説明

試験装置および試験方法

【課題】レイテンシを変更可能な被試験メモリの良否を効率的に判定する。
【解決手段】予め設定されたアルゴリズムに基づいて、被試験メモリに供給すべき制御コマンドと、アドレスと、被試験メモリに書き込むべき書込データおよび被試験メモリから読み出した読出データの期待値を含む試験パターンを順次生成するパターン発生器と、制御コマンド、アドレスおよび書込データを被試験メモリに供給し、被試験メモリが出力する読出データを受け取る信号入出力部と、読出データと期待値とを比較して、読出データの良否を判定する判定部と、パターン発生器が生成した試験パターンがレイテンシ設定コマンドであるか否かを検出する検出部と、検出部がレイテンシ設定コマンドを検出した場合に、被試験メモリへのデータ書き込みにおいて信号入出力部の書込レイテンシおよび読出レイテンシを、レイテンシ設定コマンドに応じた値に設定する設定部とを備える試験装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被試験メモリを試験する試験装置および試験方法に関する。特に本発明は、信号入出力のタイミングが可変な試験装置および試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、読出レイテンシおよび/または書込レイテンシを変更できるメモリが使われている。例えば、DDR2-SDRAMやDDR3-SDRAMでは、カラムアドレスを指定する制御コマンドを受けてからデータを出力するまでの遅延時間(CASレイテンシ)を変更することができる。このようなメモリの良否を判定するためには、読出レイテンシおよび/または書込レイテンシとして複数の数値のそれぞれをメモリに設定して、書込試験および/または読出試験を行うことが望ましい。
【0003】
なお、現時点で先行技術文献の存在を認識していないので、先行技術文献に関する記載を省略する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
CASレイテンシとしてある数値を被試験メモリに設定した場合には、試験装置は、そのCASレイテンシに合わせて信号入出力のタイミングを変更する必要がある。例えば、試験装置は、制御コマンドをメモリに出力してからそのメモリにデータを供給するまでのレイテンシを変更する必要がある。また、試験装置は、制御コマンドをメモリに出力してからそのメモリからデータを読み出すまでのレイテンシを変更する必要がある。
【0005】
しかしながら、従来の試験装置において、信号入出力のタイミングを変更するためには、試験を一旦中断してメモリへのデータ供給やメモリからのデータ読出を中止しなければならない。このため、レイテンシを変更する毎に試験を中断しなければならず、被試験メモリ1つあたりの所要試験時間が大きくなってしまう場合があった。なお、DDR2-SDRAMやDDR3-SDRAMには、データ読み書きを継続しながらレイテンシを動的に変更する機能が備わっている。即ち、このような種類のメモリを試験する場合には、メモリのレイテンシが動的に変更されるにもかかわらず試験装置のレイテンシを動的に変更できない場合があった。
【0006】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる試験装置および試験方法を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の形態によると、被試験メモリを試験する試験装置であって、予め設定されたアルゴリズムに基づいて、被試験メモリに供給すべき制御コマンドと、アドレスと、被試験メモリに書き込むべき書込データおよび被試験メモリから読み出した読出データの期待値の少なくとも一方とを含む試験パターンを順次生成するパターン発生器と、制御コマンド、アドレスおよび書込データを被試験メモリに供給し、被試験メモリが出力する読出データを受け取る信号入出力部と、読出データと期待値とを比較して、読出データの良否を判定する判定部と、パターン発生器が生成した試験パターンが、制御コマンドを入力してからデータを入出力するまでのレイテンシを被試験メモリに対して設定するレイテンシ設定コマンドであるか否かを検出する検出部と、検出部がレイテンシ設定コマンドを検出した場合に、被試験メモリへのデータ書き込みにおいて信号入出力部が制御コマンドを被試験メモリへ供給してから書込データを供給するまでの書込レイテンシ、および、被試験メモリからのデータ読み出しにおいて信号入出力部が制御コマンドを被試験メモリへ供給してから読出データを取得するまでの読出レイテンシの少なくとも一方を、レイテンシ設定コマンドによるレイテンシの設定値に応じた値に設定する設定部とを備える試験装置を提供する。
【0008】
また、パターン発生器は、アルゴリズムに基づいて、制御コマンド、アドレス、およびデータを含む試験パターンを順次生成するコマンド発生部、アドレス発生部、およびデータ発生部を有し、当該試験装置は、レイテンシ設定コマンドに応じた試験パターンを生成する場合に、データ発生部が発生した、レイテンシの設定値を含むデータを、アドレスとして出力する切替部を更に備え、検出部は、コマンド発生部が発生した制御コマンドおよびデータ発生部が発生したデータが、レイテンシ設定コマンドの制御コマンドおよびアドレスに合致するか否かを検出してもよい。
