説明

衛星通信システムおよびそれに用いられる基地局、移動局

【課題】衛星通信で送信ダイバーシチを実現するためには、衛星間の遅延量を測定する仕組みや複数衛星との伝送路を推定するための方式が必要であるが、その具体的方法については示されていなかった。
【解決手段】本発明は、複数の通信衛星103、104を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、基地局101、102と、複数の通信衛星103、104を介して通信可能な移動局201、202とを備え、移動局201、202は、複数の通信衛星103、104を介して基地局101、102に対し、CRCコードを含む制御信号を送信し、基地局101、102は、複数の通信衛星103、104を介した制御信号の受信時刻および受信したCRCコードに基づき、複数の通信衛星103、104を介した移動局201、202への各伝送路における遅延量を取得し、各伝送路における遅延量に応じて通信信号を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衛星通信システムおよびそれに用いられる基地局、移動局に関し、特に、ダイバーシチ方式での通信が行われる衛星通信システムおよびそれに用いられる基地局、移動局に関する。
【背景技術】
【0002】
陸上移動通信では、データ通信用パケットチャネルの高速化が、多値符号や空間多重などの新方式システムの導入によって進められている。衛星通信においても、商用サービスにおいてパケットチャネルがサポートされているが、今後さらなるブロードバンド化への要求は高まっていくと考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−324960号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】ブロードバンド複数衛星MIMOシステムの提案(山下史洋,小林聖,上羽正純,梅比良正弘、2005年電子情報通信学会総合大会、B−3−3、2005年3月)
【非特許文献2】S.M.Alamouti,“A Simple Transmit Diversity Technique for Wireless Communications,”IEEE JSAC,Vol.16,No.8,Oct.1998
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現状では対衛星移動局は1対1の通信が一般的であるが、ブロードバンド化を図るための方式として複数通信衛星をマルチアンテナに見立て、ダイバーシチ方式での通信を実現する方法がある(非特許文献1、2参照)。その他にも衛星通信システムにおいてダイバーシチ方式を適用する事例は開示されているが(特許文献1参照)、衛星通信でダイバーシチ方式を実現するためには、通信を経由する衛星間の遅延量を測定する仕組みや、それらの衛星との伝送路を推定する仕組みが必要である。しかし、従来はこれらの仕組みについて具体的には示されていなかった。
【0006】
本発明では衛星間の遅延量を測定する仕組み、およびそれらの衛星との伝送路を推定する仕組みを示し、ダイバーシチ方式を実現可能な衛星通信システム、基地局および移動局の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、複数の通信衛星を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、基地局と、前記基地局と、前記複数の通信衛星を介して通信可能な移動局とを備え、前記移動局は、前記複数の通信衛星に対し、CRCコードを含む制御信号を送信し、前記基地局は、前記複数の通信衛星を介した前記制御信号の受信時刻および受信した前記CRCコードに基づき、前記複数の通信衛星を介した前記移動局への各伝送路における遅延量を取得し、前記各伝送路における遅延量に応じて通信信号を送信する。
【0008】
また、本発明の第2の態様は、複数の通信衛星を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、基地局と、前記基地局と、前記複数の通信衛星を介して通信可能な移動局とを備え、前記基地局は、前記複数の通信衛星を介した各伝送路を示すパイロット信号を、各伝送路ごとに異なる周波数で送信し、前記移動局は、前記パイロット信号をそれぞれ対応する周波数帯域で受信する。
【0009】
また、本発明の第3の態様は、複数の通信衛星を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、基地局と、前記基地局と、前記複数の通信衛星を介して通信可能な移動局とを備え、前記基地局は、前記複数の通信衛星を介した各伝送路を示すパイロット信号を、各伝送路ごとに時分割送信し、前記移動局は、前記パイロット信号をそれぞれ対応するタイミングで受信する。
