説明

表示装置およびカメラ

【課題】非表示状態において不要な表示光が生じるのを防止することができる表示装置の提供。
【解決手段】 回折光学素子9は、一対のガラス基板20,21の間に、屈折率型回折格子が形成された回折表示部24Bを有する液晶部材24を挟持したものである。ガラス基板20,21の対向面には標識用電極パターン31aがそれぞれ形成され、ガラス基板20,21上の標識用電極パターン31aの周囲の領域には絶縁層33が形成される。さらに、その絶縁層33の上に周辺電極パターン34が形成される。その結果、標識用電極パターン31aの縁と絶縁層33上に形成された周辺電極パターン34の縁とが、ガラス基板20,21の鉛直方向から見て接するように、電極パターン31a、34を形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子分散型液晶を用いた回折型の表示装置、および、その表示装置をファインダー内表示に用いたカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高分子分散液晶を使用した液晶表示装置を、カメラのファインダ内表示素子に用いる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この液晶表示装置にはポリマーネットワーク型液晶(Polymer Network Liquid Crystal:以下ではPDLCと記す)が用いられており、表示すべき標識と同一形状に形成された標識用透明電極への印加電圧をオン、オフすることにより、標識の表示(オフ状態時)および非表示(オン状態時)の切り替えを行わせるようにしている。
【0003】
上述した液晶表示装置では、標識用透明電極および標識周辺を透明状態とするための周辺用透明電極が設けられる層と配線パターンの層とを別にした2層構造を有し、さらに、配線パターンの上方を覆うように周辺用透明電極を配置している。標識用透明電極および周辺用透明電極を有する層と配線パターンの層との間には絶縁層が設けられ、配線パターンと標識用透明電極との接続は絶縁層に設けられたスルーホールを介して行われる。
【0004】
【特許文献1】特開2001−125086号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の表示装置では周辺用透明電極と標識用透明電極とが同一層に設けられているため、隣接する両電極間に隙間を設ける必要があった。そのため、隙間の部分の液晶により光が分散され、標識が非表示状態であっても、隙間の部分で分散された光が見えてしまうという不都合があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、標識用電極および配線用電極から成る第1の電極が形成された基板を含む一対の基板を、その電極形成面が互いに対向するように配置し、その一対の基板間に高分子分散型液晶を挟持するように設けた表示装置に適用され、電極形成面の、標識用電極が形成された領域を除く残余の領域に、電気的絶縁層を形成するとともに、その電気的絶縁層の上に第2の電極を形成したことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の表示装置において、高分子分散型液晶は、液晶を含む屈折率異方性領域と屈折率等方性領域とを連続して配置した回折表示部と、屈折率異方性領域から成る非表示部とを有するポリマー分散型液晶であって、回折表示部は標識用電極に対応する位置に設けられ、非表示部は第2の透明電極と対応する位置に設けられるものである。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の表示装置において、電極を、透明導電膜で形成したものである。
