説明

袋体の集積搬送方法及びその装置

【課題】流動性のある内容物を内包した扁平な袋体を前後に交互にずらした積層状態で包装装置に供給する。
【解決手段】複数の搬送路B2を有して前記袋体wを寝かせた状態で搬送する第1搬送手段Bと、該第1搬送手段で搬送した袋体の姿勢を縦に起立させる姿勢変更手段Dと、該第1搬送手段と同数で高さが上下2段に交互に形成された搬送路C2a,C2bを有して起立した該袋体の高さを交互に上下にずらして所定数ずつ横一列に並べて搬出端に搬送する第2搬送手段Cと、該第2搬送手段の搬出端に並ぶ上段側の袋体のみに先行して当接する押送片E2aと下段側にある袋体に後行して当接する押送片E2bとを有して上段側の袋体を下段側よりも所定長前方に押し出して交互に前後にずらして押送する第3搬送手段Eと、該第3搬送手段の後端に送られた袋体をその高さ位置を揃えて積層させた状態で包装装置Gに供給する第4搬送手段Fとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は袋体の集積搬送装置に係わり、特に、膨らみを有する扁平な袋体を所定数ずつ集積して包装機に向けて搬送する集積搬送方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、粉状物や顆粒状物、若しくは液状物等の流動性のある物質を内包して膨らみのある扁平な袋体を、所定数ずつ集積して下流の包装装置に向けて搬送供給する袋体の集積搬送装置として、例えば実開昭63−123403号公報にて提案されているものが知られている。
【0003】
ここで、当該提案の集積搬送装置は、上流側の前工程から受け取った扁平な袋体を寝かせた状態で搬送するベルトコンベアと、このベルトコンベアの終端部下方に直交して設けられて当該ベルトコンベアから投下される袋体を下流側の次工程に設けられた包装機に向けて押送する押送コンベアとを備え、そのベルトコンベアと押送コンベアとの間には、ベルトコンベアから押送コンベア上に投下される袋体の姿勢を縦に起立させて案内するホッパーが介在されてなる。
【0004】
ベルトコンベアは並走する2つの搬送路を有しており、その一方の第1搬送路の終端は押送コンベアにおける搬送路の側縁部まで延び、他方の第2搬送路の終端は押送コンベアにおける搬送路の中央部まで延びている。
【0005】
ホッパーはベルトコンベアの第1搬送路と第2搬送路とに対応されて、第1ホッパーと第2ホッパーとの2つが設けられており、各ホッパーの投入口には、押送コンベア上に起立させて投下する袋体の位置を、当該ベルトコンベアの搬送方向の前後に切り替えて案内するダンパーが設けられ、かつ当該ダンパーの下方には、前後に切り替えた袋体の投下位置とその姿勢を縦に保持するための仕切壁が設けられている。そして、2つのホッパーはベルトコンベアの並走する第1,第2搬送路からそれぞれ投下される袋体を各々ダンパーで交互に前後に振り分けることで、押送コンベアの搬送路上に袋体を4つずつ起立させた状態でその搬送方向に並行させて載置するようになっている。
【0006】
また、押送コンベアには、その搬送路上を横断して袋体を押送する棒材が、その搬送路に沿って周回するエンドレスチェーンに所定間隔を空けて取り付けられていて、その棒材が搬送面上に縦姿勢で載置されている4つの袋体の後部に順次に当接して、これら4つの袋体を横一列に整列させた集積状態となして下流側に設けられた次工程の包装機に向けて押送していくようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実開昭63−123403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の袋体の集積搬送装置では、複数(4つ)の袋体を横一列に整列させて重ね合わせた積層状態となして次工程の包装機に供給するので、各袋体の膨らみにより複数の袋体の積層方向における厚みが大きくなってしまい、このためスリムな包装が行い難くなる。
【0009】
また、複数の袋体を包装した後の包装体にあっては、その袋体の厚み方向の一側面を当該袋体商品の商品表示面とする場合が一般的であるのだが、その包装体の表示面積は単体の袋体の表面積よりも少し大きくなる程度なので、その袋体の商品表示を目立つように大きく施すことができないといった課題があった。
【0010】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数の袋体を交互に前後にずらして積層集積して包装装置に供給することによって、袋体の積層方向における厚みを可及的に小さくしてスリムな包装形態となし得るとともに、包装後における包装体の側面の表面積を拡大させて、その一側面に施す袋体の商品表示を大きく目立つようになし得る、袋体の集積搬送方法及びその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる目的を達成するために請求項1に示す発明は、扁平な袋体を、所定数ずつ縦に起立させた状態に集積しながら包装装置に向けて搬送する袋体の集積搬送方法であって、起立状態で所定数ずつ横一列に並べられ、かつ、交互に上下2段にずらされて前工程から搬送されてくる袋体に対し、その上段位置にある袋体の搬送方向後端部のみに先行して当接して、該上段位置にある袋体をその下段位置にある袋体よりも所定長前方に押し出して前後差を付与し、該前後差の付与後に該下段位置にある袋体に後行して当接し、