説明

超伝導マグネット向けの低AC損失超伝導体及びその製作方法

【課題】超伝導マグネット・コイル内に誘導されるヒステレシス損やうず電流によって生じるAC損失を低下させるように構成した装置を提供する。
【解決手段】低AC損失導電体(70)は、超伝導体フィラメント(76)の第1の層(74)によって取り囲まれた電気伝導性コア(72)を含む。抵抗性シェル(80)が第1の層(74)を取り囲んでおり、また絶縁コーティング(82)がこの抵抗性シェル(80)を半径方向に囲繞している。本発明の別の態様では、電気伝導性コアを形成する工程と、該電気伝導性コアの周りに超伝導フィラメントを巻きつける工程と、を含む導体を製作する方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は全般的には、超伝導マグネットシステムに関し、またさらに詳細には交流(AC)環境で動作する超伝導マグネットに関する。
【背景技術】
【0002】
MRシステムは一例として、超伝導マグネット、マグネットコイル支持構造及びヘリウム容器を備えたコールドマス(cold mass)を含む。ヘリウム容器内に包含された液体ヘリウムは、超伝導マグネットに対して冷却を提供すると共に、超伝導動作のために超伝導マグネットを低い温度に維持していることは当業者であれば理解されよう。この液体ヘリウムは、概ね及び/または実質的に4.2ケルビン(K)の液体ヘリウム温度に超伝導マグネットを維持している。熱的に分離させるために、この液体ヘリウムを包含するヘリウム容器は一例として、圧力容器を真空容器の内部に備えている。
【0003】
MR超伝導マグネットは典型的には、撮像ボリュームの位置に均一のB磁場を発生させる1組の主コイル、マグネットのフリンジ磁場を制限する1組のバッキング(bucking)コイルなど幾つかのコイルを含む。これらのコイルはNbTiやNb3Sn導体などの超伝導体によって巻きつけられる。このマグネットはその導体が超伝導状態で動作するように液体ヘリウム温度(4.2K)まで冷却される。マグネットの熱負荷(環境からの輻射や伝導によって生じるものなど)は、「開放系」における液体ヘリウムのボイルオフによるか、「閉鎖系」における4Kクライオクーラによるかのいずれかによって除去される。このマグネットは典型的には、その熱負荷を最小限にするようにクライオスタットの内部に配置される(液体ヘリウムの交換の費用が多大であること、並びにクライオクーラの冷却能力が限られることのため)。MRシステムの傾斜コイルが発生させるAC磁場などのAC磁場にコイルを曝露させると、超伝導体内にAC損失が発生する。すなわち、超伝導コイルをAC磁場に曝露させると、導体温度上昇やクエンチを生じさせる可能性があるAC損失の原因となるヒステレシス損やうず電流がその内部に誘導される。AC損失はさらに、極低温システムに関する総熱負荷も増加させる。熱負荷が上昇すると追加的な冷媒極低温化能力が必要となり、これによって動作コストが上昇する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、超伝導マグネット・コイル内に誘導されるヒステレシス損やうず電流によって生じるAC損失を低下させるように構成した装置があることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、超伝導コイル内のAC損失を低下させるための上述の欠点を克服した超伝導体を提供する。
【0006】
本発明の一態様では、低AC損失導電体は、半径方向の中心にある電気伝導性コアと、該伝導性コアを半径方向に取り囲んでおりかつ複数の超伝導体フィラメントを備えた第1の層と、を含む。第2の層が、第1の層を半径方向に取り囲んでおりかつその周りに抵抗性シェルを形成している。この導電体はさらに、第2の層を半径方向に囲繞している絶縁コーティングを含む。
【0007】
本発明の別の態様では、導体を製作する方法は、電気伝導性コアを形成する工程と、該電気伝導性コアの周りに超伝導フィラメントを巻きつける工程と、を含む。本方法はさらに、超伝導フィラメントを囲繞する抵抗性シェルを形成する工程と、該抵抗性シェルの周りに絶縁を配置する工程と、を含む。
【0008】
