説明

被切断材及び端材の管理方法

【課題】搬入された素材やこの素材を切断したときに生じた端材を合理的に管理する。
【解決手段】素材1を受け入れたとき、材質及び板厚及び製造条件及び平面形状と寸法を含む被切断材情報を記憶部に記憶させ被切断材認識情報を書き込んだICタグ10を素材1に添えて貯蔵しておく。素材1に対する切断が終了して端材2、3が発生したとき、端材2、3毎に素材1の材質及び板厚及び製造条件に加えて平面形状と寸法を入力して端材情報として記憶させ端材認識情報をICタグ10−2、10−3に書き込み、夫々端材2、3に添えて端材貯蔵領域に貯蔵する。素材貯蔵領域に貯蔵された素材1毎に添えられたICタグ10A〜10Dに書き込まれた被切断材認識情報、及び端材貯蔵領域に貯蔵された端材2、3毎に添えられたICタグ10−2、10−3に書き込まれた端材認識情報をリーダライター17によって読みとることで、素材1及び端材2、3の管理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、初期の被切断材及びこの初期の被切断材を切断するのに伴って発生した端材を管理するための方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
造船や橋梁等を含む鉄構産業では、鋼板やステンレス鋼板をガス切断トーチやプラズマ切断トーチ或いはレーザ切断トーチ等の切断トーチを用いて目的の部品の形状に切断し、この部品を溶接或いはボルト接合して大型の構造物を構成するのが一般的である。目的の部品が橋梁のウエブのように寸法が大きい場合、素材となる鋼板はウエブの寸法に対応したものが発注される。このように目的の部品が引き当てられた素材では、目的の部品を切断したときの歩留まりは良く、大きな残材が生じることがない。
【0003】
また機械製造業や装置産業では、寸法の小さい種々の形状を持った複数の部品を利用している。このような産業では、素材となる鋼板やステンレス鋼板を特定の部品に引き当てて発注することはなく、材質と板厚を指定したうえで、適当な幅と長さを指定して発注するのが一般的である。この発注に基づいて搬入された素材からは、該素材の材質及び板厚と同じ材質、板厚が指定された部品が切断されることとなる。
【0004】
素材に対する切断は、該素材から切断すべき全ての部品を素材上に配置して予定切断経路を設定し、この予定切断経路に沿って切断トーチを移動させて行っている。切断が終了したとき、この素材からは、切断された複数の部品と、再度部品を切断し得るような大きい寸法を有する端材と、部品を切断することが不可能な小さい寸法を有するスクラップと、が生じる。
【0005】
搬入された素材や切断に伴って生じた端材は夫々所定の貯蔵領域で貯蔵され、部品の切断を行う際に払い出される。このため、貯蔵領域で貯蔵される素材や端材は、個々の企業の管理方式に基づいて管理されるのが一般的である。このような管理方式として、例えば素材、端材にバーコードを添付しておき、必要に応じてバーコードを読み取って利用することが行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、素材や端材は平積みされて貯蔵されるのが一般的であり、これらの素材や端材にバーコードが添付されていても実際上読み取ることができないという問題がある。このため、素材を受け入れたときに、受け入れたことを認識することが可能であるが、貯蔵領域の何処にあるかを探すのは難しいという問題が生じている。この問題は端材に対しても同様に生じている。このようなことから、端材に対する管理がおろそかになりがちになるという問題が派生している。
【0007】
特に最近では、切断された部品毎に材質を含む履歴(例えばミルシートやロール番号に基づく製造条件)を求められることがあり、切断された部品が端材から切断されたものであるような場合、該端材の管理が正確になされていないと、材質や履歴を把握し得ないという問題が生じる。
【0008】
また、端材の管理が正確になされていないと、素材と端材との棚卸が不正確になるという問題があり、且つ素材毎の歩留まりを把握することができないという問題が生じる。このため、歩留まりを計算する場合、前期棚卸重量と、一定期間に購入した素材の総重量と、同期間に販売した部品の総重量と、同期間に販売したスクラップの総重量と、今期棚卸重量と、から計算せざるを得ず、個々の素材の歩留まりを計算し得ないという問題がある。
【0009】
また、端材の管理が正確になされていないと、目的の部品を切断しようとしたときにこの部品と同一材質で同一厚さの端材があるにも関わらず、素材から切断してしまい、更に管理が不充分な端材が生じてしまう虞がある。
【0010】
