説明

角度検出および制御

圧交替式パッド(1)は、圧縮機(2)から供給ライン(3)を介して、供給ライン(7、8)によって空気が供給される膨張可能な隔室(9、10)を含む。圧力制御装置は圧縮機の出力を制御する。角度位置の上昇に伴って大気への空気流を制限する角度検出弁(40)および圧力変換器(17)もまた供給ライン(3)に接続している。検出弁(19)の角度増加によるあらゆる圧力上昇によって、検出ラインに背圧が発生する。圧力制御器(2)は圧力変換器(17)を用いてこの圧力変化を検知し、次いで、それに従って隔室(9、10)への圧縮機出力を調整するように作動する。角度検出弁(40)はヘッドレスト部とともに動くようにパッドの頭部部分に設置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力制御された膨張可能なパッド装置に関し、具体的には、圧力制御された膨張可能な圧力パッド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
寝たきり患者の褥瘡性潰瘍の予防および管理のための圧交替式パッド(Alternating pressure pad)はよく知られている。通称とこずれと称される褥瘡性潰瘍の形成は、特に、寝たきり患者の皮膚のある部分に加わる圧力が原因である。圧交替式パッドは、一般に、2組の交互に膨張可能な隔室を含む。患者の骨の突起部を支え、適度の圧力除去をもたらすように患者をパッドの収縮した隔室から十分に離して確実に持ち上げるために、パッド内の空気圧を高くすることが必要な場合がある。しかしながら、空気圧が低い方が、パッドが柔らかく、快適になるので望ましい。したがって、最適な支持圧力は、圧力支持点が1サイクル中に変化するので、患者ごとに異なるだけでなく、パッドの所与の膨張サイクルの間でも変化する。
【0003】
要求される最適支持圧力は、ベッド枠が患者の頭を持ち上げる形状となると、患者の姿勢が仰臥位から座位に変わり、患者の重量が臀部の下の支持部分により集中するので、さらに大きく変化する。支持面がベッド表面と接触し、それにより圧力除去が少なくなった状態で患者の「底付き(bottoming)」が起きるリスクが高くなる。底付きは、患者をより直立すなわち起き上がった(profiled)姿勢にするために背当てを使う場合、患者の重量が均等に分布しないので、特に問題である。この問題は、圧交替式パッドおよび静圧パッドに共通である。
【0004】
最適なパッド支持圧力を設定するために圧力制御装置を用いることは知られている。圧力制御装置は、空気を供給する圧縮機の圧力調整器あるいは圧力パッドへの圧縮機出力を制御するマイクロプロセッサでもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マットレスを載せるベッド枠に、ベッド枠の角度、したがってマットレスの角度を導くことが可能な回転センサーが取り付けられる場合があることは知られており、回転センサーの情報は、マットレスの圧力を上昇させるためにポンプ装置で使用される。しかしながら、この方法では、センサーが作動するのは、マットレスが高価なマットレス−ベッド枠一体型システムに取り付けられた場合だけに限られ、また電子部品およびフィードバック制御システムの費用は非常に高価になる可能性がある。マットレスの頭部に設置し、ポンプユニットへフィードバックする回路を有する回路板に装着された電子式変換器を用いる傾度センサーもまた市販されている。これらのセンサーは、情報を読取り、次いで隔室圧力を制御するのに必要な電子ボードおよび補助のハードウエアに費用がかかるので、コストの観点から望ましくない。これらの装置は、流体の存在が十分ありうる環境下の患者の近くに電子部品が存在しているため、安全面の観点からさらに望ましくない。また、装着されている電子部品を最初に取り外す必要があるマットレスのクリーニングにも影響がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、圧力制御装置は、流体圧力を感知し、前記圧力が所定の値を超過した場合、空気注入圧を上昇または低下させるように適合された手段を含む圧力制御装置であって、前記圧力が角度検出弁の角度位置に比例した角度検出弁変数によってもたらされることを特徴とする。
【0007】
そのような圧力制御装置は、既知の装置より、相当、簡単でかつ安価である。
【0008】