【0010】
また、本発明にかかる基地局および移動局は、上述の衛星通信システムに用いられる基地局および移動局である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の第1の態様によれば、複数の通信衛星を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、基地局と、前記基地局と、前記複数の通信衛星を介して通信可能な移動局とを備え、前記移動局は、前記複数の通信衛星に対し、CRCコードを含む制御信号を送信し、前記基地局は、前記複数の通信衛星を介した前記制御信号の受信時刻および受信した前記CRCコードに基づき、前記複数の通信衛星を介した前記移動局への各伝送路における遅延量を取得し、前記各伝送路における遅延量に応じて通信信号を送信することにより、移動局において、各伝送路における遅延量を考慮された通信ができ、衛星通信システムにおけるダイバーシチ方式の通信が可能となる。
【0012】
また、本発明の第2の態様によれば、複数の通信衛星を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、基地局と、前記基地局と、前記複数の通信衛星を介して通信可能な移動局とを備え、前記基地局は、前記複数の通信衛星を介した各伝送路を示すパイロット信号を、各伝送路ごとに異なる周波数で送信し、前記移動局は、前記パイロット信号をそれぞれ対応する周波数帯域で受信することにより、パイロット信号ごとに異なる周波数帯域を使用することで、伝送速度に影響を与えることなく伝送路を推定し、ダイバーシチ方式での通信が可能となる。
【0013】
また、本発明の第3の態様によれば、複数の通信衛星を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、基地局と、前記基地局と、前記複数の通信衛星を介して通信可能な移動局とを備え、前記基地局は、前記複数の通信衛星を介した各伝送路を示すパイロット信号を、各伝送路ごとに時分割送信し、前記移動局は、前記パイロット信号をそれぞれ対応するタイミングで受信することにより、異なる通信衛星からの通信信号が重複することなく伝送路推定ができ、ダイバーシチ方式での通信が可能となる。
【0014】
また、本発明にかかる基地局および移動局によれば、上述の衛星通信システムに用いられる基地局および移動局であることにより、伝送路の推定、および各伝送路における遅延量の取得が可能となり、ダイバーシチ方式での通信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態1にかかる衛星通信システムの構成を示す図である。
【図2】実施の形態1にかかる衛星通信システムにおいて、移動局から通信衛星へ送信される制御信号の受信パケットを示す図である。
【図3】実施の形態2にかかる衛星通信システムにおいて、基地局から移動局へ送信される、パイロット信号を含むデータフレームの様子を示す図である。
【図4】実施の形態3にかかる衛星通信システムにおいて、基地局から移動局へ送信される、パイロット信号を含むデータフレームの様子を示す図である。
【図5】実施の形態3にかかる衛星通信システムにおいて、基地局から移動局へ送信される、パイロット信号を含むデータフレームの様子を示す図である。
【図6】実施の形態4にかかる衛星通信システムの、異なるユーザに対する通信処理を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<A.実施の形態1>
衛星通信システムにおいてダイバーシチ方式の通信を実現するためには、異なる伝送路を経て、基地局から移動局へ電波を送信する必要がある。すなわち、異なる通信衛星を経由して、基地局から移動局へ電波が送信される必要がある。
【0017】
このとき、経由するそれぞれの通信衛星から送信するシンボルが、同時に移動局で受信されなければならない。すなわち異なる伝送路における伝送路遅延量(それぞれの伝送路の遅延の差)を予め知る必要がある。
【0018】
<A−1.構成>
図1に示すように、本発明に係る衛星通信システムは、基地局101、102と、基地局101、102と通信可能な通信衛星103、104と、通信衛星103、104と通信可能な移動局201、202とを備える。当該システムは、複数の通信衛星103、104を介することで、移動局201、202において、ダイバーシチ方式の受信が可能な衛星通信システムである。
【0019】
<A−2.動作>
移動局201、202から複数の通信衛星103、104に対し、制御信号を送信する。ここで、基地局101、102と移動局201、202との伝送路遅延量を測定するための専用チャネルは設けない。
