説明

補強皮を含む軽量複合熱可塑性シート

【課題】例示としての実施形態の場合には、第1の面と第2の面を有する浸透性繊維強化熱可塑性コア層を含む自動車内部構造構成要素用の多層繊維強化シートを提供すること。
【解決手段】コア層は、熱可塑性樹脂により一緒に接着されている複数の強化繊維を含み、約0.1gm/cc〜約1.8gm/ccの密度を有する。また、多層繊維強化シートは、コア層の第1の面に取り付けられている少なくとも1つの第1の補強皮、およびコア層の第2の面に取り付けられている少なくとも1つの第2の補強皮を含む。第1および第2の各補強皮は、強化繊維および熱可塑性樹脂のマトリックスを含む。この場合、第1の面に取り付けられている強化繊維のマトリックスは、二軸方向に配置され、第2の面に取り付けられている強化繊維のマトリックスも二軸方向に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽量多孔性繊維強化熱可塑性ポリマー・シート、特に補強皮を含む軽量多孔性繊維強化熱可塑性ポリマー・シートに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1および特許文献2には、軽量多孔性の繊維強化熱可塑性シートが記載されているが、繊維強化熱可塑性シートは容易に物品に成形することができるために、製品製造業界で多数の種々の用途に使用されている。繊維強化熱可塑性シートから物品をうまく形成するために、例えば、熱スタンピング、圧縮成形、真空成形および熱成形のような周知の技術が使用されてきた。
【0003】
より厳格な自動車燃料節約基準では、これらの基準に適合するように全車両の軽量化が要求されている。従来の車両用背もたれシステムは、打ち抜いたスチールまたはブロー成形したプラスチックからできている。スチール製の打ち抜きダイは、巨額の投資を必要とする。スチール製の背もたれは薄いものであるが、スチール材料はポリマーと比較すると非常に密度が高い。スチール製背もたれの重量は約1.36kg〜2.72kg(約3ポンド〜6ポンド)になることさえある。スチール製背もたれは、シート・フレームにスポット溶接され、負荷がかかった場合にスチールが曲がるのを防止するために、スチール製背もたれの隅に構造強化材が取り付けられる。
【特許文献1】米国特許第4,978,489号
【特許文献2】米国特許第4,670,331号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ブロー成形した背もたれは、スチール製背もたれより軽いが、嵩張り、厚さが50mm以上になる場合がある。ブロー成形したプラスチック製背もたれは、機械的にシート・フレームに取り付けられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ある態様においては、自動車内部構造構成要素用の多層繊維強化シートを提供する。多層繊維強化シートは、第1の面と第2の面を有する浸透性繊維強化熱可塑性コア層を含む。コア層は、熱可塑性樹脂により一緒に接着している複数の強化繊維を含み、約0.1gm/cc〜約1.8gm/ccの密度を有する。また、多層繊維強化シートは、コア層の第1の面に取り付けられている少なくとも1つの第1の補強皮と、コア層の第2の面に取り付けられている少なくとも1つの第2の補強皮とを含む。第1および第2の各補強皮は、強化繊維および熱可塑性樹脂のマトリックスを含む。この場合、第1の面に取り付けられている強化繊維のマトリックスは、二軸方向に配置され、第2の面に取り付けられている強化繊維のマトリックスも二軸方向に配置されている。
【0006】
本発明は、他の態様においては、多層繊維強化材料からできている自動車内部構造構成要素を提供する。多層繊維強化シートは、第1の面および第2の面を有する浸透性繊維強化熱可塑性コア層を含む。コア層は、熱可塑性樹脂により一緒に接着している複数の強化繊維を含み、約0.1gm/cc〜約1.8gm/ccの密度を有する。また、多層繊維強化シートは、コア層の第1の面に取り付けられている少なくとも1つの第1の補強皮と、コア層の第2の面に取り付けられている少なくとも1つの第2の補強皮を含む。第1および第2の各補強皮は、強化繊維および熱可塑性樹脂のマトリックスを含む。この場合、第1の面に取り付けられている強化繊維のマトリックスは、二軸方向に配置され、第2の面に取り付けられている強化繊維のマトリックスも二軸方向に配置されている。
【0007】
