説明

複合色彩装飾の作成方法およびそれを施した複合色彩装飾体

【課題】ファッション性のある複合色彩装飾の作成法法およびそれによる複合色彩装飾体を提供する。
【解決手段】被装飾面に少なくとも導電性を有する予備層を設ける第1工程と、該予備層を設けた被装飾面に所定印刷インキによる微細な色彩模様の印刷を施す第2工程と、前記色彩模様の印刷部分以外の被装飾面に、且つ前記微細な色彩模様の縁部に沿って盛り上がるように電着性が良い金属メッキ(主としてCuメッキまたはNiメッキ)を施す第3工程と、該電着性が良い金属メッキの表面に装飾金属メッキを施す第4工程を備え、印刷色彩模様部と装飾金属メッキ部を共存せしめ、色彩模様の印刷を線幅50μm以下の極細線または該極細線による模様または網点画像とし、印刷後固定化処理を施す複合色彩装飾の作成方法およびそれによる複合色彩装飾体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、印刷手法による色彩模様と装飾金属メッキ手法によるパターンとの複合による複合色彩装飾の作成方法およびそれを施した複合色彩装飾体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
旧来から印刷による色彩装飾を施す手法は極めて多く、また、それにより色彩装飾を施された製品も多種にまたがっている。一方、金色メッキ、銀色メッキ等多くの装飾的な金属によるメッキも広く行われている。
しかし、これら、すなわち印刷手法とメッキ手法とを複合した複合色彩装飾については、特に微細な模様を対象とする微細色彩装飾については、技術的にも、美術的にもかなり難しく、過去色々な手法によりこれを実現しようとする試みが行われているが、必ずしも十分なものは得られていない。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開2003−306792号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、市場要求として、より微細で鮮明な画像を求める傾向が強くなり、特に技術的にも美術的にも難しい色彩印刷部分と金属メッキ部分が共存する微細模様の複合色彩装飾に対する強い要求があり、これに対する十分な技術の出現が望まれている。
本発明は、上記に鑑み、色彩印刷部分と金属メッキ部分が共存する微細模様の装飾を美術的にも満足し、比較的コストも安い複合色彩装飾の作成方法およびそれを施した複合色彩装飾体を提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の複合色彩装飾の作成方法は、
1)被装飾面に少なくとも導電性を有する予備層を設ける第1工程と、該予備層を設けた被装飾面に所定印刷インキによる微細な色彩模様の印刷を施す第2工程と、前記色彩模様の印刷部分以外の被装飾面に、且つ前記微細な色彩模様の縁部に沿って盛り上がるように電着性の良い金属メッキを施す第3工程と、該電着性の良い金属メッキの表面に装飾金属メッキを施す第4工程を備え、印刷色彩模様部と装飾金属メッキ部を共存せしめたものである。
2)また、導電性の被装飾面に所定印刷インキによる微細な色彩模様の印刷を施す第1工程と、前記色彩模様の印刷部分以外の被装飾面に、且つ前記微細な色彩模様の縁部に沿って盛り上がるように電着性の良い金属メッキを施す第2工程と、該電着性の良い金属メッキの表面に装飾金属メッキを施す第3工程を備え、印刷色彩模様部と装飾金属メッキ部を共存せしめたものであり、
3)導電性の被装飾面に所定印刷インキによる微細な色彩模様の印刷を施す第1工程と、前記色彩模様の印刷部分以外の被装飾面に、且つ前記微細な色彩模様の縁部に沿って盛り上がるように装飾金属メッキを施す第2工程を備え、印刷色彩模様部と装飾金属メッキ部を共存せしめたものである。
【0005】
また、複合色彩装飾の作成方法は、
4)上述の1)〜3)において、前記微細な色彩模様の印刷を、印刷インキ厚さ2〜10μmとし、且つ、線幅50μm以下の極細線または該極細線による模様、または所定の分布により印刷された網点画像としたものであり、
5)上述1)〜4)において、前記所定印刷インキによる微細な色彩模様の印刷を、印刷後固定化処理を施し固定化したものであり、
6)上述1)、2)、4)、5)において、前記電着性の良い金属メッキを、CuメッキまたはNiメッキとし、且つそのメッキ厚さを5〜20μmとし、また、前記装飾金属メッキのメッキ厚さを、2μm以下(好ましくは0.02〜1μm)としたものであり、
7)上述1)〜6)において、前記装飾金属メッキを、Au、Ag、Pt、Rh、Pd、NiまたはCuのいずれか1種の金属メッキとしたものである。
【0006】
