説明

褐色化及び老化からヒトの肌を保護するための透過染料の使用

【課題】褐色化及び老化からヒトの肌を保護するための透過染料の使用の提供。
【解決手段】開示されるものは、褐色化及び肌老化からヒトの肌を保護するための、
(a)380ないし420nmに極大を有するUV−Visスペクトルを示す微粉末化された難溶性有機化合物;及び
(b)アニオン性分散剤;
を含む水分散液の使用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、UV照射及び肌老化に対するヒトの毛髪及び肌の保護のための及び日焼け防止のための特定の透過染料の使用並びにこれらの染料を含む化粧用又は肌用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ある種の光安定有機UVフィルター、例えば、ビス−エチルヘキシルオキシフェノール
メトキシフェニルトリアジン、メチレンビス−ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール2ナトリウム フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホネート又はテレフタリリデンジカンファースルホン酸又はオクトクリレンと共に光安定化されるブチルメトキシジベンゾイルメタンが、380nmまでのUV−A領域において顕著なUVフィルター特性を示すことが知られている。380nmないし420nmの領域において、充分なUV保護が達成され得るものはない。
【0003】
しかしながら、380nmを超える領域において、日光は著しく肌の老化及び皮膚癌リスクの増大の原因となることが知られている。
【発明の開示】
【0004】
驚くべきことに、380nmを超える吸収極大を有する特定のUV吸収剤が肌に塗布された場合、顕著な着色を示さないことが見出された。
【0005】
従って、本発明は、褐色化及び肌老化からヒトの肌を保護するための、
(a)380ないし420nmに極大を有するUV−Visスペクトルを示す微粉末化された難溶性有機化合物;及び
(b)アニオン性分散剤
を含む水分散液の使用に関する。
【0006】
好ましくは、粉末化された有機UV吸収剤はベンゾフェノン誘導体から選択される。
【0007】
より好ましくは、これらは、式(1)
【化1】

(式中、R1及びR2は互いに独立して、炭素原子数1ないし20のアルキル基;炭素原子数2ないし20のアルケニル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルキル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルケニル基;を表すか又はR1及びR2は、結合している窒素原子と一緒になって5−又は6−員の複素環を形成し、
1は1ないし4の数を表し、
1=1の場合、
3は、飽和又は不飽和の複素環基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし5のアルキル基;
1つ以上の炭素原子数1ないし5のアルキル基で任意に置換されたシクロヘキシル基;複素環基、アミノカルボニル基又は炭素原子数1ないし5のアルキルカルボキシ基で任意に
置換されたフェニル基を表し、
1が2の場合、
3は、カルボニル基又はカルボキシ基で任意に置換された、アルキレン基、シクロアル
キレン基、アルケニレン基又はフェニレン基;式
【化2】

で表される基を表す又はR3は、Aと一緒になって式(1a)
【化3】

(式中、n2は1ないし3の数を表す。)で表される2価の基を形成し、
1が3の場合、
3は、アルカントリイル基を表し、
1が4の場合、
3は、アルカンテトライル基を表し、
Aは、−O−又は−N(R5)−を表し、及び
5は、水素原子、炭素原子数1ないし5のアルキル基又はヒドロキシ−炭素原子数1な
いし5のアルキル基を表す。)で表される化合物に対応する。
【0008】
炭素原子数1ないし20のアルキル基は、直鎖又は分岐鎖の、不飽和又は飽和したアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−オクタデシル基、エイコシル基、メトキシエチル基、エトキシプロピル基、2−エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、クロロプロピル基、N,N−ジエチルアミノプロピル基、シアノエチル基、フェネチル基、ベンジル基、p−第三ブチルフェネチル基、p−第三オクチルフェノキシエチル基、3−(2,4−ジ−第三アミルフェノキシ)−プロピル基、エトキシカルボニルメチル−2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基又は2−フリルエチル基等を意味する。
【0009】
炭素原子数2ないし20のアルケニル基は、例えば、アリル基、メタリル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、n−ペンタ−2,4−ジエニル基、3−メチル−ブテ−2−エニル基、n−オクテ−2−エニル基、n−ドデセ−2−エニル基、イソ−ドデセニル基、n−ドデセ−2−エニル基又はn−オクタデセ−4−エニル基を表す。
【0010】
炭素原子数3ないし10のシクロアルキル基は、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基又はシクロデシル基、及び、好ましくはシクロヘキシル基を表す。これらの基は、例えば、1つ以上の、同一又は異なる炭素原子数1ないし4のアルキル基により、好ましくはメチル基及び/又はヒドロキシ基により置換され得る。シクロアルキル基が1つ以上の基により置換される場合、それらは好ましくは、1つ、2つ又は4つ、好ましくは1つ又は2つの同一又は基により置換される。
【0011】
炭素原子数3ないし10のシクロアルケニル基は、例えば、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、シクロノネニル基又はシクロデセニル基、及び、好ましくはシクロヘキセニル基を表す。これら
の基は、1つ以上の、同一又は異なる炭素原子数1ないし4のアルキル基で、好ましくはメチル基及び/又はヒドロキシ基で置換され得る。シクロアルケニル基が1つ以上の基で置換される場合、それらは好ましくは、1つ、2つ、3つ又は4つの、好ましくは1つ又は2つの同一又は異なる基で置換される。
【0012】
ヒドロキシ基で置換された炭素原子数1ないし5のアルキル基は、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基又はヒドロキシペンチル基である。
【0013】
アルキレン基は、好ましくは炭素原子数1ないし12のアルキレン基、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基又はオクチレン基等である。
【0014】
上記アルキレン基は、1つ以上の炭素原子数1ないし5のアルキル基により任意に置換され得る。
【0015】
1及びR2が複素環基の場合、これらは、1つ、2つ、3つ又は4つの同一又は異なる環ヘテロ原子を含む。特に好ましいものは、1つ、2つ又は3つの、特に1つ又は2つの同一又は異なるヘテロ原子を含む複素環であると考えられる。該へテロ環は単環性又は多環性、例えば、単環性、2環性又は3環性であり得る。それらは、好ましくは、単環性又は2環性、特に単環性である。該環は、好ましくは、5、6又は7環員を含む。誘導され得る式(1)又は(2)で表される化合物中に存在する基が由来する単環性又は2環性の複素環系の例は、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピラン、チオピラン、1,4−ジオキサン、1,2−オキサジン、1,3−オキサジン、1,4−オキサジン、インドール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン及びチオモルホリンである。
【0016】
最も好ましくは、式(2)
【化4】