本発明は、さらに他の態様においては、自動車内部構造構成要素の製造方法を提供する。この方法は、第1の面と第2の面を有する浸透性繊維強化熱可塑性コア層を形成するステップ含む。コア層は、熱可塑性樹脂により一緒に接着している複数の強化繊維を含み、約0.1gm/cc〜約1.8gm/ccの密度を有する。また、この方法は、第1の面上に少なくとも1つの第1の補強皮を位置させるステップと、第2の面上に少なくとも1つの第2の補強皮を位置させるステップと、上記第1の面に少なくとも1つの第1の補強皮を取り付けるステップと、多層繊維強化シートを形成するために、第2の面に少なくとも1つの第2の強化層を取り付けるステップと、多層繊維強化シートを所定の形状に成形するステップとを含む。第1および第2の各補強皮は、強化繊維および熱可塑性樹脂のマトリックスを含む。この場合、第1の面に取り付けられている強化繊維のマトリックスは、二軸方向に配置され、第2の面に取り付けられている強化繊維のマトリックスも二軸方向に配置されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
例えば、背もたれのような自動車内部構造構成要素を製造するための補強皮を有する形成可能な軽量複合熱可塑性シートについて以下に詳細に説明する。
【0009】
複合熱可塑性シートは、周知のスチール設計の強度を犠牲にしないで、最大約60%負荷を受ける内部構成要素の重量を軽減するために使用される。複合シートは、低圧で熱成形することができるので、サイクル時間を約60秒以下にすることができ、温度を約71℃(160°F)の低温にすることができる。低圧成形工程は、例えば、周知のスチール設計用に使用するスチール製の打ち抜きプレスの代わりに、整合型アルミニウム工具を使用する。一実施形態の場合には複合熱可塑性シートの厚さは約2mm〜約10mmであり、他の実施形態の場合には約2mm〜約4mmであるので、背もたれへの収容空間を低減することができ、それにより自動車内の脚のためのスペースおよび/または収納スペースが広くなる。
【0010】
図を参照すると、図1は、軽量複合熱可塑性シート10の簡単な断面図である。ある例示としての実施形態の場合には、軽量複合熱可塑性シート10は、第1の面14および第2の面16を有する軽量多孔性コア12を含む。第1の補強皮18は、コア12の第1の面14に取り付けられている。第2の補強皮20は、コア12の第2の面16に取り付けられている。装飾表皮22は第2の補強皮20に接着される。他の実施形態の場合には、複合シート10は、第1および第2の補強皮18および22に接着している装飾表皮22を含んでいるか、または装飾表皮を含んでいない。
【0011】
コア12は、1つまたは複数の熱可塑性樹脂により、少なくとも一部を、一緒に保持されている強化繊維上をランダムに横切ることにより形成された開放セル構造(open cell structure)からできているウェブから形成される。この場合、多孔質コア12の空隙含有率は、通常、コア12の全容積の約1%〜約95%の範囲であり、特に約30%〜約80%の範囲である。他の実施形態の場合には、多孔質コア12は、1つまたは複数の熱可塑性樹脂により、少なくとも一部を、一緒に保持されている強化繊維上をランダムに横切ることにより形成された開放セル構造からできている。この場合、セル構造の約40%〜約100%は開いていて、空気および気体が通り抜けることができる。一実施形態の場合には、コア12は、約0.1gm/cc〜約1.8gm/ccの密度を有し、他の実施形態の場合には、約0.3gm/cc〜約1.0gm/ccの密度を有する。コア12は、例えば、湿式堆積(wet laid)工程、エアレイド工程、ドライブレンド工程、カーディングおよびニードル工程、および不織製品を製造するために使用される他の周知の工程のような周知の製造工程により形成される。このような製造工程の組合せも使用することができる。
【0012】
コア12は、平均長さが約5mm〜約50mmの約20重量%〜約80重量%の強化繊維と、約20重量%〜約80重量%の完全にまたは実質的に硬化していない繊維状のまたは微粒子状の熱可塑性材料を含む。この場合、重量百分率はコア12の全重量をベースにしている。他の実施形態の場合には、コア12は、約30重量%〜約55重量%の強化繊維を含む。さらに他の実施形態の場合には、コア12は、平均長さが約5mm〜約25mmの強化繊維を含む。適切な繊維としては、金属繊維、金属化無機繊維、金属化合成繊維、ガラス繊維、黒鉛繊維、炭素繊維、セラミック繊維、鉱物繊維、バサルト繊維、無機繊維、アラミド繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、麻繊維、ヘンプ繊維、セルロース繊維、サイザル繊維、コイア繊維、およびこれらの混合物等があるが、これらに限定されない。