本発明の別の態様によれば、圧力パッドシステムは、膨張可能な隔室の組と、流体を供給する流体供給ラインによってパッドに連結されているポンプと、本発明による圧力制御装置とを含む。そのようなシステムでは、圧力制御装置は、パッドの角度位置が原因で支持圧力が不十分な場合、パッド圧を上昇させることができる。この簡単な空気圧式システムは、パッドが選択された角度までまたはそれよりも高く持ち上げられた場合、隔室圧力を上昇させるために、ポンプ制御装置が用いる信号を生成する。角度検出弁には電子部品は存在せず、したがって安全に使用でき、簡単に清掃できる。このシステムでは、圧交替式パッドが患者をより直立の姿勢にするような形の(profiled)場合、隔室の組に空気を注入中、パッドの隔室の組それぞれで、最適な支持圧力を自動的に達成することができる。圧力パッドは、交互に膨張可能な隔室の組を有する圧交替式パッドを含むことが好ましい。
【0009】
本発明の別の態様によれば、圧力パッド装置は、本発明による圧力制御装置と、膨張可能な隔室の組および隔室の下に設置された角度検出弁と、隔室に注入する、角度検出弁を通過して流れる流体を供給するポンプとを含む。パッドは、交互に膨張可能な隔室の組からなる圧交替式パッドを含むことが好ましい。
【0010】
角度検出弁は、水平位置からの弁の角度位置に応じたリストリクター変数を含むことが好ましい。
【0011】
角度検出弁は、ボール弁を含み、ボール弁は、ハウジング内に玉軸受を有し、ハウジングが、水平位置から垂直位置へ傾けられると、ハウジングの角度に比例してハウジングを通過する空気流を制限するように構成されることが好ましい。
【0012】
本発明の好ましい実施形態では、角度検出弁は、弁の所定の角度位置または水平位置のいずれかを示す2値スイッチを含む。角度位置は変更可能であることが好ましい。弁は、「シーソー」配置に装着された玉軸受を有するハウジングを含み、玉軸受は、ハウジングが水平位置から所定の角度位置に傾けられると、ハウジングを通過する空気流を遮断するように構成されることが好ましい。
【0013】
次に、本発明の好ましい実施形態を、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】圧交替式パッドシステムの圧力制御装置の概略図である。
【図2】角度検出弁の角度位置による検出ライン圧力に対する隔室圧力の変化を示す図である。
【図3】角度検出弁の好ましい実施形態の概略図である。
【図4】角度検出弁の角度位置に対する圧力結果を示す図である。
【図5】角度検出弁の別の好ましい実施形態の概略図である。
【図6】角度検出弁の角度位置に対する検出ライン圧力値および隔室圧力を示す図である。
【図7】追加の圧力調整器を有する圧交替式パッドシステムの圧力制御装置の概略図である。
【図8】最大隔室圧力上昇を制限された場合の角度検出弁の角度位置に対する検出ライン圧力値および隔室圧力を示す図である。
【図9a】角度検出弁のさらなる実施形態の概略図である。
【図9b】角度検出弁のさらなる実施形態の概略図である。
【図10】図9の角度検出弁を組み込んだ圧交替式パッドシステムの圧力制御装置の概略図である。
【図11】異なる隔室圧力における検出ライン圧力値および隔室圧力を示す図であり、隔室圧力上昇は、角度検出弁がある角度位置よりも上である場合に限られている。
【図12】異なる隔室圧力における検出ライン圧力値および隔室圧力値を示す図であり、隔室圧力上昇は、角度検出弁がある角度位置よりも上である場合に限られている。
【図13】異なる隔室圧力における検出ライン圧力値および隔室圧力値を示す図であり、隔室圧力上昇は、角度検出弁がある角度位置よりも上である場合に限られている。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を参照すると、交互に膨張可能な隔室の第1組9および第2組10を含む圧交替式パッド1が示してある。膨張可能な隔室の両組には、圧縮機2から回転弁4を介して空気が供給される。1対の空気供給ライン5および6は回転弁4からパッドへ通じており、空気供給ライン5および6に通じるさらに1対の空気供給ライン7および8が設けられている。回転弁4には、供給ライン3によって空気が供給される。ピボット式バルブプレート13を有する放出ライン12が供給ライン3から延びている。さらなる供給ラインが、パッド隔室の関連する組の空気圧を感知し、その圧力に応じて膨張可能な流体密封部材11に通じている。部材11が所定の圧力よりも膨張すると、バルブプレート13が回転し、空気が放出ラインを通して放出されるように構成されている。バルブプレート13は、膨張可能な部材11の膨張が所定の圧力よりも低い場合、調整可能なスプリング手段14によって閉位置に維持される。膨張可能な部材11とバルブプレート13とスプリング14とが圧力解放弁の部品を構成する。この圧力弁は、所定の圧力より高い場合に空気を大気へ放出することによって、隔室内の圧力を所定の圧力に維持する。