また、本発明の複合色彩装飾体は
8)上述1)〜7)に記載の複合色彩装飾の作成方法により装飾されたものであり、
9)また、上述1)〜7)に記載の複合色彩装飾の作成方法により装飾された被装飾体を、携帯電話またはデジタルカメラのボディとしたものであり、
10)上述1)〜7)に記載の複合色彩装飾の作成方法により装飾された被装飾体を、自動車用内装または外装部品としたものであり、
11)上述1)〜7)に記載の複合色彩装飾の作成方法により装飾された被装飾体を、装身具またはメガネフレームとしたものである。
【0007】
すなわち、従来メッキ処理におけるインキ印刷または塗料塗布面の役割は、メッキ工程のマスキングのためのものであって、従ってメッキ後において、インキ印刷または塗料塗布面は剥離剤等により除去していた。
本願発明においては、インキ印刷面を色彩模様として積極的に生かし、装飾メッキ部と共存させたところに第1の特徴がある。
また、本発明の複合色彩装飾体は、色彩印刷および金属装飾メッキを共存させ、且つその色彩模様も線幅50μm以下の極細線または該極細線による模様、または所定の分布により印刷された網点画像としたところに第2の特徴があり、さらに装飾メッキと色彩印刷の境界縁線を装飾メッキを印刷面の縁部に沿って印刷面に被らないように盛り上げることにより、従来の色彩印刷や金属装飾メッキの各単独では得られなかったような色彩模様にシャープ感を与え、且つメッキ部と色彩印刷部との段差による深みもある、ファッション性ある装飾模様を得るところに第3の特徴がある。
【0008】
本発明では前記縁部に沿った適度の盛り上げに対しては、基本的には先ず電着性の良い金属メッキを施し、その盛り上げたメッキ部分を介して装飾金属メッキを形成するものである。該電着性の良い金属メッキとしては、Cu、Ni、Zn、Sn等が対象となるが、性状、取り扱い上からはCuメッキまたはNiメッキが好ましい。
多くの実験により、極細線により構成された微細色彩模様の縁線に沿って盛り上げしむるには、先ずCuメッキまたはNiメッキを所定条件にてメッキすることにより、美術的にも優れた印刷縁部に沿った盛り上がり部の形成を得たものである。
色彩印刷の縁部に沿った適度の盛り上がらせとは、印刷画像面にメッキが被らない範囲で装飾メッキが、縁部に沿って平均電着面より数μm程度盛り上げられることを意味している。
【0009】
この色彩印刷の縁部に沿った適度の盛り上がりは、色彩印刷のインキ厚さ、メッキ厚さおよびメッキ条件により実行される。
多くの実験の結果、色彩印刷のインキ厚さ2〜10μm(より好ましくは2〜5μm)に対してメッキ厚さは5〜20μm程度(より好ましくは10〜15μm程度)が望ましく、また主として電着性の良い金属メッキを施すメッキ条件において、電流密度を時間経過と共に微妙に変化させることにより適度の盛り上がりを作成することができる。
【0010】
金属メッキ厚さが多過ぎると印刷画像面に金属メッキが大きく被り込み好ましくない。 また、少な過ぎると盛り上がりが乏しく盛り上がりの凹凸による深み効果が生じない。
また、メッキ条件としては、通常エンドエフェクト効果を期待する場合にはストライク法により過電流を流しエッジ効果としての効果を強調させるが、本発明においては、むしろ、盛り上げ開始時点より電流密度を漸次低下させて行き、印刷画像面にメッキが被らない範囲の色彩印刷の縁部に沿った適度のメッキ盛り上がりを得るものである。
なお、前記縁線部のメッキ盛り上げに対して、電着性に富むメッキであれば上記Cuメッキ、Niメッキに代えて各種の金属、メッキ条件等を選択することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、市場要求が強く技術的にも美術的にも難しい色彩印刷部分と金属メッキ部分が共存する微細模様の複合色彩装飾の作成方法およびそれを施した複合色彩装飾体を比較的コストも安く提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施例1における、複合色彩装飾の作成工程を示す説明図である。
図2は、本実施の形態1による複合色彩装飾体の断面の1例を示す説明図である。
図2は、本実施の形態1における色彩印刷と金属メッキの境界部の1例を拡大して示す断面図である。
図において、1は複合色彩装飾体、2は被装飾体、3は色彩印刷、4は導電性予備被覆、5はCuメッキ、50は盛り上げ部、6は装飾金属メッキである。
【0013】
