識は、フルオレセイン、ローダミン、ダンシル、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルアルデヒド、フルオレスカミン、フルオレセイン誘導体、Oregon Green、Rh
odamine Green、Rhodol GreenおよびTexas Redからなる群より選択される蛍光分子または蛍光原である、組成物。
【請求項24】
Tpmまたはそのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を阻害する治療的に有用な抗血管形成抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、必要に応じて、治療的に活性な部分と直接的または間接的に結合した、請求項8または9のいずれかに記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項25】
Tpmまたはそのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を阻害する治療的に有用な抗血管形成抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、必要に応じて、治療的に活性な部分と直接的または間接的に結合した、請求項11に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項26】
Tpmまたはそのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を阻害する治療的に有用な抗血管形成抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、必要に応じて、治療的に活性な部分と直接的または間接的に結合した、請求項12に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項27】
Tpmまたはそのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を阻害する治療的に有用な抗血管形成抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、必要に応じて、治療的に活性な部分と直接的または間接的に結合した、請求項13に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項28】
Tpmまたはそのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を阻害する治療的に有用な抗血管形成抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、必要に応じて、治療的に活性な部分と直接的または間接的に結合した、請求項14に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項29】
インビトロまたはインビボで血管形成を阻害する治療的抗血管形成薬学的組成物であって、該組成物は、
(a)有効量の、請求項24に記載の抗体またはABF;および
(b)薬学的に受容可能なキャリア、
を含む、薬学的組成物。
【請求項30】
請求項29に記載の組成物であって、前記治療的に活性な部分は、前記抗体により結合されている、組成物。
【請求項31】
請求項30に記載の治療的薬学的組成物であって、前記治療的に活性な部分は、放射性核種、薬物または毒素である、組成物。
【請求項32】
請求項31に記載の治療的薬学的組成物であって、前記部分は、47Sc、67Cu、90Y、109Pd、125I、131I、186Re、188Re、199Au、211At、212Pbおよび217Biからなる群より選択される、放射性核種である、組成物。
【請求項33】
注射に適切な形態である、請求項24〜32のいずれか1項に記載の治療的抗体または薬学的組成物。
【請求項34】
TpmまたはTpmのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を刺激する治療的に有用な血管形成促進抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、
請求項8または10に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項35】
TpmまたはTpmのエピトープを標的とし、インビトロまたはインビボで血管形成を刺激する治療的に有用な血管形成促進抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、請求項11に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項36】
インビトロまたはインビボで血管形成を刺激するTpmまたはTpmのエピトープを標的とする治療的に有用な血管形成促進抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、請求項12に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項37】
インビトロまたはインビボで血管形成を刺激するTpmまたはTpmのエピトープを標的とする治療的に有用な血管形成促進抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、請求項13に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項38】
