説明

袋装着装置

【課題】スクラップ片を生じさせることなく、少量の容器を連続的に袋状のフィルムで包装することに適した袋装着装置を提供する。
【解決手段】袋吸引移送部220は袋積載部210から一枚の袋10を吸着して待機位置まで移動させ、袋支持部230は袋10を案内し、待機位置にて袋10の開口部11側を解放した状態で袋10の閉口部12側を支持する。袋開放部240は袋10の開口部11側の両端部を吸着して袋10の開口部11を開かせ、袋移動部250は袋10の開口部11の両端部を挟んで把持する一対の把持部251、252を含み、一対の把持部251、252の間隔を拡げて、容器に向かって移動させ、一対の把持部251、252の位置と間隔を変化させることにより、容器の少なくとも一部に袋10を被せるように袋10の開口部11の両端部を容器の外周形状に沿って移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には袋装着装置に関し、特定的には医薬品、化粧品、洗剤、芳香剤、食品等の内容物を充填するための直立した容器に合成樹脂フィルムからなる包装袋を被せるための袋装着装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、医薬品、化粧品、洗剤、芳香剤、食品等を充填するための直立した容器の外周に、たとえば、熱収縮性フィルムからなる包装材を装着して包装することは広く行われている。
【0003】
たとえば、特許第3340869号公報(以下、特許文献1という)には、直立した容器に熱収縮性フィルムを装着する装置が開示されている。この装置では、まず、開口した両端を有するスリーブ状(円筒状)のフィルムを容器に装着する。次に、スリーブ状のフィルムを装着した容器から、フィルムを引き上げて、その上端部を容器の頂部形状に合わせて弧状に溶断すると同時に、溶断された上端縁部を溶着(シール)する。これにより袋状のフィルムを形成する。その後、溶着された上端縁部が容器の頂部に接するまで、袋状のフィルムを引き下げる。このようにして袋状のフィルムを容器に装着して包装する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3340869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1で開示された従来のフィルム装着装置では、袋状のフィルムを形成するためにスリーブ状のフィルムの上端部を弧状に溶断するとともに溶着しているため、スクラップ片が発生するという問題があった。このため、スクラップ片を除去して処理するための装置が必要となる。また、弧状に溶断する部分だけ余分な材料が包装用の素材として必要となるので、包装材のコストが高くなるという問題があった。さらに、特許文献1で開示された従来のフィルム装着装置では、包装用の素材としてスリーブ状のフィルムを個々の包装材として用いているので、ロール状の巻かれた素材を供給する必要がある。このため、上記の装置は、大量の容器を連続的に包装することには適しているが、少量の容器を連続的に包装することには適していない。
【0006】
そこで、本発明の目的は、スクラップ片を生じさせることなく、少量の容器を連続的に袋状のフィルムで包装することに適した袋装着装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に従った袋装着装置は、一方端に開口部を有し、他方端に閉口部を有する合成樹脂製フィルムからなる袋を容器に被せる袋装着装置であって、袋積載部と、袋吸引移送部と、袋支持部と、袋開放部と、袋移動部とを備える。袋積載部は、複数の袋を積み重ねて保持する。袋吸引移送部は、袋積載部から一枚の袋を吸着して待機位置まで移動させる。袋支持部は、袋吸引移送部によって移動させられる袋を案内し、待機位置にて袋の開口部側を解放した状態で袋の閉口部側を支持する。袋開放部は、袋支持部から解放された状態の袋の開口部側の一方端部と他方端部を吸着して袋の開口部を開かせる。袋移動部は、袋開放部によって開かれた袋の開口部の一方端部と他方端部を挟んで把持する一対の把持部を含み、一対の把持部の間隔を拡げて、一対の把持部を容器に向かって移動させ、かつ、一対の把持部の位置と間隔を変化させることにより、容器の少なくとも一部に袋を被せるように袋の開口部の一方端部と他方端部を容器の外周形状に沿って移動させる。
【0008】
本発明の袋装着装置においては、一枚ずつ袋が、袋積載部から袋吸引移送部によって吸着されて、袋支持部に案内されて、待機位置まで移動する。待機位置では、袋の開口部側が解放された状態で、一枚の袋は袋支持部によって支持される。その後、袋支持部から解放された状態の袋の開口部側の一方端部と他方端部が、袋開放部によって吸着され、袋の開口部が開く。開かれた袋の開口部の一方端部と他方端部は、袋移動部の一対の把持部によって挟まれて把持される。そして、一対の把持部の間隔を拡げた状態で一対の把持部を容器に向かって移動させるとともに、一対の把持部の位置と間隔を変化させることにより、容器の少なくとも一部に袋を被せることができる。このとき、一対の把持部の位置と間隔を変化させるので、袋移動部により、袋の開口部の一方端部と他方端部が容器の外周形状に沿って移動することができる。このようにして、一枚ずつ袋を移動させて容器に袋を被せることができるので、スクラップ片を生じさせることなく、少量の容器を連続的に袋状のフィルムで包装することができる。
【0009】
本発明の袋装着装置において、袋支持部は、待機位置にて、袋の閉口部側をほぼ水平に支持し、袋の開口部側をほぼ垂直下方に垂らすように支持することが好ましい。
【0010】
このように構成することにより、一枚ずつ袋の開口部側を容器に対して上方向から位置決めすることができるので、一枚ずつ袋を容器の上部から容器に被せることができる。
【0011】
また、本発明の袋装着装置において、一対の把持部の各々は、袋の開口部の一方端部と他方端部の内側に挿入される爪状部と、袋の開口部の一方端部と他方端部の外側に配置される押え部とを含むことが好ましい。
