説明

記録再生装置、再生装置、記録装置及びプログラム

【課題】記録媒体及び補助媒体を用いて、その再生装置による再生にのみプロテクトをかけることができる再生装置を提供すること。
【解決手段】DVDレコーダ10は、挿入されたDVD40の情報の再生と、挿入されたDVD40及びUSBメモリ50のIDの検出とを行うDVDレコーダ10であって、DVD40及びUSBメモリ50のIDの組み合わせを記憶するメモリ18と;メモリ18に記憶された対応するIDを有するUSBメモリ50が挿入されていない場合には、メモリ18にIDが記憶されたDVD40の情報の再生を不可とする再生保護動作を行うCPU19と;を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体及び補助媒体を挿入可能な再生装置及び記録装置に関する。また、本発明は、そのような再生装置及び記録装置を有する記録再生装置に関する。また、本発明は、そのような再生装置及び記録装置の動作を制御するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、第3者による記録媒体の情報の再生を防ぐためのプロテクト技術に関する発明が多数なされている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のデータ記録方法は、目次情報を補助媒体に記録し、データ情報を記録媒体に記録することで、記録媒体が第3者の手に渡っても、それだけではデータ情報の再生を不可とすることができるものである。
【特許文献1】特開2006−031758号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、一般には、記録媒体の情報の再生に対するプロテクトは、特定の再生装置においてのみなされれば十分である場合が多い。例えば、子供がいる家庭においては、その家庭で利用されている再生装置においてのみ、子供にとってふさわしくない情報の再生に対するプロテクトがかかれば十分であり、他の再生装置においては普通に再生可能となる構成とした方が、利便性が向上する。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のデータ記録方法によると、目次情報が記録媒体に記録されないことから、記録媒体に記録されたデータ情報を再生するためには、どの再生装置においても、対応する目次情報が記録された補助媒体が必要となる。そのため、第3者による記録媒体のデータ情報の再生に対するプロテクト能力は十分であるが、利便性に問題があるといえる。
【0006】
上記の問題を鑑みて本発明においては、記録媒体及び補助媒体を用いて、その再生装置による再生にのみプロテクトをかけることができる再生装置を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、記録媒体及び補助媒体を用いて、その記録装置による記録にプロテクトをかけることができる記録装置を提供することである。また、本発明の他の目的は、そのような再生装置及び記録装置を有する記録再生装置を提供することである。また、本発明の他の目的は、そのような再生装置及び記録装置の動作を制御するプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明においては、記録再生装置は、挿入された記録媒体に対する情報の記録再生と、挿入された前記記録媒体及び補助媒体のIDの検出とを行う記録再生装置であって、前記記録媒体及び前記補助媒体のIDの組み合わせを記憶する再生保護情報記憶部と、記録予約情報、前記記録媒体のID、及び前記補助媒体のIDの組み合わせを記憶する記録保護情報記憶部と、前記再生保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記補助媒体が挿入されていない場合には、前記再生保護情報記憶部にIDが記憶された前記記録媒体の情報の再生を不可とする再生保護動作と;前記記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記記録媒体又は前記補助媒体が挿入されていない場合には、前記記録保護情報記憶部に記憶された前記記録予約情報に基づく情報の記録を不可とする記録保護動作と;前記記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記記録媒体及び前記補助媒体が挿入されている場合には、前記記録保護情報記憶部に記憶された前記記録予約情報に基づく情報の記録を、他の情報の記録に対して優先させる優先記録動作と;を行う制御部と、を有することを特徴とする。
【0008】
本発明においては、再生装置は、挿入された記録媒体の情報の再生と、挿入された前記記録媒体及び補助媒体のIDの検出とを行う再生装置であって、前記記録媒体及び前記補助媒体のIDの組み合わせを記憶する再生保護情報記憶部と、前記再生保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記補助媒体が挿入されていない場合には、前記再生保護情報記憶部にIDが記憶された前記記録媒体の情報の再生を不可とする再生保護動作を行う制御部と、を有することを特徴とする。
【0009】