本発明の目的は、搬入された初期の被切断材や、この被切断材を切断したときに生じた端材を合理的に管理する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本発明に係る被切断材及び端材の管理方法は、初期の被切断材及び該被切断材を切断したときに発生する端材を管理する管理方法であって、初期の被切断材の材質及び板厚及び製造条件及び平面形状と寸法を含む被切断材情報及び被切断材を切断したときに発生した端材の平面形状と寸法を入力する入力部と、入力された被切断材情報を記憶すると共に、入力された端材の平面形状と寸法を前記被切断材情報と関連付けた端材情報として記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された被切断材情報から切断可能面積を演算すると共に端材情報から切断可能面積を演算する演算部と、前記記憶部に記憶された被切断材情報又は端材情報を個別に又は一覧として出力する出力部と、前記各部を制御する制御部と、を有する制御装置と、前記被切断材情報と関連付けられた被切断材認識情報、又は前記端材情報と関連付けられた端材認識情報が書き込まれるICタグと、ICタグに書き込まれた被切断材認識情報又は端材認識情報を読み出して前記制御装置の記憶部に記憶された被切断材情報又は端材情報を表示し又はICタグに新たな情報を書き込むと共に前記制御装置の記憶部に新たな情報を入力するリーダライターと、を有し、初期の被切断材を受け入れたとき、該被切断材の材質及び板厚及び製造条件及び平面形状と寸法を含む被切断材情報を前記制御装置の記憶部に記憶させると共に、該被切断材情報と関連付けられた被切断材認識情報をICタグに書き込み、前記被切断材認識情報が書き込まれたICタグを受け入れた初期の被切断材に添えて素材貯蔵領域に貯蔵しておき、前記初期の被切断材に対する切断が終了して端材が発生したとき、発生した端材毎に、前記制御装置の記憶部に既に記憶されている初期の被切断材の材質及び板厚及び製造条件に加えて平面形状と寸法を入力して端材情報として記憶させると共に、該端材情報に関連付けられた端材認識情報をICタグに書き込み、前記端材認識情報が書き込まれたICタグを対応する端材に添えて端材貯蔵領域に貯蔵し、素材貯蔵領域に貯蔵された初期の被切断材毎に添えられたICタグに書き込まれた被切断材認識情報、及び端材貯蔵領域に貯蔵された端材毎に添えられたICタグに書き込まれた端材認識情報をリーダライターによって読みとることで、初期の被切断材及び端材の管理を行うことを特徴とするものである。
【0012】
上記管理方法に於いて、前記制御装置は、初期の被切断材を特定したとき、該被切断材から切断された製品の面積と発生した端材の面積、及び前記端材から切断された製品の面積と発生した端材の面積を演算し得るように構成されており、特定の被切断材から発生した端材が消滅したとき、初期の被切断材の面積と、該初期の被切断材及び該初期の被切断材から発生した端材から切断された全ての製品の面積と、から初期の被切断材の歩留まりを演算し得るように構成されていることが好ましい。
【0013】
また上記管理方法に於いて、前記制御装置は、更に、初期の被切断材又は端材に対して切断すべき製品を割り付けてネスティングを行うネスティング部と、前記ネスティングに基づいて数値制御データを作成する数値制御データ作成部と、作成された数値制御データを記憶する数値制御データ記憶部と、予め設定された切断工程順位を記憶する工程順位記憶部と、を有し、工程順位記憶部に記憶された切断工程順位に従って数値制御データ記憶部に記憶された数値制御データを読み出して数値制御切断装置に転送し得るように構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る被切断材及び端材の管理方法では、搬入された初期の被切断材(以下「素材」という)、及びこの素材に対する切断を行って発生した端材の管理を行うことができる。即ち、搬入された素材に、この素材の材質及び板厚及び製造条件及び平面形状と寸法を含む被切断材情報と関連付けて付与された被切断材認識情報が書き込まれたICタグを添えて素材貯蔵領域に貯蔵しておくことで、この素材貯蔵領域をリーダライターで捜索することで、在庫されている素材を認識することができる。また、素材を切断して1又は複数の端材が生じたとき、生じた端材毎の形状や寸法を被切断材情報と関連付けた端材情報を記憶すると共に端材認識情報と関連付けられた端材認識情報を書き込んだICタグを添えて端材貯蔵領域に貯蔵しておくことで、この素材貯蔵領域をリーダライターで捜索することで、在庫されている端材を管理することができる。
【0015】
また、制御装置が、素材を特定することによって、該素材から切断された製品の面積と発生した端材の面積、端材から切断された製品の面積を演算し得るように構成されている場合には、個々の素材毎の歩留まりを計算することができる。
【0016】
また、制御装置が、ネスティング部、数値制御(NC)データ作成部、NCデータ記憶部と、工程順位記憶部を有する場合には、目的の製品に要求される材質、板厚、形状、寸法に対応した素材又は端材から目的の製品を切断することができ、且つ複数の素材又は端材を工程順に切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】搬入された素材にICタグを添えて貯蔵した状態を説明する図である。
