説明

誘電体材料のための方法および組成物

本発明は、誘電体材料の方法および組成物を含む。本発明の誘電体材料は、1.0より大きく1.9未満である誘電定数または0.0009未満の散逸率を有する複数の材料、あるいは、1.0より大きく1.9未満である誘電定数および0.0009未満の散逸率を有する1種の材料を含む。その他の特徴には、約+260℃という高温から約−200℃という低温に至るまで広範な温度に耐え、大気圏外ならびに海面または海面より低いレベルで見られるような高い気圧や低真空などの広範な大気条件および圧力で作動するという能力が含まれ、単独でまたはその他の材料と組み合わせて使用することができ、電子部品またはデバイスで使用することができる複合体構造の製造で使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2005年1月19日に出願された米国仮特許出願第60/644,976号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、誘電体材料と、そのような材料を作製する方法と、そのような材料を、特に少なくとも1種の誘電体材料を含んだ積層物品およびアセンブリの形態で、回路基板、絶縁体、レーダマイクロ波、およびその他の適用例のために使用する方法とを対象とする。
【背景技術】
【0003】
複合体または積層体の構造は、エレクトロニクス産業における多くの適用例で基礎をなすものである。プリント配線板積層体の進歩によって、レーダやアンテナ、電話技術、コンピュータボードの構成要素、無線および携帯電話技術、およびマイクロ波デバイスなどの適用例で使用される、より速く、より小さく、かつ費用効果のある電子部品がもたらされた。複合体の作製に使用される材料の特徴によって、この複合体または積層体構造を使用することのできる技術的能力および適用例が実現される。
【0004】
エレクトロニクス産業では、様々な複合体構造が使用される。そのような複合体に関する技術的要件には、完成した構造体の構造的一体性、個々の構成要素がアセンブリの過酷な条件に耐える能力、組み立てられた構造が、プリント配線回路基板の作製で使用されるような様々な処理条件に耐える能力、使用される構成要素および完成した構造体の、誘電定数、水分や大気、有害な化学物質、熱などの環境条件に対する抵抗力を含めた性能特性、構成要素のコスト、および完成物品の製造に関連したコストが含まれる。
【0005】
積層体の1つの構成要素は、使用される誘電体材料である。誘電体は、電子を容易に伝えない絶縁材料であり、したがってその両端間に電位差が存在する場合に、電気エネルギーを蓄える能力を有する。保存されたエネルギーは、電位、または電子を保持する静電場として知られる。電子は、電子の蓄積が十分大きい場合に放出される。一般的な誘電体材料には、ガラス、雲母、鉱油、紙、パラフィン、ポリスチレン、フェノール類、アラミド、および磁器が含まれる。誘電体の特徴は、この誘電体を作製するための材料と、その厚さによって決定される。
【0006】
電子回路では、誘電体材料をキャパシタに、また回路基板として用いることができる。従来、誘電定数材料は、レーダまたはマイクロ波の適用例で使用されており、また、定周波数でのシグナルの伝播速度が、その内部を通過する媒体の誘電定数の平方根の逆数に比例するので、回路の小型化のためにも使用されている。低誘電定数材料は、そのような材料によってより速いシグナル伝播が可能になるので、シグナルの高速低損失伝送に使用され、回路設計または導電層において少しのスペースしか必要としない。低誘電体材料には、レーダおよびマイクロ波での用途もある。材料の組合せが、所与の周波数シグナルの材料に関する損失正接が非常に低くなるような場合、回路基板は、ヒステリシスループに関連した電気的損失がない状態で、シグナルの非常に効率的な伝送または分割を可能にする。全回路が低誘電体材料上に構築されれば、出力は過剰な熱および温度を蓄積を伴うため、シグナルを、搭載された各トランジスタで、ある量だけ増幅することができるであろう。その結果、増幅は、広いスペース全体に広がった。誘電体材料のすべてが高誘電定数を有していれば、シグナルの分割で損失が多くなると考えられるので、より多くのトランジスタが特定の信号対雑音比を維持することが必要であると考えられる。
【0007】
アンテナと、携帯電話および無線技術のその他の構成要素で使用される、プリント回路基板の製造に使用される一般的材料の1つは、PTEE(ポリテトラフルオロエチレン)、シアン酸エステル、アラミド、および/またはPTFEフィルムで被覆されたガラス繊維および/または織物ガラス材料である。この材料は、容易に製造することができるので使用されてきたが、高価であり、製造には多数のステップが必要であり、その密度が約2.5であるので比較的重く、また誘電定数が約2.17以上に限定される。
【0008】
