説明

複素環非ヌクレオシド系化合物及びその調製方法、医薬組成物、並びにその抗ウィルス剤としての用途

本発明は一類の抗ウィルス剤に関し、詳しくは一類の以下の構造式に示される複素環非ヌクレオシド系化合物及びその調製方法、ならびに当該類化合物を含む医薬組成物に関する。当該類化合物は、抗ウィルス剤として、B型肝炎、インフルエンザ、ヘルペスウィルス症、エイズ等の疾病の治療薬物として使用できる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗ウィルス剤に関し、より詳しくは、複素環非ヌクレオシド系化合物およびその調製方法、並びに当該化合物を含有する医薬組成物に関する。当該化合物は、抗ウィルス剤として、B型肝炎、インフルエンザ、ヘルペスウィルス症、エイズ等の疾病の治療薬物として使用できる。
【背景技術】
【0002】
人間に感染するウィルスは核酸粒子であり、その構造が非常に簡単で、多くは酵素系を持っておらず、宿主細胞の核酸と蛋白質の複製に依存してウィルスの粒子として増殖する。ウィルス感染はいろんな疾病を引き起こし、人々の健康と生命に深刻な損害を与えている。不完全な統計によると、約60%の流行性伝染病はウィルス感染によるものである。全世界で、今まですでに3000種類以上のウィルスが発見されており、さらに、新規なウィルスも次々と発見されている。2002年8月にパリで開催された国際ウィルス学会で国際ウィルス分類委員会により提出された第7回レポートには3600種類以上のウィルスが収録されており、その中、人が感染し発病するウィルスが29科、7亜科、53属に分類される1200種類以上であった。現在、発病率の高く、危害性の大きいウィルスとして、主にインフルエンザウィルス、B型肝炎ウィルス、人免疫不全ウィルス、ヒトサイトメガロウィルス、ヘルペスウィルスなどがある。
【0003】
ウィルス性疾患の治療には、今でも専属の薬物が依然不足しており、臨床上常用する薬物としては、主に、ウィルスの複製を抑制する抗ウィルス薬物;機体の免疫機能を高める免疫調節剤;臨床症状に対応する咳止め、痛み抑え、熱下げ、消炎などへの治療薬物;継発感染を防止する抗感染薬物;ウィルス感染を予防するワクチンおよびウィルスの伝播を遮断する消毒薬物などがある。
【0004】
国外において、ウィルス性疾患治療用の新規薬物の開発は、主に抗ウィルス薬物の開発に集中されており、現在、抗インフルエンザウィルス薬としては、アマンタジン類薬物、インフルエンザウィルスノイラミニダーゼ抑制剤、インフルエンザウィルスレセプター遮断薬と抗インフルエンザウィルスアンチセンスオリゴヌクレオチドなどがあり、臨床中、主にアマンタジン類薬物とインフルエンザウィルスノイラミニダーゼ抑制剤が使用される。また、肝炎ウィルスの感染は治療学の難題であり、肝炎ウィルスのB型(HBV)、C型(HCV)とD型(HDV)が急性感染した後、80%以上が慢性へ変性し、その中、20%が持続的に感染して肝硬変になり、その中の1%〜5%が肝臓癌になる可能性がある。世界保健機関(WHO)は、すでに肝炎を世界の第9の死因と認定している。中国はウィルス肝炎の高発生地域であって、1.2億の人々がB型肝炎ウィルスのキャリアであり、ウィルス肝炎による直接な経済損害は、およそ300億〜500億人民元である。そのため、抗ウィルス薬物の研究と開発は国内外の医薬学者の重要な課題である。
【0005】
80年代に実験されていたビダラビン、燐酸化ビダラビン、アシクロビル、ジドブジンは、治療効果が低い上、毒性反応が大きいため、B型肝炎の治療にはすでに使用しない。近年、各大手企業は、培養したヒト腫瘍細胞株、肝炎ウィルス遺伝子導入細胞株或い遺伝子転換細胞株と遺伝子転換マウスの肝炎動物モデルを利用して、抗B型とC型肝炎ウィルス薬物のスクリーニングを行い、数多くのヌクレオチド類薬物、例えばラミブジン(lamivudine)、ファムシクロビル(famciclovir)、ロブカビル(Lobucavir)、アデフォビル(adefovir dipivoxil)、FTC(2−ヒドロキシメチル−5−(5−フルオロシトシン−1−イル)−1、3−オキサチオラン )、FMAU(フルオロ−メチル−アラビノフラノシルウリジ)、FDDC(ジデオキシペントフラノシルフルオロシトシン)、BMS 200475(エンテカビル水和物)などを開発して、HBVに対する顕著な抑制作用を得ている。1998〜2002年に、海外の研究者らは30種類以上の薬物に対して、臨床前の実験を行った。近頃にII〜III段階の臨床試験に入た薬物は21種であり、これらの実験薬物中に、抗B型肝炎ウィルスの実験に用いる薬物の多数がHIVの逆転写酵素阻害剤と抗ヘルペスウィルスのDNA ポリメラーゼ阻害剤に由来しており、その中、Enticavirは2005年にすでに市販されている。抗C型肝炎ウィルスの実験に用いられた薬物の多数が広域(Broad spectrum)型抗ウィルス薬、あるいはRNAウィルス抑制剤および抗ウィルス活性を有する免疫調節剤から由来している。
【0006】
現在すでに許可を得ている抗ウィルス薬物は、ほとんどがヌクレオチド類化合物であり、臨床応用の過程において、主に以下のような欠点を有することが発見された:1)細胞の毒性;2)長期の薬品使用により耐薬物性ウィルス変異株が発生するため、構造的関連のない異なる薬物による対抗を必要とされる。従って、非ヌクレオチド系抗ウィルス薬物の開発は、ますます注目を集めている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、抗ウィルス剤として、新規な複素環非ヌクレオシド系化合物を設計及び合成することによって、抗ウィルス薬物研究における先導化合物或いは抗ウィルス薬物の新しい道を提示することを目的としている。
【0008】
また、本発明は、複素環非ヌクレオシド系化合物の調製方法を提供することを目的としている。
【0009】
また、本発明は、活性成分として本発明に係る複素環非ヌクレオシド系化合物を含む医薬組成物を提供することを目的としている。
【0010】
更に、本発明は、複素環非ヌクレオシド系化合物の、ウィルス性疾患治療用薬物の製造における用途を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る複素環非ヌクレオシド系化合物は、下記の構造式に示される構造を有しており、
【化1】


その中、XがNR、O、若しくはSであり;
がピリジン基、置換されたピリジン基、フェニル基、置換されたフェニル基、複素五員環基、置換された複素五員環基若しくは縮合複素環基であり、その中、上記複素五員環基とは、N、O、Sから選ばれる1個または2個のヘテロ原子を含む複素五員環基であり、上記縮合複素環基とは、キノリル基若しくはインドール基であり;
とRがそれぞれ独立に、H;ハロゲン原子;ニトロ基;C−C25アルキル基;ハロゲン原子、C−C25アルキル基、C−C25シクロアルキル基、C−C25アルコキシ基、C−C25シクロアルコキシ基、C−C25アルケニル基、C−C25シクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25アルキルアミノ基、C−C25シクロアルキルアミノ基、C−C25アルキルアミド基、ヒドロキシ基、オキシル基、若しくはC−Cアルコキシカルボニル基に置換されたC−C25アルキル基;ヒドロキシ基;アミノ基;C−C25アルキルアミノ基;C−C25シクロアルキルアミノ基;C−Cシクロアルキル基;ハロゲン原子、C−C25アルキル基、C−C25シクロアルキル基、C−C25アルコキシ基、C−C25シクロアルコキシ基、C−C25アルケニル基、C−C25シクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25アルキルアミノ基、C−C25シクロアルキルアミノ基、C−C25アルキルアミド基、ヒドロキシ基、若しくはオキシル基に置換されたC−Cシクロアルキル基;アリール基;ハロゲン原子、C−C25アルキル基、C−C25シクロアルキル基、C−C25アルコキシ基、C−C25シクロアルコキシ基、C−C25アルケニル基、C−C25シクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25アルキルアミノ基、C−C25シクロアルキルアミノ基、C−C25アルキルアミド基、ヒドロキシ基、若しくはオキシル基に置換されたアリール基;ベンジル基;ハロゲン原子、C−C25アルキル基、C−C25シクロアルキル基、C−C25アルコキシ基、C−C25シクロアルコキシ基、C−C25アルケニル基、C−C25シクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25アルキルアミノ基、C−C25シクロアルキルアミノ基、C−C25アルキルアミド基、ヒドロキシ基、若しくはオキシル基に置換されたベンジル基;C−C25アルケニル基;ハロゲン原子、C−C25アルキル基、C−C25シクロアルキル基、C−C25アルコキシ基、C−C25シクロアルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、C−C25アルキルアミノ基、C−C25シクロアルキルアミノ基、C−C25アルキルアミド基、ヒドロキシ基、オキシル基、若しくはC−Cアルコキシカルボニル基に置換されたC−C25アルケニル基;C−C25シクロアルケニル基;ハロゲン原子、C−C25アルキル基、C−C25シクロアルキル基、C−C25アルコキシ基、C−C25シクロアルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、C−C25アルキルアミノ基、C−C25シクロアルキルアミノ基、C−C25アルキルアミド基、ヒドロキシ基、若しくはオキシル基に置換されたC−C25シクロアルケニル基;
【化2】


