説明

車両のシートスライド装置

【課題】 位置検出手段による検出部がレールの外部にあると、誤検出を生じる場合がある。
【解決手段】 上部が開口する略コ字形状に屈曲形成され車両のフロアに固定されたロアレール1の前記開口部に、下部が開口する略コ字形状に屈曲形成されシートに固定されたアッパレール2がスライド自在に嵌挿され、アッパレール2に回動可能に支持したロック爪7と、ロアレール1の内部に固定されてロック爪7が係脱可能なロックプレート10とにより、ロック機構6が構成され、前記アッパレール2の位置を検出する近接センサ30がアッパレール2に設けられ、該近接センサ30の検出面30bが、前記ロックプレート10の側面に臨ませてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のシートスライド装置に関し、シート位置検出手段を設けたものである。
【背景技術】
【0002】
近年の自動車においては、乗員を保護するために運転席および助手席にエアバッグが装備されている。一方、車両用シートには、シート位置を車両の前後方向で調整するための機構が設けられている。
【0003】
エアバッグを一定の作動力で展開させたとき、シート位置すなわち乗員の位置によっては好適な効果が得られない場合がある。このため、シート位置に応じてエアバッグを展開させるときの作動力を切り替えることが提案されており、シート位置に応じて作動力を切り替えるために、車両のシート位置検出手段が設けられている。
【0004】
従来の車両のシート位置検出手段としては、特許文献1のものが開示されている。このシート位置検出手段は、アッパレールの側面にセンサを設け、該センサによりロアレールの上面を検出することにより、アッパレールの位置を検出するように構成されている。
【特許文献1】特開2004−203150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、センサがアッパレールの外部に設けられているため、ロアレール以外の対象物をロアレールと誤って認識してしまったり、あるいはセンサが車内で物に接触して破損したりする虞がある。
【0006】
そこで本発明は、上記の課題を解決したシート位置検出手段を有する車両のシートスライド装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る車両のシートスライド装置の構成は、車両のフロアに固定されたロアレールに、シートに固定されたアッパレールがスライド自在に組み付けられ、前記ロアレールは上部が開口する略コ字形状に屈曲形成される一方、前記アッパレールは下部が開口する略コ字形状に屈曲形成され、前記アッパレールが前記ロアレールの前記開口部に嵌挿され、前記アッパレールの内部に回動可能に支持されたロック爪と、前記ロアレールの内部に固定され前記ロック爪が係脱可能に設けられたロックプレートとにより、前記ロアレールに対して前記アッパレールをロックするロック機構が構成され、前記ロアレールに対する前記アッパレールの位置を検出する位置検出手段が設けられた車両のシートスライド装置において、前記位置検出手段として、前記アッパレールの内部に近接センサを設け、該近接センサの検出面を、前記ロックプレートの側面に臨ませたことを特徴とする。
【0008】
このような車両のシートスライド装置では、ロアレールとアッパレールとにより囲まれたレールの内部において、近接センサがロックプレートの検出を行なう。このため、ロックプレート検出の誤認が生じない。また、ロックプレートの側面を近接センサで検出するため、ロックプレートの側面と近接センサの検出面との間隔のばらつきが小さく、容易に精度を出すことができるので、組み付けの際の作業性が良い。更に、ロックプレートを被検出部としているので、近接センサの追加のみで対応でき、コストを安くできる。
【0009】
請求項2に係る車両のシートスライド装置の構成は、請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記アッパレールの上壁に貫通孔を形成し、該貫通孔に前記近接センサを嵌め込んで取り付けたことを特徴とする。
【0010】
このような車両のシートスライド装置では、アッパレールに貫通孔を形成するだけで近接センサをアッパレールに取り付けることができ、かつ組み付けの際の作業性が良い。
【0011】
請求項3に係る車両のシートスライド装置の構成は、請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記ロックプレートに被検出部を形成し、該被検出部に前記近接センサの前記検出面を臨ませたことを特徴とする。
