説明

計算機システムの開発方法、計算機システムの開発プログラム

【課題】システム性能により大きく影響するプログラムモジュールを選択支援または決定することにより、開発すべきシステムの効率的な性能改善に資すること。
【解決手段】開発すべき計算機システムが担う各業務の量に関する第1の情報、各業務と計算機システム中で実行される各処理との関連に関する第2の情報、各処理と計算機システムを構成している各モジュールとの関連に関する第3の情報、および、各処理に関わる各モジュールごとの処理時間に関する第4の情報を入力し、これらの情報を用いて計算機システムの性能を予測し第1の予測結果を得、これを用いて所定の評価関数により評価を行い第1の評価関数値を得、各処理のひとつと各モジュールのひとつとの組合せにおいて上記第4の情報を微小変化させて、第1の評価関数値への感度をそれぞれ求め、この感度の大きさの順に、上記複数の組合せを並べ替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計算機によるシステムを開発するための方法である、計算機システムの開発方法およびその開発用のプログラムに係り、特に、複数のプログラムモジュールを備える計算機システムの開発方法およびその開発用のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットシステム、イントラネットシステムなどの計算機システムを開発する場合、その設計段階におけるプログラムモジュール(以下、単に「モジュール」という場合がある。)ごとの性能目標値の設定は、例えば次のようになされている。すなわち、各モジュールに設定されている性能から計算機システム(以下、単に「システム」という場合がある。)としての性能を予測し、その予測結果がシステム目標を満たしていない場合に、各モジュールの性能目標値の見直しを行う。ここで、どのモジュールを見直すかは、設計者の経験や勘に頼って、改良しやすいもの、改良方法を思い付いたものが選択される。したがって、システム全体の性能改善に結び付く効率的な改良作業が行われていない場合が多い。
【0003】
また、開発された各モジュールを単体テストで計測し得られた各モジュールの実際の性能を用いシステムとしての性能を予測する場合も同様のことが発生する。すなわち、各モジュールの実際の性能からシステムとしての性能を予測し、その予測結果がシステム目標を満たしていない場合に、各モジュールの改良を行う。ここで、どのモジュールを改良するかは開発者の経験や勘に頼って、改良しやすいもの、改良方法を思い付いたものが選択される。したがって、システム全体の性能改善に結び付く効率的な改良作業が行われていない場合が多い。
【0004】
このように従来の技術では、インターネットシステム、イントラネットシステムなどの計算機システムの開発において、システムとしての性能予測結果が目標を満たしていない場合に、設計時ではどのモジュールの性能目標値を見直すか、単体開発後ではどのモジュールの性能を改良するかが、開発者の経験や勘に任されている。そのため効率的なシステム性能の改善が見込めない場合が頻出する。
【0005】
下記特許文献1に開示される「計算機システムの性能予測プログラムおよび設計支援システム」では、一連のリクエストとそのタイミングから構成されるシナリオと、リクエストとそのリクエストによって起動するプログラムモジュール(部品ブロック)との関連と、プログラムモジュール(部品ブロック)の処理時間とリソース利用量とをもとに、システム運用時のシナリオ発生件数からレスポンスタイム、リソース利用率を予測する方法が示されている。
【0006】
しかし、この開示内容では、システムの性能予測の結果、システム性能が目標値を満たしていない場合に、どのプログラムモジュール(部品ブロック)を改良すべきなのかを示してはいない。
【特許文献1】特開2004−272582号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、計算機システムの開発方法および開発用のプログラムにおいて、システム性能により大きく影響するプログラムモジュールを選択支援または決定することにより、開発すべきシステムの効率的な性能改善に資することが可能な、計算機システムの開発方法および開発用のプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明に係る計算機システムの開発方法は、開発すべき計算機システムが担う各業務の量に関する第1の情報、前記各業務と前記計算機システム中で実行される各処理との関連に関する第2の情報、前記各処理と前記計算機システムを構成している各モジュールとの関連に関する第3の情報、および、前記各処理に関わる前記各モジュールごとの処理時間に関する第4の情報を入力するステップと、前記第1ないし第4の情報を用いて前記計算機システムの性能を予測し第1の予測結果を得るステップと、前記計算機システムの前記第1の予測結果を用いて所定の評価関数により評価を行い第1の評価関数値を得るステップと、前記各処理のひとつと前記各モジュールのひとつとの組合せにおいて前記第4の情報を微小変化させた条件による前記第1ないし前記第4の情報を用いて、前記組合せの異なる複数について前記計算機システムの性能を予測し第2の予測結果をそれぞれ得るステップと、前記計算機システムの前記第2の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第2の評価関数値をそれぞれ得るステップと、前記第1の評価関数値、前記第2の評価関数値、および、前記第4の情報を微小変化させた前記条件から、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せにおいて前記第1の評価関数値への感度をそれぞれ求めるステップと、前記感度の大きさの順に、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せを並べ替えるステップとを具備することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る計算機システムの開発プログラムは、開発すべき計算機システムが担う各業務の量に関する第1の情報、前記各業務と前記計算機システム中で実行される各処理との関連に関する第2の情報、前記各処理と前記計算機システムを構成している各モジュールとの関連に関する第3の情報、および、前記各処理に関わる前記各モジュールごとの処理時間に関する第4の情報を入力するステップと、前記第1ないし第4の情報を用いて前記計算機システムの性能を予測し第1の予測結果を得るステップと、前記計算機システムの前記第1の予測結果を用いて所定の評価関数により評価を行い第1の評価関数値を得るステップと、前記各処理のひとつと前記各モジュールのひとつとの組合せにおいて前記第4の情報を微小変化させた条件による前記第1ないし前記第4の情報を用いて、前記組合せの異なる複数について前記計算機システムの性能を予測し第2の予測結果をそれぞれ得るステップと、前記計算機システムの前記第2の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第2の評価関数値をそれぞれ得るステップと、前記第1の評価関数値、前記第2の評価関数値、および、前記第4の情報を微小変化させた前記条件から、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せにおいて前記第1の評価関数値への感度をそれぞれ求めるステップと、前記感度の大きさの順に、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せを並べ替えるステップとをコンピュータに実行させる。
【0010】
すなわち、この開発方法または開発プログラムでは、システム性能を予測し、この予測結果を用いて所定の評価関数により評価関数値を求め、さらに、評価関数値への感度を各処理のひとつと各モジュールのひとつとの複数の組合せについて求める。したがって、ユーザはシステムの性能に大きく影響するモジュールを知ることができる。これにより、そのモジュールの目標性能を修正する、あるいはそのモジュールを実際に改良することによってシステムの効率的な性能改善に資することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、計算機システムの開発方法および開発用のプログラムにおいて、システム性能により大きく影響するプログラムモジュールを選択支援してまたは決定して、開発すべきシステムの効率的な性能改善に資することが可能な開発方法および開発プログラムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の実施態様として、前記各処理に関わる前記各モジュールごとの改良容易度に関する情報を第5の情報として入力するステップと、前記感度と前記第5の情報とを用いて、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せについて総合値をそれぞれ求めるステップと、前記総合値の大きさの順に、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せを並べ替えるステップとをさらに具備する(実行させる)、としてもよい。これによれば、ユーザはシステムの性能に大きく影響するモジュールを、改良の容易度を加味した上で知ることができる。
【0013】
また、実施態様として、前記各処理に関わる前記各モジュールごとの改良容易度に関する情報を第5の情報として、前記各処理に関わる前記各モジュールごとの短縮可能時間に関する情報を第6の情報としてそれぞれ入力するステップと、前記感度と前記第5および第6の情報とを用いて、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せについて総合値をそれぞれ求めるステップと、前記総合値の大きさの順に、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せを並べ替えるステップとをさらに具備する(実行させる)、としてもよい。これによれば、ユーザはシステムの性能に大きく影響するモジュールを、改良の容易度および短縮可能時間を加味した上で知ることができる。
【0014】