本発明においては、記録装置は、挿入された記録媒体への情報の記録と、挿入された前記記録媒体及び補助媒体のIDの検出とを行う記録装置であって、記録予約情報、前記記録媒体のID、及び前記補助媒体のIDの組み合わせを記憶する記録保護情報記憶部と、前記記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記記録媒体又は前記補助媒体が挿入されていない場合には、前記記録保護情報記憶部に記憶された前記記録予約情報に基づく情報の記録を不可とする記録保護動作を行う制御部と、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明においては、上記構成の記録装置において、前記制御部は、前記記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記記録媒体及び前記補助媒体が挿入されている場合には、前記記録保護情報記憶部に記憶された前記記録予約情報に基づく情報の記録を、他の情報の記録に対して優先させる優先記録動作を行うことが望ましい。
【0011】
本発明においては、プログラムは、挿入された記録媒体の情報の再生と、挿入された前記記録媒体及び補助媒体のIDの検出とを行う再生装置の動作を制御するプログラムであって、前記再生装置に備えられた、前記記録媒体及び前記補助媒体のIDの組み合わせを記憶する再生保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記補助媒体が前記再生装置に挿入されていない場合には、前記再生保護情報記憶部にIDが記憶された前記記録媒体の情報の再生を不可とする再生保護ステップを有することを特徴とする。
【0012】
本発明においては、プログラムは、挿入された記録媒体への情報の記録と、挿入された前記記録媒体及び補助媒体のIDの検出とを行う記録装置の動作を制御するプログラムであって、前記記録装置に備えられた、記録予約情報、前記記録媒体のID、及び前記補助媒体のIDの組み合わせを記憶する記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記記録媒体又は前記補助媒体が前記記録装置に挿入されていない場合には、前記記録保護情報記憶部に記憶された前記記録予約情報に基づく情報の記録を不可とする記録保護ステップを有することを特徴とする。
【0013】
本発明においては、上記構成のプログラムにおいて、前記記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記記録媒体及び前記補助媒体が前記記録装置に挿入されている場合には、前記記録保護情報記憶部に記憶された前記記録予約情報に基づく情報の記録を、他の情報の記録に対して優先させる優先記録ステップを有することが望ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の再生装置は、再生保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する補助媒体が挿入されていない場合には、再生保護情報記憶部にIDが記憶された記録媒体の情報の再生を不可とする再生保護動作を行う制御部を有するので、特定の記録媒体の情報の再生に対するプロテクトをかけることができる。したがって、例えば、子供のいる家庭において、子供にとってふさわしくない情報を有する記録媒体の情報の再生に対するプロテクトをかけることができる。そして、特許文献1のデータ記録方法を用いた場合などに生じる、プロテクトをかけることによる、記録媒体に記録された情報の変化・欠如などはないことから、プロテクトをかけられた記録媒体は、他の再生装置においては普通に再生可能であり、利便性が高い。
【0015】
本発明の記録装置は、記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する記録媒体又は補助媒体が挿入されていない場合には、記録保護情報記憶部に記憶された記録予約情報に基づく情報の記録を不可とする記録保護動作を行う制御部を有するので、特定の記録予約に対するプロテクトをかけることができる。したがって、例えば、ある情報の記録を行うか否か迷っている場合などに、とりあえず該情報の記録予約情報を記録保護情報記憶部に記憶させておけば、後に該情報の記録が不要と判断したときに、記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する記録媒体又は補助媒体を記録装置から取り外すだけで、該情報の記録をキャンセルできることとなり、利便性が高い。
【0016】
また、本発明の記録装置は、記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する記録媒体及び補助媒体が挿入されている場合には、記録保護情報記憶部に記憶された記録予約情報に基づく情報の記録を、他の情報の記録に対して優先させる優先記録動作を行う制御部を有する。したがって、記録装置を複数人で共有している場合において、どうしても記録したい情報がある場合に、記録保護情報記憶部を利用した記録予約を行うことで、記録装置を共有している他人の設定した記録予約による記録失敗を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施形態について、図面を用いて説明すれば以下の通りである。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るDVDレコーダ10(記録再生装置、再生装置、記録装置)の概略の構成を示すブロック図である。DVDレコーダ10は、チューナ11と、MPEGエンコーダ12と、DVDドライブ13と、MPEGデコーダ14と、表示制御部15と、USBドライブ16と、受光部17と、メモリ18と、CPU19(制御部)とを有している。
