説明

車両制動装置

【課題】より一層安全対策が施された車両制動装置を提供する。
【解決手段】本発明は、軌条1を走行する車両2の下部から下方に突出した導体フィン21を磁界に通すことで、その車両2の移動を制動する車両制動装置Aである。車両制動装置Aは、軌条1に沿って配置される基台3と、略水平な枢軸41を介して中間部が基台3に枢支され、一端が鉛直上方から枢軸41廻りに揺動可能とされると共に他端が一端の動きに連動して鉛直下方から枢軸41廻りに揺動可能とされた回動アーム4と、回動アーム4の一端側に設けられる永久磁石50と、回動アーム4を枢軸41廻りに揺動させることで、永久磁石50を制動位置とこの制動位置よりも下方の非制動位置との間で移動させる駆動部6と、回動アーム4の他端側に設けられ、駆動部6による駆動力が負荷されていない状態で永久磁石50を前記制動位置に位置させるおもり7とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両制動装置に関し、特に軌条を走行する車両の下部から下方に突出した導体フィンを磁界に通すことで、その車両の移動を制動する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、導体を磁界に通すことでこの導体に渦電流を発生させ、発生した渦電流により生ずる力を制動力として利用した制動装置が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1の制動装置は、磁界を永久磁石により発生させるようになっており、回転移動する導体の円盤にこの永久磁石を近づけ、円盤の動きを制動する。この特許文献1の制動装置は、制動位置と非制動位置との間で永久磁石を移動させる移動装置を有している。この移動装置により、通常時には、永久磁石を非制動位置に位置させることで、円盤に制動力が作用しないようにしておくことができ、また制動時には、永久磁石を制動位置に移動させることで円盤に制動力が作用するようにできる。
【0003】
近年このような構成の制動装置を、軌条を走行する車両の制動装置に適用することが考えられている。車両の下部から導体フィンを下方に突出して設け、移動する車両の導体フィンを磁界に通すことで、その車両の移動を制動しようとするものである。ここで、磁界の発生源としては、上記のような永久磁石を利用したものとは別に、電磁石を利用したものも考えられる。しかし電磁石の利用には電力が必要となるため、電力の供給が寸断するような事態が生じた場合には、その車両を制動させることができない。このことを考慮すると、乗客が搭乗する車両の制動には永久磁石を利用するほうが好ましいといえる。
【0004】
磁界の発生源として永久磁石を利用するためには、上述の移動装置のように、制動位置と非制動位置との間で永久磁石を移動させる構造が必要となる。軌条を走行する車両が、制動力を受けないでその位置を通過したい場合や、制動力を受けた後にさらに別の場所に移動したい場合等に、永久磁石を、制動力を発生させない位置に移動させる必要があるためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−14523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで上記のように制動装置が、制動位置と非制動位置との間で永久磁石を移動させるように構成された場合、仮に、永久磁石を移動させるための駆動部が故障してしまうと、永久磁石が非制動位置に位置したままとなってしまうことも考えられる。この場合には車両が制動されないという問題があり、この構成の制動装置では安全面において改善の余地があった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、より一層安全対策が施された車両制動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明の車両制動装置は以下の構成とする。
【0009】