ここで、前記総合値の大きいものから、対応する前記各処理と前記各モジュールの組合せに応じた前記短縮可能時間を前記第4の情報に反映させて前記計算機システムの性能を予測し第3の予測結果をそれぞれ得るステップと、前記計算機システムの前記第3の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第3の評価関数値をそれぞれ得るステップと、前記第3の評価関数値が所定の値に達したか否か判断するステップとをさらに具備する(実行させる)、としてもよい。これによれば、どこまで短縮可能時間を実際に適用すれば開発すべきシステムとして目標が達せられるかまで自動的に提示できる。
【0015】
また、実施態様として、前記各処理に関わる前記各モジュールごとの短縮可能時間に関する情報を複数の改良策ごとに第5の情報として、前記複数の改良策それぞれの改良容易度に関する情報を第6の情報としてそれぞれ入力するステップと、前記感度と前記第5および第6の情報とを用いて、前記改良策それぞれについて総合評価値を求めるステップと、前記総合評価値の大きさの順に、前記改良策を並べ替えるステップとをさらに具備する(実行させる)、としてもよい。これによれば、総合評価値の大きい順に改良策をユーザに提示することにより、ユーザはシステムの性能に大きく影響する改良策を知ることができる。
【0016】
ここで、前記総合評価値の大きいものから、対応する前記改良策に応じた前記短縮可能時間を前記第4の情報に反映させて前記計算機システムの性能を予測し第3の予測結果をそれぞれ得るステップと、前記計算機システムの前記第3の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第3の評価関数値を得るステップと、前記各処理のひとつと前記各モジュールのひとつとの組合せにおいて前記第4の情報を微小変化させた条件による前記第1ないし前記第4の情報を用いて、前記組合せの異なる複数について前記計算機システムの性能を予測し第4の予測結果をそれぞれ得るステップと、前記計算機システムの前記第4の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第4の評価関数値をそれぞれ得るステップと、前記第3の評価関数値、前記第4の評価関数値、および、前記第4の情報を微小変化させた前記条件から、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せにおいて前記第3の評価関数値への感度を第2の感度としてそれぞれ求めるステップと、前記第2の感度と前記第5および第6の情報とを用いて、前記改良策それぞれについて第2の総合評価値を求めるステップと、前記第2の総合関数値が所定の値に達したか否か判断するステップとをさらに具備する(実行させる)、としてもよい。これによれば、総合評価値の大きい順に各改良策をユーザに表示し、さらに、どの改良策までを累積的に適用すれば目標達成になるかが示される。
【0017】
また、実施態様として、前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースの利用率の上限値を指標として、該上限値を超えるリソース利用率の推移の前記リソースすべてについての総和である、とすることができる。
【0018】
また、実施態様として、前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースの利用率の上限値を指標として、該上限値を超えるリソース利用率の最大値の前記リソースすべてについての総和である、とすることができる。
【0019】
また、実施態様として、前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースの利用率の上限値を指標として、該上限値を超えるリソース利用率となる時間の前記リソースすべてについての総和である、とすることができる。
【0020】
また、実施態様として、前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースのレスポンス時間の上限値を指標として、該上限値を超えるレスポンス時間の推移の前記リソースすべてについての総和である、とすることができる。
【0021】
また、実施態様として、前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースのレスポンス時間の上限値を指標として、該上限値を超えるレスポンス時間の最大値の前記リソースすべてについての総和である、とすることができる。
【0022】
また、実施態様として、前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースのレスポンス時間の上限値を指標として、該上限値を超えるレスポンス時間となる時間の前記リソースすべてについての総和である、とすることができる。
【0023】
さらに、実施態様として、前記所定の評価関数が、上記記載の評価関数のいずれか2つ以上を組み合わせたものである、とすることもできる。
【0024】
(第1の実施の形態)
以上を踏まえ、以下では本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る、計算機システムの開発方法を実行するためのシステム(ツール)の構成を示すブロック図である。図1に示すように、このシステム(ツール)は、入力部101、感度解析部102、性能予測部103、表示部104を有する。これらの構成により、感度計算を行い、開発すべきシステムの性能により大きく影響するモジュールの決定支援をユーザに提供するツールとしてこのシステムは機能する。
【0025】
入力部11は、業務量情報、各関連情報、モジュール性能情報を外部から取得し、これを感度解析部12に渡す機能を有する。より具体的には、例えば、キーボードやマウスなどの入力機器とその制御プログラム、ハードディスクなどの各種記録メディア用のドライブ装置とその制御プログラムや、各種のネットワークとのインタフェース装置とその制御プログラムなどで構成することができる。
【0026】
業務とは、開発すべきシステムが担う仕事を名目分けしたものを言い、業務量情報とは、例えば、その各業務の量を時間方向で示した情報である。各関連情報とは、各業務と開発すべきシステム(以下、「開発すべきシステム」は単に「システム」ともいう。ただし「システム(ツール)」と記載されるものとは異なる。)中で実行される各処理pとの関連に関する情報、各処理pとシステムを構成する各モジュールmとの関連に関する情報(例えば関連あり/なしの情報)、および各モジュールmとシステムのハードウエアである各リソースとの関連に関する情報である。モジュール性能情報とは、処理pが実行される時に関連するモジュールmでかかる処理時間の情報、あるいは処理pが実行される時に関連するモジュールmが利用するリソースの利用時間の情報である。
【0027】
感度解析部12は、入力部11から渡された業務量情報、各関連情報、モジュール性能情報と、性能予測部12から渡されたシステムの性能予測結果とから、所定の評価関数に基づいて評価関数値Eを求め、さらに、処理p、モジュールmをパラメータにして評価関数値Eへの感度を求めて、その結果を感度の高いm,pの組合せの順にソートする。性能予測部13は、業務量情報、各関連情報、モジュール性能情報を感度解析部12から取得し、これによりシステム性能を予測する。システム性能の予測結果は感度解析部12に渡される。表示部14は、感度解析部12が求めた感度解析結果を表示する。その際、感度解析結果における感度の高いm,pの組合せの順で表示がなされる。
【0028】
なお、感度解析部12、性能予測部13は、より具体的には、例えば、マイクロプロセッサやメモリなどのハードウエアとこのハードウエア上で機能するOSやアプリケーションプログラムなどのソフトウエアとにより構成することができる。表示部14は、例えば、液晶表示装置などの表示装置とその制御プログラムとで構成することができる。
【0029】
図1に示したシステム(ツール)の動作を、以下、図2、図3に示す流れ図をも参照して説明する。図2、図3は、図1に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図である。まず、入力部11により業務量情報、各関連情報、モジュール性能情報を入力する(ステップ201)。入力で取得された各情報は感度解析部12に渡され、さらにそこから性能予測部13に送られる。ステップ202からステップ218まではループ処理(ループ1)になる。
【0030】
性能予測部13では、渡された各情報を用いてシミュレーションを行いシステム性能を予測する(ステップ203)。予測結果は感度解析部12に送られる。感度解析部12では、送られた予測結果を用いて所定の評価関数により評価関数値Eを求める(ステップ204)。そして、評価関数値Eがあらかじめ与えられた目標を達しているか判断を行い(ステップ205)、達していればループ1を抜けて、システム性能の予測結果を表示し(ステップ219)終了する。
【0031】
評価関数値Eが目標を達していない場合は(ステップ205のN)、感度計算の処理に移行する。すなわち、ループ2(ステップ206からステップ214)で処理p(pは各処理に付与された処理番号)をループ変数とし、ループ3(ステップ207からステップ231)でモジュールm(mは各モジュールに付与されたモジュール番号)をループ変数として処理を行い、p,mの組合せで評価関数値Eへの感度を計算する。
【0032】
より具体的には、処理pに関連するモジュールmの処理時間を微小量Δx増加させ(ステップ208:感度解析部12で)、その条件下で再びシミュレーションを行いシステム性能を予測する(ステップ209:性能予測部13で)。予測結果は、感度解析部12に送られる。感度解析部12では、この予測結果からステップ204と同様にして評価関数値を計算する(ステップ210)。この評価関数値をEm,pとする。さらに感度解析部12は、感度Sm,pを(Em,p−E)/Δxとして求める(ステップ211)。感度Sm,pが求められたら上記微小量Δxをもとに戻し(ステップ212)、同様にしてループ2、ループ3を繰り返すことですべてのm,pの組合せについて感度を求める。
【0033】
すべてのm,pの組合せで感度Sm,pが求められたら、その大きさの順にソートする(ステップ215:感度解析部12で)。そして、感度Sm,pの大きさの順に表示部14で表示がなされる(ステップ216)。したがってユーザは、この表示を見てどのモジュールmの性能を見直すことが、システムとしての性能改善に寄与が大きいかを合理的に判断することができる。
【0034】