【0013】
例示としての実施形態の場合には、平均長さが約5mm〜約50mmの強化繊維が、例えば、ポリプロピレン粉末のような熱可塑性粉末粒子と一緒に、界面活性剤を含むことができる攪拌した水性泡に加えられる。水性泡内で強化繊維および熱可塑性粉末の分散混合物を形成するために、十分長い時間これらの成分が攪拌される。次に、分散混合物は、例えば、ワイヤメッシュのような任意の適当な支持構造上に置かれ、次に、ウェブを形成している支持構造を通して水が排出される。ウェブは乾燥され、熱可塑性粉末の軟化温度より高い温度に加熱される。次に、約1%〜約95%の空隙含有率を有する複合コア12を形成するために、ウェブが冷却され所定の厚さに圧縮される。
【0014】
プラスチック材料を実質的に軟化するために、ウェブは、コア12内で熱可塑性樹脂の軟化温度より高い温度に加熱され、例えば、カレンダー・ロール、ダブルベルト・ラミネータ、位置合わせプレス(indexing press)、多段プレス機、オートクレーブ、およびプラスチック材料が流動することができ、繊維を濡らすことができるように、シートおよび織物の積層および硬化のために使用する他のこのようなデバイスのような1つまたは複数の硬化デバイスを通過する。硬化デバイスの硬化要素間のギャップは、硬化していないウェブの寸法よりは小さく、完全に硬化した場合には、ウェブの寸法よりは大きく設定され、そのためウェブは膨張し、ローラを通過した後、実質的に浸透性を維持する。一実施形態の場合には、上記ギャップは、完全に硬化した場合、ウェブの寸法より約5%〜約10%大きい寸法に設定される。完全に硬化したウェブという用語は、完全に圧縮され、実質的に空隙含有率を含んでいないウェブを意味する。完全に硬化したウェブは、5%未満の空隙含有率を有し、無視できる程度の開いたセル構造を有する。
【0015】
微粒子プラスチック材料は、製造中にウェブ構造の結合力を強化するために内蔵させることができる短めのプラスチック繊維を含む。接着は、ウェブ構造内のプラスチック材料の熱特性を使用することにより行われる。その面のところで隣接する粒子および繊維に熱可塑性成分を溶融させるために、ウェブ構造は十分加熱される。
【0016】
一実施形態の場合には、個々の強化繊維は、平均的に約5mmより短くてはいけない。何故なら、これより繊維が短いと、一般的に、最終成形物品を適切に補強できないからである。また、強化繊維は平均して約50mmより長くてはいけない。何故なら、このように長い繊維は、製造工程中の取り扱いが難しくなるからである。
【0017】
一実施形態の場合には、構造を強化するために、強化繊維は、約7〜約22ミクロンの平均直径を有する。約7ミクロンより短い直径の繊維は容易に空気中に浮遊し、環境上の健康および安全に関する問題を引き起こす恐れがある。約22ミクロンより大きな直径の繊維は、製造工程中の取り扱いが難しくなり、成形後プラスチック・マトリックスを効率的に補強しない。
【0018】
一実施形態の場合には、コア12を形成するために使用する熱可塑性樹脂材料の少なくとも一部は、微粒子の形をしている。適当な熱可塑性樹脂としては、ポリメチレン、ポリエチレンおよびポリプロピレンを含むポリオレフィン;ポリスチレン;アクリロニトリルスチレン;ブタジエン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、およびポリプロピレンテレフタレートを含むポリエステル;ポリブチレンテラクロレート(polybutyleneterachlorate);およびポリ塩化ビニル(可塑化および非可塑化両方);ポリメチル・メタクリレートを含むアクリル樹脂;およびこれらの材料相互の混合物;または他のポリマー材料があるが、これらに限定されない。他の適当な熱可塑性樹脂としては、ポリアリレン・エーテル、アクリロニトリル−ブチルアクリレート−スチレン・ポリマー、非晶質ナイロンおよび合金、およびこれらの材料相互の混合物、または他のポリマー材料があるが、これらに限定されない。水に化学的に侵されない、また化学的または熱的に分解しないでも溶融および/または成形することができるように、熱により十分軟化することができる任意の熱可塑性樹脂を使用することができることが予想される。
【0019】
熱可塑性の粒子は、それほど細かくなくてもよいが、約1.5mm以上大きい粒子は、等質の構造を形成するための成形工程中十分な流動性を持たないので望ましくない。もっと大きな粒子を使用した場合には、硬化した場合材料の曲げ係数が小さくなる恐れがある。
