説明

車両の制御装置

【課題】内燃機関の自動停止及び自動始動を実行する車両の制御装置であって、内燃機関の自動始動時、自動停止時における車両の振動を低減させることのできる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置は、所定の停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させる一方、所定の再始動条件が成立したときにエンジンを自動始動させるようにしている。エンジンの停止条件が成立した後であって、エンジンがアイドリングストップ状態に移行したと判断されると(ステップS110:YES)、マウントの減衰力が低下され(ステップS120)、エンジンの自動始動時におけるマウントの減衰力が低く制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、所定の停止条件が成立したときに内燃機関を自動停止させる一方、所定の再始動条件が成立したときに内燃機関を自動始動させる車両の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、燃費の向上や排ガス量の低減を図るべく、所定の停止条件が成立するときに内燃機関を自動的に停止させるようにした車両が実用化されている。こうした車両として、例えば、信号待ち等において車両が一時的に停止する際に内燃機関を自動停止させ、車両が発進する際に内燃機関を自動始動させるいわゆるアイドリングストップ車両がある。また、内燃機関と電動機とを車両の駆動源として備え、電動機の動力のみを利用した車両運転が可能であるときに内燃機関を停止させるいわゆるハイブリッド車両等もある。
【0003】
しかし、こうした内燃機関の自動停止や自動始動は、車両の運転者が意識せずに行われるため、内燃機関の自動停止や自動始動に伴って生じる車両振動が運転者に違和感を与えるおそれがある。
【0004】
そこで、例えば特許文献1においては、内燃機関の自動始動に際して行われる内燃機関の出力軸と電動機とのクラッチの継合について、クラッチの継合がなされた後に電動機の駆動が行われるようにしている。こうすることにより、内燃機関の出力軸と電動機とのクラッチの継合に伴って生じる振動を低減させることができるため、車両の乗員に与える違和感を軽減させることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001‐234837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、内燃機関の自動始動に際しては、内燃機関自体が振動し、その振動が同内燃機関から車両へ伝達するおそれもある。しかしながら、上記特許文献1に記載のものでは、そうした内燃機関から車両への振動の伝達については考慮されておらず、自動始動に際して更なる改善の余地を残すものとなっている。
【0007】
なお、こうした内燃機関から車両へ振動が伝達されることによる不具合は、上述したような内燃機関の自動始動時にのみ生じるものではない。すなわち、内燃機関の振動は内燃機関の自動停止に際しても生じるおそれがあるため、そうした内燃機関の自動停止がなされる際にも同様に車両の乗員に違和感を与えるおそれがある。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は内燃機関の自動停止及び自動始動を実行する車両の制御装置であって、内燃機関の自動始動時、自動停止時における車両の振動を低減させることのできる車両の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、所定の停止条件が成立したときに内燃機関を自動停止させる一方、所定の再始動条件が成立したときに内燃機関を自動始動させる車両の制御装置において、前記内燃機関の自動始動に伴う前記車両の振動を減衰させるとともにその際の減衰力を変更可能な減衰機構と、前記内燃機関の自動始動時における前記減衰機構の減衰力が低くなるように同減衰力を変更する減衰力変更手段とを備えることをその要旨とする。
【0010】
同構成によれば、自動始動時における減衰機構の減衰力を低くしているため、内燃機関から車両に伝達される振動を小さくすることができ、自動始動時における車両の振動を低減させることができるようになる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両の制御装置において、前記減衰力変更手段は前記所定の再始動条件が成立したときに前記減衰機構の減衰力を低下させることをその要旨とする。
【0012】
