説明

車両用ルーバ構造

【課題】カウルルーバの脱落荷重を容易に設定することができる。
【解決手段】本車両用ルーバ構造では、カウルルーバ16に衝撃力が作用しない通常時においては、複数の破断用スリット24の間の部位が剛性を発揮することにより、カウルルーバ16の不要な変形が抑制される。一方、カウルルーバ16の縦壁部16Aに対して所定値以上の下向きの衝撃力が入力されると、この衝撃力の入力部付近において、複数の破断用スリット24の車幅方向両側の孔縁部に応力が集中し、当該応力集中部に亀裂が生じる。そして、この亀裂が隣の破断用スリット24に伝播することにより、カウルルーバ16が破断し、縦壁部16Aが平面部16Bから脱落可能となる。しかも、この縦壁部16Aの下端がカウル18の上端結合部18Aの後端に対して車両後方にオフセットして配置されているため、上端結合部18Aが縦壁部16Aの脱落の邪魔になることを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のフードとウインドシールドガラスとの間に設けられるカウルルーバを備えた車両用ルーバ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カウルトップガーニッシュ(カウルルーバ)の前端下部に設けられた取付フランジが、クリップによってフロントバルクヘッド(カウル)の上面に締結されると共に、取付フランジの付け根部分にノッチが形成された構成のカウルパネル・フロントバルクヘッド構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
前記特許文献に示された構造では、歩行者の頭部等がボンネット(フード)の後部に衝突した際には、カウルトップガーニッシュの取付フランジがクリップによる締結力から開放されると共に、取付フランジが付け根部分で曲がることで、カウルトップガーニッシュを下部後方へ脱落させるようにしている。
【特許文献1】特開2002−46649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の構造では、カウルトップガーニッシュが脱落する際の荷重が、クリップの締結力や取付フランジのノッチの深さなどに依存するため、所定の脱落荷重を安定して発揮させることが困難である。すなわち、通常時(例えば、洗車時など)には、人が手をついてもカウルトップガーニッシュが変形せず、且つ衝撃力の作用時にはカウルトップガーニッシュ(カウルルーバ)が容易に脱落するように脱落荷重を設定することが困難であり、改良の余地がある。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、カウルルーバの脱落荷重を容易に設定することができる車両用ルーバ構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明に係る車両用ルーバ構造は、縦壁部と、該縦壁部の下端から車両前方に伸び、カウルの上端結合部の上側に結合される平面部とを有するカウルルーバを備えた車両用ルーバ構造であって、前記縦壁部と前記平面部とが交わる稜線上または前記平面部における前記稜線の近傍に、複数の貫通孔が車幅方向に並んで設けられると共に、前記複数の貫通孔の車幅方向両側の孔縁部に応力集中部が設けられ、かつ、前記縦壁部の下端が前記上端結合部の後端に対して車両後方へオフセットして配置されたことを特徴としている。
【0007】
なお、請求項1に記載の「稜線」は、縦壁部と平面部との間に設けられた曲げ部の頂部のことであり、請求項1に記載の「稜線の近傍」とは、複数の貫通孔が平面部と上端結合部との結合位置よりも車両後方に配置されていることであり、より具体的には、複数の貫通孔が上記曲げ部(R部)にオーバーラップするか或いは複数の貫通孔の孔縁部が上記曲げ部の端に接していることである。
【0008】
また、請求項1に記載の「応力集中部」は、例えば、複数の貫通孔の車幅方向両端部に角部、切込み、又は切欠などを設定することによって設けることができる。
【0009】
請求項1に記載の車両用ルーバ構造では、カウルルーバに衝撃力が作用しない通常時においては、カウルルーバの複数の貫通孔の間の部位が剛性を発揮することにより、カウルルーバの不要な変形を抑制することができる。
【0010】
一方、カウルルーバの縦壁部に対して所定値以上の下向きの衝撃力が入力されると、この衝撃力の入力部付近において、複数の貫通孔の車幅方向両側の孔縁部(応力集中部)に応力が集中し、応力集中部に亀裂が生じる。そして、この亀裂が隣の貫通孔に伝播することにより、カウルルーバが破断し、縦壁部が平面部から脱落可能となる。しかも、この縦壁部の下端がカウルの上端結合部の後端に対して車両後方にオフセットして配置されているため、上端結合部が縦壁部の脱落の邪魔になることを防止できる。