【0016】
リストリクター16を介して角度検出弁19も空気圧縮機2の出口に接続されている。リストリクター16によって、わずかな割合の空気が角度検出ライン15を通り、角度検出弁19を通過して大気に流れることができる。圧力変換器17は検出ライン15の圧力を検出する。部材11と同様の流体密封部材21も検出ラインに接続されており、バルブプレート13に対して調整可能なスプリング手段14と同じ側に位置している。流体密封部材21は、角度検出ラインの圧力に応じて膨張可能である。検出弁19の角度増加によってどのような圧力上昇が生じても、部材21およびスプリング手段14は、流体密封部材11の作用に対抗して、バルブプレート13を閉じようとし、その結果、マットレス隔室の圧力が上昇する。角度検出弁19は、パッドのヘッドレスト部分とともに動くようにパッドの頭部部分の下部に設置される。
【0017】
使用時、圧縮機2は、パッドの隔室の各組が交互に膨張および収縮するように、圧力制御装置の制御の下で、回転弁4を介して、空気を所定の圧力までパッド1に供給する。この膨張/収縮サイクルは、2分から20分超までのさまざまな間隔で繰り返すことができる。
【0018】
圧力解放弁は、完全に膨張した隔室の組の空気圧力が所定の圧力を超えた場合、バルブプレート13が膨張可能な部材11の膨張によって開くようにスプリング手段14の張力を調節することによって適合される。角度検出弁19がパッドとともに30°に持ち上げられ、角度検出ライン15の圧力が上昇するならば、膨張可能な部材21の圧力は上昇し、それによってバルブプレート13を押して閉じる。検出ライン15から外へ流れていた空気は、隔室がより高い圧力に膨張するように、次に各隔室の方に流れの向きを変える。図2は、この簡単な構成を用いて最高隔室圧力がどのように修正されるかを明確に示している。
【0019】
圧力制御装置は、上記のように圧力解放弁を用いて手動で操作でき、または、当業界で知られているように、圧縮機出力はマイクロプロセッサで制御され、その場合、圧力制御装置は、圧力変換器17によって検出された検出ラインの圧力変化に応答して隔室9および10を膨張させる圧力を調整する。
【0020】
角度検出弁は、水平位置に対する弁の角度位置に応じて可変のリストリクターを実現するどのような構成でもよい。
【0021】
角度検出弁19の好ましい実施形態を図3に詳細に示す。弁は、ハウジング29内に2つの玉軸受30および31を含む。水平位置(A)では、空気は、角度検出ライン28を通過して大気に流出可能である。ハウジングが25°に傾けられたとき(B)、玉は、ハウジングの下方に転がり、流入空気を塞ぎ、最初は空気流を遮るが、ラインの圧力と玉の力が均衡する平衡位置が達成されると空気の一部を流出させる。玉の閉止力は、玉の重量をハウジングの主軸方向に分解した成分に関係している。水平位置では、すべての重量は、流入空気の方向ではなく、下向きに、ハウジングの壁に向いている。垂直位置(C)では、玉軸受の重量のすべてが、流入空気を塞ぐように下向きに作用する。これらの中間のすべての角度で、玉の全重量のうちハウジングの角度に比例した割合の重量が流入空気を塞ぐように作用する。
【0022】
大と小の玉軸受を使用することで、小さい玉とハウジングとの接触面積が小さいことにより良好な密封性が得られ、一方大きい玉による閉止力も維持される。角度検出ライン15で発生する最高圧力は、圧縮機の出力および圧力制御装置での所定の圧力設定に依存する。したがって、垂直位置でも空気が角度検出ラインを通って流れる可能性もあり、あるいは垂直位置に達する前に玉が弁を完全に閉じてしまう可能性もある。玉の重量によって、弁の達した角度に対する角度検出ライン圧力の比が変化する。
【0023】
圧力を制御するのは、角度検出ライン15の端にある角度検出弁19だけであるので、検出ラインの通路がどのように入り組んでいても問題ではない。検出ライン15の長さもまた、圧力は同一で到達にほんの少し余計に時間がかかるだけなので、それほど重要ではない。
【0024】
角度を検出するボール弁の代替実施形態は、図5に示すように、ニードル弁による角度検出である。玉軸受の代わりに、ニードル弁ウエッジ33と保持スプリング34が設けられている。ニードル弁は、ライン28の圧力によって流れに押し流されないように重量が設定されており、スプリングは、垂直位置の場合だけウエッジが完全に流れを塞ぐのに適切な伸び長さが設定されている。ボール弁と同様に、角度検出弁の角度が水平位置(D)から垂直位置(F)に変化するにつれ、ニードル33の重量の分解成分でスプリング34が伸び、流入オリフィスの寸法が小さくなる。オリフィスが小さくなることは、ライン28の圧力が角度(E)に比例して高くなることを意味する。
