説明

複合エアー・発泡体保護梱包材

複合エアー・発泡体保護梱包材製品30は、断面において、少なくとも3つのプラスチックフィルム層6、8、10と、3つのプラスチックフィルム層の第1層6と第2層8との間における発泡体14aと、3つのプラスチックフィルム層の第2層8と第3層10との間におけるエアー16aとを有する梱包クッション32を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して保護梱包材に関し、特にエアーと発泡体との双方を含む複合保護梱包材製品に関する。
【背景技術】
【0002】
クッション性材料の様々な種類が、配達のために梱包される品物の保護として用いられてきた。そのようなクッション性材料の2つの種類が、エアークッションおよび発泡体クッションである。エアークッションは、その中にエアーを閉じ込めるために1つ以上の縁に沿ってヒートシールされた薄いプラスチックフィルムから形成される。エアークッションの一例は、AIRPlus(登録商標)であり、assignee社より入手可能である。発泡体クッションは、2つのフィルムの層の間に射出され、膨張する発泡体を含むために1つ以上の縁に沿ってヒートシールされた薄いプラスチックフィルムから形成される。発泡体クッションおよびそれを作る機械の一例が、本書中にあたかもその全てが記されているかのごとく援用される特許文献1に開示されている。
【0003】
これら2つの保護梱包材の種類は、それぞれ独自の固有メリットおよびデメリットを有する。エアークッションの1つのメリットは、充填材であるエアーにコストがかからないことである。一方、発泡体クッションの充填材である発泡体には、無加工の初期材料(2つの発泡体の前駆体)に相当なコストがかかる。発泡体クッションの1つのメリットは、新しく射出された、クッションの膨張する発泡体が、梱包される品物まで、またはその周囲に発泡体を成形することであり、それにより、品物をより良好に保護する。一方、エアークッションは、梱包される品物にまたはその周囲にエアークッションを成形することはできない。しがしながら、エアークッションは、発泡体クッションより復元力に優れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5727370号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エアークッションと発泡体クッションとの双方のメリットを併せ持つ梱包材料を考案することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
複合エアー・発泡体保護梱包材製品は、断面において、少なくとも3つのプラスチックフィルム層と、3つのプラスチックフィルム層の第1層と第2層との間における発泡体と、3つのプラスチックフィルム層の第2層と第3層との間におけるエアーとを有する梱包クッションを備える。
【0007】
梱包クッションは、断面において、4つのプラスチックフィルム層と、4つのプラスチックフィルム層の第1層と第2層との間における発泡体と、4つのプラスチックフィルム層の第2層と第3層との間におけるエアーと、4つのプラスチックフィルム層の第3層と第4層との間における発泡体とを有することができる。梱包クッションは、その外側縁に沿って長手方向に延在するヒートシールと、それを横断する短手方向に延在するヒートシールを有することができる。
【0008】
保護梱包材を製造する機械は、断面おいて、少なくとも3つのプラスチックフィルム層を設ける手段、3つのプラスチックフィルム層の第1層と第2層との間に発泡体を射出する手段、および、3つのプラスチックフィルム層の第2層と第3層との間にエアーを射出する手段を備える。
【0009】
前記機械は、プラスチックフィルム層を前へ進める手段をさらに備えることができる。前記機械は、プラスチックフィルム層の外側縁に沿って長手方向に延在するヒートシールを形成する手段をさらに備えることができる。前記機械は、プラスチックフィルム層を横断する短手方向に延在するヒートシールを形成する手段をさらに備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】複合エアー・発泡体保護梱包材を製造するための機械の斜視図である。
【図2】図1の機械によって作られて梱包クッションの透視図である。
【図3】図2の線3−3に沿った断面図である。
【図4】図2の線4−4に沿った断面図である。
【0011】
先ず図1を参照すると、保護梱包材を製造する機械2は、断面において、少なくとも3つのプラスチックフィルム層6、8、10を設けるための手段4(例えば供給ロール)、3つのプラスチックフィルム層の第1層6と第2層8との間に発泡体14aを射出する手段14(例えば、ノズル、供給ライン、および供給源(source))、および、3つのプラスチックフィルム層の第2層8と第3層10との間にエアーを射出する手段16(例えば、ノズル、供給ライン、および供給源(source))を備える。
【0012】
機械2は、プラスチックフィルム層6、8、10を前へ進める手段18(例えば、一対のカウンター回転ブラシおよび/またはローラー)をさらに備えることができる。機械2は、プラスチックフィルム層6、8、10の外側縁に沿って長手方向に延在するヒートシール22を形成する手段20(例えば熱シーリングローラー)をさらに備えることができる。機械2は、プラスチックフィルム層6、8、10を横断する短手方向に延在するヒートシール26を形成する手段24(例えば熱シーリングローラー)をさらに備えることができる。