【図2】素材に対する切断を行う際の手順を説明する図である。
【図3】端材の形状を認識してストッカーに貯蔵する手順を説明する図である。
【図4】端材を平積みして貯蔵する手順を説明する図である。
【図5】ICタグの例を説明する図である。
【図6】制御装置と切断装置、端材認識装置等の構成例を説明する図である。
【図7】素材に対して切断を行ったときの端材と製品とスクラップとの関係を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る被切断材(素材)及び端材の管理方法について説明する。本発明に係る素材及び端材の管理方法は、搬入された素材を切断することによって生じた端材を被切断材情報に関連付けて平面形状と寸法を端材情報として管理することで、端材情報に素材の材質と板厚及びミルシートやロール番号と対応した素材の製造条件を含んで管理することが可能となる。そして、端材情報は、切断の結果生じた端材がスクラップと認識されるまで、切断に伴って変化する平面形状、寸法が更新された状態で端材に添えられ、必要に応じてICタグを読み取ることによって在庫として認識され、或いは材質、板厚が認識されて新たな切断に供され、更に、端材から切断された製品の材質、製造条件を追跡することが可能となる。
【0019】
このため、端材から切断された製品が他の部品と共に構造物を構成したとき、該製品に対する切断経過を追跡することによって、容易に且つ確実に材質、製造工場、製造条件を含む材料履歴を知ることが可能となる。そして、切断された個々の製品の全てについて、材料履歴を知ることが可能となることによって、製品に対する顧客の信頼性を向上させることが可能となる。
【0020】
本発明を実施する場合、記憶部や演算部及び制御部を有する制御装置として、コンピュータを利用することが有利であり、該コンピュータとリーダライターとの通信は無線を介して行うのが有利である。
【0021】
本発明に於いて、素材は搬入されたときに上記被切断材情報と関連付けられた被切断材認識情報(以下「素材ID番号」という)が付与され、該素材ID番号が書き込まれたICタグが添えられて貯蔵される。また、端材にも上記端材情報と関連付けられた端材認識情報(以下「端材ID番号」という)が付与され、該端材ID番号が書き込まれたICタグが添えられる。
【0022】
ICタグの構造は特に限定するものではなく、素材が素材貯蔵領域に貯蔵されているとき、簡単に離脱することなく確実に添えられていることが可能であれば良い。また、貯蔵されている素材を捜索する際に、複数の素材が段積みされているような場合であっても、リーダライターによって容易に捜索し得ることが好ましい。
【0023】
素材から製品を切断する際に、1枚の素材から形状や寸法の異なる複数の製品を切断する場合、素材に対しロス分が少なくなるように割り付けることが必要である。この場合、素材からどのような方法で製品を割り付けるかは限定するものではなく、作業員が素材に対し直接割り付けることが可能である。しかし、コンピュータを利用して割付(ネスティング)を行うと、素材のロスとなる面積を少なくすることが可能であり好ましい。
【0024】
素材を切断する際に用いる切断装置は限定するものではなく、ガス切断装置、プラズマ切断装置、レーザ切断装置等の切断装置の中から選択された切断装置を用いることが可能である。特に、これらの切断装置の制御方式としては数値制御(NC)方式であることが好ましい。このようなNC切断装置を用いた場合、本発明の制御装置と通信することで合理的な切断を行うことが可能である。
【0025】
素材を切断するのに伴って生じた端材の形状や寸法を端材情報として制御装置に入力する場合、この端材の平面形状や寸法を認識する方法は限定するものではなく、作業員が採寸して入力することが可能である。しかし、端材をCCDカメラによって撮影し、画像情報から端材の平面形状や寸法を認識し得るように構成した端材認識装置を用いることが好ましい。この端材認識装置を用いた場合、CCDカメラの画素数に対応した誤差が生じるものの、作業性を向上させることが可能となる。
【0026】
端材を貯蔵する端材貯蔵領域の構成は限定するものではなく、貯蔵ヤードに平積みしておいても良く、ラックに立てた状態で又は横にした状態で貯蔵しても良い。しかし、パレットを支持し得るようにした複数の支持部を有するエレベーター式のラックを用いると、出し入れや管理が容易となり好ましい。
【0027】
素材に対する切断を行って生じた切断片を端材として管理するか、スクラップとして処理するかは、切断片の平面形状や寸法に対応させて一義的に決定し得るものではなく、切断工場が取り扱う製品の形状や寸法に応じて夫々異なる。即ち、同じ寸法を持った切断片であっても、切断すべき製品の寸法が小さく、この切断片に製品を割り付けることが可能な工場では端材として管理されることになる。これに対し、切断すべき製品の寸法が大きく、切断片に製品を割り付けることが不可能であればスクラップとして処理されることとなる。