該前後差を保持しながら該上段位置の袋体と下段位置の袋体とを搬送する前後差付与搬送ステップと、該前後差が付与されて搬送されてくる所定数の袋体の上下の段差を無くしてその高さを揃えるとともに、該前後差を保持したまま各袋体をその厚み方向に重ね合わせて集積状態となして包装装置に供給する積層搬送ステップと、を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項2に示す発明は、扁平な袋体を、所定数ずつ縦に起立させた状態に集積しながら包装装置に向けて搬送する袋体の集積搬送方法であって、少なくとも2つ以上の搬送路が並行して設けられた第1搬送手段の各搬送路上を前記袋体を寝かせた状態で搬送する第1搬送ステップと、該第1搬送手段の搬送路の後端部に搬送されてきた各袋体の姿勢を姿勢変更手段で縦に起立させる起立ステップと、該姿勢変更手段で縦に起立された袋体を載置して搬送する搬送路の高さが上段位置と下段位置とに交互に形成された第2搬送手段によって、該袋体をその上端部の高さを交互に上段位置と下段位置とに2段にずらして横一列に並べて所定数ずつ搬出端に搬送する第2搬送ステップと、該第2搬送手段の搬出端に所定数ずつ横一列に並べられて交互に上下2段にずらされて搬送されてくる袋体に対し、その上段位置にある袋体の搬送方向後端部のみに先行して当接する先行側押送片と下段位置にある袋体の搬送方向後端部に後行して当接する後行側押送片とを有した第3搬送手段によって、上段位置にある袋体を下段位置にある袋体よりも所定長前方に押し出して前後差を付与し、その所定数の袋体を交互に前後にずらした状態で押送する第3搬送ステップと、該第3搬送手段の後端に送られてくる交互に前後にずらされた所定数の袋体を、第4搬送手段によって、その高さ位置を揃えて重ね合わせた集積状態となして包装装置に供給する第4搬送ステップと、を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項3に示す発明は、扁平な袋体を、所定数ずつ縦に起立させた状態に集積しながら包装装置に向けて搬送する袋体の集積搬送装置であって、起立状態で所定数ずつ横一列に並べられ、かつ、交互に上下2段にずらされて前工程から搬送されてくる袋体に対し、その上段位置にある袋体の搬送方向後端部のみに先行して当接する先行側当接片と、下段位置にある袋体の搬送方向後端部に後行して当接する後行側押送片とを有して、該先行側押送片により該上段位置にある袋体をその下段位置にある袋体よりも所定長前方に押し出して前後差を付与するとともに、該下段位置にある袋体を該後行側押送片により押し出して該前後差を保持しながら該上段位置の袋体と下段位置の袋体とを搬送する前後差付与搬送手段と、該前後差が付与されて搬送されてくる所定数の袋体の上下の段差を無くしてその高さを揃えるとともに、該前後差を保持したまま各袋体をその厚み方向に重ね合わせて集積状態となして包装装置に供給する積層搬送手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項4に示す発明は、扁平な袋体を縦に起立させるとともに、その起立させた所定数の該袋体を一つずつ交互に前後にずらした状態に集積して、該集積体を被包装物として包装装置に向けて搬送していく袋体の集積搬送装置であって、該袋体を寝かせた状態で搬送する搬送路を少なくとも2つ以上有する第1搬送手段と、該第1搬送手段の搬送路の後端部に設けられて、該第1搬送手段から受け渡される該袋体の姿勢を縦に起立させる姿勢変更手段と、該姿勢変更手段で起立された袋体を載置する搬送面の高さが交互に上段位置と下段位置とに異なる複数の搬送路を有し、該姿勢変更手段から受け取る袋体の上端部の高さを交互に上段位置と下段位置との2段にずらして横一列に並べた状態にして搬出端に所定数ずつ搬送する第2搬送手段と、該第2搬送手段の搬出端に設けられ、該搬出端に所定数ずつ横一列に並べられて交互に上下2段にずらされて搬送されてくる袋体に対して、その上段位置にある袋体の搬送方向後端部のみに先行して当接する先行側押送片と下段位置にある袋体の搬送方向後端部に後行して当接する後行側押送片とを有し、該先行側押送片により上段位置にある袋体を下段位置にある袋体よりも所定長前方に押し出した後、該後行側押送片により下段位置にある袋体を押し出して、各袋体に交互の前後差を付与した状態で押送する第3搬送手段と、該第3搬送手段の後端に設けられて、該第3搬送手段から送られてくる前後差を付与された所定数の袋体を、その高さ位置を揃えて重ね合わせた集積状態で包装装置に供給する第4搬送手段と、を備えていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に示す発明は、前記第1搬送手段が、並走する少なくとも2つ以上の搬送路を有したベルトコンベアでなることを特徴とする。
【0016】
請求項6に示す発明は、前記第2搬送手段の搬入部が前記第1搬送手段の搬出端の下方に設けられており、前記姿勢変更手段が、該第1搬送手段の後端部から第2搬送手段の搬入部に投下される前記袋体の一側を支えて他側を回転させながら該袋体の姿勢を起立させるシュートでなることを特徴とする。
【0017】
請求項7に示す発明は、前記第2搬送手段が、搬送面高さが交互に上下に異なる複数の溝状の搬送路に起立して載置された各袋体の後端部に当接して各袋体を横一列に並べて押送するプッシャーを有した押送コンベアと、該押送コンベアで送られてくる交互に高さ位置の異なる各袋体を、該高さに対応する収納部が形成された多数のバケット内に個々に連続させて収納するとともに、該バケットが周回して該各袋体を搬出端に所定数ずつ横一列に並べて搬送するバケットコンベアと、からなることを特徴とする。