その中、R’とR”がそれぞれ独立に、水素原子、C−C25アルキル基、ハロゲン化C−C10アルキル基、アリール基、ベンジル基、置換されたベンジル基、C−Cヒドロキシルアルキル基、置換または非置換の複素環基メチレン基、その中、ベンジル基の置換基がハロゲン、C−C10アルキル基、C−C10アルコキシ基、C−C10アルキルアミド基、ニトリル基、カルボキシ基、若しくはC−C10アルコキシカルボニル基;及びカルバモイル基またはウレイレン基から選んだ1種であり:;
がH、アリール基、置換されたアリール基、ベンジル基、C−C13アルキル基、置換されたC−C13アルキル基、C−Cアルケニル基若しくはC−Cシクロアルキル基、その中、上記アリール基若しくはC−C13アルキル基の置換基がハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基若しくはヒドロキシ基である。ここで、例えば「C−C10アルキル基」とは、炭素数が1から10のアルキル基をいう。以下同様である。
【0012】
本発明の好ましい一実施形態において:
上記XがNR;Rが水素原子若しくはC−Cアルキル基であり;
上記Rが、ピリジン基、置換されたピリジン基、チアゾール基、置換されたチアゾール基、キノリル基若しくはインドール基であることが好ましく、その中、上記置換されたピリジン基と置換されたチアゾール基の置換基が、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、とC−Cアルコキシカルボニル基アミノ基の中から選んだ1個若しくは2個である。また、Rが、2−ピリジン基、2−チアゾール基、2−キノリル基、若しくは2−インドール基であることがさらに好ましい。
【0013】
上記Rが、好ましくはC−Cの直鎖または枝分かれ鎖のアルキル基、若しくはC−Cのシクロアルキル基であり、さらに好ましくはC−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基、若しくはC−Cシクロアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基若しくはシクロヘキシル基が挙げられ、より好ましくはイソブチル基若しくはシクロヘキシル基であり;
上記Rが、
【化3】


であり、その中R’とR”が、それぞれ独立に、水素原子、C−C25アルキル基、ハロゲン化C−C10アルキル基、アリール基、ベンジル基、ハロゲン化ベンジル基、C−C10のアルキル基に置換されたベンジル基、C−C10のアルコキシ基に置換されたベンジル基、C−C10のアルキルアミド基に置換されたベンジル基、ニトリル基置に換されたベンジル基、カルボキシ基に置換されたベンジル基、C−C10のアルコキシカルボニル基に置換されたベンジル基、置換または非置換の複素環基メチレン基;より好ましくは、Rが、
【化4】


であり、その中、R’がC−C直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基であって、好ましくはC−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基、より好ましくはエチル基である。
【0014】
このような実施形態において、本発明の代表的な化合物は、以下の具体的な化合物の一つである。
【化5】

【0015】
本発明のもう一つの好ましい実施形態において:
上記XがOであり;
上記Rが好ましくは、ピリジン基、置換されたピリジン基、キノリル基若しくはインドール基であり、その中、上記置換されたピリジン基が好ましくは、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基とC−Cのアルコキシカルボニルアミノ基の中から選んだ1個または2個の置換基に置換されたピリジン基であり;Rがさらに好ましくは、2−ピリジン基、2−キノリル基、若しくは2−インドール基であり;
上記Rが好ましくは、C−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基、若しくはC−Cシクロアルキル基であり、より好ましくは、C−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基、若しくはC−Cシクロアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基若しくはシクロヘキシル基が挙げられ、より好ましくは、イソブチル基であり;
上記Rが、
【化6】


であり、その中、R’とR”がそれぞれ独立に、水素原子、C−C25アルキル基、ハロゲン化C−C10アルキル基、アリール基、ベンジル基、ハロゲン化ベンジル基、C−C10のアルキル基に置換されたベンジル基、C−C10アルコキシ基に置換されたベンジル基、C−C10のアルキルアミド基に置換されたベンジル基、ニトリル基に置換されたベンジル基、カルボキシ基に置換されたベンジル基、C−C10アルコキシカルボニル基に置換されたベンジル基、置換または非置換の複素環基メチレン基;Rがより好ましくは、
【化7】


であり、その中、R’がC−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基、好ましくは、C−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基、より好ましくはエチル基である。
【0016】
このような実施形態において、本発明の代表的な化合物は、以下の具体的な化合物の一つである。
【化8】

【0017】
本発明のもう一つの好ましい実施形態において:
上記XがSであり;
上記Rが好ましくは、ピリジン基、置換されたピリジン基、フェニル基、置換されたフェニル基、チアゾール基、置換されたチアゾール基、キノリル基若しくはインドール基であり;その中、上記置換されたピリジン基、置換されたフェニル基と置換されたチアゾール基は、ピリジン基、フェニル基とチアゾール基がそれぞれヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基とC−Cアルコキシカルボニル基アミノ基の中から選んだ1個若しくは2個の置換基に置換されてなる。Rがより好ましくは:ピリジン基;ヒドロキシ基に置換されたピリジン基;フェニル基;ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、C−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、フェニル基とC−Cアルコキシカルボニルアミノ基の中の1個または2個の置換基に置換されたフェニル基;2−チアゾール基;ハロゲン原子、フェニル基若しくはC−Cアルキル基に置換された2−チアゾール基;2−キノリル基若しくは2−インドール基である。
【0018】
より好ましくは、上記複素環非ヌクレオシド系化合物が、下記の構造式Iに示された構造を有し、
【化9】


・・・I
その中、RとRがそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基若しくはフェニル基であり;
上記Rが好ましくは、C−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基、C−Cシクロアルキル基若しくはベンジル基であり、より好ましくは、C−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基、C−Cのシクロアルキル基若しくはベンジル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基若しくはシクロヘキシル基が挙げられ、より好ましいくは、イソブチル基、n−ブチル基若しくはベンジル基であり;
上記Rが好ましくは水素原子;C−Cヒドロキシルアルキル基;C−Cアルコキシカルボニル基に置換されたC−Cアルキル基;C−Cアルコキシカルボニル基に置換されたC−Cアルケニル基;
【化10】


であって、その中、R’とR”がそれぞれ独立に、水素原子、C−C25アルキル基、ハロゲン化C−C10アルキル基、アリール基、ベンジル基、ハロゲン化ベンジル基、C−C10アルキル基に置換されたベンジル基、C−C10アルコキシ基に置換されたベンジル基、C−C10アルキルアミド基に置換されたベンジル基、ニトリル基に置換されたベンジル基、カルボキシ基に置換されたベンジル基、C−C10アルコキシカルボニル基に置換されたベンジル基、置換または非置換の複素環基メチレン基、から選んだ一つの基である。
【0019】
より好ましくは、上記Rが水素原子;C−Cヒドロキシルアルキル基;エトキシカルボニルエチレン基;エトキシカルボニルビニル基;
【化11】


その中、R’が直鎖若しくは枝分かれ鎖のC−Cアルキル基;
【化12】


その中、R’が水素原子若しくはC−C直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基;
【化13】


その中、R’とR”がそれぞれ独立に、水素原子、直鎖若しくは枝分かれ鎖のC−Cアルキル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロ化ベンジル基若しくは4−[2−(2−チアゾール)−5−イソブチル−チアゾール]メチレン基、から選んだ一つの基である。
【0020】
このような実施形態において、本発明の代表的な化合物は、以下のような化合物の一つである。
【化14】


【化15】

【0021】
本発明に係る複素環非ヌクレオシド系化合物は、以下の方法で調製できる。
【0022】
がNRであって、その中、RがHである本発明の化合物(化合物4i)に関しては、下記の化学反応式に基づいて調製することができる。
【化16】

【0023】
その中、
がピリジン基、置換されたピリジン基、フェニル基、置換されたフェニル基、複素五員環基、置換された複素五員環基、キノリル基若しくはインドール基であり、その中上記複素五員環基がN、O、Sから選ばれる1個または2個のヘテロ原子を含む複素五員環基である;
が、C−C25アルキル基;ハロゲン原子、C−C25アルキル基、C−C25シクロアルキル基、C−C25アルコキシ基、C−C25シクロアルコキシ基、C−C25アルケニル基、C−C25シクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25アルキルアミノ基、C−C25シクロアルキルアミノ基、C−C25アルキルアミド基、ヒドロキシ基、オキシル基若しくはC−Cアルコキシカルボニル基に置換されたC−C25アルキル基;C−Cシクロアルキル基;ハロゲン原子、C−C25アルキル基、C−C25シクロアルキル基、C−C25アルコキシ基、C−C25シクロアルコキシ基、C−C25アルケニル基、C−C25シクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25アルキルアミノ基、C−C25シクロアルキルアミノ基、C−C25アルキルアミド基、ヒドロキシ基若しくはオキシル基に置換されたC−Cシクロアルキル基;アリール基;ハロゲン原子、C−C25アルキル基、C−C25シクロアルキル基、C−C25アルコキシ基、C−C25シクロアルコキシ基、C−C25アルケニル基、C−C25シクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25アルキルアミノ基、C−C25シクロアルキルアミノ基、C−C25アルキルアミド基、ヒドロキシ基若しくはオキシル基に置換されたアリール基;ベンジル基;ハロゲン原子、C−C25アルキル基、C−C25シクロアルキル基、C−C25アルコキシ基、C−C25シクロアルコキシ基、C−C25アルケニル基、C−C25シクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25アルキルアミノ基、C−C25シクロアルキルアミノ基、C−C25アルキルアミド基、ヒドロキシ基若しくはオキシル基に置換されたベンジル基;C−C25アルケニル基;ハロゲン原子、C−C25アルキル基、C−C25シクロアルキル基、C−C25アルコキシ基、C−C25シクロアルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、C−C25アルキルアミノ基、C−C25シクロアルキルアミノ基、C−C25アルキルアミド基、ヒドロキシ基、オキシル基若しくはC−Cアルコキシカルボニル基に置換されたC−C25アルケニル基;C−C25シクロアルケニル基;ハロゲン原子、C−C25アルキル基、C−C25シクロアルキル基、C−C25アルコキシ基、C−C25シクロアルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、C−C25アルキルアミノ基、C−C25シクロアルキルアミノ基、C−C25アルキルアミド基、ヒドロキシ基若しくはオキシル基に置換されたC−C25シクロアルケニル基から選んだ1種であり;
がH、C−C25アルキル基若しくは
【化17】