【0012】
このような車両のシートスライド装置では、被検出部が形成されている部分を近接センサが検出する。そのため、アッパレールに対する近接センサの取り付け位置の自由度が向上する。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る車両のシートスライド装置によれば、レールの内部において近接センサが既存のロックプレートを検出するので、レールの外部で検出する従来のように検出誤認を生じたり、あるいはセンサが車内で物に衝突して破損するようなことが生じない。また、アッパレールに上下方向に貫通孔を形成し該貫通孔に近接センサを嵌め込んで取り付ければよいので、既存の構成に対して変更する部分が少なくて済む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(a)実施の形態1
まず、実施の形態1について説明する。図5は、本発明にかかるシートスライド装置の分解斜視図を示し、図6はシートスライド装置の部分断面側面図、図7は図6のA−A矢視図である。図5に示すように、シートスライド装置は、車両のフロアに固定設置されるロアレール1と、シートの下面に取り付けられるアッパレール2とを備え、ロアレール1とアッパレール2が、リテーナ3に保持されたローラ4,ガイドボール5を介して長手方向へスライド自在に組み付けられている。
【0015】
具体的には、ロアレール1は、上部が開口する略コ字形状の基本断面部の側壁上端の内側に下向屈曲部1aが夫々屈曲形成されている。そして、ロアレール1の両端近傍には孔1bが形成され、該孔1bに挿通されたボルト22を介して、ロアレール1が車両のフロアに固定されている。一方、アッパレール2は、同様の略コ字形状であって下部が開口する基本断面部の側壁下端の内側に上向屈曲部2aが夫々屈曲形成されている。そして、アッパレール2は、ロアレール1の開口部に嵌挿されている。
【0016】
このように構成されたアッパレール2とロアレール1の間のレール内にはアッパレール2をスライドさせて固定するためのロック機構6が配置されている。このロック機構6は、アッパレール2に揺動自在に支持され複数のロック爪7を有する略コ字形状のラッチレバー8と、ロアレール1に結合され前記ロック爪7と係脱可能な複数の嵌合孔9を有するロックプレート10と、前記ロック爪7を嵌合孔9と係合する方向に付勢する棒状ばね11と、ロック時にロックプレート10の手前側でロック爪7の付根部を係合支持する爪支持プレート12とを備えている。
【0017】
前記棒状ばね11は、その両端部がアッパレール2の上壁2dに支持されており、該棒状ばね11の湾曲した中央部がラッチレバー8を付勢し、ロック爪7の先端部がアッパレール2の一方の側壁2bへ向かって変位する。
【0018】
前記ラッチレバー8は、軸部19,20を有する一対の軸支持部材16を介してアッパレール2の内部に支持されており、一対の軸支持部材16はリベット13を介してアッパレール2の上壁2dの下面に夫々支持されている。ラッチレバー8の一方の辺には入力アーム18が一体形成されており、ラッチレバー8はこの入力アーム18を介して外部から操作力を取り入れる。
【0019】
前記ロックプレート10はロアレール1の内部底面に設けられており、ロアレール1の長手方向の所定範囲に亘って長尺に形成されている。このロックプレート10はほぼL字形であり、その底辺を成す基壁10aは、ロアレール1の底面の幅方向略中央部にスポット溶接やプロジェクション溶接等によって結合されている。基壁10aの一方側には高い垂立壁10bが形成されている。
【0020】
垂立壁10bには、複数の前記嵌合孔9が長手方向に沿って形成されており、図7に示すように垂立壁10bの部分は、爪支持プレート12とアッパレール2の一方の側壁2bとの間に配置されている。
【0021】
爪支持プレート12は、アッパレール2の長手方向の略中央部の上壁2dに一対のリベット13を介して取り付けられており、爪支持プレート12の下端近傍には、ラッチレバー8の各ロック爪7が挿入係合される複数の支持孔14が形成されている。
【0022】
図7に示すようにアッパレール2の一方の側壁2bのうちの、爪支持プレート12の支持孔14と対応する位置には、支持孔26が形成されている。この支持孔26には、ロック時にロック爪7の先端部が挿入係合される。
【0023】