【0012】
このように構成することにより、一枚ずつ袋の開口部の一方端部と他方端部のそれぞれは、爪状部と押え部とに挟まれ、強固に保持されて、袋移動部により、袋の開口部の一方端部と他方端部が容器の外周形状に沿って移動することができる。
【0013】
上記のように構成される場合、爪状部には、袋の開口部の内側から閉口部に向かって空気を吹き出す空気吹き出し部が設けられていることが好ましい。
【0014】
このように構成することにより、空気吹き出し部から吹き出される空気によって袋を膨らませながら、袋移動部により、袋の開口部の一方端部と他方端部が容器の外周形状に沿って移動して、容器の少なくとも一部に袋を被せることが容易になる。
【0015】
また、上記のように構成される場合、押え部は、袋の開口部の一方端部と他方端部の内側に挿入される爪状部に向かって袋を介して押圧することが好ましい。
【0016】
このように構成することにより、一枚ずつ袋の開口部の一方端部と他方端部のそれぞれは、爪状部と押え部とに挟まれ、より強固に保持されて、袋移動部により、袋の開口部の一方端部と他方端部が容器の外周形状に沿って移動することができる。
【0017】
本発明の袋装着装置において、一対の把持部は、ほぼ水平方向に、かつ、ほぼ垂直下方向に移動することによって、容器の少なくとも一部に袋を被せるように袋の開口部の一方端部と他方端部を容器の外周形状に沿って移動させることが好ましい。
【0018】
このように、一対の把持部が、容器に向かって、ほぼ垂直下方向に移動するだけでなく、ほぼ水平方向にも移動するので、容器の水平断面形状が中心に対して非対称であっても、袋の開口部の一方端部と他方端部を容器の外周形状に沿って移動させることができる。
【0019】
本発明の袋装着装置において、一対の把持部が、容器の少なくとも一部に袋を被せるように袋の開口部の一方端部と他方端部を容器の外周形状に沿って移動させた後、袋の開口部の一方端部と他方端部のそれぞれを解放することが好ましい。
【0020】
このように構成することにより、容器の少なくとも一部に袋を被せた後、袋移動部から袋を解放することができる。
【0021】
上記のように構成される場合、一対の把持部が、袋の開口部の一方端部と他方端部のそれぞれを解放した後、ほぼ垂直下方向に移動し、一対の把持部の間隔を拡げ、ほぼ水平方向に移動することにより、袋から離脱することが好ましい。
【0022】
このように、一対の把持部が、袋を解放した後、ほぼ垂直下方向に移動し、一対の把持部の間隔を拡げるだけでなく、ほぼ水平方向にも移動するので、袋移動部、すなわち一対の把持部を袋から容易に離脱させることができる。
【0023】
本発明の袋装着装置において、袋移動部は、直立した容器の頂部から底部に向かって袋の開口部の一方端部と他方端部を移動させることが好ましい。
【0024】
このように構成することにより、たとえば、筒状の容器を直立した状態のままで袋を容器に被せることができる。ほとんどの場合、筒状の容器では、内容物の充填と蓋締めが容器を直立した状態で行われるので、容器の姿勢を変えることなく、容器に対して袋を移動させて袋を容器に被せることができる。
【0025】
本発明の袋装着装置は、容器の少なくとも一部に袋が被せられた容器を垂直上下方向に移動させる容器昇降部と、袋を介して容器の外側を挟む容器挟持部と、容器の底部に向かって熱風を吹き出す熱風吹き出し部とをさらに備えることが好ましい。
【0026】
このように構成することにより、容器昇降部が、容器の少なくとも一部に袋が被せられた容器を、垂直上方向に移動させるとともに、容器挟持部が袋を介して容器の外側を挟むことによって、容器全体に袋を被せることができる。このとき、熱風吹き出し部が容器の底部に熱風を吹き出すことにより、袋の開口端縁部を容器の底部に巻き込ませるように装着することができる。
【0027】
本発明の袋装着装置は、内容物の吐出部を頂部に有し、容器本体が頂部に対して回動可能である容器に袋を被せる袋装着装置であって、吐出部の位置を検出する吐出部検出部と、頂部を把持して吐出部の位置を固定する吐出部固定部と、容器本体を回転させる容器本体回転部と、容器本体の外周面に配置された所定の印刷部を検出する印刷部検出部とをさらに備えることが好ましい。
【0028】
このように構成することにより、内容物の吐出部を頂部に有し、容器本体が頂部に対して回動可能である容器に対して、吐出部検出部が吐出部の位置を検出した後、容器本体回転部が容器を回転させることにより、吐出部の位置を所定の位置に調整することができる。吐出部の位置を所定の位置に調整した後、吐出部固定部が容器の頂部を把持して吐出部の位置を固定する。さらに、吐出部固定部が容器の頂部を把持して吐出部の位置を固定した状態で、印刷部検出部が容器本体の外周面に配置された所定の印刷部を検出した後、容器本体回転部が容器を回転させることにより、容器本体の外周面に配置された所定の印刷部の位置を調整することができる。このようにして、容器の吐出部の位置決めと、容器本体の外周面に配置された所定の印刷部の位置決めとを同時に行うことができる。
【発明の効果】
【0029】
以上のように、本発明によれば、一枚ずつ袋を容器に被せて装着することができ、スクラップ片を生じさせることがないので、本発明の袋装着装置は少量の容器を連続的に袋状のフィルムで包装することに適している。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置を構成する各ステーションの配置を模式的に示す概略平面図である。
【図2】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置において、吐出部検出部、容器本体回転部、吐出部固定部、および、印刷部検出部の概略的な構成を模式的に示す側面図(A)、(B)、(C)と平面図(D)である。