であり、その中、R’がC−C25アルキル基などであり;
その中、化合物1は市販されており、例えば、国薬集団化学試剤有限公司、Aldrich公司等から購入できる。化合物2は文献J. Org. Chem. 1973; 38; 3571を参照して合成することができる。
【0024】
1−(3−ジメチルアミノピロピル)−3−エチルカルボジイミド・塩酸塩(EDC)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)とモレキュウ・シーブの存在条件で、溶媒としてのDMA、DMF、アセトニトリル、ジクロロメタン若しくはテトラヒドロフラン中に、ピリジン、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン若しくはジエチルプロピルエチルアミンなどのアルカリ性条件下、化合物1と化合物2を反応させ中間体である化合物3を生成する。
【0025】
化合物3は、酢酸アンモニウムと酢酸ナトリウムの混合物中に120〜140℃まで加熱させて反応し、閉環されて化合物4iを生成する。
【0026】
がSである本発明の化合物(化合物4ii)に関しては、以下の化学反応式により調製できる。
【化18】

【0027】
その中、Lawesson’s試薬は[2、4−ビス(4−メトキシフェニル)−1、3−ジチア−2、4−ジホスフェタン−ジチア−2、4−ジスルフィドであり、市販のものを用いた。上記のように得た化合物3は、テトラヒドロフラン溶媒へLawesson’s試薬を添加して加熱により逆流反応を行うことによって、化合物4iiを生成する。
【0028】
がOである本発明の化合物(化合物4iii) に関しては、以下の化学反応式により調製できる。
【化19】

【0029】
上記のように得た化合物3は、オキシ塩化リン溶液中で100〜130℃まで加熱させて反応して化合物4iiiを生成する。
【0030】
その中、RがCOEtである化合物4は、下記の化学反応式による反応で、化合物5を生成できる。
【化20】

【0031】
化合物4は、4i、4ii若しくは4iiiであってもよい。
【0032】
化合物4が加水分解して化合物5を得る反応は、水酸化リチウム化合物、水酸化ナトリウムなどのアルカリ性条件下、若しくは塩酸、硫酸などの酸性条件下で反応してもよい。反応条件は、室温若しくは100℃まで加熱してもよい。
【0033】
式5の化合物は、下記の化学反応式によって化合物6を生成できる。
【化21】

【0034】
その中、R’とR”がそれぞれ独立に、水素原子、C−C25アルキル基、ハロゲン化C−C10アルキル基、アリール基、ベンジル基、置換されたベンジル基、C−Cヒドロキシルアルキル基、置換または非置換の複素環基メチレン基であり、その中、ベンジル基の置換基がハロゲン、C−C10アルキル基、C−C10アルコキシ基、C−C10アルキルアミド基、ニトリル基、カルボキシ基若しくはC−C10アルコキシカルボニル基であってもよく;XがO若しくはNHである。
【0035】
化合物5在オキサリルクロリド若しくは塩化チオニルなどが存在の条件下で、クロリドを生成し、クロリドが異なるアルコール、異なる置換されたアミド若しくはアンモニア・水混合媒体などと反応して化合物6を生成する。反応溶媒としては、ジクロロメタン、酢酸エチル、水若しくはその混合物などを用いることができる。反応は、アルカリ性条件下に行われ、アルカリ性試薬として炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム若しくは重炭酸ナトリウムなどの無機アルカリ、若しくはピリジン、N−メチルモルホリン、クロロぎ酸イソブチル、トリエチルアミン、ジエチルプロピルエチルアミド等の有機アルカリを用いることができる。
【0036】
また、化合物4は、下記の化学反応式によって化合物7を生成することができる。
【化22】

【0037】
その中、化合物4は、無水テトラヒドロフランあるいは無水エーテルなどの有機溶媒へ、水素化アルミニウムリチウムを添加して、−20℃〜25℃の反応温度下で反応させ化合物7を生成する。
【0038】
また、化合物7は、下記化学反応式によって化合物8を生成できる。
【化23】

【0039】
その中、IBXは2−ヨード安息香酸であり、Aldrich会社から購入した。グリニャール試薬は、C−C25アルキル基あるいはC−Cシクロアルキル基のグリニャール試薬であり、つまりRはC−C25アルキル基あるいはC−Cシクロアルキル基である。化合物7は、酸化して中間体である化合物8を生成し、化合物8は溶媒の無水エーテルあるい無水テトラヒドロフランにグリニャール試薬を添加することによって、反応して化合物9を生成する。化合物8も化合物4を代わって反応することができる。
【0040】
また、化合物9は、下記化学反応式によって化合物10を生成することができる。
【化24】

【0041】
化合物9が酸化して化合物10を生成する。酸化条件としては、アセトン溶液において活性MnOで酸化する条件、あるいはトルエンとDMSOの混合溶液においてIBXで酸化する条件が挙げられる。
【0042】
また、下記の化学反応式によって、化合物19を調製することができる。
【化25】

【0043】
その中、R、R、Rの定義は上記と同一であり、Xがハロゲン族元素である。化合物13の合成方法については、文献(J. Chem. Soc. Perkin I. 1982、 159−164;Heterocyclic. Chem. 1991、 28、 1003)を参考することができる。化合物12は、無水テトラヒドロフランあるいは無水エーテルなどの有機溶媒に、ブチルリチウムを添加して、0.5〜2時間反応し、反応終了後に無水塩化亜鉛を添加することによって、亜鉛試薬を得る。または、化合物12は、無水テトラヒドロフランあるいは無水エーテルなどの有機溶媒へ、活性化亜鉛の粉末を添加し、加熱して逆流反応を行うことによって、亜鉛試薬を生成する。さらに、化合物13を添加して、パラジウムを触媒とし(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、または酢酸パラジウムとトリフェニルホスフィンの混合物)、ベンゼン或いはトルエンなどを溶媒として、8〜24時間反応させて化合物19を得る。
【0044】
また、下記の化学反応式によって化合物14と化合物15を調製できる。
【化26】

【0045】
その中、RがC−C25アルキル基、フェニル基若しくは
【化27】


であり、その中、R’がC−C25アルキル基などである。化合物20は市販のものを用いることができ、例えば、国役集団化学試剤有限公司、Aldrich公司などから購入したものが挙げられる。化合物8と化合物20は、無水テトラヒドロフラン溶液にNaHを添加して反応され、化合物14を生成し、化合物14へ水素添加して化合物15を得る。
【0046】
また、下記の化学反応式によって化合物16を調製できる。
【化28】

【0047】
その中、化合物17は、つまり化合物4においてRが2−チアゾール基であり;R、Rの定義は上記と同一であり;RはC−C25アルキル基あるいはC−Cシクロアルキル基である。化合物17は、ジクロロメチルの溶液に液体ブロムを添加して、24時間反応行うことにより化合物18を形成し、化合物18がDMAあるいはDMFを溶媒として、亜鉛試薬と触媒であるニッケルを添加し、室温で反応することによって、化合物16を生成した。
【0048】
また、下記化学反応式によって化合物19を調製できる。
【化29】

【0049】
その中、R、R、Rの定義は上記と同一である。ボラン試薬として市販のものを用いることができ、例えば、国薬集団化学試剤有限公司、Aldrich公司などから購入したものが挙げられる。化合物13の合成方法については、文献(J. Chem. Soc. Perkin I. 1982、 159−164;Heterocyclic. Chem. 1991、 28、 1003)を参考することができる。ボラン試薬と化合物13は、メタノール若しくはエタノールの溶媒へ触媒であるパラジウム、水、と炭酸カリウム若しくは炭酸ナトリウムを添加してアルカリ性にし、12時間反応させて化合物19を得た。
【0050】
また、下記の化学反応式によって化合物21を調製できる。
【化30】