より軽く、より低い誘電定数を有する材料を提供するために努力がなされている。そのような努力には、金属箔を剛性ポリイソシアネートフォームに直接結合するためにマイクロバルーン充填接着剤を使用する構造体の作製が含まれる。この方法は、個々のアンテナを作製する際に、場合によっては有用であるが、銅がエッチング除去されると、プリント配線板製造プロセスに典型的なプロセス化学物質(水性および有機の両方)によるフォーム表面の侵襲に対して真の障壁がなくなるので、この方法には限界がある。この結果、電気的な性質および性能の低下および/または不一致がもたらされる。この方法は、製品を経済的に製造するのに必要な大量連続製造に使用することができない。
【0009】
製造中には、その他の問題も生じる。銅箔を350°Fで剛性Baltekポリスチレンフォームコアに直接結合するために、ポリウレタンフィルム接着剤を使用することによって、低下した電気的性能の問題を解決することが試みられたが、このようにすることによって、フォームの部分的な構造崩壊が引き起こされ、銅とフォームとの間には不透過性の障壁が得られなかった。得られた製品には、そのフィルム/結合層にピンホールがあり、その結果、処理中にエッチング用化学物質の浸透がもたらされた。別の試みは、良好な電気的性質を有することが知られているセラミック充填樹脂系で、フォームそのものを被覆することであった。この場合も、フォームは熱および圧力が原因で崩壊し、その結果、銅とフォームとの封止は、フォーム構造内へのエッチング液の浸入および閉込めをなくすためには過剰に稠密な材料が得られ、依然として不適当であった。独立および開放気泡形態のポリエチレンなど、その他の複合体が検討されてきたが、その材料の構造および一体性が損なわれていた。
【0010】
低誘電定数もしくは低損失正接、またはその両方、あるいは広範な温度に耐えもしくは広範な大気条件および圧力で作動する能力などの特徴を有し、あるいは、単独でまたはその他の材料と組み合わせて使用することができる複合体構造の製造で使用することが可能な、誘電体材料が求められている。そのような、完成したアセンブリは、電子デバイスで使用される電子部品を形成することができる。
【0011】
(発明の概要)
本発明は、様々な電子的適用例で有用な積層体構造、構成要素、または多数の構成要素のアセンブリに有用な、誘電体材料に関する方法および組成物を含む。本発明の誘電体材料は、低誘電定数もしくは低損失正接、またはこの両方を有し、約+260℃の高温から約−200℃の低温までの広範な温度に耐えることができ、広範な大気条件および圧力、例えば高い気圧や低真空、例えば大気圏外ならびに海面と同じ高さでまたは海面よりも低いレベルで見られるような条件および圧力で作動し、低吸湿性、スルーホールの位置合わせの信頼性を補助することができる低z軸熱膨張係数(CTE)、XおよびY CTEでの優れた寸法安定性、および低引張り係数を示す材料を含むことができ、単独でまたはその他の材料と組み合わせて使用することができる複合体構造の製造において使用され、したがって本発明は、様々な電子的適用例で使用するのに適したものになる。さらに、誘電体材料、それから作製された積層体、およびそのような誘電体材料を組み込んだアセンブリは、酸性水性媒体、塩基性水性媒体、および/または有機媒体による侵襲に対して抵抗力があり、そのようなアセンブリを、プリント回路基板の製造で一般に使用される様々な処理条件、例えばそこに回路構成を導入するための化学エッチングなどに曝すのを可能にし、ならびに誘電体材料を組み込んだそのような物品の、過酷な環境での作動を可能にする。
【0012】
(詳細な説明)
本発明は、低誘電定数もしくは低損失正接、またはこの両方を有する材料を作製し使用するための、方法および組成物を含む。本発明の材料は、過酷な環境で使用することができ、そのような環境は、約+260℃から約−200℃の温度を有することができ、または大気圏外ならびに海面と同じ高さまたは海面よりも低いレベルで見られるような高い大気圧から低真空までの広範な大気条件および圧力を有することができる。本発明の材料は、単独でまたはその他の材料と組み合わせて使用することができる複合体構造の製造において、使用することができる。本明細書で使用されるように、本発明の材料を「低誘電体材料」と呼ぶが、これらの材料は、その特徴のみを有することに限定されず、本明細書に開示される特徴の1つまたはすべてを有することができる。
【0013】