【図3】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置を用いた袋装着前の第1工程を模式的に示し、一部断面を含む概略側面図である。
【図4】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置を用いた袋装着前の第2工程を模式的に示す、一部断面を含む概略側面図である。
【図5】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置を用いた袋装着前の第3工程を模式的に示す、一部断面を含む概略側面図である。
【図6】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置を用いた袋装着前の第4工程を模式的に示す、一部断面を含む概略側面図である。
【図7】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置を用いた袋装着前の第5工程を模式的に示す、一部断面を含む概略側面図である。
【図8】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置を用いた袋装着前の第6工程を模式的に示し、一部断面を含む概略側面図である。
【図9】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置において袋支持部の概略的な構成を示し、図3の矢印IXの方向から見た拡大平面図である。
【図10】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置において袋吸引移送部と袋支持部の概略的な構成を示し、図4のX‐X方向から見た部分拡大断面図である。
【図11】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置において袋吸引移送部の吸引パッドと袋支持部の配置を示し、図4の矢印XIの方向から見た拡大平面図である。
【図12】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置において袋開放部の概略的な構成を示し、図5の矢印XIIの方向から見た一部断面を含む部分平面図である。
【図13】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置において袋開放部と袋移動部の概略的な構成を示し、図6の矢印XIIIの方向から見た一部断面を含む部分拡大平面図である。
【図14】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置において袋移動部を構成する一つの把持部の概略的な構成を示し、図5の矢印XIVの方向から見た拡大側面図である。
【図15】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置において袋装着の第1工程を示し、一部断面を含む部分側面図(A)と部分平面図(B)である。
【図16】本発明の一つの実施の形態としての袋装着装置において袋装着の第2工程を示し、一部断面を含む部分側面図(A)、(B)と部分平面図(C)である。
【図17】本発明の袋装着装置を用いて袋を装着することが可能な他の容器の例を示す側面図(A)、(C)と平面図(B)、(D)である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
(装置全体の構成)
袋装着装置1を上から見た概略的な配置構成が図1に示されている。袋装着装置1は、容器位置決めステーションS1と、袋被せステーションS2と、袋装着ステーションS3とから構成される。矢印Aで示す方向に容器20が、直立した状態のままで移送される過程で、袋10が容器20に被せられて装着される。
【0033】
容器位置決めステーションS1では、容器20の吐出部23の位置決めと、容器本体21の外周面に配置された図柄、マーク等の所定の印刷部の位置決めとを行う。次に、袋被せステーションS2では、所定の位置に位置決めされた容器20の一部に袋10が被せられる。このとき、多数の袋10が積載された袋積載部210から、一枚の袋10が、矢印Bで示す方向に袋被せステーションS2に移送されて、容器20の一部に袋10が被せられる。なお、多数の袋10は、開口部11が袋被せステーションS2の側に、閉口部12が袋被せステーションS2の側と反対側に位置づけられ、袋10の周囲に配置された袋位置決め部材211で位置決めされた状態で積載されている。そして、袋装着ステーションS3では、袋10が容器20全体に被せられて装着される。なお、袋10は、たとえば、合成樹脂製であり、好ましくは、シュリンク包装可能な熱収縮性フィルムからなる。袋10が合成樹脂製の場合、予め溶断溶着することによって閉口部12が形成されている。
【0034】
なお、図1と図2に示すように、容器20は、容器本体21と、容器本体21の頂部に位置づけられた首部22と、首部22の上に設けられた吐出部(ノズル)23とから構成される。容器20には、医薬品、化粧品、洗剤、芳香剤、食品等の液体または粉体が内容物として充填されている。内容物は容器20の吐出部23から出るようになっている。容器本体21は、首部22と吐出部23を含む頂部に対して回動可能である。なお、容器20は、たとえば、合成樹脂製である。
【0035】
以下、各ステーションでの袋装着装置1の動作について詳細に説明する。
【0036】
(容器位置決めステーションS1)
容器位置決めステーションS1では、まず、図2(A)に示すように、吐出部検出部110が、たとえば、レーザーセンサーが、容器20の吐出部23の位置を検出する。そして、容器20の底部24側に設けられた容器本体回転部120は、吐出部23の位置が所定の位置に位置づけられるまで、たとえば、図2(B)に示すように吐出部23の吐出口の位置が容器20の搬送方向と正反対の方向(図1にて矢印Aの方向と正反対の方向)に向くまで、容器20を矢印Dの方向(反時計回りの方向、左回転)に回転させる。このようにして、吐出部23の位置決めが行われる。