に対応する、本発明に使用されるベンゾフェノン誘導体である。
【0017】
更に、以下に示すベンゾフェノン誘導体が興味深い:
【化5】

【0018】
式(1)で表される化合物は、例えば、欧州特許第1,046,391号明細書又は国際公開第04/052837号パンフレットに記載されるような既知の方法に従って製造され得る。
【0019】
本発明において使用される難溶性有機化合物は、微粉末化された状態で存在する。それ
らは、微粒子の製造のために好適な何れかの既知の方法、例えば:湿式粉砕、湿式混練、好適な溶媒からの噴霧乾燥、超臨界流体(例えば、CO2)のRESS法(超臨界急速膨
張法(apid xpansion of upercritical olutions))による膨張によって、超臨界流体を含んだ好適な溶媒からの再沈殿(GASR方法=Gas Anti−Solvent Recrystalization/PCA方法=圧縮された反溶媒での沈殿)によっても製造され得る。
【0020】
難溶性の微粉末化された有機化合物の製造のための粉砕装置としてここで使用され得るものは、例えば、ジェットミル、ボールミル、振動ミル又はハンマーミル、好ましくは高速回転ミルである。更に好ましいミルは、最新のボールミルであり、それらのタイプのミルの製造会社は、例えば、Netzsch(LMZミル)、Drais(DCP−Viscoflow又はCosmo)、Buhler AG(遠心分離ミル)又はBachhoferである。
【0021】
微粉末化された有機UV吸収剤の製造のための混練装置の例は、典型的にはシグマ−ブレードバッチニーダー、また、直列バッチニーダー(IKA−Werke)又は連続ニーダー(Werner und Pfleidererからの連続製品)でもある。
【0022】
本発明に使用される難溶性有機化合物の粉砕は、好ましくは粉砕助剤を用いて行われる。
【0023】
分散剤(b)は全ての上記微粉末化工程において低分子量粉砕助剤として使用される。
【0024】
有用なアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤又は両性界面活性剤は、“特定の分散剤(specific dispersing agents)”と題した項において以下に開示されている。
【0025】
水分散液にとって好ましい有用な粉砕助剤は、8よりも高く、より好ましくは10よりも高いHLB(親水親油バランス(ydrophile−ipophile alance))値を有するアニオン性界面活性剤である。
【0026】
慣用的に使用されるどのアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤又は両性界面活性剤も分散剤(成分(b))として使用され得る。
そのような界面活性剤系は、例えば以下を含み得る:カルボン酸及びそれらの塩:ナトリウム、カリウム及びアンモニウムのアルカリ石鹸及びカルシウム又はマグネシウムの金属石鹸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びオレイン酸等のような有機ベースの石鹸、アルキルホスフェート又はリン酸エステル、酸ホスフェート、ジエタノールアミンホスフェート、カリウムセチルホスフェート。エトキシル化カルボン酸又はポリエチレングリコールエステル、PEG−nアクリレート。
ラウレス−n、ミレス−n、セテアレス−n、ステアレス−n、オレス−nのような脂肪アルコールポリグリコールエーテル。
PEG−nステアレート、PEG−nオレエート、PEG−nココエートのような脂肪酸ポリグリコールエーテル。モノグリセリド及びポリオールエステル。1ないし100モルのポリオールを持ったエチレンオキシドの付加生成物の炭素原子数12ないし22の脂肪酸モノ−及びジ−エステル。モノステアレートグリセロール、ジイソステアロイルポリグリセリル−3−ジイソステアレート、ポリグリセリル−3−ジイソステアレート、トリグリセリルジイソステアレート、ポリグリセリル−2−セスキイソステアレート又はポリグリセリルジメレートのような脂肪酸及びポリグリセロールエステル。
多数のそれらの物質類からの化合物の混合物もまた好適である。
モノステアレートジエチレングリコールのような脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪
酸及びポリエチレングリコールエステル、糖エステルのような脂肪酸及びショ糖エステル、糖グリセリドのようなグリセロール及びショ糖エステル。
ソルビトール及びソルビタン、6ないし22個の炭素原子を有する飽和及び不飽和脂肪酸のソルビタンモノ−及びジ−エステル及びエチレンオキシド付加生成物。
ポリソルベート−n系列、セスキイソステアレートのようなソルビタンエステル、ソルビタン、PEG−(6)−イソステアレートソルビタン、PEG−(10)−ソルビタンラウレート、PEG−17−ジオレエートソルビタン。
グルコース誘導体、炭素原子数8ないし22のアルキル−モノ及びオリゴ−配糖体及び糖成分として好ましいグルコースを有するエトキシ化類似体。
メチルグルセス−20セスキステアレート、ソルビタンステアレート/スクロースココエート、メチルグルコースセスキステアレート、セテアリルアルコール/セテアリル配糖体のようなO/W乳化剤。
メチルグルコースジオレエート/メチルグルコースイソステアレートのようなW/O乳化剤。スルフェート及びスルホネート誘導体、ジアルキルスルホサクシネート、ジオクチルサクシネート、アルキルラウリルスルホネート、直鎖スルホネートパラフィン、スルホン化テトラプロピレンスルホネート、ナトリウムラウリルスルフェート、アンモニウムとエタノールアミンラウリルスルホネート、ラウリルエーテルスルホネート、ナトリウムラウリルスルホネート[テキサポン N70(Texapon N70)]又はナトリウムミレススルフェート[テキサポン K14S(Texapon K14S)]、スルホサクシネート、アセチルイソチオネート、アルカノールアミドスルフェート、タウリン、メチルタウリン、イミダゾールスルフェート。
分子中に、少なくとも1つの四級アンモニウム基及び少なくとも1つのカルボキシレート基及び/又はスルホネート基を有する双性イオン性又は両性界面活性剤。
特に好適な双性イオン性界面活性剤は、アルキル基又はアシル基中に8ないし18個の炭素原子をそれぞれ有する、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、ココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、ココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート及び2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリンのようなベタイン並びにココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネート、N−アルキルベタイン、N−アルキルアミノベタインである。