低誘電体材料は、この低誘電体材料が、別の材料に付着または隣接している面を1つまたは複数を有している、あるいは別の材料に付着または隣接している面の一部を有している、積層体の構成要素として有用であり、また、多積層体構造の組合せを含み、または低誘電体材料の多数の層が使用されている、アセンブリの1つまたは複数の構成要素としても有用である。そのような積層体およびアセンブリは、電子デバイスおよび電子的適用例で使用される。電子デバイスおよび電子的適用例には、マイクロストリップおよびストリップライン回路、ミリメートル波適用例、軍事用レーダシステム、ミサイル誘導システム、ポイントツーポイントデジタルラジオアンテナ、アンテナ、ならびに無線通信システム用アンテナ、携帯電話基地局、LANシステム、自動車用電子部品、衛星TV受信機、マイクロ波およびRF構成要素、レーダシステム、モバイル通信システム、マイクロ波試験装置、フェーズアレーアンテナ、地上および航空機レーダシステム、パワーバックプレート、高信頼性多層回路、民間航空機衝突回避システム、ビーム形成ネットワーク、航空機またはその他の「敵味方」識別システム、全地球測位アンテナおよび受信機、パッチアンテナ、省スペース回路、および電力増幅器を含むがこれらに限定されない携帯電話および無線技術のその他の要素、が含まれるがこれらに限定されるものではない。
【0014】
高性能電子デバイスおよび適用例で使用される材料の技術的要件は、ガラス転移温度、誘電定数および損失正接、寸法安定性、低熱膨張率、高熱伝導率、低z軸膨張、複雑および有害なプロセス化学物質に耐える能力を含み、複雑ではない処理を有している。積層体またはアセンブリの構成要素を構成する種々の材料を、特定の適用例に関する特定の技術要件に達するように組み合わせる。所望の技術要件に達するのにより決定的な材料の1つは、誘電体材料である。
【0015】
エレクトロニクス産業では、誘電体材料を提供するのに多くの材料を使用してきた。例えば、樹脂で被覆されている織物材料または不織材料から作製された材料が知られている。これらの例は、PTFE、ポリテトラフルオロエチレンで被覆された織物または不織のファイバグラスであり、PTFEおよび充填式PTFEは、高性能マイクロ波タイプのプリント配線板で一般に使用されている。そのような被覆材料繊維の誘電定数は、充填式PTFEを使用した場合に2.2から2.55またはそれ以上であることが報告されている。充填式PTFEは、セラミックやガラス繊維、炭素、黒鉛、またはモリブデンジスルフィドなどの充填剤をPTFEに添加することによって得られる。
【0016】
誘電率、Dk、またはErとも呼ばれる誘電定数は、材料の性質、即ち電気シグナルがこの材料中を移動する相対速度を決定する性質である。シグナル速度は、誘電定数の平方根に概ね反比例する。低誘電定数は、高いシグナル伝播速度をもたらすことになり、高誘電定数は、非常に遅いシグナル伝播速度をもたらすことになる。
【0017】
関連した特徴は、プリント回路板など積層体構造のインピーダンスである。インピーダンスは、銅層間のスペーシングである積層体の厚さと、その誘電定数によって決定される。インピーダンスの制御、および臨界的に結合された機能モジュールのインピーダンス整合は、高速デバイスおよび適用例で特に重要である。したがって、そのような積層体およびアセンブリの特徴は、誘電体材料の誘電定数と、銅やニッケル、真鍮、アルミニウムなどの金属導体の厚さと幅によって決定される。
【0018】
誘電定数(または誘電率)には、損失、損失正接、tanβ、およびその他の用語でも知られる散逸率が関係している。これは、電力が積層体材料中に散逸するにつれて失われることになる全伝送電力のパーセンテージの尺度である。本発明に先立って、PTFE−ガラス材料、PTFE材料、およびセラミックなどであるがこれに限定されることのないその他の材料が充填されたPTFE材料であって、その誘電定数が2.1程度に低いものは、0.0009程度に低い散逸率測定値または損失を有する場合もあり、これは、1Ghzから100Ghzの周波数に及ぶ適用例も含めた、高速高周波の適用例で商業的に使用するのに好ましい材料の一部であった。
【0019】
誘電定数および散逸率は、例えば高速デジタルおよびマイクロ波の適用例に向けた電子部品の作製および設計の際に考慮される。誘電定数もしくは低損失、またはその両方は、高周波高容量デジタルデータを取り扱う材料にとって重要である。誘電定数または散逸率のこれら技術的特徴は、やはり高速高容量デジタルデータ伝送デバイスの考慮要因であるインピーダンス制御にも関係している。
【0020】
本発明の誘電体材料は、低誘電定数もしくは低散逸率またはその両方を有すると定義することができ、任意選択で約+260℃という高温から約−200℃という低温に至るまで広範な温度に耐えることができ、大気圏外ならびに海面レベルまたは海面よりも低いレベルで見られるような高気圧や低真空などの広範な大気条件および圧力で作動することができ、あるいは、低吸湿性、スルーホールの位置合わせの信頼性を補助することができる低z軸熱膨張係数(CTE)、XおよびY CTEでの優れた寸法安定性、および低引張り係数を任意選択で示すことができ、あるいはその他の複合体材料と組み合わせた場合に改善されたインピーダンス制御を有する積層体またはアセンブリをもたらす材料を含む。
【0021】