本発明のまた別の態様では、超伝導ケーブルは、絶縁性の外装内に配列させた複数の超伝導体を含む。各超伝導束は、中心のコアの周りに巻きつけられた複数の超伝導ストランドと、該複数の超伝導ストランドを取り囲む1つのシェルと、該シェルを取り囲む1つの絶縁スリーブと、を有する。
【0009】
本発明に関する別の様々な特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び図面から明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図面では、本発明を実施するために目下のところ企図される好ましい一実施形態を図示している。
【0011】
図1を参照すると、超伝導マグネット・システム10は一例として、交流電流(AC)環境で動作する超伝導マグネット・システムを含む。例示的な超伝導マグネット・システムは、変圧器、発電機、モータ、超伝導磁気エネルギー貯蔵(SMES)、及び/または磁気共鳴(MR)システムを含む。従来のMRマグネットはDCモードで動作するが、幾つかのMRマグネットはマグネットに対する傾斜漏洩磁場が高いときに傾斜コイルからのAC磁場下で動作することがある。こうしたAC磁場によってマグネット内にAC損失が発生する。説明を目的として、磁気共鳴及び/または磁気共鳴撮像(MRI)装置及び/またはシステムの例示的な詳細に関する例証検討を提示することにする。
【0012】
MRシステムの動作は、キーボードその他の入力デバイス13、制御パネル14及び表示画面16を含むオペレータ・コンソール12から制御を受けている。コンソール12は、オペレータが画像の作成及び表示画面16上への画像表示を制御できるようにする独立のコンピュータ・システム20と、リンク18を介して連絡している。コンピュータ・システム20は、バックプレーン20aを介して互いに連絡している多くのモジュールを含んでいる。これらのモジュールには、画像プロセッサ・モジュール22、CPUモジュール24、並びに当技術分野でフレーム・バッファとして知られている画像データアレイを記憶するためのメモリ・モジュール26が含まれる。コンピュータ・システム20は、画像データ及びプログラムを記憶するためにディスク記憶装置28及びテープ駆動装置30とリンクしており、さらに高速シリアルリンク34を介して独立のシステム制御部32と連絡している。入力デバイス13は、マウス、ジョイスティック、キーボード、トラックボール、タッチ作動スクリーン、光学読取り棒、音声制御器、あるいは同様な任意の入力デバイスや同等の入力デバイスを含むことができ、また入力デバイス13は対話式幾何学指定のために使用することができる。
【0013】
システム制御部32は、バックプレーン32aにより互いに接続させたモジュールの組を含んでいる。これらのモジュールには、CPUモジュール36や、シリアルリンク40を介してオペレータ・コンソール12に接続させたパルス発生器モジュール38が含まれる。システム制御部32は、実行すべきスキャンシーケンスを指示するオペレータからのコマンドをこのリンク40を介して受け取っている。パルス発生器モジュール38は、各システム構成要素を動作させて所望のスキャンシーケンスを実行させ、発生させるRFパルスのタイミング、強度及び形状、並びにデータ収集ウィンドウのタイミング及び長さを指示するデータを発生させている。パルス発生器モジュール38は、スキャン中に発生させる傾斜パルスのタイミング及び形状を指示するために1組の傾斜増幅器42と接続させている。パルス発生器モジュール38はさらに、生理学的収集制御器44から患者データを受け取ることができ、この生理学的収集制御器44は、患者に装着した電極からのECG信号など患者に接続した異なる多数のセンサからの信号を受け取っている。また最終的には、パルス発生器モジュール38はスキャン室インタフェース回路46と接続されており、スキャン室インタフェース回路46はさらに、患者及びマグネット・システムの状態に関連付けした様々なセンサからの信号を受け取っている。このスキャン室インタフェース回路46を介して、患者位置決めシステム48は患者を所望のスキャン位置に移動させるコマンドを受け取っている。
【0014】