本発明は、軌条1を走行する車両2の下部から下方に突出した導体フィン21を磁界に通すことで、その車両2の移動を制動する車両制動装置Aである。この車両制動装置Aは、前記軌条1に沿って配置される基台3と、略水平な枢軸41を介して中間部が基台3に枢支され、一端が鉛直上方から枢軸41廻りに揺動可能とされると共に他端が前記一端の動きに連動して鉛直下方から枢軸41廻りに揺動可能とされた回動アーム4と、回動アーム4の前記一端側に設けられると共に前記磁界の発生源となる永久磁石50と、回動アーム4を枢軸41廻りに揺動させることで、永久磁石50を制動位置とこの制動位置よりも下方の非制動位置との間で移動させる駆動部6と、回動アーム4の前記他端側に設けられ、駆動部6による駆動力が負荷されていない状態で永久磁石50を前記制動位置に位置させるおもり7とを備える。
【0010】
永久磁石50が非制動位置にある場合に、駆動部6が故障等して駆動力が回動アーム4に負荷されないと、おもり7の自重により回動アーム4が回動して永久磁石50が制動位置に移動する。そしておもり7は、その自重により下限に位置したままとなるため、永久磁石50は外力が新たに負荷されない限り制動位置に位置し続けることとなる。一方、永久磁石50が制動位置にある場合に、駆動部6が故障等して駆動力が回動アーム4に負荷されないと、おもり7はその自重により下限に位置したままとなるため、永久磁石50は外力が新たに負荷されない限り制動位置に位置し続ける。つまりこの車両制動装置Aは、駆動部6が故障等して駆動力を発揮することができなくなった場合であっても、永久磁石50が制動位置に位置するため、走行する車両2に制動力を与えることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、より一層安全対策が施された車両制動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態の車両制動装置の側面図であり、永久磁石が制動位置にある状態を示している。
【図2】同上の側面図であり、永久磁石が非制動位置にある状態を示している。
【図3】図1におけるC−C断面図である。
【図4】本実施形態の使用例を示す側面図である。
【図5】本実施形態の使用例を示す正面図である。
【図6】本実施形態の使用例の全体を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づいて説明する。図1〜3には本実施形態の車両制動装置Aを示し、図4〜6には本実施形態の車両制動装置Aが取り付けられた使用例を示す。以下、本実施形態の車両制動装置Aを使用例における使用状態に基づいて説明する。なお、説明の便宜上、軌条1に沿った方向を前後方向とし、特に車両2の進行方向を前方とする。
【0014】
本実施形態の車両制動装置Aは、装置に取り付けられた永久磁石50が発する磁界により、車両2から突出する導体フィン21に渦電流を発生させ、この渦電流と磁界とによって生ずる力を車両2への制動力として利用するものである。この制動力を軌条1を走行する車両2に与え、その車両2の減速・停止を行なう。
【0015】
本使用例に使用される車両2は、図4,5に示されるように、人を搬送する輸送装置であり、人を搭乗させた状態で軌条1に沿って走行する。この車両2は、位置エネルギーを動力源としており、下降傾斜した軌条1に沿って移動することで位置エネルギーを運動エネルギーに変換して走行する。車両2は、人を搭乗させる車両本体22と、車両本体22の下部に設けられ軌条1上に車両本体22を走行自在に支持する移動機構部26と備えている。車両本体22は、図4に示されるように、その外側面に出入り口23が設けられており、その出入り口23を塞ぐようにして扉24が開閉可能に取り付けられている。車両本体22の内面には座席25が複数列設されている。移動機構部26は、前後左右の4箇所に設けられた走行車輪部27と、これら走行車輪部27を支持するフレーム部28と、このフレーム部28に固設され且つフレーム部28下面から下方に突出した導体フィン21とを備える。各走行車輪部27は、軌条1上部に接する回転自在な本車輪271と、軌条1下部に接する回転自在な下車輪272と、軌条1側部に接する回転自在な側車輪273とを有しており、これらの車輪によって軌条1を上下及び側方の一方の3点で挟み込んでいる。導体フィン21は、その長手方向が前後に沿うようにフレーム部28の左右方向の略中央に設けられており、対向する軌条1の略中間部に位置している。導体フィン21は、板状をした側面視矩形形状となっており、その下端が軌条1の下端と略同じ高さに位置している。なお、図4中の符号29は導体フィンを軽量化するために設けられた切欠部である。本使用例の導体フィン21は、アルミニウムを主体として形成されている。導体フィン21としては、本使用例のもの以外に、非磁性体の銅,銀,ジュラルミン等が好適に用いられる。