ユーザの判断がなされると、これに従いそのモジュールについて性能情報を修正入力する(ステップ217:入力部11で)。以下、ステップ202に戻ってループ1内の処理を繰り返す。モジュールの性能情報の修正入力は、設計段階であればモジュールごとの目標性能の見直しであるが、モジュールの単体テスト後であれば実際の改良後におけるモジュール性能の入力の場合もあり得る。ループ1を抜けると、ループ1処理の最後のステップ203で得られたシステムの予測結果が表示される(ステップ219)。
【0035】
以上のように、本実施形態によれば、感度Sm,pの大きい順にモジュールm、処理pの組合せをユーザに表示することにより、ユーザはシステムの性能に大きく影響するモジュールmを知ることができる。これにより、そのモジュールmの目標性能を修正する、あるいはそのモジュールmを実際に改良することによってシステムの効率的な性能改善に資することができる。
【0036】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法について図4、図5、図6を参照して説明する。図4は、本発明の別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法を実行するためのシステム(ツール)の構成を示すブロック図である。図5、図6は、図4に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図である。図4、図5、図6において、既出の図に示した構成要素またはステップと同一のものには同一符号を付し、その説明を省略する。
【0037】
この実施形態は、モジュールの改良し易さを数値に表した改良容易度を導入し、感度と改良容易度とを組み合わせて評価結果をユーザに提示するものである。
【0038】
図4に示すように、このシステム(ツール)には改良容易度入力部15が付加される。改良容易度入力部15は、改良容易度情報を外部から取得し、これを感度解析部12に渡す機能を有する。改良容易度とは、モジュールm、処理pの組合せを改良する場合の容易度を数値化したものであり、改良に要する時間、コスト、技術力などを考慮して決定されている。例えば0以上1以下の値で表される(1に近いほど容易)。改良容易度入力部15は、より具体的には、入力部11と同様にキーボードやマウスなどの入力機器とその制御プログラム、ハードディスクなどの各種記録メディア用のドライブ装置とその制御プログラムや、各種のネットワークとのインタフェース装置とその制御プログラムなどで構成することができる。
【0039】
感度解析部12は、図1に示した実施形態と同様に感度を計算し、ソートするときに、感度と改良容易度との積の順にこれを行う。以下、より具体的に、図4に示したシステム(ツール)の動作を図5、図6に示す流れ図をも参照して説明する。
【0040】
ステップ201は図2(第1の実施形態)と同じである。次に、改良容易度入力部15により改良容易度情報em,pを入力する(ステップ401)。ステップ203〜ステップ204は図2と同じである。さらにステップ205、ステップ219、ステップ206〜214も図2と同じである。
【0041】
次に、入力されている改良容易度em,pと得られた感度Sm,pとの積を総合値em,p・Sm,pとしこの大きさの順にソートする(ステップ415:感度解析部12で)。そして、総合値em,p・Sm,pの順に表示部14で表示がなされる(ステップ416)。したがってユーザは、この表示を見てどのモジュールmの性能を見直すことが、システムとしての性能改善に寄与が大きいかを改良の容易度を加味した上で合理的に判断することができる。ユーザの判断がなされたあとのステップ217については図2と同じである。
【0042】
以上のように、本実施形態によれば、総合値em,p・Sm,pの大きい順にモジュールm、処理pの組合せをユーザに表示することにより、ユーザはシステムの性能に大きく影響するモジュールmを、改良の容易度を加味した上で知ることができる。これにより、そのモジュールmの目標性能を修正する、あるいはそのモジュールmを実際に改良することによってシステムの効率的な性能改善に資することができる。
【0043】
(第3の実施の形態)
次に、本発明のさらに別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法について図7、図8、図9を参照して説明する。図7は、本発明のさらに別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法を実行するためのシステム(ツール)の構成を示すブロック図である。図8、図9は、図7に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図である。図7、図8、図9において、既出の図に示した構成要素またはステップと同一のものには同一符号を付し、その説明を省略する。
【0044】
この実施形態は、上記の実施形態に加えてさらに、モジュールの各処理についての短縮可能時間の情報を入力することを可能とし、感度と改良容易度とこの短縮可能時間とを組み合わせた評価結果をユーザに提示するものである。
【0045】
図7に示すように、このシステム(ツール)には短縮可能時間入力部16が付加される。短縮可能時間入力部16は、短縮可能時間の情報を外部から取得し、これを感度解析部12に渡す機能を有する。短縮可能時間情報とは、モジュールmかつ処理pにおける処理時間の短縮可能量である。短縮可能時間入力部16は、より具体的には、入力部11や改良容易度入力部15と同様にキーボードやマウスなどの入力機器とその制御プログラム、ハードディスクなどの各種記録メディア用のドライブ装置とその制御プログラムや、各種のネットワークとのインタフェース装置とその制御プログラムなどで構成することができる。
【0046】
感度解析部12は、図1に示した実施形態と同様に感度を計算し、ソートするときに、感度と改良容易度と短縮可能時間の3者の積の順にこれを行う。以下、より具体的に、図7に示したシステム(ツール)の動作を図8、図9に示す流れ図をも参照して説明する。
【0047】
ステップ201は図2(第1の実施形態)と同じであり、ステップ401は図5(第2の実施形態)と同じである。次に、短縮可能時間入力部16により短縮可能時間dxm,pを入力する(ステップ601)。ステップ203〜ステップ204は図2と同じである。さらにステップ205、ステップ219、ステップ206〜214も図2と同じである。
【0048】
次に、入力されている改良容易度em,pおよび短縮可能時間dxm,pと、得られた感度Sm,pとの積を総合値dxm,p・em,p・Sm,pとしこの大きさの順にソートする(ステップ615:感度解析部12で)。そして、総合値dxm,p・em,p・Sm,pの順に表示部14で表示がなされる(ステップ616)。したがってユーザは、この表示を見てどのモジュールmの性能を見直すことが、システムとしての性能改善に寄与が大きいかを改良の容易度および短縮可能時間を加味した上で合理的に判断することができる。ユーザの判断がなされたあとのステップ217については図2と同じである。
【0049】
以上のように、本実施形態によれば、総合値dxm,p・em,p・Sm,pの大きい順にモジュールm、処理pの組合せをユーザに表示することにより、ユーザはシステムの性能に大きく影響するモジュールmを、改良の容易度および短縮可能時間を加味した上で知ることができる。これにより、そのモジュールmの目標性能を修正する、あるいはそのモジュールmを実際に改良することによってシステムの効率的な性能改善に資することができる。
【0050】
(第4の実施の形態)
次に、本発明のさらに別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法について図10、図11、図12を参照して説明する。図10は、本発明のさらに別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法を実行するためのシステム(ツール)の構成を示すブロック図である。図11、図12は、図10に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図である。図10、図11、図12において、既出の図に示した構成要素またはステップと同一のものには同一符号を付し、その説明を省略する。
【0051】
この実施形態は、上記の実施形態と同じように総合値dxm,p・em,p・Sm,pの大きさ順のソートを行い、さらに、そのソート結果に基づいてdxm,pを累積的に適用し、評価関数値がゼロ(=目標達成)になるようなm,pの必要な複数の組合せをユーザに提示するものである。
【0052】
図10に示す感度解析部12Aは、図7に示した感度解析部12と同じ機能を有し、さらに、総合値dxm,p・em,p・Sm,pのソート結果に基づいてモジュール性能情報にdxm,pを順に累積的に適用する。これにより、結果的に、評価関数値がゼロ(=目標達成)になるようなm,pの必要な複数の組合せを求める機能を有する。以下、より具体的に、図10に示したシステム(ツール)の動作を、図11、図12に示す流れ図をも参照して説明する。
【0053】
ステップ201は図2(第1の実施形態)と同じであり、ステップ401は図5(第2の実施形態)と同じ、ステップ601は図8(第3の実施形態)と同じである。ステップ203、ステップ204は図2と同じである。さらにステップ205、ステップ219、ステップ206〜214も図2と同じである。ステップ615は図8と同じである。
【0054】
ステップ615で総合値dxm,p・em,p・Sm,pのソート結果が得られたら、ソート番号kを1(すなわち総合値が一番大きいものに相当)として(ステップ817)、ステップ818〜ステップ823のループ処理(ループ3)に移行する。このループ3は、評価関数値Eが正値(=目標未達)かつkがP(処理pの数)×M(モジュールmの数)以下である間行う。
【0055】
まず、ソート番号kに相当の短縮可能時間dxm,pをモジュール性能情報に反映させる(ステップ819)。そしてこの条件下でシミュレーションを行いシステム性能を予測する(ステップ820)。さらにこの予測結果から評価関数値Eを計算する(ステップ821)。ステップ820、ステップ821のやり方自体は、ステップ203、ステップ204(ともに図2)と同様である。評価関数値Eがループ3を続ける条件であれば次のソート番号k+1について同様に処理する(ステップ822)。
【0056】
ループ3を抜けると、総合値dxm,p・em,p・Sm,pの順に表示がなされるが(ステップ824:表示部14で)、このとき各ソート番号kに基づいて評価関数値Eが付記される(同ステップ)。この評価関数値Eは典型的にはゼロ(=目標達成)になるまで付記されることになる(または、最後のソート番号まで評価関数値Eがゼロ(=目標達成)にならなければ最後のソート番号まで付記される。)。したがって、ユーザはこの表示を見て、どのm,pの組合せまで短縮可能時間dxm,pをモジュール性能情報に反映させれば、目標達成になるかを知ることができる。