本発明の態様は、1.0よりも大きくかつ少なくとも1.9未満、1.8未満、1.7未満、1.6未満、1.5未満、1.4未満、1.3未満、1.2未満、1.1未満の誘電定数、および1.0から多孔質PTFEの誘電定数までの間の全範囲を含んだ誘電体材料を含む。本発明の誘電体材料の一態様は、0.0009未満の散逸率または損失を含む。本発明の一態様は、1.0よりも大きくかつ少なくとも1.9未満の誘電定数、および0.0009未満の損失を含んだ誘電体材料を含む。本発明は、製造ステップによって誘電定数を特定の誘電定数の値に、または狭い範囲の特定の数値以内に制御することができる、PTFE誘電体材料を含む。
【0022】
本発明の誘電体材料の実施形態は、多孔質PTFE材料、または特定の誘電定数など特定の特徴を有するように特定の方法によって製造される多孔質PTFE材料を含む。そのような誘電体材料は、PTFEなどの微孔質ポリマー材料を含むことができ、任意選択で制御された空隙容量を有する。本発明の誘電体材料の実施形態は、多孔質PTFEのみ、または多孔質PTFEをPTFE充填材料やPTFEフィルム、PTFEで被覆したガラス繊維または織物などのその他の材料と組み合わせたものを含む。多孔質PTFE材料は、当業者に知られている。PTFE用の従来の充填剤の例には、ガラス繊維、カーボン、黒鉛、青銅、ステンレス鋼、またはモリブデンジスルフィドが含まれる。ポリマー充填剤を使用してもよい。
【0023】
本発明の方法は、焼結プロセス、焼結樹脂と未処理樹脂との比、および成型中に加えられた圧力の量の効果によって誘電定数が決定される、誘電体材料を作製する方法を含む。誘電体材料を作製する方法は、a)ミクロンサイズのPTFE樹脂を焼結するステップと、b)所定の比の、焼結PTFE樹脂と本明細書では未処理PTFE樹脂とも呼ばれる未焼結のPTFE樹脂とをブレンドするステップと、c)所定のブレンド比の焼結/未焼結PTFE樹脂を成型して、成型PTFE物品を形成するステップと、d)成型PTFEブレンド物品を任意選択で焼結するステップと、e)成型PTFE物品をスカイビングするステップとを含む。
【0024】
焼結は、成型ポリテトラフルオロエチレンをその融解温度よりも高い温度で圧密化および稠密化することである。典型的な場合、PTFEに関する焼結温度は350℃から400℃の範囲内である。焼結する前は、PTFEプリフォームまたは未焼結成型部分は比較的軟質であり、最小限の印加力によって容易に破壊することができる。焼結後は、成型部分がさらに硬く、強靭に、より弾力的になる。
【0025】
一般に、方法は、多孔質または微孔質PTFEを含み、多孔質および微孔質という用語は本明細書において同義に使用され、定められた粒度を有する粉末の制御焼結によって作製することができる。例えば本発明の多孔質PTFEは、D50maxが約100である10ミクロンから300ミクロンのPTFE粒子で、またはその他の知られている入手可能なPTFE樹脂で作製することができる。PTFEフィルムを作製するための方法は知られており、一般に、PTFE樹脂粒子または予備焼結したPTFE粒子を、圧力下で従来の型にまたは静水圧型に置くステップと、さらにプリフォームされたビレットを焼結して、後でフィルムが形成されるようにスカイブ処理することができる製品材料を形成するステップとを含む。型には、プリフォームされた型または静水圧型を含めることができる。粒子は、成型前に予備焼結してもしなくてもよい。
【0026】
PTFE粒度および任意の添加された充填剤またはその他の材料の制御、予備焼結温度および時間サイクル、成型圧力またはその他の材料は、誘電体材料の物理的性質に影響を及ぼす。そのような製造ステップの選択は、最終物品、複合体、または積層体のニーズに依存することもある。
【0027】
本発明の誘電体材料の誘電定数および散逸率に影響を及ぼす因子には、下記の内容が含まれる。誘電定数および散逸率は、PTFEを焼結する時間および温度を変えることによって、PTFEの焼結量によって増減させることができる。本発明の方法は、1.0よりも大きくかつ少なくとも1.9未満の低誘電定数を有する誘電体材料を作製するステップを含み、このPTFE樹脂は、所望の誘電定数をもたらすのに有効な時間にわたって焼結されるものである。焼結は、約350°から450℃の炉内で、約10分から10時間実施することができる。一般に、PTFEが焼結されるほど、最終的な誘電体材料が有することのできる誘電定数はより低くなる。
【0028】
誘電定数を制御することができる別の因子は、焼結されたPTFEと未焼結のPTFEとの比である。未焼結のまたは未処理の微粉化PTFEは、焼結されたPTFEと同じサイズ範囲でよく、または異なるサイズ範囲でよい。例えば、未焼結のまたは未処理の微粉化PTFEは、5から300ミクロン、20から250ミクロンでよく、あるいは20ミクロン、50ミクロン、またはその他の知られている利用可能な範囲のD50maxを有することができる。比は、100:0からまたは0:100からでよく、焼結PTFE:未処理PTFEが50:50、75:25、85:15、95:5、25:75、15:85、5:95、60:40、70:30、90:10、80:20、およびこれらの間のすべての比でよい。一般に、焼結PTFEの割合が高くなるにつれ、最終的な誘電体材料が有することのできる誘電定数は、より低くなる。