パルス発生器モジュール38が発生させる傾斜波形は、Gx増幅器、Gy増幅器及びGz増幅器を有する傾斜増幅器システム42に加えられる。各傾斜増幅器は、収集する信号の空間エンコードに使用する磁場傾斜を生成させるように全体を番号50で示す傾斜コイル・アセンブリ内の物理的に対応する傾斜コイルを励起させている。傾斜コイル・アセンブリ50は、偏向用マグネット54及び全身用RFコイル56を含むマグネット・アセンブリ52の一部を形成している。システム制御部32内の送受信器モジュール58は、RF増幅器60により増幅を受けて送信/受信スイッチ62によりRFコイル56に結合されるようなパルスを発生させている。患者内の励起された原子核が放出して得られた信号は、同じRFコイル56により検知し、送信/受信スイッチ62を介して前置増幅器64に結合させることができる。増幅したMR信号は、送受信器58の受信器部分で復調され、フィルタ処理され、さらにディジタル化される。送信/受信スイッチ62は、パルス発生器モジュール38からの信号により制御し、送信モードではRF増幅器60をコイル56と電気的に接続させ、受信モードでは前置増幅器64をコイル56に接続させている。送信/受信スイッチ62によりさらに、送信モードと受信モードのいずれに関しても独立したRFコイル(例えば、表面コイル)を使用することが可能となる。
【0015】
RFコイル56により取り込まれたMR信号は送受信器モジュール58によりディジタル化され、システム制御部32内のメモリ・モジュール66に転送される。未処理のk空間データのアレイをメモリ・モジュール66内に収集し終わると1回のスキャンが完了となる。この未処理のk空間データは、各画像を再構成させるように別々のk空間データアレイの形に配置し直しており、これらの各々は、データをフーリエ変換して画像データのアレイにするように動作するアレイプロセッサ68に入力される。この画像データはシリアルリンク34を介してコンピュータ・システム20に送られ、コンピュータ・システム20において画像データはディスク記憶装置28内などの記憶装置内に格納される。この画像データは、オペレータ・コンソール12から受け取ったコマンドに応じて、テープ駆動装置30上などの長期記憶内にアーカイブしたり、画像プロセッサ22によりさらに処理してオペレータ・コンソール12に伝達しディスプレイ16上に表示させたりすることができる。
【0016】
図2は、AC磁場のAC損失が小さい超伝導導電体70の断面を表している。導体70は、銅マトリックス78の形に配置させた超伝導体フィラメント束を形成する複数の超伝導フィラメント76を有する第1の層74によって半径方向に取り囲まれた銅コア72を有する。フィラメント76は、ニオブ−チタン(NbTi)から製作されることが好ましいが、フィラメント76が別の超伝導材料から製作されることもあることは当業者であれば理解されよう。フィラメント76は、第1の層74の内部の長手方向で銅コア72の周りに捻られている。この複数の超伝導フィラメント76の捻りピッチは、100mmと等しいかこれより大きいことが好ましい。フィラメント76はさらに直径を数マイクロメートルとし、AC磁場の規模が大きいことに由来するヒステレシス損を低下させることが好ましい。
【0017】
導体70が受けるAC周波数が高くなると、その内部の電気伝導が第1の層74内に集中し始める。このため、導体70の電気伝導表皮厚(skin depth)が低下する。この表皮厚は次式によって計算することができる。
【0018】
t=(ρ/(πfμ))1/2 (式1)
上式において、ρは抵抗率、μは透磁率、またfは周波数である。フィラメント76と銅マトリックス78の間の電気抵抗はAC損失と比例関係にある。すなわち、フィラメント76と銅マトリックス78の間の電気抵抗が小さいほど、電気伝導の表皮厚は小さくなる。表皮厚が小さくなるに連れて、電気伝導内に誘導されるうず電流が小さくなる。このため、誘導されるうず電流により生じるAC損失も低下する。
【0019】
第1の層74を外側シェル80が取り囲んでおり、またこの外側シェル80を絶縁コーティング82が取り囲んでいる。外側シェル80が伝導性であれば、これによって(特に高周波数において)かなりのAC損失が生じる可能性がある。したがって外側シェル80は、誘導されるうず電流及びAC損失を低下させるためにCuNiやCuMnなどの抵抗性材料から製作することが好ましい。絶縁コーティング82によって、ある導体70が別の導体から絶縁される、あるいは導体70がその上に巻きつけられた該導体自体から絶縁される。この方式では、各導体70またはその一部分がAC損失の発生に関して個別に作用する。