【0020】
図2および図3を参照すると、第1の補強皮18は、熱可塑性樹脂により一緒に接着している強化繊維のマトリックス30を含む。強化繊維は、二軸方向に配置されている。同様に、第2の補強皮20は、二軸方向に一緒に接着している強化繊維のマトリックス32を含む。二軸方向を向いているということは、強化繊維の少なくとも何本かの縦軸が、残りの強化繊維の縦軸に平行でないことを意味する。強化繊維の相互間の角度は、90度、45度、30度等であってもよい。強化繊維は、織ったものであっても編んだものであってもよい。強化繊維が第1の補強皮18内で一軸方向を向いている場合には、追加の補強皮18内の強化繊維が第1の補強皮18に対してある角度を有し、それにより二軸方向を向いている強化繊維のマトリックスを生成するように、一軸方向に強化繊維を含むもう1つの第1の補強皮18が、取り付けられ位置決めされる。同様に、二軸方向を向いている強化繊維のマトリックスを形成するために、一軸方向を向いている強化繊維を含む2つ以上の第2の補強皮20が使用される。他の実施形態の場合には、二軸方向を向いている強化繊維のマトリックスを形成するために、一軸方向を向いている強化繊維を含む複数の第1の補強皮18が使用され、二軸方向を向いている強化繊維のマトリックスを形成するために、一軸方向を向いている強化を含む複数の第2の補強皮20が使用される。
【0021】
コア層12を形成する際に使用するのに適している上記強化繊維は、また、補強皮18および20での使用にも適している。同様に、コア層12に適している上記熱可塑性樹脂は、また、補強皮18および20での使用にも適している。補強皮18および20は、コア層12の製造工程中にコア層12に取り付けることもできるし、または補強皮18および20は、例えば、背もたれのような自動車構造構成要素を形成する前に取り付けることもできる。補強皮18および20は、コア12に積層することもできるし、コア12に音波溶接することもできるし、または構造構成要素形成工程の前にコア12を横切って単に設置することもできる。
【0022】
例示としての一実施形態の場合には、車両構造構成要素を形成するために、複合熱可塑性シート10は、熱可塑性樹脂が溶ける十分高い温度に加熱される。加熱した複合熱可塑性シート10は、型、例えば、整合アルミニウム型内に入れられ、約71℃(160°F)に加熱され、低圧プレスにより所望の形状に打ち抜かれる。他の実施形態の場合には、複合熱可塑性シート10を、例えば、熱成形、熱打抜き、真空成形、圧縮成形およびオートクレーブ処理のような当業者であれば周知の任意の方法により、種々の自動車内部構造構成要素に成形することができる。
【0023】
他の実施形態の場合には、装飾層22が、例えば、積層、接着等のような任意の周知の技術で、第2の補強皮20に取り付けられる。装飾層22は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性エラストマ等のような熱可塑性フィルムから形成される。他の実施形態の場合には、装飾層22は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン等から形成されているフォーム・コアを含む多層構造体である。織物は、例えば、天然および合成繊維、ニードル・パンチ等の後の有機繊維不織布、起毛布帛、編物、植毛織物等からできている織布のようなフォーム・コアに接着される。他の実施形態の場合には、織物は感圧接着剤、例えば、ポリアミド、変性ポリオレフィン、ウレタン、ポリオレフィンのような高温溶融接着剤を含む熱可塑性接着剤によりフォーム・コアに接着される。
【0024】
種々の特定の実施形態を参照しながら本発明を説明してきたが、当業者であれば特許請求の範囲に記載する本発明の精神および範囲から逸脱することなしに本発明を修正することができることを理解することができるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明のある実施形態による複合熱可塑性シートの簡単な断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態による複合熱可塑性シートの簡単な断面図である。
【図3】図1の複合熱可塑性シートの簡単な分解斜視図である。
【符号の説明】
【0026】
10 軽量複合熱可塑性シート
12 軽量多孔性コア
14 第1の面
16 第2の面
18 第1の補強皮
20 第2の補強皮
22 装飾表皮