【0009】
また、レイテンシ設定コマンドを検出した場合に信号入出力部に設定すべきレイテンシを記憶する複数のレイテンシ設定レジスタを更に備え、検出部は、複数のレイテンシ設定レジスタのそれぞれに対応してそれぞれ設けられ、レイテンシ設定コマンドに応じて設定すべきレイテンシの設定値を含むアドレスの値をそれぞれ記憶する複数のアドレス設定レジスタと、複数のレイテンシ設定レジスタのそれぞれに対応してそれぞれ設けられ、当該レイテンシ設定レジスタに記憶されたレイテンシの値を信号入出力部に設定するために信号入出力部に対して出力すべき内部コマンドの値をそれぞれ記憶する複数のコマンド設定レジスタと、パターン発生器が発生した制御コマンドが、レイテンシ設定コマンドの制御コマンドと一致し、かつ、パターン発生器が発生したアドレスが、一のアドレス設定レジスタに記憶されたアドレスと一致したことを条件として、当該アドレス設定レジスタに対応するコマンド設定レジスタに記憶された内部コマンドを設定部へ送信するコマンド送信部とを有し、信号入出力部は、コマンド送信部から受信した内部コマンドの値に応じたレイテンシ設定レジスタに記憶されたレイテンシを、書込レイテンシおよび読出レイテンシの少なくとも一方として設定してもよい。
【0010】
また、レイテンシ設定コマンドを検出した場合に次に信号入出力部に設定すべきレイテンシを記憶する複数のレイテンシ設定レジスタを更に備え、検出部は、レイテンシ設定コマンドを検出した場合に、次のレイテンシ設定レジスタが記憶するレイテンシの値に変更すべきことを示す内部コマンドを信号入出力部へ送信し、設定部は、検出部から内部コマンドを受信するごとに、次のレイテンシ設定レジスタに記憶されたレイテンシの値を書込レイテンシおよび読出レイテンシの少なくとも一方として設定してもよい。
【0011】
また、当該試験装置は、パターン発生器および検出部を有するパターン発生用回路と、信号入出力部および複数のレイテンシ設定レジスタを有する信号入出力用回路とを備えるものであり、パターン発生用回路内のコマンド送信部は、信号入出力用回路との間の配線を介して信号入出力部に対して内部コマンドを送信してもよい。
【0012】
本発明の第2の形態においては、試験装置により被試験メモリを試験する試験方法であって、予め設定されたアルゴリズムに基づいて、被試験メモリに供給すべき制御コマンドと、アドレスと、被試験メモリに書き込むべき書込データおよび被試験メモリから読み出した読出データの期待値の少なくとも一方とを含む試験パターンを順次生成するパターン発生段階と、制御コマンド、アドレスおよび書込データを被試験メモリに供給し、被試験メモリが出力する読出データを受け取る信号入出力段階と、読出データと期待値とを比較して、読出データの良否を判定する判定段階と、パターン発生段階において生成した試験パターンが、制御コマンドを入力してからデータを入出力するまでのレイテンシを被試験メモリに対して設定するレイテンシ設定コマンドであるか否かを検出する検出段階と、検出段階がレイテンシ設定コマンドを検出した場合に、被試験メモリへのデータ書き込みにおいて信号入出力段階が制御コマンドを被試験メモリへ供給してから書込データを供給するまでの書込レイテンシ、および、被試験メモリからのデータ読み出しにおいて信号入出力段階が制御コマンドを被試験メモリへ供給してから読出データを取得するまでの読出レイテンシの少なくとも一方を、レイテンシ設定コマンドによるレイテンシの設定値に応じた値に設定する設定段階とを備える試験方法を提供する。
【0013】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、レイテンシを変更可能な被試験メモリの良否を効率的に判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
図1は、本実施形態に係る試験装置10の全体構成を示す。試験装置10は、パターン発生用回路100と、データセレクタ用回路110と、タイミングパルス発生/論理比較回路120と、ドライバ/コンパレータ用回路130とを備え、被試験メモリ50の良否を判定することを目的とする。パターン発生用回路100、データセレクタ用回路110、タイミングパルス発生/論理比較回路120、および、ドライバ/コンパレータ用回路130のそれぞれは、LSIなどの大規模な集積回路であり、与えられる基本クロックに応じて互いに動作を同期させている。
【0017】
パターン発生用回路100は、後にパターン発生器20として説明しているように、主として試験パターンを生成する機能を実現している。データセレクタ用回路110は、発生された試験パターンを被試験メモリ50の何れの信号ピンに供給すべきかを選択する機能を実現している。タイミングパルス発生/論理比較回路120は、本発明にかかる信号入出力用回路の一例であり、後に信号入出力部30として説明しているように、主として試験パターンの供給タイミングを調節する機能を実現している。ドライバ/コンパレータ用回路130は、試験パターンを適切なレベルの信号として被試験メモリ50に与える機能を実現している。