同構成によれば、内燃機関が自動始動されるタイミングに併せて減衰力を低下させることにより、内燃機関から車両に伝達される振動を小さくすることができ、自動始動時における車両の振動を低減させることができるようになる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の車両の制御装置において、前記減衰力変更手段は前記所定の停止条件が成立したときに前記減衰機構の減衰力を低下させることをその要旨とする。
【0014】
ここで、減衰機構の減衰力を低下させる際に応答遅れが存在していると、内燃機関の再始動が開始するまでに減衰力を十分に低下させておくことができないおそれがある。この点、上記構成では、再始動に伴って内燃機関の振動が車両に伝達される前に減衰力を予め低下させておくことができる。したがって、減衰機構の減衰力を低下させる際に応答遅れが生じる場合であっても、その応答遅れの影響を抑えつつ、内燃機関から車両に伝達される振動を小さくすることができ、自動始動時における車両の振動を低減させることができるようになる。なお、「所定の停止条件が成立したことに基づいて減衰機構の減衰力を低下させる」際の具体構成には、所定の停止条件が成立するのと同時に減衰機構の減衰力を低下させる構成はもとより、所定の停止条件が成立して内燃機関が停止状態に移行したとき、すなわちアイドリングストップ状態に移行したときに減衰機構の減衰力を低下させる構成も含まれる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、所定の停止条件が成立したときに内燃機関を自動停止させる一方、所定の再始動条件が成立したときに内燃機関を自動始動させる車両の制御装置において、前記内燃機関の自動停止に伴う前記車両の振動を減衰させるとともにその際の減衰力を変更可能な減衰機構と、前記内燃機関の自動停止時における前記減衰機構の減衰力が低くなるように同減衰力を変更する減衰力変更手段とを備えることをその要旨とする。
【0016】
ここで、減衰機構の減衰力が高い場合は、自動停止に伴う車両の振動が速やかに減衰するようになるものの、自動停止時における車両の振動が大きくなる。この点、上記構成によれば、自動停止時における減衰機構の減衰力を低くしているため、内燃機関から車両に伝達される振動を小さくすることができ、自動停止時における車両の振動を低減させることができるようになる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の車両の制御装置において、前記減衰力変更手段は前記所定の停止条件が成立したときに前記減衰機構の減衰力を低下させることをその要旨とする。
【0018】
同構成によれば、内燃機関が自動停止されるタイミングに併せて減衰力を低下させることにより、内燃機関から車両に伝達される振動を小さくすることができ、自動停止時における車両の振動を低減させることができるようになる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、前記減衰力変更手段は、前記内燃機関の再始動が完了したことを条件として、前記減衰機構の減衰力の低下を解除することをその要旨とする。
【0020】
上記構成によれば、内燃機関の再始動が完了したとき、すなわち自動停止処理の実行が終了したときに減衰機構の減衰力の低下を解除するため、減衰機構の減衰力をそのときの状況に即した大きさに設定することができる。
【0021】
なお、減衰機構の具体例としては、例えば請求項7に記載のように、内燃機関と車両との間に設けられる減衰力可変式のマウントや、請求項8に記載のように、車両と車輪との間に設けられる減衰力可変式のアブソーバを挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施形態についてその適用対象となるエンジンとその周辺部材の構成を示す模式図。
【図2】同実施形態にかかる減衰力変更制御の処理手順を示すフローチャート。
【図3】第2の実施形態にかかる減衰力変更制御の処理手順の一部を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第1の実施形態)
以下、この発明にかかる車両の制御装置を具体化した第1の実施形態について、図1及び図2を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1に、本実施形態が適用される内燃機関の構成を示す。同図1に示すように、内燃機関10(以下、単にエンジンと称する)は、減衰力可変式のマウント15によって車両20に支持されている。また、車両20と車輪30とは、減衰力可変式のアブソーバ25によって相互に弾性的に支持されている。なお、マウント15、アブソーバ25において減衰力を変更するための具体構成については周知であるため、ここではその説明を割愛する。
【0025】