【0051】
その中、Rがアリール基、置換されたアリール基、フェニル基、C−C13アルキル基、置換されたC−C13アルキル基、C−Cアルケニル基あるいはC−Cシクロアルキル基であり、その中、上記アリール基あるいはC−C13アルキル基の置換基が、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基あるいはヒドロキシ基であってもよく;Xはハロゲン原子である。
【0052】
化合物4iは、室温で、無水テトラヒドロフラン溶液へNaHを添加して、1時間反応後にハロゲン化物を添加して、12時間反応させて化合物21を得る。
【0053】
通常、TLCで反応進行状況を分析して、反応が終わった後、通常は氷水で反応を終了させ、エーテル、酢酸エチル、ジクロロメチル、トリクロロメチルなどで抽出し、5%塩酸、水、飽和食塩水で順次に洗浄し、乾燥、低温減圧して溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィーにより最終産物を得て、得られた産物をNMR、質量スペクトルなどの方法で検定した。
【0054】
さらに、本発明は抗ウィルス医薬組成物を提供する。当該組成物は、活性成分として、本発明に係る上記複素環非ヌクレオシド系化合物中の1種あるいは多種を含み、さらに、一般の医薬用添加剤、例えば賦形剤、崩壊剤、抗酸化剤、甘味剤、コーティング剤などを含んでもよい。
【発明の効果】
【0055】
本発明は、新規な複素環非ヌクレオシド系抗ウィルス剤を設計及び合成した。当該化合物は、インフルエンザウィルスの複製、B型肝炎ウィルスのDNA複製、B型肝炎ウィルスのs抗原とe抗原の合成を効果的に抑制でき、ウィルス性疾患の治療用薬物の製造に用いることが可能であり、さらに、従来のヌクレオチド系薬物に存在する細胞の毒性と長期の薬品使用により耐薬物性ウィルス変異株が発生するため、構造的関連のない異なる薬物による対抗を必要とするという欠点を克服できる。本発明の化合物は、比較的簡単な構造を有し、簡単に調製できる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】カモB型肝炎ウィルスを感染させたカモの体内へ内服(灌胃投与)によって薬物投与後の、治療グループとウィルス感染対照グループにおけるカモ血清DHBV−DNAレベルに対する阻害率を比較したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、本発明に対して、具体的な実施例を挙げて詳しい説明を行う。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0058】
調製の実施例:
以下の調製例において、NMRは、Varian 製造Mercury−Vx 300M型機器により測定した。NMR校正:δH/C 7.26/77.0 ppm(CDCl);試薬は主に上海化学試剤公司から提供され、製品の精製には、主にカラムクロマトグラフィーを用いた。シリカゲル(200−300目)、カラムクロマトグラフィーに使用したシリカゲルのタイプは「ZLX−II」で、青島海洋化工工場子工場の製品である。
【0059】
調製実施例1:
【化31】


化合物1.1(3.3mmol)、化合物2.1(3mmol)、 1−(3−ジメチルアミノピロピル)−3−エチルカルボジイミド・塩酸塩(EDC)(3.3mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)(0.3mmol)とモレキュウ・シーブを混合させ、氷浴(0℃)条件で冷却し、そのあと、順次にDMF(5mL)、ピリジン(4.5mmol)を添加して、TLCで追跡して反応の完成程度を分析した。反応が終わった後水(25mL)で希釈し、EtOAc(25mL)で抽出させ、濃縮により溶媒を完全に除去し、石油エーテル/酢酸エチル(体積比 5:1)でカラムクロマトグラフィー分離して化合物3.1を得た。その後、化合物3.1(0.6mmol)を酢酸アンモニウム(NHOAc)(15mmol)、酢酸ナトリウム(NaOAc)(30mmol)と混合させ、130℃まで加熱し、TLCで追跡して反応完成の程度を測定した。そのあと、室温まで冷却させ、水(50mL)で希釈して、酢酸エチル(50mL)で抽出させ、濃縮して溶媒を完全に除去し、石油エーテル/酢酸エチル(体積比が1:1)でカラムクロマトグラフィー分離して化合物4i.1を得た。
【0060】
調製実施例1と同様な方法を使って以下の化合物を合成したが、下の表に示された置換されたカルボン酸(化合物1)でピリジン−2−カルボン酸を代え、異なる化合物2で化合物2.1を代えた。
【0061】
【表1】

【0062】
調製実施例2:
【化32】


化合物3.1(0.6mmol)とLawesson’s試薬(0.9mmol)とを混合させた後、THF(5mL) を添加し、加熱逆流させ、TLC追跡で反応完成の程度を分析し、そのあと室温まで冷却させ、反応液を濃縮して溶媒を完全に除去させ、石油エーテル/酢酸エチル(体積比が3:1)でカラムクロマトグラフィー分離して化合物4ii.1を得た。
【0063】
調製実施例1と同様な方法を使って以下の化合物を合成したが、下の表に示された置換されたカルボン酸(化合物1)でピリジン−2−カルボン酸を代え、化合物2で化合物2.1を代えることによって化合物3を得て、その後、調製実施例2と同様な方法で下記の目標化合物を合成した。
【0064】
同様な方法を使って以下の化合物を合成した。
【0065】
【表2】

【0066】
【表3】

【0067】
【表4】

【0068】
【表5】

【0069】
【表6】

【0070】
【表7】

【0071】
【表8】

【0072】
調製実施例3:
【化33】


化合物3.1(0.6mmol)とPOCl(3mL)を混合させ、80℃まで加熱して、TLC追跡で反応完成の程度を分析して、その後反応液を0℃の重炭酸ナトリウム(NaHCO)の溶液に入れ、POClを除いた後、酢酸エチル(50mL)で抽出させ、濃縮せて溶媒を除去し、石油エーテル/酢酸エチル(体積比が4:1)でカラムクロマトグラフィー分離して化合物4iii.1を得た。
【0073】
調製実施例1と同様な方法を使って以下の化合物を合成したが、下の表に示された置換されたカルボン酸(化合物1)でピリジン−2−カルボン酸を代え、化合物2で化合物2.1を代えることによって化合物3を得て、その後、調製実施例3と同様な方法で下記の目標化合物を合成した。
【0074】
【表9】

【0075】
調製実施例4:
【化34】


化合物4.1(0.5mmol)と水酸化リチウム(LiOH)(2mmol)を混合させてからMeOH(4mL)と水(1mL)の混合溶媒を添加し、室温で反応させた。TLC追跡、反応終わった後、溶媒を濃縮し、1mol/Lの塩酸(10mL)で酸性化させ、酢酸エチル(25mL)で抽出、濃縮による溶媒除去を行って化合物5.1を得た。
【0076】
同様な方法を使って以下の化合物を合成した。
【表10】

【0077】
調製実施例5:
【化35】


化合物5.1(0.5mmol)をジクロロメタン(25mL)に溶解させて、オキサリルクロリド(0.6mmol)を添加して室温で撹拌ながら一晩放置し、乾燥後に、酢酸エチルと水(10mL:10mL)を添加し、重炭酸ナトリウム(1.0mmol)、とフルオロベンジルアミン(0.6mmol)を添加して室温で数時間撹拌した後、水(10mL)を添加し、酢酸エチル(25mL)で2回抽出させ、有機相を1Nの塩酸(20mL)で2回洗浄、飽和食塩水で1回洗浄した後、MgSOで乾燥させ、有機相を濃縮させる。混合物を石油エーテル/酢酸エチル(体積比が4:1)でクロマトグラフィーにより精製して生成物6.1を得た。
【0078】
調製実施例5と同様な方法を使って以下の化合物を合成したが、下の表に示された異なる置換されたアミド若しくはアルコールでフルオロベンジルアミンを代えた。
【0079】
【表11】

【0080】
【表12】

【0081】
調製実施例6:
【化36】


化合物4.1(0.5mmol)を無水THF(25mL)に溶解させ、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH)(0.6mmol)を添加して氷浴で反応させ、TLCで反応終了を確認してから水(25mL)で希釈し、酢酸エチル(25mL)で抽出させ、濃縮により溶媒を除き、石油エーテル/酢酸エチル(体積比が4:1)でカラムクロマトグラフィー分離して化合物7.1を得た。
【0082】
【表13】

【0083】
調製実施例7:
【化37】


化合物7.1(1mmol)とIBX(1.25mmol)を混合させてから、トルエンとDMSO(2mL:1mL)の混合溶媒を添加して、50℃で反応させた。TLCで反応終了を確認し、酢酸エチル(25mL)で抽出させ、濃縮により溶媒を除いて化合物8.1を得た。化合物8.1を無水エーテル(10mL)に溶解させ、メチル基グリニャール試薬(1.2mmol)を添加して室温で反応させ、TLCで反応終了を確認してから、水(25mL)で希釈させ、酢酸エチル(25mL)で抽出し、濃縮により溶媒を除去し、石油エーテル/酢酸エチル(体積比が2:1)でカラムクロマトグラフィー分離して化合物9.1を得た。
【0084】
調製実施例7と同様な方法を使って以下の化合物C282−2を合成する際、エチル基グリニャール試薬でメチル基グリニャール試薬を代えた。
【0085】
【表14】

【0086】
調製実施例8:
【化38】


化合物9.1(0.5mmol)とIBX(0.6mmol)を混合させてから、トルエンとDMSO(2mL:1mL)の混合溶媒を添加して50℃で反応させた。TLCで反応終了を確認してから、水(25mL)で希釈し、酢酸エチル(25mL)で抽出させ、濃縮により溶媒を除いて化合物10.1を得た。同様な方法を用いて、化合物C282−2からも以下の化合物C280−4を合成できる。
【0087】
【表15】