【0018】
図2は、本実施形態に係るパターン発生用回路100の機能構成を示す。パターン発生用回路100は、パターン発生器20と、検出部25とを有する。パターン発生器20は、予め設定されたアルゴリズムに基づいて試験パターンを順次生成し、データセレクタ用回路110、タイミングパルス発生/論理比較回路120およびドライバ/コンパレータ用回路130を経由して被試験メモリ50に供給する。この試験パターンは、被試験メモリ50に供給すべき制御コマンドと、アドレスと、被試験メモリ50に書き込むべき書込みデータおよび被試験メモリ50から読み出した読出データの期待値の少なくとも一方とを含む。検出部25は、パターン発生器20が生成した試験パターンが、制御コマンドを入力してからデータを入出力するまでのレイテンシを被試験メモリ50に対して設定するレイテンシ設定コマンドであるか否かを検出する。レイテンシ設定コマンドであるか否かの検出は、後述のコマンド発生部230が発生した制御コマンドおよびデータ発生部220が発生したデータが、レイテンシ設定コマンドの制御コマンドおよびアドレスに合致するか否かによって判断される。
【0019】
より詳細な構成としては、パターン発生器20は、ALPG(Algorithmic Pattern Generator)などと呼ばれるパターン生成方式を採用しており、制御部200と、アドレス発生部210と、データ発生部220と、コマンド発生部230とを有する。制御部200は、予め設定されたアルゴリズムに基づいてアドレス発生部210、データ発生部220およびコマンド発生部230を制御する。制御部200は、シーケンサ部240と、インストラクション記憶部250とを有する。インストラクション記憶部250は、このアルゴリズムに沿ってシーケンサ部240から信号を出力させるためのプログラム(MPATなどと呼ばれる)を記憶している。シーケンサ部240は、インストラクション記憶部250に記憶されたプログラム中の命令を実行することにより信号を生成する。
【0020】
アドレス発生部210は、制御部200から受ける制御に応じてアドレスを順次生成し、データセレクタ用回路110、タイミングパルス発生/論理比較回路120およびドライバ/コンパレータ用回路130を経由して被試験メモリ50に供給する。データ発生部220は、制御部200から受ける制御に応じてデータを順次生成し、データセレクタ用回路110、タイミングパルス発生/論理比較回路120およびドライバ/コンパレータ用回路130を経由して被試験メモリ50に供給する。コマンド発生部230は、制御部200から受ける制御に応じて制御コマンドを順次生成し、データセレクタ用回路110、タイミングパルス発生/論理比較回路120およびドライバ/コンパレータ用回路130を経由して被試験メモリ50に供給する。
【0021】
図3は、本実施形態に係るデータセレクタ用回路110の機能構成を示す。データセレクタ用回路110は、発生された試験パターンを被試験メモリ50の何れの信号ピンに供給すべきかを選択する機能を実現するほか、切替部260を有する。切替部260は、パターン発生器20からデータおよびアドレスを示す信号を入力し、これらの信号の配列を変更して信号入出力部30に出力する機能を有する。この機能は、サイクルパレットと呼ばれている。本実施形態においては、切替部260は、パターン発生器20がレイテンシ設定コマンドに応じた試験パターンを生成する場合に、データ発生部220が発生した、レイテンシの設定値を含むデータを、アドレスとして信号入出力部30に出力する。切替部260の機能によって、レイテンシ設定コマンドはデータ発生部220によって発生させることができ、従来から用いられているアルゴリズム(即ちそれを実現するMPAT)との親和性を高めることができる。
【0022】
図4は、本実施形態に係るタイミングパルス発生/論理比較回路120の機能構成を示す。タイミングパルス発生/論理比較回路120は、信号入出力部30と、判定部35と、レイテンシ設定部38と、複数のレイテンシ設定レジスタ350(レイテンシ設定レジスタ350−1〜Nとする)とを有する。信号入出力部30は、制御コマンド、アドレスおよび書込データを被試験メモリ50に供給し、被試験メモリ50が出力する読出データを受け取る。判定部35は、読出データと期待値とを比較して、読出データの良否を判定する。判定部35は、この判定結果に応じて被試験メモリ50の良否を判定し、その結果をパス/フェイル信号として外部に出力してもよい。
【0023】
レイテンシ設定部38は、検出部25がレイテンシ設定コマンドを検出した場合に、書込レイテンシおよび読出レイテンシの少なくとも一方を、レイテンシ設定コマンドによるレイテンシの設定値に応じた値に設定する。この場合の書込レイテンシとは、被試験メモリ50へのデータ書き込みにおいて信号入出力部30が制御コマンドを被試験メモリ50へ供給してから書込データを供給するまでの経過時間をいう。また、読出レイテンシとは、被試験メモリ50からのデータ読み出しにおいて信号入出力部30が制御コマンドを被試験メモリ50へ供給してから読出データを取得するまでの経過時間をいう。
