説明

要求された経路に関係する画像の表示

経路に対応する画像を表示するためのシステム、方法及びコンピューター読み取り可能媒体が開示される。この方法は、経路と該経路に沿う位置に対応する1つ又は複数の画像をダウンロードすることを含むことができる。ダウンロードされた画像は、対応する位置の近くの環境の実際の画像である。更に、この方法は、モバイル装置の位置を検出すること、及び、経路に沿う対応する検出位置へモバイル装置が移動するときに、ダウンロードされた画像を提供することを含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
運転方向は、最も普及したオンラインの地図作製アプリケーションの一つである。こうした地図作製アプリケーションは、ユーザーが入力した出発点及び終点の場所に基づいて、ユーザーが経路の地図とそれに対応する方向とを受信できるようにする。しかし、こうした地図作製アプリケーションの課題の一つは、提供された地図と方向の使用が主にオフラインで行われるということであり、例えば、運転方向アプリケーションの最も普通の出力はルート地図のプリントアウトである。遠隔場所のモバイル装置へマルチメディア・コンテンツを提供する傾向の増大に伴い、方向を印字して該方向に従わなければならないことをユーザーに要求することは望ましくなくなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
現行の地図作製アプリケーションの出力に伴う別の欠点は、方向に関係する画像地図の品質である。一般に、関係する画像地図は、ユーザーが走行中に見る実際の景色と同じではない。ルート地図に表示されるものと、ドライバーや歩行者、ハイカー等から見た実際の景色との相違は、些細なものではない。例えば、実際の景色は店頭、家屋、植物等の多量の視覚上の詳細を含むが、こうしたものは地図上には表示されない。ユーザーが実際に見ているものの実際のイメージを持たないために、ユーザーは確信に欠け、方向に従う重要なステップを抜かしてしまったかどうか疑うことになる。
【課題を解決するための手段】
【0003】
経路に対応する画像を提供するためのシステム、方法及びコンピューター読み取り可能媒体が提供される。したがって、ユーザーは、方向の組を含む経路を要求することができ、経路は1つ又は複数の位置決め識別子を含む。経路のそれぞれの位置決め識別子に関連する画像は、経路に沿ってモバイル装置へダウンロードされることができる。モバイル装置が移動しているとき、モバイル装置の位置は位置追跡装置によって監視される。モバイル装置の位置が、ダウンロードされた位置決め識別子のうちの1つと一致することが検出されると、一致した位置決め識別子に対応する画像が表示される。
【0004】
この概要は、詳細な説明において更に詳細に記述される概念の選択を簡単化された形で導入するために提供される。この概要は、特許請求された主題の重要な特徴又は必須の特徴を特定することを意図しておらず、また、特許請求された主題の範囲を決定する助けとして用いられることも意図していない。
【0005】
本発明の例示の実施の形態を、以下、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図面は参照により本書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明を実施するための例示の動作環境を示すブロック図である。
【図2】本発明を実施するための例示のシステムを示すブロック図である。
【図3】経路要求に応答するための例示の方法を示すブロック図である。
【図4】経路に対応する画像を表示するための例示の方法を示すブロック図である。
【図5】走行している経路に対応する画像を表示するための例示の方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
1つの態様における本発明は、ネットワークから経路の映像をモバイル装置、例えばラップトップ、PDA(パーソナル・ディジタル・アシスタント)、スマートホン、ナビゲーション・システム等へダウンロードすることを許容する。映像は、ユーザーが経路に従うときに実際に周囲環境において見る一連の画像を含む。この映像の再生は、モバイル装置に含まれる位置検出コンポーネントによって支配される。モバイル装置のユーザーは、モバイル装置の表示装置を観て、その画像を周囲の環境と比較して位置を検証し又は目標を認識することができる。また、こうした画像は、写真からの又はバーチャルアース3Dのような3Dモデルから合成された、予測されるユーザー環境の360度パノラマを含むことができる。スクリーン上で観ることができるパノラマの一部は、コンパス等の別の装置によって与えられるユーザーの方向即ち運転方向によって、或いは、カメラで撮影された周囲環境の画像と適合させることによって制御される。
【0008】
最初に図1を参照すると、本発明を実施するための例示のネットワーク環境が図示され、一般にネットワーク環境100として表されている。ネットワーク環境100は好適な環境の例の1つにすぎず、発明の使用又は機能性の範囲に関する限定を示唆したものではない。また、ネットワーク環境100が、図示のコンポーネントの任意の組み合わせに関係する依存性又は要件を持つものと解釈されてはならない。