【0028】
従って、以下説明する本実施例では、端材の寸法を限定することなく、製品を割り付けることが可能な寸法を持った切断片をいうものとする。
【0029】
次に、図を用いて本発明に係る素材及び端材の管理方法の実施例について説明する。先ず、素材や端材に添えるICタグ10の例を図5により説明する。ICタグ10は、平面形状が細長く形成されており、先端部分にICタグ10aとアンテナ10bが配置されると共に他の部分には適度な厚さの厚紙10cが配置され、全体を透明なシート10dによってラミネートされている。このため、ICタグ10は適度な剛性を有しており、厚紙10cの部分を素材又は端材に添えたとき、ICタグ10a、アンテナ10bが片持ち梁状に突出した場合でも折れ曲がることなく突出した状態を保持することが可能である。
【0030】
ICタグ10を素材又は端材に添えたとき、該ICタグ10が素材や端材から離脱してはならない。このため、ICタグ10を素材又は端材に対し強固に取り付けておくことが必要となる。ICタグ10を素材又は端材に取り付ける方法については限定するものではなく、例えばICタグ10の一方側の面に両面テープを貼着しておき、この両面テープを利用して取り付けることが可能である。また、紙テープや布テープを利用して貼り付けておいても良い。何れにしても、ICタグ10は、該ICタグ10を添えた素材や端材が貯蔵されている間、或いは工場内で搬送されている間に離脱することのないように取り付けられる。
【0031】
次に、本実施例の管理方法を実施する際に利用する装置類の構成例について図6により説明する。図に於いて、制御装置15は汎用のコンピュータを利用しており、キーボードを含む入力部15a、ディスプレイやプリンターを含む出力部15b、素材に対応する被切断材情報や端材に対応する端材情報を記憶する記憶部15c、制御プログラムを記憶するプログラム記憶部15d、演算部15e、制御部15fの各部を有している。この制御装置15は、前記各部に加えて、ネスティング部15g、NCデータ作成部15h、工程順位記憶部15i、を有しており、予め設定された切断工程の順位に従って、素材又は端材に対する切断を実行する各装置を制御し得るように構成されている。
【0032】
特に、プログラム記憶部15dには、記憶部15cに記憶した被切断材情報や端材情報から切断可能材料のデータベースを作成するプログラムや、特定の素材に対応する素材ID番号を指定したとき、被切断材情報及び該被切断材情報と関連付けられた端材情報から、指定された素材から切断された製品の面積とこのとき発生した端材の面積、及び前記端材から切断された製品の面積と発生した端材の面積を演算するプログラム、更に、素材の面積と端材の面積及びこの素材から切断された全ての製品の面積、から素材の歩留まりを演算するプログラムを含む素材と端材を管理するために必要なプログラムが記憶されている。
【0033】
制御装置15には無線LANを介してリーダライター17が接続されており、記憶部15cに記憶された被切断材情報に関連付けられた素材ID番号、端材情報に関連付けられた端材ID番号を読み出してICタグ10に書き込み、或いはICタグ10に書き込まれた素材ID番号、端材ID番号を読み出して記憶部15cに記憶された情報を書き換えることが可能である。
【0034】
20は素材又は端材を切断するNC切断装置であり、ガス切断トーチ、プラズマ切断トーチ、レーザ切断トーチ等のなかから選択された切断トーチを有しており、該切断トーチを予め設定された製品の形状に従って移動させることで、目的の切断を行うものである。
【0035】
21は素材に対する切断を行って端材が生じたとき、この端材をCCDカメラで撮影して該端材の平面形状と寸法を認識する端材認識装置であり、認識した平面形状と寸法の情報を素材ID番号と共に制御装置15に伝えるものである。平面形状と寸法及び素材ID番号が伝えられた制御装置15では、平面形状、寸法を素材ID番号に関連つけた素材情報として記憶部15cに記憶すると共に新たに素材ID番号が付与される
【0036】
22はエレベーター式のストッカーであり、複数のパレットを上下方向に複数段配置して構成され、パレット毎に素材や1又は複数の端材を載置して昇降させることで貯蔵し得るように構成されている。このストッカー22は、単に素材1や端材2、3の貯蔵領域として利用することが可能である。しかし、予め設定された切断工程の順位に従って対応するパレットをNC切断装置20に排出し、所定の切断が終了したパレットを回収し得るように構成されることが好ましい。
【0037】
先ず、図1により、素材の管理について説明する。素材1を発注するに当たっては、材質と板厚及び平面形状、寸法等の仕様が設定される。そして、設定された仕様に応じた発注仕様書5が発行され、この発注仕様書5に記載された仕様に基づいて発注し、同時に制御装置15の入力部15aを介して記憶部15cに記憶させる。
【0038】