【0020】
基地局101、102は、通信衛星103、104を介して、移動局201、202から送信された制御信号を受信するが、その信号がどの移動局からの信号であるかを識別する必要がある。そのために、受信した制御信号のパケットに付加されているCRC(Cyclic Redundancy Check)コードを用いる。CRCコードに基づいて、移動局201、202それぞれを識別する(図2参照)。
【0021】
それぞれの制御信号の基地局101、102における受信時刻に基づく、移動局201から基地局101、102までの遅延tpd11、tpd12、および移動局202から基地局101、102までの遅延tpd21、tpd22(図2参照)から、伝送路遅延量を算出する。具体的には、遅延tpd11と遅延tpd12との差と、移動局201とを関連付け、また遅延tpd21と遅延tpd22との差と、移動局202とを関連付けることにより、移動局201、202における伝送路遅延量を取得する。
【0022】
伝送路遅延量の取得の後、基地局101、102から移動局201、202に対し、2つの通信衛星103、104を介して、ダイバーシチ方式で通信を行う。基地局101、102では、あらかじめ取得した伝送路遅延量に基づいて、移動局201、202各々でのダイバーシチ方式での遅延が無いようにタイミング調整を行って、移動局201、202に対し、通信衛星103、104を介した電波を送信する。
【0023】
<A−3.効果>
本発明にかかる実施の形態1によれば、複数の通信衛星103、104を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、基地局101、102と、基地局101、102と、複数の通信衛星103、104を介して通信可能な移動局201、202とを備え、移動局201、202は、複数の通信衛星103、104を介して基地局101、102に対し、CRCコードを含む制御信号を送信し、基地局101、102は、複数の通信衛星103、104からの制御信号の受信時刻および受信したCRCコードに基づき、複数の通信衛星103、104を介した移動局201、202への各伝送路における遅延量を取得し、各伝送路における遅延量に応じて通信信号を送信することで、移動局201、202において特別な処理を必要とすることなく、各伝送路における伝送路遅延量を考慮された通信ができ、衛星通信システムにおけるダイバーシチ方式の通信が可能となる。
【0024】
また、伝送路遅延量の測定のために専用チャネルを設けることなく、基地局101、102側で異なる通信衛星103、104を介した遅延差を吸収するように送信時間を調整し、ダイバーシチ方式での通信が可能となる。
【0025】
また、本発明にかかる実施の形態1によれば、衛星通信システムにおいて用いられる、基地局101、102および移動局201、202を備えることで、移動局201、202において、各伝送路における伝送路遅延量を考慮された通信ができ、衛星通信システムにおけるダイバーシチ方式の通信が可能となる。
【0026】
<B.実施の形態2>
<B−1.構成>
本実施の形態2に係る衛星通信システムの構成は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0027】
<B−2.動作>
移動局201、202において、2つの通信衛星103、104を介した伝送路の推定を独立にかつ同時に行うため、図3に示すように、同一チャネル内で周波数分割したパイロット信号を用いる。伝送路ごとに、異なる周波数のパイロット信号を使用する。
【0028】
図3に示すのは、移動局201、202において、割り当てられた周波数帯域を2分割し、それぞれの周波数に応じたフィルタを通して、2つの通信衛星103、104との伝送路推定を同時に行うことができるように考慮したものである。
【0029】
基地局101、102は移動局201、202に対し、ダイバーシチ方式での通信を行うことを予め通知し、伝送路ごとに異なる周波数を割り当てたパイロット信号を送信する。移動局201、202では、周波数帯域内の2つの信号を別々に受信処理できるように、それぞれの周波数に応じたフィルタを準備しておく。周波数帯域を2分割したパイロット信号(図3におけるpilot1およびpilot2)を用いて、2つの通信衛星103、104との伝送路を推定し、例えばSpace−Time Codingされた信号をデコードする。
【0030】
<B−3.効果>
本発明にかかる実施の形態2によれば、衛星通信システムにおいて、基地局101、102は、複数の通信衛星103、104を介した各伝送路を示すパイロット信号を、各伝送路ごとに異なる周波数で送信し、移動局201、202は、パイロット信号をそれぞれ対応する周波数帯域で受信することで、パイロット信号ごとに異なる周波数帯域を使用することで、伝送速度に影響を与えることなく伝送路を推定し、ダイバーシチ方式での通信が可能となる。
