説明

車両用パネル部品及びパネル部品の製造方法

少なくとも1つのソーラーモジュール(16)をもつ少なくとも部分的に透光性のプラスチック(12)からなる基部本体(10)を備えた、車両のアウタパネル又はインナパネルのパネル部品であり、プラスチックが、少なくともパネル部品の太陽側の面又は外側で、ソーラーモジュール(16)を完全に形状的に適合する形態で取り囲んでおり、パネル部品の太陽側の面又は外側が、実質的に非透光性の、及び/又は着色されたカバー層(14)によって少なくとも部分的に覆われ、このカバー層(14)は、少なくともソーラーモジュール(16)の配置部分に対応している開口部(18)を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部分に示されている種類の車両のアウタパネル又はインナパネルのパネル部品に関する。本発明は、さらに、請求項10の前提部分に示されている種類のパネル部品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このような種類のパネル部品及びこのような種類の方法は、例えば、特許文献1から既に知られている。ボード部品として形成されているこのアウタパネル部品は基部本体を有しており、この基部本体は、透光性のプラスチックからなり、その外側は透明なカバーで覆われている。基部本体は、さらに、接着され、または埋込成形された金属補強材並びにソーラーモジュールを備えており、基部本体の内側には、色のついた内部塗装フォイルを担持しており、これによって、基部本体の色が認識できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開DE102005050372A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、改善された視覚的特性を有する、冒頭に述べた種類のパネル部品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1の特徴を有するパネル部品及び請求項10の特徴を有するパネル部品の製造方法により解決される。本発明の適切かつ重要なさらなる発展形態を備える有利な実施形態は、それぞれの従属請求項に示され、この場合、パネル部品の有利な実施形態は、適用可能である限り、製造方法の有利な実施形態として見なすことができ、その逆もまた可能である。
【0006】
本発明に基づくパネル部品は、少なくともパネル部品の太陽側の面又は外面で、形状的に適合する形態で、プラスチック材料がソーラーモジュール16を完全に取り囲むように、組み立てられている。その際、ソーラーモジュールは、形状的に適合する形態でプラスチックと接続されており、それは例えば、ソーラーモジュールをプラスチックに埋込(インサート)成形することによって達成される。これによって、ソーラーモジュールは、その平面の面積全体にわたり、圧力嵌めによって基部本体に組み込まれる。
【0007】
この配置の利点は、パネル部品とソーラーモジュールとが一体構造になっていることであり、この場合、ソーラーモジュール用の特別な固定装置を省略することができる。このことにより、特に面積の大きなソーラーモジュールを、簡単な方法でパネル部品に固定し、完成したモジュールとして車両に取り付けることができる。典型的な方法では、ソーラーモジュールが、複数のソーラーセルを配列することによって、又は薄膜ソーラーセルとして、例えば不定形のソーラーセルとしても、担体フォイルの上に組み立てられている。
【0008】
ソーラーモジュールと基部本体とが、広い面積で形状的に適合する結合及び圧力嵌め結合していることにより、さらに、ソーラーモジュールの下面を実質的に塞がないように、すなわち、プラスチックで埋込せずに形成することも可能である。このことは、場合によってメンテナンスが必要な場合、又は媒体接続部を取り付ける際に有利である。
【0009】
改善された視覚的特性を有するパネル部分は、本発明のさらなる形態に基づき、パネル部分が、その上面にカバー層を有することによって提供される。この上面は、パネル部品の太陽側の面又は外面でもある。このカバー層は、少なくともソーラーモジュールの配置部分に対応している開口部を有している。この開口部により、少なくともこの部分では、基部本体の透明プラスチックへの光の入射を改善させることができるため、光漏れ及び光吸収損失が減少して、ソーラーモジュールの効率が増加する。
【0010】
金属板又はガラスのパネル部品と比較して、このパネル部品の重量が小さいことから、取り付けられた車両のエネルギー必要量もさらに有利に下げることができる。このソーラーモジュールは、1つのソーラーセル又は、有利には、相互連結が可能な複数のソーラーセルを有することができる。ソーラーモジュールが複数の、必要に応じて相互に距離をおいて配置されるソーラーセルを有する場合は、カバー層も同様に、複数の開口部を有するように準備することができる。パネル部品即ち基部本体は、この場合、それぞれの使用目的に応じて、アーチ形に形成することもできる。このような形状には、ソーラーモジュールをプラスチックの中に埋込成形するのが極めて有利である。なぜなら、その他の場合では、薄くて脆いソーラーセルを正確にアーチ形の基盤形状に合わせることは、コストが高くなるだけだからである。