請求項4の発明によるカメラは、ファインダスクリーンの近傍に配置された請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置と、表示装置に照明光を入射する照明手段と、回折表示部で回折された照明光を、ファインダ内表示光としてファインダ接眼部へと導くファインダ光学系とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電極形成面の、標識用電極が形成された領域を除く残余の領域に、電気的絶縁層を形成するとともに、その電気的絶縁層の上に第2の電極を形成したので、基板面に平行な方向に関して接するような形態で、標識用電極と第2の電極とを配置することができる。その結果、非表示状態において不要な表示光が生じるのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は本発明の一実施の形態を示す図であり、本発明による表示装置をファインダ内表示に利用したカメラの概略構成を示したものである。カメラボディ1には、撮影レンズ2を備えるレンズ鏡筒3が交換可能に装着されている。4は記録媒体として設けられたフィルムである。図1では銀塩フィルムを用いる一眼レフカメラを例に示したが、例えば、一眼レフ方式のデジタルカメラであれば、記録媒体としてCCDやCMOS等の撮像素子が用いられる。
【0009】
撮影レンズ2とフィルム4との間には、被写体光をファインダ光学系へと反射するクイックリターンミラー5が配設されている。なお、図示していないが、フィルム4とクイックリターンミラー5との間にはシャッタが設けられている。フィルム4の感光材料面と光学的に等価な位置には、ファインダスクリーン6が配置されている。クイックリターンミラー5に反射された被写体11からの被写体光は、ファインダスクリーン6上に結像する。ファインダスクリーン6上に結像された被写体像は、ペンタプリズム7および接眼レンズ8を介してファインダ接眼部14から観察することができる。なお、撮影の際にはクイックリターンミラー5が被写体光の光路上から光路外へと移動され、フィルム4上に被写体像が結像される。
【0010】
また、カメラボディ1内には、ファインダ内表示装置としての回折光学素子9がファインダスクリーン6に隣接して配置されている。回折光学素子9の側方には、回折光学素子9を照明するための光源10が配置されている。この光源10にはLED等が用いられる。光源10と回折光学素子9との間には、光源10からの光を直線偏光に変換する偏光変換素子である偏光板12が配設されている。光源10から出射された光は偏光板12で直線偏光に変換され、側面から回折光学素子9内に入射する。
【0011】
後述するように回折光学素子9は屈折率型回折格子を用いた回折表示部を有しており、回折光学素子9内に入射した光は、屈折率型回折格子によってペンタプリズム7方向へ回折される。駆動回路13により回折光学素子9を駆動制御することにより、ファインダ視野内に所定の標識を表示するための表示光が、回折光学素子9の回折表示部から回折光として出射される。回折光学素子9から出射された表示光はペンタプリズム7によって反射され、接眼レンズ8を介してファインダ接眼部14へと導かれる。その結果、ファインダ接眼部14を覗いている撮影者は、被写体像に重ねて表示される標識をファインダ視野内に観察することができる。
【0012】
[回折光学素子9の構造説明]
図2は回折光学素子9の断面構造を模式的に示したものである。20,21は、所定の間隔で設けられたガラス基板である。各ガラス基板20,21の対向する面には表示用の透明電極22,23がITO(スズドープ酸化インジウム)等の透明導電膜によりそれぞれ形成されている。透明電極22,23は同一形状に形成されており、表示される標識(文字や図形)形態に応じた形状を有している。透明電極22,23は後述する配線パターンを介して駆動回路13に接続されており、この駆動回路13により透明電極22,23に印加される電圧が制御される。なお、本実施の形態では、ガラス基板20,21の両方に同一形状の透明電極22,23を形成したが、いずれか一方の透明電極をガラス基板表面全体に形成されるべたパターンとしても良い。
【0013】
一対のガラス基板20,21の間には、液晶と高分子ポリマーとから成るポリマー分散型液晶部材24が設けられている。液晶部材24は、第1の電極である表示用の透明電極22,23が対向する領域に形成された回折表示部24Bと、それ以外の非表示部24Aとから成る。ガラス基板20,21の間の周辺部分には、シール材26が配設されている。
【0014】
回折表示部24Bは液晶ホログラムとなっている部分であり、屈折率等方性領域層241と屈折率異方性領域層242とが、回折光学素子9の面に沿うように照明光の進行方向に交互に繰り返される縞状の多層構造を形成している。屈折率等方性領域層241は高分子ポリマーから成り、屈折率異方性領域層242では高分子ポリマー中に屈折率異方性材料である液晶が液滴状に分散している。