素材1が搬入されたとき、この素材1に添付されたミルシートの情報が製造条件として記憶部15cに記憶され、既に記憶している材質と板厚及び平面形状と寸法とミルシートの情報とによって被切断材情報が構成される。この被切断材情報はプログラム記憶部15dに記憶されているプログラムによって処理され、記憶部15cとしての素材データベース15cを構成する。
【0039】
また、制御装置15では、素材1の被切断材情報に関連付けられた被切断材認識情報としての素材ID番号が設定される。素材ID番号の形式は特に限定するものではなく、一連の通し番号であって良く、材質や板厚に対応させた記号の組み合わせであっても良い。何れにしてもICタグが保有する有効桁数を合理的に利用することが好ましい。
【0040】
制御装置15で設定された素材ID番号は、リーダライター17によって読み出されてICタグ10に書き込まれ、該ICタグ10は対応する素材1に添えられる。そして、ICタグ10が添えられた素材1は、所定の素材貯蔵領域で、所定の姿勢(例えば平積み)で貯蔵される。
【0041】
特に、素材貯蔵領域に平積みされた複数の素材1(1A〜1D)には、夫々対応する素材ID番号が書き込ませたICタグ10(10A〜10D)が添えられているため、これらの素材1のICタグ10をリーダライター17によって読み取ることで、制御装置15では、素材貯蔵領域に平積みされている素材1(1A〜1D)の数量や各素材1(1A〜1D)の材質、寸法を認識して出力部15bに個々の素材1(1A〜1D)の被切断材情報、或いは全ての素材1A〜1Dの一覧を出力することが可能である。従って、素材1の在庫管理を容易に且つ確実に行うことが可能である。
【0042】
次に、素材1に切断を行う手順と、切断に伴って生じた端材2、3の平面形状と寸法を認識する手順と、平面形状と寸法を認識した端材2、3を貯蔵する手順について図2〜4により説明する。
【0043】
図2に示すように、素材1に対する切断はNC切断装置20によって行う。このNC切断装置20は、一対のレール20eに沿って走行し得るガーター20aと、ガーター20aに沿って横行し得るキャリッジ20bと、キャリッジ20bに搭載された切断トーチ20cと、制御装置15と接続された切断制御装置20dと、を有して構成されている。
【0044】
切断部門が材質と板厚が指定された複数の製品の注文を受けたとき、制御装置15では、これらの製品を同じ材質と板厚を指定された群に仕分けし、夫々の群毎に切断し得る材料となる素材1又は端材を素材データベース15cから選択する。例えば、切断すべき製品4a〜4cを切断し得る材料として素材1を選択する。
【0045】
ネスティング部15gでは、素材1に対し製品4a〜4cを割り付ける。このときの割り付け状態は制御装置15の出力部15bに表示され、作業員によって微調整及び決定作業が行われる。ネスティング部15gで素材1に対するネスティングが終了すると、NCデータ作成部15hでは、ネスティングされた素材1を切断するためのNCデータが作成され、NC切断装置20の切断制御装置20dに送られる。
【0046】
また、NC切断装置20に対し連続して複数の素材1又は端材に対する切断作業が指定されるような場合、予めこの切断作業の順位は制御装置15の工程順位記憶部15iに記憶されており、指定された工程順位に従ってNC切断装置20の切断を進行させるように制御される。例えば、工程順位記憶部15iに記憶されている順位に従って、NC切断装置20には素材1或いは端材が供給され、供給された素材1或いは端材に対応したNCデータが読み出されて切断が行われる。
【0047】
本実施例では、素材1に対し製品4a〜4cの切断を行い、その結果生じたL形状の端材2と円板状の端材3を端材認識装置21によって平面形状と寸法を認識し、認識した平面形状と寸法の情報を制御装置15に送るように構成している。
【0048】
図3に示すように、端材2、3はストッカー22に貯蔵されるパレット22aに載置され、この状態で端材認識装置21によって平面形状と寸法が認識される。端材認識装置21は、パレット22aを跨ぐように構成された門型のガーター21aと、ガーター21aに設けたCCDカメラ21bと、制御装置15と接続された認識装置制御部22cとを有して構成されている。
【0049】
上記の如く構成された端材認識装置21では、CCDカメラ21bによる1回又は複数回の撮影でパレット22aの全域を撮影し、撮影した画像を認識装置制御部21cで処理して端材2、3の輪郭を認識し、更に、認識した輪郭から平面形状と寸法を認識し得るように構成されている。この場合、CCDカメラ21bの画素ピッチに対応するパレット22a上の寸法との関係に応じた誤差が生じる。例えば、CCDカメラ21bの画素ピッチがパレット22a上で5mmに対応するように構成されている場合、撮影された画像を処理して寸法を認識したとき、最大で約10mmの誤差が生じることとなる。これは、端材2、3の実寸は認識した寸法よりも大きいことを意味しており、切断に影響を与えることはない。また、この誤差はCCDカメラ21bの画素数を増加させることで縮小することが可能であり、必要な精度に対応させてCCDカメラ21bの画素数を設定することが好ましい。