【0037】
次に、図2(C)に示すように、吐出部固定部130が首部22と吐出部23を含む頂部を把持して吐出部23の位置を固定した状態で、印刷部検出部140が、たとえば、CCDイメージ(画像)センサーが、矢印Eで示す方向(紙面の裏側から表側に向かう方向)にて、容器本体21の外周面に配置された図柄、マーク等の所定の印刷部を検出する。このとき、容器20を矢印Eの方向(時計回りの方向、右回転)に回転させる。印刷部検出部140が所定の印刷部を検出すると、装置において予め定められた位置に所定の印刷部を位置づけるために、容器20を移動させるのに必要な容器20の矢印Eの方向への回転量を袋装着装置1の制御部が算出する。そして、その回転量だけ、容器20を矢印Eの方向に回転させる。このようにして、吐出部23の位置決めとともに、容器20が装置において予め定められた位置に位置づけられる。位置決めされた容器20は、図2(D)に示すように、容器本体21が容器位置決め用挟持部151、152で挟まれるとともに容器位置決めピン153で係止されることにより、容器20が袋装着装置1の基準となる位置に固定される。この袋装着装置1の基準となる位置に基づいて、袋装着装置1の後述する各動作部分が、サーボ機構により、各動作部分の位置、方位、姿勢などを制御量として、目標値に追従するように制御されて、自動で作動する。
【0038】
容器20の位置決めが終了すると、容器20は、コンベヤ(図示せず)によって、袋被せステーションS2に移動させられる。
【0039】
(袋被せステーションS2)
袋被せステーションS2では、まず、図3に示すように、袋吸引移送部220の吸引部221が、袋積載部210に積み重ねられた多数の袋10から、矢印Gで示す方向に、一枚の袋10の開口部11側の端部を真空吸着することにより、一枚の袋10を取り出す。
【0040】
その後、図4に示すように、吸引部221が一枚の袋10の開口部11側の端部を真空吸着した状態で、袋吸引移送部220が矢印Hで示す方向に移動することにより、一枚の袋10を中間位置まで移動させる。このとき、吸引部222は作動していない。袋10は、袋支持部230に案内されて移動する。袋支持部230は、袋積載部210側に袋10が挿入される入口と、反対側に袋10が放出される出口とを有する。なお、図3、図4に示すように、袋支持部230の出口側には、袋開放部240と袋移動部250が配置されている。
【0041】
図9、図10、図11に示すように、袋支持部230は、袋10の上に配置される袋上部ガイド231と、袋の下に配置される袋下部ガイド232とから構成される。袋上部ガイド231は左右に分割された二つの部材から構成され、吸引部221、222が真空吸着動作することができるように二つの部材は間隔をあけて配置されている。また、図3、図4に示すように、袋積載部210側の袋支持部230の入口では、袋上部ガイド231と袋下部ガイド232の間隔が袋積載部210に近づくにつれて広くなるようにされている。袋支持部230の入口から出口に向かうにつれて、袋支持部230の中間部分は、袋上部ガイド231と袋下部ガイド232の間隔がほぼ一定で、ほぼ水平に配置されている。袋支持部230の出口は、袋上部ガイド231と袋下部ガイド232の間隔がほぼ一定で、ほぼ水平に配置された状態から、ほぼ90°曲げられて垂直下方向に向くように設けられている。
【0042】
図4に示す中間位置まで、吸引部221が真空吸着により袋10を移動させると、吸引部221の作動を停止させると同時に、吸引部222が袋10の閉口部12寄りの部分を真空吸着するように作動する。
【0043】
そして、図5に示すように、吸引部222が一枚の袋10の中間部を真空吸着した状態で、袋吸引移送部220が矢印Hで示す方向に移動することにより、一枚の袋10を待機位置まで移動させる。このとき、吸引部221は作動していない。袋10は、袋支持部230に案内されて移動する。待機位置では、袋支持部230は、袋10の閉口部12側をほぼ水平に支持し、袋10の開口部11側をほぼ垂直下方向に垂らすように解放した状態で支持する。このとき、図5と図12に示すように、袋開放部240を構成する一対の吸引部241、242と吸引部243、244が間隔をあけて離れた状態で待機しており、図12に示すように、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112が閉じた状態である。
【0044】
その後、図6と図13に示すように、袋開放部240を構成する一対の吸引部241、242と吸引部243、244が、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112を真空吸着して、矢印Jの方向に移動することにより、袋10の開口部11を開かせる。このタイミングで、袋吸引移送部220が、矢印Iの方向に移動して、元の位置にもどる。このとき、袋移動部250を構成する一対の把持部251、252は、矢印Kの方向に移動することにより、互いに密着して閉じた状態になる。
【0045】
図13に示すように、一対の把持部251、252の各々は、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112の内側に挿入されるように配置される爪状部253、254と、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112の外側に配置される押え部255、256とから構成される。また、図14に示すように、把持部251(252)において、押え部255(256)の面は、爪状部253(254)の面に対向するように配置され、図13に示すように、押え部255、256は、たとえば、エアシリンダーを駆動源として、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112の内側に挿入される爪状部253、254に向かって、袋10を介して押圧することができるように配置されている。