【0024】
より詳細には、信号入出力部30は、レイテンシ発生部300と、波形成形部310と、タイミング発生部320と、タイミング比較部330と、レイテンシ発生部340とを有する。レイテンシ発生部300は、試験パターンをデータセレクタ用回路110から受け取り、受け取ったその試験パターンを、レイテンシ設定部38から設定された遅延量だけ遅延させて波形成形部310に与える。波形成形部310は、論理値として与えられる試験パターンから信号波形を生成してタイミング発生部320に与える。タイミング発生部320は、与えられた信号波形に対して必要な遅延を与えて被試験メモリに供給する。また、タイミング発生部320は、出力データを取り込むタイミングを示すストローブ信号をタイミング比較部330に供給する。タイミング比較部330は、供給されたストローブ信号に応じて被試験メモリ50から出力信号を取り込み、判定部35に供給する。
【0025】
また、レイテンシ設定レジスタ350−1〜Nのそれぞれは、レイテンシ設定コマンドを検出した場合に信号入出力部30に設定すべきレイテンシを記憶している。そして、レイテンシ設定部38は、パターン発生用回路100から受けた信号に基づき何れのレイテンシ設定コマンドが検出されたかを判断し、検出されたレイテンシ設定コマンドに応じたレジスタをレイテンシ設定レジスタ350−1〜Nから選択し、選択されたレジスタから値を読み出してレイテンシ発生部300および/またはレイテンシ発生部340に設定する。
【0026】
なお、ある1つのレイテンシ設定コマンドに対し、レイテンシ発生部300およびレイテンシ発生部340に対しては互いに異なる値を設定することによって同一のレイテンシを設定してもよい。即ちレイテンシ発生部300およびレイテンシ発生部340にレイテンシを設定するための実際の信号パターンは互いに異なってよく、図4に例示する構成は、そのような実装上の詳細事項を限定するものではない。
【0027】
図5は、本実施形態に係る検出部25の機能構成を示す。検出部25は、アドレス設定レジスタ400−1〜Nと、コマンド設定レジスタ410−1〜Nと、コマンド送信部420とを有する。アドレス設定レジスタ400−1〜Nのそれぞれは、レイテンシ設定レジスタ350−1〜Nのそれぞれに対応して設けられている。そして、アドレス設定レジスタ400−1〜Nは、レジスタ設定コマンドに応じて設定すべきレイテンシの設定値を含むアドレスの値をそれぞれ記憶している。コマンド設定レジスタ410−1〜Nは、レイテンシ設定レジスタ350−1〜Nのそれぞれに対応して設けられている。そして、コマンド設定レジスタ410−1〜Nのそれぞれは、レイテンシ設定レジスタに記憶されたレイテンシの値を信号入出力部30に設定するために信号入出力部30に対して出力すべき内部コマンドの値をそれぞれ記憶している。
【0028】
コマンド送信部420は、パターン発生器20が発生した制御コマンドが、レイテンシ設定コマンドの制御コマンドと一致するか否かを条件判断する。また、コマンド送信部420は、パターン発生器20が発生したアドレスが、一のアドレス設定レジスタ(たとえば、アドレス設定レジスタ400−1)に記憶されたアドレスと一致したか否かを条件判断する。コマンド送信部420は、これら双方の条件が満たされた場合に、アドレス設定レジスタ400−1に対応するコマンド設定レジスタ(例えば、コマンド設定レジスタ410−1)に記憶された内部コマンドを、パターン発生用回路100およびタイミングパルス発生/論理比較回路120の間の配線を介して信号入出力部30へ送信する。
【0029】
条件判断には、コマンド送信部420は、アドレス設定レジスタ400−1に記憶されたアドレス値の他、アドレスマスク430、コマンドマスク440およびレイテンシコマンド450を用いる。以下、図6を参照してその詳細を述べる。
図6は、本実施形態に係るアドレス設定レジスタ400−1、アドレスマスク430、コマンドマスク440、および、レイテンシコマンド450の内容の一例を示す。図6(a)に示すように、コマンドマスク440は、レイテンシ設定コマンドを示す信号パターンが配列し得るビット列を制御コマンドから取り出すマスクパターンである。具体的には、制御コマンドは、C0からC31までのビット列として与えられる。そして、レイテンシ設定コマンドを示す信号パターンは、このうちC0からC3までのビット列に配列されることが定められている。このため、コマンドマスク440は、C0からC3までのビット列を取り出すマスクパターンを構成する。即ち、コマンド送信部420は、受信した制御コマンドをまずこのコマンドマスク440によってマスクする。
【0030】