【0029】
誘電定数を制御することができる別の因子は、成形圧である。PTFEの成型は、圧力が25Kg/cmから1000Kg/cm、50Kg/cmから500Kg/cm、100Kg/cmから300Kg/cm、200Kg/cmから1000Kg/cm、25Kg/cmから200Kg/cm、および500Kg/cmから1000Kg/cmであるビレット成形または静水圧成型が含まれるが、これらに限定されない任意の知られている成型手段で行うことができる。一般に、成型圧が低くなるほど、誘電定数も低くなる。
【0030】
上記因子を制御することのできる因子は、最終製品、および最終製品の所望の物理的性質である。例えば成型の後、誘電体材料をスカイブ処理してもよく、物理的一体性を有するようにスカイブ処理してもよい。したがって成型圧は、材料が十分強力になるように増大させなければならない可能性もあり、その他の因子は、誘電定数が所望の低い数値で保たれるように調節する必要があると考えられる。これは、因子の性質および相互作用の累積的性質であり、そのため、誘電体材料の望ましい所定の低誘電定数に達するように、これら因子を調節することが可能になる。例えば、未処理PTFEの割合をより高くすることによって、完成した誘電体材料の物理的一体性をより大きくすることが可能になるが、誘電定数も、より低い割合の未処理PTFEで作製された材料よりも高くなる。
【0031】
1.0より大きく1.9未満である誘電定数もしくは0.0009未満の損失、またはその両方を有する誘電体材料を、複合体アセンブリで使用する。誘電体材料は、個々の層の形で使用することができ、PFA(パーフルオロアルコキシ)やECTFE(エチレンクロロトリフルオロエチレン)、またはFEP(フルオロエチレンポリマー)などのポリマー膜によって1つまたは複数の面を覆うことができ、あるいは、同じかまたは異なるタイプのポリマー材料の多層の誘電体材料で使用することができる。これら誘電体材料の組合せのいずれかを、17から70μmの圧延銅または電着銅や、銅箔、またはアルミニウム、または真鍮、またはその他の導体などの、導電性材料の1つまたは複数の層と組み合わせて使用して、回路基板などのアセンブリを形成することができる。
【0032】
誘電体層の厚さは、適用例に応じて広く変えることができる。例えば誘電体材料は、0.00001mmから100mmに及んでよい。当業者なら、得られるアセンブリを対象とした最終用途に応じて、必要とされる誘電体材料の適切な厚さを容易に決定することができる。
【0033】
本発明の微孔質ポリマー誘電体材料の空隙容量のサイズは、制御することができ、変化させることもできる。誘電体材料の空隙容量は、ポリマー誘電体材料の密度に関係する。空隙容量は、DkおよびDf特性と逆相関関係がある可能性がある。本発明の材料の空隙容量は、約10%から約75%に及んでよい。好ましい空隙容量は、誘電体材料またはそこから作製されたアセンブリを対象とする最終用途に応じて、変えることができる。例えば、1つまたは複数のスルーホールをアセンブリに貫通させ、または部分的に穿孔する場合、空隙容量の少ない微孔質開放気泡材料が好ましい場合もあり、または好ましくない場合もある。
【0034】
本発明のアセンブリの例は、上述の本発明の誘電体材料の層を、材料の少なくとも第2の層と組み合わせて含む。例えば積層体は、1.0よりも大きく1.9未満である誘電定数もしくは0.0009未満の損失正接、またはその両方を有する誘電体材料層と接触している導電性材料の第1の層を含み、任意選択でこの誘電体層は、導電性材料の1つまたは複数の層と接触している。そのような構造は、追加のポリマー層ならびに導電層の間に誘電体材料をサンドイッチ状に挟んだものを含むことができる。積層体は、疎水性でありまた回路の製造に使用されるその他の化学物質に対して不浸透性である材料の層など、その他の層を含んでもよい。そのような疎水性の層は、誘電体層と、導電層の1つまたは複数との間に配置することができる。これらの層は、接着手段、またはFEPなどのコフルオロポリマーの接着層としての使用を含むがこれらに限定することのない、当業者に知られている方法によって、互いに結合することができる。本発明のアセンブリは、多層の組合せも企図されている。アセンブリの例は、プリント回路基板またはプリント配線板である。
【0035】
本発明の実施の際にその使用が企図されている導電層は、典型的には導電性があるが、しかし非導電層を本発明の実施の際に用いることもできる。例示的な導電層には、銅またはその合金、ニッケルまたはその合金、ニッケルまたはニッケル合金をめっきした銅、圧延銅−インバー−銅、およびアルミニウムなど、ならびにこれらの任意の2種以上の組合せが含まれる。