【0016】
軌条1は、一対の平行な断面円形のレール11からなり、図6に示されるように、その長手方向の始端と終端とが連結した環状軌道を描いている。図5に示されるように、この一対の平行なレール11が、これらと平行な主桁12に正面視略Y字状の連結アーム13を介して固設されている。軌条1は、図6に示されるように、環状軌道の一部に引揚装置14を有している。この引揚装置14の設けられている部分が、前方ほど漸次上方に位置するように傾斜しており、その他の部分が前方に行くほど下方に位置するように傾斜している。なお引揚装置14としては、例えば、チェーン及び減速機付きモータ、あるいはワイヤー及び巻取装置などにより構成されたものが挙げられる。
【0017】
本実施形態の車両制動装置Aは、このような構成の軌条1に沿って配置されている。そして、車両制動装置Aに設けられた永久磁石50が、軌条1高さと略同位置に突出する位置と、軌条1下方に没入する位置との間で位置変更が可能となるように構成されている。本実施形態の車両制動装置Aは、永久磁石50が軌条1高さと略同位置に突出して車両2に制動力を与えることができる上限位置を制動位置とし、永久磁石50が軌条1下方に完全に没入して車両2に制動力を与えることができない下限位置を非制動位置としている。この車両制動装置Aは、図1〜3に示されるように、軌条1に沿って配置される基台3と、この基台3に枢軸41を介して回動自在に枢支された回動アーム4と、回動アーム4の一端に設けられ永久磁石50を主体とする磁界発生部5と、回動アーム4の他端に設けられたおもり7と、この回動アーム4を枢軸41廻りに揺動させる駆動部6とを備えている。
【0018】
基台3は、装置フレームとしての機能を有しており、図1,2に示されるように、回動アーム4の枢軸41が取り付けられると共に主桁12に跨るようにして取り付けられる基部31と、この基部31から上方に向けて突出した縦台部32とを有する。基部31は、その左右方向の中心が主桁12の中心線と略一致するようにして取り付けられる。基部31の縦台部32とは反対側の端部には逆L字状をしたストッパ取付片33が固設されており、このストッパ取付片33にはストッパゴム34が取り付けられている。このストッパゴム34は磁界発生部5を下限位置で移動規制する。また、縦台部32の上端にも板状のストッパゴム35が設けられており、このストッパゴム35は磁界発生部5を上限位置で移動規制する。
【0019】
回動アーム4は、図3に示されるように左右に一対設けられており、図1,2に示されるように前後に平行な2つの支持アーム40から構成されている。各支持アーム40は、枢軸41を介して上アーム42と下アーム43とが連結固定されており、上アーム42の動きに連動して下アーム43も動くので、上アーム42と下アーム43とが点対称に動く。支持アーム40の枢軸41は軸受部材44により支承されており、この軸受部材44は基台3の基部31に固設されている。支持アーム40は、図3に示されるように、左右方向において、上アーム42がこの軸受部材44よりも中央側に位置すると共に、下アーム43が軸受部材44よりも外方側に位置するようになっている。2つの支持アーム40は、図1,2に示されるように、中間部で枢軸41によって枢支されると共に上端で磁界発生部5により枢支連結されており、これらは平行リンクを構成している。このようにクランク状に形成された支持アーム40は、揺動しても基台3に干渉しないようになっており、上アーム42が鉛直上方から枢軸41廻りに揺動可能となっていると共に、下アーム43が鉛直下方から枢軸41廻りに揺動可能となっている。
【0020】
回転アームの上下両側の各先端には取付軸部45,46が突設されており、上方側の取付軸部45には磁界発生部5が回動自在に連結され、下方側の取付軸部46にはおもり7が回動自在に連結される。
【0021】