電子制御装置40には、アクセルセンサ41、機関回転数センサ42、車速センサ43、そしてブレーキセンサ44を含む各種センサからの信号が入力される。アクセルセンサ41は、車両20の運転者によるアクセルペダルの操作量に応じた信号としてアクセル操作量ACCPを、機関回転数センサ42は、エンジン10のクランクシャフトの回転数に応じた信号として機関回転数NEをそれぞれ出力する。また、車速センサ43は車両20の走行速度に応じた信号として車速SPを、ブレーキセンサ44はブレーキペダルの操作状態に応じた信号をそれぞれ出力する。
【0026】
そして、電子制御装置40は、上記各種センサからの信号に基づいて車両20の制御、例えばエンジン10の燃料噴射制御や点火時期制御等といった各種のエンジン制御等を行う。このほか、電子制御装置40は、所定の自動停止条件が成立したときにエンジン10を自動停止させる一方、所定の再始動条件が成立したときにエンジン10を自動始動させる自動始動停止処理や、上記マウント15及びアブソーバ25の減衰力を制御する減衰力制御を行う。
【0027】
ここで、上述の通り、内燃機関の自動始動に際しては、内燃機関自体が振動し、その振動が同内燃機関から車両へ伝達するおそれがある。そこで、本実施形態においては、エンジン10の自動始動時における車両20の振動を低減させるべく、マウント15の減衰力が低くなるように同減衰力を変更する減衰力変更制御を実行するようにしている。
【0028】
図2に、本実施形態にて実行される減衰力変更制御の処理手順を示す。なお、本制御の処理は、電子制御装置40によって繰り返し実行されるものとなっている。
本制御の処理が開始されると、まずアイドリングストップ状態に移行したか否かが判断される(ステップS110)。ここでは、エンジン10の自動停止条件が成立しており、かつ自動停止処理により燃料噴射の停止等がなされている場合にアイドリングストップ状態に移行したと判断される。なお、エンジン10の自動停止条件には、ブレーキペダルが踏み込まれているとともに、アクセル操作量ACCPが「0」であり、かつ機関回転数NEや車速SPが充分に小さくなる等の条件が採用される。
【0029】
そして、アイドリングストップ状態に移行していないと判断されると(ステップS110:NO)、本処理は一旦終了される。一方、アイドリングストップ状態に移行したと判断されると(ステップS110:YES)、マウント15の減衰力を低下させる(ステップS120)。なお、こうしたマウント15の減衰力の低下は、エンジン10から車両20へ伝達される振動が車両20の乗員に違和感を与えない程度に小さくなるようにマウント15の減衰力を低く設定することによって行われる。
【0030】
こうしたマウント15の減衰力を低下させた状態が継続される中、エンジン10の再始動条件が成立すると(ステップS130:YES)、エンジン10が再始動される(ステップS140)。なお、エンジン10の再始動条件には、ブレーキペダルの踏み込みが解除された状態である、アクセル操作量ACCPが「0」よりも大きい状態である等の条件が採用される。
【0031】
そして、エンジン10が完爆したと判断されるまで(ステップS150:NO)、すなわちエンジン10の再始動が完了するまで、マウント15の減衰力は低下した状態に維持される。エンジン10が完爆したと判断されると(ステップS150:YES)、エンジン10の再始動が完了したとして、マウント15の減衰力の低下が解除される(ステップS160)。こうして本処理は一旦終了される。
【0032】
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)本実施形態によれば、自動始動時におけるマウント15の減衰力を低くしているため、エンジン10から車両20に伝達される振動を小さくすることができ、自動始動時における車両20の振動を低減させることができるようになる。
【0033】
(2)マウント15の減衰力を低下させる際に応答遅れが存在していると、エンジン10の再始動が開始するまでに減衰力を十分に低下させておくことができないおそれがある。この点、本実施形態では、アイドリングストップ状態に移行した時点でマウント15の減衰力を低下させるようにしているため、再始動に伴ってエンジン10の振動が車両20に伝達される前に減衰力を予め低下させておくことができる。したがって、マウント15の減衰力を低下させる際に応答遅れが生じる場合であっても、その応答遅れの影響を抑えつつ、エンジン10から車両20に伝達される振動を小さくすることができ、自動始動時における車両20の振動を低減させることができるようになる。
【0034】
(3)エンジン10の再始動が完了したとき、すなわち自動停止処理の実行が終了したときにマウント15の減衰力の低下を解除するため、マウント15の減衰力をそのときの機関運転状態等に即した大きさに設定することができる。
【0035】
(第2の実施形態)
以下、この発明にかかる車両の制御装置を具体化した第2の実施形態について、図3を参照して説明する。なお、本実施形態と上記第1の実施形態とは、先の図2にて示した減衰力変更制御についてその一部が異なっている。