30、32 強化繊維のマトリックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車内部構造構成要素用の多層繊維強化シートであって、前記多層繊維強化シートが、
熱可塑性樹脂により一緒に接着している複数の強化繊維を含む浸透性繊維強化熱可塑性コア層であって、前記浸透性コア層が約0.1gm/cc〜約1.8gm/ccの密度を有し、第1の面と第2の面を有する浸透性繊維強化熱可塑性コア層と、
前記第1の面に取り付けられている少なくとも1つの第1の補強皮と、
前記第2の面に取り付けられている少なくとも1つの第2の補強皮とを備え、
前記第1および第2の各補強皮は、強化繊維および熱可塑性樹脂のマトリックスを含み、前記第1の面に取り付けられている強化繊維の前記マトリックスが二軸方向に配置され、前記第2の面に取り付けられている強化繊維の前記マトリックスも二軸方向に配置されている多層繊維強化シート。
【請求項2】
任意の1つの補強皮内の強化繊維の前記マトリックスが、一軸方向、二軸方向、織った繊維の向き、または編んだ繊維の向きを含む、請求項1に記載の多層繊維強化シート。
【請求項3】
前記第1および第2の各補強皮が約50重量%〜約80重量%の強化繊維を含む請求項1に記載の多層繊維強化シート。
【請求項4】
前記コア層が約20重量%〜約80重量%の強化繊維を含む請求項1に記載の多層繊維強化シート。
【請求項5】
前記コアおよび前記第1および第2の補強皮内の前記強化繊維が、金属繊維、金属化無機繊維、金属化合成繊維、ガラス繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、黒鉛繊維、炭素繊維、セラミック繊維、鉱物繊維、バサルト繊維、無機繊維、アラミド繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、麻繊維、ヘンプ繊維、セルロース繊維、サイザル繊維、およびコイア繊維のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の多層繊維強化シート。
【請求項6】
前記コアおよび前記第1および第2の補強皮内の前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、ブタジエン、ポリエステル、ポリブチレンテラクロラーテ、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレン・エーテル、ポリ酸化フェニレン、ポリエーテル・イミド、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、アクリロニトリル−ブチルアクリレート−スチレン・ポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、および非晶質ナイロンのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の多層繊維強化シート。
【請求項7】
前記第1の少なくとも1つの補強皮および前記第2の少なくとも1つの補強皮の少なくとも一方の外面上に取り付けられている装飾層をさらに含む請求項1に記載の多層繊維強化シート。
【請求項8】
多層繊維強化材料を含む自動車内部構造構成要素であって、前記多層繊維強化材料が、
熱可塑性樹脂により一緒に接着している複数の強化繊維を含む浸透性繊維強化熱可塑性コア層であって、前記浸透性コア層が約0.1gm/cc〜約1.8gm/ccの密度を有し、第1の面と第2の面を有する浸透性繊維強化熱可塑性コア層と、
前記第1の面に取り付けられている少なくとも1つの第1の補強皮と、
前記第2の面に取り付けられている少なくとも1つの第2の補強皮とを備え、
前記第1および第2の各補強皮が、強化繊維および熱可塑性樹脂のマトリックスを含み、前記第1の面に取り付けられている強化繊維の前記マトリックスが二軸方向に配置され、前記第2の面に取り付けられている強化繊維の前記マトリックスも二軸方向に配置されている内部構造構成要素。
【請求項9】
任意の1つの補強皮内の強化繊維の前記マトリックスが、一軸方向、二軸方向、織った繊維の向き、または編んだ繊維の向きを含む、請求項8に記載の内部構造構成要素。
【請求項10】
前記第1および第2の各補強皮が、約50重量%〜約80重量%の強化繊維を含む、請求項8に記載の内部構造構成要素。
【請求項11】
前記コア層が約20重量%〜約80重量%の強化繊維を含む請求項8に記載の内部構造構成要素。
【請求項12】