【0018】
請求項8に示す発明は、前記第3搬送手段が、前記第2搬送手段の搬出端に運ばれてくる所定数の袋体に対応されて設けられた、高さが交互に上下に異なる所定数の搬送路と、該搬送路の上方に沿って設けられたエンドレスチェーンに前記先行側押送片と後行側押送片とが取り付けられて周回する押送手段と、を有していることを特徴とする。
【0019】
請求項9に示す発明は、前記第4搬送手段が、前記第3搬送手段における下段位置の搬送路の高さ以下に設けられた搬送路と、該搬送路の両側に沿って一対で設けられ、該搬送路上に縦に載置された所定数の袋体をその両側から挟み込んで重ね合わせた集積状態にして搬送するベルトコンベアと、を有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の集積搬送方法及びその装置によれば、流動性のある内容物を内包した複数の扁平な袋体を交互に前後にずらして積層集積して、この集積体を被包装物として包装装置に搬送供給することができ、もって袋体の積層方向における厚みを可及的に小さくしてスリムな包装となし得るとともに、包装後における包装体の側面の表面積を拡大させて、その一側面に施す袋体の商品表示を大きく目立つようにすることができる。
【0021】
また、上記包装体内において、各袋体が交互にラップした状態になっているため、当該袋体は中間部で屈曲し難くなり、もって包装体の棚上などへの陳列が行い易くなる。
【0022】
さらに、従来にあって一般的に行われている、袋体を連結させた状態で包装するようにした包装体に比べて、包装フィルムの使用量を抑えた包装を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】包装装置に扁平な袋体を搬送供給する本発明に係る袋体の集積搬送装置の概略全体構成を示す平面図である。
【図2】図1の側段面図である。
【図3】図1の部分拡大図であり、本発明に係る袋体の集積搬送装置を構成する第1搬送手段と第2搬送手段との接続部を示す平面図である。
【図4】図3の側段面図である。
【図5】図3中のV−V線部の矢視断面図であり、本発明に係る袋体の集積搬送装置を構成する姿勢変更手段を示す。
【図6】図3中のVI−VI線部の矢視断面図であり、本発明に係る袋体の集積搬送装置を構成する第2搬送手段の押送コンベアを示す。
【図7】図1の部分拡大図であり、本発明に係る袋体の集積搬送装置を構成する第2搬送手段をなす押送コンベアとバケットコンベアとの接続部を示す側面図である。
【図8】図1の部分拡大図であり、本発明に係る袋体の集積搬送装置を構成する第2搬送手段のバケットコンベアを示す平面図である。
【図9】バケットコンベアのバケットを示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図10】図1中の第3搬送手段と第4搬送手段の部分を拡大して示す平面図である。
【図11】図10の側面図である。
【図12】図11中のXII−XII線部矢視断面図である。
【図13】包装装置への供給時における袋体の集積体の積層状態を示す側面図と平面図であり、(a)は8つの袋体を積層した集積体の例を示し、(b)は6つの袋体を積層した集積体の例を示し、(c)は4つの袋体を積層した集積体の例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明に係る袋体の集積搬送方法及びその装置に付いて、その好ましい実施の形態を添付図面を参照して詳述する。
【0025】
本実施形態における袋体の集積搬送装置は、紛状物や顆粒状物、ゲル状物、液状物等の流動性のある内容物を内包した扁平な袋体を縦に起立させ、その起立させた所定数の袋体を一つずつ交互に前後にずらした状態に集積して、その集積体を被包装物として包装装置に向けて搬送していくものである。
【0026】
即ち、図1と図2の全体図に示すように、当該袋体の集積搬送装置Aは第1搬送手段Bと、この第1搬送手段Bの後端部に連なる第2搬送手段C、これら第1搬送手段Bと第2搬送手段Cとの間に介在される姿勢変更手段D、第2搬送手段Bの搬出端に連なる第3搬送手段E、並びにこの第3搬送手段Eの後端部に連なって上記袋体wの集積体Wを包装装置Gに供給する第4搬送手段Fとを備えている。
【0027】
前記第1搬送手段Bは、図3と図4の拡大図に示すように、前工程から排出されてくる袋体wを寝かせた状態で搬送するようになっており、その搬送路B2は少なくとも2つ以上有している。ここで、図示する本実施形態例では6列の搬送路B2が並走されて設けられていて、その各搬送路B2はベルトコンベアB4で構成されている。また、その各ベルトコンベアB4は主ベルトコンベアB4aとその後端部に接続された渡りベルトコンベアB4bとからなり、渡りベルトコンベアB4bの後端部に搬送された各袋体wは姿勢変更手段Dに受け渡されてその姿勢が起立されて縦に変更されるようになっている。
【0028】
姿勢変更手段Dは渡りコンベアB4bから受け渡される袋体wの姿勢を上記の様に縦に起立させて第2搬送手段Cの搬入部に供給するようになっている。ここで、本実施例にあっては、図3〜図5に示すように、第2搬送手段Cの上流端は第1搬送手段Bの渡りベルトコンベアB4bの下方に位置されて設けられており、姿勢変更手段Dは第2搬送手段Cの搬入部の上部と渡りベルトコンベアB4bの後端部との間に介在されて設けられている。