【0036】
ここで、内燃機関から車両へ振動が伝達されることによる不具合は、上記第1の実施形態で述べたような内燃機関の自動始動時にのみ生じるものではない。すなわち、内燃機関の振動は内燃機関の自動停止に際しても生じるおそれがあるため、そうした内燃機関の自動停止がなされる際にも同様に車両の乗員に違和感を与えるおそれがある。
【0037】
そこで、本実施形態においては、減衰力変更制御を実行することにより、エンジン10の自動停止時における車両20の振動を低減させるべく、マウント15の減衰力が低くなるように同減衰力を変更するようにしている。以下では、そうした相違点を中心に本実施形態について説明する。
【0038】
図3に、本実施形態にて実行される減衰力変更制御の処理手順を示す。なお、本制御の処理は、電子制御装置40によって繰り返し実行される。
本制御の処理が開始されると、まず自動停止条件が成立しているか否かが判断される(ステップS210)。ここで、自動停止条件は、上記第1の実施形態と同様である。
【0039】
自動停止条件が成立していないと判断される場合は(ステップS210:NO)、本処理は一旦終了される。一方、自動停止条件が成立していると判断される場合は(ステップS210:YES)、マウント15の減衰力を低下させる(ステップS220)。なお、こうしたマウント15の減衰力の低下も、上記第1の実施形態と同様に、エンジン10から車両20へ伝達される振動が車両20の乗員に違和感を与えない程度に小さくなるように行われる。
【0040】
こうしてマウント15の減衰力を低下させた後、エンジン10が自動停止される(ステップS225)。そして、上記第1の実施形態と同様に、エンジン10の再始動条件が成立したと判断されると(ステップS230:YES)、先の図2に示すステップS140以降に移行される。なお、エンジン10の再始動条件は、上記第1の実施形態と同様である。
【0041】
そして、エンジン10が再始動された後(ステップS140)、エンジン10が完爆したと判断されると(ステップS150:YES)、エンジン10の再始動が完了したとして、マウント15の減衰力の低下が解除される(ステップS160)。こうして本処理は一旦終了される。
【0042】
以上説明した本実施形態によれば、上記第1の実施形態における効果の(3)に準ずる効果に加え、以下の効果が得られるようになる。
(4)自動停止時におけるマウント15の減衰力を低くしているため、エンジン10から車両20に伝達される振動を小さくすることができ、自動停止時における車両20の振動を低減させることができるようになる。
【0043】
(5)エンジン10が自動停止されるタイミングに併せて減衰力を低下させることにより、エンジン10から車両20に伝達される振動を小さくすることができ、自動停止時における車両20の振動を低減させることができるようになる。
【0044】
尚、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記第1の実施形態においては、エンジン10がアイドリングストップ状態に移行した後(ステップS110:YES)であって、エンジン10の再始動条件が成立する前にマウント15の減衰力を低下させるようにしていた。このほか、エンジンの再始動条件が成立したときであってエンジンの再始動がなされる前にマウントの減衰力を低下させるようにしてもよい。こうした形態によっては、上記第1の実施形態における効果(1)及び(3)に準ずる効果に加えて以下の効果を得ることができる。
【0045】
(6)エンジンが自動始動されるタイミングに併せて減衰力を低下させることにより、エンジンから車両に伝達される振動を小さくすることができ、自動始動時における車両の振動を低減させることができるようになる。
【0046】
・上記第1の実施形態においては、エンジン10の自動停止条件が成立してエンジン10がアイドリングストップ状態に移行したときに(ステップS110:YES)、マウント15の減衰力を低下させるようにしていた。この他、エンジンの自動停止条件が成立するのと同時にマウントの減衰力を低下させるようにしてもよい。
【0047】
・上記第2の実施形態においては、エンジン10の自動停止条件が成立したときに(ステップS210:YES)、マウント15の減衰力を低下させるようにしていた。このほか、マウント15の減衰力は、エンジン10の自動停止条件が成立した後であって、自動停止処理が開始される直前に低下させるようにしてもよい。
【0048】
・上記第1及び第2の実施形態においては、エンジン10の自動停止条件に、ブレーキペダルが踏み込まれるとともに、アクセル操作量ACCPが「0」であり、かつ機関回転数NEや車速SPが充分に小さくなるといった条件を採用したが、これに限られない。また、エンジン10の再始動条件についても本実施の形態において例示したものに限られない。