【0027】
分散剤として好適な低刺激性の界面活性剤、即ち、特に肌が良好な耐容性を示す界面活性剤の例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート、モノ−及び/又はジ−アルキルスルホスクシネート、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、脂肪酸グルタメート、α−オレフィンスルホネート、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグルコシド、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタイン及び/又はタンパク質脂肪酸縮合生成物を含むが、後者は好ましくは、小麦タンパク質をベースとする。
【0028】
非イオン性界面活性剤は、例えば、PEG−6蜜ろう(及び)PEG−6ステアレート(及び)ポリグリセリル−2−イソステアレート[アピファック(Apifac)]、グリセリルステアレート(及び)PEG−100ステアレート[アラセル 165(Arlacel 165)]、PEG−5グリセリルステアレート[アラトン 983S(arlatone 983 S)]、ソルビタンオレエート(及び)ポリグリセリル−3リシノレエート[アルラセル 1689(Arlacel 1689)]、ソルビタンステアレート及びスクロースココエート[アラトン 2121(arlatone 2121)]、グリセリルステアレート及びラウレス23[セラシンス 945(Cerasynth 945)]、セテアリルアルコール及びセテス−20[セトマクロゴール ワックス(Cetomacrogol Wax)]、セテアリルアルコール及びコリソルベート 60及びPEG−150及びステアレート−20[ポラワックス GP 200(Pol
awax GP 200)、ポラワックス NF(Polawax NF)]、セテアリルアルコール及びセテアリルポリグルコシド[エマルゲード PL 1618(Emulgade PL 1618)]、セテアリルアルコール及びセテアレス−20[エマルゲード 1000NI(Emulgade 1000NI)、コスモワックス(Cosmowax)]、セテアリルアルコール及びPEG−40ヒマシ油[エマルゲード F スペシャル(Emulgade F Special)]、セテアリルアルコール及びPEG−40ヒマシ油及びナトリウムセテアリルスルフェート[エマルゲード F(Emulgade F)]、セテアリルアルコール及びセテアレス−7及びセテアレス−10[エマルゲーター E 2155(Emulgator E 2155)]、セテアリルアルコール及びスゼアレス−7及びセテアレス−10[エマルジファイング ワックス U.S.N.F(Emulsifying wax U.S.N.F)]、グルセリルステアレート及びPEG−75ステアレート[ゲロット 64(Gelot 64)]、プロピレングリコールセテス−3アセテート[ヘトエステル PCS(Hetester PCS)]、プロピレングリコールイソセス−3アセテート[ヘテステル PHA(Hetester PHA)]、セテアリルアルコール及びセテス−12及びオレス−12[ランブリトール ワックス N 21(Lanbritol Wax N 21)]、PEG−6ステアレート及びPEG−32ステアレート[テフォス 1500(Tefose 1500)]、PEG−6ステアレート及びセテス−20及びセテアレス−20[テフォス
2000(Tefose 2000)]、PEG−6ステアレート及びセテス−20及びグリセリルステアレート及びステアレス−20[テフォス 2561(Tefose 2561)]、グリセリルステアレート及びセテアレス−20[テジンアシッド H,C,X(Teginacid H,C,X)]である。
【0029】
アニオン性乳化剤は、例えば、PEG−2ステアレートSE、グリセリルステアレートSE[モネルジン(Monelgine)、クチナ KD(Cutina KD)]、プロピレングリコールステアレート[テジン P(Tegin P)]、セテアリルアルコール及びナトリウムセテアリルスルフェート[ラネット N(Lanette N)、クチナ LE(Cutina LE)、クロダコール GP(Crodacol GP)]、セテアリルアルコール及びナトリウムラウリルスルフェート[ラネット W(Lanette W)]、トリラネス−4ホスフェート及びグリコールステアレート及びPEG−2ステアレート[セデフォス 75(Sedefos 75)]、グリセリルステアレート及びナトリウムラウリルスルフェート[テジンアシッド スペシャル(Teginacid Special)]である。カチオン性酸塩基は、例えば、セテアリルアルコール及びセトリモニウムブロミドである。
【0030】
最も好ましい分散剤(b)は、ナトリウムラウレススルフェート[コグニス社からのテキサポン N70(Texapon N70)]又はナトリウムミレススルフェート[コグニス社からのテキサポン K14 S(Texapon K14 S)]のような、ナトリウムアルキルスルフェート又はナトリウムアルキルエーテルスルフェートである。
【0031】
特定の分散剤は、組成物の総質量に基づいて、例えば、1ないし30質量%、特に、2ないし20質量%及び好ましくは、3ないし10質量%の量で使用され得る。
【0032】
有用な溶媒は、水、食塩水、(ポリ−)エチレングリコール、グリセロール又は化粧品に使用可能な油である。他の有用な溶媒は、以下、“脂肪酸のエステル(Esters of fatty acids)”、“グリセリルエステル及び誘導体を含む天然及び合成トリグリセリド(Natural and synthetic triglycerides,including glyceryl esters and derivatives)”“真珠光沢ワックス(Pearlescent waxes)”、“炭化水素油(Hydrocarbon oils)”及び“シリコン又はシロキサン(Si
licones or siloxanes)”と題された項中に開示されている。
【0033】
得られた微粉末化された難溶性有機化合物は、通常、0.02ないし2μm、好ましくは0.03ないし1.5μm、及び、より好ましくは0.05ないし1.0μmの平均粒子径を有する。
【0034】
本発明で使用される水分散液は、微粉末化された難溶性有機物質を、通常30ないし60部、好ましくは35ないし55部;分散剤を2ないし20部、好ましくは2ないし20部;増粘剤(例えば、キサンタンガム)を0.1ないし1部、好ましくは0.1ないし0.5部;及び水を20ないし68部含む。
【0035】
本発明に従う化粧品配合物又は医薬組成物はまた、表1に列挙された1種以上の更なるUVフィルターも含み得る:
【表1A】