【0029】
即ち、姿勢変更手段Dは、第1搬送手段Bの後端部から第2搬送手段Cの搬入部に投下される袋体wの搬送方向に沿った一側縁部をのみを支えて、他側縁部を回転させながら落下させていくことで当該袋体wの姿勢を起立させるようにしたシュートD2でなり、第1搬送手段Bの各搬送路B2に対応して6つ設けられている。つまり、図5の断面図に示すように、このシュートD2は袋体wの搬送方向に添った一側縁部を支持する支持片D4と、その袋体wの他側縁部の回転落下を案内するガイド片D6とからなり、支持片D4とガイド片D6との間に袋体wの落下通路D8が形成されている。
【0030】
支持片D4は渡りベルトコンベアの搬送面高さに一致されて形成された平坦な係止面D42と、この係止面D42から鉛直に起立して袋体wの一側縁部の側方への移動を抑止する側部ガイド面D44とを有している。そして、係止面D42の幅は袋体wの幅の半分未満に形成されていて、袋体wが当該係止面D42上に運ばれてくると、その重心が落下通路D8上に位置して他側縁部が下方に回転しながら落下し、これにより袋体wの姿勢が縦に変更されて第2搬送手段Cの搬送路上に載置されるようになっている。
【0031】
また、ガイド片D6はその袋体wの他側縁部の回転落下を円滑に案内するように、落下通路D8を形成する縦壁面の上部側が湾曲した円弧面D62に形成される一方、下部側は落下通路D8の幅を徐々に狭めていくように傾斜面D64に形成されている。なお、ガイド片D6と共に落下通路D8を形成する支持片D4の縦壁面は鉛直に形成されている。ここで、隣り合う搬送路の落下通路D8間に設けられる支持片D4とガイド片D6とは一体に形成されている。
【0032】
また、図3と図4とに示してあるように、支持片D4とガイド片D6とからなるシュートD2の前端部には、支持片D4とガイド片D6とを繋ぐ連結板D10が搬送方向に直交して設けられていて、この連結板D10の両端はフレームに結合されて支持されている。また、この連結板D10は支持片D4上に送り込まれてくる袋体wの前方への移動を規制するストッパーとしても機能するようになっている。
【0033】
第2搬送手段Cは、第1搬送手段Bの搬送路B2数と同数でかつ搬送面の高さが交互に異なる搬送路C2を有しており、上記姿勢変更手段Dで縦に起立されて供給される袋体wを、その上端部の高さを交互に上段位置と下段位置とに2段にずらして横一列に並べた状態にして所定数ずつ搬出端に搬送するようなっている。
【0034】
即ち、この実施形態の第2搬送手段Cは、図1と図2とに示すように、搬送面の高さが交互に上段位置と下段位置との2段に形成された6つの搬送路C2a,C2bを有するとともに、当該搬送路C2a,C2b上に縦に起立して載置された各袋体wの後端部に当接してその各袋体wを横一列に並べて押送する押送手段C24を有した押送コンベアC2と、この押送コンベアC2の後端部に設けられて当該押送コンベアC2から送られてくる各袋体wを個々にバケット内に収納して、各袋体wを搬出端に所定数ずつ横一列に並べて搬送するバケットコンベアC4とからなる。
【0035】
押送コンベアC2は、図3〜図6に示すように、並設された6つの搬送路C2a,C2bはその前端部が姿勢変更手段Dの下方に位置して設けられている。各搬送路C2a,C2bは単一の基板C22にそれぞれ溝状に凹設形成されていて、袋体wの搬入部位は姿勢変更手段Dの落下通路D8の下端部に臨まされている。また、6つの搬送路C2a,C2bはその溝の深さが浅いものと深いものとに交互に形成されていて、淺溝の搬送路がその搬送面が高い上段位置の搬送路C2aとなり、深溝の搬送路がその搬送面の高さが低い下段位置の搬送路C2bとなっている。
【0036】
そして、6つの搬送路C2a,C2bは下流側に向かってそれら相互の間隔が徐々に縮小されていて、後端部の中央部に向けて収束していくように斜めに形成されている。また、各搬送路C2a,C2bは下流側に向かってその溝幅も徐々に縮小形成されている。さらに、各搬送路C2a,C2bの間には、その各搬送路C2a,C2bをなす溝部に下端部が挿入されて搬送される袋体wの上部側を係止して、その起立状体を保持するための板状の係止バーC25が搬送路C2a,C2bの全長に亘って設けられている。また、この係止バーC25の両側部は、互いに隣接する2つの搬送路C2a,C2bの溝エッジ部分に沿って形成されていて、かつ、当該係止バーC25幅は搬送路C2a,C2bの間隔に対応されて下流側に向かって徐々に細くなるように形成されている。
【0037】
押送手段C24は搬送路C2a,C2bが形成された基板C22の両側部に沿って一対で設けられたエンドレスチェーンC26と、この一対のエンドレスチェーンC26間に掛け渡されて所定間隔で設けられた棒状のプッシャーC28とからなる。このエンドレスチェーンC26は基板C22の上流側端と下流側端とに配設されたスプロケットC26a,C26b間に掛け廻されて周回し、プッシャーC28はエンドレスチェーンC26の周回に伴って、当該基板C22の上面側を通って搬送方向に移動する一方、基板C22の下面側を通って搬送方向の逆方向に移動して周回するようになっている。
【0038】