【0036】
例えば第1の導電層は、銅またはその合金でよい。同様に、任意選択の第2の導電層は、銅もしくはその合金でよく、または異なる導電性材料もしくは非導電性材料でよい。
【0037】
本発明の一態様は、第1の導電層を周波数依存性回路構成に変換することが可能なアセンブリを含む。これは、標準的な方法を用いて実現することができる。本発明の一態様は、アセンブリを、その表面に回路構成を作製するための従来の処理条件の下に置くことができることである。さらに、第2の導電層は、第2の周波数依存性回路構成要素に形成することができ、または接地面が画定されるように無傷のままにすることができる。これは、標準的な方法を用いて作製することもできる。
【0038】
多孔質PTFEを含むがこれに限定されることのない、本発明の実施に際して使用が企図される誘電体材料は、エッチングされたプリント回路の製造において、典型的な、酸性水性媒体や塩基性水性媒体、および/または有機媒体などへの曝露に対して抵抗力がある。そのような材料は、親水性または疎水性でよい。スルーホールをアセンブリに穿孔した後、このスルーホールに銅などの導体をめっきするために、FluoroEtch(登録商標)などのナトリウムベースの化学物質またはヘリウムや窒素、水素などの気体に曝すことによって、材料の疎水性の性質を親水性にすることができる。当業者に容易に理解されるように、電子回路構成の作製および処理には様々な媒体が一般に用いられる。そのような媒体には、例えば、酸性水性媒体(7未満のpHから約1またはそれ以下のpHまでを有する水溶液を含む)、塩基性水性媒体(7より大きく約13またはそれ以上までのpHを有する水溶液を含む)、および有機媒体(炭化水素や芳香族などの無極性有機溶媒、エステルやハロゲン化炭化水素などの極性有機溶媒を含む)が含まれる。
【0039】
本明細書で教示される誘電体材料およびアセンブリは、任意の電子デバイスまたは構成要素で使用することができる。適用例には、フィルタ、カプラ、低雑音増幅器、電力分割器、およびコンバイナなどであるがこれらに限定することのない、低損失および制御された誘電定数が必要とされる高周波数の適用例と、携帯電話インフラ用のプリント回路アンテナや自動車用レーダ、その他のマイクロ波およびR/F適用例など、低コストで軽量のプリント回路を使用する適用例が含まれる。電子部品またはデバイスには、すべてのタイプの精密機器、電子部品、およびコンピュータの適用例が含まれ、適用例には、エレクトロニクス適用例、電話技術、無線周波数、マイクロ波またはコンピュータ、電話、その他のシグナル伝送のための回路構成部品、ならびにエンジン、自動車、宇宙船、海洋船、医療機器、パイプラインに使用される電子デバイスおよび部品、マイクロストリップおよびストリップライン回路、ミリメートル波適用例、軍事レーダシステム、ミサイル誘導システム、ポイントツーポイントデジタルラジオアンテナ、アンテナを含むがこれらに限定されない伝送およびモニタリングデバイス、ならびに無線通信システム用アンテナ、携帯電話基地局、LANシステム、自動車用電子部品、衛星TV受信機、マイクロ波およびRF構成要素、レーダシステム、モバイル通信システム、マイクロ波試験装置、フェーズアレーアンテナ、地上および航空機レーダシステム、パワーバックプレート、高信頼性多層回路、民間航空機衝突回避システム、ビーム形成ネットワーク、航空機またはその他の「敵味方」識別システム、全地球測位アンテナおよび受信機、パッチアンテナ、省スペース回路、および電力増幅器を含むがこれらに限定されない携帯電話および無線技術のその他の要素、が含まれるがこれらに限定するものではない。本発明の誘電体材料は、この誘電体材料の低誘電定数もしくは低損失係数またはその両方が原因で、現在利用可能なものよりも低いインピーダンスを有する電子部品またはデバイスを提供する。本発明の誘電体材料は、独立気泡ポリマーフォームが適切ではない適用例に、特に適している。
【0040】
本発明の別の態様によれば、本発明のアセンブリの単一の大きなシート上に、多数の回路を製造する方法が提供される。これは、いわゆる「ステップアンドリピート」フォトイメージングプロセスにより、本発明のアセンブリの第1の導電層上に複数の回路を生成することによって実現される。
【0041】
当業者に容易に理解されるように、アセンブリは、使用される様々な基板のいずれかに適用することができる。例えば、アセンブリを用いて製造された回路を、補強材を目的としたアルミニウムや複合体材料などの支持構造上に搭載することができ、または例えば、天候に対する保護材として働くカバーと組み合わせることができる。
【0042】