【0011】
このように、この車両用ルーバ構造では、カウルルーバが複数の貫通孔によって破断することで縦壁部を脱落させるため、複数の貫通孔の数や形状を適宜設定変更することで縦壁部の脱落荷重を所望の値に設定することができる。したがって、脱落荷重の設定が容易である。
【0012】
請求項2に記載の発明に係る車両用ルーバ構造は、請求項1に記載の車両用ルーバ構造において、前記カウルルーバは、前記貫通孔の車幅方向両端部に鋭角な角部が設けられることで前記応力集中部が設けられていることを特徴としている。
【0013】
請求項2に記載の車両用ルーバ構造では、カウルルーバの複数の貫通孔の車幅方向両端部に鋭角な角部が設けられており、これらの鋭角な角部の周辺に応力が集中する。このため、簡単な構成でカウルルーバに応力集中部を設けることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明に係る車両用ルーバ構造は、請求項1又は請求項2に記載の車両用ルーバ構造において、前記縦壁部には、下端に角部を有する複数の通気孔が車幅方向に並んで設けられると共に、前記通気孔の前記角部と前記貫通孔の車幅方向端部とは、車幅方向に対して直交する同一の仮想平面上に配置されていることを特徴としている。
【0015】
請求項3に記載の車両用ルーバ構造では、縦壁部の通気孔の下端に設けられた角部と、貫通孔の車幅方向端部とが、車幅方向に対して直交する同一の仮想平面上に配置されており、通気孔の下端角部と貫通孔の車幅方向端部との間の距離が最短に設定されている。これにより、貫通孔の車幅方向端部から生じた亀裂を縦壁部の通気孔の下端角部に良好に伝播させることができるので、カウルルーバの破断を良好に促進させることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明に係る車両用ルーバ構造では、カウルルーバの脱落荷重を容易に設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
<第1の実施形態>
図1には、本発明の第1の実施形態に係る車両用ルーバ構造が適用されて構成された車両10の車体前部の部分的な構成が概略的な縦断面図にて示されている。また、図2には、この車両10の車体前部を構成するカウルルーバ16及びカウル18の部分的な構成が斜視図にて示されている。さらに、図3には、カウルルーバ16の部分的な構成が斜視図にて示されており、図4には、図3の4−4線断面図が示されている。なお、図中矢印FRは車両前方向を示し、矢印UPは車両上方向を示し、矢印INは車幅内側方向を示している。
【0018】
図1に示されるように、本第1の実施形態に係る車両10は、エンジンルーム12を覆うフード14を備えている。このフード14の後方側には、カウルルーバ16が配置されている。カウルルーバ16は、金属板がプレス成形されることで形成されたものであり、フード14の後端部14Aの下方に配置された縦壁部16Aと、この縦壁部16Aの下端から車両前方へ伸びる平面部16Bとを備えている。
【0019】
平面部16Bの後端側は、カウルルーバ16の下方に配置されたカウル18の上端結合部18Aの上側に載置されており、縦壁部16Aの下端が上端結合部18Aの後端に対して車両後方へオフセットした状態で平面部16Bと上端結合部18Aとがスポット溶接などにより結合されている。カウル18の下端結合部18Bには、図示しないダッシュパネルの上端部がスポット溶接などにより結合されており、これにより、カウルルーバ16がカウル18を介してダッシュパネルに支持されている。
【0020】
一方、縦壁部16Aの上端からは、車両後方へ向けて上壁部16Cが延出されており、この上壁部16Cの後端部には、図示しないウインドシールドガラスの下端部(前端部)が連結されている。
【0021】
図2に示されるように、縦壁部16Aには、複数の空調用スリット20(通気孔)が車幅方向に並んで設けられている。これらの空調用スリット20は、車室内へ外気を導入するためのものであり、カウルルーバ16の車幅方向の略全域にわたって形成されている。また、図3に示されるように、これらの空調用スリット20は、縦長な長方形に形成されており、各空調用スリット20の下端には、左右一対の角部22が設けられている。
【0022】
各空調用スリット20の下方には、それぞれ破断用スリット24(貫通孔)が形成されている。これらの破断用スリット24は、図4に示されるように、縦壁部16Aと平面部16Bとの間の曲げ部26の頂部、すなわち縦壁部16Aと平面部16Bとが交わる稜線28上に設けられており、カウルルーバ16の車幅方向の略全域にわたって車幅方向に並んで配置されている。
【0023】