磁界発生部5は、磁界を発生する部分であり、この磁界を利用して車両2の導体フィン21に渦電流を発生させる。磁界の発生源には一対の永久磁石50が用いられている。磁界発生部5は、所定の間隔で左右方向に離間した一対の永久磁石50と、これら一対の永久磁石50を回動アーム4に枢支連結する磁石固定部51とを備える。永久磁石50は、前後に長い棒状の磁石が用いられており、対向する面の間で一定の磁界の向き(磁力線の向き)を発生する。つまり、永久磁石50の対向する面同士は互いに異極を向くように配置される。磁石固定部51は、図3等に示されるように、横板52上に永久磁石50を固定するための固定台53を突出した構成となっており、この横板52の下面に、回動アーム4の取付軸部45を回動自在に支承する軸受部材54が取り付けられている。固定台53には、ボルトなどの固着具55を介して永久磁石50が取り付けられる。上述のように磁界発生部5は、回動アーム4及び水平な基台3によって平行リンクを構成しているため、回動アーム4が前後に揺動しても常時水平な姿勢を保ったまま移動する。
【0022】
おもり7は、図1〜3に示されるように、各回動アーム4に取り付けられており、駆動部6による駆動力が回動アーム4に負荷されていない状態で永久磁石50を上限に位置させる。おもり7は、鉄製で且つ板状の複数のウェイトプレート70を積層一体化して構成されており、このウェイトプレート70の増減を行なうだけで簡単に重量の調節を行なうことができる。またおもり7は、少なくとも磁界発生部5よりも重くなっていると共に、駆動部6による駆動力を上回らないような重量となっている。おもり7は、上面に軸受部71が形成されており、回動アーム4の下方側の取付軸部46に回動自在に取り付けられる。なお、このおもり7においても回動アーム4と基台3とで平行リンクを構成しているため、安定した姿勢で上下移動する。
【0023】
駆動部6は、図1,2に示されるように、回動アーム4を枢軸41廻りに揺動させることで、磁界発生部5を制動位置(図1の磁界発生部5の位置)と非制動位置(図2の磁界発生部5の位置)との間で移動させる。本実施形態の駆動部6は、エアシリンダ60で構成されており、磁界発生部5の位置を上限位置(制動位置)と下限位置(非制動位置)とで繰り返し移動させる。このエアシリンダ60は、基台3の縦台部32に回動自在に取り付けられており、ロッド61の先端が回動アーム4の上アーム42に回動自在に連結されている。このエアシリンダ60は、ロッド61を突出することで回動アーム4を後方に傾倒させ(図2の状態)、ロッド61を元の状態に戻すことでその状態から回動アーム4を前方に向けて起立させる(図1の状態)。
【0024】
このような構成の車両制動装置Aは次のように動作する。エアシリンダ60のロッド61を突出させると、それに連動して回動アーム4が傾倒し、ロッド61が突出しきったところで磁界発生部5が下限に位置する。このとき磁界発生部5の永久磁石50は、水平な姿勢を保ったままやや弧状軌道を描きながら斜め下方に下降してゆき、最終的に下限に位置する。次にこの状態からエアシリンダ60のロッド61を引き込むと、それに連動して回動アーム4が起立し、ロッド61が引き込まれきったところで磁界発生部5が上限に位置する。このとき磁界発生部5の永久磁石50は、水平な姿勢を保ったままやや弧状軌道を描きながら斜め上方に上昇してゆき、最終的に上限に位置する。
【0025】
上限に位置した永久磁石50は、軌条1と略同じ高さに位置するようになっており、図3等に示されるように、軌条1を走行する車両2の導体フィン21の軌道が描く仮想面Bを間に挟み、内面がこの仮想面Bにそれぞれ対向する。つまり、永久磁石50は側方から見て上記仮想面Bと重なり合っている。このため軌条1を走行する車両2は、永久磁石50が上限に位置しているときに車両制動装置Aの上方を通過しようとすると、導体フィン21がその磁界の方向に対し直角な方向に横切ることになって、その導体フィン21に渦電流が発生し、その結果制動力を受けることになる。
【0026】
下限に位置した永久磁石50は、軌条1よりも下方に位置するようになっており、側方から見て上記仮想面Bとは重なり合わないように位置する。このため軌条1を走行する車両2は、永久磁石50が下限に位置しているときに車両制動装置Aの上方を通過しても、制動力を受けないで走行することができる。
【0027】