【0057】
なお、dxm,pについてのモジュールの性能情報の修正入力は、設計段階であればモジュールごとの目標性能の見直しであるが、モジュールの単体テスト後であれば実際の改良後におけるモジュール性能の入力の場合もあり得る。
【0058】
以上のように、本実施形態によれば、総合値dxm,p・em,p・Sm,pの大きい順にモジュールm、処理pの組合せをユーザに表示し、さらに、どのm,pの組合せまでdxm,pをモジュール性能情報に反映させれば、目標達成になるかが示される。すなわち、どこまでdxm,pを適用すれば開発すべきシステムとして目標が達せられるかまで自動的に提示する。これにより、そのモジュールmの目標性能を修正する、あるいはそのモジュールmを実際に改良することによってシステムの効率的な性能改善に資することができる。
【0059】
(第5の実施の形態)
次に、本発明のさらに別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法について図13、図14、図15を参照して説明する。図13は、本発明のさらに別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法を実行するためのシステム(ツール)の構成を示すブロック図である。図14、図15は、図13に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図である。図13、図14、図15において、既出の図に示した構成要素またはステップと同一のものには同一符号を付し、その説明を省略する。
【0060】
この実施形態は、複数の改良策を用意し、改良策ごとにその容易度および短縮可能時間dxm,pが与えられる場合に対応するものである。改良策ごとの容易度の導入に伴い、図5中に示したようなp,mに関する改良容易度em,pは使用しない。
【0061】
改良容易度入力部15Bは、改良策ごとの容易度(例えば数値が大でより容易)を外部から取得し、これを感度解析部12Bに渡す機能を有する。改良容易度入力部15Bは、より具体的には、入力部11や改良容易度入力部15と同様にキーボードやマウスなどの入力機器とその制御プログラム、ハードディスクなどの各種記録メディア用のドライブ装置とその制御プログラムや、各種のネットワークとのインタフェース装置とその制御プログラムなどで構成することができる。
【0062】
短縮可能時間入力部16Bは、改良策ごとの短縮可能時間の情報を外部から取得し、これを感度解析部12Bに渡す機能を有する。短縮可能時間情報とは、すでに説明したように、モジュールmかつ処理pにおける処理時間の短縮可能量である。これが各改良策ごとに取得される。短縮可能時間入力部16Bは、より具体的には、入力部11や短縮可能時間入力部16と同様にキーボードやマウスなどの入力機器とその制御プログラム、ハードディスクなどの各種記録メディア用のドライブ装置とその制御プログラムや、各種のネットワークとのインタフェース装置とその制御プログラムなどで構成することができる。
【0063】
感度解析部12Bは、図1に示した感度解析部12と同じ機能を有し、さらに、総合評価値V=eΣΣdxm,p・Sm,pを計算し、かつこの大きさの順にソートする機能を有する。ここで、eは改良策kの改良容易度、dxm,pは改良策kの短縮可能時間情報である。以下、より具体的に、図13に示したシステム(ツール)の動作を図14、図15に示す流れ図をも参照して説明する。
【0064】
ステップ201は、図2(第1の実施形態)と同じである。次に、改良容易度入力部15Bにより解消策ごとの容易度eの情報を入力する(ステップ1002)。さらに、短縮可能時間入力部16Bにより改良策ごとの短縮可能時間dxm,pを入力する(ステップ1003)。次のステップ1004〜ステップ1021はループ処理(ループ1)になる。このループ1の回数はある改良策が適用されるごとに増加する。
【0065】
ループ1内のステップ203〜ステップ205、ステップ206〜ステップ214の処理についてはすでに説明した各実施形態の同符号ステップと同じである。次に、未反映の各改良策について総合評価値V=eΣΣdxm,p・Sm,pを計算する(ステップ1017)。例えば最初のループ1処理では、すべての改良策が未反映なので、kの数だけ総合評価値Vが算出される。そして総合評価値Vの大きさの順に各改良策kのソートを行い(ステップ1018)、さらにそのソート結果を表示する(ステップ1019)。
【0066】
ユーザはこのソート結果に基づき最良の改良策の適用を決定することができる。したがって、次にその適用する改良策に従って、モジュール性能情報を修正入力する(ステップ1020)。そしてループ1を繰り返す。
【0067】
この実施形態によれば、総合評価値Vの大きい順に改良策をユーザに提示することにより、ユーザはシステムの性能に大きく影響する改良策を知ることができる。これに基づき改良策を選択することができる。さらに選択された改良策に従って、モジュール性能情報を修正し、システム性能を予測することを繰り返すことにより、システムの性能改善を効率的に行うことができる。
【0068】
(第6の実施の形態)
次に、本発明のさらに別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法について図16、図17、図18を参照して説明する。図16は、本発明のさらに別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法を実行するためのシステム(ツール)の構成を示すブロック図である。図17、図18は、図16に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図である。図16、図17、図18において、既出の図に示した構成要素またはステップと同一のものには同一符号を付し、その説明を省略する。
【0069】
この実施形態は、複数の改良策を用意し、改良策ごとにその容易度およびdxm,pが与えられる場合に対応するものである点で上記第5の実施形態と同じである。さらにこの実施形態では、総合評価値Vのソート結果に基づて総合評価値Vがゼロ(=目標達成)になるのに必要な改良策の適用数をユーザに提示することができる。
【0070】
図16に示す感度解析部12Cは、図13に示した感度解析部12Bと同じ機能を有し、さらに、総合評価値Vのソート結果に基づいて各改良策を累積的に順に適用し、結果的に、総合評価値Vがゼロ(=目標達成)になるのに必要な改良策を求める機能を有する。以下、より具体的に、図16に示したシステム(ツール)の動作を図17、図18に示す流れ図をも参照して説明する。
【0071】
ステップ201、ステップ1002、ステップ1003、ステップ203〜ステップ214については上記の第5の実施形態と同じである。次に、各改良策kについて総合評価値V=eΣΣdxm,p・Sm,pを計算し(ステップ1216)、さらにその総合評価値Vの順にソートする(ステップ1217)。これらのステップ1216、ステップ1217については、図14におけるステップ1017、ステップ1018とほぼ同じである。
【0072】
ステップ1217で総合評価値Vの大きさ順の改良策ソート結果が得られたら、ソート番号lを1(すなわち総合評価値Vが一番大きいものに相当)として(ステップ1218)、ステップ1219〜ステップ1224のループ処理(ループ3)に移行する。このループ3は、総合評価値Vが正値(=目標未達)かつlが改良策の数K以下である間行う。
【0073】
まず、ソート番号lに相当の改良策lのdxm,pに従ってモジュール性能情報を修正する(ステップ1220)。そしてこの条件下でシミュレーションを行いシステム性能を予測する(ステップ1221)。さらにこの予測結果からステップ204〜ステップ214(ステップ205を除く)と同様な処理を行い、これにより改良後の総合評価値V=eΣΣdxm,p・Sm,pを計算する(ステップステップ1222)。そして改良後の評価関数値Eがループ3を続ける条件であれば次のソート番号l+1について同様に処理する(ステップ1223、1224)。
【0074】
ループ3を抜けると、総合評価値V=eΣΣdxm,p・Sm,pの順に表示がなされるが(ステップ1225:表示部14で)、このとき改良後の総合評価値Vが付記される(同ステップ)。この改良後の総合評価値Vは典型的にはゼロ(=目標達成)になるまで付記されることになる(または、最後のソート番号まで改良後の総合評価値Vがゼロ(=目標達成)にならなければ最後のソート番号まで付記される。)。したがって、ユーザはこの表示を見て、どこまでの改良策を累積的に適用すれば目標達成になるかを知ることができる。
【0075】
以上のように、本実施形態によれば、総合評価値V=eΣΣdxm,p・Sm,pの大きい順に各改良策をユーザに表示し、さらに、どの改良策までを累積的に適用すれば目標達成になるかが示される。これにより、システムの効率的な性能改善に資することができる。
【実施例】
【0076】
(実施例1)
次に、上記各実施形態を、実施例を挙げてより具体的に説明する。開発すべきシステムとしてチケット予約販売システムを取り挙げる。まず、実施例1は、上記の第1の実施形態に対応する実施例である。
【0077】
図19は、このチケット予約販売システムにおける業務量情報の一例を表で示す図である。ここで「業務」は、1)チケット予約、2)予約キャンセル、3)チケット販売、4)集計の4業務である。業務量情報は、24時間を15分間隔に分割し、各15分間に発生する各業務の量を表した情報である。図20は、図19に示した業務量情報をグラフで示す図である。これらの業務量については、例えば過去のデータをもとに想定される量が設定されている。
【0078】
図21は、開発すべき計算機システムの構成の一例を示すブロック図である。ハードウェア構成として、ウェブサーバマシン24、アプリケーションサーバマシン(以下、「アプリサーバマシン」という)25、データベースサーバマシン(以下、「DBサーバマシン」ともいう)26を有する。ウェブサーバマシン24には、インターネット23を介して会員(クライアント21)からのアクセスに対応するウェブサーバAと、専用回線を介して窓口(クライアント22)からのアクセスに対応するウェブサーバBとが実装されている。
【0079】