また、これらの破断用スリット24は、車幅方向に長い六角形に形成されており、車幅方向両端部に鋭角な角部30が設けられている。これらの角部30は、稜線28上に配置されている。このため、このカウルルーバ16では、縦壁部16Aに対して下向きの衝撃力が入力された際には、破断用スリット24の角部30の周辺(図3及び図5に示される応力集中部32)に応力が集中するようになっている。
【0024】
なお、図5に示されるように、各破断用スリット24の角部30の先端は、円弧状に形成されている(Rが付けられている)が、これはカウルルーバ16をプレス成形する際の金型の耐久性を確保するためのものであり、各空調用スリット20の角部にも図示しない同様のRが付けられている。
【0025】
また、図6に示されるように、各破断用スリット24の車幅方向に沿った長さ寸法は、各空調用スリット20の車幅方向に沿った幅寸法と同じ寸法に設定されており、各空調用スリット20の下端の角部22と、各破断用スリット24の角部30とが、平面部16Bの後端からの縦壁部16Aの延出方向(図3、図4、図6の矢印A方向)に並んで配置されている。換言すれば、角部22及び角部30は、車幅方向に対して直交する同一の仮想平面(図6の一点鎖線参照)上に配置されており、角部22と角部30とが車幅方向において同じ位置に配置されている。
【0026】
次に、本第1の実施形態の作用について説明する。
【0027】
この実施形態では、カウルルーバ16に衝撃力が作用しない通常時においては、カウルルーバ16は、複数の破断用スリット24の間の部位が剛性を発揮することにより、不要な変形を抑制される。
【0028】
一方、図1に示されるようにフード14の後端側に衝突物34が衝突して下向きの衝撃力F1が入力されると、フード14の後端部14Aがカウルルーバ16の縦壁部16Aの上端部に衝突し、縦壁部16Aには下向きの衝撃力F2が入力される。この衝撃力F2が所定値以上の場合には、この衝撃力F2の入力部付近において、破断用スリット24の車幅方向両側の孔縁部(応力集中部32)に応力が集中し、応力集中部32に亀裂C1(図6参照)が生じる。そして、応力集中部32に生じた亀裂C1が隣の破断用スリット24の角部30に伝播することにより、カウルルーバ16が稜線28(強度の高い曲げ部26)において破断し、縦壁部16Aが平面部16Bから脱落可能となる。
【0029】
しかも、縦壁部16Aの下端は、カウル18の上端結合部18Aの後端に対して車両後方にオフセットして配置されているため、上端結合部18Aが縦壁部16Aの脱落の邪魔になることがなく、縦壁部16Aは上記衝撃力によって下方へ脱落する。これにより、フード14の後端側が下方への変位を許容され、衝突物34が受ける衝撃力が低減される。
【0030】
なお、図7には、フード14の後端側に衝突した衝突物34が受ける車両前後方向の加速度と時間との関係が線図にて示されている。この図7において実線はカウルルーバ16に破断用スリット24が設けられている場合であり、破線はカウルルーバ16に破断用スリット24が設けられていない場合である。図7から分かるように、破断用スリット24が設けられている場合には、衝突物34の加速度のタイミングと大きさが変わり、衝突物34(例えば、歩行者の頭部)が受ける障害値(Head Injury Criteria)が大きく低減することが分かる(例えば、二割程度低減する)。したがって、歩行者保護性能を大幅に向上させることができる。
【0031】
このように、本第1の実施形態では、カウルルーバ16が複数の破断用スリット24によって破断することで縦壁部16Aを脱落させるため、破断用スリット24の数や形状を適宜設定変更することで縦壁部16Aの脱落荷重を所望の値に設定することができる。したがって、脱落荷重の設定が容易であると共に、所定の脱落荷重を安定して発揮させることができる。
【0032】
また、本第1の実施形態では、破断用スリット24がカウルルーバ16の車幅方向の略全域に設けられているため、縦壁部16Aの脱落荷重が車幅方向においてばらつくことがなく、これによっても歩行者保護性能を向上させることができる。
【0033】
さらに、本第1の実施形態では、カウルルーバ16に破断用スリット24を設けるだけで、縦壁部16Aが脱落可能となるため、部品点数や製造コストを増加させることなく歩行者保護性能を向上させることができる。
【0034】
またさらに、本第1の実施形態では、カウルルーバ16の複数の破断用スリット24の車幅方向両端部に鋭角な角部30が形成されることで、各破断用スリット24の車幅方向両側の孔縁部に応力集中部32が設けられた構成であるため、簡単な構成でカウルルーバ16に応力集中部32を設けることができると共に、破断用スリット24の形状を意匠上良好なもの(六角形など)にすることができる。
【0035】