【0020】
図3は、絶縁性スリーブ86内部にある図2の導体70からなる束84を表している。高い周波数では、各導体70の直径が小さくなると、その内部に誘導されるうず電流によって生じるAC損失も小さくなる。束84内の各導体70は別の導体70と並列であり、また束84内の導体70の数は束84が所望の電流を伝えられるように増加させることができる。各導体70の絶縁コーティング82の一部を除去し、除去した絶縁コーティング82の箇所で各導体70に対してブリッジ88をはんだ付けし、導体70を互いに電気的に接続することが好ましい。束84の長さ方向で多数のブリッジ88が導体70に対して周期的にはんだ付けされている。この方式で導体70を互いに電気接続することによって、これらの間での電流の転送及び共有が強化されると共に、束84の安定性及びクエンチ性能が向上する。
【0021】
図4は、絶縁された単一フィラメント超伝導ストランド92からなる束90を表している。ストランド92は、リッツ(Litz)型の配列で互いに巻きつけられ、絶縁外装94を介して互いに束ねられている。ストランド92は、絶縁外装94の内部で完全転置で配置することが好ましい。各ストランド92内に発生するAC損失を低下させるために、その直径を小さくする(例えば、0.15mm未満とする)ことがある。束90が所望の電流を伝えられるようにストランド92は並列に電流を導いている。
【0022】
束90の長さ方向で多数のブリッジ96がストランド92に対して周期的にはんだ付けされている。この方式では、各ストランド92の絶縁コーティング98の一部分が除去されると共に、除去した絶縁コーティング98の箇所で各ストランド92に対してブリッジ96をはんだ付けし、ストランド92が互いに電気的に接続されている。ブリッジ96によってストランド92間での電流の転送及び共有が強化されると共に、束90の安定性及びクエンチ性能が向上する。
【0023】
図5は、図4の線5−5に沿って切った単一フィラメント超伝導ストランド92の断面を表している。ストランド92は、銅安定化材102によって取り囲まれた単一超伝導フィラメント100を有する。ストランド92はNbTiから製作することが好ましいが、ストランド92が別の超伝導材料から製作されることもあることは当業者であれば理解されよう。ストランド92を別のストランドから絶縁するために、安定化材102は絶縁コーティングによって取り囲まれている。
【0024】
上述のように導体70及び/または束84、90から製作した超伝導コイルによって、誘導されるうず電流が発生させるAC損失が低下する。傾斜パルス性AC磁場下にあるMR超伝導マグネット内、並びに高速の発電機やモータの超伝導電機子や磁場コイル内におけるAC損失が低下する。
【0025】
したがって、半径方向の中心にある電気伝導性コアと、該伝導性コアを半径方向に取り囲んでおりかつ複数の超伝導体フィラメントを備えた第1の層と、を含む低AC損失導電体を開示する。第2の層が第1の層を半径方向に取り囲むと共に、その周りに抵抗性シェルを形成している。本導電体はさらに、第2の層を半径方向に囲繞する絶縁コーティングを含む。
【0026】
さらに、電気伝導性コアを形成する工程と、該電気伝導性コアの周りに超伝導フィラメントを巻きつける工程と、を含む導体の製作方法を提示する。本方法はさらに、超伝導フィラメントを囲繞する抵抗性シェルを形成する工程と、該抵抗性シェルの周りに絶縁を配置する工程と、を含む。
【0027】
本発明はさらに、絶縁性の外装内に配列した複数の超伝導体を含んだ超伝導ケーブルの形で具現化される。各超伝導束は、中心のコアの周りに巻きつけられた複数の超伝導ストランドと、該複数の超伝導ストランドを取り囲む1つのシェルと、該シェルを取り囲む1つの絶縁スリーブと、を有する。
【0028】
本発明を好ましい実施形態に関して記載してきたが、明示的に記述した以外に等価、代替及び修正が可能であり、これらも添付の特許請求の範囲の域内にあることを理解されたい。また、図面の符号に対応する特許請求の範囲中の符号は、単に本願発明の理解をより容易にするために用いられているものであり、本願発明の範囲を狭める意図で用いられたものではない。そして、本願の特許請求の範囲に記載した事項は、明細書に組み込まれ、明細書の記載事項の一部となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明を組み込むことで恩恵が得られるMR撮像システムのブロック概要図である。