【0049】
・上記第1及び第2の実施形態においては、減衰力変更制御にてマウント15の減衰力を低下するようにしていたが、マウントに代わりアブソーバの減衰力を低下するようにしてもよい。また、マウント及びアブソーバの両方について、減衰力変更制御によって減衰力を低下するようにしてもよい。
【0050】
・信号待ち等において車両20が一時的に停止する際にエンジン10を自動停止させ、車両20が発進する際にエンジン10を自動始動させるようにするいわゆるアイドリングストップ車両に本発明を採用していた。このほか、エンジンと電動機とを車両の駆動源として備え、電動機の動力のみを利用した車両運転が可能であるときにエンジンを停止させるようにするいわゆるハイブリッド車両等にも本発明は採用可能である。ただし、ハイブリッド車両に本発明を採用する場合は、エンジンの自動停止条件及び再始動条件に以下のような条件を採用する必要がある。すなわち、エンジンの自動停止条件には、例えば、車両の要求駆動力が電動機の動力のみで得られると判定され、かつバッテリの充電状態が所定範囲にあると判定されるといった条件を採用する必要がある。また、エンジンの再始動条件には、例えば、車両の要求駆動力が基準駆動力を超えている、又はバッテリの充電の必要が生じているといった条件を採用する必要がある。
【符号の説明】
【0051】
10…内燃機関(エンジン)、15…マウント(減衰機構)、20…車両、25…アブソーバ、30…車輪、40…電子制御装置(減衰力変更手段)、41…アクセルセンサ、42…機関回転数センサ、43…車速センサ、44…ブレーキセンサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の停止条件が成立したときに内燃機関を自動停止させる一方、所定の再始動条件が成立したときに内燃機関を自動始動させる車両の制御装置において、
前記内燃機関の自動始動に伴う前記車両の振動を減衰させるとともにその際の減衰力を変更可能な減衰機構と、
前記内燃機関の自動始動時における前記減衰機構の減衰力が低くなるように同減衰力を変更する減衰力変更手段とを備える
ことを特徴とする車両の制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両の制御装置において、
前記減衰力変更手段は前記所定の再始動条件が成立したときに前記減衰機構の減衰力を低下させる
ことを特徴とする車両の制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の車両の制御装置において、
前記減衰力変更手段は前記所定の停止条件が成立したときに前記減衰機構の減衰力を低下させる
ことを特徴とする車両の制御装置。
【請求項4】
所定の停止条件が成立したときに内燃機関を自動停止させる一方、所定の再始動条件が成立したときに内燃機関を自動始動させる車両の制御装置において、
前記内燃機関の自動停止に伴う前記車両の振動を減衰させるとともにその際の減衰力を変更可能な減衰機構と、
前記内燃機関の自動停止時における前記減衰機構の減衰力が低くなるように同減衰力を変更する減衰力変更手段とを備える
ことを特徴とする車両の制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の車両の制御装置において、
前記減衰力変更手段は前記所定の停止条件が成立したときに前記減衰機構の減衰力を低下させる
ことを特徴とする車両の制御装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、
前記減衰力変更手段は、前記内燃機関の再始動が完了したことを条件として、前記減衰機構の減衰力の低下を解除する
ことを特徴とする車両の制御装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、
前記減衰機構は、前記内燃機関と前記車両との間に設けられるとともに、前記内燃機関から前記車両に伝達される振動を減衰させる減衰力可変式のマウントである
ことを特徴とする車両の制御装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、
前記減衰機構は、前記車両と車輪との間に設けられる減衰力可変式のアブソーバである
ことを特徴とする車両の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−247588(P2010−247588A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−97289(P2009−97289)
【出願日】平成21年4月13日(2009.4.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】