【0011】
本発明の有利な実施形態では、カバー層が、ラッカー層として、及び/又は外部塗装フォイルとして、及び/又はガラス層として形成されている。このことにより、パネル部品の形態を多様化することができるようになり、損傷を与える外部環境から基部本体を確実に保護し、それによってパネル部品の高品質な外観を持続的に保つことができる。
【0012】
この仕様は、特に車両のフラップ及びルーフに選択される。
【0013】
パネル部品が、インナパネルの部品として車内に取り付けられる場合、カバー層もプラスチック層によって形成することができる。このようなプラスチック層は、例えば、乗用車のダッシュパネルから知られている。視覚的効果以外に、これらのプラスチック層は、表面を触覚的に調整するという役割もある。
【0014】
本発明のさらなる有利な実施形態では、パネル部品のカバーが、実質的に非透光性である、及び/又は着色されている。このことにより、従来の技術に比べ、外観的に有利に、このパネル部品を車両ボディのアウタパネルに組み込むことができるようになるため、見た目に統一感のある車両全体の印象を実現することができる。このために、カバー層を、例えば、残りのボディ構成部品と同じ色にするか、又はパネル部品のそれぞれの形態に応じて、周辺の色に適合した色又はグラデーションの色にすることができる。代替又は追加の方法として、カバー層を不透明な、曇りのある、又は乳白色の形態にすることによって、同様にパネル部品の外観を向上させることができる。
【0015】
開口部が、さらなる別のカバー層、特に紫外線保護層及び/又はキズ保護層及び/又はカバーラッカー層及び/又は透明フォイルによって覆われることにより、さらなる利点が生じる。このことによって、環境からの不都合な影響に対する保護が向上するため、外観の耐久性がさらに改善され、また、ソーラーモジュールの効率に関しても改善することができる。
【0016】
紫外線保護層は、特にプラスチックとしてのポリカーボネートガラスと関連して有利になる。プラスチックとしてプレキシガラス(登録商標)(PMMA)を使用する場合、有利であるのは、キズ防止コーティングが適用されることである。
【0017】
パネル部品の機械的特性の向上は、基部本体が、追加的に少なくとも1つの補強エレメント、特に構造サポート及び/又は繊維補強材を含んでいることによって達成される。このことにより、面積の広いパネル部品の形成が可能となるため、例えば、このパネル部品を車両のルーフとして使用することができる。適切な方法においては、ボディに固定するために、構造サポートが基部本体のプラスチックから突き出しているのが好ましい。その際、この補強エレメントが、非透光性、又は着色して形成されたカバー層の下に配置され、外部から認識できないようにすることによって、特にパネル部品の外観を視覚的に有利にすることができる。
【0018】
本発明のさらなる有利な実施形態では、このパネル部品が、自己支持形パネル部品として、及び/又はボード部品として、及び/又はルーフとして、及び/又はスライディングルーフとして、及び/又はフロントフードとして、及び/又はリヤフードとして形成されている。これにより、車両のそれぞれの仕様に応じて、パネル部品をフレキシブルに使用することが可能となる。
【0019】
このパネル部品によって、さらに、車両のインストルメントパネル又はリヤシェルフを形成することができる。
【0020】
さらに、このパネル部品のソーラーモジュールは、エネルギーアキュムレーターエレメント、特に自動車の電気駆動装置のバッテリーと連結可能であり、このエネルギーアキュムレーターエレメントに電気を供給するように設計されている。このような方法によって、外観を視覚的に有利にし、重量を軽減しながら、ソーラーモジュールの効率を高めることに関して、本発明に基づくパネル部品により実現可能な利点を、最適な方法でエネルギーの節約に利用することができる。したがって、自動車がハイブリッド車又は電気自動車として形成されている場合、本発明に基づくパネル部品は、必要な駆動エネルギーの少なくとも一部を供給することが可能である。
【0021】
本発明のもう1つの視点は、車両用パネル部品の製造方法に関するものであり、この場合、ソーラーモジュールをプラスチックに埋込成形することによって、少なくとも1つのソーラーモジュールが、パネル部品の、少なくとも部分的に透光性のプラスチックからなる基部本体と接続される。成形方法としては、射出成形及び/又は射出圧縮成形及び/又は流し込み成形が適している。このソーラーモジュールは、なるべく、その下面が一緒に埋込成形されないように配置される。このことは、例えば、ソーラーモジュールの下面を、金型の側面の1つ又は金型の一方の半分に取り付けることによって行われる。
【0022】
