説明

記録装置

【課題】 予め印刷されたはがき等の印刷シート材に記録するとき、使用者が印刷シート材をどの向きにセットしても、あるいは表裏を逆にセットしても、正しく記録することができる記録装置を提供する。
【解決手段】 予め印刷された印刷シート材を搬送する搬送手段36、37と、印刷シート材の表裏を反転させるUターン搬送路10と、印刷シート材の印刷情報を読み取る読取センサ59と、を備える。読取センサで読取った印刷情報に基づいて、印刷シート材にUターン搬送路による反転を行わずに記録するか、Uターン搬送路で反転させて記録するかを判別し、判別結果に応じて印刷シート材に記録を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像情報に基づいて記録ヘッドによりシート材に記録を行う記録装置に関し、詳しくは、予め印刷された印刷シート材に記録を行う記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
予め印刷された被記録材(印刷シート材)に記録を行う場合、記録装置の給送部内で、印刷シート材の表裏いずれの面を上にし、前後端をどの向きにセットすれば良いか、わかりにくいことがある。例えば、はがきの場合、郵便番号が印刷されている宛名面と反対側の通信面のいずれを上にし、上端及び下端をどの方向にセットすれば良いか、わかりにくいことがある。また、パソコンのアプリケーション内ではがきの表裏を編集する場合には、表裏どちら側の印刷から開始されるか分かりにくいという課題があった。特許文献1には、プリンタにおいて郵便番号枠を認識させ、セットされた状態が正しければ印刷し、正しくなければ用紙を排出するという提案がされている。
【特許文献1】特開2001−121794号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来例では以下のような課題があった。すなわち、従来例では、ユーザがセットの方向を間違えると印刷を行うことができない。また近年では、両面記録に対応したはがき作成アプリケーションも市販され、これを用いて表裏両面に印刷されている。この方法でも、ユーザーがセットの方向を間違えると印刷を行うことができない。
【0004】
本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、予め枠が印刷されたシート材に記録するとき、使用者がセットしたシート材の状態に係わらず正しく記録することができる記録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、予め印刷された印刷シート材に記録ヘッドにより記録を行う記録装置において、前記印刷シート材を搬送するための搬送手段と、前記印刷シート材の表裏を反転させるUターン搬送路と、前記印刷シート材に印刷された印刷情報を読み取るための読取センサと、を備え、前記読取センサで読み取った前記印刷情報に基づいて、前記印刷シート材に前記Uターン搬送路による反転を行わずに記録するか、前記Uターン搬送路で反転させて記録するかを判別し、該判別の結果に応じて前記印刷シート材に記録を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の記録装置によれば、予め枠が印刷されたシート材に記録するとき、使用者がセットしたシート材の状態に係わらず正しく記録することができる記録装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本発明の一実施形態に係る記録装置の外観の斜視図である。図2は本発明の一実施形態に係る記録装置の斜視図である。図3は図2の記録装置の縦断面図である。本実施形態に係る記録装置は、画像情報に基づいて記録ヘッドによりシート材に画像を記録するように構成されている。そして、図1〜図3は、記録装置がインクジェット記録装置である場合を示す。図1〜図3において、記録装置は、第1給紙部2、搬送部3、排紙部4、記録部5、回復処理部6、第2給紙部(Uターン給紙部)8、及び外装部9を備えている。記録部5では、プラテン34上を搬送されるシートに対し、往復移動するキャリッジ55に搭載された記録ヘッド50により画像を記録していく。外装部9には、開閉可能な給紙トレイ26及び排紙トレイ46が設けられている。
【0008】
給紙部(第1給紙部)2は、被記録材であるシート材Pを積載する圧板21、シート材を給送する給送ローラ28、シート材を分離する分離ローラ24、シート材を積載位置に戻すための戻しレバー22などをベース20に取り付けて構成されている。積載されたシート材Pを保持するための給紙トレイ26がベース20又は外装部9に取り付けられている。給紙トレイ26は多段式であり、引出して使用される。給送ローラ28は断面円弧の棒状をしており、シート材Pの基準端(位置決め側の端縁)寄りの所定位置に1つのゴムローラが設けられており、該ゴムローラによって最上位のシート材を分離し給送する。給送ローラ28の駆動は、給紙部2に設けられた回復処理部6と共用のAPモータから伝達される。
【0009】