図7に示すようにアッパレール2の軸方向略中央には、一方の側壁2bと上壁2dとに跨るように切欠き27が形成され、ラッチレバー8の前記入力アーム18がその切欠き27を介してアッパレール2の外部に僅かに突出している。一方、図5に示すようにホルダー29が孔29bの部分に挿通した図示しない軸ピンを介してアッパレール2上の断面L字形の支持ブラケット21(図3)に揺動自在に軸支され、ホルダー29の後端部の操作片29aの部分が、前記入力アーム18の先端を上下方向に揺動操作するようになっている。車両のシートの下には略U字形であって中央部がシートの前側下方に位置する操作レバー28が設けられており、該操作レバー28の両端がホルダー29に装着されている。操作レバー28の中央部を上方へ回動操作すると、操作片29aが入力アーム18を下方に押し下げ、それによってラッチレバー8が棒状スプリング11の付勢力に抗して回動操作される。
【0024】
前記アッパレール2には近接センサ30が設けられている。近接センサ30は、ロック機構6よりも車体の前方に取り付けられている。即ち、図5に示すようにアッパレール2の上壁2dを上から下へ貫通する長方形の貫通孔31とねじ孔32が形成され、図3に示すように該貫通孔31に近接センサ30を嵌め込んだ状態で、孔30aに挿通した図示しないボルトをねじ孔32にねじ込んむことにより、近接センサ30がアッパレール2に取り付けられている。これにより、図3(a)に示すように、近接センサ30の検出面30bは、ロックプレート10の側面に臨んでいる。なお、前記支持ブラケット21は、前記貫通孔31および前記ねじ孔32と対応する位置に孔が形成されている。
【0025】
ここで、近接センサ30について説明する。近接センサ30は、図2のように検出部30cと取付部30dと配線部30eとにより構成されている。近接センサ30の検出原理を図4に基づいて説明する(特表平9−511357公報)。図4(a)に示すように、第1磁石33,第2磁石34,第3磁石35をU字形に配置すると、磁気回路は第1磁石33,第2磁石34,第3磁石35に沿って左右対称に形成される。このため、第1磁石33,第2磁石34,第3磁石35によって形成される各磁界も左右対称となる。そして、図4(a)のように近接センサ30の図中の上方にロックプレート10が存在しない場合は、左右の中間位置には互いに相殺された零の磁力が作用する磁界零領域36が存在するので、該磁界零領域36にホールIC37を固定する。ロックプレート10が存在しない場合は、ホールIC37には零の磁力に応じた電流が出力される。
【0026】
次に、図4(b)に示すように近接センサ30の図中の上方にロックプレート10が存在する場合は、磁場が変化して磁場の変化に応じた大きさの磁力が作用する。したがって、ホールIC37には当該磁力に応じた電流が出力される。ホールIC37から出力された電流が図示しないコントローラに読み込まれ、ロアレール1に対するアッパレール2の位置が検出される。
【0027】
ロアレール1に対するアッパレール2の位置は換言すればシートの前後方向での位置を示すものであり、シートの位置が車両の前側を占める場合は例えばエアバッグの展開速さを遅くし、車両の後側を占める場合は展開速さを速くし、作動速さの切り替えが行われる。近接センサ30のホールIC37は、配線部30eから図示しない前記コントローラに接続される。
【0028】
近接センサ30とロックプレート10との関係を図3に示す。図3(a)に示すように近接センサ30の検出面30bがロックプレート10の垂立壁10bの側面と対向しており、ロックプレート10の前側の端面の位置が検出の切換点Pとなる。切換点Pを境界としてロックプレート10が存在する範囲Aでは近接センサ30による検出が行われシートが後退した位置を占めていることが検出され、範囲Bでは近接センサ30による検出が行われずシートが前進した位置を占めていることが検出される。
【0029】
次に、シートスライド装置の作用を説明する。シートが任意のスライド位置でロックされているときには、図7に示すようにラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力を受けてロックプレート10へ向かって回動変位しており、このとき、ロック爪7は、爪支持プレート12の支持孔14、ロックプレート10の嵌合孔9、アッパレール2の支持孔26の三者に跨って係合している。このため、ロアレール1に対してアッパレール2が固定されている。
【0030】