【0015】
このような屈折率型の回折光学素子9を作成する方法について説明する。まず、高分子ポリマーの材料である光重合性モノマーと液晶分子とを混合し、その混合物を一対のガラス基板20,21の隙間に封入する。上述したシール材26は、このときの封止材として設けられたものである。
【0016】
次に、レーザー光により作り出された干渉縞25内にこの液晶セルを配置すると、干渉縞明部251でモノマーが硬化してポリマー化する。このモノマー硬化により、干渉縞明部251の液晶分子が干渉縞暗部252領域に押し出された形となり、干渉縞明部251において光重合したポリマーから成る屈折率等方性領域層241が形成される。その際に、非表示部24Aに干渉縞25が形成されないようにガラス基板20,21にマスクを形成する。
【0017】
一方、干渉縞暗部252では、干渉縞明部251におけるポリマー形成のためにもモノマーが消費されるため、結果的に液晶を多く含んだ層となる。その後、残存モノマーをポリマー化することにより、屈折率異方性領域層242および非表示部24Aは、高分子ポリマー中に液晶の液滴が分散固定された構造となる。その結果、回折表示部24Bにおいては、屈折率等方性領域層241と屈折率異方性領域層242との周期的層構造である屈折率型回折格子(液晶ホログラム)が形成される。
【0018】
次に、回折光学素子9の電極構造につて説明する。図3は標識用透明電極の一例を示したものであり、焦点検出エリアの電極パターンを示している。31a,32aは標識用電極パターンを示しており、31b、32bは各標識用電極パターン31a,32aに対する配線用電極パターンを示している。これらのパターン31a,31b,32a,32bは、図2に示した透明電極22,23に対応するものであり、各ガラス基板20,21にはパターン31a〜32bがそれぞれ形成されている。ファインダ視野内には、標識用電極パターン31a,32aと同一形状の標識(焦点検出エリア)が表示される。
【0019】
図4は、図3のA−A断面を示したものである。ガラス基板20,21に形成された配線パターン31b上、および、ガラス基板20,21のパターン31a〜32bが形成されていない領域には絶縁層33が形成されている。絶縁層33にはアクリル系材料等が用いられる。さらに、絶縁層33上には第2の電極を構成する周辺電極パターン34が形成されている。
【0020】
回折表示部24Bには、上述したように屈折率等方性領域層241と屈折率異方性領域層242とが基板平行方向に沿って交互に配設されている。図5は、絶縁層33および周辺電極パターン34の形状を説明する図である。図5(a)は、ガラス基板21上に形成された標識用電極パターン31aと配線用電極パターン31bとを示す図であり、配線用電極パターン31bは標識用電極パターン31aからガラス基板21の右端まで細長く形成されている。
【0021】
図5(b)は、図5(a)に示すガラス基板21の電極形成面上に形成される絶縁層33を示す図である。絶縁層33には標識用電極パターン31aの形状と同一形状の貫通孔33aが形成されており、この貫通孔33aは標識用電極パターン31a上に重なるように形成される。図5(c)は、絶縁層33上に形成される周辺電極パターン34を示す図であり、絶縁層33の貫通孔33aと同一形状の貫通孔34aが形成されている。周辺電極パターン34は、絶縁層33の貫通孔33aに貫通孔34aが重なるように形成される。
【0022】
その結果、図4に示すように、配線用電極パターン33上には絶縁層33を介して周辺電極パターン34が配設される。ポリマー分散型液晶部材24の非表示部24Aに対応する位置に周辺電極パターン34が設けられ、ポリマー分散型液晶部材24の回折表示部24Bに対応する位置に標識用電極パターン31aが設けられる。反対側のガラス基板20に関しても、ガラス基板21と同様の構成となっている。なお、絶縁層33の厚さは標識用電極パターン31aの膜厚よりも厚く設定されているので、絶縁層33上の周辺電極パターン34と標識用電極パターン31aとが接触することはない。
【0023】
[回折光学素子9の動作説明]
図4に示すように、屈折率異方性領域層242には液晶分子を含む液晶液滴243が多数分散しており、また、屈折率異方性領域層242に比べて密度は低いが、屈折率等方性領域層241にも液晶液滴243が多数分散している。液晶液滴243内では、液晶分子同士は同じ方向を向いているので同じ屈折率を有している。