【0009】
発明は、コンピューターや、PDAその他の携帯装置等の他のマシンによって実行されるプログラム・モジュール等のコンピューター実行可能命令を含む、コンピューター・コード又はマシン使用可能命令の文脈で記述される。一般に、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等を含むプログラム・モジュールは、特定のタスクを実施するコード、又は特定の抽象的なデータ形式を実装するコードを意味する。本発明は、携帯装置、家庭用電化製品、汎用コンピューター、特殊コンピューティング装置、サーバー等を含む種々のシステム構成において実施され得る。また、本発明は、通信ネットワークを介してリンクされる遠隔プロセッシング装置によってタスクが実施される分散コンピューティング環境においても実施され得る。
【0010】
ネットワーク環境100は、通信インターフェースを介してネットワーク104と結合されるクライアント102を含む。通信インターフェースは、クライアントが直接に他の装置と接続されること、又は、クライアント102がネットワーク104を介して装置と接続されることを許容するインターフェースである。ネットワーク104はLAN(ローカル・エリア・ネットワーク),WAN(ワイド・エリア・ネットワーク)、インターネット(又はワールド・ワイド・ウェブ)等を含むことができる。実施の形態においては、クライアント102は無線ネットワーク104を介して無線インターフェースにより別の装置と接続されることができる。
【0011】
1つ又は複数のサーバーは、情報交換のためにインターネットで通常使用されているプロトコルである、HTTP(ハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル)等のプロトコルを用いて、ネットワーク104を介してクライアント102と通信する。図示の実施の形態においては、フロントエンド・サーバー106とバックエンド・サーバー108(例えば、ウェブ・サーバー又はネットワーク・サーバー)がネットワーク104に結合される。クライアント102はネットワーク104、フロントエンド・サーバー106及びバックエンド・サーバー108を用いて、例えば中央データ・インデックス110に蓄積されたウェブページ・データにアクセスする。
【0012】
本発明の実施の形態は、ユーザーによって指定された検索要求(例えば検索クエリ)に応答してユーザー112に対して検索結果を表示させることにより、関連データの検索を提供する。1つの実施の形態においては、ユーザー112はクライアント102を用いて検索要求を入力する。検索要求は、ユーザーが関連電子ドキュメント(例えばウェブページ)の識別を希望する、特定の関心のあるトピックスに関する1つ又は複数のタームを含む。例えば、フロントエンド・サーバー106は、クライアント102に応答してユーザー112を認証し、ユーザー112からの要求をバックエンド・サーバー108へ伝達する。
【0013】
バックエンド・サーバー108は、インデックス110を用いて、提出されたクエリを処理する。このようにして、バックエンド・サーバー108は、ユーザーに関連する電子ドキュメント(すなわち検索結果)を求めてデータを検索する。インデックス110は、インターネットを介して利用できる、ウェブページ等の電子ドキュメントに関する情報を含んでいる。また、インデックス110は、場所(例えばリンクやURL)、メタタグ、テキスト、ドキュメント・カテゴリー等の電子ドキュメントに関連する種々の他のデータを含むことができる。図1の例においては、検索結果を分配し、クライアント102を介してユーザー112に分配された検索結果を表示するという文脈で、ネットワークは記述されている。特に、フロントエンド・サーバー106及びバックエンド・サーバー108は別個のコンポーネントとして記述されているけれども、理解されるように、両者の機能を単一のサーバーが実行することができる。
【0014】
クライアント102から受信された検索要求に応答してウェブページ等(例えば電子ドキュメント)を特定するために、バックエンド・サーバー108によって検索エンジン・アプリケーション114が実行される。詳述すると、アプリケーション114は、検索要求に含まれる1つ又は複数のタームに対応する関連ドキュメントをインデックス110から特定して、クライアント102を介してユーザー112に表示される最も関連するウェブページを選択する。或る実施の形態においては、バックエンド・サーバー108内で、検索エンジン・アプリケーション114に代わって、経路エンジン・アプリケーションが用いられる。
【0015】
図2は、本発明を実施するためのシステム200の実施の形態のブロック図である。システムはクライアント202、コンテンツ・マネージャー206、ネットワーク210及び表示装置212を備えている。或る実施の形態においては、クライアント202とコンテンツ・マネージャー206はそれぞれ、コンピューティング装置100(図1)であり得る。