即ち、第1搬送手段Bから姿勢変更手段Dを介して第2搬送手段Cの搬入部に投下された各袋体wは、基板C22に形成された搬送路C2a,C2bの溝内に縦に起立された状態で載置されると、その各袋体wの後端部には周回するプッシャーC28が当接して、当該各袋体wは横一列に並べられた状態で搬送方向下流側に向けてその相互の間隔を狭ませられながら搬送されていき、爾後、その搬送路C2a,C2bの後端部に設けられているバケットコンベアC4に移載されるようになっている。
【0039】
このバケットコンベアC4は、主にバッファーとして機能させる為に設けられるものであって、図7と図8とに示すように、所定の間隔を空けて設けられた一対のスプロケットC42a,C42b間に水平に巻回されて長円状に周回するエンドレスチェーンC46と、このエンドレスチェーンC46に取り付けられた多数のバケットC48とを備えてなる。これらのバケットC48は、図9に示すように、エンドレスチェーンC46の個々のリンクプレートC46aに、ブラケットC46bを介して密にループ状に連続して取り付けられている。また、各バケットC48には袋体wを個々に収納する2つの収納部C48a,C48bが形成されていて、その各収納部C48a,C48bの高さ位置は上記押送コンベアC2の上段側搬送路C2aと下段側搬送路C2bとの高さにそれぞれ一致されており、上段側収納部C48aと下段側収納部C48bになっている。
【0040】
そして、当該バケットコンベアC4における袋体wの搬入端と搬出端とは、バケットC48の長円状をなす走行経路の直線部分に対峙して設定されている。また、押送コンベアC2の後端部に横一列にされて6個ずつ運ばれてくる袋体wの数に対応されて、バケットC48はその3つずつが図示する反時計回りに間欠的に移動されてその作動と停止とを繰り返されつつ周回されるようになっている。
【0041】
また、図4と図8とに示すように、押送コンベアC2の後端部には、その搬送路C2a,C2bの上方に位置されて、当該搬送路C2a,C2bの後端部に送られてきた6個の袋体wを、バケットコンベアC4の搬入端に位置して停止している3つのバケットC48の収納部C48a,C48b内に押し込んで移載する移載用押送手段C6が設けられている。この移載用押送手段C6はスプロケットC62,C62間に掛け回されたエンドレスチェーンC64に押送板C66が所定間隔で複数取り付けられてなり、エンドレスチェーンC64と一体に押送板C66が周回することにより、当該押送板C66で6つの袋体wの後端上部を搬送方向に押し出して、3つのバケットC48の2つの収納部C48a,C48b内に押し込むようになっている。また、押送コンベアC2の後端部とバケットコンベアC4の搬入端位置に停止したバケットC48との間には、渡り板C68が配設されていて、この渡り板C68にも上記押送コンベアC2の上段側搬送路C2aと下段側搬送路C2bとの高さにそれぞれ一致した案内溝C68a,C68bが形成されていて、各袋体wは当該案内溝C68a,C68bを通じて押送コンベアC2の搬送路C2a,C2b上からバケットC48の収納部C48a,C48b内に円滑に押し込まれていくようになっている。なお、この移載用押送手段C6はバケットコンベアC4間欠作動に同期して作動され、バケットコンベアC4の搬入端に空のバケットC48が送られてくる時には移載用押送手段C6は停止され、空のバケットC48が搬入端に停止されている時に移載用押送手段C6が作動するようになっている。
【0042】
ここで、バケットコンベアC4における一対のスプロケットC42a,C42bは、押送コンベアC2の搬送方向に直交して延びるフレームC43に回転自在に支持されているとともに、このフレームC43は当該フレームC43の長手方向に沿って機台C44上に設けられたリニアガイドC45を介して往復直線移動自在に設けられている。そして、当該フレームC43を図示省略した係止手段で係止して、その直線移動を規制した状態でスプロケットC42a,C42bを反時計回りに回転駆動させると、エンドレスチェーンC46と一体にバケットC48が周回して袋体wを搬入端から搬出端へと移送するようになっている。
【0043】
一方、当該フレームC43の係止を解除してその直線移動を許容した状態となし、かつエンドレスチェーンC46とバケットC48とを搬入端位置あるいは搬出端位置のいずれかにて、図示省略した係止手段で係止した状態となしてスプロケットC42a,C42bを回転駆動させるとフレームC43が直線移動するようになっている。つまり、搬出端位置にてエンドレスチェーンC46とバケットC48とを係止した状態でスプロケットC42a,C42bを反時計回りに回転させると、フレームC43は図8に示す下方へと移動して、搬入端から搬出端までの搬送側の経路長が長くなり、もって当該搬送側経路のバケット数が増えて、当該バケットコンベアC4での袋体wの保持数が増加することになる。また逆に、搬入端位置にてエンドレスチェーンC46とバケットC48とを係止した状態となして、スプロケットC42a,C42bを反時計回りに回転させると、フレームC43は図8に示す上方へと移動して、搬入端から搬出端までの搬送側の経路長が短くなり、もって当該搬送側経路のバケット数が減って、当該バケットコンベアC4での袋体wの保持数が減少することになる。従って、この搬送側経路長を適宜に調節することで、バケットコンベアC4はバッファーとして機能することになる。また、搬入端における単位時間当たりの袋体搬入数と、搬出端における単位時間当たりの袋体の搬出数とを合わせるように上記搬送側経路長を絶えず適宜に調節すれば、搬入端での1回当たりの袋体搬入数と、搬出端での1回当たりの搬出数とを違えることも可能である。