有利な実施形態においては、ソーラーモジュールの埋込成形と同時に、カバー層も一体成形される。パネル部品の視覚的特性の向上は、少なくとも1つのソーラーモジュールに対応している開口部が、カバー層に設けられることによって実現される。この開口部は、少なくともその部分では、基部本体の透明プラスチックへの光の入射を向上させる作用があるため、光漏れ及び光吸収損失の減少によって、ソーラーモジュールの効率が増加する。この他に生じる利点は、すでに前述の説明から明らかである。例えば、2分割されている金型の上半分にカバー層を入れ、ソーラーモジュールを金型の下半分に入れることができる。
【0023】
さらなる実施形態は、本質的に完全にソーラーモジュールを埋込成形することを提供する。この場合、有利であるのは、少なくとも1つのソーラーモジュールを基部本体と接続するために、少なくとも1つのソーラーモジュールを、必要に応じスペーサーを用いて、成形装置の半分の金型の範囲内に配置し、射出成形法及び/又は射出圧縮成形法及び/又はキャスティング法により、基部本体をプラスチックから製造するということである。射出成形法を用いることにより、大量生産部品となるパネル部品を、とりわけ経済的に大量に製造することが可能となる。射出圧縮成形法を用いる場合、さらに、基部本体を精密に製造することができるため、隙間を小さくすることができ、視覚的に有利である。さらに、サイズの大きなパネル部品、例えばルーフ部品なども問題なく、極めて精密に製造することができる。その際、基部本体の形状は、ほとんど任意に選択することができるため、基部本体又はパネル部品を平坦にも、またアーチ形にも製造することが可能である。同じ利点は、キャスティング法を用いることによっても実現することができ、同様に有利であるのは、この方法が、単純な形状でも複雑な形状でも大量生産に適していることである。この場合は、選択的に、ソーラーモジュールを金型の片方に接触させることができるため、部分的にのみプラスチック部品の中に埋込形成することができる。代替の方法として、スペーサーを用い、金型の片方から離した状態でソーラーモジュールを配置し、それによって、全ての側面をプラスチックに埋め込むことができる。この場合、金型の片方は、希望する基部本体の形状に応じて、平坦又はアーチ形に形成することができる。ここでは同様に、任意の補強エレメントを金型の片方に配置し、一緒に埋込成形することも可能である。これとは逆に、対応する空洞部を設けることもでき、この中に、この補強エレメントを後付けで配置し、必要に応じて接着剤で固定する。
【0024】
この場合、さらに有利であるのは、基部本体をカバー層と接続するために、少なくとも1つのソーラーモジュールに対応する開口部が設けられる、パネル部品の外部表面に適合したカバー層が、まず、パネル部品の外部輪郭に適合する成形装置の金型のもう片方に配置され、射出成形法及び/又は射出圧縮成形法及び/又はキャスティング法によって、基部本体と接続されることである。このことにより、ソーラーモジュールとカバー層とを、1つの工程で同時に基部本体に接続することができ、それによって、時間とコスト面での有利性を実現することができる。この場合、金型のもう片方は、希望する基部本体の形状に応じて、平坦又はアーチ形に形成することができる。
【0025】
その際、アーチ形のパネル部品の製造において特に有利であるのは、カバー層が、金型のもう片方に配置される前に、熱成形法を用いて変形されることである。これによって、カバー層は、すでに基部本体との接続前に希望する形状を有し、これによって、外観上不適切な表面の不規則性が、とりわけ確実に防止される。この場合、開口部は、熱成形法の前又は後に、分離プロセスによってカバー層に設けられる。
【0026】
さらなる利点は、開口部付近において、追加的に透明なプラスチック層をカバー層に取り付けることによって生じる。このことにより、引っ掻き傷、紫外線負荷の上昇及び類似のものに対して、開口部付近における基部本体表面の保護を向上させることができる。
【0027】
カバー層に開口部を設けるための、もう1つの有利な方法は、カバー層が少なくとも1つのソーラーモジュールに対応する開口部を有するように、カバー層が基部本体に張り付けられることによって生じる。この方法では、カバー層に開口部を取り付けるべく生じる追加の作業工程が必要ない。
【0028】
さらなる実施形態において有利であることは、プラスチックとしてポリメタクリル酸(メチル)及び/又はポリカーボネート及び/又はシクロオレフィン共重合体及び/又は液晶高分子が使用されることである。この場合、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)は、砕けにくい、ガラスの代用材料となる。ポリカーボネートは、一方で、非常に形状が安定し、簡単に溶接及び接着可能であり、他方では、高い衝撃強さを有している。シクロオレフィン共重合体は、熱に対する高い形状安定性を有し、抽出物の変更により、基部本体のそれぞれの使用目的に適切に合わせることができる。液晶高分子は、極めて優れた機械的及び化学的特性を有しており、高い引張強さの他にも環境影響に対する抵抗力が高い。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】1つの実施形態に基づくパネル部品の概略側面断面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明のさらなる利点、特徴及び詳細は、実施形態及び図に基づく以下の説明によって生じる。この場合、唯一の図は、1つの実施形態に基づくパネル部品の概略側面断面図を示している。