インビトロまたはインビボで血管形成を刺激するTpmまたはTpmのエピトープを標的とする治療的に有用な血管形成促進抗体またはABFであって、該抗体またはABFは、請求項14に記載の抗体またはABFを含む、抗体またはABF。
【請求項39】
薬学的血管形成促進組成物であって、該組成物は、以下:
(a)有効量の、請求項35に記載の抗体または抗体フラグメント;および
(b)薬学的に受容可能なキャリア、
を含む、組成物。
【請求項40】
注射に適切な形態である、請求項34〜39のいずれか1項に記載の治療的抗体または薬学的組成物。
【請求項41】
HKのD5ドメインに結合し、血管形成のインビトロまたはインビボのアッセイにおいて血管形成を阻害する、約4と約20との間のアミノ酸の環状ペプチド。
【請求項42】
請求項41に記載の環状ペプチドであって、以下:
【化1】

からなる群より選択される、環状ペプチド。
【請求項43】
内皮細胞の移動、浸潤、増殖もしくは血管形成を阻害するため、または内皮細胞アポトーシスを誘導するための方法であって、内皮細胞と、有効量の、活性化内皮細胞の表面上で発現されたTpmに結合する抗血管形成ポリペプチドもしくはペプチドとを接触させ、それによって該阻害もしくは該アポトーシスを引き起こす工程を包含する、方法。
【請求項44】
請求項43に記載の方法であって、前記Tpm結合ポリペプチドは、以下:
(a)ヒトヒスチジン−プロリンリッチ糖タンパク質(HPRG);
(b)ウサギHPRG;
(c)ヒトもしくはウサギHPRGのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント;
(d)2つの鎖のヒトキニノゲンヒトキニノゲン(HK);
(e)HKのD5ドメイン;および
(f)該HKまたは該HKのD5ドメインのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント;
(g)トロポニンT;
(h)トロポモジュリン;
(i)カルデスモン;
(j)アクチン;
(k)カルポニン;
(1)pEL98;
(m)グルタミンデヒドロゲナーゼ;および
(n)(g)〜(m)のいずれかのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント、
からなる群より選択される、方法。
【請求項45】
所望でない細胞の移動、浸潤、増殖、または血管形成と関連する疾患または状態を有する被験体を処置するための方法であって、該方法は、以下の工程:
血管形成阻害有効量の請求項29に記載の薬学的組成物を被験体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項46】
所望でない細胞の移動、浸潤、増殖、または血管形成と関連する疾患または状態を有する被験体を処置するための方法であって、該方法は、以下の工程:
血管形成阻害有効量の請求項30に記載の薬学的組成物を被験体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項47】
所望でない細胞の移動、浸潤、増殖、または血管形成と関連する疾患または状態を有する被験体を処置するための方法であって、該方法は、以下の工程:
血管形成阻害有効量の請求項31に記載の薬学的組成物を被験体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項48】
所望でない細胞の移動、浸潤、増殖、または血管形成と関連する疾患または状態を有する被験体を処置するための方法であって、該方法は、以下の工程:
血管形成阻害有効量の請求項32に記載の薬学的組成物を被験体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項49】
請求項45に記載の方法であって、前記被験体は腫瘍を有し、前記血管形成阻害は、該腫瘍のサイズもしくは増殖速度の低下または該腫瘍の破壊を生じる、方法。
【請求項50】
前記被験体はヒトである、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
増加した血管形成を必要とする被験体において血管形成を刺激するための方法であって、該方法は、以下の工程:
有効量の、請求項39に記載の薬学的組成物を該被験体に投与する工程、
を包含する、方法。
【請求項52】
活性化内皮細胞の表面上で発現されるTpmのアイソフォームの存在を生物学的サンプル中で検出するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)該サンプルと、請求項15に記載の抗体またはABFとを接触させる工程;および
(b)該サンプルと関連した標識の存在を検出する工程、
を包含する、方法。
【請求項53】
生物学的サンプル中のTpmの存在を検出するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)該サンプルと、活性化内皮細胞の表面上で発現されるTpmに結合する、前記検出可能に標識された抗血管形成ポリペプチドまたはペプチドとを接触させる工程;および
(b)該サンプルと関連した標識の存在を検出する工程、
を包含する、方法。
【請求項54】
請求項53に記載の方法であって、前記抗血管形成ポリペプチドまたはペプチドは、以下:
(a)ヒトヒスチジン−プロリンリッチ糖タンパク質(HPRG);
(b)ウサギHPRG;
(c) ヒトまたはウサギHPRGのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント;