【0050】
端材認識装置21によって認識した端材2、3の平面形状と寸法の情報は夫々制御装置15に送られ、これらの情報をもとの素材1の被切断材情報に加えた2つの端材情報が記憶される。また、これらの端材情報はもとの素材1の素材ID番号に関連付けられた端材認識情報となる夫々の端材2、3に対応した端材ID番号が付与される。
【0051】
制御装置15で設定された2つの端材ID番号は、リーダライター17によって夫々読み出されてICタグ10−2、10−3に書き込まれ、該ICタグ10−2、10−3は対応する端材2、3に夫々添えられる。そして、ICタグ10−2、10−3が添えられた端材2、3は、パレット22aに載置された状態で端材貯蔵領域となるストッカー22に搬送され、所定の棚に収容されて貯蔵される。
【0052】
ストッカー22は、複数のパレット22aを上下方向に配置して収容し得るように構成されており、小さい面積で多数の素材1又は端材2、3を貯蔵し得るように構成されている。ストッカー22としては、前記機能を有するものであれば構造を特に限定するものではなく、該ストッカー22を構成する各棚にパレット22aを収容する作業をフォークリフト、或いはコンベアによって行うことが可能なように構成されていることが好ましい。
【0053】
本実施例では、ストッカー22は、パレット22aを収容し得る間隔を持った複数の棚が形成されており、各棚にパレット22a、22b、22cを夫々収容して昇降し得るように構成されている。また、ストッカー22は、制御装置15と接続されたストッカー制御部22dを有しており、該ストッカー制御部22dによって棚の昇降を制御すると共に、パレット22a〜22cの位置と、パレット(22a)に載置された端材(2、3)の情報を制御装置15に送ることが可能である。
【0054】
端材認識装置21とストッカー22の間には、図示しないコンベアが設けられている。そして、このコンベアによって端材認識装置21で載置した端材2、3の平面形状と寸法を認識し、各端材2、3に夫々ICタグ10−2、10−3を添えたパレット22aをストッカー22まで搬送することが可能である。
【0055】
特に、ストッカー22は、各棚がコンベアの搬送面と同一面となるように設置すると共に昇降ピッチを棚の間隔と等しくなるように構成されている。このように構成されたストッカー22では、載置した端材2、3に夫々ICタグ10−2、10−3を添えた後のパレット22aをコンベアによってストッカー22まで搬送して該ストッカー22に収容することが可能である。そして、ストッカー22を駆動してパレット22aを昇降させることで、別のパレット22bをコンベアの搬送面と同一平面に移送することが可能である。
【0056】
尚、ストッカー22は必ずしも端材2、3のみを貯蔵するのに限定するものではなく、素材1の貯蔵領域として利用しても良いことは当然である。
【0057】
上記の如く、素材1を切断したことによって発生した端材2、3をストッカー22に収容して貯蔵する場合、リーダライター17をストッカー22に接近させて各パレット22a〜22cに載置された素材、端材2、3に添えられたICタグ10−2、10−3を読み取って制御装置15に送ることで、ストッカー22に収容されている素材の被切断材情報、及び端材2、3の個々の端材情報を出力し、或いは素材、端材2、3の一覧を出力することが可能である。
【0058】
例えば、ストッカー22が素材を収容し得るように構成されている場合、即ち、パレット22aが素材を載置し得るような寸法を持って構成されている場合、ストッカー22とNC切断装置20とを図示しないコンベアで接続することが好ましい。更に、NC切断装置20と端材認識装置21との間も図示しないコンベアで接続することが好ましい。このように、ストッカー22、NC切断装置20、端材認識装置21を互いにコンベアによって接続することで、搬入された素材1をストッカー22に収容しておき、該素材1に対する切断を行う際にはコンベアによってNC切断装置20まで搬送して所定の切断を行うことが可能である。そして、素材1に対する切断が終了して、パレット22aから製品4a〜4cを取り出して端材2、3を残した状態で、コンベアによってNC切断装置20から端材認識装置21に移送して端材2、3の平面形状と寸法を認識することが可能である。更に、端材認識装置21で夫々の端材2、3にICタグ10−2、10−3を添えた後、コンベアによってストッカー22に移送して貯蔵することが可能である。
【0059】
ストッカー22、NC切断装置20、端材認識装置21を上記の如く構成することによって、素材1、素材1を切断したことにより発生した端材2、3に対する切断を合理的に行うことが可能である。
【0060】