【0016】
コンテンツ・マネージャー206は、マイクロソフトのウィンドウズ(登録商標)、MacOS(商標)、ユニックス、リナックス、ゼニックス、IBMのAIX(登録商標)、ヒューレット・パッカードのUX(商標)ノベルのネットウェア(商標)、サンマイクロシステムズのソラリス(商標)、OS/2(商標)、BeOS(商標)、Mach、Apache、OpenStep(商標)又は他のオペレーティング・システム又はプラットフォームを実行するワークステーション等のサーバーであってもよく、そうしたサーバーを含んでもよい。
【0017】
別の実施の形態においては、コンテンツ・マネージャー204は1つ又は複数の要素106、108、110、114(図1)を備え得る。また、コンテンツ・マネージャー206は、画像と、各画像に対する対応の位置決め識別子とを記憶するためのデータベース208を備える。或る実施の形態においては、データベース208はインデックス110(図1)と同一である。或る実施の形態においては、画像は、映像又は静止画カメラ等の画像捕捉手段によって取得された環境の画像である。別の実施の形態においては、画像は、環境の3Dモデルから合成された画像を含む。別の実施の形態においては、画像は、ドライバーの位置の周囲の外部環境の完全360度パノラマである。更に別の実施の形態においては、画像は、人間によって描かれた又はコンピューターによって作成された環境の画像である。
【0018】
或る実施の形態においては、画像捕捉手段は、異なる距離増分で画像を捕捉しながら、異なる町、市、州、国内の道路に沿って走行する車両の一部であり得る。こうした画像は、自動車のドライバーが自動車の窓を通して観る視界から捕捉される。他の実施の形態においては、画像は自動車のドライバーの視界以外から捕捉される。別の実施の形態においては、画像はドライバーの位置の周囲の外部環境の完全360度パノラマである。別の実施の形態においては、画像は、オフロードの経路に沿って又はオフロードの場所に沿って捕捉され得る。
【0019】
捕捉された画像毎に、位置決め識別子が関連付けられ、画像と共に記憶される。位置決め識別子は、画像において表示されている環境の場所、位置及び/又は方向を識別するために使用される。例えば、位置決め識別子は画像において表示されている環境の住所であり得る。別の例では、位置決め識別子は画像において表示されている環境の緯度及び経度の座標であり得る。
【0020】
方向コンポーネント218は、要求しているユーザーに経路のナビゲーション方向を提供する任意の従来のプログラムであり得る。経路の方向は、経路内の異なる位置や場所を識別する複数の位置決め識別子を含むことができる。クライアント装置のユーザーが所望の経路に対する方向を要求すると、方向コンポーネント218は経路とそれに付随する方向とを生成する。位置決め識別子相関コンポーネント220は、経路における位置決め識別子を識別するとともに、位置決め識別子をデータベース208に記憶されたデータと比較するのに用いられる。生成された経路からの位置決め識別子とデータベース208からの位置決め識別子とが一致すると、位置決め識別子相関コンポーネント220は、一致した位置決め識別子に関連する画像を取り出し、要求したユーザーのクライアント装置に経路、方向及び画像を送信する。
【0021】
別の実施の形態においては、追加の目印情報をデータベース208の位置決め識別子と関連付けて記憶することができる。例えば、ビルディイング、店、記念碑、彫刻、水域その他の、環境において見出される対象物のような目印は、捕捉された画像に表示され、位置決め識別子を割り当てられ、対応する画像と共にデータベース208に記憶される。また、目印に関係する任意のマルチメディア情報であり得る目印情報は、目印、位置決め情報及び画像と関連付けられ、それらと共に記憶されてもよい。例えば、目印が記念碑である場合、記念碑の名称と記念碑の建造日とを含む目印情報が、目印、位置決め情報及びそれに対応する画像に関連付けられ、それらと共に記憶される。別の例では、目印情報は文脈広告を含むことができる。例えば、目印が店であれば、その店で行われているセールスを含む目印情報が、目印、位置決め情報及びそれに対応する画像と関連付けられる。本発明のこうした実施の形態においては、ユーザーが経路の方向を要求すると、経路、方向及び画像と共に、要求したユーザーのクライアント・マシンに目印情報が送信されて表示される。文脈広告の表示は、例えば、対応する目印の近傍のクライアント・マシンの位置によってトリガーされる。
【0022】
クライアント202はウェブ・ブラウジング、検索、電子メール(イーメール)その他のタスク、アプリケーション及び機能を実行するデスクトップ・コンピューター、ラップトップ・コンピューター、(メディア捕捉/再生機能を持つ又は持たない)ネットワーク動作可能の携帯電話、無線イーメール・クライアント、他のクライアント、マシン又は装置であり、又はそれらを含むことができる。更に、クライアント202はディジタル・スティル・カメラ、(静止画像捕捉機能を持つ又は持たない)ディジタル・ビデオ・カメラ、個人用音楽プレイヤーや個人用ビデオ・プレイヤー等のメディア・プレイヤーのような携帯型メディア装置及びその他の携帯型メディア装置であってもよい。