【表1B】

【表1C】

【表1D】

【0036】
化粧品配合物又は医薬品製剤は、慣用の方法を用いてUV吸収剤と助剤を物理的に混合することにより、例えば、単に個々の成分を一緒に攪拌することにより、特に、オクチルメトキシシンナメート、サリチル酸イソオクチルエステル等のような既に公知の化粧品用UV吸収剤の溶解特性を使用することにより製造することができる。該UV吸収剤は、例えば、更なる処理を行うことなく又は微粉末化された状態で又は粉末の形態で使用され得
る。
【0037】
化粧品又は医薬品製剤は、組成物の総質量に基づいて、1種のUV吸収剤又はUV吸収剤の混合物を0.05ないし40質量%含む。
【0038】
好ましいものは、本発明の式(1)で表される化合物と所望による更なる光−保護剤の混合比を質量に基づいて、1:99ないし99:1、好ましくは1:95ないし95:1及び最も好ましくは10:90ないし90:10にした使用と考えられる。特定の関心が持たれることには、20:80ないし80:20の混合比であることで、好ましくは40:60ないし60:40及び最も好ましくは約50:50の混合比である。そのような混合物は、とりわけ溶解性を改善するために又はUV吸収を向上するために使用され得る。
【0039】
式(1)で表される化合物はまた、しわを目立たなくさせる重合調整剤(anti−wrinkle perception modifier)として使用され得る。
これは、本発明の更なる目的である。
【0040】
化粧品又は医薬品製剤は、例えば、クリーム、ジェル、ローション、アルコール及び水性/アルコール溶液、エマルジョン、ワックス/脂肪組成物、スティック状製剤、パウダー又は軟膏であり得る。上記したUVフィルターに加え、化粧品又は医薬品製剤は、下記のような更なる助剤を含み得る。
【0041】
水−及びオイル−含有エマルジョン(例えば、W/O、O/W、O/W/O及びW/O/Wエマルジョン又はミクロエマルジョン)として、製剤は、例えば、組成物の総質量に基づき、1種以上のUV吸収剤を0.1ないし30質量%、好ましくは0.1ないし15質量%、特に0.5ないし10質量%、組成物の総質量に基づき、少なくとも1種のオイル成分を1ないし60質量%、特に5ないし50質量%、好ましくは10ないし35質量%、組成物の総質量に基づき、少なくとも1種の乳化剤を0ないし30質量%、特に1ないし30質量%、好ましくは4ないし20質量%、組成物の総質量に基づき、水を10ないし90質量%、特に30ないし90質量%、及び更なる化粧品的に許容可能な助剤を0ないし88.9質量%、特に1ないし50質量%含む。
【0042】
本発明に従った化粧品又は医薬品組成物/製剤はまた、脂肪アルコール、脂肪酸のエステル、グリセリルエステル及び誘導体を含む天然又は合成トリグリセリド、真珠光沢ワックス:炭化水素油、シリコーン又はシロキサン(有機置換ポリシロキサン)、フッ素化又は過フッ素化油、乳化剤、助剤及び添加剤、過脂肪剤、界面活性剤、稠度調整剤/増粘剤及び流動改良剤、ポリマー、生物由来の活性成分、脱臭活性成分、フケ防止剤、抗酸化剤、ヒドロトロープ剤、防腐剤、細菌抑制剤、香油、着色剤、SPF向上剤としてのポリマー状ビーズ又は中空球等の1種以上の更なる化合物も含み得る。
【0043】
化粧品又は医薬品製剤