【0088】
調製実施例9:
【化39】


化合物12.1(1.0mmol)を無水THFに溶解させて、−78℃でn−BuLi(1.05mmol)を徐々に滴入させ、反応してから半時間後に無水塩化亜鉛(1.1mmol)を添加して室温で半時間撹拌した後、化合物13.1(1.0mmol)と触媒(0.05mmol)を添加し、さらにベンゼン溶媒(10mL)を添加して80℃で12時間反応させた。TLCで反応終了を確認した後、濃縮により溶媒を除いて、水(25mL)で希釈し、酢酸エチル(25mL)で抽出して、濃縮により溶媒を除いてから、石油エーテル/酢酸エチル(体積比が4:1)でカラムクロマトグラフィー分離して化合物11.1を得た。
【0089】
【表16】

【0090】
調製実施例10:
【化40】


化合物20.1(1.05mmol)を無水THF(10mL)に溶解させて、0℃でNaH(1.05mmol)を添加して半時間反応させて後、化合物8.1(1.0mmol)を添加し、0℃で12時間撹拌しながら反応させた。TLCで反応終了を確認して、濃縮により溶媒を完全に除き、水(25mL)で希釈させてから酢酸エチル(25mL)で抽出し、濃縮により溶媒を完全に除いた後、石油エーテル/酢酸エチル(体積比が4:1)でカラムクロマトグラフィー分離して化合物14.1を得た。化合物14.1をMeOH(10mL)に溶解させ、10%のPd/Cを添加して加水素反応を行い、室温で一晩反応させてから、抽出とろ過により化合物15.1を得た。
【0091】
【表17】

【0092】
調製実施例11:
【化41】


化合物17.1(1.0mmol)をDCM(10mL)に溶解させ、液体ブロム(1.2mmol)を添加し、室温で12時間反応させてから、TLCで反応終了を確認し、濃縮により溶媒を完全に除去し、酢酸エチル(25mL)で抽出させた後、石油エーテル/酢酸エチル(体積比が4:1)でカラムクロマトグラフィー分離して化合物18.1を得た。ヨードメタン(1.2mmol)と活性化亜鉛粉(1.3mmol)をDMAに反応させて亜鉛試薬(1.2mmol)を得て、化合物18.1、触媒(10%)を添加して、室温で3時間反応させた後、水(25mL)で希釈、酢酸エチル(25mL)で抽出させ、溶媒を完全に濃縮除去して粗製品を得て石油エーテル/酢酸エチル(体積比4:1)でカラムクロマトグラフィー分離して化合物16.1を得た。
【0093】
【表18】

【0094】
調製実施例12:
【化42】


トキシベンゼンボラン試薬(1.0mmol)をエタノール(10mL)中へ溶解させ、水(2mL)、炭酸カリウム(3.0mmol)、化合物21.1(1.0mmol)、と触媒(0.05mmol)を添加し、80℃で12時間反応させた。反応終了をTLCで確認して濃縮により溶媒を完全に除去させ、水(25mL)希釈、酢酸エチル(25mL)抽出させて、濃縮により溶媒を完全に除去した後、石油エーテル/酢酸エチル(体積比5:1)でカラムクロマトグラフィー分離して化合物19.1を得た。
【0095】
【表19】

【0096】
調製実施例13:
【化43】


化合物4i.1(1.0mmol)を無水テトラヒドロフラン(10mL)中に溶解させ、NaH(1.2mmol)を添加して室温で1時間反応させた後、さらにヨードメタン(3.0mmol)を添加し、室温で12時間反応させた。TLCで反応終了を確認して濃縮により溶媒を完全に除去させ、5%塩酸で酸性化の後、水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(25mL)で抽出させて、濃縮により溶媒を完全に除去した後、石油エーテル/酢酸エチル(体積比5:1)でカラムクロマトグラフィー分離して化合物21.1を得た。
【0097】
【表20】

【0098】
試験例:
試験例1:抗B型肝炎ウィルス(HBV)活性測定試験
1.試験目的:
本発明で合成した化合物における抗B型肝炎ウィルス(HBV)活性のスクリーニング。当該実験は、ウィルス−細胞レベルの実験において、化合物の細胞毒性の検出・測定と、B型肝炎ウィルスの表面と核心抗原の分泌、およびウィルスの核酸(DNA)複製に対する影響と作用の検出・測定を含む。
【0099】
2.試験原理:
B型肝炎ウィルス(HBV)の遺伝子組み換え型ヒト肝癌細胞であるHepG2.2.15細胞株は、培養の際B型肝炎ウィルス粒子(抗原とDNAを含む)を培養上清中へ分泌する。
【0100】
抗ウィルス薬物を作用させて、細胞が培養上清中へ分泌したHBsAg、HBeAg及びウィルスDNAの含量を検出・測定し、薬物添加なしの対照グループにおける含量と参照することによって試料薬物の抗ウィルス活性作用を検査できる共に、試料薬物の細胞毒性作用を観測できる。MTT法を用いて試料薬物による50%細胞死亡数値濃度(CC50)を測定した。ELISA方法を用いて、試料薬物がHBsAg、HBeAgの分泌を抑制を測定し、蛍光定量PCR法を用いて試料薬物の50%のウィルスDNA複製阻害濃度数値(IC50)を測定した。
【0101】
3.実験試料:
試料薬物を一時的に実験に必要な濃度(1mM)に調製して、試料薬物毎に対して7種類の希釈濃度の試験を行い、且つ、ラミブジン等の抗ウィルス薬物を試験のよう性対照薬とし、毎回の試験反応の正常かどうかを検査した。
【0102】
4.実験方法:
a)実験方法及び培養上清の収集:
HepG2.2.15細胞を96穴プレート中に接種し、翌日に試料薬物を添加させ、定期的に培養液及び同濃度の試料薬物を取り換えた。八日目に培養上清を収集して測定に準備した。96穴プレート中の細胞へMTTを添加し、4時間後にMTT溶解液を添加して一晩反応させ、翌日にマイクロプレートリーダーでOD570を測定した。OD値を基づいて、試料薬物のHepG2.2.15細胞に対する毒性作用と細胞成長に対する影響の状况、および半数細胞死亡に必要な濃度(CC50)を計算した。
【0103】
b)培養上清中のHBsAgとHBeAg含量の測定(ELISA法):
HBsAgとHbeAgは、試薬キット(華美生物工程公司より購入)で測定を行った。コートした線型プレートに試料を添加し、さらに同量の酵素結合物を添加して、37℃で1時間反応させた後、プレートの洗浄を5回繰り返した。顕色剤AとBを添加してから15分間後に反応を停止させ、OD450/630を測定して、そのOD値により試料のHBV抗原半数阻害率(IC50)を計算した。
【0104】
c)蛍光定量PCR法による培養上清のHBV−DNA含有量の測定:
適量の培養上清を取って、同体積のウィルス分離液に添加し、均一に混合した後沸騰させ、室温で10000rpm、5分間遠心分離し、適量の上清を取りPCRの増幅に用い、同時にHBV−DNA標準試料5個を設けて、標準グラフを作った。そして、測定により得られたウィルスDNA複製値により、各本発明の各化合物の濃度におけるHBV−DNA複製に対する阻害率(抑制率)を算出し、更に化合物の半数阻害率(半数抑制率)の計算を行って、その(IC50)を算出した。IC50値計算が不可能な試料に対して、ICで表示し、そして相応の濃度を提供した。
【0105】
実験用PCRプライマー:
P1: 5’ATCCTGCTGCTATGCCTCATCTT3’
P2: 5’ ACAGTGGGGAAAGCCCTACGAA3’.
【0106】
試験用PCRプローブ:
5’TGGCTAGTTTACTAGTGCCATTTTG3’
【0107】
5.実験の結果:
【0108】
【表21】