アプリサーバマシン25、データベースサーバマシン26は会員、窓口共通に利用される。ウェブサーバマシン24上には、ウェブサーバA用のウェブサーバモジュールAとウェブサーバB用のウェブサーバモジュールBとが実装されている。アプリサーバマシン25上にはアプリサーバモジュール251、データベースサーバマシン26上にはデータベースサーバモジュール261が、それぞれ実装されている。また、ウェブサーバマシン24とアプリサーバマシン25との間のネットワークをネットワークAとし、その通信モジュールを通信モジュールネットAとする。またアプリサーバマシン25とデータベースサーバマシン26との間のネットワークをネットワークBとし、その通信モジュールを通信モジュールネットBとする。
【0080】
この実施例における関連情報は、業務定義表、モジュール定義表、およびリソース定義表からなる。図22は、これらの各関連情報のうち業務定義情報の一例を表で示す図である。業務定義表は、各業務と各処理pとの関連を表す表である。この表において「1」の表示が関連のあることを示している。例えば、チケット予約業務は、インターネット23を介して会員が操作する業務であり「ログイン」、「予約選択」、「条件指定」、「予約」、「ログアウト」の一連の処理が行われるので、それらの欄が1になっている。
【0081】
図23は、各関連情報のうちモジュール定義情報の一例を表で示す図である。モジュール定義表は、モジュールmと標準リソース間との関連を示す表である。本実施例ではマシン、あるいはネットワークを1つのリソースとして説明する。表の各要素は0か1の値を有し、要素が1であると関連があることを意味する。モジュールmについて、そのモジュールmが実装されているサーバマシンの欄が1、あるいは通信モジュールの場合には、その通信モジュールが利用するネットワークの欄が1になる。
【0082】
図24は、各関連情報のうちリソース定義情報の一例を表で示す図である。リソース定義表は、リソースと標準リソースとの関連を示す表である。各リソースに対する各標準リソースの性能比を要素に持つ。
【0083】
この実施例におけるモジュール性能情報は、処理定義表で表される。図25は、モジュール性能情報の一例を表で示す図であり、処理定義表である。この処理定義表は、基準のマシン、あるいは基準のネットワークを利用した場合の、処理pが実行される時に関連プログラムモジュールmでかかる処理時間(ミリ秒ms単位)を要素に持つ。
【0084】
次に、本実施例におけるシステム性能の予測について説明する。本実施例では性能予測モデルに、その一例としてリソース利用量積上げモデルを利用する。リソース利用量積上げモデルとは、ある時間内に要求があった処理pについて、その処理pが利用するリソースの処理時間を処理の数だけ加算するモデルである。このモデルではレスポンスタイムが計算されないので、ここではシステム性能の指標としてリソース利用率の上限値が設定されているとして説明する。
【0085】
リソース利用量積上げモデルのリソース利用率の計算は、上述の業務量情報の表(図19)、業務定義表(図22)、モジュール定義表(図23)、リソース定義表(図24)処理定義表(図25)の各表の要素部分を行列と見なすと、これらの行列の乗算によって計算することができる。すなわち、業務量情報の表の要素部分を業務量行列[TM]、業務定義表の要素部分を業務定義行列[TD]、処理定義表の要素部分を処理定義行列[PD]、モジュール定義表の要素部分をモジュール定義行列[MD]、リソース定義表の要素部分をリソース定義行列[RD]とすると、15分間隔のリソース利用率を表すリソース利用率行列[R]は、
[R]=[RD][MD][PD][TD][TM]/9000
として計算できる([R]要素の単位は%である。)。式中の/9000は各要素を9000で除算することを意味する。
【0086】
図26は、このようにして求めた、システム性能の予測結果の一例であるリソース利用率を表で示す図である。この表の各要素は、各リソースの各時刻における利用率を示す。図27は、図26に示したリソース利用率をグラフで示す図である。横軸が時刻で24時間を示し、縦軸がリソース利用率を示している。10時直後にデータベースサーバマシンの利用率が101%(大きく過負荷)に達していることが分かる。
【0087】
次に、本実施例における評価関数について説明する。本実施例の評価関数は、システム性能の指標として設定されているリソース利用率上限値を超える部分のリソース利用率の推移を総和したものとする。図28はこのような評価関数を説明するための模式図である。各曲線はリソースごとのリソース利用率の時間変化を表しており、リソース利用率上限値(破線)以上の斜線部の面積が評価関数値Eになる。すなわち、
【数1】

となる。
【0088】
ここで、Rr,tは、時刻15(t−1)から15tまでのリソースrの平均利用率を表し、Rハットはシステム性能の指標として設定されているリソース利用率上限値(本実施例では40%)である。また、Σ(t=1からTまで)は、0時から24時までの各時刻の総和を表し、Tは24時を表す96になる。さらにΣ(rについて)は、各リソースの総和を表す。以上においてこの実施例で実際に評価関数値Eを計算すると、64.4693になる。
【0089】
なお、他の評価関数として、システム性能の指標として設定されているリソース利用率上限値を超える部分のリソース利用率量の最大値(リソースについては総和)と定義することができる。この場合の評価関数は以下のようになる。すなわち、
【数2】

となる。
【0090】
また、さらに別の評価関数として、システム性能の指標として設定されているリソース利用率上限値を超える部分の時間の総和(リソースについても総和)と定義することができる。この場合の評価関数は以下のようになる。すなわち、
【数3】

となる。さらに加えて、以上とは異なるさらに別の評価関数として、以上の評価関数を組み合わせたものとすることもできる。
【0091】
次に、この実施例において実際に図2、図3に示した処理を行って感度Sm,pの大きさの順にソートを行った結果を説明する。図29、図30がその結果であり、これは、システム性能により大きく影響するプログラムモジュールの選択支援のため表示された表の一例を示す図(感度の順の表示)になる。
【0092】
図29、図30に示す表を得る手順は、図2、図3における説明でほぼ尽くされているが、念のため再度説明する。処理pが実行される時の関連モジュールmでかかる処理時間は処理定義表(処理定義行列[PD])に書かれているので、処理定義行列[PD]の各要素の処理時間について微小量増加させ、その時のリソース利用率を計算すればこの条件下でシステム性能を予測したことになる。
【0093】
すなわち、処理定義行列[PD]のm行p列の要素をΔt大きくした行列を[PD]m,pと表す。このときのリソース利用率を表すリソース利用率行列[R]m,pは、
[R]m,p=[RD][MD][PD]m,p[TD][TM]/9000
として計算できる。このシステム性能の予測結果を用い、リソース利用率行列[R]m,pの各要素をRm,pr,tとし、評価関数値Em,pは、
【数4】

で計算できる。さらに感度Sm,pは、
m,p=(Em,p−E)/Δt
で計算できる。なお本実施例ではΔt=0.1msである。
【0094】
以上の計算を[PD]の全要素について行う。これにより求められた感度Sm,pそれぞれの大きさの順位にm,pの組合せで表示を行うと図29、図30に示すようになる。この図29、図30に示す表には処理p、モジュールm、評価値Em,p、感度Sm,p、処理時間(処理定義表より)が並ぶ。
【0095】
図29、図30において、上位にはデータベースサーバモジュール(図21で符号261)が並ぶ。これは図27からリソース利用率が40%を越えているのはデータベースサーバマシンであり、データベースサーバマシンに関連しているモジュールがデータベースサーバモジュールであるためである。その他のモジュールについてはすべて感度が0であり、その他のモジュールを改良しても、リソース利用率が40%を越えている部分は改善されないことが分かる。同じデータベースサーバモジュールで処理pにより感度が異なるのは、それらの処理pの発生頻度が異なるためである。
【0096】
ユーザはこの表の順位を参考に、どのモジュールmの性能を見直すことが、システムとしての性能改善に寄与が大きいかを合理的に判断することができる。これにより、そのモジュールmの目標性能を修正する、あるいはそのモジュールmを実際に改良することによってシステムの効率的な性能改善に資することができる。
【0097】
(実施例2)
次に、実施例2として上記の第2の実施形態に対応する例を説明する。開発すべきシステムなどについての説明は上記実施例と同じである。図31は、改良容易度情報の一例を表(改良容易度行列)で示す図である。図32、図33は、システム性能により大きく影響するプログラムモジュールの選択支援のため表示された表の一例を示す図(感度と容易度との積の順の表示)であり、この実施例におけるソート結果の表示である。
【0098】
ここで改良容易度行列は、各処理pと各モジュールmとの組合せに応じて、改良の容易さを0以上1以下で表した行列である。図29、図30に示す表を得る手順は、図5、図6における説明でほぼ尽くされている。この手順を踏むことで、図32、図33に示すように、感度Sm,pと改良容易度em,pとの積である総合値em,p・Sm,pの順にソートがなされる。
【0099】
この表には、処理p、モジュールm、評価値Em,p、感度Sm,p、容易度em,p、総合値em,p・Sm,p、処理時間が並ぶ。表の上位には、やはりデータベースサーバモジュール(図21で符号261)に関する項目が並ぶ。これは上記の実施例1の理由と同様に、リソース利用率が40%を越えているのはデータベースサーバマシンだけであり(図27より)、データベースサーバマシンに関連しているモジュールがデータベースサーバモジュールであるためである。その他のモジュールについてはすべて感度が0であり、これらのモジュールを改良しても、リソース利用率が40%を越えている部分は改善されないことが分かる。この実施例2では、感度と改良容易度の総合で評価した結果、改良容易度が1.0であった「条件指定」処理のデータベースサーバモジュールの総合値が最大になっている。
【0100】
ユーザはこの表の順位を参考に、どのモジュールmの性能を見直すことが、システムとしての性能改善に寄与が大きいかを合理的に判断することができる。これにより、そのモジュールmの目標性能を修正する、あるいはそのモジュールmを実際に改良することによってシステムの効率的な性能改善に資することができる。
【0101】
(実施例3)