圧板21には、シート材の積載位置を規制するための移動可能な可動サイドガイド23が装着されている。圧板21はベース20に設けられた支点を中心に回転可能であり、圧板バネ212により給送ローラ28に付勢されている。給送ローラ28と対向する圧板21の部位には、積載最終近くのシート材Pの重送を防止するための人工皮等の摩擦係数の大きい分離シート213が設けられている。圧板21は給送ローラ28に当接、離間できるように回転可能である。
【0010】
さらに、シート材Pを1枚ずつ分離するための分離ローラ24は、不図示のホルダを介してベース20に回転可能に支持され、バネ等で給送ローラ28に付勢されている。分離ローラ24は、給送ローラ28に当接、離間可能であり、その内部にトルクリミッタとなるクラッチバネが装着されており、所定以上の負荷トルクがかかると回転することで分離機能を発揮する。以上の圧板21、戻しレバー22、分離ローラ24は、ASFセンサによって位置を検知され、それぞれの動作が制御される。また、シート材を積載位置に戻すための戻しレバー22は、ベース20に回転可能に支持されており、解除方向にバネ付勢されている。シート材を戻すときは、不図示のコントロールカムによって回転駆動される。
【0011】
通常の待機状態では、圧板28はリリースされ、分離ローラ24はコントロールカムでリリースされ、戻しレバー22はシート材Pを戻すとともに積載口を塞いでいる。給紙動作が開始されると、モータ駆動によって、まず、分離ローラ24が給送ローラ28に当接する。そして、戻しレバー22がリリースされ、圧板21が給送ローラ28に当接する。この状態で、シート材Pの給送が開始され、シート材の所定枚数のみが給送ローラ28と分離ローラ24のニップ部へ送り出される。送り出されたシート材はニップ部で分離され、最上位の1枚のみが給送される。給送されるシート材は、停止している搬送ローラ36とピンチローラ37のニップ部まで到達する。シート材がここまで到達すると、圧板21は圧板カムによって、分離ローラ24はコントロールカムによって、それぞれリリースされる。戻しレバー22はコントロールカムによって積載位置へ戻される。このとき、給送ローラ28と分離ローラ24のニップ部に到達していた2枚目以降のシート材は、戻しレバー22により積載位置まで戻される。
【0012】
搬送部3は、給送されるシート材を記録部5を通して搬送するとともに記録したシート材を装置本体から排出するものであり、シャーシ11に取り付けられている。搬送部は、シート材を搬送する搬送ローラ36とシート材の前後端を検知するPEセンサを備えている。搬送ローラ36は、金属軸の表面にセラミックの微小粒をコーティングした構造のものであり、シャーシ11に設けられた軸受38により両端金属軸部分を回転自在に支持されている。搬送ローラ36と軸受38との間にはバネ381が配されている。このバネ381は、搬送ローラ36にトルク負荷を与えることで安定した搬送を実現するためのものである。搬送ローラ36に従動ローラである複数のピンチローラ37が圧接されている。
【0013】
図4は図2の記録装置におけるピンチローラ37の搬送ローラ36に対する圧接離間機構の斜視図である。図1〜図4において、各ピンチローラ37はピンチローラホルダ30に保持され、ピンチローラバネ31で搬送ローラ36に圧接されることでシート材の搬送力を生み出している。ピンチローラホルダ30は、その回転軸がシャーシ11の軸受で支持され、該回転軸を中心に回転可能である。シート材が給送されてくる搬送部3の入口近傍にはシート材をガイドするためのガイドフラッパー33が配され、搬送ローラ36の下流側にはプラテン34が配されている。ピンチローラホルダ30にはPEセンサレバー32が回転可能に支持されており、PEセンサレバー32の動きをPEセンサで検知することによりシート材の先端及び後端が検出される。プラテン34はシャーシ11に位置決めされて取り付けられている。ガイドフラッパー33は搬送ローラ36の軸部に回転可能に支持され、通常ではシャーシ11に当接した位置に保持されている。
【0014】
搬送部3に送られてきたシート材Pは、ピンチローラホルダ30及びガイドフラッパー33に案内されて搬送ローラ36とピンチローラ37のニップ部へ到達する。このとき、PEセンサレバー32でシート材の先端を検知することで、該シート材の記録位置(例えば印刷開始位置)を求めている。シート材は不図示の搬送モータで搬送ローラ36を回転駆動することでプラテン34上を搬送される。プラテン34上には搬送基準面(搬送支持面)となるリブが形成されている。このリブにより、記録ヘッド50とシート材Pの間の隙間を管理するとともに、後述の排紙ローラ40との協働によりシート材の浪打ちを抑制している。搬送ローラ36の駆動は、DCモータからなる搬送モータ35の回転力をタイミングベル等で該搬送ローラの軸に設けたプーリ361に伝達することにより行われる。また、搬送ローラ36の軸にはコードホイール362が設けられており、シャーシ11に取り付けられたエンコーダセンサ363によりコードホイール362を読み取ることにより搬送ローラ36による搬送量を検出している。また、搬送ローラ36の搬送下流側には、画像情報に基づいてシート材に画像を形成する記録ヘッド50が配されている。記録ヘッド50は、搬送方向と交差する方向に往復移動するキャリッジ55に搭載されている。
【0015】