本発明の実施の形態1において、複合色彩装飾体1の被装飾体2は、曲面または平面の被装飾面形状を有するプラスチック、金属等により構成されている。該被装飾面は以下の工程に先立ちその表面を清浄、脱脂されその表面は密着度を上げられるべく活性化される。活性化された被装飾面は、OP1導電性予備被覆作成工程において無電解メッキ法、真空蒸着法等にて少なくとも導電性を有する材料を均一に被覆される。表面に導電性を付与する目的であり、被膜厚さは必ずしも厚い必要はなく数μmのオーダでよく、むしろ以後の色彩印刷に対してマイナスとなるような表面になることを避けられるべきである。
【0014】
次ぎに、OP2色彩模様印刷工程において、微少色彩印刷が行なわれる。被装飾面が曲面の場合は基本的にパッド印刷法により、また平面の場合はスクリーン印刷等の通常の印刷方法により印刷される。印刷後において、印刷インキは加熱、UV等により、または印刷インキの組成自体における固定化の働きにより固定化する。固定化された印刷インキは、以後の工程において当接するメッキ液により冒される、乃至変色されることを十分避け得る組成のものでなければならない。色彩印刷の色は、後の装飾金属メッキとの関係においてファッション的見知よりデザイン選択される。
【0015】
また、本発明の特徴でもある、微細色彩印刷は、前述のごとく線幅50μm以下の極細線または該極細線による模様、または所定の分布により印刷された網点画像として印刷される。本出願人の出願になる特願2004−258811号「曲面の印刷方法およびそれによる曲面体」特願2004−263554号「曲面の印刷方法およびそれによる曲面体」等による極細線の印刷方法を使用することができる。
極細線による微細色彩印刷により、極めて繊細な色彩模様を作成せることができる。また所定の分布により印刷された網点画像は、その分布により繊細なボカシ効果を与えることができる。
【0016】
なお、後段の電着性の良い金属メッキ(主としてCuメッキまたはNiメッキ)における盛り上げ量を適正にするためには、印刷インキによる印刷模様のインキ厚さは、2〜10μm(より好ましくは2〜5μm)とすることが望ましい。これ以上では十分なメッキの盛り上がりを期待できず、また、これ以下ではインキの定着力も劣り、印刷模様部分にメッキ被りも生じ易く、色彩模様として好ましくない。
上記印刷模様のインキ厚さ2〜10μm(より好ましくは2〜5μm)に対し、電着性の良い金属メッキのメッキ厚さは5〜20μm程度(より好ましくは10〜15μm程度)とすることが望ましい。
この厚さのバランスにより、メッキ条件のより広い選択肢の幅において前記適度のメッキ盛り上がりを期待することができる。
【0017】
OP2の色彩模様印刷工程を終了した被装飾体2は、OP3電着性の良い金属メッキ(主としてCuメッキまたはNiメッキ)被覆工程において電着性の良い金属メッキ5を施こされる。電着性の良い金属メッキの内、より好ましいCuメッキ5の場合は、硫酸銅浴によりおこなわれが、本実施の形態1においては、前述のごとく印刷により極細線に構成された微細色彩模様の縁線に沿って、このCuメッキ5に適度な量の盛り上げ部50が形成されることが重要である。
このためのCuメッキ条件としては下記が好ましい。
Cuメッキ浴
CuSO4 250 [g/l]
2 SO4 100 [g/l]
光沢剤 若干量
電流密度φ 1.5以下 [Amp/dm2
メッキ温度T 25〜50 [℃]
メッキ時間t 約30分
【0018】
硫酸銅浴は、通常のCuSO4 ;200/H2 SO4 ;50(標準組成)に対し、若干H2 SO4 のリッチ浴とし、電流密度も通常の2〜10Amp/dm2(標準)に対し、1.5Amp/dm2以下(0を含まず)と低く設定する。また、電流密度φは、工程中一定でなく、盛り上がり開始途中から、盛り上げ終了時までに漸次低下させて行き、終了時点では1Amp/dm2 程度とすることが重要である。
また、これにより約メッキ時間30分によりメッキ厚10〜15μmのCuメッキ5を得ることができ、且つ、印刷画像面に被ることなく印刷縁部に沿って数μm程度の適度の盛り上がり部50を形成することができる。
【0019】
適度のCuメッキ5を施された被装飾体2は、OP4装飾金属メッキ工程により装飾金属メッキ6が施される。装飾金属メッキ6の種類は、色彩印刷模様とのデザイン上の要求により選択される。Au、Ag、Pt、Rh、Pd、NiまたはCu等の金属メッキ、Au−Co、ブロンズ等の合金メッキなどが適用される。
各装飾金属メッキのメッキ厚さも装飾面として薄くてよく、せいぜいそのメッキ厚みは2μm以下(好ましくは0.02〜1μm)にて十分である。
装飾金属メッキ6は各通常のメッキ浴、メッキ条件により行われるが、酸性浴によるメッキ処理の方が比較的取り扱いもよく好ましい。
【0020】
装飾金属メッキ工程(OP4)の後は、適当なる仕上げ後処理を経て、複合色彩装飾体1は完成する。
これにより色彩印刷部分と装飾金属メッキ部分が共存し、シャープな色彩模様と、メッキ縁部の盛り上がり凹凸による深みもある、ファッション性ある装飾模様を得ることができる。