【0046】
袋開放部240によって袋10の開口部11を僅かに開かせた後、図7に示すように、一対の把持部251、252が互いに密着して閉じた状態のままで、一対の把持部251、252を、矢印Mの方向に移動させることにより、爪状部253、254を袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112の内側に挿入する。そして、押え部255、256を矢印Lの方向に移動させることにより、開かれた袋10の開口部11の一方端部111を爪状部253と押え部255とで挟み、他方端部112を爪状部254と押え部256とで挟む。このようにして、一対の把持部251、252が、開かれた袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112を挟んで把持する。このとき、袋開放部240を構成する一対の吸引部241、242と吸引部243、244の作動は停止されている。
【0047】
そして、図8に示すように、一対の把持部251、252を、矢印Oの方向に移動させることにより、一対の把持部251、252の間隔を拡げるとともに、矢印Nの方向に下降移動させることにより、一対の把持部251、252を容器20に向かって移動させる。
【0048】
さらに、図15(A)に示すように、一対の把持部251、252の位置と間隔を変化させることにより、容器20の少なくとも一部、たとえば、容器20の高さの2/3程度に袋10を被せるように袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112を容器10の外周部形状に沿って移動させる。このとき、容器20の外周部の形状に沿って一対の把持部251、252の間隔を変化させるとともに、一対の把持部251、252をほぼ垂直下方向に、すなわち矢印Pの方向に下降させる。また、図15(B)に示すように、容器20の吐出部23が水平方向に突出しているので、容器20の外周部の形状に沿って一対の把持部251、252をほぼ水平方向に、すなわち矢印Rの方向に移動させることにより、一対の把持部251、252の水平方向の位置を変化させる。さらに、爪状部253、254には、それぞれ、空気吹き出し部257、258が設けられている。一対の把持部251、252を上述したように移動させるとともに、空気吹き出し部257、258から空気を矢印Qの方向に吹き出させることにより、袋10を膨らませながら、袋10を容器20に被せる。
【0049】
その後、一対の把持部251、252が、容器20の少なくとも一部、たとえば、容器20の高さの2/3程度に袋10を被せるように袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112を容器20の外周形状に沿って移動させた後、図示していないが、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112を解放するように爪状部253、254と押え部255、256が移動する。そして、一対の把持部251、252が、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112を解放した後、ほぼ垂直下方向、すなわち、図15(A)に示す矢印Pの方向に移動し、一対の把持部251、252の間隔を拡げるように移動し、さらに、ほぼ水平方向に、すなわち、図15(B)に示す矢印Rの方向に、または、その方向と逆の方向に移動することにより、袋10から離脱する。
【0050】
なお、図15(A)に示すように容器本体21が容器位置決め用挟持部151、152で挟まれるとともに容器位置決めピン153で係止され、容器20が袋装着装置1の基準となる位置に固定された状態で、この袋装着装置1の基準となる位置に基づいて、一対の把持部251、252が、サーボ機構により、一対の把持部251、252の位置、方位、姿勢などを制御量として、目標値に追従するように制御されて、自動で作動することによって、一対の把持部251、252の上述の一連の動作が行われる。
【0051】
一対の把持部251、252が袋10から離脱した後、容器20は、コンベヤ(図示せず)によって、袋装着ステーションS3に移動させられる。
【0052】
(袋装着ステーションS3)
袋装着ステーションS3では、図16(A)(C)に示すように、容器20の少なくとも一部に袋10が被せられた容器20を垂直上下方向に移動させる容器昇降部310と、袋10を介して容器20の外側を挟む一対の容器挟持部321、322とが設けられている。容器昇降部310が、容器20の少なくとも一部に袋10が被せられた容器20を矢印Sの方向に上昇移動させるとともに、一対の容器挟持部321、322が矢印Tの方向に移動して袋10を介して容器20の外側を挟むことにより、袋10を容器20の底部24まで移動させて、容器20全体に袋10を被せることができる。
【0053】
また、図16(B)に示すように、袋10を容器20の底部24まで移動させた後、熱風吹き出し部(図示されていない)が矢印Uの方向に熱風を吹き出すことにより、袋10の開口11の端縁部を容器20の底部に巻き込ませるように、袋10を容器20に装着させることができる。
【0054】
その後、図示されていないが、容器昇降部310は、袋10が装着された容器20を矢印Sで示す方向と逆の方向に下降移動するとともに、一対の容器挟持部321、322が矢印Tの方向と逆の方向に移動して袋10から離れる。
【0055】
なお、袋10を容器20に装着させた後、所定のセンサー(図示せず)が袋10の閉口部12と容器20の吐出部23との間に余分な袋部分がなく、かつ、袋10が容器本体21に存在していることを検出することにより、袋10が容器20に良好に装着されている(良)と判定される。一方、袋10の閉口部12と容器20の吐出部23との間に余分な袋部分がある、または、袋10が容器本体21に存在していないことを検出することにより、袋10が容器20に良好に装着されていない(不良)と判定される。