【0044】
図10〜図12に示すように、第2搬送手段CにおけるバケットコンベアC4の搬出端の上方には、第3搬送手段Eが設けられている。この第3搬送手段Eは、バケットコンベアC4の搬出端にて間欠停止作動されているバケットC48の収納部C48a,C48b内から袋体wを払い出して、下流側にある第4搬送手段Fに移送するようになっている。ここで、第3搬送手段Eは、図11と図12とに示すように、バケットコンベアC4の搬出端に所定数ずつ横一列に並べられて交互に上下2段にずらされた状態で搬送されてくる袋体wに対し、その上段位置にある袋体wの搬送方向後端部のみに先行して当接する先行側押送片E2aと、下段位置にある袋体wの搬送方向後端部に後行して当接する後行側押送片E2bとを有していて、上段位置にある袋体wを下段位置にある袋体wよりも所定長前方に押し出して前後にずらした状態で押送するようになっており、前後差付与搬送手段として機能するように構成されている。
【0045】
即ち、当該第3搬送手段Eは、前記第2搬送手段CにおけるバケットコンベアC4の搬出端に運ばれてくる6個の袋体wに対応されて設けられた、高さが交互に上下に異なる6つの溝状の搬送路E6a(上段位置側),E6b(下段位置側)と、これらの搬送路E6a,E6bに沿ってその上方に設けられた押送手段E8とを有してなる。
【0046】
この押送手段E8も一対のスプロケットE82a,E82bに掛け回されて周回するエンドレスチェーンE84と、このエンドレスチェーンE84に所定間隔で取り付けられた押送板E2とからなる。ここで、当該押送板E2は上記先行側押送片E2aと後行側押送片E2bとを有しており、後行側押送片E2bはブラケットE86を介してエンドレスチェーンE84にほぼ直角に取り付けられている。そして、この後行側押送片E2bの高さ方向のほぼ中央に先行側押送片E2aが直角に取り付けられている。また、上記搬送路E6a,E6bは図10に示すように、下流側に向かってそれらの間隔が徐々に狭められて形成されている。
【0047】
また、この第3搬送手段Eの後端には、図10と図11に示すように、第4搬送手段Fが設けられている。この第4搬送手段Fは第3搬送手段Eから送られてくる交互に前後にずらされた6つの袋体wを、それらの高さ位置を揃えて厚み方向に重ね合わせた集積状態となして、その集積体Wを被包装物として下流のピロー包装機Gに供給するようになっており、積層搬送手段として機能するように構成されている。
【0048】
即ち、当該第4搬送手段Fは、前記第3搬送手段Eにおける下段位置の搬送路E6bに対し、その高さ以下にされて設けられた搬送路F2を有している。この実施形態では当該搬送路F2はベルトコンベアF22で構成され、そのベルト搬送面F22aの高さは第3搬送手段Eの下段位置の搬送路E6bの高さに一致されている。そして、このベルトコンベアF22の搬送方向両側には、図10に示すように、そのベルト搬送面F22a上に縦に載置される6個の袋体wを両側から挟み込んで厚み方向に重ね合わせた集積状態にして搬送する挟持用ベルトコンベアF24が所定間隔を空けて対向されて一対で設けられており、この挟持用ベルトコンベアF24の上流端側の搬送ベルト面の対向間隔は、第3搬送手段Eからの袋体wの受け取りを円滑に行わせるために、所定長に亘って斜めに傾斜されて上流端側が拡開形成されている。また、これらのベルトコンベアF22と挟持用ベルトコンベアF24の上流端側の上方には、6つの袋体wの上端部の高さを揃えるための抑え部材F4が設けられている。
【0049】
即ち、以上のように構成されてなる袋体の搬送集積送Aを用いて行う搬送集積方法は、次の(1)〜(5)のステップを順次に経てピロー包装装置Gに被包装体としての集積体Wを搬送供給する。
(1)複数の搬送路B2が並行して設けられた第1搬送手段Bの各搬送路B2上を袋体wを寝かせた状態で搬送する第1搬送ステップ。
(2)第1搬送手段Bの各搬送路B2の後端部に搬送されてきた袋体wの姿勢を姿勢変更手段Dで縦に起立させる起立ステップ。
(3)姿勢変更手段Dで縦に起立された袋体wを載置して搬送する複数の搬送路C2の高さが上段位置の搬送路C2aと下段位置の搬送路C2bとに交互に形成された第2搬送手段Cによって、袋体wをその上端部の高さを交互に上段位置と下段位置とに2段にずらして横一列に並べて所定数ずつ搬出端に搬送する第2搬送ステップ。
(4)当該第2搬送手段Cの搬出端に所定数ずつ横一列に並べられて交互に上下2段にずらされて搬送されてくる袋体wに対し、その上段位置にある袋体wの搬送方向後端部のみに先行して当接する先行側押送片E2aと下段位置にある袋体wの搬送方向後端部に後行して当接する後行側押送片E2bとを有した第3搬送手段(前後差付与搬送手段)Eによって、上段位置にある袋体wを下段位置にある袋体wよりも所定長前方に押し出して、それらの袋体wを交互に前後にずらした状態で押送する第3搬送ステップ(前後差付与搬送ステップ)。
(5)当該第3搬送手段Eの後端に送られてくる交互に前後にずらされた袋体wを、第4搬送手段Fによって、それらの高さ位置を揃えて厚み方向に重ね合わせた集積状態となしてその集積体Wをピロー包装装置Gに搬送供給する第4搬送ステップ(集積搬送ステップ)。
【0050】