図6(b)に示すように、レイテンシコマンド450は、レイテンシ設定コマンドを示す信号パターンの期待値パターンを示す。即ち、制御コマンドのC0からC3までのビット列が0を構成するとき、この制御コマンドはレイテンシ設定コマンドを含む。コマンド送信部420は、コマンドマスク440によってマスクした制御コマンドがこのレイテンシコマンド450に一致するか否か判断し、一致した場合にはレイテンシ設定コマンドを検出したと判断する。
【0031】
より詳細には、C0からC31のそれぞれは、パターン発生用回路100からタイミングパルス発生/論理比較回路120に与えられる信号線の名称を示し、タイミングパルス発生/論理比較回路120はこの信号線に与えられる信号に応じて被試験メモリ50を制御する。例えば、C0は被試験メモリ50へ供給するCS信号を示し、C1は被試験メモリ50へのRAS(Row Address Strobe)信号を示し、C2は被試験メモリ50へのCAS(Column Address Strobe)信号を示し、C3は被試験メモリ50へのWE(Write Enable)信号を示す。被試験メモリ50の仕様によって、これらC0からC3の信号線の全てが論理値"0"となった場合には、被試験メモリ50のCASレイテンシが動的に切り替えられることが定められているものとする。即ち、コマンド送信部420は、この切り替えを示す信号パターンを検出することによってレイテンシ設定コマンドを検出する。
【0032】
図6(c)に示すように、アドレスマスク430は、レイテンシ設定コマンドに応じて設定すべきレイテンシの設定値をアドレスから取り出すマスクパターンである。具体的には、アドレスは、A0からA31までのビット列として与えられる。そして、レイテンシの設定値を示す信号パターンは、このうちA3からA5までに配列されることが定められている。このため、コマンドマスク440は、A3からA5までに配列されるビット列を取り出すマスクパターンを構成する。即ち、コマンド送信部420は、レイテンシ設定コマンドの検出に応じ、受信したアドレスをこのアドレスマスク430によってマスクする。なお、A3からA5までに配列されたビット列がアドレスとなるためには、A13からA18までに配列されたビット列が特定のパターンであることを条件とする。
【0033】
図6(d)に示すように、アドレス設定レジスタ400−1は、レイテンシ設定コマンドに応じて設定すべきレイテンシの設定値を記憶している。具体的には、A13からA18までのビット列が特定のパターンであることを条件に、A3からA5までのビット列は、レイテンシの増分を示す。即ち、図ではA3からA5のビット列は「001」となっており、このレイテンシ設定コマンドに応じて設定すべきレイテンシは、標準のレイテンシ・サイクルに1サイクルを加えた大きさとなる。
【0034】
図7は、本実施形態に係るコマンド設定レジスタ410−1〜Nに格納される内部コマンドの一例を示す。図7ではコマンド設定レジスタ410−1〜Nに格納される内部コマンドの意味するところを1つの表にまとめて示す。CASレイテンシの標準+1サイクルには、内部コマンド(0100)が対応付けられている。これは、コマンド設定レジスタ410−1が0100を記憶していることを示す。また、この内部コマンドは、2進数の0100、即ち4番の信号を論理値"0"にすべきことを示す。例えば、コマンド送信部420は、CASレイテンシを標準+1サイクルに設定すべきコマンドを受信した場合には、この「標準+1サイクル」に対応するコマンド設定レジスタ410−1から内部コマンド(0100)を読み出す。そして、コマンド送信部420は、0100番のピン(C4)を論理値"0"に設定する。コマンド設定レジスタ410−2〜Nのそれぞれは、内部コマンド0101、0110、および、0111…をそれぞれ格納しており、CASレイテンシの「標準+2」、「標準+4」および「標準+6」のそれぞれを指定された場合に読み出される。
【0035】
図8は、本実施形態に係る試験装置10によって被試験メモリ50の良否を判定する処理の流れを示す。パターン発生器20は、予め設定されたアルゴリズムに基づいて試験パターンを順次生成する(S700)。検出部25は、パターン発生器20が生成した試験パターンが、レイテンシ設定コマンドであるか否かを検出する(S710)。レイテンシ設定コマンドであることを検出した場合には、検出部25は、図7に示す内部コマンドを用いて、試験装置10が被試験メモリ50にデータを供給する書込レイテンシなどを変更する。
【0036】
信号入出力部30は、設定・変更された読出レイテンシおよび書込レイテンシに従って、被試験メモリ50に対する信号の入出力を行う(S720)。また、判定部35は、信号入出力部30によって被試験メモリ50から読み出された読出データを期待値と比較して、読出データの良否を判定する(S730)。
【0037】
図9は、図8のS710における処理の詳細を示す。検出部25は、パターン発生器20が発生した制御コマンドが、レイテンシ設定コマンドの制御コマンドであるか否かを検出する(S800)。レイテンシ設定コマンドの制御コマンドである場合に(S800:YES)、検出部25は、パターン発生器20が発生したアドレスが、アドレス設定レジスタ400−1〜Nのうち一のアドレス設定レジスタに記憶されたアドレスであるか否かを検出する(S810)。