【0031】
また、本発明にかかる実施の形態2によれば、複数の通信衛星103、104を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、基地局101、102と、基地局101、102と、複数の通信衛星103、104を介して通信可能な移動局201、202とを備え、基地局101、102は、複数の通信衛星103、104を介した各伝送路を示すパイロット信号を、各伝送路ごとに異なる周波数で送信し、移動局201、202は、パイロット信号をそれぞれ対応する周波数帯域で受信することで、パイロット信号ごとに異なる周波数帯域を使用することで、伝送速度に影響を与えることなく伝送路を推定し、ダイバーシチ方式での通信が可能となる。
【0032】
<C.実施の形態3>
<C−1.構成>
本実施の形態3に係る衛星通信システムの構成は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0033】
<C−2.動作>
2つの通信衛星103、104を介した伝送路を推定する方法として、図4に示すように、基地局101、102から移動局201、202へ、時分割で交互にパイロット信号(pilot1およびpilot2)を送信し、そのパイロット信号を用いて伝送路を推定する方法がある。
【0034】
図5はさらに、通信信号におけるユーザデータ区間にも伝送路推定用のパイロット信号(pilot1およびpilot2)を挿入し、一方が送信中であるときは他方が送信停止し、互いに干渉源とならないように送信する様子を示している。
【0035】
基地局101、102から移動局201、202へ、ダイバーシチ方式での通信を行うこと、およびパイロット信号を送信するフレームタイミングを予め通知し、パイロット信号を時分割で送信する。移動局201、202では、通知されたフレームタイミングにおいて受信したパイロット信号を用いて伝送路を推定し、例えばSpace−Time Codingされた信号をデコードする。
【0036】
<C−3.効果>
本発明にかかる実施の形態3によれば、衛星通信システムにおいて、基地局101、102は、複数の通信衛星103、104を介した各伝送路を示すパイロット信号を、各伝送路ごとに時分割送信し、移動局201、202は、パイロット信号をそれぞれ対応するタイミングで受信することで、異なる通信衛星103、104からの通信信号が重複することなく伝送路推定ができ、ダイバーシチ方式での通信が可能となる。
【0037】
また、本発明にかかる実施の形態3によれば、衛星通信システムにおいて、パイロット信号は、通信信号におけるユーザデータ区間に挿入されることで、パイロット信号の送信可能時間の幅が広がり、異なる通信衛星103、104からの通信信号が重複することなく伝送路推定ができる。
【0038】
また、本発明にかかる実施の形態3によれば、複数の通信衛星103、104を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、基地局101、102と、基地局101、102と、複数の通信衛星103、104を介して通信可能な移動局201、202とを備え、基地局101、102は、複数の通信衛星103、104を介した各伝送路を示すパイロット信号を、各伝送路ごとに時分割送信し、移動局201、202は、パイロット信号をそれぞれ対応するタイミングで受信することで、異なる通信衛星103、104からの通信信号が重複することなく伝送路推定ができ、ダイバーシチ方式での通信が可能となる。
【0039】
<D.実施の形態4>
<D−1.構成>
本実施の形態4に係る衛星通信システムの構成は、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0040】
<D−2.動作>
パケット伝送では、伝送効率を上げるため伝送チャネルを複数ユーザで共有することがある。この伝送チャネルにおいて遅延量が異なる複数ユーザを収容するためには、時系列で送信データが重複しないようにしなければならない。
【0041】
これを考慮するため、ユーザが異なるタイムフレームにおいては、その遅延量に応じて、送信しないフレームを空ける、または連続して送信する、ことを判断する機能を基地局101、102に設ける。ここでフレームとは、送信データ処理を行う最小単位とする。
【0042】
具体的には、複数の移動局201、202に異なるユーザが存在する場合であって、図6に示すように、通信が開始され(ステップS1)、データ送信があったとき(ステップS2)、ユーザの変更があったか否かを判定する(ステップS3)。