【0109】
【表22】

【0110】
注:
CC50は、本発明の化合物のHepG2.2.15細胞の成長に対する影響であり、50%死亡濃度を示す。
【0111】
IC50は、本発明の化合物の、抗原あるいはDNA複製に対する抑制が半数の50%になる時の濃度。
【0112】
SIは本発明の化合物の生物活性選択係数、SI値>2は有効であり、大きいほど良い。
【0113】
NAは、明らかな生物活性がないあるいは計算できないことを示す。NTは測定を行っていないことを示す。NCは結果がないことを示す。
【0114】
測定結果から、該類化合物の多くは、細胞レベルにおいてすべてがHBVとDNA複製に対する良好な阻害活性を有することを分かる。その中、19個の化合物のIC50値が1μMより低く、さらに、その中、8個の化合物のIC50値が0.1μMよりも低かった。
【0115】
試験例2:抗B型肝炎ウィルス(HBV)の動物レベルの活性測定試験
1.薬物:
実験前に、0.3%のカルボキシメチルセルロースナトリウムを用いて、試料薬物を実験に必要な濃度(100mg/mL)に調製した。バッチNo.:00701010
よう性薬物ラミブジン Glaxo Wellcome Plc社の製品、用生理食塩水で調製。バッチNo.:005110011
【0116】
2.ウィルス:
カモB型肝炎ウィルスDNA(DHBV−DNA)強よう性血清、上海カルガモ(Spotbill Duck)から採取、−70℃で保存。
【0117】
3.動物:
1日周齢の北京鴨、「北京前進種鴨動物飼養場」から購入。
【0118】
4.試薬:
α−32 P−dCTP 「北京福瑞生物技術工程公司」から購入、ニックトランスレーションキットはプロメガ社(Promega Co.)から購入、Sephadex G−50、 Ficoll PVPはスウェーデンのPharmacia社から購入、SDSは西ドイツのMerck社の製品、魚精子DNA(Fish Sperm DNA)と牛血清タンパクは、中国科学院生物物理所の製品、ニトロセルロース膜は0.45nmのAmersham社の製品である。
【0119】
5.実験方法:
a)カモB型肝炎ウィルスの感染:
1日周齢の北京鴨へ、腿脛静脈注射により上海カルガモ(Spotbill Duck)DHBV−DNAよう性カモ血清を毎羽当たり0.2ml注射して、感染後の7日目に取血し、血清を分離させて、−70℃で保存し分析に準備する。
【0120】
b)薬物治療試験:
DHBV感染を行ったカモの雛を7日目後に無作為にグループ分けて薬物治療試験を行った。グループ毎に6羽にして、薬物投与グループ(W28D、W28F、W28M、C37)それぞれに1個ドーセージグループ当たり50mg/kgを設け、1日2回で10日間経口(灌胃)投与により薬物を投与(Bid×10)した。ウィルス対照グループ(DHBV)を設けて生理食塩水で薬物を取り替えた。よう性薬用ラミブジンを経口(灌胃)投与により50mg/kg薬物投与を1日2回で10日間行った。感染後の7日目、即ち薬投与前(T0)、薬投与5日目(T5)、薬投与10日目(T10)と投与停止後の3日目(P3)に、カモの腿脛から静脈取血して血清を分離させてから−70℃で保存しておいた。
【0121】
c)測定方法:
上記準備しておいたカモの血清を取り、同時にスポットを行い、カモ血清中のDHBV−DNAの状況を測定した。ニックトランスレーションキットの取扱説明書の内容に従って、32P標識DHBV−DNAプローブ(Promega Co.社より購入)を用いて、カモ血清ドットブロット( dot−blot)を行い、膜のドットをオートラジオグラフィーし、マイクロプレートリーダーでOD値(フィルター:490nm)を測定し、血清DHBV−DNAの密度を測定し、ドットブロットの斑点のOD値を基準DHBV−DNAの状況の値とした。
【0122】
6.薬効の計算:
a)グループ毎のカモにおける異なる時間の血清DHBV−DNA OD値の平均値(X±SD)を計算して、グループ毎のカモの薬投与後の異なる時間(T5、T10)と投薬停止後の3日目(P3)の血清DHBV−DNA状況と同じグループの薬物投与前の(T0)OD値を比較し、対応のあるt検定(paired t−test)により、t1、P1値を計算した。差分の顕著性に対する分析によって薬物のウィルス感染に対する抑制効果を判断した。
【0123】
b)グループ毎のカモにおける薬投与後の異なる時間(T5、T10)と投薬停止後の3日目(P3)の血清DHBV−DNAに対する阻害%を計算して図を作成し、各グループのカモの血清DHBV−DNAの阻害率の状況を比較した。
【0124】
薬物投与前(T0)OD値−薬物投与後(T5、T10、P3)OD値:
【数1】

【0125】
c)薬物投与治療グループの異なる時間のDHBV−DNA阻害率をそれぞれウィルス対照グループの同様の時間のDHBV−DNA阻害率と比較し、スチューデントのt検定(Studentのt検定)により、統計学処理を行ってt2、P2値を計算し、差分の顕著性に対する分析によって、薬効を判断した。
【0126】
7.実験の結果:
図1は、カモB型肝炎ウィルスを感染させたカモ体内へ経口(灌胃)薬物投与後、治療グループとウィルス感染対照グループのカモ血清DHBV−DNAレベルに対する阻害率の比較結果を示している。
【0127】
4個薬物の50mg/kgグループは、経口(灌胃)投与により1日2回、トータル10日間薬物投与したが、カモの一般状况及び摂食には何らかの変化がなかった。
【0128】
よう性対照薬ラミブジン50mg/kgは、Paired及びStudentのt検定分析において、すべてがDHBV−DNAに対する阻害効果を示し、実験が成立していることが証明された。薬物投与停止後の3日目に、DHBV−DNAが元のレベルに戻った。
【0129】
本実験の条件下で、W28F 50mg/kgは、T5とT10及びPaired及びStudentのt検定分析においてDHBV−DNAに対する阻害的効果を示し、且つ統計の意義を持っている。P3 DHBV−DNAは戻る現象があったが、もとのレベルまで戻っていなかった。W28M 50mg/kgグループは、T10とP3は対応のあるt検定分析において統計の意義を持っているDHBV−DNAに対する阻害的効果を示したが、スチューデントのt検定分析において統計の意義を持っている結果を示さなかった。W28D 50mg/kg T10は、Paired及びStudent のt検定分析においてDHBV−DNAに対する阻害的効果を示したが、計の意義を持っていなかった。C37 50mg/kgは、各時点のPaired及びStudent のt検定分析においてDHBV−DNAに対する阻害的効果を示さなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の構造式に示される構造を有する複素環非ヌクレオシド系化合物であり、
【化1】


その中、XがNR、O、若しくはSであり;
がピリジン基、置換されたピリジン基、フェニル基、置換されたフェニル基、複素五員環基、置換された複素五員環基若しくは縮合複素環基であり、その中、上記複素五員環基とは、N、O、Sから選ばれる1個または2個のヘテロ原子を含む複素五員環基であり、上記縮合複素環基とは、キノリル基若しくはインドール基であり;
とRがそれぞれ独立に、H;ハロゲン原子;ニトロ基;C−C25のアルキル基;ハロゲン原子、C−C25のアルキル基、C−C25のシクロアルキル基、C−C25のアルコキシ基、C−C25のシクロアルコキシ基、C−C25のアルケニル基、C−C25のシクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25のアルキルアミノ基、C−C25のシクロアルキルアミノ基、C−C25のアルキルアミド基、ヒドロキシ基、オキシル基、若しくはC−Cのアルコキシカルボニル基に置換されたC−C25のアルキル基;ヒドロキシ基;アミノ基;C−C25のアルキルアミノ基;C−C25のシクロアルキルアミノ基;C−Cのシクロアルキル基;ハロゲン原子、C−C25のアルキル基、C−C25のシクロアルキル基、C−C25のアルコキシ基、C−C25のシクロアルコキシ基、C−C25のアルケニル基、C−C25のシクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25のアルキルアミノ基、C−C25のシクロアルキルアミノ基、C−C25のアルキルアミド基、ヒドロキシ基、若しくはオキシル基に置換されたC−Cのシクロアルキル基;アリール基;ハロゲン原子、C−C25のアルキル基、C−C25のシクロアルキル基、C−C25のアルコキシ基、C−C25のシクロアルコキシ基、C−C25のアルケニル基、C−C25のシクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25のアルキルアミノ基、C−C25のシクロアルキルアミノ基、C−C25のアルキルアミド基、ヒドロキシ基、若しくはオキシル基に置換されたアリール基;ベンジル基;ハロゲン原子、C−C25のアルキル基、C−C25のシクロアルキル基、C−C25のアルコキシ基、C−C25のシクロアルコキシ基、C−C25のアルケニル基、C−C25のシクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25のアルキルアミノ基、C−C25のシクロアルキルアミノ基、C−C25のアルキルアミド基、ヒドロキシ基、若しくはオキシル基に置換されたベンジル基;C−C25のアルケニル基;ハロゲン原子、C−C25のアルキル基、C−C25のシクロアルキル基、C−C25のアルコキシ基、C−C25のシクロアルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、C−C25のアルキルアミノ基、C−C25のシクロアルキルアミノ基、C−C25のアルキルアミド基、ヒドロキシ基、オキシル基、若しくはC−Cのアルコキシカルボニル基に置換されたC−C25のアルケニル基;C−C25のシクロアルケニル基;ハロゲン原子、C−C25のアルキル基、C−C25のシクロアルキル基、C−C25のアルコキシ基、C−C25のシクロアルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、C−C25のアルキルアミノ基、C−C25のシクロアルキルアミノ基、C−C25のアルキルアミド基、ヒドロキシ基、若しくはオキシル基に置換されたC−C25のシクロアルケニル基;
【化2】