そして、これにより流動性のある内容物を内包した所定数の扁平な袋体wを交互に前後にずらして積層集積し、この集積体Wを被包装物としてピロー包装装置Gに搬送供給することができるようになり、もって積層体Wの積層方向における厚みを可及的に小さくしてスリムな包装となし得、かつ、包装後における包装体の側面の表面積を拡大させて、その一側面に施す袋体wの商品表示を大きく目立つようになし得ることができるようになる。
【0051】
また、上記包装体内においては、各袋体wが交互にラップした状態になっているため、当該各袋体wはその中間部で屈曲し難くなり、もって包装体の棚上などへの陳列が行い易くなる。
【0052】
さらに、従来にあって一般的に行われている包装形態として、各袋体を連続的に連結させた状態で包装するようにしたものがあるが、このような包装体に比べて、包装フィルムの使用量を抑えた包装を行うことができる。
【0053】
なお、上述の実施形態では、図13の(a)に示すように、袋体wを6個ずつ重ね合わせて集積した集積体Wとなして、この集積体Wを被包装物としてピロー包装装置Gに搬送供給する場合を例示しているが、当該集積体Wにおける袋体wの数は、同図の(b)に示すように8個としても良いし、(c)に示すように4個としても良く、その数は要望に合わせて任意の所定数に設定し得る。
【0054】
また、第2搬送手段Cにあっては、押送コンベアC2の後端にバッファーとして機能するバケットコンベアC4を配置して構成しているが、当該バケットコンベアC4は設けずに省略するようにしても良い。
【0055】
さらに、集積体Wの搬送供給先の包装装置としてピロー包装装置Gを例示しているが、包装装置としては当該ピロー包装装置に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0056】
A 集積搬送装置
B 第1搬送手段
B2 搬送路
B4 ベルトコンベア
B4a 主ベルトコンベア
B4b 渡りベルトコンベア
C 第2搬送手段
C2 押送コンベア
C2a 上段位置の搬送路
C2b 下段位置の搬送路
C22 基板
C24 押送手段
C25 係止バー
C26 エンドレスチェーン
C26a,C26b スプロケット
C28 プッシャー
C4 バケットコンベア
C42a,C42b スプロケット
C43 フレーム
C44 機台
C45 リニアガイド
C46 エンドレスチェーン
C46a リンクプレート
C46b ブラケット
C48 バケット
C48a 収納部(上段位置側)
C48b 収納部(下段位置側)
C6 移載用押送手段
D 姿勢変更手段
D2 シュート
D4 支持片
D42 係止面
D44 側部ガイド面
D6 ガイド片
D62 円弧面
D64 傾斜面
D8 落下通路
D10 連結板
E 第3搬送手段
E2 押送板
E2a 先行側押送片
E2b 後行側押送片
E6a 搬送路(上段位置側)
E6b 搬送路(下段位置側)
E8 押送手段
E82a,E82b スプロケット
F 第4搬送手段
F2 搬送路
F22 ベルトコンベア
F22a ベルト搬送面
F24 挟持用ベルトコンベア
F4 抑え部材
G ピロー包装装置
w 袋体
W 集積体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
扁平な袋体を、所定数ずつ縦に起立させた状態に集積しながら包装装置に向けて搬送する袋体の集積搬送方法であって、
起立状態で所定数ずつ横一列に並べられ、かつ、交互に上下2段にずらされて前工程から搬送されてくる袋体に対し、その上段位置にある袋体の搬送方向後端部のみに先行して当接して、該上段位置にある袋体をその下段位置にある袋体よりも所定長前方に押し出して前後差を付与し、該前後差の付与後に該下段位置にある袋体に後行して当接し、該前後差を保持しながら該上段位置の袋体と下段位置の袋体とを搬送する前後差付与搬送ステップと、
該前後差が付与されて搬送されてくる所定数の袋体の上下の段差を無くしてその高さを揃えるとともに、該前後差を保持したまま各袋体をその厚み方向に重ね合わせて集積状態となして包装装置に供給する積層搬送ステップと、
を備えたことを特徴とする袋体の集積搬送方法。
【請求項2】
扁平な袋体を、所定数ずつ縦に起立させた状態に集積しながら包装装置に向けて搬送する袋体の集積搬送方法であって、
少なくとも2つ以上の搬送路が並行して設けられた第1搬送手段の各搬送路上を前記袋体を寝かせた状態で搬送する第1搬送ステップと、
該第1搬送手段の搬送路の後端部に搬送されてきた各袋体の姿勢を姿勢変更手段で縦に起立させる起立ステップと、
該姿勢変更手段で縦に起立された袋体を載置して搬送する搬送路の高さが上段位置と下段位置とに交互に形成された第2搬送手段によって、該袋体をその上端部の高さを交互に上段位置と下段位置とに2段にずらして横一列に並べて所定数ずつ搬出端に搬送する第2搬送ステップと、
該第2搬送手段の搬出端に所定数ずつ横一列に並べられて交互に上下2段にずらされて搬送されてくる袋体に対し、その上段位置にある袋体の搬送方向後端部のみに先行して当接する先行側押送片と下段位置にある袋体の搬送方向後端部に後行して当接する後行側押送片とを有した第3搬送手段によって、上段位置にある袋体を下段位置にある袋体よりも所定長前方に押し出して前後差を付与し、その所定数の袋体を交互に前後にずらした状態で押送する第3搬送ステップと、
該第3搬送手段の後端に送られてくる交互に前後にずらされた所定数の袋体を、第4搬送手段によって、その高さ位置を揃えて重ね合わせた集積状態となして包装装置に供給する第4搬送ステップと、