次に、実施例3として上記の第3の実施形態に対応する例を説明する。開発すべきシステムなどについての説明は上記各実施例と同じである。図34は、短縮可能時間情報の一例を表で示す図である。図35、図36は、システム性能により大きく影響するプログラムモジュールの選択支援のため表示された表の一例を示す図(感度と容易度と短縮可能時間との積の順の表示)であり、この実施例におけるソート結果の表示である。
【0102】
ここで短縮可能時間情報は、各処理pと各モジュールmとの組合せに応じて、短縮可能は時間量を示したものである。図35、図36に示す表を得る手順は、図8、図9における説明でほぼ尽くされている。この手順を踏むことで、図35、図36に示すように、感度Sm,pと改良容易度em,pと短縮可能時間dxm,pとの3者の積である総合値em,p・Sm,p・dxm,pの順にソートがなされる。
【0103】
この表には処理p、モジュールm、評価値Em,p、感度Sm,p、容易度em,p、短縮可能時間dxm,p、総合値em,p・Sm,p・dxm,p、処理時間が並ぶ。表の上位にはデータベースサーバモジュールに関する項目が並ぶ。これは実施例1、実施例2の理由と同様に、リソース利用率が40%を越えているのはデータベースサーバマシンだけであり(図27より)、データベースサーバマシンに関連しているモジュールがデータベースサーバモジュールであるためである。その他のモジュールについてはすべて感度が0であり、これらのモジュールを改良しても、リソース利用率が40%を越えている部分は改善されないことが分かる。この実施例3では、感度と改良容易度と短縮可能時間との3者の積である総合値で評価した結果、改良容易度が1、短縮可能時間が540msの「条件指定」処理のデータベースサーバモジュールにおいて総合値が最大になっている。
【0104】
ユーザはこの表の順位を参考に、どのモジュールmの性能を見直すことが、システムとしての性能改善に寄与が大きいかを合理的に判断することができる。これにより、そのモジュールmの目標性能を修正する、あるいはそのモジュールmを実際に改良することによってシステムの効率的な性能改善に資することができる。
【0105】
(実施例4)
次に、実施例4として前述の第4の実施形態に対応する例を説明する。開発すべきシステムなどについての説明は上記各実施例と同じである。図37、図38は、システム性能により大きく影響するプログラムモジュールの選択支援または決定のため表示された表の一例を示す図(感度と容易度と短縮可能時間との積の順に表示し、改良後の積も追加表示)であり、この実施例におけるソート結果の表示である。
【0106】
図37、図38に示す表を得る手順は、図11、図12における説明でほぼ尽くされている。この手順を踏むことで、図37、図38に示すように、感度Sm,pと改良容易度em,pと短縮可能時間dxm,pとの3者の積である総合値em,p・Sm,p・dxm,pの順にソートがなされ、かつそのソート結果に基づいてdxm,pが累積的に適用され、評価関数値がゼロ(=目標達成)になるのに必要なm,pの組合せがユーザに提示される。
【0107】
この結果の表には、処理p、モジュールm、評価値Em,p、感度Sm,p、容易度em,p、短縮量dxm,p、総合値em,p・Sm,p・dxm,p、処理時間、見込時間、改良後時間、改良後総合値が並ぶ。このうち処理p、モジュールm、評価値Em,p、感度Sm,p、容易度em,p、短縮量dxm,p、総合値em,p・Sm,p・dxm,p、処理時間については、上記の実施例3の場合と同様である。
【0108】
見込時間は、dxm,pを適用した後の処理時間の見込値を表す。改良後時間は、改良後総合値が0(=目標達成)になるまでdxm,pを適用した後の処理時間を表す。改良後総合値は、そのm,pの組合せまで累積的にdxm,pを適用した場合の総合値em,p・Sm,p・dxm,pの計算結果を示す。この実施例4では、図37に示すように、上位8個のモジュールmと処理pとの組合せまでdxm,pを適用することにより、改良後総合値が0(=目標達成)になることが分かる。したがって、これら8個のモジュールmと処理pとの組合せについてそのモジュールmの目標性能を修正する、あるいはそのモジュールmを実際に改良すれば、開発すべきシステムとして目標が達せられる。
【0109】
このように、この実施例4では、ユーザにシステムの性能に大きく影響するモジュールmと処理pとの組合せを提示するだけでなく、これより進んで、どこまでdxm,pを適用すれば開発すべきシステムとして目標が達せられるかまで自動的に提示する。
【0110】
(実施例5)
次に、実施例5として前述の第5の実施形態に対応する例を説明する。開発すべきシステムなどについての説明は上記各実施例と同じである。図39は、改良策ごとの改良容易度情報の一例を表で示す図である。図40は、図39中の改良策1における短縮可能時間情報の一例を表で示す図である。図示していないが、図40に相当する短縮可能時間は、各改良策について与えられている。図41は、改良策ごとに求めた総合評価値の一例を表で示す図である。
【0111】
図41に示す表を得る手順は、図14、図15における説明でほぼ尽くされている。この手順を踏むことで、図41に示すように、総合評価値が各改良策ごとに得られる。図41の結果は、図14で言えば、ステップ1017、ステップ1018の処理であって最初のループ1の処理で得られた結果に相当する。図41に示すように総合評価値の順に応じてソートがなされている(図41ではたまたま図39に示す改良策の順と同一である。)。このあと、任意に適用する改良策を選択してこれを適用した情報により、さらにループ1を続けることができる(図14に示す通り)。
【0112】
このように、ユーザは図41に示す順位を参考に、システムの性能に大きく影響する改良策を知ることができる。これに基づき改良策を選択することができる。選択された改良策に従って、モジュール性能情報を修正し、システム性能を予測することを繰り返すことにより、システムの性能改善を効率的に行うことができる。
【0113】
(実施例6)
次に、実施例6として前述の第6の実施形態に対応する例を説明する。開発すべきシステムなどについての説明は上記各実施例と同じである。図42は、改良策を適用して求めた総合評価値の一例を表で示す図である。図43は、図42において改良後評価値がゼロ(=目標達成)となる場合に相当するモジュール性能情報(=処理時間情報)の一例を表で示す図である。
【0114】
図42に示す表を得る手順は、図17、図18における説明でほぼ尽くされている。この手順を踏むことで、図42における「総合評価値」についてはステップ1217で得られる。さらに、ステップ1218〜ステップ1225の処理により図42における「改良後総合評価値」が得られる。図42に示すように、この実施例6では改良策1〜改良策3までの累積的に適用すれば改良後総合表価値が0(=目標達成)となる。そして改良策1〜改良策3の短縮可能時間を累積的に処理定義表(図25)に適用することで図43に示すような「改良後の処理時間」となる。
【0115】
このように、この実施例6の場合、上位3つの改良策によって評価値が0(=目標達成)になることが分かり、この3つの改良策に従って、モジュール性能目標を再設定する、あるいは改良すればよいことを示している。すなわち、この実施例6では、ユーザにシステムの性能に大きく影響する改良策をその影響の大きさ順に提示するだけでなく、これより進んで、どこまでの改良策を累積的に適用すれば開発すべきシステムとして目標が達せられるかまで自動的に提示することができる。
【0116】
なお、本実施例6では、複数の改良策によりモジュール処理時間を短縮する場合に、各改良策の短縮可能時間の合計値を減算している。しかしながら、改良策によっては、例えば改良策1を実施した後で改良策2を実施しても、改良策2の短縮可能時間は実現しない場合も考えられる。よって、短縮処理時間を時間で設定するのではなく、処理時間に対する割合で設定する方法も考えられる。また、改良策による短縮時間を設定するのではなく、改良策ごとに短縮後の処理時間を設定しておき、複数の改良が実施された場合に、その複数の改良のうち、短縮後の処理時間の最短の処理時間が選ばれるように設定することもできる。
【0117】
(他の実施例)
以上の各実施例では、リソース利用量の積上げモデルを用いてリソース利用率の予測を行ったが、性能予測部13(図1等)の性能予測モデルに、待ち行列ネットワークやダイナミックシミュレータや、特開2004−272582号公報に開示の「計算機システムの性能予測プログラムおよび設計支援システム」における部品ブロックモデルを利用した場合でも同様に感度を計算することができる。
【0118】
また、システム性能の指標として、これをリソース利用率の上限値として説明したが、レスポンスタイムを設定する場合やリソース利用率とレスポンスタイムの両方をシステム性能の指標とした場合としても、感度を計算することができる。また、上記実施例では計算機を単位リソースにして説明したが、計算機のCPU、ハードディスク、メモリをリソースとして、処理によりモジュールが計算する時のCPU利用量、ディスクアクセス時間、メモリアクセス時間などをリソース利用時間として設定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】本発明の一実施形態に係る、計算機システムの開発方法を実行するためのシステム(ツール)の構成を示すブロック図。
【図2】図1に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図。
【図3】図2の続図であって、図1に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図。
【図4】本発明の別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法を実行するためのシステム(ツール)の構成を示すブロック図。
【図5】図4に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図。
【図6】図5の続図であって、図4に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図。
【図7】本発明のさらに別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法を実行するためのシステム(ツール)の構成を示すブロック図。
【図8】図7に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図。