化粧品又は医薬品配合物は、様々な化粧品製剤中に含まれる。例えば、特に以下の製剤、スキンケア製剤、バス製剤、化粧品パーソナルケア製剤、フットケア製剤、光保護製剤、日焼け製剤、脱色製剤、防虫剤、脱臭剤、発汗抑制剤、傷んだ肌を清浄及びケアするための製剤、化学的形態にある脱毛製剤(除毛)、シェービング製剤、芳香製剤、化粧品ヘアトリートメント製剤等の製剤が考慮される。
【0044】
存在形態
列挙された最終配合物は、様々な存在形態、例えば:
−W/O、O/W、O/W/O、W/O/W又はPITエマルジョン及び全ての種類のミクロエマルジョンとして液体製剤の形態で、
−ジェル形態で、
−オイル、クリーム、ミルク又はローション形態で、
−粉末、ラッカー、タブレット又はメイクアップ形態で、
−スティック形態で、
−スプレー(噴射ガスを有するスプレー又はポンプ−作動式スプレー)又はエアゾール形態で、
−フォーム形態で、或いは
−ペーストの形態で、
存在し得る。
【0045】
肌のための化粧品製剤として特に重要なものは、サンミルク、ローション、クリーム、オイル、サンブロック又はトロピカル、日焼け止め製剤又は日焼け後製剤、同様に日焼け用製剤、またスキンタンニング製剤、例えばセルフタンニングクリームである。特に興味深いものは、日焼け止めクリーム、日焼け止めローション、日焼け止めミルク、及び、スプレーの形態の日焼け止め製剤である。
【0046】
毛髪のための化粧品製剤として特に重要なものは、ヘアトリートメントのために上記された製剤、特に、シャンプーの形態の洗髪製剤、ヘアコンディショナー、ヘアケア製剤、例えば、プレトリートメント製剤、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングジェル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、強力ヘアトリートメント、ヘアストレートニング製剤、液体ヘアセッティング製剤、ヘアフォーム及びヘアスプレーである。特に興味深いものは、シャンプーの形態の洗髪製剤である。
【0047】
そのような配合物における他の典型的成分は、保存料、殺菌剤及び静菌剤、香料、染料、顔料、増粘剤、加湿剤、保湿剤、脂肪、オイル、ワックスであるか又は、アルコール、ポリ−アルコール、ポリマー、電解質、有機溶媒、シリコン誘導体、皮膚軟化剤、乳化剤、乳化界面活性剤、界面活性剤、分散剤、抗酸化剤、抗刺激剤及び抗炎症剤等のような化粧品及びパーソナルケア配合物の他の典型的成分である。
【0048】
本発明に従った化粧品製剤は、日光の損傷効果に対してヒトの肌を卓越して保護することを特徴とする。
【実施例】
【0049】
UV吸収剤の製造
実施例1:式(101)
【化6】

で表される化合物の製造
式(101a)
【化7】

で表される3ジエチルアミノ−ジベンゾ−オキセピン59.0g(国際公開第204/052837号パンフレットの実施例1に従って製造した)を室温で酢酸エチルエステル250mL中に溶解した。
ピペラジン8.6gを、この溶液に攪拌しながら添加したところ、温度が40℃まで上がった。
生成物が反応塊を添加する間に沈殿した。
その後、該懸濁液を還流下で約3時間攪拌し、ろ去し、残渣を2−メトキシ−エタノールから再結晶した。
レモンイエローの結晶を乾燥した後、67gの最終生成物を得た。
Fp=253−256℃
式(101)で表される化合物は異なった形態で得ることができた。
単結晶形はそのX−線回折図に特徴付けられた。
式(101)で表される化合物のX−線回折図形
A形態:(部分的)非晶質生成物、脱イオン水を伴う溶液から沈殿
【表2】