【0056】
以上のようにして、本発明の袋装着装置1を用いて、袋10を容器20に被せて装着させることができる。
【0057】
なお、袋10がシュリンク包装可能な熱収縮性フィルムからなる場合、後工程で、袋10が装着された容器20に対して熱を加えることにより、袋10が熱収縮し、袋10が容器20の外表面に密着して包装される。
【0058】
上述した袋装着装置1の構成を要約すると、本発明の一つの実施の形態である袋装着装置1は、一方端に開口部11を有し、他方端に閉口部12を有する合成樹脂製フィルムからなる袋10を容器20に被せる袋装着装置であって、袋積載部210と、袋吸引移送部220と、袋支持部230と、袋開放部240と、袋移動部250とを備える。袋積載部210は、複数の袋10を積み重ねて保持する。袋吸引移送部220は、袋積載部210から一枚の袋10を吸着して待機位置まで移動させる。袋支持部230は、袋吸引移送部220によって移動させられる袋10を案内し、待機位置にて袋10の開口部11側を解放した状態で袋10の閉口部12側を支持する。袋開放部240は、袋支持部230から解放された状態の袋10の開口部11側の一方端部111と他方端部112を吸着して袋10の開口部11を開かせる。袋移動部250は、袋開放部240によって開かれた袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112を挟んで把持する一対の把持部251、252を含み、一対の把持部251、252の間隔を拡げて、一対の把持部251、252を容器20に向かって移動させ、かつ、一対の把持部251、252の位置と間隔を変化させることにより、容器20の少なくとも一部に袋10を被せるように袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112を容器20の外周形状に沿って移動させる。
【0059】
以上のように構成された袋装着装置1においては、一枚ずつ袋10が、袋積載部210から袋吸引移送部220によって吸着されて、袋支持部230に案内されて、待機位置まで移動する。待機位置では、袋10の開口部11側が解放された状態で、一枚の袋10は袋支持部230によって支持される。その後、袋支持部230から解放された状態の袋10の開口部11側の一方端部111と他方端部112が、袋開放部240によって吸着され、袋10の開口部11が開く。開かれた袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112は、袋移動部250の一対の把持部251、252によって挟まれて把持される。そして、一対の把持部251、252の間隔を拡げた状態で一対の把持部251、252を容器20に向かって移動させるとともに、一対の把持部251、252の位置と間隔を変化させることにより、容器20の少なくとも一部に袋10を被せることができる。このとき、一対の把持部251、252の位置と間隔を変化させるので、袋移動部250により、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112が容器20の外周形状に沿って移動することができる。このようにして、一枚ずつ袋10を移動させて容器20に袋10を被せることができるので、スクラップ片を生じさせることなく、少量の容器20を連続的に袋状のフィルムで包装することができる。
【0060】
袋装着装置1において、袋支持部230は、待機位置にて、袋10の閉口部12側をほぼ水平に支持し、袋10の開口部11側をほぼ垂直下方に垂らすように支持する。このように構成することにより、一枚ずつ袋10の開口部11側を容器20に対して上方向から位置決めすることができるので、一枚ずつ袋10を容器20の上部から容器20に被せることができる。
【0061】
また、袋装着装置1において、一対の把持部251、252の各々は、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112の内側に挿入される爪状部253、254と、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112の外側に配置される押え部255、256とを含む。このように構成することにより、一枚ずつ袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112のそれぞれは、爪状部253、254と押え部255、256とに挟まれ、強固に保持されて、袋移動部250により、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112が容器20の外周形状に沿って移動することができる。
【0062】
上記のように構成される場合、爪状部253、254には、袋10の開口部11の内側から閉口部12に向かって空気を吹き出す空気吹き出し部257、258が設けられていることが好ましい。このように構成することにより、空気吹き出し部257、258から吹き出される空気によって袋10を膨らませながら、袋移動部250により、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112が容器20の外周形状に沿って移動して、容器20の少なくとも一部に袋10を被せることが容易になる。
【0063】
また、上記のように構成される場合、押え部255、256は、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112の内側に挿入される爪状部253、254に向かって袋10を介して押圧することが好ましい。このように構成することにより、一枚ずつ袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112のそれぞれは、爪状部253、254と押え部255、256とに挟まれ、より強固に保持されて、袋移動部250により、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112が容器20の外周形状に沿って移動することができる。