記録部5は、キャリッジ55に搭載された記録ヘッド50を備えている。キャリッジ55は、ガイドシャフト52及びガイドレール111によりシート材Pの搬送方向と交差する方向に往復移動可能に案内支持されている。ガイドレール111は、キャリッジ55の後端を保持することで、記録ヘッド50とシート材Pとの間に所定の隙間を維持している。キャリッジ55は、キャリッジモータ54により、タイミングベルト541を介して駆動される。タイミングベルト541は、バネ付勢されたアイドルプーリ542によって張設されている。タイミングベルト542はゴム等からなるダンパーを介してキャリッジ55と結合されており、これにより、キャリッジモータ54等の振動を減衰することで画像ムラ等を低減している。タイミングベルト542と平行にコードストリップ561が張設されている。
【0016】
キャリッジ55上の電気基板に搭載されたエンコーダセンサでコードストリップ561のマーキングを読み取ることにより、キャリッジ55の位置を検出する。この電気基板には、記録ヘッド50と電気的接続するためのコンタクトも設けられている。キャリッジ55上の電気基板と装置本体側の電気基板はフレキシブル基板57により接続されている。記録ヘッド50は、キャリッジ55に回転可能に取り付けられたヘッドセットレバー51により、該キャリッジに対し着脱可能に位置決め固定されている。また、キャリッジ55を案内支持しているガイドシャフト52の両端部には偏心カムが設けられており、該偏心カムを回転駆動することによりガイドシャフト52を昇降させることができる。これにより、シート材の厚みが異なる場合でも記録ヘッド50との間に最適なギャップを維持することができる。
【0017】
さらに、キャリッジ55には、シート材Pに印刷された画像を検知するための読取センサ59が搭載されている。この読取センサ59は、例えば小型CCD光センサで構成されている。この読取センサ59は、記録ヘッド50から吐出されたインク滴のシート材上における着弾位置ズレ状態(画像記録状態)を検知し、その結果に基づいて着弾位置ズレを自動的に補正するための検知手段として使用される。すなわち、シート材に記録を行った後、シート材の記録面を読取ってインク滴の着弾位置ズレの状態を検知し、検知情報に基づいて着弾位置の調整補正を行うために使用される。そして、シート材に記録を行うとき、搬送ローラ36の駆動により画像を形成する行位置(シート材の搬送方向の記録位置)にシート材を搬送する。これと同時に、キャリッジモータによりキャリッジ55を搬送方向と交差する方向における記録開始位置へ移動させるとともに、上記の着弾位置ズレの検知結果に基づいて記録ヘッド50の画像形成位置を補正する。次いで、前述の電気基板からの画像信号に基づいて記録ヘッド50の吐出口からシート材へ向けてインクを吐出する記録動作を開始する。なお、読取センサ59は、搬送されるシート材上の画像を読み取ることで、目当ての画像の有無や位置を検知するために広く使用される。
【0018】
記録ヘッド50は、画像情報に基づいて吐出口からインクを吐出するインクジェット記録ヘッドであり、キャリッジ55のシート材搬送方向と交差する方向に移動に同期して吐出口からシート材へインクを吐出することにより画像を記録していく。記録ヘッド50には、各色インクのインクタンクが交換可能に装着されている。なお、記録ヘッド50は、ヒータ等により吐出口内のインクに熱を与え、この熱によりインクを膜沸騰させ、この膜沸騰による気泡の成長または収縮によって生じる圧力変化により吐出口からインクを吐出する構成となっている。
【0019】
排紙部4は、2本の排紙ローラ40、41と、これらの排紙ローラに圧接されて従動回転する拍車42とを備えている。排紙ローラ40、41は搬送ローラ36と同期駆動される。また、各排紙ローラ40、41は、記録ヘッド50と対向配置されたプラテン34の搬送下流側に取り付けられている。2個の排紙ローラのうち一方(搬送上流側)の排紙ローラ40は、金属軸に複数のローラゴム部を設けた構造になっており、搬送ローラ36からアイドラギアを介して伝達される回転力により駆動される。他方(搬送下流側)の排紙ローラ41は、樹脂の軸にエラストマーの弾性体を複数取り付けた構造になっており、排紙ローラ40からアイドラギアを介して伝達される回転力により駆動される。
【0020】
各拍車42は、周囲に複数の凸形状を有するSUSの薄板を樹脂と一体成型した構造を有する。各拍車42は、コイルバネを棒状に設けた拍車バネ44によって拍車ホルダ43に取り付けられ、該拍車バネの付勢力により排紙ローラ40、41へ押圧されている。拍車42には2種類ある。つまり、排紙ローラ40、41のゴム部(弾性体部)と対応する位置に配されて主にシート材の搬送力を生み出すものと、その間のゴム部(弾性体部)が存在しない位置に配されて主に記録する際のシート材の浮き上がりを抑えるものとの2種類がある。また、排紙部4には、排紙ローラ40、41の排出方向先端側でシート材を持ち上げることにより、排出されて積載されたシート材の記録面を擦ることを防止するための紙端サポートが設けられている。
【0021】