B形態:反応混合物からの粗生成物/結晶化前の反応塊
【表3】

C形態:2−メトキシエタノールからの再結晶化から得られた結晶
【表4】

D形態:N−メチル−ピロリドン/1−プロパノールからの再結晶からの結晶
【表5】

【0050】
実施例2−5:分散配合物
一般的な分散配合物
微粉末化された難溶性有機物質 30−60部
分散剤 2−20部
(例えば、APG、炭素原子数12ないし14のエーテルスルフェート)
水 20−68部
増粘剤(例えば、キサンタンガム) 0.1−1部
分散液
【表6】

【0051】
【表7】

【0052】
【表8】

【0053】
【表9】

この方法を用いて、UV吸収剤の微細顔料分散液を得た。
【0054】
適用例
【表10】

【0055】
【表11】

【0056】
【表12】

【0057】
【表13】

【0058】
【表14】

【0059】
実施例11:紫外線日中用ローション
【表15】

製造仕様:
A部を、すべての成分を配合することにより製造し、その後、穏やかな速度にて撹拌し、そして75℃まで加熱した。B部を製造し、75℃まで加熱した。該温度において、B部を、急激な撹拌速度下においてA部へ注いだ。その後、混合物を均一化した(30秒、15000rpm)。55℃未満の温度において、C部の成分を配合した。混合物を穏やかな撹拌下において冷却し、その後、pHをチェックし、トリエタノールアミンで調整した。
【0060】
実施例12:日焼け止めエマルジョン
【表16】

製造仕様:
A部を、すべての成分を配合することにより製造し、その後、穏やかな速度にて撹拌し、そして75℃まで加熱した。B部を製造し、75℃まで加熱した。該温度において、B部を、急激な撹拌速度下においてA部へ注いだ。65℃より低い温度にて、D部の成分を別々に添加した。穏やかな撹拌下にて55℃まで冷却した後、C部を添加した。その後、pHをチェックし、水酸化ナトリウムで調整した。混合物を、16000rpmにて30秒間均一化した。
【0061】
実施例13:常用ローション
【表17】

製造仕様:
A部を、すべての成分を配合することにより製造し、その後、穏やかな速度にて撹拌し、75℃まで加熱した。C部を製造し、75℃まで加熱した。C部を、穏やかな撹拌下においてA部へ注いだ。乳化後直ちに、B部を添加し、その後、一部のトリエタノールアミンを用いて中和した。混合物を30秒間均一化した。冷却後、穏やかな撹拌下においてシクロペンタシロキサン(及び)ジメチコノールを添加した。35℃より低い温度にて、pHをチェックし、トリエタノールアミンで調整した。
【0062】
実施例14:スプレー式サンスクリーンエマルジョン
【表18】

製造仕様:
A部及びB部を80℃まで加熱した。A部を、撹拌下において、B部にブレンドし、そしてウルトラ ツラックス(Ultra Turrax)を使用して11000rpmに
て30秒間均一化した。C部を60℃まで加熱し、エマルジョンにゆっくりと添加した。40℃まで冷却した後、D部を室温において配合し、E部を添加した。
【0063】
実施例15:常用ケア用ローション
【表19】

製造仕様:
A部及びB部を75℃まで加熱した。A部を、連続撹拌下においてB部へ添加し、そして11000rpmにて1分間均一化した。50℃まで冷却した後、C部を連続撹拌下において添加した。更に30℃まで冷却した後、D部を添加した。その後pHを6.00ないし6.50に調整した。
【0064】
実施例16:日焼け止め常用ケア品
【表20】

製造仕様:
A部及びB部を別々に75℃まで加熱した。B部をA部へ添加した後、混合物を(Ultra Turrax)を使用して11000rpmにて1分間均一化した。50℃まで冷却した後、C部を添加した。その後、該混合物を16000rpmにて1分間均一化した。40℃未満の温度において、D部を添加した。室温において、pH値を、E部を用いて6.00ないし6.50に調整した。
【0065】
実施例17:O/W常用UV保護ローション
【表21】

製造仕様:
A部及びB部を別々に75℃まで加熱し、C部を60℃まで加熱した。その後、B部を、撹拌下においてA部へ注いだ。混合物を、ウルトラ ツラックスを使用して11000
rpmにて30秒間均一化し、C部を配合した。40℃まで冷却した後、D部を添加した。室温において、pH値を、水酸化ナトリウムを用いて6.30ないし6.70に調整し、F部を添加した。
【0066】
実施例18:O/W常用UV保護剤
【表22】

製造仕様:
A部及びB部を別々に75℃まで加熱し、C部を60℃まで加熱した。その後、B部を、撹拌下においてA部へ注いだ。混合物を、ウルトラ ツラックスを使用して11000
rpmにて30秒間均一質化し、C部を配合した。40℃まで冷却した後、D部を添加した。室温にて、pH値を、水酸化ナトリウムを用いて6.30ないし6.70に調整し、F部を添加した。
【0067】
実施例19:サンスクリーンクリーム
【表23】