この唯一の図は、1つの実施形態に基づく車両用パネル部品の概略側面断面図であり、同一のエレメント又は同じ機能をもつエレメントには、同一の番号が付されている。図に示された実施形態は、ハイブリッド車(図に示されていない)用のスライディングルーフ又はライトルーフとして形成されており、この場合、基部本体10を有し、この基部本体10は、本例においては全て透光性のプラスチック12からなり、その外側をカバー層14が覆っている。この場合、プラスチック12としては、砕けにくい、ガラスの代用材料となるポリメタクリル酸メチルが使用される。この代替としては、ポリカーボネート、シクロオレフィン共重合体又は液晶高分子など、その他の適合するプラスチックも使用することができる。さらに、基部本体10は、ソーラーモジュール16を有し、このソーラーモジュール16は、互いに連結された、従来の技術から周知のソーラーセル16a〜eを含んでいる。この場合、図に示されているソーラーモジュール16により、300Wまでの出力が可能であり、有利には、ハイブリッド駆動の電気モーターのエネルギーアキュムレーターと連結することができる。カバー層14は、車両の色に着色された、非透光性の外部塗装フォイルとして形成されており、この場合、カバー層14は、ソーラーモジュール16の配置部分に対応している開口部18を有し、この開口部18により、プラスチック12を介してソーラーモジュール16に光20が入射できるようになっている。基部本体10は、さらに複数の補強エレメント22を有しており、これらの補強エレメント22は、金属製の構造サポート22aと繊維強化材22bとを両方含んでいる。その際、この補強エレメント22は、カバー層14の下に配置されているため、外から見ることができない。このことにより、パネル部品の視覚的な印象が有利になり、パネル部品は、取付け後もボディに調和してはめ込まれている。
【0031】
図に示されているパネル部品は、開口部18を備えるカバー層14が、基部本体10の外部輪郭となっている、射出成形装置の金型の片方に入れられることにより製造される。カバー層14は、必要に応じて、熱成形法を用い、あらかじめ希望する三次元の形状に成形しておくことができる。これは、特に、基部本体10がアーチ形の外部輪郭を有する場合に用いられる。ソーラーモジュール16は、射出成形装置の金型のもう片方に入れられるが、その際、第1の片方の金型に配置された開口部18に関して、向きが正しく調節されているか注意する必要がある。この場合、選択によって、ソーラーモジュール16を、金型の片方に接触させるか、又はスペーサーを用いることにより、あらかじめ設定できる距離を金型の片方から離して配置することができる。補強エレメント22は、同様に、2つの半金型のうちの1つに配置することができる。代替の方法として、補強エレメント22が後付けで挿入又は接着される開口部を設けることもできる。引き続き、2つの半金型が閉じられ、プラスチック12が注入されることによって、基部本体10が形成され、カバー層14とソーラーモジュール16との両方に基部本体10が接続される。さらに代替の方法として、ソーラーモジュール16を透明なプラスチック12で覆い、もう1つの、必ずしも透明でなくてもよいプラスチックを後注入することもできる。この射出成形法は、この場合、例えばラミネート法に比べ、製造時間と製造コストとを大幅に削減することができる。しかし、射出成形法の代わりに、射出圧縮成形法又はキャスティング法も使用することができ、これらの方法では同様の利点が実現可能である。代替の方法として、まず、基部本体10をソーラーモジュール16と、必要に応じて補強エレメント22と一緒に製造し、続いてカバー層14を張り付けることもできる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのソーラーモジュール(16)をもつ少なくとも部分的に透光性のプラスチック(12)からなる基部本体(10)を備えた、車両のアウタパネル又はインナパネルのパネル部品であり、前記プラスチックが、少なくとも前記パネル部品の太陽側の面又は外側で、前記ソーラーモジュール(16)を完全に形状的に適合する形態で取り囲んでおり、
前記パネル部品の太陽側の面又は外側が、実質的に非透光性の、及び/又は着色されたカバー層(14)によって少なくとも部分的に覆われ、該カバー層(14)が、少なくとも前記ソーラーモジュール(16)の配置部分に対応している開口部(18)を有していることを特徴とする、パネル部品。
【請求項2】
前記ソーラーモジュール(16)が、前記プラスチック(12)の中に埋込成形されていることを特徴とする、請求項1に記載のパネル部品。
【請求項3】
前記パネル部品の外側が、自己支持形パネル部品及び/又はボード部品及び/又はルーフ及び/又はスライディングルーフ及び/又はウインドウガラス及び/又はフロントフード及び/又はリヤフードの表面を形成していることを特徴とする、請求項1及び2のいずれか一項に記載のパネル部品。