更に、ストッカー22にリーダライター17を接近させて、各棚に収容されたパレット(22a〜22c)に載置されている素材、端材に添えたICタグ(10、10−2、10−3)の素材ID番号、端材ID番号を読み取って制御装置15に送ることで、ストッカー22に収容されている素材及び端材の被切断材情報及び端材情報を個々の情報として、或いは一覧として表示することが可能であり、在庫管理を容易に行うことが可能となる。
【0061】
そして、在庫管理が容易に行えることは、定期的に行う棚卸し作業も容易に行えることとなり、素材及び端材に対する緻密で正確な管理を行うことが可能となる。
【0062】
素材1を切断したことによって生じた端材2、3を貯蔵する場合、上記の如く構成されたストッカー22を利用することなく、図4に示すように、平積みして貯蔵することもある。このように、ストッカー22を利用して貯蔵するか、平積みして貯蔵するか、は切断工場の広さや設備によって決定されるべきである。
【0063】
端材2、3を平積みして貯蔵した場合、これらの端材2或いは端材3に対する切断を行う際には、リーダライター17によって目的の端材、例えば端材2に対する端材ID番号を制御装置15から読み出すと共に、該リーダライター17によってICタグ10−2が添えられた端材2を捜索し、探し出したところで、対象となる端材2をクレーンやフォークリフトによってNC切断装置20まで搬送して切断することが可能である。
【0064】
端材2、3が平積みして貯蔵されている場合、端材2、3を捜索するにはリーダライター17を平積みした貯蔵領域に接近させて端材2、3に添えたICタグ10−2、10−3に書き込まれた端材ID番号を読み取って制御装置15に送ることで、この貯蔵領域に貯蔵されている端材2、3の端材情報を個々の情報として、或いは一覧として表示することが可能であり、端材の在庫管理を容易に行うことが可能となる。
【0065】
図1に示すように、素材1を平積みして貯蔵している状態でも、素材1に添えたICタグ10の素材ID番号を読み取って制御装置15に送ることで、各素材1の個々の切断材情報を表示し、或いは貯蔵されている全ての素材1の一覧を表示することが可能である。これに加え、端材2、3が平積みされている場合であっても、在庫管理を容易に行うことが可能である。従って、定期的に行う素材、端材の棚卸し作業も容易に行えることとなり、素材及び端材に対する緻密で正確な管理を行うことが可能となる。
【0066】
更に、搬入された素材1から端材2、3を経てスクラップになるまでの間、追跡して管理することが可能となるため、製品4a〜4gの納入先から材料の履歴を求められたとき、製品4a〜4cを切断した素材1の被切断材情報、及び製品4d〜4gを切断した端材2、3の端材情報から材質、板厚、ミルシートに基づく製造条件、等を含む履歴を提示することが可能である。
【0067】
本実施例の制御装置15では、図7に示すように、素材1の被切断材情報から切断された製品4a〜4cの全面積及び製品4a〜4cを切断した結果生じた端材2、3の面積を演算し、更に、端材2から切断された製品4d〜4gの全面積、及び端材3から切断された製品4dの全面積を演算してスクラップ4hの面積を認識することが可能である。
【0068】
即ち、素材1が搬入されたとき、制御装置15の記憶部15cには、素材1の材質、板厚、平面形状、寸法が被切断材情報として記憶されるため、該素材1の面積と重量を演算することが可能である。そして、この素材1に対して割り付けられた製品4a〜4cの形状、寸法、数量は夫々予め設定されたものである。このため、切断すべき製品4a〜4cの全面積と総重量を演算することが可能である。
【0069】
そして、素材1に対する製品4a〜4cの切断の結果生じた端材2、3の形状と面積を端材認識装置21によって認識することによって、端材2、3の夫々の面積と重量を演算することが可能である。このとき、前述したように、CCDカメラ21bの画素ピッチとパレット22a上での寸法との関係で寸法誤差が生じるが、これは、端材2、3の実寸は認識した寸法よりも大きいことを意味しており、切断に影響を与えることはない。
【0070】
上記の如くして平面形状と寸法が認識された端材2に製品3d〜4gを割り付けたとき、切断すべき製品4d〜4gの形状、寸法、数量は予め設定されたものであり、端材2から切断すべき製品4d〜4gの全面積と総重量を演算することが可能である。同様にして、端材3に製品4dを割り付けたとき、該端材3から切断すべき製品4dの全面積と総重量を演算することが可能である。
【0071】
従って、制御装置15の演算部15eに於いて、切断が終了した特定の素材、例えば素材1を指定し、この素材1から切断された製品4a〜4cの全面積、及び端材2と端材3から切断された製品4d〜4gの全面積を加えた面積の素材1の面積に対する比率によって、素材1の歩留まりを演算することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明に係る被切断材及び端材の管理方法では、在庫した素材から注文に応じて種々の製品を切断するような工場で利用して有利である。