【図2】本発明による超伝導体の断面像である。
【図3】互いに束ね合わせた図2の複数の超伝導体の破断斜視図である。
【図4】本発明による複数の超伝導ストランドの破断斜視図である。
【図5】図4の超伝導ストランドを線5−5に沿って切った断面像である。
【符号の説明】
【0030】
10 超伝導マグネット・システム
12 オペレータ・コンソール
13 キーボードその他の入力デバイス
14 制御パネル
16 表示画面
18 リンク
20 コンピュータ・システム
20a バックプレーン
22 画像プロセッサ・モジュール
24 CPUモジュール
26 メモリ・モジュール
28 ディスク記憶装置
30 テープ駆動装置
32 独立のシステム制御部
32a バックプレーン
34 高速シリアルリンク
36 CPUモジュール
38 パルス発生器モジュール
40 シリアルリンク
42 傾斜増幅器
44 生理学的収集制御器
46 スキャン室インタフェース回路
48 患者位置決めシステム
50 傾斜コイル・アセンブリの全体
52 マグネット・アセンブリ
54 偏向用マグネット
56 全身用RFコイル
58 送受信器モジュール
60 RF増幅器
62 送信/受信スイッチ
64 前置増幅器
66 メモリ・モジュール
68 アレイプロセッサ
70 超伝導導電体
72 銅コア
74 第1の層
76 超伝導フィラメント
78 銅マトリックス
80 外側シェル
82 絶縁コーティング
84 束
86 絶縁性スリーブ
88 ブリッジ
90 束
92 単一フィラメント超伝導ストランド
94 絶縁外装
96 ブリッジ
98 絶縁コーティング
100 単一超伝導フィラメント
102 安定化材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半径方向の中心にある電気伝導性のコア(72)と、
前記伝導性コア(72)を半径方向に取り囲んでおりかつ複数の超伝導体フィラメント(76)を備えた第1の層(74)と、
前記第1の層(74)を半径方向に取り囲んでおりかつその周りに抵抗性シェルを形成している第2の層(80)と、
前記第2の層(80)を半径方向に囲繞している絶縁コーティング(82)と、
を備えた低損失AC導電体。
【請求項2】
前記複数の超伝導体フィラメント(76)は前記伝導性コア(72)に沿った長手方向で捻られている、請求項1に記載の導体。
【請求項3】
前記複数の超伝導体フィラメント(76)は100mmと等しいかこれより大きい捻りピッチを有する、請求項2に記載の導体。
【請求項4】
前記伝導性コア(72)は銅からなっており、かつ前記第1の層(74)は複数の超伝導体フィラメント(76)を束ねている銅マトリックス(78)を備えている、請求項1に記載の導体。
【請求項5】
前記第2の層(80)は銅合金を含む、請求項1に記載の導体。
【請求項6】
前記銅合金はニッケルとマグネシウムのうちの一方を含む、請求項5に記載の導体。
【請求項7】
前記第1の層(74)の複数の超伝導体フィラメント(76)はニオブ−チタン(NbTi)から形成されている、請求項1に記載の導体。
【請求項8】
互いに捻り合わされた複数の低損失AC導電体(70)を有するケーブル(84)内に組み入れられた請求項1に記載の導体。
【請求項9】
前記ケーブル(84)は、複数の低損失AC導電体(70)のそれぞれを互いに対して電気接続させる複数のはんだブリッジ(88)を含む、請求項8に記載の導体。
【請求項10】
前記ケーブル(84)は複数の低損失AC導電体(70)を囲繞している外側絶縁外装(86)を含む、請求項8に記載の導体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−311341(P2007−311341A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−125166(P2007−125166)
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】