【0019】
そして、チューナ11にはアンテナ20が接続され、表示制御部15にはテレビジョン装置30が接続されている。また、DVDドライブ13にはDVD40(記録媒体)が挿入可能であり、USBドライブ16にはUSBメモリ50(補助媒体)が挿入可能である。
【0020】
DVDレコーダ10が放送情報をDVD40に記録する際の処理の流れは以下の通りである。まず、アンテナ20が放送信号を受信し、これをチューナ11へ伝達する。チューナ11は、アンテナ20から伝達された放送信号から所望のチャンネルの放送信号を抽出し、これをMPEGエンコーダ12へ伝達する。MPEGエンコーダ12は、チューナ11から伝達された放送信号に対するエンコード(圧縮)を行い、得られた記録信号をDVDドライブ13へ伝達する。DVDドライブ13は、MPEGエンコーダ12から伝達された記録信号をDVD40に記録する。
【0021】
また、DVDレコーダ10がDVD40に記録された情報を再生する際の処理の流れは以下の通りである。まず、DVDドライブ13がDVD40に記録された記録信号を読み出し、これをMPEGデコーダ14へ伝達する。MPEGデコーダ14は、DVDドライブ13から伝達された記録信号に対するデコード(伸長)を行い、得られた再生信号を表示制御部15へ伝達する。表示制御部15は、MPEGデコーダ14から伝達された再生信号に基づく情報をテレビジョン装置40に表示させる。
【0022】
また、DVDレコーダ10がUSBメモリ50に記録された情報を再生する際の処理の流れは以下の通りである。まず、USBドライブ16がUSBメモリ50に記録された記録信号を読み出し、各種信号処理を施すことによって再生信号を生成し、これを表示制御部15へ伝達する。表示制御部15は、USBドライブ16から伝達された再生信号に基づく情報をテレビジョン装置40に表示させる。
【0023】
受光部17は、不図示のリモコンから送信された赤外線信号を受光し、これを電気信号に変換してCPU19へ伝達する。メモリ18は、CPU19の後述する各種制御動作の際に必要な情報を記憶するメモリである。なお、メモリ18の詳細は後述する。CPU19は、チューナ11と、MPEGエンコーダ12と、DVDドライブ13と、MPEGデコーダ14と、表示制御部15と、USBドライブ16と、受光部17と、メモリ18とに接続され、これらに対して制御指示信号を伝達することで、各種動作を実行させている。
【0024】
次に、メモリ18の詳細について説明する。図2は、メモリ18の概略の構成を示すブロック図である。メモリ18は、再生保護情報記憶部181と、記録保護情報記憶部182とを有している。
【0025】
次に、再生保護情報記憶部181の詳細について説明する。図3は、再生保護情報記憶部181の概略の構成を示すブロック図である。再生保護情報記憶部181は、3組の再生保護情報記憶領域1811、1812、1813を有している。そして、3組の再生保護情報記憶領域1811、1812、1813は、それぞれ、DVD40のIDを記憶するDVDID記憶領域1811a、1812a、1813aと、USBメモリ50のIDを記憶するUSBID記憶領域1811b、1812b、1813bとを有している。
【0026】
ここで、DVDID記憶領域1811a、1812a、1813aには、それぞれ、ユーザがDVDレコーダ10における再生にプロテクトをかけたいDVD40のIDが記憶される。そして、USBID記憶領域1811b、1812b、1813bには、それぞれ、DVDID記憶領域1811a、1812a、1813aにIDが記憶されたDVD40をDVDレコーダ10で再生するために必要なUSBメモリ50のIDが記憶される。
【0027】
このDVDID記憶領域1811a、1812a、1813a及びUSBID記憶領域1811b、1812b、1813bへのIDの記憶は、ユーザが、DVDレコーダ10における再生にプロテクトをかけたいDVD40をDVDドライブ13に挿入し、対応するUSBメモリ50をUSBドライブ16に挿入した上で、不図示のリモコンを用いて所定の操作を行うことで、CPU19によってなされる。
【0028】
具体的には、ユーザが、DVDレコーダ10における再生にプロテクトをかけたいDVD40をDVDドライブ13に挿入し、対応するUSBメモリ50をUSBドライブ16に挿入した上で、不図示のリモコンを用いて所定の操作を行うと、CPU19は、その時点で挿入されているDVD40のIDと、その時点で挿入されているUSBメモリ50のIDとを検出し、3組の再生保護情報記憶領域1811、1812、1813のいずれかに記憶させる。
【0029】