【0025】
角度検出弁は、正確な角度測定が行えるように、角度検出ライン圧力に基づいて較正することができる。図4は、角度検出弁の角度位置に対する角度検出ライン圧力の結果を示す。
【0026】
図6は、角度検出弁の角度位置に対する検出ライン圧力上昇および隔室圧力のプロットである。
【0027】
本発明のさらなる実施形態を図7に示す。この図において、図1と同様の参照数字は同様の特徴を指す。非常に急な角度(>50°)で圧力が高くなりすぎないように、隔室圧力上昇を制限することが望ましいことがある。この実施形態において、圧力調整器22が、リストリクター16と角度検出弁19との間の角度検出ライン15に導入される。この圧力調整器で、角度検出ライン15および膨張可能な部材21の最高圧力が制限され、したがって図8に示すように、最高隔室圧力上昇も制限される。
【0028】
図8において、角度検出ライン圧力は、50°で20mmHgに達するまで上昇し、その後、検出弁の角度位置が高まったとしても一定にとどまることがわかる。
【0029】
図9に、本発明のもう1つの実施形態を示す。これは、底付きがおきやすい姿勢角(profiling angle)に達するまで、低い隔室圧力で好ましい治療を維持するために、ある角度に到達してから初めて隔室の膨張を開始することが望ましいことがある場合である。この実施形態では、弁が所定の角度位置内かまたは越えているのかを示す、本質的に2値のスイッチ構成を含む、より簡単な角度検出弁が用いられる。検出する角度位置は、当初装着された際の角度検出弁の向きで決まる。角度検出弁は、いかなる角度位置も決めることができず、単に、弁が所定の角度位置内かまたは越えているかどうかを決めることができるだけである。
【0030】
図9に示すように、弁は、中空管41を含むハウジング40からなり、中空管41はハウジングの中間にあるピボット42に「シーソー」形態で装着されている。中空管41の一端の下部には、中空管41が水平位置から一方向の角度位置に傾いた場合、ハウジング41の穴44を密封する密封パッド43がある。中空管41が反対方向の角度位置に傾いた場合、穴44は開放される。他端にあるパッド46はノイズを減衰させる。
【0031】
中空管41の中で、玉軸受45によって、シーソー構成に重量と運動量が追加される。たとえば、中空管41が、密封パッド43で穴44が密封されるように傾く場合、玉軸受45によって重量が追加され、高い密封性が確保される。弁が所定の角度位置に傾く場合、玉軸受によって運動量が追加され、確実に弁の状態転換が明白になる。
【0032】
シーソー管41の両端のゴムパッドは、玉軸受45がシーソー管端と衝突する際のノイズを減少させる。
【0033】
図10は、図1の代替システム内の角度検出弁40を示す。この図では、図1と同様の参照番号は同様の特徴を指す。
【0034】
使用時、空気は、圧縮機2から隔室9および10に供給され、またリストリクター16を通って検出ライン15へ供給され、圧力変換器17および角度検出弁40へ供給される。圧力変換器17は検出ライン15の圧力を検出する。
【0035】
角度検出弁40が所定の角度より低い場合、シーソー管41は、図9bに示すようであり、角度検出ラインの空気は自由に弁を通過し、大気に放出される。したがって検出ライン15には背圧が存在しない。角度検出弁が所定の角度を超えて傾いた場合、シーソー管41は、図9aに示すように、反対方向へ振れる。検出ライン15の空気は、流れが制限され、回路に背圧が生成される。圧力変換器17によって検出される圧力は、2mmhg(通常)未満から8mmHg超に跳ね上がり、制御装置へもたらされる2値信号となる。
【0036】
圧力制御装置2は、圧力変換器17を用いてこの圧力変化を検出し、次いで、それに従って隔室9および10への圧縮機出力を調整するように作動する。
【0037】
玉軸受45の運動は、密封パッド43の運動とは同一平面内にない。したがって、玉軸受が多少動いても、密封性には最小限の影響しか与えない。制御ソフトウエアは、信号に含まれる残った変動を「抑え込む」。
【0038】
このシステムを実施した場合、システムは、隔室上に最大160kg載せて、22mmHgと64mmHgとの間で作動する。
【0039】