【図9】図8の続図であって、図7に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図。
【図10】本発明のさらに別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法を実行するためのシステム(ツール)の構成を示すブロック図。
【図11】図10に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図。
【図12】図11の続図であって、図10に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図。
【図13】本発明のさらに別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法を実行するためのシステム(ツール)の構成を示すブロック図。
【図14】図13に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図。
【図15】図14の続図であって、図13に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図。
【図16】本発明のさらに別の実施形態に係る、計算機システムの開発方法を実行するためのシステム(ツール)の構成を示すブロック図。
【図17】図16に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図。
【図18】図17の続図であって、図13に示したシステム(ツール)の動作フローを示す流れ図。
【図19】業務量情報の一例を表で示す図。
【図20】図19に示した業務量情報をグラフで示す図。
【図21】開発すべき計算機システムの構成の一例を示すブロック図。
【図22】各関連情報のうち業務定義情報の一例を表で示す図。
【図23】各関連情報のうちモジュール定義情報の一例を表で示す図。
【図24】各関連情報のうちリソース定義情報の一例を表で示す図。
【図25】モジュール性能情報の一例を表で示す図。
【図26】システム性能の予測結果の一例であるリソース利用率を表で示す図。
【図27】図26に示したリソース利用率をグラフで示す図。
【図28】評価関数の一例を模式的に示す説明図。
【図29】システム性能により大きく影響するプログラムモジュールの選択支援のため表示された表の一例を示す図(感度の順の表示)。
【図30】図29の続図であって、システム性能により大きく影響するプログラムモジュールの選択支援のため表示された表の一例を示す図(感度の順の表示)。
【図31】改良容易度情報の一例を表で示す図。
【図32】システム性能により大きく影響するプログラムモジュールの選択支援のため表示された表の一例を示す図(感度と容易度との積の順の表示)。
【図33】図32の続図であって、システム性能により大きく影響するプログラムモジュールの選択支援のため表示された表の一例を示す図(感度と容易度との積の順の表示)。
【図34】短縮可能時間情報の一例を表で示す図。
【図35】システム性能により大きく影響するプログラムモジュールの選択支援のため表示された表の一例を示す図(感度と容易度と短縮可能時間との積の順の表示)。
【図36】図35の続図であって、システム性能により大きく影響するプログラムモジュールの選択支援のため表示された表の一例を示す図(感度と容易度と短縮可能時間との積の順の表示)。
【図37】システム性能により大きく影響するプログラムモジュールの選択支援または決定のため表示された表の一例を示す図(感度と容易度と短縮可能時間との積の順に表示し、改良後の積も追加表示)。
【図38】図37の続図であって、システム性能により大きく影響するプログラムモジュールの選択支援または決定のため表示された表の一例を示す図(感度と容易度と短縮可能時間との積の順に表示し、改良後の積も付加表示)。
【図39】改良策ごとの改良容易度情報の一例を表で示す図。
【図40】図39中の改良策1における短縮可能時間情報の一例を表で示す図。
【図41】改良策ごとに求めた総合評価値の一例を表で示す図。
【図42】改良策を適用して求めた総合評価値の一例を表で示す図。
【図43】図42において改良後評価値がゼロ(=目標達成)となる場合に相当するモジュール性能情報(=処理時間情報)の一例を表で示す図。
【符号の説明】
【0120】
11…入力部、12,12A,12B,12C…感度解析部、13…性能予測部、14…表示部、15,15B…改良容易度入力部、16,16B…短縮可能時間入力部、21…クライアント(会員用)、22…クライアント(窓口用)、23…インターネット、24…ウェブサーバマシン、25…アプリケーションサーバマシン、26…データサーバマシン、27…ネットワークA、28…ネットワークB、251…アプリサーバモジュール、261…データベースサーバモジュール。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開発すべき計算機システムが担う各業務の量に関する第1の情報、前記各業務と前記計算機システム中で実行される各処理との関連に関する第2の情報、前記各処理と前記計算機システムを構成している各モジュールとの関連に関する第3の情報、および、前記各処理に関わる前記各モジュールごとの処理時間に関する第4の情報を入力するステップと、
前記第1ないし第4の情報を用いて前記計算機システムの性能を予測し第1の予測結果を得るステップと、
前記計算機システムの前記第1の予測結果を用いて所定の評価関数により評価を行い第1の評価関数値を得るステップと、
前記各処理のひとつと前記各モジュールのひとつとの組合せにおいて前記第4の情報を微小変化させた条件による前記第1ないし前記第4の情報を用いて、前記組合せの異なる複数について前記計算機システムの性能を予測し第2の予測結果をそれぞれ得るステップと、
前記計算機システムの前記第2の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第2の評価関数値をそれぞれ得るステップと、
前記第1の評価関数値、前記第2の評価関数値、および、前記第4の情報を微小変化させた前記条件から、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せにおいて前記第1の評価関数値への感度をそれぞれ求めるステップと、
前記感度の大きさの順に、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せを並べ替えるステップと
を具備することを特徴とする計算機システムの開発方法。
【請求項2】
前記各処理に関わる前記各モジュールごとの改良容易度に関する情報を第5の情報として入力するステップと、
前記感度と前記第5の情報とを用いて、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せについて総合値をそれぞれ求めるステップと、
前記総合値の大きさの順に、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せを並べ替えるステップと
をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の計算機システムの開発方法。
【請求項3】
前記各処理に関わる前記各モジュールごとの改良容易度に関する情報を第5の情報として、前記各処理に関わる前記各モジュールごとの短縮可能時間に関する情報を第6の情報としてそれぞれ入力するステップと、
前記感度と前記第5および第6の情報とを用いて、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せについて総合値をそれぞれ求めるステップと、
前記総合値の大きさの順に、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せを並べ替えるステップと
をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の計算機システムの開発方法。
【請求項4】
前記総合値の大きいものから、対応する前記各処理と前記各モジュールの組合せに応じた前記短縮可能時間を前記第4の情報に反映させて前記計算機システムの性能を予測し第3の予測結果をそれぞれ得るステップと、
前記計算機システムの前記第3の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第3の評価関数値をそれぞれ得るステップと、
前記第3の評価関数値が所定の値に達したか否か判断するステップと
をさらに具備することを特徴とする請求項3記載の計算機システムの開発方法。
【請求項5】
前記各処理に関わる前記各モジュールごとの短縮可能時間に関する情報を複数の改良策ごとに第5の情報として、前記複数の改良策それぞれの改良容易度に関する情報を第6の情報としてそれぞれ入力するステップと、
前記感度と前記第5および第6の情報とを用いて、前記改良策それぞれについて総合評価値を求めるステップと、
前記総合評価値の大きさの順に、前記改良策を並べ替えるステップと
をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の計算機システムの開発方法。
【請求項6】
前記総合評価値の大きいものから、対応する前記改良策に応じた前記短縮可能時間を前記第4の情報に反映させて前記計算機システムの性能を予測し第3の予測結果をそれぞれ得るステップと、
前記計算機システムの前記第3の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第3の評価関数値を得るステップと、
前記各処理のひとつと前記各モジュールのひとつとの組合せにおいて前記第4の情報を微小変化させた条件による前記第1ないし前記第4の情報を用いて、前記組合せの異なる複数について前記計算機システムの性能を予測し第4の予測結果をそれぞれ得るステップと、
前記計算機システムの前記第4の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第4の評価関数値をそれぞれ得るステップと、
前記第3の評価関数値、前記第4の評価関数値、および、前記第4の情報を微小変化させた前記条件から、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せにおいて前記第3の評価関数値への感度を第2の感度としてそれぞれ求めるステップと、
前記第2の感度と前記第5および第6の情報とを用いて、前記改良策それぞれについて第2の総合評価値を求めるステップと、
前記第2の総合関数値が所定の値に達したか否か判断するステップと