次に、記録保護情報記憶部182の詳細について説明する。図4は、記録保護情報記憶部182の概略の構成を示すブロック図である。記録保護情報記憶部182は、3組の記録保護情報記憶領域1821、1822、1823を有している。3組の記録保護情報記憶領域1821、1822、1823は、それぞれ、記録予約情報を記憶する記録予約情報記憶領域1821a、1822a、1823aと、DVD40のIDを記憶するDVDID記憶領域1821b、1822b、1823bと、USBメモリ50のIDを記憶するUSBID記憶領域1821c、1822c、1823cとを有している。
【0030】
ここで、記録予約情報記憶領域1821a、1822a、1823aには、それぞれ、ユーザがDVDレコーダ10における記録にプロテクトをかけたい記録予約情報が記憶される。そして、DVDID記憶領域1821b、1822b、1823b及びUSBID記憶領域1821c、1822c、1823cには、それぞれ、DVDレコーダ10によって、記録予約情報記憶領域1821a、1822a、1823aに記憶された記録予約情報に基づく情報の記録を行うために必要なDVD40及びUSBメモリ50のIDが記憶される。
【0031】
この記録予約情報記憶領域1821a、1822a、1823a、DVDID記憶領域1821b、1822b、1823b、及びUSBID記憶領域1821c、1822c、1823cへの情報の記憶は、ユーザが、対応するDVD40をDVDドライブ13に挿入し、対応するUSBメモリ50をUSBドライブ16に挿入した上で、DVDレコーダ10における記録にプロテクトをかけたい記録予約情報を入力する際に、不図示のリモコンを用いて所定の操作を行うことで、CPU19によってなされる。
【0032】
具体的には、ユーザが、対応するDVD40をDVDドライブ13に挿入し、対応するUSBメモリ50をUSBドライブ16に挿入した上で、DVDレコーダ10における記録にプロテクトをかけたい記録予約情報を入力する際に、不図示のリモコンを用いて所定の操作を行うと、CPU19は、その時点で挿入されているDVD40のIDと、その時点で挿入されているUSBメモリ50のIDとを検出し、3組の記録保護情報記憶領域1821、1822、1823のいずれかに、入力された記録予約情報と共に記憶させる。
【0033】
次に、DVD40の情報の再生指令がなされた際のCPU19の制御動作について説明する。図5は、DVD40の情報の再生指令がなされた際のCPU19の制御動作を示すフローチャートである。CPU19は、DVD40の再生指令を検出すると(S1)、その時点で挿入されているDVD40のIDを検出する(S2)。次に、CPU19は、DVDID記憶領域1811a、1812a、1813aのいずれかにS2で検出されたIDが記憶されているか否かを検出する(S3)。ここで、DVDID記憶領域1811a、1812a、1813aのいずれにもS2で検出されたIDが記憶されていない場合には、CPU19は、DVD40の情報の再生を開始させる(S4)。
【0034】
一方、S3において、DVDID記憶領域1811a、1812a、1813aのいずれかにS2で検出されたIDが記憶されている場合には、CPU19は、その時点で挿入されているUSBメモリ50のIDを検出する(S5)。次に、CPU19は、S2で検出されたIDが記憶されているDVDID記憶領域に対応するUSBID記憶領域に記憶されているIDと、S5で検出されたIDとが一致するか否かを検出する(S6)。そして、S2で検出されたIDが記憶されているDVDID記憶領域に対応するUSBID記録領域に記憶されているIDと、S5で検出されたIDとが一致する場合には、CPU19は、DVD40の情報の再生を開始させ(S4)、一致しない場合には、CPU19は、DVD40の情報の再生を中止させる(S7)。
【0035】
CPU19が図5に示された制御動作を行うことから、DVDレコーダ10においては、対応するUSBID記憶領域に記憶されたIDを有するUSBメモリ50が挿入されていない場合には、DVDID記憶領域にIDが記憶されたDVD40の情報の再生が不可能となる。つまり、DVDレコーダ10による特定のDVD40の情報の再生に対するプロテクトをかけることができる。したがって、例えば、子供のいる家庭において、子供にとってふさわしくない情報を有するDVD40の情報の再生に対するプロテクトをかけることができる。そして、特許文献1のデータ記録方法を用いた場合などに生じる、プロテクトをかけることによる、DVD40に記録された情報の変化・欠如などはないことから、プロテクトをかけられたDVD40は、他の再生装置においては普通に再生可能であり、利便性が高い。
【0036】
次に、記録予約情報記憶領域1821a、1822a、1823aのいずれかに記憶された記録予約情報に基づくDVD40への情報の記録の際のCPU19の制御動作について説明する。図6は、記録予約情報記憶領域1821a、1822a、1823aのいずれかに記憶された記録予約情報に基づくDVD40への情報の記録の際のCPU19の制御動作を示すフローチャートである。
【0037】