その中、R’とR”がそれぞれ独立に、水素原子、C−C25のアルキル基、ハロゲン化C−C10のアルキル基、アリール基、ベンジル基、置換されたベンジル基、C−Cのヒドロキシルアルキル基、置換または非置換の複素環基メチレン基、その中、ベンジル基の置換基がハロゲン、C−C10のアルキル基、C−C10のアルコキシ基、C−C10のアルキルアミド基、ニトリル基、カルボキシ基、若しくはC−C10のアルコキシカルボニル基であり;カルバモイル基またはウレイレン基から選んだ1種であり;
がH、アリール基、置換されたアリール基、ベンジル基、C−C13のアルキル基、置換されたC−C13のアルキル基、C−Cアルケニル基若しくはC−Cのシクロアルキル基、その中、上記アリール基若しくはC−C13のアルキル基の置換基がハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基若しくはヒドロキシ基である、複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項2】
上記XがNRで、Rが水素原子若しくはC−Cのアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項3】
上記Rが、ピリジン基、置換されたピリジン基、チアゾール基、置換されたチアゾール基、キノリル基若しくはインドール基であり、その中、上記置換されたピリジン基と置換されたチアゾール基の置換基が、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、C−Cのアルキル基、C−Cのアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、C−Cのアルコキシカルボニル基アミノ基の中から選んだ1個若しくは2個であり;
上記Rが、C−C直鎖または枝分かれ鎖のアルキル基、若しくはC−Cのシクロアルキル基であり;
上記Rが、
【化3】


であり、その中R’とR”が、それぞれ独立に、水素原子、C−C25のアルキル基、ハロゲン化C−C10のアルキル基、アリール基、ベンジル基、ハロゲン化ベンジル基、C−C10のアルキル基に置換されたベンジル基、C−C10のアルコキシ基に置換されたベンジル基、C−C10のアルキルアミド基に置換されたベンジル基、ニトリル基置に置換されたベンジル基、カルボキシ基に置換されたベンジル基、C−C10のアルコキシカルボニル基に置換されたベンジル基、置換または非置換の複素環基メチレン基であることを特徴とする請求項2に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項4】
上記Rが2−ピリジン基、2−キノリル基若しくは2−インドール基であり;
上記RがC−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基若しくはC−Cのシクロアルキル基であり;
上記R
【化4】


で、その中、R’がC−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基であることを特徴とする請求項3に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項5】
上記複素環非ヌクレオシド系化合物が以下の化合物の一つであることを特徴とする請求項4に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【化5】

【請求項6】
上記XがOであることを特徴とする請求項1に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項7】
上記Rがピリジン基、置換されたピリジン基、キノリル基若しくはインドール基であり、その中、上記置換されたピリジン基がヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、C−Cのアルキル基、C−Cのアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基とC−Cのアルコキシカルボニルアミノ基の中から選んだ1個または2個の置換基に置換されたピリジン基であり;
上記RがC−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基、若しくはC−Cのシクロアルキル基であり;
上記Rが、
【化6】


であり、その中、R’とR”がそれぞれ独立に、水素原子、C−C25のアルキル基、ハロゲン化C−C10のアルキル基、アリール基、ベンジル基、ハロゲン化ベンジル基、C−C10のアルキル基に置換されたベンジル基、C−C10のアルコキシ基に置換されたベンジル基、C−C10のアルキルアミド基に置換されたベンジル基、ニトリル基に置換されたベンジル基、カルボキシ基に置換されたベンジル基、C−C10のアルコキシカルボニル基に置換されたベンジル基、置換または非置換の複素環基メチレン基であることを特徴とする請求項6に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項8】
上記Rが2−ピリジン基、2−キノリル基若しくは2−インドール基であり;
上記RがC−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基若しくはC−Cのシクロアルキル基であり;
上記R
【化7】


で、その中R’はC−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基であることを特徴とする請求項7に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項9】
上記複素環非ヌクレオシド系化合物が以下の化合物の一つであることを特徴とする請求項8に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【化8】

【請求項10】
上記XがSあることを特徴とする請求項1に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項11】
上記Rがピリジン基、置換されたピリジン基、フェニル基、置換されたフェニル基、チアゾール基、置換されたチアゾール基、キノリル基若しくはインドール基であり、
その中、上記置換されたピリジン基、置換されたフェニル基と置換されたチアゾール基は、ピリジン基、フェニル基とチアゾール基が、それぞれヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、C−Cのアルキル基、C−Cのアルコキシ基、フェニル基、ベンジル基とC−Cアルコキシカルボニル基アミノ基の中から選んだ1個若しくは2個の置換基に置換されてなることを特徴とする請求項10に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項12】
上記Rが、ピリジン基;ヒドロキシ基に置換されたピリジン基;フェニル基;またはヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、C−Cのアルキル基、C−Cのアルコキシ基、フェニル基とC−Cのアルコキシカルボニルアミノ基の中の1個または2個の置換基に置換されたフェニル基;2−チアゾール基;ハロゲン原子、フェニル基若しくはC−Cのアルキル基に置換された2−チアゾール基;2−キノリル基若しくは2−インドール基であることを特徴とする請求項11に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項13】
上記RがC−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基若しくはC−Cのシクロアルキル基若しくはベンジル基であり;
上記Rが、水素原子;C−Cのヒドロキシルアルキル基;C−Cのアルコキシカルボニル基に置換されたC−Cのアルキル基;C−Cのアルコキシカルボニル基に置換されたC−Cのアルケニル基;
【化9】


であって、その中、R’とR”がそれぞれ独立に、水素原子、C−C25のアルキル基、ハロゲン化C−C10のアルキル基、アリール基、ベンジル基、ハロゲン化ベンジル基、C−C10のアルキル基に置換されたベンジル基、C−C10のアルコキシ基に置換されたベンジル基、C−C10のアルキルアミド基に置換されたベンジル基、ニトリル基に置換されたベンジル基、カルボキシ基に置換されたベンジル基、C−C10のアルコキシカルボニル基に置換されたベンジル基、置換または非置換の複素環基メチレン基から選んだ一つの基であることを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項14】
上記RがC−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基、若しくはC−Cシクロアルキル基若しくはベンジル基であり;
上記Rが水素原子;C−Cのヒドロキシルアルキル基;エトキシカルボニルエチレン基;エトキシカルボニルビニル基;
【化10】


であって、その中、R’が直鎖若しくは枝分かれ鎖のC−Cのアルキル基;
【化11】


であって、その中、R’が水素原子若しくはC−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基;
【化12】


であって、その中、R’とR”がそれぞれ独立に、水素原子、直鎖若しくは枝分かれ鎖のC−Cのアルキル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロ化ベンジル基若しくは4−[2−(2−チアゾール)−5−イソブチル−チアゾール]メチレン基から選んだ一つの基であることを特徴とする請求項13に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項15】
上記複素環非ヌクレオシド系化合物が、下記の構造式Iに示された構造を有し、
【化13】


・・・I
その中、RとRがそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、直鎖若しくは枝分かれ鎖のC−Cのアルキル基若しくはフェニル基であり;
上記Rが、C−Cの直鎖若しくは枝分かれ鎖のアルキル基、C−Cのシクロアルキル基若しくはベンジル基であり;
上記Rが、水素原子;C−Cのヒドロキシルアルキル基;C−Cのアルコキシカルボニル基に置換されたC−Cのアルキル基;C−Cのアルコキシカルボニル基に置換されたC−Cのアルケニル基;
【化14】


であって、その中、R’とR”がそれぞれ独立に、水素原子、C−C25のアルキル基、ハロゲン化C−C10のアルキル基、アリール基、ベンジル基、ハロゲン化ベンジル基、C−C10のアルキル基に置換されたベンジル基、C−C10のアルコキシ基に置換されたベンジル基、C−C10のアルキルアミド基に置換されたベンジル基、ニトリル基に置換されたベンジル基、カルボキシ基に置換されたベンジル基、C−C10のアルコキシカルボニル基に置換されたベンジル基、置換または非置換の複素環基メチレン基から選んだ一つの基であることを特徴とする請求項11に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【請求項16】
上記複素環非ヌクレオシド系化合物が以下の化合物の一つであることを特徴とする請求項14に記載の複素環非ヌクレオシド系化合物。
【化15】

【請求項17】
抗ウィルス医薬組成物であって、当該組成物が、活性成分として請求項1から請求項16のいずれか1項に記載された複素環非ヌクレオシド系化合物中の一種若しくは多種を含み、同時に一般の医薬用添加剤を含んでいる抗ウィルス医薬組成物。
【請求項18】
ウィルス性疾病治療薬物の調製における請求項1から請求項16のいずれか1項に記載された複素環非ヌクレオシド系化合物の用途。
【請求項19】
上記ウィルス性疾病がB型肝炎、B型肝炎、インフルエンザ、ヘルペスウィルス症、エイズであることを特徴とする請求項18の用途。
【請求項20】
複素環非ヌクレオシド系化合物を調製する方法であって、
がNRであり、その中RがHである本発明の化合物(化合物4i)に関して、下記の化学反応式;
【化16】