本発明のさらに別の態様によれば、本発明の複数の上記アセンブリを含んだ多層アセンブリが提供される。当業者に容易に理解されるように、「複数」のアセンブリは、複雑な相互接続回路を製造するために、2個から最大約20個を超えるアセンブリの積層体を含む。任意選択で、そのような積層アセンブリを、1つまたは複数のスルーホールによって内部で相互接続することができる。
【0043】
本発明について、好ましい実施形態を特に参照しながら詳細に述べてきたが、本明細書でこれまで述べたように、また添付の特許請求の範囲で定義されるように、本発明の精神および範囲内で変更または修正を行うことができることが理解される。対応する構造、材料、作用、および存在する場合には添付の特許請求の範囲内のすべての手段および機能要素の均等物は、特に請求の範囲で主張されるように、その他の請求項で主張される要素と組み合わせて機能を発揮させるため、任意の構造、材料、または作用を含むものとする。すべての特許、特許出願、および参考文献は、その全体を本明細書に組み込む。
【0044】
(実施例)
(実施例1 誘電体材料の作製)
D50maxが100である微粉化PTFEを、375℃の炉内で30分間焼結した。焼結したPTFEを、未処理のPTFEと90:10の比でブレンドし、ビレット型に入れた。ビレットは、200KG/cmの圧力で成型した。次いで成型物品を、350℃で8時間焼結する。焼結した成型物品をスカイブ処理した。スカイブ処理した物品を試験し、その誘電定数は1.5±0.2であった。この物品は、十分にスカイブ処理されかつその物理的一体性が維持されており、平らなフィルム状物品を形成した。この誘電体材料は、回路基板、絶縁体、レーダ、マイクロ波、部品、またはその他の適用例で使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1.0よりも大きく1.9未満である誘電定数を含む低誘電定数材料であって、該材料の誘電定数が、PTFE樹脂に対する焼結プロセスと、焼結したPTFE樹脂および未処理のPTFE樹脂の比と、製造プロセスにおける成型圧との複合効果によって決定される材料。
【請求項2】
製造プロセスにおいて、第2の焼結ステップが任意選択で行われる、請求項1に記載の材料。
【請求項3】
低損失正接を有する、請求項1に記載の材料。
【請求項4】
前記低損失正接が少なくとも0.0009である、請求項3に記載の材料。
【請求項5】
約+260℃の高温から約−200℃の低温に至るまでの広範な温度で作動する、請求項1に記載の材料。
【請求項6】
海面に対して高い気圧から大気圏外に見られるような低真空に至るまでの、広範な大気条件および圧力で作動する、請求項1に記載の材料。
【請求項7】
低吸湿性を有する、請求項1に記載の材料。
【請求項8】
低z軸熱膨張係数(CTE)を有する、請求項1に記載の材料。
【請求項9】
XおよびY CTEにおいて寸法安定性を有する、請求項1に記載の材料。
【請求項10】
低引張り係数を有する、請求項1に記載の材料。
【請求項11】
酸性水性媒体、塩基性水性媒体、または有機媒体による侵襲に対して抵抗力がある、請求項1に記載の材料。
【請求項12】
電子デバイス、マイクロストリップおよびストリップライン回路、ミリメートル波適用例、軍事用レーダシステム、ミサイル誘導システム、ポイントツーポイントデジタルラジオアンテナ、アンテナ、ならびに無線通信システム用アンテナ、携帯電話基地局、LANシステム、自動車用電子部品、衛星TV受信機、マイクロ波およびRF構成要素、レーダシステム、モバイル通信システム、マイクロ波試験装置、フェーズアレーアンテナ、地上および航空機レーダシステム、パワーバックプレート、高信頼性多層回路、民間航空機衝突回避システム、ビーム形成ネットワーク、航空機またはその他の「敵味方」識別システム、全地球測位アンテナおよび受信機、パッチアンテナ、省スペース回路構成、および電力増幅器を含むがこれらに限定されない携帯電話および無線技術のその他の要素における、アセンブリの構成要素、積層体の構成要素、多積層体構造と組み合わせた構成要素である、請求項1に記載の材料。
【請求項13】
a)ミクロンサイズのPTFE樹脂を有効な温度で有効な時間だけ焼結するステップと、b)所定の比にある未焼結のミクロンサイズのPTFE樹脂と焼結したPTFEとをブレンドするステップと、c)そのブレンド比にある焼結/未焼結PTFE樹脂を成型して成型PTFE物品を形成するステップと、d)成型PTFE物品をスカイビングして誘電体材料を形成するステップとを含む、所定の低誘電定数を有する誘電体材料の作製方法。
【請求項14】
d)の前に、成型PTFEブレンド物品を任意選択で焼結するさらなるステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
誘電体材料が、1.0よりも大きく少なくとも1.9未満である誘電定数と、0.0009未満の損失とを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