以上の構成によって、記録部5で画像を記録されたシート材Pは、最終的には、排紙ローラ41と拍車42とのニップ部に挟まれて搬送されながら、装置本体外の排紙トレイ46に排出される。排紙トレイ46は、フロントカバー95に収納可能に構成されており、必要なときには引出して使用される。排紙トレイ46は先端に向けて高くなる方向に傾斜するとともに両側端縁も高くなっており、排出されたシート材の積載性の向上並びに記録面の擦れ防止が図られている。
【0022】
次にUターン給紙部からなる第2給紙部8について説明する。このUターン給紙部は、積載されたシート材の裏面(又は両面)に記録する場合に使用される。装置本体の底部の前寄りの位置にはシート材Pを積載(収納)するカセット81が装着されている。カセット81に積載されたシート材は圧板822により給送ローラ821に押圧される。給送ローラ821に対しては、シート材を1枚ずつ分離するための分離ローラ831が従動回転可能に付勢されている。また、給送ローラ821のカセット81側には、給送ローラ821と分離ローラ831のニップ部まで送り出された2枚目以降のシート材を積載位置へ戻すための戻しレバー824が配されている。圧板822、給送ローラ821、分離ローラ831、及び戻しレバー824はベース84に取り付けられており、これらの動作はベース84に取り付けられた加圧制御機構を介して駆動される。
【0023】
カセット81は前後方向に収縮可能な2段構造になっており、シート材のサイズにより使い分けることができる。小サイズのシート材を使用するとき、あるいはカセット81を使用しないときは、カセット81を収縮させる。給送ローラ821は断面円弧の棒状をしている。給送ローラ821のシート材の基準側端縁寄りの位置には1個のローラゴムが設けられており、該ローラゴムと分離ローラ831によりシート材を給送する。給送ローラ821は、Uターン給紙部8に設けられた不図示の両面モータにより駆動される。圧板822には、シート材の積載位置を規制するための可動サイドガイド827が移動可能に装着されている。圧板822はカセット81に設けられた支点を中心に回転可能であり、圧板バネ828により給送ローラ821に向けて付勢されている。給送ローラ821と対向する圧板822の部位には、シート材の重送を防止するための摩擦係数の大きい分離シート829が設けられている。
【0024】
圧板822の給送ローラ821に対する圧接、離間は回転駆動される圧板カム836によって制御される。シート材を1枚ずつ分離するための分離ローラ831は、不図示の分離ローラホルダに取り付けられ、不図示のバネにより給送ローラ821に付勢される。分離ローラ831も給送ローラ821に対して圧接、離間可能である。また、分離ローラ831は、トルクリミッタとなるクラッチバネを内蔵しており、所定以上の負荷がかかるとローラ部分が回転する。圧板822、戻しレバー824、分離ローラ831の回転位置は、不図示のUターンセンサにより検知される。戻しレバー824は、解除方向にバネ付勢されており、シート材を戻すときはコントロールカムによって回転駆動される。
【0025】
通常の待機状態では、圧板822はリリースされ、分離ローラ831もリリースされている。戻しレバー824は、シート材を戻した後、積載口を塞ぐような積載位置に保持されている。この状態から給紙が開始されると、モータ駆動により、まず分離ローラ831給送ローラ821に当接する。次いで、戻しレバー824がリリースされ、圧板822が給送ローラ821に当接する。この状態で、シート材の給送が開始される。シート材はベース84に設けられた前段規制手段で制限され、シート材の所定枚数のみが給送ローラ821と分離ローラ831のニップ部に送り出される。送り出されたシート材のうちの最上位のシート材のみがニップ部で分離されて給送される。
【0026】
反転給送部8には反転搬送パス10Aが設けられている。この反転搬送パス10Aには、2個の中間ローラ86、87とこれらに押圧されるピンチローラ861、871が配されている。分離・給送されたシート材が第1中間ローラ86とピンチローラ861のニップ部に到達すると、圧板822及び分離ローラ831はコントロールカムによってリリースされる。戻しレバー824はコントロールカムよって積載位置に戻され、これにより、給送ローラ821と分離ローラ831のニップ部に到達していたシート材が積載位置へ戻される。反転搬送パスの第1中間ローラ86の搬送下流側には第2中間ローラ87が配されている。第2中間ローラ87には、従動回転するピンチローラ871が圧接されている。第1及び第2中間ローラ86、87は、金属軸の4〜6箇所にJIS硬度で約40〜80度のEPDMからなるローラゴムを固定して構成されている。このローラゴムと対応する位置に、シート材を挟持するためのピンチローラ861、871が配されている。各ピンチローラ861、871は、バネ軸に取り付けられ、該バネ軸の弾性力によりそれぞれの中間ローラ86、87に押圧されている。
【0027】