CPU19は、記録予約情報記憶領域1821a、1822a、1823aのいずれかに記憶された記録予約情報に基づくDVD40への情報の記録時に(S11)、その時点で挿入されているDVD40のIDを検出する(S12)。次に、CPU19は、S11において記録時となった記録予約情報が記憶されている記録予約情報記憶領域に対応するDVDID記憶領域に記憶されているIDと、S12で検出されたIDとが一致するか否かを検出する(S13)。ここで、S11において記録時となった記録予約情報が記憶されている記録予約情報記憶領域に対応するDVDID記憶領域に記憶されているIDと、S12で検出されたIDとが一致しない場合には、CPU19は、DVD40への情報の記録を中止させる(S14)。
【0038】
一方、S13において、S11において記録時となった記録予約情報が記憶されている記録予約情報記憶領域に対応するDVDID記憶領域に記憶されているIDと、S12で検出されたIDとが一致した場合には、CPU19は、その時点で挿入されているUSBメモリ50のIDを検出する(S15)。次に、CPU19は、S11において記録開始時となった記録予約情報が記憶されている記録予約情報記憶領域に対応するUSBID記憶領域に記憶されているIDと、S15で検出されたIDとが一致するか否かを検出する(S16)。そして、S11において記録時となった記録予約情報が記憶されている記録予約情報記憶領域に対応するUSBID記憶領域に記憶されているIDと、S15で検出されたIDとが一致する場合には、CPU19は、DVD40への情報の記録を開始させ(S17)、一致しない場合には、CPU19は、DVD40への情報の記録を中止させる(S14)。
【0039】
CPU19が図6に示された制御動作を行うことから、DVDレコーダ10においては、対応するDVDID記憶領域及びUSBID記憶領域に記憶されたIDを有するDVD40及びUSBメモリ50のうちの一方が挿入されていない場合には、記録予約情報記憶領域に記憶された記録予約情報に基づくDVD40への情報の記録が不可能となる。つまり、DVDレコーダ10による特定の記録予約に対するプロテクトをかけることができる。したがって、例えば、ある情報の記録を行うか否か迷っている場合などに、とりあえず該情報の記録予約情報を記録予約情報記憶領域に記憶させておけば、後に該情報の記録が不要と判断したときに、対応するDVDID記憶領域及びUSBID記憶領域に記憶されたIDを有するDVD40及びUSBメモリ50のうちの一方を取り外すだけで、該情報の記録をキャンセルできることとなり、利便性が高い。
【0040】
また、CPU19は、対応するDVDID記憶領域及びUSBID記憶領域に記憶されたIDを有するDVD40及びUSBメモリ50が挿入されている場合には、記録予約情報記憶領域に記憶された記録予約情報に基づくDVD40への情報の記録を他の情報の記録に対して優先させる制御を行うことが望ましい。これは、具体的には、例えば、記録予約情報記憶領域に記憶された記録予約情報と、別に設定された記録予約情報との間に時間的な重複がある場合に、対応するDVDID記憶領域及びUSBID記憶領域に記憶されたIDを有するDVD40及びUSBメモリ50が挿入されているならば、CPU19は、記録予約情報記憶領域に記憶された記録予約情報に基づくDVD40への情報の記録を行わせ、別に設定された記録予約情報に基づくDVD40への情報の記録を行わせないように制御することなどを指す。
【0041】
このような構成とすることで、DVDレコーダ10を複数人で共有している場合において、どうしてもDVD40へ記録したい情報がある場合に、記録保護情報記憶部182を利用した記録予約を行うことで、DVDレコーダ10を共有している他人の設定した記録予約による記録失敗を防止できる。
【0042】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記の実施形態においては、再生保護情報記憶部181が有する再生保護情報記憶領域の組数は3組でなくともよく、自然数組であればよい。また、記録保護情報記憶部が有する記録保護情報記憶領域の組数についても同様である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、記録媒体及び補助媒体を挿入可能な再生装置及び記録装置として有効である。また、本発明は、そのような再生装置及び記録装置を有する記録再生装置として有効である。また、本発明は、そのような再生装置及び記録装置の動作を制御するプログラムとして有効である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】DVDレコーダ10の概略の構成を示すブロック図。
【図2】メモリ18の概略の構成を示すブロック図。
【図3】再生保護情報記憶部181の概略の構成を示すブロック図。
【図4】記録保護情報記憶部182の概略の構成を示すブロック図。
【図5】DVD40の情報の再生指令がなされた際のCPU19の制御動作を示すフローチャート。
【図6】記録予約情報記憶領域1821a、1822a、1823aのいずれかに記憶された記録予約情報に基づくDVD40への情報の記録の際のCPU19の制御動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0045】
10 DVDレコーダ(記録再生装置、再生装置、記録装置)
19 CPU(制御部)
40 DVD(記録媒体)
50 USBメモリ(補助媒体)