【符号の説明】
【0073】
1、1A〜1D 素材
2、3 端材
4a〜4g 製品
4h スクラップ
5 発注仕様書
10、10−2、10−3 ICタグ
10a ICタグ
10b アンテナ
10c 厚紙
10d シート
15 制御装置
15a 入力部
15b 出力部
15c 記憶部
15d プログラム記憶部
15e 演算部
15f 制御部
15g ネスティング部
15h NCデータ作成部
15i 工程順位記憶部
17 リーダライター
20 NC切断装置
20e レール
20a ガーター
20b キャリッジ
20c 切断トーチ
20d 切断制御装置
21 端材認識装置
21a ガーター
21b CCDカメラ
21c 認識装置制御部
22 ストッカー
22a〜22c パレット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
初期の被切断材及び該被切断材を切断したときに発生する端材を管理する管理方法であって、
初期の被切断材の材質及び板厚及び製造条件及び平面形状と寸法を含む被切断材情報及び被切断材を切断したときに発生した端材の平面形状と寸法を入力する入力部と、入力された被切断材情報を記憶すると共に、入力された端材の平面形状と寸法を前記被切断材情報と関連付けた端材情報として記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された被切断材情報から切断可能面積を演算すると共に端材情報から切断可能面積を演算する演算部と、前記記憶部に記憶された被切断材情報又は端材情報を個別に又は一覧として出力する出力部と、前記各部を制御する制御部と、を有する制御装置と、
前記被切断材情報と関連付けられた被切断材認識情報、又は前記端材情報と関連付けられた端材認識情報が書き込まれるICタグと、
ICタグに書き込まれた被切断材認識情報又は端材認識情報を読み出して前記制御装置の記憶部に記憶された被切断材情報又は端材情報を表示し又はICタグに新たな情報を書き込むと共に前記制御装置の記憶部に新たな情報を入力するリーダライターと、を有し、
初期の被切断材を受け入れたとき、該被切断材の材質及び板厚及び製造条件及び平面形状と寸法を含む被切断材情報を前記制御装置の記憶部に記憶させると共に、該被切断材情報と関連付けられた被切断材認識情報をICタグに書き込み、
前記被切断材認識情報が書き込まれたICタグを受け入れた初期の被切断材に添えて素材貯蔵領域に貯蔵しておき、
前記初期の被切断材に対する切断が終了して端材が発生したとき、発生した端材毎に、前記制御装置の記憶部に既に記憶されている初期の被切断材の材質及び板厚及び製造条件に加えて平面形状と寸法を入力して端材情報として記憶させると共に、該端材情報に関連付けられた端材認識情報をICタグに書き込み、
前記端材認識情報が書き込まれたICタグを対応する端材に添えて端材貯蔵領域に貯蔵し、
素材貯蔵領域に貯蔵された初期の被切断材毎に添えられたICタグに書き込まれた被切断材認識情報、及び端材貯蔵領域に貯蔵された端材毎に添えられたICタグに書き込まれた端材認識情報をリーダライターによって読みとることで、初期の被切断材及び端材の管理を行うことを特徴とする管理方法。
【請求項2】
前記制御装置は、初期の被切断材を特定したとき、該被切断材から切断された製品の面積と発生した端材の面積、及び前記端材から切断された製品の面積と発生した端材の面積を演算し得るように構成されており、特定の被切断材から発生した端材が消滅したとき、初期の被切断材の面積と、該初期の被切断材及び該初期の被切断材から発生した端材から切断された全ての製品の面積と、から初期の被切断材の歩留まりを演算し得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載した管理方法。
【請求項3】
前記制御装置は、更に、初期の被切断材又は端材に対して切断すべき製品を割り付けてネスティングを行うネスティング部と、前記ネスティングに基づいて数値制御データを作成する数値制御データ作成部と、作成された数値制御データを記憶する数値制御データ記憶部と、予め設定された切断工程順位を記憶する工程順位記憶部と、を有し、工程順位記憶部に記憶された切断工程順位に従って数値制御データ記憶部に記憶された数値制御データを読み出して数値制御切断装置に転送し得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載した管理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−191831(P2011−191831A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−55239(P2010−55239)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(000185374)小池酸素工業株式会社 (64)
【Fターム(参考)】