第2給送部8の反転搬送パス10Aの内側はインナーガイド881で形成され、外側はアウターガイド882で形成されている。第1給送部2からの給送されるシート材の搬送路と、第2給送部(反転給送部)8から給送されるシート材の搬送路との搬送パスの合流点は回転可能なフラッパー883で形成されている。反転給送部8から搬送されるシート材は、フラッパー883の自重に抗して該フラッパーを持ち上げながら搬送部3の搬送ローラ36へ搬送される。一方、第1給送部2から搬送されるシート材は、フラッパー883の上面に沿って搬送ローラ36へ搬送される。シート材の先端が停止している搬送ローラとピンチローラ37のニップ部に当接することで、シート材のレジ取り(先端揃え)が行われる。次いで、搬送ローラ36の回転駆動が開始され、シート材を搬送ローラ36とピンチローラ37で搬送しながら、記録ヘッド50により該シート材に画像を記録していく。記録されたシート材は、搬送ローラ36とピンチローラ37のニップ部を抜けた後、排紙ローラ40、41及びこれらに圧接された拍車により装置本体外へ搬送され、排出される。
【0028】
次に反転搬送パス10Aを用いて行う両面記録について説明する。両面記録は、記録部5でシート材の第1の面に記録した後、該シート材の後端部を搬送ローラ36とピンチローラ37のニップ部で挟持した位置から搬送ローラ36を逆転し、逆搬送する。第1の面を記録したシート材が搬送ローラ36を排出方向へ抜けた場合は、図4を用いて後述するように、一旦ピンチローラ37を搬送ローラ36から離間させ、排紙ローラ40、41の逆点により該搬送ローラとピンチローラの間にシート材の後端部を送り込む。そして、ピンチローラ37を搬送ローラ36へ押圧することでシート材の後端部を再度挟持し、次いで搬送ローラ36を逆転駆動することでシート材の逆搬送を開始する。
【0029】
次に、図4を用いて、ピンチローラホルダ30の昇降機構によりピンチローラ37を搬送ローラ36に対して圧接離間させるための構成及び動作、並びにシート材の逆搬送について説明する。図4において、複数のピンチローラ37がピンチローラホルダ30の先端部に回転自在に軸支されている。ピンチローラホルダ30は、シャーシ11に設けられた支点30aを中心に回動可能に支持されている。各ピンチローラ37は、ピンチローラホルダ30をバネ31で付勢することにより、搬送ローラ36に押圧(圧接)される。バネ31の反対側の部位は昇降カム301に当接している。昇降カム301は、カムシャフト302に圧入固定されており、該カムシャフトの回転と同期して回転する。カムシャフト302の一端部にはカムギア302aが固定されている。従って、不図示のモータでカムギア302を回転させると、これに同期して昇降カム301も回転する。
【0030】
カムギア302aにはバネ31と当接している第1のカム面とピンチローラホルダ30に当接する第2のカム面が存在する。昇降カム301が回転することにより、バネ31の弾性力が小さくなるとともにピンチローラホルダ30の昇降カム301側の部位が押し下げられる。これによりピンチローラホルダ30が支点30aを中心に回転し、ピンチローラ37を搬送ローラ36から離間させる。ピンチローラ37が搬送ローラ36から離間した状態で排紙ローラ40、41を逆転させることで、シート材の後端部が搬送ローラ36と離間したピンチローラ37の間に送り込まれる。次いで、不図示のモータでカムギア302を逆転させることで、ピンチローラホルダ30を下降させ、再度ピンチローラ37を搬送ローラ36に圧接させる。そして、搬送ローラ36を逆転駆動する。
【0031】
搬送ローラ36とピンチローラ37のニップ部に再度挟持されたシート材は、搬送ローラ36の逆転によって、両面用搬送パス10Bへ送り込まれ、反転搬送パス10Aへ向けて搬送される。両面用搬送パス10Bへ進入したシート材は、先ず、ガイド893に沿ってガイドされるとともに、両面ローラ891とピンチローラ892に挟持され、さらに搬送される。両面用搬送パス10Bは、所定距離過ぎると反転搬送パス10Aへ合流する。第3給送部8のカセット81から給送ローラ821により給送されるシート材は、この合流点からUターン搬送ローラ10Aへ送り込まれる。従って、この合流点から先のシート材の搬送は、前述の給送ローラ821によるシート材の給送搬送と同様にして行われる。そして、シート材は、反転搬送パス10Aを通して搬送される間に表裏を反転されて搬送ローラ36及び記録部5へ搬送される。
【0032】
回復処理部6は、記録ヘッド50のインク吐出性能を維持回復するための処理を行うユニットである。この回復処理部には、記録ヘッドをクリーニングするためのポンプ60と、記録ヘッドの乾燥を抑えるためのキャップ61と、記録ヘッドの吐出口周辺を拭き取り清掃するためのワイパー62は、を備えている。回復処理部6の動作部は、例えばAPモータで駆動され、一方向の回転でポンプ60を駆動し、他方向の回転でワイパー62の動作及びキャップ61の昇降(密着離間)を駆動する。このような動作のために、APモータの駆動を実現するため、伝動機構にワンウェイクラッチが設けられている。
【0033】
ポンプ60としては、例えば、2本のチューブをコロでしごくことで負圧を発生させるチューブポンプが使用される。このチューブポンプは、開閉弁65を介してキャップ61に接続されている。キャップ61を記録ヘッド50に密着させた状態でポンプ60を作動することにより、該記録ヘッドの吐出口からから劣化インクを吸引排出することができる。キャップ61には、記録ヘッドの吐出面のインク残りを防ぐためのインク吸収体611が装填されている。インク吸収体611に含浸したインクは、固着による障害を防止するため、キャップ61を開放した状態でポンプ60を作動することにより排出される。このようなインクの吸引は、空吸引と呼ばれる。吸引排出されたインクは下ケース99内に装填された廃インク吸収体に吸収されて保持される。