(d)2つの鎖のヒトキニノゲンヒトキニノゲン(HK);
(e)HKのD5ドメイン;および
(f)該HKまたは該HKのD5ドメインのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント、
からなる群より選択される、方法。
【請求項55】
請求項52〜53のいずれかに記載の方法であって、前記サンプルは、血漿、血清、細胞、組織、器官、または該細胞、組織、もしくは器官の抽出物である、方法。
【請求項56】
請求項52〜53のいずれかに記載の方法であって、前記接触させる工程および検出する工程は、インビトロで行われる、方法。
【請求項57】
請求項52〜53のいずれかに記載の方法であって、前記接触させる工程はインビボで行われ、前記検出する工程はインビトロで行われる、方法。
【請求項58】
請求項52〜53のいずれかに記載の方法であって、前記接触させる工程はインビボで行われ、前記検出する工程はインビトロで行われる、方法。
【請求項59】
請求項52〜53のいずれかに記載の方法であって、前記接触させる工程および検出する工程はインビボで行われる、方法。
【請求項60】
Tpmに結合する候補抗血管形成分子として試験化合物を同定するスクリーニング試験であって、該試験は、以下の工程:
(a)該試験化合物を、Tpmの供給源とTpm結合抗血管形成ポリペプチドもしくはペプチド因子または抗Tpm抗体との混合物に添加する工程であって、ここで(i)該Tpmまたは(ii)該因子または抗体のうちの少なくとも1つは検出可能に標識される、工程;
(b)並行して、同様の量の該Tpmと該因子または抗体とを、該試験化合物の非存在下で混合する工程;ならびに
(c)(a)および(b)における該Tpmを用いて、該因子の結合を測定する工程、を包含し、ここで(a)における結合が(b)における結合より小さい場合、その試験は、該結合のインヒビターである該試験化合物について陽性であるとみなされ、それによって、該試験化合物を候補抗血管形成分子として同定する、スクリーニング試験。
【請求項61】
請求項60に記載のスクリーニング試験であって、該試験は、候補抗血管形成分子として
同定された試験化合物を、インビトロまたはインビボの血管形成アッセイにおける血管形成インヒビターとしてのその活性について試験する工程をさらに包含する、スクリーニング試験。
【請求項62】
請求項60または61に記載のスクリーニング試験であって、前記因子は、以下:
(a)ヒトヒスチジン−プロリンリッチ糖タンパク質(HPRG);
(b)ウサギHPRG;
(c)ヒトまたはウサギHPRGのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント;
(d)2つの鎖のヒトキニノゲンヒトキニノゲン(HK);
(e)HKのD5ドメイン、および
(f)該HKもしくは該HKのD5ドメインのTpm結合抗血管形成ホモログ、改変体、ドメインまたはフラグメント、
からなる群より選択される、
スクリーニング試験。
【請求項63】
Tpm結合抗血管形成分子または結合分子を発現する細胞に結合するかまたは該分子または細胞を単離するために有用なアフィニティーリガンドであって、固体支持体またはキャリアに固定化された、請求項1〜4のいずれかに記載の単離されたポリペプチドまたはペプチドを含む、アフィニティーリガンド。
【請求項64】
Tpm結合抗血管形成分子または結合分子を発現する細胞に結合するかまたは該分子または細胞を単離するために有用なアフィニティーリガンドであって、固体支持体またはキャリアに固定化された、請求項5に記載の単離されたポリペプチドまたはペプチドを含む、アフィニティーリガンド。
【請求項65】
Tpm結合抗血管形成分子または結合分子を発現する細胞に結合するかまたは該分子または細胞を単離するために有用なアフィニティーリガンドであって、固体支持体またはキャリアに固定化された、請求項6に記載の単離されたポリペプチドまたはペプチドを含む、アフィニティーリガンド。
【請求項66】
複合体混合物からTpm結合抗血管形成分子を単離するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)該混合物と、請求項62に記載のアフィニティーリガンドとを接触させる工程;
(b)該混合物中に任意の材料を該リガンドに結合させる工程;
(c)該リガンドから結合していない材料を除去する工程;および
(d)該結合したTpm結合分子を溶出する工程、
を包含する、方法。
【請求項67】
請求項66に記載の方法であって、前記抗血管形成レセプターポリペプチドまたはペプチドは、(i)配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、または配列番号20の配列を有するか;(ii)該配列のうちの1つのTpm結合ペプチドフラグメントであるか;または(iii)該ペプチドフラグメントの該配列のうちの1つのTpm結合保存的置換改変体である、ポリペプチドまたはペプチド。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2006−501139(P2006−501139A)
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−575926(P2003−575926)
【出願日】平成15年3月17日(2003.3.17)
【国際出願番号】PCT/US2003/008060
【国際公開番号】WO2003/077872
【国際公開日】平成15年9月25日(2003.9.25)
【出願人】(503033884)アテニュオン, エルエルシー (3)
【Fターム(参考)】