図11、図12および図13に、再度、一連の事象の圧力プロットを示す。各プロットは、異なる目標隔室圧力での一連の事象を示す。点Aで、角度検出弁シーソー管41が、穴44を塞ぐ状態に転換する。検出ライン15の圧力は急速に立ち上がる。検出ライン15の圧力がしばらく安定した後、隔室の目標圧力が、適宜、調整される(点C)。点Dで、隔室9および10が下げられ、角度検出弁シーソー管41が穴から離れて転換し、空気は弁を通過して流れることができる。検出ライン15の圧力は急速に低下する。検出ラインの圧力がしばらく安定した後、隔室の目標圧力は、適宜、調整される(点F)。これにより、マットレス上の患者にとって、システム圧力の「おだやかな変化」が達成される。3つのプロットは、2値スイッチ動作が広い圧力範囲で実現されることを示す。
【0040】
角度検出弁における過去の試みは、結果として「デッドバンド(dead band)」を有する装置をもたらした。デッドバンドはある角度に装置が傾けられた場合に発生し、その結果、装置が、転換すべきときに転換しない、あるいはあまりにも早く状態が転換して2つの状態をいったりきたりするようになる。中空管41内の玉軸受45が、強制的にシーソーを2つの状態のいずれかに素早く転換し、その状態を維持することによって、デッドバンドが除去される。
【0041】
圧力制御装置はまた、弁の角度位置検出直後に、いつ隔室が持ち上げられたかをスクリーン上に画像として示すことができるが、隔室の圧力は、弁の角度位置がしばらく安定した後でのみ調整される。
【符号の説明】
【0042】
1 圧交替式パッド
2 圧縮機
3 供給ライン
4 回転弁
5 空気供給ライン
6 空気供給ライン
7 空気供給ライン
8 空気供給ライン
9 交互に膨張可能な隔室の第1組
10 交互に膨張可能な隔室の第2組
11 流体密封部材
12 放出ライン
13 バルブプレート
14 スプリング手段
15 角度検出ライン
16 リストリクター
17 圧力変換器
19 角度検出弁
20 角度検出弁
21 流体密封部材
30 玉軸受
31 玉軸受
33 ニードル弁ウエッジ
34 保持スプリング
40 角度検出弁
41 中空管
42 ピボット
43 密封パッド
44 穴
45 玉軸受
46 パッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体圧力を感知し、前記圧力が所定の値を超過した場合、空気圧力の供給を上昇あるいは低下させるように適合された手段を含む圧力制御装置であって、前記流体圧力が、角度検出弁の角度位置に比例した角度検出弁変数によってもたらされることを特徴とする圧力制御装置。
【請求項2】
前記角度検出弁が、水平位置からの前記弁の角度位置に応じたリストリクター変数を含む、請求項1に記載の圧力制御装置。
【請求項3】
前記角度検出弁がボール弁を含み、前記ボール弁がハウジング内に玉軸受を有し、前記ハウジングが、水平位置から垂直位置へ傾けられると、前記ハウジングの角度に比例して前記ハウジングを通過する空気流を制限するように構成された、請求項2に記載の圧力制御装置。
【請求項4】
前記角度検出弁が、前記弁の所定の角度位置あるいは水平位置のいずれかを示す2値スイッチを含む、請求項1に記載の圧力制御装置。
【請求項5】
前記角度位置が変更可能である、請求項4に記載の圧力制御装置。
【請求項6】
前記弁が、「シーソー」構成で装着された玉軸受を有するハウジングを含み、前記ハウジングが水平位置から所定の角度位置に傾けられると、前記玉軸受が前記ハウジングを通過する空気流を遮断する、請求項4に記載の圧力制御装置。
【請求項7】
膨張可能な隔室の組と、流体を供給する流体供給ラインによって前記パッドに連結されているポンプと、請求項1から6のいずれか一項に記載の圧力制御装置とを含む圧力パッドシステム。
【請求項8】
前記角度検出弁が前記隔室の下部に配置されている、請求項7に記載の圧力パッドシステム。
【請求項9】
前記圧力パッドが、交互に膨張可能な隔室の組である圧交替式パッドを含む、請求項8に記載の圧力パッドシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2012−501710(P2012−501710A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−525627(P2011−525627)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際出願番号】PCT/GB2009/051120
【国際公開番号】WO2010/029338
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(503003337)ハントリー テクノロジー リミテッド (18)
【Fターム(参考)】