181 再生保護情報記憶部
182 記録保護情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入された記録媒体に対する情報の記録再生と、挿入された前記記録媒体及び補助媒体のIDの検出とを行う記録再生装置であって、
前記記録媒体及び前記補助媒体のIDの組み合わせを記憶する再生保護情報記憶部と、
記録予約情報、前記記録媒体のID、及び前記補助媒体のIDの組み合わせを記憶する記録保護情報記憶部と、
前記再生保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記補助媒体が挿入されていない場合には、前記再生保護情報記憶部にIDが記憶された前記記録媒体の情報の再生を不可とする再生保護動作と;前記記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記記録媒体又は前記補助媒体が挿入されていない場合には、前記記録保護情報記憶部に記憶された前記記録予約情報に基づく情報の記録を不可とする記録保護動作と;前記記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記記録媒体及び前記補助媒体が挿入されている場合には、前記記録保護情報記憶部に記憶された前記記録予約情報に基づく情報の記録を、他の情報の記録に対して優先させる優先記録動作と;を行う制御部と、
を有することを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
挿入された記録媒体の情報の再生と、挿入された前記記録媒体及び補助媒体のIDの検出とを行う再生装置であって、
前記記録媒体及び前記補助媒体のIDの組み合わせを記憶する再生保護情報記憶部と、
前記再生保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記補助媒体が挿入されていない場合には、前記再生保護情報記憶部にIDが記憶された前記記録媒体の情報の再生を不可とする再生保護動作を行う制御部と、
を有することを特徴とする再生装置。
【請求項3】
挿入された記録媒体への情報の記録と、挿入された前記記録媒体及び補助媒体のIDの検出とを行う記録装置であって、
記録予約情報、前記記録媒体のID、及び前記補助媒体のIDの組み合わせを記憶する記録保護情報記憶部と、
前記記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記記録媒体又は前記補助媒体が挿入されていない場合には、前記記録保護情報記憶部に記憶された前記記録予約情報に基づく情報の記録を不可とする記録保護動作を行う制御部と、
を有することを特徴とする記録装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記記録媒体及び前記補助媒体が挿入されている場合には、前記記録保護情報記憶部に記憶された前記記録予約情報に基づく情報の記録を、他の情報の記録に対して優先させる優先記録動作を行うことを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
【請求項5】
挿入された記録媒体の情報の再生と、挿入された前記記録媒体及び補助媒体のIDの検出とを行う再生装置の動作を制御するプログラムであって、
前記再生装置に備えられた、前記記録媒体及び前記補助媒体のIDの組み合わせを記憶する再生保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記補助媒体が前記再生装置に挿入されていない場合には、前記再生保護情報記憶部にIDが記憶された前記記録媒体の情報の再生を不可とする再生保護ステップを有することを特徴とするプログラム。
【請求項6】
挿入された記録媒体への情報の記録と、挿入された前記記録媒体及び補助媒体のIDの検出とを行う記録装置の動作を制御するプログラムであって、
前記記録装置に備えられた、記録予約情報、前記記録媒体のID、及び前記補助媒体のIDの組み合わせを記憶する記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記記録媒体又は前記補助媒体が前記記録装置に挿入されていない場合には、前記記録保護情報記憶部に記憶された前記記録予約情報に基づく情報の記録を不可とする記録保護ステップを有することを特徴とするプログラム。
【請求項7】
前記記録保護情報記憶部に記憶された対応するIDを有する前記記録媒体及び前記補助媒体が前記記録装置に挿入されている場合には、前記記録保護情報記憶部に記憶された前記記録予約情報に基づく情報の記録を、他の情報の記録に対して優先させる優先記録ステップを有することを特徴とする請求項6に記載のプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−140520(P2008−140520A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−327767(P2006−327767)
【出願日】平成18年12月5日(2006.12.5)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】