を備えたことを特徴とする袋体の集積搬送方法。
【請求項3】
扁平な袋体を、所定数ずつ縦に起立させた状態に集積しながら包装装置に向けて搬送する袋体の集積搬送装置であって、
起立状態で所定数ずつ横一列に並べられ、かつ、交互に上下2段にずらされて前工程から搬送されてくる袋体に対し、その上段位置にある袋体の搬送方向後端部のみに先行して当接する先行側当接片と、下段位置にある袋体の搬送方向後端部に後行して当接する後行側押送片とを有して、該先行側押送片により該上段位置にある袋体をその下段位置にある袋体よりも所定長前方に押し出して前後差を付与するとともに、該下段位置にある袋体を該後行側押送片により押し出して該前後差を保持しながら該上段位置の袋体と下段位置の袋体とを搬送する前後差付与搬送手段と、
該前後差が付与されて搬送されてくる所定数の袋体の上下の段差を無くしてその高さを揃えるとともに、該前後差を保持したまま各袋体をその厚み方向に重ね合わせて集積状態となして包装装置に供給する積層搬送手段と、
を備えたことを特徴とする袋体の集積搬送装置。
【請求項4】
扁平な袋体を縦に起立させるとともに、その起立させた所定数の該袋体を一つずつ交互に前後にずらした状態に集積して、該集積体を被包装物として包装装置に向けて搬送していく袋体の集積搬送装置であって、
該袋体を寝かせた状態で搬送する搬送路を少なくとも2つ以上有する第1搬送手段と、
該第1搬送手段の搬送路の後端部に設けられて、該第1搬送手段から受け渡される該袋体の姿勢を縦に起立させる姿勢変更手段と、
該姿勢変更手段で起立された袋体を載置する搬送面の高さが交互に上段位置と下段位置とに異なる複数の搬送路を有し、該姿勢変更手段から受け取る袋体の上端部の高さを交互に上段位置と下段位置との2段にずらして横一列に並べた状態にして搬出端に所定数ずつ搬送する第2搬送手段と、
該第2搬送手段の搬出端に設けられ、該搬出端に所定数ずつ横一列に並べられて交互に上下2段にずらされて搬送されてくる袋体に対して、その上段位置にある袋体の搬送方向後端部のみに先行して当接する先行側押送片と下段位置にある袋体の搬送方向後端部に後行して当接する後行側押送片とを有し、該先行側押送片により上段位置にある袋体を下段位置にある袋体よりも所定長前方に押し出した後、該後行側押送片により下段位置にある袋体を押し出して、各袋体に交互の前後差を付与した状態で押送する第3搬送手段と、
該第3搬送手段の後端に設けられて、該第3搬送手段から送られてくる前後差を付与された所定数の袋体を、その高さ位置を揃えて重ね合わせた集積状態で包装装置に供給する第4搬送手段と、
を備えていることを特徴とする集積搬送装置。
【請求項5】
前記第1搬送手段が、並走する少なくとも2つ以上の搬送路を有したベルトコンベアでなることを特徴とする請求項4に記載の集積搬送装置。
【請求項6】
前記第2搬送手段の搬入部が前記第1搬送手段の搬出端の下方に設けられており、前記姿勢変更手段が、該第1搬送手段の後端部から第2搬送手段の搬入部に投下される前記袋体の一側を支えて他側を回転させながら該袋体の姿勢を起立させるシュートでなることを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の袋体の集積搬送装置。
【請求項7】
前記第2搬送手段が、搬送面高さが交互に上下に異なる複数の溝状の搬送路に起立して載置された各袋体の後端部に当接して各袋体を横一列に並べて押送するプッシャーを有した押送コンベアと、
該押送コンベアで送られてくる交互に高さ位置の異なる各袋体を、該高さに対応する収納部が形成された多数のバケット内に個々に連続させて収納するとともに、該バケットが周回して該各袋体を搬出端に所定数ずつ横一列に並べて搬送するバケットコンベアと、
からなることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の袋体の集積搬送装置。
【請求項8】
前記第3搬送手段が、前記第2搬送手段の搬出端に運ばれてくる所定数の袋体に対応されて設けられた、高さが交互に上下に異なる所定数の搬送路と、
該搬送路の上方に沿って設けられたエンドレスチェーンに前記先行側押送片と後行側押送片とが取り付けられて周回する押送手段と、
を有していることを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の袋体の集積搬送装置。
【請求項9】
前記第4搬送手段が、前記第3搬送手段における下段位置の搬送路の高さ以下に設けられた搬送路と、
該搬送路の両側に沿って一対で設けられ、該搬送路上に縦に載置された所定数の袋体をその両側から挟み込んで重ね合わせた集積状態にして搬送するベルトコンベアと、
を有していることを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載の袋体の集積搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−111180(P2011−111180A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−267944(P2009−267944)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(000206093)大森機械工業株式会社 (138)
【Fターム(参考)】