10分から10時間にわたって、焼結温度が350℃から400℃である、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
誘電体材料が、フィルタ、カプラ、低雑音増幅器、電力分割器、およびコンバイナで使用され、携帯電話インフラ、自動車レーダ、その他のマイクロ波およびR/F適用例などのプリント回路アンテナなどの、低コストで軽量のプリント回路に向けた適用例に使用され、電子部品またはデバイスには、精密機器、すべてのタイプの電子部品およびコンピュータ適用例が含まれ、適用例には、エレクトロニクス適用例、電話技術、無線周波数、マイクロ波またはコンピュータ、電話、その他のシグナル伝送のための回路構成部品、ならびにエンジン、自動車、宇宙船、海洋船、医療機器、パイプラインに使用される電子デバイスおよび部品、ならびにマイクロストリップおよびストリップライン回路、ミリメートル波適用例、軍事レーダシステム、ミサイル誘導システム、ポイントツーポイントデジタルラジオアンテナ、アンテナを含むがこれらに限定されない伝送およびモニタリングデバイス、ならびに無線通信システム用アンテナ、携帯電話基地局、LANシステム、自動車用電子部品、衛星TV受信機、マイクロ波およびRF構成要素、レーダシステム、モバイル通信システム、マイクロ波試験装置、フェーズアレーアンテナ、地上および航空機レーダシステム、パワーバックプレート、高信頼性多層回路、民間航空機衝突回避システム、ビーム形成ネットワーク、航空機またはその他の「敵味方」識別システム、全地球測位アンテナおよび受信機、パッチアンテナ、省スペース回路、および電力増幅器を含むがこれらに限定されない携帯電話および無線技術のその他の要素、が含まれるがこれらに限定するものではない、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
誘電定数が1.0よりも大きく少なくとも1.9未満であるPTFEを含んだ低誘電体材料を、構成要素または積層体の系に中で組み合わせるステップを含む、低誘電体材料の使用方法。
【請求項19】
低誘電体材料が、a)ミクロンサイズのPTFE樹脂を有効な温度で有効な時間だけ焼結し、b)所定の比にある未焼結のミクロンサイズのPTFE樹脂と焼結したPTFEとをブレンドし、c)そのブレンド比にある焼結/未焼結PTFE樹脂を成型して成型PTFE物品を形成し、d)成型PTFE物品をスカイビングして誘電体材料を形成するプロセスによって作製される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
低誘電体材料を組み合わせて、フィルタ、カプラ、低雑音増幅器、電力分割器、およびコンバイナを形成し、携帯電話インフラ、自動車レーダ、その他のマイクロ波およびR/F適用例に向けたプリント回路アンテナなどの、低コストで軽量のプリント回路に向けた適用例で使用し、電子部品またはデバイスには、精密機器、すべてのタイプの電子部品およびコンピュータ適用例が含まれ、適用例には、エレクトロニクス適用例、電話技術、無線周波数、マイクロ波またはコンピュータ、電話、その他のシグナル伝送のための回路構成部品、ならびにエンジン、自動車、宇宙船、海洋船、医療機器、パイプラインに使用される電子デバイスおよび部品、ならびにマイクロストリップおよびストリップライン回路、ミリメートル波適用例、軍事レーダシステム、ミサイル誘導システム、ポイントツーポイントデジタルラジオアンテナ、アンテナを含むがこれらに限定されない伝送およびモニタリングデバイス、ならびに無線通信システム用アンテナ、携帯電話基地局、LANシステム、自動車用電子部品、衛星TV受信機、マイクロ波およびRF構成要素、レーダシステム、モバイル通信システム、マイクロ波試験装置、フェーズアレーアンテナ、地上および航空機レーダシステム、パワーバックプレート、高信頼性多層回路、民間航空機衝突回避システム、ビーム形成ネットワーク、航空機またはその他の「敵味方」識別システム、全地球測位アンテナおよび受信機、パッチアンテナ、省スペース回路、および電力増幅器を含むがこれらに限定されない携帯電話および無線技術のその他の要素、が含まれるがこれらに限定するものではない、請求項18に記載の方法。

【公表番号】特表2008−537964(P2008−537964A)
【公表日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−552282(P2007−552282)
【出願日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際出願番号】PCT/US2006/002012
【国際公開番号】WO2006/078889
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(507241632)
【Fターム(参考)】