【0064】
袋装着装置1において、一対の把持部251、252は、ほぼ水平方向に、かつ、ほぼ垂直下方向に移動することによって、容器20の少なくとも一部に袋10を被せるように袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112を容器20の外周形状に沿って移動させることが好ましい。このように、一対の把持部251、252が、容器20に向かって、ほぼ垂直下方向に移動するだけでなく、ほぼ水平方向にも移動するので、容器20の水平断面形状が中心に対して非対称であっても、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112を容器20の外周形状に沿って移動させることができる。
【0065】
たとえば、図17(A)(B)に示すように、容器30は、容器本体31と、内容物の吐出部としてスプレー用トリガー33を首部32の上に有する頂部とを備える。このように容器30の水平断面形状が中心に対して非対称である容器30に対しても、袋装着装置1を用いて、袋10を容器30に被せて装着させることできる。
【0066】
また、図17(C)(D)に示すように、容器40は、容器本体41と、内容物の吐出部を有する頂部42とを備える。このように容器40の水平断面形状が中心に対して非対称である容器40に対しても、袋装着装置1を用いて、袋10を容器40に被せて装着させることできる。
【0067】
なお、本発明の袋装着装置1は、容器20、30、40のような形態の容器だけでなく、種々の形態の容器に適用可能である。
【0068】
袋装着装置1において、一対の把持部251、252が、容器20の少なくとも一部に袋10を被せるように袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112を容器20の外周形状に沿って移動させた後、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112のそれぞれを解放することが好ましい。このように構成することにより、容器20の少なくとも一部に袋10を被せた後、袋移動部250から袋10を解放することができる。
【0069】
上記のように構成される場合、一対の把持部251、252が、袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112のそれぞれを解放した後、ほぼ垂直下方向に移動し、一対の把持部251、252の間隔を拡げ、ほぼ水平方向に移動することにより、袋10から離脱することが好ましい。このように、一対の把持部251、252が、袋10を解放した後、ほぼ垂直下方向に移動し、一対の把持部251、252の間隔を拡げるだけでなく、ほぼ水平方向にも移動するので、袋移動部250、すなわち一対の把持部251、252を袋10から容易に離脱させることができる。
【0070】
袋装着装置1において、袋移動部250は、直立した容器20の頂部から底部24に向かって袋10の開口部11の一方端部111と他方端部112を移動させることが好ましい。このように構成することにより、たとえば、筒状の容器20を直立した状態のままで袋10を容器20に被せることができる。ほとんどの場合、筒状の容器20では、内容物の充填と蓋締めが容器20を直立した状態で行われるので、容器20の姿勢を変えることなく、容器20に対して袋10を移動させて袋10を容器20に被せることができる。
【0071】
袋装着装置1は、容器20の少なくとも一部に袋10が被せられた容器20を垂直上下方向に移動させる容器昇降部310と、袋10を介して容器20の外側を挟む容器挟持部321、322と、容器20の底部24に向かって熱風を吹き出す熱風吹き出し部(図示せず)とをさらに備えることが好ましい。このように構成することにより、容器昇降部310が、容器20の少なくとも一部に袋10が被せられた容器20を、垂直上方向に移動させるとともに、容器挟持部321、322が袋10を介して容器20の外側を挟むことによって、容器20全体に袋10を被せることができる。このとき、熱風吹き出し部が容器20の底部24に熱風を吹き出すことにより、袋10の開口部11の端縁部を容器20の底部24に巻き込ませるように装着することができる。
【0072】
袋装着装置1は、吐出部23の位置を検出する吐出部検出部110と、頂部を把持して吐出部23の位置を固定する吐出部固定部130と、容器本体21を回転させる容器本体回転部120と、容器本体21の外周面に配置された所定の印刷部を検出する印刷部検出部140とをさらに備えることが好ましい。このように構成することにより、内容物の吐出部23を頂部に有し、容器本体21が頂部に対して回動可能である容器20に対して、吐出部検出部110が吐出部23の位置を検出した後、容器本体回転部120が容器20を回転させることにより、吐出部23の位置を所定の位置に調整することができる。吐出部23の位置を所定の位置に調整した後、吐出部固定部130が容器20の頂部を把持して吐出部23の位置を固定する。さらに、吐出部固定部130が容器20の頂部を把持して吐出部23の位置を固定した状態で、印刷部検出部140が容器本体21の外周面に配置された所定の印刷部を検出した後、容器本体回転部120が容器20を回転させることにより、容器本体21の外周面に配置された所定の印刷部の位置を調整することができる。このようにして、容器20の吐出部23の位置決めと、容器本体21の外周面に配置された所定の印刷部の位置決めとを同時に行うことができる。
【0073】