に基づいて調製し、
その中、
がピリジン基、置換されたピリジン基、フェニル基、置換されたフェニル基、複素五員環基、置換された複素五員環基、キノリル基若しくはインドール基であり、その中上記複素五員環基がN、O、Sから選ばれる1個または2個のヘテロ原子を含む複素五員環基であり;
が、C−C25のアルキル基;ハロゲン原子、C−C25のアルキル基、C−C25のシクロアルキル基、C−C25のアルコキシ基、C−C25のシクロアルコキシ基、C−C25のアルケニル基、C−C25のシクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25のアルキルアミノ基、C−C25のシクロアルキルアミノ基、C−C25のアルキルアミド基、ヒドロキシ基、オキシル基若しくはC−Cのアルコキシカルボニル基に置換されたC−C25のアルキル基;C−Cのシクロアルキル基;ハロゲン原子、C−C25のアルキル基、C−C25のシクロアルキル基、C−C25のアルコキシ基、C−C25のシクロアルコキシ基、C−C25のアルケニル基、C−C25のシクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25のアルキルアミノ基、C−C25のシクロアルキルアミノ基、C−C25のアルキルアミド基、ヒドロキシ基若しくはオキシル基に置換されたC−Cのシクロアルキル基;アリール基;ハロゲン原子、C−C25のアルキル基、C−C25のシクロアルキル基、C−C25のアルコキシ基、C−C25のシクロアルコキシ基、C−C25のアルケニル基、C−C25のシクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25のアルキルアミノ基、C−C25のシクロアルキルアミノ基、C−C25のアルキルアミド基、ヒドロキシ基若しくはオキシル基に置換されたアリール基;ベンジル基;ハロゲン原子、C−C25のアルキル基、C−C25のシクロアルキル基、C−C25のアルコキシ基、C−C25のシクロアルコキシ基、C−C25のアルケニル基、C−C25のシクロアルケニル基、ニトロ基、アミノ基、C−C25のアルキルアミノ基、C−C25のシクロアルキルアミノ基、C−C25のアルキルアミド基、ヒドロキシ基若しくはオキシル基に置換されたベンジル基;C−C25のアルケニル基;ハロゲン原子、C−C25のアルキル基、C−C25のシクロアルキル基、C−C25のアルコキシ基、C−C25のシクロアルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、C−C25のアルキルアミノ基、C−C25のシクロアルキルアミノ基、C−C25のアルキルアミド基、ヒドロキシ基、オキシル基若しくはC−Cのアルコキシカルボニル基に置換されたC−C25のアルケニル基;C−C25のシクロアルケニル基;ハロゲン原子、C−C25のアルキル基、C−C25のシクロアルキル基、C−C25のアルコキシ基、C−C25のシクロアルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、C−C25のアルキルアミノ基、C−C25のシクロアルキルアミノ基、C−C25のアルキルアミド基、ヒドロキシ基若しくはオキシル基に置換されたC−C25シクロアルケニル基から選んだ1種であり;
がH、C−C25のアルキル基若しくは
【化17】


で、その中、R’がC−C25のアルキル基であり;
1−(3−ジメチルアミノピロピル)−3−エチルカルボジイミド・塩酸塩(EDC)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)とモレキュウ・シーブの存在条件で、溶媒としてのDMA、DMF、アセトニトリル、ジクロロメタン若しくはテトラヒドロフラン中に、ピリジン、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン若しくはジエチルプロピルエチルアミンのアルカリ性条件下、化合物1と化合物2が反応して中間体である化合物3を生成し;
化合物3が、酢酸アンモニウムと酢酸ナトリウムの混合物で120〜140℃まで加熱されて反応し、閉環されて化合物4iを生成する;
がSである化合物4iiに関しては、以下の化学反応式;
【化18】


により調製し、その中、Lawesson’s試薬は[2、4−ビス(4−メトキシフェニル)−1、3−ジチア−2、4−ジホスフェタン−ジチア−2、4−ジスルフィドであり、上記の化合物3はテトラヒドロフラン溶媒へLawesson’s試薬を添加して加熱により逆流反応を行うことによって、化合物4iiを生成する;
がOである化合物4iiiに関しては、以下の化学反応式;
【化19】


により調製し、上記のように得た化合物3は、オキシ塩化リン溶液中に100〜130℃まで加熱され反応して化合物4iiiを生成し、
その中、RがCOEtである化合物4は、下記の化学反応式;
【化20】


による反応で、化合物5を生成する;
化合物4が、4i、4ii若しくは4iiiであり;
化合物4が、水酸化リチウム化合物または水酸化ナトリウムのアルカリ性条件下、若しくは塩酸または硫酸の酸性条件下で加水分解して化合物5を得る;
式5の化合物は、下記の化学反応式によって化合物6を生成する;
【化21】


その中、R’とR”がそれぞれ独立に、水素原子、C−C25のアルキル基、ハロゲン化C−C10のアルキル基、アリール基、ベンジル基、置換されたベンジル基、C−Cのヒドロキシルアルキル基、置換または非置換の複素環基メチレン基であり、その中、ベンジル基の置換基がハロゲン、C−C10のアルキル基、C−C10のアルコキシ基、C−C10のアルキルアミド基、ニトリル基、カルボキシ基若しくはC−C10のアルコキシカルボニル基であり、XがO若しくはNHであり;
化合物5はオキサリルクロリド若しくは塩化チオニルの存在下でクロリドを生成し、クロリドが異なるアルコール、異なる置換されたアミド若しくはアンモニア・水混合媒体と反応して化合物6を生成する;反応溶媒としては、ジクロロメタン、酢酸エチル、水若しくはその混合物を用い、反応はアルカリ性条件下に進行され、アルカリ性試薬として炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム若しくは重炭酸ナトリウムの無机アルカリ、若しくはピリジン、N−メチルモルホリン、クロロぎ酸イソブチル、トリエチルアミン、ジエチルプロピルエチルアミドの有机アルカリを用いる;
また、化合物4は、下記の化学反応式によって化合物7を生成する;
【化22】


その中、化合物4は、無水テトラヒドロフランあるいは無水エーテル有機溶媒へ、水素化アルミニウムリチウムを添加して、−20℃〜25℃の温度で反応して化合物7を生成する;
また、化合物7は、下記化学反応式によって化合物8を生成する;
【化23】


その中、IBXは2−ヨード安息香酸であり、グリニャール試薬は、C−C25のアルキル基あるいはC−Cのシクロアルキル基のグリニャール試薬であり、つまりRはC−C25のアルキル基あるいはC−Cのシクロアルキル基であり、化合物7は酸化して中間体である化合物8を生成し、化合物8は溶媒としての無水エーテルあるいは無水テトラヒドロフランにグリニャール試薬を添加し反応することによって化合物9を生成し、化合物8も化合物4に代わって反応することができる;
また、化合物9は、下記化学反応式によって化合物10を生成する;
【化24】


化合物9が酸化して化合物10を生成する際、酸化条件としては、アセトンの溶液において活性MnOで酸化、あるいはトルエンとDMSOの混合溶液においてIBXで酸化する条件である;
また、下記の化学反応式によって、化合物19を調製する;
【化25】


その中、R、R、Rの定義は上記と同一であり、Xがハロゲン族元素であり;化合物12は、無水テトラヒドロフランあるいは無水エーテル有機溶媒に、ブチルリチウムを添加して、0.5〜2時間反応し、反応終了後に無水塩化亜鉛を添加することによって、亜鉛試薬を生成し、また、化合物12は、無水テトラヒドロフランあるいは無水エーテル有機溶媒へ活性化亜鉛の粉末を添加し、加熱して逆流反応を行うことによって、亜鉛試薬を生成し、さらに、化合物13を添加して、パラジウム触媒と、ベンゼン或いはトルエン溶媒で、8〜24時間反応させて化合物19を得る;
また、下記の化学反応式によって化合物14と化合物15を調製する;
【化26】


その中、RがC−C25アルキル基、フェニル基若しくは;
【化27】


で、その中、R’がC−C25アルキル基であり、化合物8と化合物20は無水テトラヒドロフラン溶液にNaHを添加して反応され、化合物14を生成し、化合物14へ水素添加して化合物15を得る;
また、下記の化学反応式によって化合物16を調製する;
【化28】


その中、化合物17、つまり化合物4においてRが2−チアゾール基であり;R、Rの定義は上記と同一であり;RはC−C25アルキル基あるいはC−Cシクロアルキル基である;化合物17は、ジクロロメチルの溶液に液体ブロムを添加し、24時間反応行うことにより化合物18を生成し、化合物18がDMAあるいはDMFを溶媒として、亜鉛試薬と触媒であるニッケルを添加し室温で反応することによって、化合物16を生成する;
また、下記化学反応式によって化合物19を調製する;
【化29】


その中、R、R、Rの定義は上記と同一であり;メタノール若しくはエタノールの溶媒へ触媒であるパラジウム、水と炭酸カリウム若しくは炭酸ナトリウムを添加してアルカリ性とし、ボラン試薬と化合物13を12時間反応させて化合物19を得る;
また、下記の化学反応式によって化合物21を調製する;
【化30】

その中、Rがアリール基、置換されたアリール基、フェニル基、C−C13アルキル基、置換されたC−C13のアルキル基、C−Cのアルケニル基あるいはC−Cのシクロアルキル基であり;その中、上記アリール基あるいはC−C13のアルキル基の置換基が、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基あるいはヒドロキシ基であり、Xはハロゲン原子である;
化合物4iの無水テトラヒドロフラン溶液へNaHを添加して、室温で1時間反応後にハロゲン化物を添加して、12時間反応させて化合物21を得る、ことを含んでなる請求項1の複素環非ヌクレオシド系化合物の調製方法。

【図1】
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【公表番号】特表2009−539888(P2009−539888A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514619(P2009−514619)
【出願日】平成19年6月13日(2007.6.13)
【国際出願番号】PCT/CN2007/001861
【国際公開番号】WO2007/147336
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(507388845)中国科学院上海薬物研究所 (4)
【Fターム(参考)】