【請求項4】
前記カバー層(14)が、ラッカー層として、及び/又は外部塗装フォイルとして、及び/又はガラス層として形成されていることを特徴とする、請求項3に記載のパネル部品。
【請求項5】
前記開口部(18)が、紫外線保護層及び/又はキズ保護層によって覆われていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のパネル部品。
【請求項6】
前記パネル部品の太陽側の面が、車両のインナパネル、特にインストルメントパネル又はリヤシェルフを形成していることを特徴とする、請求項1又は2に記載のパネル部品。
【請求項7】
前記カバー層(14)が、プラスチックフォイルとして形成されていることを特徴とする、請求項6に記載のパネル部品。
【請求項8】
前記基部本体(10)が、追加的に少なくとも1つの補強エレメント(22)、特に少なくとも部分的に埋込成形された構造サポート(22a)及び/又は繊維補強材(22b)を含んでいることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のパネル部品。
【請求項9】
前記パネル部品の前記ソーラーモジュール(16)が、エネルギーアキュムレーターエレメント、特に自動車の電気駆動装置のバッテリーと連結可能であり、前記エネルギーアキュムレーターエレメントに電気を供給するように設計されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のパネル部品。
【請求項10】
少なくとも1つのソーラーモジュール(16)を、少なくとも部分的に透光性のプラスチック(12)からなるパネル部品の基部本体(10)と接続することによって、車両用パネル部品を製造する方法であって、
前記ソーラーモジュール(16)が、少なくとも前記パネル部品の太陽側の面又は外側が、完全に埋込成形されるように、前記プラスチックの中に埋込成形され、前記ソーラーモジュール(16)の埋込成形時に、同時に、前記ソーラーモジュール(16)に対応されている少なくとも1つの開口部を有するカバー層(14)が、前記太陽側の面に一体成形されていることを特徴とする方法。
【請求項11】
少なくとも1つの前記ソーラーモジュール(16)を、前記基部本体(10)に埋込成形するために、少なくとも1つの前記ソーラーモジュール(16)が、必要に応じスペーサーを用いて、成形装置の半金型の片方の範囲内に配置され、前記基部本体(10)が、射出成形法及び/又は射出圧縮成形法及び/又はキャスティング法を用いて、前記プラスチック(12)から製造されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記基部本体(10)を前記カバー層(14)と接続するために、少なくとも1つの前記ソーラーモジュール(16)に対応している前記開口部(18)が設けられた、前記パネル部品の外部表面に適合する前記カバー層(14)が、まず、前記パネル部品の外部輪郭に適合した、前記成形装置の半金型のもう片方に配置され、前記射出成形法及び/又は前記射出圧縮成形法及び/又は前記キャスティング法によって、前記基部本体(10)と接続されることを特徴とする、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記カバー層(14)が、前記半金型のもう片方に配置される前に、熱成形法によって成形されることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記開口部(18)の付近において、追加的に透明なプラスチック層が、前記カバー層(14)に形成されることを特徴とする、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記プラスチック(12)として、ポリメタクリル酸メチル及び/又はポリカーボネート及び/又はシクロオレフィン共重合体及び/又は液晶高分子が使用されることを特徴とする、請求項10〜15のいずれか一項に記載の方法。

【公表番号】特表2011−500406(P2011−500406A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529248(P2010−529248)
【出願日】平成20年8月12日(2008.8.12)
【国際出願番号】PCT/EP2008/006619
【国際公開番号】WO2009/052884
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(598051819)ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト (1,147)
【氏名又は名称原語表記】Daimler AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 137,70327 Stuttgart,Deutschland
【Fターム(参考)】