【0021】
[実施の形態2]
図4は、本実施の形態2における、複合色彩装飾の作成工程を示す説明図である。
図5は、本実施の形態2による複合色彩装飾体の断面の1例を示す説明図である。
図において、10は本実施の形態2における複合色彩装飾体、21は導電性被装飾体、31は本実施の形態2における色彩印刷、51実施の形態2における電着性の良い金属メッキ(主としてCuメッキまたはNiメッキ)である。
なお、実施の形態1と同一の部位、部材においては、同一符号を付し、それらの説明を省略する。
【0022】
図4において、本実施の形態2における複合色彩装飾体10は、導電性プラスチックまたは金属により形成された導電性被修飾体21を有し、該導電性被装飾体21の被装飾面には、OP10色彩模様印刷工程において直接色彩印刷31が施される。
印刷前処理、印刷条件等は実施の形態1に準じる。
色彩印刷31が施された導電性被装飾体21は、OP20電着性の良い金属メッキ(主としてCuメッキまたはNiメッキ)被覆工程において、電着性の良い金属メッキ51がメッキされる。
本実施の形態2においては、該電着性の良い金属メッキ51が、前記導電性被装飾体21の面に直接メッキされる以外は全て実施の形態1と同一であり、電着性の良い金属メッキ51の適度の盛り上げ部50を色彩印刷31の縁部に沿って形成することも実施の形態1に準じている。
【0023】
更にOP30装飾金属メッキ工程により装飾メッキ61を施す。この装飾メッキ61のメッキ条件、手順等も実施の形態1に準じるものである。
なお、導電性プラスチックとしては、少なくとも被装飾面に導電性フィラを充填した複合プラスチックなどを使用することができる。
本実施の形態2により前述のごときファッション性ある装飾模様を比較的安価に得ることが可能となる。
【0024】
[実施の形態3]
図6は、本実施の形態3における、複合色彩装飾の作成工程を示す説明図である。
図7は、本実施の形態3による複合色彩装飾体の断面の1例を示す説明図である。
図において、12は本実施の形態3における複合色彩装飾体、22は導電性被装飾体、32は本実施の形態3における色彩印刷、60は本実施の形態3における盛り上げ部、62は実施の形態3における装飾金属メッキである。
なお、実施の形態1と同一の部位、部材においては、それらの説明を省略する。
【0025】
図6に示すように、先ずOP100色彩模様印刷工程において、被装飾面に色彩印刷が施される。この印刷の各条件は実施の形態1に準じている。
次いで本実施の形態3においては、OP200装飾金属メッキ工程において装飾金属メッキ62が行われる。実施の形態1、2に較べ導電性予備被覆作成工程や電着性の良い金属メッキ被覆工程が省略されており、装飾金属メッキ62は、導電性被装飾体22に直接メッキされる。
すなわち、本実施の形態3における複合色彩装飾体12の導電性被装飾体22は、少なくともその被装飾面を導電性プラスチックまたは金属で形成している必要がある。
【0026】
上述の実施の形態1、2および3においては、基本的に色彩印刷が、装飾金属メッキ前において実施される場合について述べたが、デザインによっては、装飾金属メッキ前に行われる基本的な色彩印刷に加えて、更に装飾メッキ後において被装飾面に対し他の色彩印刷を重畳的に行うこともできる。これによって、装飾金属メッキ前および後の色彩印刷と、装飾金属メッキとの共存効果により、より複雑なファッション性のある複合色彩装飾体を形成することができる。
【0027】
本発明の複合色彩装飾方法は、比較的小形でファッション性を要求される物品に対して適用するのが好ましい。すなわち、曲面の被装飾面を有する携帯電話またはデジタルカメラのボディや、装身具またはメガネフレーム等への適用が最適である。
複合色彩装飾と曲面とによる、より複雑な色彩模様感覚を演出することができ、極めて斬新的な色彩装飾を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本願発明の複合色彩装飾は、主として比較的小形の物品に対しての適用について述べられているが、花瓶、家具等の大形の物品に対しても適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施例1における、複合色彩装飾の作成工程を示す説明図である。
【図2】本実施の形態1による複合色彩装飾体の断面の1例を示す説明図である。
【図3】本実施の形態1における色彩印刷と金属メッキの境界部の1例を拡大して示す断面図である。
【図4】本実施の形態2における、複合色彩装飾の作成工程を示す説明図である。
【図5】本実施の形態2による複合色彩装飾体の断面の1例を示す説明図である。