【0038】
パターン発生器20が発生したアドレスが、アドレス設定レジスタに記憶されたアドレスである場合に(S810:YES)、コマンド送信部420は、当該アドレス設定レジスタに対応するコマンド設定レジスタに記憶された内部コマンドを選択する(S820)。そして、コマンド送信部420は、選択したその内部コマンドをレイテンシ設定部38に送信する(S830)。この内部コマンドを受けたレイテンシ設定部38は、内部コマンドに応じて書込レイテンシおよび読出レイテンシを設定する。
なお、以上の処理の順序は一例であり、特にS800とS810との処理順序は問わない。更に、S800およびS810の検出は並行して行われてもよい。
【0039】
図10は、本実施形態に係る試験装置10の入出力信号のタイミングチャートである。図中では、コマンド発生部230が発生させる制御コマンドをその信号波形によって示す。図中でC0からC4までのそれぞれは、パターン発生器20から信号入出力部30に対し接続される信号線の名称である。即ち、被試験メモリ50のCS信号を論理値"0"とする場合には、パターン発生器20は信号線C0により論理値"0"を信号入出力部30に供給する。また、信号線C4は、パターン発生器20からレイテンシ設定部38にレイテンシの変更を指示する内部コマンドを伝達する。即ち、パターン発生器20は信号線C4により論理値"1"をレイテンシ設定部38に供給することにより、レイテンシの変更をレイテンシ設定部38に指示する。
【0040】
図の第6サイクルに注目すると、CS、RAS、CASおよびWEのそれぞれが、論理値"0"となっている。この場合には、検出部25は、試験パターンにレイテンシ設定コマンドを検出したものとして、内部コマンドをレイテンシ設定部38に送信する。即ち、信号入出力部30は、信号線C4により論理値"1"を供給する。
【0041】
また、図中には、アドレス発生部210およびデータ発生部220が発生させるデータおよびアドレスと、信号入出力部30に入力されるデータおよびアドレスと、信号入出力部30から出力されるデータおよびアドレスとを示す。パターン発生器20および信号入出力部30の間の配線遅延並びに信号入出力部30内の配線遅延を考慮し、同一サイクルの信号波形を時系列方向にずらして示す。パターン発生器20から信号入出力部30に対し、配線遅延を伴ってアドレスおよびデータが伝達している。信号入出力部30には書込レイテンシとして3サイクルが設定されているので、第1サイクルにおいてアドレスA0が出力されてから3サイクル遅延して、信号入出力部30からデータD0〜D3が供給される。
なお、図10の例ではDDRタイプのメモリを想定しているので、1サイクルに2つのデータが供給されている。
【0042】
第6サイクルに注目すると、パターン発生器20からレイテンシの設定値を含むデータが出力されている(L1)。このデータは、切替部260の機能によってアドレス信号に変更されて信号入出力部30に供給される。即ち、信号入出力部30に入力されるアドレス信号には、信号L1が含まれている。この信号L1、および、上述の内部コマンドによって、信号入出力部30の読出レイテンシおよび書込レイテンシが変更される。変更されたレイテンシを5サイクルとする。このため、第6サイクルにおいてパターン発生器20によりデータ(D0〜D3)が供給されてから5サイクル遅延して、信号入出力部30によってデータ(D0〜D3)が被試験メモリ50に供給される。
【0043】
以上、図10を参照して説明したように、パターン発生器20がレイテンシ設定コマンドを出力することにより、読出レイテンシおよび書込レイテンシを動的に変更することができる。これにより、複数のレイテンシを設定可能な被試験メモリ50についても、試験を中断することなくそれぞれのレイテンシについての試験を可能とし、試験全体の効率を向上させることができる。
【0044】
続いて、本実施形態の変形例について説明する。この変形例は、レイテンシを順次変更する順序を予め定めておくことによって、検出部25に備わるアドレス設定レジスタ400−1〜Nおよびコマンド設定レジスタ410−1〜Nの必要量を削減することを目的とする。本変形例において、検出部25は、コマンド設定レジスタ410−1を備え、アドレス設定レジスタ400−1〜Nおよびコマンド設定レジスタ410−2〜Nを備えていなくてもよい。この場合の検出部25の処理の流れを図11に示す。
【0045】
図11は、本実施形態の変形例に係る試験装置10におけるS710の処理の流れを示す。検出部25は、コマンドマスク440およびレイテンシコマンド450を用いて、試験パターンの中からレイテンシ設定コマンドを検出する(S1000)。レイテンシ設定コマンドが検出された場合に(S1000:YES)、検出部25は、コマンドと共に供給を受けたアドレスに関わらず、予め定められた内部コマンドをコマンド設定レジスタ410−1から読み出してレイテンシ設定部38に送信する(S1010)。この内部コマンドは、信号入出力部30のレイテンシを、次のレイテンシ設定レジスタが記憶するレイテンシの値に変更すべきことを示すコマンドである。コマンド送信部420は、レイテンシ設定コマンドを検出する毎に以上の処理を繰り返す。