【0034】
ワイパー62の動作及びキャップ61の昇降動作等の回復処理のための一連の動作は、複数のカム面を有するメインカム63により制御される。メインカム63の位置は、フォトインタラプタ等の位置検出センサで検出することができる。キャップ61が下降(開放)位置にあるとき、ワイパー62を記録ヘッド50の吐出面に摺擦させて拭き取り清掃を行う。ワイパー62には、吐出口の近傍だけを拭き取るものと吐出面の広い領域を拭き取るものがあり、複数個が設けられている。ワイパー62の移動方向の最も奥の位置には、該ワイパー自体に付着したインク等を除去するためのワイパークリーナ66が配されている。ポンプ60とキャップ61の開閉弁65の開閉を制御することにより、各色インクの一括吸引と各色インク別の個別吸引を必要に応じて行うことができる。開閉弁65の開閉は、弁位置検知センサで検出される。
【0035】
以上説明した各機構部分はシャーシ11に組み付けられており、その周囲に覆うようにして外装部9が取り付けられている。外装部9は、主に、下ケース99、上ケース98、アクセスカバー97、コネクタカバー96、フロントカバー95、サイドカバー93から構成されている。フロントカバー95には、排紙トレイ46が収納可能に装着され、収納時には排紙口を塞ぐ。フロントカバー95の開閉状態は、不図示のセンサで検出可能である。上ケース98にはアクセスカバー97が開閉可能に取り付けられている。上ケース98の上部の一部は開口しており、その位置でインクタンク71や記録ヘッド50を交換することができる。上ケース98には、アクセスカバー97の開閉を検知するためのドアスイッチ及びメインスイッチ982、並びにLEDからなる表示部982等を有する表示部が設けられている。さらに、上ケース98には、第1給送部2の給紙トレイ26が回動(収納)可能に取り付けられている。給紙トレイ26は、収納位置にすることで給送部2のカバーになる。サイドカバー93は左右から上ケース98及び下ケース99を覆うように取り付けられている。
【0036】
図5は官製はがきの宛名面を記録面として記録部5へ搬送するときの状態を示す平面図である。図6は官製はがきの宛名面に記録するときの状態を示す平面図である。図7は官製はがきの通信面に記録するときの状態を示す平面図である。図8は予め印刷されたシート材の両面に記録するときの動作手順を示すフローチャートである。次に、以上の構成において、予め印刷された(プレプリントされた)シート材の両面に記録する(両面記録を行う)ときの構成及び動作について説明する。ここでは、予め印刷されたシート材(印刷シート材)として、官製はがきのように第1面(宛名面)に予め郵便番号枠等の印刷情報が印刷されているシート材を使用する場合を説明する。
【0037】
図5〜図8において、本実施形態では、第1給送部2の積載部(圧板21上)に、印刷シート材としてのはがきPが宛名面を記録面(上面)にしてセットされる。記録装置又はホストコンピュータのオペレーションによってはがきに両面記録を行う旨の指令が制御部に伝達されると(ステップS1)、第1給送部2に積載されたはがきが給送ローラ28の回転により1枚だけ給送される。そして、このはがきは搬送ローラ36とピンチローラ37により記録部5まで搬送される(ステップS2)。次に、図5に示すように、キャリッジ55を移動させことにより、該キャリッジ上の読取センサ59によりはがきの宛名面の郵便番号枠を読み取る。この郵便番号枠は、印刷シート材であるはがきの印刷情報である。本実施形態では、はがきPが搬送され、宛名面の郵便番号枠の搬送方向位置がキャリッジ55上の読取センサ59の搬送方向位置と合致したところでキャリッジ55を移動させる。そして、キャリッジ55に搭載された読取センサ59により、予め決められた位置に印刷(プレプリント)されているはずの印刷情報(郵便番号枠)を読み取る(ステップS3)。そして、読取センサで読み取った印刷情報を画像認識部で画像判断し(ステップS4)、記録面が宛名面(印刷面)であるか否かを判別する(ステップS5)。
【0038】
ステップS5で記録面が宛名面であると判別されると、ステップS6へ進む。ステップS6では、印刷シート材(はがき)の搬送方向における前後方向(記録面の前後方向)が正しいか否か、すなわち印刷シート材の前後方向が記録データと合っているか否かを判別する(ステップS6)。前後方向が正しいと判別されると、搬送ローラ36の回転ではがきを予め算出された記録開始位置まで搬送し(ステップS7)、続いて図6に示すような宛名面の記録(第1面の記録)を実行する(ステップS8)。次いで、搬送ローラ36を逆転駆動することにより宛名面の記録を終了したはがきをUターン搬送路10へ搬送し、該Uターン搬送路ではがきの表裏を反転させ(ステップS9)、再び搬送ローラ36とピンチローラ37のニップ部へ搬送する。そして、搬送ローラ36の回転により表裏反転されたはがき(第2面データ通信面を記録面としたはがき)を記録開始位置まで搬送し(ステップS10)、続いて図7に示すような通信面の記録を実行する(ステップS11)。通信面の記録を終了したはがきは排紙部4を通して排紙トレイ等へ排出され、一連の動作が終了する(ステップS12)。