【0023】
また、クライアント202はマイクロソフトのウィンドウズ(登録商標)、MacOS(商標)、ユニックス、リナックス、ゼニックス、IBMのAIX(登録商標)、ヒューレット・パッカードのUX(商標)ノベルのネットウェア(商標)、サンマイクロシステムズのソラリス(商標)、OS/2(商標)、BeOS(商標)、Mach、Apache、OpenStep(商標)又は他のオペレーティング・システム又はプラットフォームを実行するワークステーション等のサーバーであってもよく、そうしたサーバーを含んでもよい。
【0024】
クライアント202は通信インターフェースを備えることができる。通信インターフェースは、クライアントを他の装置に直接に接続できるようにする、又はクライアント202をネットワーク210を介して装置と接続できるようにするインターフェースである。ネットワーク210は、例えば、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)、WAN(ワイド・エリア・ネットワーク)又はインターネットを含むことができる。或る実施の形態においては、クライアント202は無線ネットワーク210を介して無線インターフェースにより他のクライアント又は装置と接続され得る。
【0025】
また、クライアント202は位置検出コンポーネント204を備えることができる。位置検出コンポーネント204は、人及び対象物の場所/位置を検出するために使用される装置又はシステムであり得る。或る実施の形態においては、位置検出コンポーネントは全地球測位センサである。別の実施の形態においては、位置検出コンポーネント204はクライアント202の外部コンポーネントである。例えば、クライアントは通信ネットワークの一部であり、ネットワークはクライアントの位置を追跡してクライアントの現在位置を識別する。位置検出コンポーネント204は、クライアントが位置を変えるにつれ、異なる位置決め識別子をクライアントに割り当てることにより、クライアントの現在位置を分類することができる。
【0026】
また、クライアント202は位置決め識別子相関コンポーネント214を備えることができる。位置決め識別子相関コンポーネント214は位置決め識別子相関コンポーネント220と同じであっても、位置決め識別子相関コンポーネント214よりも少ない又は多い機能性を有してもよい。位置決め識別子相関コンポーネント214は、位置検出コンポーネント204と通信して、クライアント202に関連する現在の位置決め識別子を特定するために使用されることができる。位置決め識別子相関コンポーネント214は、クライアントの現在の位置決め識別子を、クライアント・マネージャー206からダウンロードして生成された経路に含まれる位置決め識別子と比較することができる。位置決め識別子の一致毎に、位置決め識別子相関コンポーネント214は、一致した位置決め識別子に対応する1つ又は複数の画像、方向及び目印情報を画像表示コンポーネント216へ送信することができる。画像表示コンポーネント216は1つ又は複数の対応する画像、方向及び目印情報を表示装置212に出力することができる。表示装置212は、モニター、スクリーン、投影装置、眼鏡類又は他のヘッドアップ・ディスプレイであり得る。投影装置は、例えばスクリーン又は自動車の窓への画像の投影である。眼鏡類は例えば眼鏡である。
【0027】
ダウンロードされた画像が表示装置212に表示されると、画像はユーザーの視界に適するような方向に置かれる。コンパスにより、他の方向センサにより、又は、画像をクライアント202に搭載されたカメラにより撮影された新たな画像に適合させることにより決定されたクライアントの方向が与えられると、ダウンロードされた画像は投影され又はパンされる。例えば、360度画像のサブセットがクライアント202が進んでいる方向で表示装置212に表示される。
【0028】
図3は、経路要求に応答するための例示の方法300のフロー図である。動作302において、経路要求が受信される。或る実施の形態においては、要求はクライアント202から受信される。別の実施の形態においては、要求はクライアント202に代わる第三者装置から受信される。要求は出発点の場所と終点の場所とを含むことができる。動作304において、方向を含む経路と該経路内の1つ又は複数の位置決め識別子とが決定される。例えば、コンテンツ・マネージャー206は、方向コンポーネント218を用いて、経路と1つ又は複数の位置決め識別子とを決定することができる。動作306において、位置決め識別子に対応する画像が特定される。例えば、コンテンツ・マネージャー206は、決定された位置決め識別子を、データベース208に記憶された位置決め識別子と一致させることができる。コンテンツ・マネージャー206は、一致された位置決め識別子に対応する、データベース208内の全部の画像を特定することができる。別の実施の形態においては、一致された位置決め識別子に対応する目印情報もデータベース208内で特定される。動作308において、経路、方向及び特定された画像が要求者へ送信される。