【0046】
レイテンシ設定部38が信号入出力部30に順次設定していくレイテンシの順序は、MPATなどに基づいて予め定められており、レイテンシ設定部38の内部に設定されている。このため、レイテンシ設定部38は、内部コマンドを受信するごとに、次のレイテンシ設定レジスタに記憶されたレイテンシの値を書込レイテンシまたは読出レイテンシの少なくとも一方として設定していく。レイテンシ設定レジスタを選択する順序、即ち「次の」レイテンシ設定レジスタがどれかということは、パターン発生器20に設定されたアルゴリズムに応じて予め設定されているものとする。
【0047】
以上、本変形例においても、図1から図10の実施形態と同様に、レイテンシの大きさを動的に変更して試験を継続していくことができる。更に、本変形例においては、パターン発生器20に必要なレジスタ数を削減することができる。但し、パターン発生器20に設定されたアルゴリズムに応じてレイテンシ設定部38にレイテンシの変更順序を予め設定しておく必要があるため、アルゴリズムの変更が稀である場合には本例が特に効果的であると考えられる。
【0048】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、本実施形態に係る試験装置10の全体構成を示す。
【図2】図2は、本実施形態に係るパターン発生用回路100の機能構成を示す。
【図3】図3は、本実施形態に係るデータセレクタ用回路110の機能構成を示す。
【図4】図4は、本実施形態に係るタイミングパルス発生/論理比較回路120の機能構成を示す。
【図5】図5は、本実施形態に係る検出部25の機能構成を示す。
【図6】図6は、本実施形態に係るアドレス設定レジスタ400−1、アドレスマスク430、コマンドマスク440、および、レイテンシコマンド450の内容の一例を示す。
【図7】図7は、本実施形態に係るコマンド設定レジスタ410−1〜Nに格納される内部コマンドの一例を示す。
【図8】図8は、本実施形態に係る試験装置10によって被試験メモリ50の良否を判定する処理の流れを示す。
【図9】図9は、図8のS710における処理の詳細を示す。
【図10】図10は、本実施形態に係る試験装置10の入出力信号のタイミングチャートである。
【図11】図11は、本実施形態の変形例に係る試験装置10によって被試験メモリ50の良否を判定する処理の流れを示す。
【符号の説明】
【0050】
10 試験装置
20 パターン発生器
25 検出部
30 信号入出力部
35 判定部
38 レイテンシ設定部
50 被試験メモリ
100 パターン発生用回路
110 データセレクタ用回路
120 タイミングパルス発生/論理比較回路
130 ドライバ/コンパレータ用回路
200 制御部
210 アドレス発生部
220 データ発生部
230 コマンド発生部
240 シーケンサ部
250 インストラクション記憶部
260 切替部
300 レイテンシ発生部
310 波形成形部
320 タイミング発生部
330 タイミング比較部
340 レイテンシ発生部
350 レイテンシ設定レジスタ
400 アドレス設定レジスタ
410 コマンド設定レジスタ
420 コマンド送信部
430 アドレスマスク
440 コマンドマスク
450 レイテンシコマンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被試験メモリを試験する試験装置であって、
予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記被試験メモリに供給すべき制御コマンドと、アドレスと、前記被試験メモリに書き込むべき書込データおよび前記被試験メモリから読み出した読出データの期待値の少なくとも一方とを含む試験パターンを順次生成するパターン発生器と、
前記制御コマンド、前記アドレスおよび前記書込データを前記被試験メモリに供給し、前記被試験メモリが出力する前記読出データを受け取る信号入出力部と、
前記読出データと前記期待値とを比較して、前記読出データの良否を判定する判定部と、
前記パターン発生器が生成した試験パターンが、制御コマンドを入力してからデータを入出力するまでのレイテンシを前記被試験メモリに対して設定するレイテンシ設定コマンドであるか否かを検出する検出部と、
前記検出部が前記レイテンシ設定コマンドを検出した場合に、前記被試験メモリへのデータ書き込みにおいて前記信号入出力部が前記制御コマンドを前記被試験メモリへ供給してから前記書込データを供給するまでの書込レイテンシ、および、前記被試験メモリからのデータ読み出しにおいて前記信号入出力部が前記制御コマンドを前記被試験メモリへ供給してから前記読出データを取得するまでの読出レイテンシの少なくとも一方を、前記レイテンシ設定コマンドによるレイテンシの設定値に応じた値に設定する設定部と
を備える試験装置。
【請求項2】