【0043】
ユーザが変更していない場合には、ステップS2に戻って引き続きデータ送信を行う。
ユーザが変更している場合には、変更前のユーザの伝送路遅延量と、変更後のユーザの伝送路遅延量とを比較する(ステップS4)。変更後のユーザの伝送路遅延量が大きいときは、ステップS2に戻って引き続きデータ送信を行う。変更前のユーザの伝送路遅延量が大きいときは、1フレーム分の無送信時間を確保する(ステップS5)。
【0044】
<D−3.効果>
本発明にかかる実施の形態4によれば、衛星通信システムにおいて、ユーザの異なる複数の移動局201、202をさらに備え、基地局101、102は、同一伝送チャネルにおいてユーザの異なる一の移動局201、202から他の移動局201、202へ通信を切り替える場合、切り替える前後の移動局201、202の、各伝送路における遅延量に基づき、切り替え後の通信開始時を制御することで、送信データが衝突することなしに、ダイバーシチ方式による通信を継続することができる。
【符号の説明】
【0045】
101,102 基地局、103,104 通信衛星、201,202 移動局。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信衛星を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、
基地局と、
前記基地局と、前記複数の通信衛星を介して通信可能な移動局とを備え、
前記移動局は、前記複数の通信衛星に対し、CRCコードを含む制御信号を送信し、
前記基地局は、前記複数の通信衛星を介した前記制御信号の受信時刻および受信した前記CRCコードに基づき、前記複数の通信衛星を介した前記移動局への各伝送路における遅延量を取得し、前記各伝送路における遅延量に応じて通信信号を送信する、
衛星通信システム。
【請求項2】
ユーザの異なる複数の前記移動局をさらに備え、
前記基地局は、同一伝送チャネルにおいてユーザの異なる一の前記移動局から他の前記移動局へ通信を切り替える場合、切り替える前後の前記移動局の、前記各伝送路における遅延量に基づき、切り替え後の通信開始時を制御する、
請求項1に記載の衛星通信システム。
【請求項3】
前記基地局は、前記複数の通信衛星を介した各伝送路を示すパイロット信号を、各伝送路ごとに異なる周波数で送信し、
前記移動局は、前記パイロット信号をそれぞれ対応する周波数帯域で受信する、
請求項1または2に記載の衛星通信システム。
【請求項4】
前記基地局は、前記複数の通信衛星を介した各伝送路を示すパイロット信号を、各伝送路ごとに時分割送信し、
前記移動局は、前記パイロット信号をそれぞれ対応するタイミングで受信する、
請求項1または2に記載の衛星通信システム。
【請求項5】
前記パイロット信号は、前記通信信号におけるユーザデータ区間に挿入される、
請求項4に記載の衛星通信システム。
【請求項6】
複数の通信衛星を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、
基地局と、
前記基地局と、前記複数の通信衛星を介して通信可能な移動局とを備え、
前記基地局は、前記複数の通信衛星を介した各伝送路を示すパイロット信号を、各伝送路ごとに異なる周波数で送信し、
前記移動局は、前記パイロット信号をそれぞれ対応する周波数帯域で受信する、
衛星通信システム。
【請求項7】
複数の通信衛星を介してダイバーシチ方式の通信を行う衛星通信システムであって、
基地局と、
前記基地局と、前記複数の通信衛星を介して通信可能な移動局とを備え、
前記基地局は、前記複数の通信衛星を介した各伝送路を示すパイロット信号を、各伝送路ごとに時分割送信し、
前記移動局は、前記パイロット信号をそれぞれ対応するタイミングで受信する、
衛星通信システム。
【請求項8】
前記パイロット信号は、通信信号におけるユーザデータ区間に挿入される、
請求項7に記載の衛星通信システム。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の衛星通信システムに用いられる、
基地局。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれかに記載の衛星通信システムに用いられる、
移動局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−103633(P2011−103633A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−258681(P2009−258681)
【出願日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】