なお、上記の実施の形態では、合成樹脂製フィルムからなる袋10を用いて容器20に装着させているが、合成樹脂以外の材質からなるフィルム状の袋を用いてもよく、本発明の袋装着装置に用いられる袋の材質は限定されない。合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリスチレン、直鎖低密度ポリエチレン等が用いられる。また、上記の実施の形態では、合成樹脂製フィルムとして、シュリンク包装可能な熱収縮性フィルムを用いているが、熱収縮性フィルム以外の合成樹脂製フィルムを用いてもよい。
【0074】
また、上記の実施の形態では、袋を容器に装着させるために本発明の装置を用いた例を示したが、両端に開口部を有するスリーブ状(円筒状)のラベル等の包装材を容器に装着させる場合にも本発明の装置を適用することができる。
【0075】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものであることが意図される。
【符号の説明】
【0076】
1:袋装着装置、10:袋、11:開口部、12:閉口部、20:容器、21:容器本体、22:首部、23:吐出部、24:底部、110:吐出部検出部、111:一方端部、112:他方端部、120:容器本体回転部、130:吐出部固定部、140:印刷部検出部、210:袋積載部、220:袋吸引移送部、230:袋支持部、240:袋開放部、250:袋移動部、251,252:把持部、253,254:爪状部、255,256:押え部、257,258:空気吹き出し部、310:容器昇降部、321,322:容器挟持部。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方端に開口部を有し、他方端に閉口部を有する合成樹脂製フィルムからなる袋を容器に被せる袋装着装置であって、
複数の袋を積み重ねて保持する袋積載部と、
前記袋積載部から一枚の袋を吸着して待機位置まで移動させる袋吸引移送部と、
前記袋吸引移送部によって移動させられる袋を案内し、前記待機位置にて袋の開口部側を解放した状態で袋の閉口部側を支持する袋支持部と、
前記袋支持部から解放された状態の袋の開口部側の一方端部と他方端部を吸着して袋の開口部を開かせる袋開放部と、
前記袋開放部によって開かれた袋の開口部の一方端部と他方端部を挟んで把持する一対の把持部を含み、前記一対の把持部の間隔を拡げて、前記一対の把持部を容器に向かって移動させ、かつ、前記一対の把持部の位置と間隔を変化させることにより、容器の少なくとも一部に袋を被せるように袋の開口部の一方端部と他方端部を容器の外周形状に沿って移動させる袋移動部と、
を備えた、袋装着装置。
【請求項2】
前記袋支持部は、前記待機位置にて、袋の閉口部側をほぼ水平に支持し、袋の開口部側をほぼ垂直下方に垂らすように支持する、請求項1に記載の袋装着装置。
【請求項3】
前記一対の把持部の各々は、袋の開口部の一方端部と他方端部の内側に挿入される爪状部と、袋の開口部の一方端部と他方端部の外側に配置される押え部とを含む、請求項1または請求項2に記載の袋装着装置。
【請求項4】
前記爪状部には、袋の開口部の内側から閉口部に向かって空気を吹き出す空気吹き出し部が設けられている、請求項3に記載の袋装着装置。
【請求項5】
前記押え部は、袋の開口部の一方端部と他方端部の内側に挿入される前記爪状部に向かって袋を介して押圧する、請求項3または請求項4に記載の袋装着装置。
【請求項6】
前記一対の把持部は、ほぼ水平方向に、かつ、ほぼ垂直下方向に移動することによって、容器の少なくとも一部に袋を被せるように袋の開口部の一方端部と他方端部を容器の外周形状に沿って移動させる、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の袋装着装置。
【請求項7】
前記一対の把持部が、容器の少なくとも一部に袋を被せるように袋の開口部の一方端部と他方端部を容器の外周形状に沿って移動させた後、袋の開口部の一方端部と他方端部のそれぞれを解放する、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の袋装着装置。
【請求項8】
前記一対の把持部が、袋の開口部の一方端部と他方端部のそれぞれを解放した後、ほぼ垂直下方向に移動し、前記一対の把持部の間隔を拡げ、ほぼ水平方向に移動することにより、袋から離脱する、請求項7に記載の袋装着装置。
【請求項9】
前記袋移動部は、直立した容器の頂部から底部に向かって袋の開口部の一方端部と他方端部を移動させる、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の袋装着装置。
【請求項10】
容器の少なくとも一部に袋が被せられた容器を垂直上下方向に移動させる容器昇降部と、
袋を介して容器の外側を挟む容器挟持部と、
容器の底部に向かって熱風を吹き出す熱風吹き出し部と、
をさらに備える、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の袋装着装置。
【請求項11】
内容物の吐出部を頂部に有し、容器本体が頂部に対して回動可能である容器に袋を被せる袋装着装置であって、
吐出部の位置を検出する吐出部検出部と、
頂部を把持して吐出部の位置を固定する吐出部固定部と、
容器本体を回転させる容器本体回転部と、
容器本体の外周面に配置された所定の印刷部を検出する印刷部検出部と、
をさらに備える、請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の袋装着装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−82480(P2013−82480A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−223711(P2011−223711)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(390036629)株式会社ヤマガタグラビヤ (30)
【Fターム(参考)】