また、本第1の実施形態では、縦壁部16Aに設けられた通気孔20の下端角部22と、破断用スリット24の角部30とが、車幅方向に対して直交する同一の仮想平面(図6の一点鎖線参照)上に配置されており、下端角部22と角部30との距離が最短になるように構成されている。このため、図6に示されるように、破断用スリット24の車幅方向端部から生じた亀裂C2を、通気孔20の下端角部22に良好に伝播させることができ、これにより、カウルルーバ16の破断を良好に促進させることができる。
【0036】
また、本第1の実施形態では、上述の如く縦壁部16Aの脱落によってフード14の後端側の下方への変位を許容することができるので、フード14の後端部14Aを縦壁部16Aの上方に配置させることができる。したがって、車両10の意匠上の制約を少なくすることができ、意匠要件と歩行者保護性能の両立を図ることが可能になる。
【0037】
なお、上記第1の実施形態では、破断用スリット24(貫通孔)が車幅方向に長い六角形に形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、例えば図8(A)〜(M)に示される破断用スリット36〜60のような形状にしてもよい。この図8(A)〜(M)においては、紙面の左右方向が車幅方向とされており、破断用スリット36〜56の車幅方向両端部には角部(90度のものを含む)が設けられている。また、破断用スリット58の車幅方向両端部には小さな切込み59(切欠)が設けられており、これらの切込み59の周辺が応力集中部とされている。また、破断用スリット60では車幅方向両側に小さな孔61が設けられており、これらの孔61の周辺が応力集中部とされている。
【0038】
また、上記第1の実施形態では、空調用スリット20(通気孔)が縦長な長方形に形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、通気孔の形状は適宜変更することができる。例えば、縦長な菱形や縦長な三角形にしてもよい。以上の点は、以下に説明する本発明の他の実施形態においても同様である。
【0039】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1の実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
<第2の実施形態>
図9には、本発明の第2の実施形態に係る車両用ルーバ構造を構成するカウルルーバ70の部分的な構成が展開図にて示されている。この実施形態は、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成とされているが、この実施形態では、空調用スリット20と破断用スリット24とが車幅方向に互い違いに配置されており、空調用スリット20の下端の角部22と、破断用スリット24の角部30とが、車幅方向に対して直交する同一の仮想平面(図9の一点鎖線参照)上に配置されている。
【0040】
この実施形態においても、破断用スリット24の車幅方向端部から生じた亀裂C2を、通気孔20の下端角部22に良好に伝播させることができ、これにより、カウルルーバ16の破断を良好に促進させることができる。
<第3の実施形態>
図10には、本発明の第3の実施形態に係る車両用ルーバ構造を構成するカウルルーバ80の部分的な構成が展開図にて示されている。この実施形態は、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成とされているが、この実施形態では、前記第1の実施形態に係る破断用スリット24の代わりに、破断用スリット24よりも車幅方向に長い破断用スリット82(貫通孔)が設けられており、空調用スリット20の下端の角部22と、破断用スリット82の角部30とが、車幅方向に対して直交する同一の仮想平面(図10の一点鎖線参照)上に配置されている。
【0041】
この実施形態においても、破断用スリット82の車幅方向端部から生じた亀裂C2を、通気孔20の下端角部22に良好に伝播させることができ、これにより、カウルルーバ16の破断を良好に促進させることができる。
<第4の実施形態>
図11には、本発明の第4の実施形態に係る車両用ルーバ構造を構成するカウルルーバ90及びカウル18の部分的な構成が縦断面図にて示されている。この実施形態は、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成とされているが、カウルルーバ90の構成が前記第1の実施形態に係るカウルルーバ16と異なっている。
【0042】
このカウルルーバ90は、前記第1の実施形態に係るカウルルーバ16と基本的に同様の構成とされているが、このカウルルーバ90では、破断用スリット24が稜線28上ではなく、平面部16Bの後端部における稜線28の近傍に配置されている。具体的には、破断用スリット24は、平面部16Bと上端結合部18Aとの結合位置(図示しないスポット溶接部)よりも車両後方に配置されており、破断用スリット24の後端(図11では右端)が曲げ部26の端(Rエンド)に接している。