をさらに具備することを特徴とする請求項5記載の計算機システムの開発方法。
【請求項7】
前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースの利用率の上限値を指標として、該上限値を超えるリソース利用率の推移の前記リソースすべてについての総和であることを特徴とする請求項1記載の計算機システムの開発方法。
【請求項8】
前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースの利用率の上限値を指標として、該上限値を超えるリソース利用率の最大値の前記リソースすべてについての総和であることを特徴とする請求項1記載の計算機システムの開発方法。
【請求項9】
前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースの利用率の上限値を指標として、該上限値を超えるリソース利用率となる時間の前記リソースすべてについての総和であることを特徴とする請求項1記載の計算機システムの開発方法。
【請求項10】
前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースのレスポンス時間の上限値を指標として、該上限値を超えるレスポンス時間の推移の前記リソースすべてについての総和であることを特徴とする請求項1記載の計算機システムの開発方法。
【請求項11】
前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースのレスポンス時間の上限値を指標として、該上限値を超えるレスポンス時間の最大値の前記リソースすべてについての総和であることを特徴とする請求項1記載の計算機システムの開発方法。
【請求項12】
前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースのレスポンス時間の上限値を指標として、該上限値を超えるレスポンス時間となる時間の前記リソースすべてについての総和であることを特徴とする請求項1記載の計算機システムの開発方法。
【請求項13】
前記所定の評価関数が、請求項7ないし請求項12に記載の評価関数のいずれか2つ以上を組み合わせたものであることを特徴とする請求項1記載の計算機システムの開発方法。
【請求項14】
開発すべき計算機システムが担う各業務の量に関する第1の情報、前記各業務と前記計算機システム中で実行される各処理との関連に関する第2の情報、前記各処理と前記計算機システムを構成している各モジュールとの関連に関する第3の情報、および、前記各処理に関わる前記各モジュールごとの処理時間に関する第4の情報を入力するステップと、
前記第1ないし第4の情報を用いて前記計算機システムの性能を予測し第1の予測結果を得るステップと、
前記計算機システムの前記第1の予測結果を用いて所定の評価関数により評価を行い第1の評価関数値を得るステップと、
前記各処理のひとつと前記各モジュールのひとつとの組合せにおいて前記第4の情報を微小変化させた条件による前記第1ないし前記第4の情報を用いて、前記組合せの異なる複数について前記計算機システムの性能を予測し第2の予測結果をそれぞれ得るステップと、
前記計算機システムの前記第2の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第2の評価関数値をそれぞれ得るステップと、
前記第1の評価関数値、前記第2の評価関数値、および、前記第4の情報を微小変化させた前記条件から、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せにおいて前記第1の評価関数値への感度をそれぞれ求めるステップと、
前記感度の大きさの順に、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せを並べ替えるステップと
をコンピュータに実行させるための計算機システムの開発プログラム。
【請求項15】
前記各処理に関わる前記各モジュールごとの改良容易度に関する情報を第5の情報として入力するステップと、
前記感度と前記第5の情報とを用いて、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せについて総合値をそれぞれ求めるステップと、
前記総合値の大きさの順に、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せを並べ替えるステップと
をさらにコンピュータに実行させるための請求項14記載の計算機システムの開発プログラム。
【請求項16】
前記各処理に関わる前記各モジュールごとの改良容易度に関する情報を第5の情報として、前記各処理に関わる前記各モジュールごとの短縮可能時間に関する情報を第6の情報としてそれぞれ入力するステップと、
前記感度と前記第5および第6の情報とを用いて、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せについて総合値をそれぞれ求めるステップと、
前記総合値の大きさの順に、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せを並べ替えるステップと
をさらにコンピュータに実行させるための請求項14記載の計算機システムの開発プログラム。
【請求項17】
前記総合値の大きいものから、対応する前記各処理と前記各モジュールの組合せに応じた前記短縮可能時間を前記第4の情報に反映させて前記計算機システムの性能を予測し第3の予測結果をそれぞれ得るステップと、
前記計算機システムの前記第3の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第3の評価関数値をそれぞれ得るステップと、
前記第3の評価関数値が所定の値に達したか否か判断するステップと
をさらにコンピュータに実行させるための請求項16記載の計算機システムの開発プログラム。
【請求項18】
前記各処理に関わる前記各モジュールごとの短縮可能時間に関する情報を複数の改良策ごとに第5の情報として、前記複数の改良策それぞれの改良容易度に関する情報を第6の情報としてそれぞれ入力するステップと、
前記感度と前記第5および第6の情報とを用いて、前記改良策それぞれについて総合評価値を求めるステップと、
前記総合評価値の大きさの順に、前記改良策を並べ替えるステップと
をさらにコンピュータに実行させるための請求項14記載の計算機システムの開発プログラム。
【請求項19】
前記総合評価値の大きいものから、対応する前記改良策に応じた前記短縮可能時間を前記第4の情報に反映させて前記計算機システムの性能を予測し第3の予測結果をそれぞれ得るステップと、
前記計算機システムの前記第3の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第3の評価関数値を得るステップと、
前記各処理のひとつと前記各モジュールのひとつとの組合せにおいて前記第4の情報を微小変化させた条件による前記第1ないし前記第4の情報を用いて、前記組合せの異なる複数について前記計算機システムの性能を予測し第4の予測結果をそれぞれ得るステップと、
前記計算機システムの前記第4の予測結果を用いて前記所定の評価関数により評価を行い第4の評価関数値をそれぞれ得るステップと、
前記第3の評価関数値、前記第4の評価関数値、および、前記第4の情報を微小変化させた前記条件から、前記各処理の前記ひとつと前記各モジュールの前記ひとつとの前記複数の組合せにおいて前記第3の評価関数値への感度を第2の感度としてそれぞれ求めるステップと、
前記第2の感度と前記第5および第6の情報とを用いて、前記改良策それぞれについて第2の総合評価値を求めるステップと、
前記第2の総合関数値が所定の値に達したか否か判断するステップと
をさらにコンピュータに実行させるための請求項18記載の計算機システムの開発プログラム。
【請求項20】
前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースの利用率の上限値を指標として、該上限値を超えるリソース利用率の推移の前記リソースすべてについての総和であることを特徴とする請求項14記載の計算機システムの開発プログラム。
【請求項21】
前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースの利用率の上限値を指標として、該上限値を超えるリソース利用率の最大値の前記リソースすべてについての総和であることを特徴とする請求項14記載の計算機システムの開発プログラム。
【請求項22】
前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースの利用率の上限値を指標として、該上限値を超えるリソース利用率となる時間の前記リソースすべてについての総和であることを特徴とする請求項14記載の計算機システムの開発プログラム。
【請求項23】
前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースのレスポンス時間の上限値を指標として、該上限値を超えるレスポンス時間の推移の前記リソースすべてについての総和であることを特徴とする請求項14記載の計算機システムの開発プログラム。
【請求項24】
前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースのレスポンス時間の上限値を指標として、該上限値を超えるレスポンス時間の最大値の前記リソースすべてについての総和であることを特徴とする請求項14記載の計算機システムの開発プログラム。
【請求項25】
前記所定の評価関数が、前記計算機システムが利用するリソースのレスポンス時間の上限値を指標として、該上限値を超えるレスポンス時間となる時間の前記リソースすべてについての総和であることを特徴とする請求項14記載の計算機システムの開発プログラム。
【請求項26】
前記所定の評価関数が、請求項10ないし請求項25に記載の評価関数のいずれか2つ以上を組み合わせたものであることを特徴とする請求項14記載の計算機システムの開発プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公開番号】特開2007−316769(P2007−316769A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−143252(P2006−143252)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】