【0013】
図2〜図4を参照すると、図1の機械2で作られた複合エアー・発泡体保護梱包材製品30が示されている。複合エアー・発泡体保護梱包材製品30は、断面において、少なくとも3つのプラスチックフィルム層6、8、10と、3つのプラスチックフィルム層の第1層6と第2層8との間における発泡体14aと、3つのプラスチックフィルム層の第2層8と第3層10との間におけるエアー16aとを有する梱包クッション32を備える。
【0014】
梱包クッション32は、断面において、4つのプラスチックフィルム層6、8、10、12と、4つのプラスチックフィルム層の第1層6と第2層8との間における発泡体14aと、4つのプラスチックフィルム層の第2層8と第3層10との間におけるエアー16aと、4つのプラスチックフィルム層の第3層10と第4層12との間における発泡体14aとを有することができる。(機械2は、4つのプラスチックフィルム層の第3層10と第4層12との間に発泡体14aを射出する別の手段14を有することができる。)ここで梱包クッション32は、その外側縁に沿って長手方向に延在するヒートシール22と、それを横断する短手方向に延在するヒートシール26を有することができる。
【0015】
示めされ、詳述された実施形態は、例示目的に過ぎない。図およびその説明は、決して請求項の範囲を限定するものではない。当業者には、種々の変更、修正、および別の実施形態を理解できるだろう。そのような全ての変更、修正および実施形態は、請求項の範囲に含有される。従って、除外する権利の範囲は、以下の請求項の範囲および同類によってのみ限定されるものである。
【符号の説明】
【0016】
2 機械
6 第1層
8 第2層
10 第3層
12 第4層
14 発泡体を射出する手段
14a 発泡体
16 エアーを射出する手段
16a エアー
22 (長手方向に延在する)ヒートシール
24 (短手方向に延在する)ヒートシール
30 複合エアー・発泡体保護梱包材製品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
梱包クッションを備える複合エアー・発泡体保護梱包材製品であって、
前記梱包クッションが、断面において、
少なくとも3つのプラスチックフィルム層と、
前記少なくとも3つのプラスチックフィルム層の第1層と第2層との間における発泡体と、
前記少なくとも3つのプラスチックフィルム層の第2層と第3層との間におけるエアーと、
を有することを特徴とする複合エアー・発泡体保護梱包材製品。
【請求項2】
前記梱包クッションが、断面において、
4つのプラスチックフィルム層と、
前記4つのプラスチックフィルム層の第1層と第2層との間における発泡体と、
前記4つのプラスチックフィルム層の第2層と第3層との間におけるエアーと、
前記4つのプラスチックフィルム層の第3層と第4層との間における発泡体と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の複合エアー・発泡体保護梱包材製品。
【請求項3】
前記梱包クッションが、その外側縁に沿って長手方向に延在するヒートシールと、該長手方向沿って延在するヒートシールを横断する短手方向に延在するヒートシールを有することを特徴とする請求項2に記載の複合エアー・発泡体保護梱包材製品。
【請求項4】
断面において、少なくとも3つのプラスチックフィルム層を設けるための手段と、
前記少なくとも3つのプラスチックフィルム層の第1層と第2層との間に発泡体を射出する手段と、
前記少なくとも3つのプラスチックフィルム層の第2層と第3層との間にエアーを射出する手段と、
を備えることを特徴とする複合エアー・発泡体保護梱包材を製造する機械。
【請求項5】
前記プラスチックフィルム層を前へ進める手段をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の機械。
【請求項6】
複数の前記プラスチックフィルムの外側端に沿って長手方向に延在するヒートシールを形成する手段を、さらに備えることを特徴とする請求項5に記載の機械。
【請求項7】
複数の前記プラスチックフィルムを横断して、短手方向に延在するヒートシールを形成する手段を、さらに備えることを特徴とする請求項6に記載の機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−500762(P2012−500762A)
【公表日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−525136(P2011−525136)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【国際出願番号】PCT/US2009/054873
【国際公開番号】WO2010/027776
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(511016084)ストロパック・インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】