製造仕様:
A部及びB部を別々に75℃まで加熱した。B部を、連続撹拌下においてA部へ添加し、その後、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて30秒間均一化した。
60℃まで冷却した後、C部を添加した。40℃にてC部を添加し、そして11000rpmにて15秒間均一化した。室温において、pH値を、E部を用いて調整した。
【0068】
実施例20:UVA/UVB常用ケア用ローション、O/W型
【表24】

製造仕様:
A部及びB部を別々に75℃まで加熱し;C部を60℃まで加熱した。B部を、撹拌下においてA部へ注いだ。11000rpmにおける1分間の均一化の後、C部をA/Bの混合物へ添加した。40℃まで冷却した後、D部を配合した。室温において、pH値を、E部を用いて6.3ないし7.0に調整した。最後にF部を添加した。
【0069】
実施例21:UVA/UVB常用ケア用ローション、O/W型
【表25】

製造仕様:
A部及びB部を別々に75℃まで加熱した。A部を、撹拌下においてB部に注いだ。乳化後直ちに、C部を混合物に添加し、そしてウルトラ ツラックスを使用して11000
rpmにて30秒間均一化した。65℃まで冷却した後、アクリル酸ナトリウムコポリマー(及び)ミネラルオイル(及び)PPG−1トリデセス−6を、50℃において、ゆっくりとUV吸収剤分散液に添加した。約35ないし30℃において、F部を配合した。pH値を、G部を用いて5.5ないし6.5に調整した。
【0070】
実施例22:UV−A/UV−B常用保護ローションO/W
【表26】

製造仕様:
A部及びB部を別々に80℃まで加熱した。A部を、撹拌しながらB部に注ぎ、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて30秒間均一化した。60℃まで冷却し
た後、C部を配合した。40℃にて、D部を連続撹拌下においてゆっくりと添加した。pH値を、E部を用いて6.50ないし7.00に調整した。
【0071】
実施例23:スプレー式サンスクリーンローション
【表27】

製造仕様:
A部及びB部を別々に80℃まで加熱し、C部を50℃まで加熱した。B部をA部に注ぎ、そしてウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて1分間均一化した。5
0℃まで冷却した後、C部を連続撹拌下において添加した。40℃において、D部を配合し、11000rpmにて10秒間再度均一化した。pH値を、E部を用いて調整した。
【0072】
実施例24:O/W常用UV保護ローション
【表28】

製造仕様:
A部及びB部を別々に75℃まで加熱し、C部を60℃まで加熱した。その後、B部を、撹拌下においてA部に注いだ。混合物を、ウルトラ ツラックスを使用して11000
rpmにて30秒間均一化し、C部を配合した。40℃まで冷却した後、D部を添加した。室温にて、pH値を、水酸化ナトリウムを用いて6.30ないし6.70に調整し、F部を添加した。
【0073】
実施例25:耐水性サンスクーンエマルジョン
【表29】

製造仕様:
A部及びB部を別々に80℃まで加熱した。A部を、連続撹拌下においてB部に注いだ。その後、混合物を、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて1分間均一
化した。60℃まで冷却した後、C部を配合した。40℃において、D部を添加し、混合物を、再度、短時間均一化した。35℃において、E部を添加し、室温にて、香料を添加した。最後に、pHを、水酸化ナトリウムを用いて調整した。
【0074】
実施例26:UVA/UVB日焼け止めローション、O/W型
【表30】

製造仕様:
A部及びB部を別々に80℃まで加熱した。B部を、穏やかな撹拌下においてA部に注いだ。混合物を、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて1分間均一化し
た。70℃まで冷却した後、C部を撹拌下にて添加した。更に50℃まで冷却した後、D部を非常にゆっくりと配合した。40℃において、E部を添加した。室温において、pHを、F部を用いて7.00に調整し、G部を添加した。
【0075】
実施例27:UVA/UVB日焼け止めローション、O/W型
【表31】

製造仕様:
A部及びB部を別々に80℃まで加熱した。B部を、穏やかな撹拌下においてA部に注いだ。混合物を、ウルトラ ツラックスを使用して11000rpmにて1分間均一化し
た。70℃まで冷却した後、C部を撹拌下において添加した。さらに50℃まで冷却した後、D部を非常にゆっくりと配合した。40℃において、E部を添加した。室温において、pHを、F部を用いて7.00に調整し、G部を添加した。
【0076】
実施例28:サンスクリーンローション
【表32】

製造仕様:
A部及びB部を別々に75℃まで加熱した。B部を、急激な撹拌速度下においてA部に注いだ。65℃未満の温度において、D部の成分を別々に添加した。55℃まで冷却した後、穏やかな撹拌下においてC部を添加した。35℃未満の温度において、pHをチェックし、水酸化ナトリウムを用いて調整し、そしてウルトラ ツラックスを使用して110
00rpmにて30秒間均一化した。室温においてF部を添加した。
【0077】
実施例29:W/Oサンスクリーンローション
【表33】

製造仕様:
A部を、撹拌しながら80℃まで加熱した。B部をA部に添加し、そしてウルトラ ツ
ラックスを使用して11000rpmにて1分間均一化した。30℃まで冷却した後、C部を配合した。
【0078】
実施例30:肌保護サンスクリーンローションW/O
【表34】