図7の状態からシートのスライド位置を変更する場合には、操作レバー28の中央を上方へ引き上げて回動操作すると、ラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力に抗して回動変位し、ラッチレバー8のロック爪7が支持孔26,嵌合孔9,支持孔14の三者から引き抜かれる。そのため、ロアレール1に対してアッパレール2が移動可能となり、シートの自由なスライドが可能となる。この状態においてシートのスライド位置を任意位置に変更し、その後に操作レバー28から手を放すと、ラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力によって元に戻され、ロック爪7が再び支持孔14,嵌合孔9,支持孔26の三者に跨って係合する。このため、ロアレール1に対してアッパレール2が再び固定される。
【0031】
図3(a)に示すように近接センサ30の検出面30bがロックプレート10の垂立壁10bと対向している場合、つまり近接センサ30が図3(b)中の範囲Aに存在する場合と、検出面30bがロックプレート10と対向していない場合、つまり近接センサ30が図3(b)中の範囲Bに存在する場合とで近接センサ30からの出力が異なるので、近接センサ30による検出があった場合はシートが後退した位置を占めていることが検出され、近接センサ30による検出がなかった場合はシートが前進した位置を占めていることが検出される。図8(a)はシートが最も後退した場合を示しており、図8(b)はシートが最も前進した場合を示している。
【0032】
このような車両のシートスライド装置では、ロアレール1とアッパレール2とにより囲まれたレールの内部において、近接センサ30がロックプレート10の検出を行なうため、ロックプレート10の検出の誤認が生じない。また、アッパレール2に貫通孔31を形成するだけで近接センサ30をアッパレール2に取り付けることができ、設計変更する部分が少なく、共用化によるコストの低減が図れる。
【0033】
また、ロックプレート10の側面を近接センサ30で検出するため、ロックプレート10の垂立壁10bと近接センサ30の検出面30bとの間隔のばらつきが小さく、容易に精度を出すことができるので、組み付けの際の作業性が良い。更に、ロックプレート10を被検出部としているので、近接センサ30の追加のみで対応でき、コストを安くできる。そして、被検出部が形成されているロックプレート10を近接センサ30が検出するので、アッパレール2に対する近接センサ30の取り付け位置の自由度が向上する。
【0034】
なお、車両のシートスライド装置の組み付け時には、ロアレール1とアッパレール2との間にガタが発生しないようにするため、径の異なるローラ4とガイドボール5とを用いて選択組み付けしている。即ち、ロアレール1に対してアッパレール2を上下方向に移動させることにより、ばらつきを吸収してガタが発生しないように調整している。従って、ロアレール1の内部底面とアッパレール2の上壁2dとの間の上下方向の間隔については、ばらつきが発生するが、ロアレール1とアッパレール2との幅方向については、ばらつきが小さくなる。
【0035】
そこで、実施の形態1では、近接センサ30と被検出部であるロックプレート10とをレールの幅方向に配置することにより、ロックプレート10の垂立壁10bと近接センサ30の検出面30bとの間隔のばらつきを小さくしている。これにより、近接センサ30をロアレール1の貫通孔31に組み付ける際の位置調整が不要になり、組み付けの際の作業性が良い。
(b)実施の形態2
次に、実施の形態2を図9に基づいて説明する。なお、実施の形態2は実施の形態1の一部を変更したものなので、異なる部分のみを説明する。図9は実施の形態1の図3と対応させて示すものである。
【0036】
これは、実施の形態1のロックプレート10の前側の端部近傍に、垂立壁10bを上方へ延長させて被検出部10xを形成したものである。範囲Aでは近接センサ30による被検出部10xの検出が行われシートが前進した位置を占めていることが検出される。一方、範囲Bでは近接センサ30による検出が行われずシートが後退した位置を占めていることが検出される。切換点Pの位置は実施の形態1の場合と異なってロックプレート10の前側端部ではないので、アッパレール2への近接センサ30の取り付け位置は実施の形態1の場合よりも後方となる。
【0037】
その他の構成,作用は実施の形態1と同じなので説明を省略する。
(c)実施の形態3
最後に、実施の形態3を図10に基づいて説明する。この場合も実施の形態2と同様であり、図10は実施の形態1の図3と対応させて示すものである。
【0038】