【0024】
液晶液滴243が多数存在する屈折率異方性領域層242は、液晶液滴243の屈折率が支配的となる。屈折率異方性領域層242の平均屈折率nLCは液晶液滴243の光軸方向に依存し、その方向は、高分子ポリマー層の壁に囲まれていることや、光重合時のレーザー光により液晶部分とポリマー部分とに相分離していることや、その他の物理的要因により、ほとんどの液晶液滴243に関して液晶分子がガラス基板面と平行な方向に向いている。また、屈折率等方性領域層241では高分子ポリマーの屈折率が支配的であり、この領域の平均屈折率nPLYMは高分子ポリマーの屈折率に依存する。高分子ポリマーの屈折率は屈折率等方性領域層241内で等方的である。
【0025】
(焦点検出エリアを表示しない場合:図6(a)参照)
回折光学素子9に焦点検出エリアを表示しない場合には、標識用電極パターン31aおよび周辺電極パターン34の両方に電圧を印加する。屈折率等方性領域層241および屈折率異方性領域層242内には基板垂直方向の電界が形成され、図6(a)に示すように、液晶液滴243内の液晶分子は光学軸方向を強制的に基板垂直方向に向けさせられる。その結果、基板側面から入射した照明光から見ると、散在する液晶液滴243の屈折率と高分子ポリマーの屈折率とがほぼ等しくなり、照明光は屈折率等方性領域層241および屈折率異方性領域層242を透過して反対側の側面から出射する。そのため、図7(a)に示すように、ファインダー視野内に焦点検出エリアが観察されることはない。なお、図7(a)では、焦点検出エリアの輪郭を点線50で示すことにより、焦点検出エリアが観察されないことを表現した。
【0026】
(焦点検出エリアを表示する場合:図6(b)参照)
一方、焦点検出エリアを表示する場合、周辺電極パターン34の印加電圧はオンとするが、標識用電極パターン31aの印加電圧はオフとする。標識用電極パターン31aの印加電圧がオフとされると、屈折率異方性領域層242の平均屈折率nLCと屈折率等方性領域層241の平均屈折率nPLYMとは「nLC≠nPLYM」となり、これらの層はブラッグ回折格子を形成する。図6(b)に示すように回折表示部24Bの層構造は回折光を、図示上方(図1のペンタプリズム7方向)に回折するように構成されている。その結果、図7(b)に示すように、焦点検出エリア51がファインダー視野内に観察されることになる。
【0027】
なお、光源10と回折光学素子9との間に配設された偏光板12は、偏光方向が回折光学素子9の基板厚さ方向に一致するP偏光光のみを透過させ、それ以外の偏光光を吸収する光学素子として機能するものである。回折光学素子9内に形成された回折表示部24Bは、偏光板12を透過したP偏光光のみを回折し、他の偏光光に対しては散乱させるだけで回折格子として作用しない。そのため、偏光板12によりP偏光以外の偏光を吸収することで、回折光学素子9の回折表示部における散乱成分を減らすことができ、表示のコントラスト向上を図ることができる。
【0028】
上述したように、本実施の形態の表示装置では、図4,5に示したように、配線パターン31bに重なるような形で周辺電極パターン34を設けているので、配線パターン31b(印加電圧オフ状態)の部分が表示されることがない。さらに、標識用電極パターン31aの周囲を囲むように絶縁層33を設け、その絶縁層33上に周辺電極パターン34を形成するようにしたので、回折光学素子9をガラス基板20,21に垂直な方向から見た場合に、周辺電極パターン34と標識用電極パターン31aとの境界に隙間が形成されないように構成することができる。
【0029】
一方、上述した特開2001−125086号公報に記載の技術を用いた場合、標識用電極パターンと周辺電極パターンとを同一層に形成するようにしているので、標識用電極パターンと周辺電極パターンとの間に隙間を形成する必要があった。すなわち、図8(a)に示すように、基板21上には配線用電極パターン52のみが形成され、その配線用電極パターン52上に、図8(b)に示すようなコンタクトホール53aが形成された絶縁層53が形成される。
【0030】
さらに、絶縁層53の上に、図8(c)に示すような周辺電極パターン54,標識用電極パターン55が形成される。周辺電極パターン54と標識用電極パターン55との間には、隙間56が形成される。そのため、周辺電極パターン54および標識用電極パターン55に電圧を印加して非表示状態とした時に、隙間56の部分が表示として見えてしまうことになる。