【0039】
読取センサ59は、予め、はがきの前後方向も認識可能に設定されている。はがきが前後反対に積載され、ステップS6ではがきの搬送方向における前後方向が正しくないと判別された場合は、ステップS25へ進んで記録データを反転させて搬送方向に合わせた後、ステップS7へ進んで記録動作を開始する。そして、前述したステップS7〜ステップS12と同様の手順で記録動作を実行する。
【0040】
次に、はがきが通信面を上にした表裏反対の状態でセットされた場合について説明する。図8において、この場合の動作シーケンスは、ステップS1〜ステップS5の宛名面であるか否かを判別するところまでは上記の表裏が正しくセットされた場合と同じである。ステップS5で表裏が逆であり、記録面が宛名面でないと判別されると、搬送ローラ36を逆転駆動することによりはがきをUターン搬送路10へ搬送し、Uターン搬送路10ではがきの表裏を反転させる(ステップS13)。そして、再び搬送ローラ36とピンチローラ37のニップ部へ搬送し、表裏反転されたはがき(宛名面を記録面としたはがき)を搬送ローラ36の回転により記録部5まで搬送する。
【0041】
次に、図5に示すように、キャリッジ55を移動させことにより、該キャリッジ上の読取センサ59によりはがきの宛名面の郵便番号枠を読み取る。すなわち、はがきPが搬送され、宛名面の郵便番号枠の搬送方向位置がキャリッジ55上の読取センサ59の搬送方向位置と合致したところでキャリッジ55を移動させる。この際、読取センサ59により、はがきに印刷されているはずの郵便番号枠を読取センサ59により読み取る(ステップS13)。そして、読取センサで読み取った情報を画像認識部で画像判断し(ステップS14)、記録面が宛名面(印刷面)であるか否かを判別する(ステップS15)。ステップS15で記録面が宛名面でないと判別されると、この場合はステップS27ではがき(シート材)をそのまま排出する。ステップS15で記録面が宛名面であると判別されると、ステップS16へ進んで、搬送されるはがきの前後方向が正しいか否か、すなわち前後方向が記録データと合っているか否かを判別する。前後方向が正しいと判別されると、搬送ローラ36の回転によりはがきを予め算出された記録開始位置まで搬送し(ステップS17)、続いて図6に示すような宛名面の記録(第1面の記録)を実行する(ステップS18)。
【0042】
次いで、搬送ローラ36を逆転駆動することにより宛名面の記録を終了したはがきをUターン搬送路10へ搬送し、該Uターン搬送路ではがきの表裏を反転させ(ステップS19)、再び搬送ローラ36とピンチローラ37のニップ部へ搬送する。そして、搬送ローラ36の回転により表裏反転されたはがき(第2面データ通信面を記録面としたはがき)を記録開始位置まで搬送し(ステップS20)、続いて図7に示すような通信面の記録を実行する(ステップS21)。通信面の記録を終了したはがきは排紙部4を通して排紙トレイ等へ排出され、一連の動作が終了する(ステップS22)。
【0043】
読取センサ59は、予め、はがきの前後方向も認識可能に設定されている。はがきが前後反対に積載され、ステップS16ではがきの搬送方向における前後方向が正しくないと判別された場合は、ステップS28へ進んで記録データを反転させて搬送方向に合わせた後、ステップS17へ進む。そして、前述したステップS17〜ステップS22と同様の手順で記録動作を実行する。
【0044】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る記録装置は、画像情報に基づいて、キャリッジ55に搭載された記録ヘッド50によりシート材(被記録材)Pに画像を記録するように構成されている。この記録装置は、搬送ローラ36及びピンチローラ37等からなる搬送手段と、反転搬送パス10A及び両面用搬送パス10Bを有するUターン搬送路10と、キャリッジ55に搭載された読取センサ59とを備えている。官製はがき等の予め印刷された印刷シート材を搬送するのに上記搬送手段が使用される。この印刷シート材を表裏反転させるためにUターン搬送路10が使用される。読取センサ59は、搬送されてきた印刷シート材に印刷された印刷情報を読み取るために使用される。
【0045】
そして、読取センサ59で読取った印刷情報に基づいて、印刷シート材PにUターン搬送路10による反転を行わずに記録するか、Uターン搬送路10で反転させて記録するかを判別する。この判別結果に応じて、印刷シート材Pに記録を行う。以上により、官製はがき等の印刷シート材の両面に記録を行うように構成されている。また、このような両面記録においては、搬送手段によって搬送された印刷シート材Pの印刷情報を読取センサで読み取ったときに、印刷情報を認識できたときはそのまま記録する。一方、印刷情報を認識できなかったときは、印刷シート材PをUターン搬送路10で表裏反転させた後で読取センサ59により再度読み取るように構成されている。さらに、予め印刷シート材の前後を認識可能に設定された読取センサ59により、搬送されてきた印刷シート材の前後方向を検知する。この検知により印刷シート材の前後方向が正しくないと判別された場合は、該印刷シート材に記録される記録データを反転させて記録動作を行うように構成されている。