別の実施の形態においては、目印情報も要求者へ送信される。
【0029】
図4は、経路に対応する画像を表示するための例示の方法400のフロー図である。動作402において、経路と、該経路に沿う位置に対応する画像とがクライアントに受信されるが、経路に沿う位置は位置決め識別子によって特定される。別の実施の形態においては、経路と画像は、ダウンロードされた経路と画像をクライアント202へ転送することができる別個の装置、例えばメモリー・スティックに受信される。別の実施の形態においては、関係する目印情報及び/又は方向も受信される。動作404において、クライアント202の位置が決定される。或る実施の形態においては、クライアント202の位置は、クライアントの現在の位置決め識別子を特定することができる位置検出コンポーネント204を用いて決定される。動作406において、決定された位置決め識別子は、受信された位置決め識別子と比較される。位置決め識別子相関コンポーネント214を、動作406を実行するために用いることができる。動作408において、画像が表示装置212のような表示装置に表示されるが、表示された画像は一致した位置決め識別子に対応している。別の実施の形態においては、画像、方向及び目印情報のうちの1つ又は複数が表示される。
【0030】
図5は、現在走行している経路に対応する画像を提供するための例示の方法500のフロー図である。また、図5の方法は、ユーザーが事前に経路を要求する必要なく、クライアント202の現在位置に関係する画像を表示することができる方法を記述する。動作502において、クライアントが移動して位置を変えるとき、クライアント202の位置情報が、クライアントからコンテンツ・マネージャー206によって周期的に受信される。例えば位置検出コンポーネント204は、位置データをコンテンツ・マネージャー206へ周期的に送信するために使用されることができる。或る実施の形態においては、周期的な間隔は短く、位置データの連続的なストリームはクライアント202が動いているときにコンテンツ・マネージャー206へ送信される。例えば、位置データは、クライアント202の現在位置に対応する位置決め識別子である。動作504において、受信された位置決め識別子毎に、それに対応する画像が、コンテンツ・マネージャー206によってデータベース208から特定される。別の実施の形態においては、送信された位置決め識別子に対応する目印情報も受信される。動作506において、送信された位置決め識別子に対応し且つ特定された画像がクライアント202に提供される。別の実施の形態においては、画像をクライアントへ後で送信するために使用されることができる別個の装置、例えばメモリー・スティックへ画像が送信される。別の実施の形態においては、送信された位置決め識別子に対応する目印情報も送信される。或る実施の形態においては、図5の方法は、要求された経路に関係する画像を提供する図4の方法を組み込むように構成される。こうした実施の形態では、クライアントが経路から外れたとしても、クライアント202の現在位置に対応する画像がクライアントに送信されて表示される。
【0031】
本発明の特定の実施の形態を図示して詳細に説明してきたが、理解されるように、発明の範囲及び意図から逸脱することなく、種々の変更及び修正を行うことができる。ここに記述された実施の形態は、あらゆる意味で例示であって、限定ではない。代替の実施の形態は、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明が関係する技術分野の当業者にとって明らかであろう。
【0032】
以上の記載から分かるように、本発明は、システム及び方法にとって明白であって固有の他の利点と共に前記の全部の目標及び目的を達成するように良く適合されたものである。理解されるように、或る特徴及びサブコンビネーションは有効であり、他の特徴及びサブコンビネーションを参照することなく採用可能である。これは想定されており、特許請求の範囲内にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数のコンピューター読み取り可能媒体であって、
経路要求を受信するステップ(302)と、
前記経路に沿う1つ又は複数の位置に対応する1つ又は複数の画像を受信するステップ(306)であって、前記1つ又は複数の画像が前記対応する位置の近くの環境の実際の画像であるステップと、
前記経路と前記1つ又は複数の対応する画像とをモバイル装置へ送信するステップ(308)と、
を備える、経路に対応する画像を表示するための方法を実施するためのコンピューター実行可能命令を記憶した1つ又は複数のコンピューター読み取り可能媒体。
【請求項2】
前記実際の画像が画像捕捉装置によって捕捉される、請求項1に記載の媒体。
【請求項3】
前記モバイル装置が、ナビゲーション・システムとパーソナル・ディジタル・アシスタントと携帯電話とラップトップとのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の媒体。
【請求項4】