【0043】
また、この実施形態では、カウルルーバ90の平面部16Bは、破断用スリット24がカウル18の上端結合部18Aの後端に対して車両後方にオフセットした上体で上端結合部18Aに結合されている。
【0044】
この実施形態では、破断用スリット24がカウルルーバ90の稜線28の近傍に設けられているため、強度の高い曲げ部26の直近でカウルルーバ90を破断させることができ、縦壁部16Aを良好に脱落させることができる。したがって、前記第1の実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。なお、図11において、破断用スリット24が多少右側(稜線28側)へ寄せられた構成(破断用スリット24と曲げ部26とが車両前後方向にオーバーラップした構成)にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る車両用ルーバ構造が適用されて構成された車両の車体前部の部分的な構成を示す概略的な縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るカウルルーバ及びカウルの部分的な構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るカウルルーバの部分的な構成を示す斜視図である。
【図4】図3の4−4線に対応する断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るカウルルーバの破断用スリットの拡大展開図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るカウルルーバの部分的な構成を示す展開図である。
【図7】車両のフードの後端側に衝突した衝突物が受ける車両前後方向の加速度と時間との関係を示す線図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る破断用スリットの各種変形例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るカウルルーバの部分的な構成を示す展開図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係るカウルルーバの部分的な構成を示す展開図である。
【図11】本発明の第4の実施形態に係るカウルルーバ及びカウルの部分的な構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0046】
16 カウルルーバ
16A 縦壁部
16B 平面部
18 カウル
18A 上端結合部
20 空調用スリット(通気孔)
22 角部
24 破断用スリット(貫通孔)
28 稜線
30 角部
32 応力集中部
36〜60 破断用スリット(貫通孔)
70 カウルルーバ
80 カウルルーバ
82 破断用スリット(貫通孔)
90 カウルルーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦壁部と、該縦壁部の下端から車両前方に伸び、カウルの上端結合部の上側に結合される平面部とを有するカウルルーバを備えた車両用ルーバ構造であって、
前記縦壁部と前記平面部とが交わる稜線上または前記平面部における前記稜線の近傍に、複数の貫通孔が車幅方向に並んで設けられると共に、前記複数の貫通孔の車幅方向両側の孔縁部に応力集中部が設けられ、かつ、前記縦壁部の下端が前記上端結合部の後端に対して車両後方へオフセットして配置されたことを特徴とする車両用ルーバ構造。
【請求項2】
前記カウルルーバは、前記貫通孔の車幅方向両端部に鋭角な角部が設けられることで前記応力集中部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ルーバ構造。
【請求項3】
前記縦壁部には、下端に角部を有する複数の通気孔が車幅方向に並んで設けられると共に、前記通気孔の前記角部と前記貫通孔の車幅方向端部とは、車幅方向に対して直交する同一の仮想平面上に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ルーバ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−83326(P2010−83326A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−254724(P2008−254724)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】