ここで本実施形態の車両制動装置Aは、駆動部6が故障などして駆動力を発生させることができなくなった場合でも、おもり7の自重により回動アーム4の下端が下方に向けて力を受け続けているので、磁界発生部5を上限に位置した状態とすることができる。磁界発生部5が下限に位置しているときに駆動部6に故障が発生した場合には、おもり7の自重により回動アーム4が起立して磁界発生部5が上限位置に移動するのと同時に、磁界発生部5の上限に位置にしたこの状態を維持する。一方、磁界発生部5が上限に位置しているときに駆動部6に故障が発生した場合には、自重により磁界発生部5が下降しようとするが、おもり7の自重がそれよりも重くなっているため、磁界発生部5の上限に位置にした状態を維持する。つまりこの車両制動装置Aは、駆動部6が故障して駆動力を発揮することができなくなった場合であっても、永久磁石50が制動位置に位置するため、走行する車両2に制動力を与えることができる。
【0028】
以上、本実施形態の車両制動装置Aを、人を搬送する輸送装置に使用した一例に基づいて説明したが、本発明の車両制動装置は、貨物を運搬するための輸送装置やジェットコースターに対しても当然適用可能である。さらに本発明の車両は、車両駆動部が設けられて自走する車両であってもよく、特に限定されるものではない。
【0029】
本実施形態の車両制動装置Aの駆動部6は、エアシリンダ60により構成されていたが、例えば、油圧シリンダやモータにより駆動するものであってもよく、本発明の駆動部としては特に限定されるものではない。
【0030】
さらに本実施形態の車両制動装置Aは、駆動部6にエアシリンダ60を用い、上限位置と下限位置とを繰り返すような構成であったが、本発明の車両制動装置はこのものに限定されず、例えば駆動部にモータを用いて、軌条1上に突出する永久磁石の突出高さを段階的に変化させるようにしてもよい。軌条1上に突出する永久磁石の突出高さを段階的に変化させることで、永久磁石の導体フィン21と重なる部分の面積を変化させるように制御すれば、車両の制動力を変化させることができる。つまりこの場合、急な減速や緩慢な減速ならびに停止のいずれにも用いることができる。なおこの場合の永久磁石の制動位置は、上限だけでなく上限から下降した位置を含む幅のある領域となる。もちろんこの構成において駆動部が故障した場合であっても、おもりの自重により、永久磁石を制動位置にある上限に位置させることができる。
【0031】
なお、本実施形態の永久磁石50は一対設けられていたが、本発明の永久磁石は単数又は3つ以上であってもよく、その数量は特に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0032】
1 軌条
2 車両
21 導体フィン
3 基台
31 基部
32 縦台部
33 ストッパ取付片
34 ストッパゴム
35 ストッパゴム
4 回動アーム
40 支持アーム
41 枢軸
42 上アーム
43 下アーム
5 磁界発生部
50 永久磁石
51 磁石固定部
55 固着具
6 駆動部
60 エアシリンダ
61 ロッド
7 おもり
70 ウェイトプレート
71 軸受部
A 車両制動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌条を走行する車両の下部から下方に突出した導体フィンを磁界に通すことで、その車両の移動を制動する装置であって、
前記軌条に沿って配置される基台と、
略水平な枢軸を介して中間部が基台に枢支され、一端が鉛直上方から枢軸廻りに揺動可能とされると共に他端が前記一端の動きに連動して鉛直下方から枢軸廻りに揺動可能とされた回動アームと、
回動アームの前記一端側に設けられると共に前記磁界の発生源となる永久磁石と、
回動アームを枢軸廻りに揺動させることで、永久磁石を制動位置とこの制動位置よりも下方の非制動位置との間で移動させる駆動部と、
回動アームの前記他端側に設けられ、駆動部による駆動力が負荷されていない状態で永久磁石を前記制動位置に位置させるおもりと、
を備えたことを特徴とする車両制動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−200002(P2011−200002A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−63047(P2010−63047)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(390002196)泉陽興業株式会社 (28)
【Fターム(参考)】