前記パターン発生器は、
前記アルゴリズムに基づいて、制御コマンド、アドレス、およびデータを含む試験パターンを順次生成するコマンド発生部、アドレス発生部、およびデータ発生部を有し、
当該試験装置は、
前記レイテンシ設定コマンドに応じた試験パターンを生成する場合に、前記データ発生部が発生した、レイテンシの設定値を含むデータを、アドレスとして出力する切替部を更に備え、
前記検出部は、前記コマンド発生部が発生した制御コマンドおよび前記データ発生部が発生したデータが、前記レイテンシ設定コマンドの制御コマンドおよびアドレスに合致するか否かを検出する
請求項1に記載の試験装置。
【請求項3】
前記レイテンシ設定コマンドを検出した場合に前記信号入出力部に設定すべきレイテンシを記憶する複数のレイテンシ設定レジスタを更に備え、
前記検出部は、
前記複数のレイテンシ設定レジスタのそれぞれに対応してそれぞれ設けられ、前記レイテンシ設定コマンドに応じて設定すべきレイテンシの設定値を含むアドレスの値をそれぞれ記憶する複数のアドレス設定レジスタと、
前記複数のレイテンシ設定レジスタのそれぞれに対応してそれぞれ設けられ、当該レイテンシ設定レジスタに記憶されたレイテンシの値を前記信号入出力部に設定するために前記信号入出力部に対して出力すべき内部コマンドの値をそれぞれ記憶する複数のコマンド設定レジスタと、
前記パターン発生器が発生した前記制御コマンドが、前記レイテンシ設定コマンドの制御コマンドと一致し、かつ、前記パターン発生器が発生したアドレスが、一のアドレス設定レジスタに記憶されたアドレスと一致したことを条件として、当該アドレス設定レジスタに対応するコマンド設定レジスタに記憶された内部コマンドを前記設定部へ送信するコマンド送信部と
を有し、
前記信号入出力部は、前記コマンド送信部から受信した前記内部コマンドの値に応じたレイテンシ設定レジスタに記憶されたレイテンシを、前記書込レイテンシおよび前記読出レイテンシの少なくとも一方として設定する
請求項2に記載の試験装置。
【請求項4】
前記レイテンシ設定コマンドを検出した場合に次に前記信号入出力部に設定すべきレイテンシを記憶する複数のレイテンシ設定レジスタを更に備え、
前記検出部は、前記レイテンシ設定コマンドを検出した場合に、次のレイテンシ設定レジスタが記憶するレイテンシの値に変更すべきことを示す内部コマンドを前記信号入出力部へ送信し、
前記設定部は、前記検出部から前記内部コマンドを受信するごとに、次のレイテンシ設定レジスタに記憶されたレイテンシの値を前記書込レイテンシおよび前記読出レイテンシの少なくとも一方として設定する
請求項2に記載の試験装置。
【請求項5】
当該試験装置は、
前記パターン発生器および前記検出部を有するパターン発生用回路と、
前記信号入出力部および前記複数のレイテンシ設定レジスタを有する信号入出力用回路と
を備えるものであり、
前記パターン発生用回路内の前記コマンド送信部は、前記信号入出力用回路との間の配線を介して前記信号入出力部に対して前記内部コマンドを送信する
請求項3および請求項4のいずれかに記載の試験装置。
【請求項6】
試験装置により被試験メモリを試験する試験方法であって、
予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記被試験メモリに供給すべき制御コマンドと、アドレスと、前記被試験メモリに書き込むべき書込データおよび前記被試験メモリから読み出した読出データの期待値の少なくとも一方とを含む試験パターンを順次生成するパターン発生段階と、
前記制御コマンド、前記アドレスおよび前記書込データを前記被試験メモリに供給し、前記被試験メモリが出力する前記読出データを受け取る信号入出力段階と、
前記読出データと前記期待値とを比較して、前記読出データの良否を判定する判定段階と、
前記パターン発生段階において生成した試験パターンが、制御コマンドを入力してからデータを入出力するまでのレイテンシを前記被試験メモリに対して設定するレイテンシ設定コマンドであるか否かを検出する検出段階と、
前記検出段階が前記レイテンシ設定コマンドを検出した場合に、前記被試験メモリへのデータ書き込みにおいて前記信号入出力段階が前記制御コマンドを前記被試験メモリへ供給してから前記書込データを供給するまでの書込レイテンシ、および、前記被試験メモリからのデータ読み出しにおいて前記信号入出力段階が前記制御コマンドを前記被試験メモリへ供給してから前記読出データを取得するまでの読出レイテンシの少なくとも一方を、前記レイテンシ設定コマンドによるレイテンシの設定値に応じた値に設定する設定段階と
を備える試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−200371(P2007−200371A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−14031(P2006−14031)
【出願日】平成18年1月23日(2006.1.23)
【出願人】(390005175)株式会社アドバンテスト (1,005)
【Fターム(参考)】