前記1つ又は複数の画像に関係するマルチメディア・データを送信するステップを更に備える、請求項1に記載の媒体。
【請求項5】
前記モバイル装置が前記経路から外れたとき、前記経路に沿う位置に関係しない少なくとも1つの画像を送信するステップを更に備え、前記少なくとも1つの画像が、前記モバイル装置が位置する環境の実際の画像である、請求項1に記載の媒体。
【請求項6】
モバイル装置が移動するときに該モバイル装置に関係する位置データの1つ又は複数の項目を周期的に受信するステップと、
受信される位置データの前記1つ又は複数の項目に対応する1つ又は複数の画像を送信するステップと、
を更に備え、送信される前記1つ又は複数の画像が位置データの対応する1つ又は複数の項目の近くの環境の実際の画像である、
請求項1に記載の媒体。
【請求項7】
前記経路と前記1つ又は複数の画像とがコンテンツ・サーバーから送信される、請求項1に記載の媒体。
【請求項8】
経路に対応する画像を表示する方法であって、
モバイル装置が移動するときに該モバイル装置に関係する位置データの1つ又は複数の項目を周期的受信するステップ(502)と、
送信された位置データの前記1つ又は複数の項目に対応する1つ又は複数の画像を検索するステップ(504)であって、前記1つ又は複数の画像が、対応する前記位置データの1つ又は複数の項目の近くの環境の実際の画像であるステップと、
対応する前記1つ又は複数の画像を前記モバイル装置へ送信するステップ(506)と、
を備える方法。
【請求項9】
前記実際の画像が画像捕捉装置によって捕捉される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
位置データの前記1つ又は複数の項目が全地球測位センサによって決定される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記モバイル装置が、ナビゲーション・システムとパーソナル・ディジタル・アシスタントと携帯電話とラップトップとのうちの少なくとも1つである、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ又は複数の画像がコンテンツ・サーバーからダウンロードされる、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ又は複数の画像に関係するマルチメディア・データを提供するステップを更に備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
経路に対応する画像を表示する方法であって、
経路と該経路に沿う位置に対応する1つ又は複数の画像とを受信するステップ(402)であって、前記1つ又は複数の画像が、対応する位置の近くの環境の実際の画像であるステップと、
モバイル装置の位置を検出するステップ(404)と、
前記モバイル装置が前記経路に沿う前記の対応する検出された位置へ移動するときに前記1つ又は複数の画像を表示するステップt(408)と、
を備える方法。
【請求項15】
前記実際の画像が、画像捕捉装置によって取られた画像である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記モバイル装置の位置が全地球測位センサによって検出される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記経路と前記1つ又は複数の画像がコンテンツ・サーバーから受信される、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記モバイル装置が、ナビゲーション・システムとパーソナル・ディジタル・アシスタントと携帯電話とラップトップとのうちの少なくとも1つである、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記1つ又は複数の画像に関係するマルチメディア・データを表示するステップを更に備える、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記モバイル装置が前記経路から外れたときに、前記経路に沿う位置に関係しない少なくとも1つの画像を表示するステップを更に備え、前記少なくとも1つの画像が、前記モバイル装置が位置する環境の実際の画像である、請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−510522(P2010−510522A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−538441(P2009−538441)
【出願日】平成19年11月3日(2007.11.3)
【国際出願番号】PCT/US2007/083548
【国際公開番号】WO2008/063852
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.リナックス
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】