これは、実施の形態1のロックプレート10の基壁10aにおける車体前側であって、垂立壁10bとは反対側の端面を上方へ延長させて、被検出部10yを形成したものである。範囲Aでは近接センサ30による被検出部10yの検出が行われシートが前進した位置を占めていることが検出される。一方、範囲Bでは近接センサ30による検出が行われずシートが後退した位置を占めていることが検出される。
【0039】
その他の構成,作用は実施の形態2と同じなので説明を省略する。
【0040】
なお、実施の形態1〜3では近接センサとして磁場の変化を利用して検出する構造のものを用いたが、磁場に限らず光の授受を利用して検出する構造のもの等種々の構造のものが考えられる。また、実施の形態2,3では被検出部をロックプレートの前側に設け、検出時はシートが前進した位置を占めている構成にしたが、被検出部をロックプレートの後側に設けて検出時はシートが後退した位置を占めている構成にしてもよい。更に、実施の形態2,3では被検出部10x,10yをロックプレート10の車体前側の端部近傍に配置したが、被検出部の位置はアッパレールの長さ方向での近接センサ30の取り付け位置に応じて設定すればよく、近接センサ30の取り付け位置の自由度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】アッパレールの内部に近接センサを取り付けた状態を示す斜視図(実施の形態1)。
【図2】近接センサの斜視図(実施の形態1)。
【図3】アッパレール・ロアレールと近接センサとの関係に係り、(a)は左側面断面図、(b)は正面断面図(実施の形態1)。
【図4】近接センサに係り、(a)は原理を示す構成図、(b)は作用説明図(実施の形態1)。
【図5】シートスライド装置の分解斜視図(実施の形態1)。
【図6】シートスライド装置の部分断面側面図(実施の形態1)。
【図7】図6のA−A矢視図(実施の形態1)。
【図8】シートスライド装置の作用説明図(実施の形態1)。
【図9】アッパレール・ロアレールと近接センサとの関係に係り、(a)は左側面断面図、(b)は正面断面図(実施の形態2)。
【図10】アッパレール・ロアレールと近接センサとの関係に係り、(a)は左側面断面図、(b)は正面断面図(実施の形態3)。
【符号の説明】
【0042】
1…ロアレール
2…アッパレール
6…ロック機構
7…ロック爪
10…ロックプレート
30…近接センサ
30b…検出面
31…貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のフロアに固定されたロアレールに、シートに固定されたアッパレールがスライド自在に組み付けられ、前記ロアレールは上部が開口する略コ字形状に屈曲形成される一方、前記アッパレールは下部が開口する略コ字形状に屈曲形成され、前記アッパレールが前記ロアレールの前記開口部に嵌挿され、
前記アッパレールの内部に回動可能に支持されたロック爪と、前記ロアレールの内部に固定され前記ロック爪が係脱可能に設けられたロックプレートとにより、前記ロアレールに対して前記アッパレールをロックするロック機構が構成され、
前記ロアレールに対する前記アッパレールの位置を検出する位置検出手段が設けられた車両のシートスライド装置において、
前記位置検出手段として、前記アッパレールの内部に近接センサを設け、該近接センサの検出面を、前記ロックプレートの側面に臨ませたことを特徴とする車両のシートスライド装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記アッパレールの上壁に貫通孔を形成し、該貫通孔に前記近接センサを嵌め込んで取り付けたことを特徴とする車両のシートスライド装置。
【請求項3】
請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記ロックプレートに被検出部を形成し、該被検出部に前記近接センサの前記検出面を臨ませたことを特徴とする車両のシートスライド装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−281813(P2006−281813A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−100592(P2005−100592)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000237307)富士機工株式会社 (392)
【出願人】(000133098)株式会社タチエス (454)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】