製造仕様:
A部を、穏やかな撹拌下にて80℃までそれぞれ加熱した。B部をA部に添加し、そして11000rpmにて1分間均一化した。30℃まで冷却した後、C部を連続撹拌下において添加した。
【0079】
実施例31:サンスクリーン
【表35】

このサンスクリーンはまた、しわを目立たせなくさせる重合調整剤(anti−wrinkle perception modifier)としても使用され得る。
製造仕様:
A部を混合し、60℃ないし65℃まで加熱し、高速撹拌下においてゆっくりと分散液に添加した。
60℃において穏やかな撹拌下でB部を添加した。
60℃ないし75℃において撹拌下でB部をA部へ添加した。
均一化するまで撹拌下においてC部を添加した(ウルトラ ツラックスを使用し得る高速
撹拌における乳化)。
穏やかな撹拌下(60℃)においてD部を添加した。
最後に、撹拌下(60℃)において、E部を添加し、穏やかな撹拌下において冷却した。
【0080】
実施例32:PEG非含有サンスクリーン
【表36】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
褐色化及び肌老化からヒトの肌を保護するための、
(a)380ないし420nmに極大を有するUV−Visスペクトルを示す微粉末化された難溶性有機化合物;及び
(b)アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択された分散剤
を含む水分散液の使用。
【請求項2】
前記有機化合物がベンゾフェノン誘導体から選択される請求項1記載の使用。
【請求項3】
前記有機化合物が式(1)
【化1】

(式中、R1及びR2は互いに独立して、炭素原子数1ないし20のアルキル基;炭素原子数2ないし20のアルケニル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルキル基;炭素原子数3ないし10のシクロアルケニル基;を表すか又はR1及びR2は、結合している窒素原子と一緒になって5−又は6−員の複素環を形成し、
1は1ないし4の数を表し、
1=1の場合、
3は、飽和の又は不飽和の複素環基;ヒドロキシ−炭素原子数1ないし5のアルキル基
;1つ以上の炭素原子数1ないし5のアルキル基で任意に置換されたシクロヘキシル基;複素環基、アミノカルボニル基又は炭素原子数1ないし5のアルキルカルボキシ基で任意に置換されたフェニル基を表し、
1が2の場合、
3は、カルボニル基又はカルボキシ基で任意に置換された、アルキレン基、シクロアル
キレン基、アルケニレン基又はフェニレン基;式
【化2】

で表される基を表す又はR3は、Aと一緒になって式(1a)
【化3】

(式中、n2は1ないし3の数を表す。)で表される2価の基を形成し、
1が3の場合、
3は、アルカントリイル基を表し、
1が4の場合、
3は、アルカンテトライル基を表し、
Aは、−O−又は−N(R5)−を表し、及び
5は、水素原子、炭素原子数1ないし5のアルキル基又はヒドロキシ−炭素原子数1な
いし5のアルキル基を表す。)で表される化合物から選択される請求項1又は2記載の使
用。
【請求項4】
前記ベンゾフェノン誘導体が式(2)
【化4】

で表される化合物である請求項1ないし3の何れか1項に記載の使用。
【請求項5】
前記微粉末化された難溶性有機化合物(a)が、更なるUV吸収剤の組合せと共に使用される請求項1ないし4の何れか1項に記載の使用。
【請求項6】
前記ベンゾフェノン誘導体は、式(2)で表される化合物であって、該結晶形はX−線回折パターンにより特徴付けられ、以下で示される回折角(2Θ)を示すCu−Kα−放射線を用いて得られる請求項1ないし4の何れか1項に記載の使用。
【表1】

【請求項7】
前記ベンゾフェノン誘導体は、式(2)で表される化合物であって、該結晶形はX−線回折パターンにより特徴付けられ、以下で示される回折角(2Θ)を示すCu−Kα−放射線を用いて得られる請求項1ないし4の何れか1項に記載の使用。
【表2】

【請求項8】
前記ベンゾフェノン誘導体は、式(2)で表される化合物であって、該結晶形はX−線回折パターンにより特徴付けられ、以下で示される回折角(2Θ)を示すCu−Kα−放射線を用いて得られる請求項1ないし4の何れか1項に記載の使用。
【表3】

【請求項9】
式(2)
【化5】

で表される化合物の結晶形であって、該結晶形はX−線回折パターンにより特徴付けられ、以下で示される回折角(2Θ)を示すCu−Kα−放射線を用いて得られる結晶形。
【表4】

【請求項10】
式(2)
【化6】

で表される化合物の結晶形であって、該結晶形はX−線回折パターンにより特徴付けられ、以下で示される回折角(2Θ)を示すCu−Kα−放射線を用いて得られる結晶形。
【表5】

【請求項11】
式(2)
【化7】

で表される化合物の結晶形であって、該結晶形はX−線回折パターンにより特徴付けられ、以下で示される回折角(2Θ)を示すCu−Kα−放射線を用いて得られる結晶形。
【表6】


【公表番号】特表2009−520745(P2009−520745A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−546365(P2008−546365)
【出願日】平成18年12月11日(2006.12.11)
【国際出願番号】PCT/EP2006/069519
【国際公開番号】WO2007/071584
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】