【図6】本実施の形態3における、複合色彩装飾の作成工程を示す説明図である。
【図7】本実施の形態3による複合色彩装飾体の断面の1例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0030】
1 複合色彩装飾体
2 被装飾体
3 色彩印刷
4 導電性予備被覆
5 電着性の良い金属メッキ(主としてCuメッキまたはNiメッキ)
50 盛り上げ部
6 装飾金属メッキ
10 本実施の形態2における複合色彩装飾体
12 本実施の形態3における複合色彩装飾体
21 導電性被装飾体
22 導電性被装飾体
32 本実施の形態3における色彩印刷
60 本実施の形態3における盛り上げ部
62 本実施の形態3における装飾金属メッキ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被装飾面に少なくとも導電性を有する予備層を設ける第1工程と、該予備層を設けた被装飾面に所定印刷インキによる微細な色彩模様の印刷を施す第2工程と、前記色彩模様の印刷部分以外の被装飾面に、且つ前記微細な色彩模様の縁部に沿って盛り上がるように電着性の良い金属メッキを施す第3工程と、該電着性の良い金属メッキの表面に装飾金属メッキを施す第4工程を備え、被装飾面表面に印刷色彩模様部と装飾金属メッキ部を共存せしめたことを特徴とする複合色彩装飾の作成方法。
【請求項2】
導電性の被装飾面に所定印刷インキによる微細な色彩模様の印刷を施す第1工程と、前記色彩模様の印刷部分以外の被装飾面に、且つ前記微細な色彩模様の縁部に沿って盛り上がるように電着性の良い金属メッキを施す第2工程と、該電着性の良い金属メッキの表面に装飾金属メッキを施す第3工程を備え、印刷色彩模様部と装飾金属メッキ部を共存せしめたことを特徴とする複合色彩装飾の作成方法。
【請求項3】
導電性の被装飾面に所定印刷インキによる微細な色彩模様の印刷を施す第1工程と、前記色彩模様の印刷部分以外の被装飾面に、且つ前記微細な色彩模様の縁部に沿って盛り上がるように装飾金属メッキを施す第2工程を備え、印刷色彩模様部と装飾金属メッキ部を共存せしめたことを特徴とする複合色彩装飾の作成方法。
【請求項4】
前記微細な色彩模様の印刷が、印刷インキ厚さ2〜10μmであり、且つ、線幅50μm以下の極細線または該極細線による模様、または所定の分布により印刷された網点画像であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の複合色彩装飾の作成方法。
【請求項5】
前記所定印刷インキによる微細な色彩模様の印刷を、印刷後固定化処理を施し固定化したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の複合色彩装飾の作成方法。
【請求項6】
前記電着性の良い金属メッキが、CuメッキまたはNiメッキであり、且つそのメッキ厚さが5〜20μmであり、また、装飾金属メッキのメッキ厚さが、0.02〜1μmであることを特徴とする請求項1、2、4、または5のいずれか1項に記載の複合色彩装飾の作成方法。
【請求項7】
前記装飾金属メッキが、Au、Ag、Pt、Rh、Pd、NiまたはCuのいずれか1種の金属メッキであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の複合色彩装飾の作成方法。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の複合色彩装飾の作成方法により装飾されたことを特徴とする複合色彩装飾体。
【請求項9】
前記請求項1乃至7のいずれか1項に記載の複合色彩装飾の作成方法により装飾された被装飾体が、携帯電話またはデジタルカメラのボディであることを特徴とする複合色彩装飾体。
【請求項10】
前記請求項1乃至7のいずれか1項に記載の複合色彩装飾の作成方法により装飾された被装飾体が、自動車用内装または外装部品あることを特徴とする複合色彩装飾体。
【請求項11】
前記請求項1乃至7のいずれか1項に記載の複合色彩装飾の作成方法により装飾された被装飾体が、装身具またはメガネフレームであることを特徴とする複合色彩装飾体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−119880(P2007−119880A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−316322(P2005−316322)
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【出願人】(000145378)株式会社秀峰 (32)
【Fターム(参考)】