【0031】
一方、本実施の形態では、上述したように、回折光学素子9をガラス基板20,21に垂直な方向から見た場合に、周辺電極パターン34と標識用電極パターン31aとの境界に隙間が形成されないように構成することができるので、非表示状態時に標識を囲むような形状の表示が生じることはない。
【0032】
上述した実施の形態では、回折光学素子9に使用される液晶部材24としてポリマー分散型液晶を例に説明したが、ポリマー分散型液晶に限らずポリマーネットワーク型液晶のような他の高分子分散型液晶を用いても良い。また、回折光学素子9はカメラのファインダ内表示装置に限らず、様々な表示装置として用いることができる。なお、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明による表示装置をファインダ内表示に利用したカメラの概略構成を示す図である。
【図2】回折光学素子9の断面構造のを模式図である。
【図3】標識用透明電極の一例を示す図である。
【図4】図3のA−A断面を示したものである。
【図5】絶縁層33および周辺電極パターン34の形状を説明する図であり、(a)はパターン31a,31bを、(b)は絶縁層33を、(c)は周辺電極パターン34をそれぞれ示す図である。
【図6】回折光学素子9の動作を説明する図であり、(a)は非表示状態を示し、(b)は表示状態を示す。
【図7】ファインダー内の表示形態を説明する図であり、(a)は非表示状態を示し、(b)は表示状態を示す。
【図8】比較例を説明する図であり、(a)は配線用電極パターン52を、(b)は絶縁層53を、(c)は電極パターン54,55をそれぞれ示す。
【符号の説明】
【0034】
1:カメラボディ 2:撮影レンズ
6:ファインダスクリーン 7:ペンタプリズム
8:接眼レンズ 9:回折光学素子
10:光源 12:偏光板
13:駆動回路 14:ファインダ接眼部
20,21:ガラス基板 22,23:透明電極
24:液晶部材 24A:非表示部
24B:回折表示部
31a,32a,55:標識用電極パターン
31b,32b,52:配線用電極パターン
33:絶縁層 34,54:周辺電極パターン
241:屈折率等方性領域層 242:屈折率異方性領域層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
標識用電極および配線用電極から成る第1の電極が形成された基板を含む一対の基板を、その電極形成面が互いに対向するように配置し、その一対の基板間に高分子分散型液晶を挟持するように設けた表示装置において、
前記電極形成面の、前記標識用電極が形成された領域を除く残余の領域に、電気的絶縁層を形成するとともに、その電気的絶縁層の上に第2の電極を形成したことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記高分子分散型液晶は、液晶を含む屈折率異方性領域と屈折率等方性領域とを連続して配置した回折表示部と、屈折率異方性領域から成る非表示部とを有するポリマー分散型液晶であって、
前記回折表示部は前記標識用電極に対応する位置に設けられ、前記非表示部は前記第2の透明電極と対応する位置に設けられることを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の表示装置において、
前記電極を、透明導電膜で形成したことを特徴とする表示装置。
【請求項4】
ファインダスクリーンの近傍に配置された請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置と、
前記表示装置に照明光を入射する照明手段と、
前記回折表示部で回折された前記照明光を、ファインダ内表示光としてファインダ接眼部へと導くファインダ光学系とを備えたことを特徴とするカメラ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−133088(P2007−133088A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−325074(P2005−325074)
【出願日】平成17年11月9日(2005.11.9)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】