【0046】
以上説明した実施形態に係る記録装置によれば、予め印刷されたはがき等の印刷シート材に記録するとき、使用者が印刷シート材をどの向きにセットしても、あるいは表裏を逆にセットしても、正しく記録することができる。また、印刷シート材を表裏を逆にしてセットした場合でも、表裏両面に正しく記録することができる。つまり、予め枠が印刷されたシート材に記録するとき、使用者がセットしたシート材の状態に係わらず正しく記録することができる。以上の実施形態では、印刷シート材が片面に印刷されたシート材である場合を例示したが、本発明は印刷シート材が両面(表裏)に印刷されたシート材である場合にも同様に適用可能であり、同様の作用効果を奏するものである。また、以上の実施形態では、印刷シート材がはがきである場合を例に挙げたが、本発明は予め印刷されたシート材であれば、サイズや紙質や厚み等に関わらずどのような被記録材に対しても同様に適用可能であり、同様の作用効果を奏するものである。
【0047】
なお、本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、撮像画像形成装置などの単体の記録装置に限定されるものではなく、これらを組み合わせた複合装置、あるいはコンピュータシステムなどの複合装置における記録装置に対しても広く適用可能である。また、本願における画像は文字や記号等を含む全ての出力可能な像を意味し、シート材についても、紙、プラスチックシート、写真調印画紙、布、OHP用シートなど、画像を形成できるものであれば、材質や形態に関わらず使用することができる。また、記録部5は、インクジェット式に限らず、例えば、レーザービーム式、熱転写式、感熱式あるいはワイヤドット式など、どのような記録方式でも良い。さらに、記録部の走査方式も、シリアル式やライン式など、どのような方式でも良い。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態に係る記録装置の外観の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る記録装置の斜視図である。
【図3】図2の記録装置の縦断面図である。
【図4】図2の記録装置においてピンチローラを搬送ローラに対して圧接離間させるためにピンチローラホルダを昇降するための昇降機構を示す斜視図である。
【図5】官製はがきの宛名面を記録面として記録部へ搬送するときの状態を示す平面図である。
【図6】官製はがきの宛名面に記録するときの状態を示す平面図である。 に、以上の構成に
【図7】官製はがきの通信面に記録するときの状態を示す平面図である。
【図8】予め印刷されたシート材の両面に記録するときの動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0049】
2 第1給送部
3 搬送部
4 排紙部
5 記録部
8 第2給送部
10 Uターン搬送路
10A 反転搬送パス
10b 両面用搬送パス
26 給紙トレイ
59 読取センサ
36 搬送ローラ
37 ピンチローラ
50 記録ヘッド
55 キャリッジ
P シート材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め印刷された印刷シート材に記録ヘッドにより記録を行う記録装置において、
前記印刷シート材を搬送するための搬送手段と、
前記印刷シート材の表裏を反転させるUターン搬送路と、
前記印刷シート材に印刷された印刷情報を読み取るための読取センサと、
を備え、
前記読取センサで読み取った前記印刷情報に基づいて、前記印刷シート材に前記Uターン搬送路による反転を行わずに記録するか、前記Uターン搬送路で反転させて記録するかを判別し、該判別の結果に応じて前記印刷シート材に記録を行うことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記搬送手段によって搬送された印刷シート材の印刷情報を前記読取センサで読み取り、印刷情報を認識できたときはそのまま記録し、印刷情報を認識できなかったときは、前記印刷シート材を前記Uターン搬送路で表裏反転させた後で前記読取センサにより再度読み取ることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記読取センサにより印刷シート材の前後方向が正しくないと判別された場合は、記録データを反転させて記録動作を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
【請求項4】
記録ヘッドを搭載して前記印刷シート材の搬送方向と交差する方向に移動するキャリッジを備え、前記読取センサは前記キャリッジに搭載されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−279628(P2008−279628A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−124388(P2007−124388)
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】