前記コアおよび前記第1および第2の補強皮内の前記強化繊維が、金属繊維、金属化無機繊維、金属化合成繊維、ガラス繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、黒鉛繊維、炭素繊維、セラミック繊維、鉱物繊維、バサルト繊維、無機繊維、アラミド繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、麻繊維、ヘンプ繊維、セルロース繊維、サイザル繊維、およびコイア繊維のうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の内部構造構成要素。
【請求項13】
前記コアおよび前記第1および第2の補強皮内の前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、ブタジエン、ポリエステル、ポリブチレンテラクロラーテ、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレン・エーテル、ポリ酸化フェニレン、ポリエーテル・イミド、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、アクリロニトリル−ブチルアクリレート−スチレン・ポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、および非晶質ナイロンのうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の内部構造構成要素。
【請求項14】
前記第1の少なくとも1つの補強皮および前記第2の少なくとも1つの補強皮の少なくとも一方の外面上に取り付けられている装飾層をさらに含む、請求項8に記載の内部構造構成要素。
【請求項15】
自動車内部構造構成要素を製造するための方法であって、
熱可塑性樹脂で一緒に接着している複数の強化繊維を含む浸透性繊維強化熱可塑性コア層を形成するステップであって、前記浸透性コア層が約0.1gm/cc〜約1.8gm/ccの密度を有し、第1の面および第2の面を有する浸透性繊維強化熱可塑性コア層を形成するステップと、
前記第1の面上に少なくとも1つの第1の補強皮を位置させるステップと、
前記第2の面上に少なくとも1つの第2の補強皮を位置させるステップと、
前記第1の面に前記少なくとも1つの第1の補強皮を取り付けるステップと、
多層繊維強化シートを形成するために、前記第2の面に前記少なくとも1つの第2の強化層を取り付けるステップと、
前記多層繊維強化シートを所定の形状に成形するステップとを含み、
第1および第2の各補強皮が、強化繊維および熱可塑性樹脂のマトリックスを含み、前記第1の面に取り付けられている強化繊維の前記マトリックスが二軸方向に配置され、前記第2の面に取り付けられている強化繊維の前記マトリックスも二軸方向に配置される方法。
【請求項16】
任意の1つの補強皮内の強化繊維の前記マトリックスが、一軸方向、二軸方向、織った繊維の向き、または編んだ繊維の向きを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
第1および第2の各補強皮が、約50重量%〜約80重量%の強化繊維を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記コア層が、約20重量%〜約80重量%の強化繊維を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記コアおよび前記第1および第2の補強皮内の前記強化繊維が、金属繊維、金属化無機繊維、金属化合成繊維、ガラス繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、黒鉛繊維、炭素繊維、セラミック繊維、鉱物繊維、バサルト繊維、無機繊維、アラミド繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、麻繊維、ヘンプ繊維、セルロース繊維、サイザル繊維、およびコイア繊維のうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも1つの装飾層を前記多層繊維強化シートに接着するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−276476(P2007−276476A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−98108(P2007−98108)
【出願日】平成19年4月4日(2007.4.4)
【出願人】(506324666)アズデル,インコーポレイティド (5)
【Fターム(参考)】